JPH11351398A - 電子機器の緩衝構造 - Google Patents
電子機器の緩衝構造Info
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- JPH11351398A JPH11351398A JP10157876A JP15787698A JPH11351398A JP H11351398 A JPH11351398 A JP H11351398A JP 10157876 A JP10157876 A JP 10157876A JP 15787698 A JP15787698 A JP 15787698A JP H11351398 A JPH11351398 A JP H11351398A
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Abstract
がら、膠化体状樹脂との接触を避けたい箇所へも適用可
能な複合構造材と、その複合構造材の製造方法を提供す
ること。 【解決手段】 複合構造材1は、板状で、膠化体状部3
および非膠化体状部5からなる2層構造になっていて、
膠化体状部3および非膠化体状部5は相互に溶着してい
る。膠化体状部3は、オレフィン系熱可塑性エラストマ
ーの網目組織の間隙にナフテン系オイルを包含して膠化
体状になっているものである。非膠化体状部5は、ポリ
エチレンである。このような複合構造材1は、金型内に
ポリエチレンシートを設置しておき、膠化体状部3とな
る樹脂組成物を加熱し、溶融状態にして金型内へ射出す
ることにより製造される。
Description
としての機能を有する複合構造材と、その複合構造材の
製造方法に関する。
ための材料として、膠化体状樹脂が利用されている。こ
の膠化体状樹脂は、ベースポリマーの網目組織の間隙に
オイル成分を包含して流動性を失った状態になっている
ものである。
性を示し、防振効果があるため、この種の膠化体状樹脂
で緩衝材を形成して2つの部品間に介在させれば、一方
の部品から他方の部品へ伝達される衝撃や振動を、効果
的に緩和することができる。また、膠化体状樹脂は、接
触面に対する密着性がきわめて高いので、この種の膠化
体状樹脂でパッキンを形成して2つの部品間に介在させ
れば、優れた気密性ないし液密性を発揮する。
脂には、表面に粘着性がある、表面から膠化体状樹脂の
流動性成分が滲み出すことがある、表面に粘着テープや
接着剤が張り付かない、といった特性がある。そのた
め、これらの特性が障害となる箇所には、膠化体状樹脂
製の緩衝材やパッキンを配置できないという問題があっ
た。
スペースへ挿入可能なカートリッジ型機器を備えた電子
機器において、収容スペースの内壁面やカートリッジ型
機器の外周面に緩衝材を配設する場合に、その緩衝材を
膠化体状樹脂で形成すると、膠化体状樹脂表面の粘着性
により、カートリッジ型機器の挿入および取り外しが著
しく困難になるため、このような箇所に配設する緩衝材
を膠化体状樹脂で形成することはできなかった。
わない機器であっても、緩衝材と接触する部分に膠化体
状樹脂の流動性成分が染み込んで汚損する恐れがあるの
で、こうした汚損を避けたい場合には、膠化体状樹脂を
利用できなかった。さらに、両面テープや接着剤等で緩
衝材を固定したい場合があるが、そのような緩衝材を膠
化体状樹脂で形成することはできなかった。
されたものであり、その目的は、膠化体状樹脂の緩衝性
能や密着性を活かしながら、膠化体状樹脂との接触を避
けたい箇所へも適用可能な複合構造材と、その複合構造
材の製造方法を提供することにある。
の目的を達成するために、上記請求項1に記載の複合構
造材は、膠化体状樹脂材料によって形成された膠化体状
部と、非膠化体状樹脂材料で形成された非膠化体状部と
を備えてなる複合構造材であって、前記膠化体状部と前
記非膠化体状部が相互に溶着した構造になっていること
を特徴とする。
従来から緩衝材として利用されている膠化体状樹脂を採
用して形成することができる。膠化体状樹脂は、樹脂の
構成成分が膠化体状になっている樹脂材料であり、より
具体的に言えば、ベースポリマーが網目組織を形成し、
その網目組織の間隙にオイル成分を包含して流動性を失
った状態になっているものである。
ン系、エステル系、アミド系、ウレタン系などの各種熱
可塑性エラストマー、並びに、それらの水添、その他に
よる変性物、あるいは、スチレン系、ABS系、オレフ
ィン系、塩化ビニル系、アクリル酸エステル系、メタク
リル酸エステル系、カーボネート系、アセタール系、ア
ミド系、ハロゲン化ポリエーテル系、ハロゲン化オレフ
ィン系、セルロース系、ビニリデン系、ビニルブチラー
ル系、アルキレンオキサイド系などの熱可塑性樹脂、お
よびこれらの樹脂のゴム変性物などが挙げられる。これ
らの各種熱可塑性高分子有機材料は、単独で用いても、
2種以上をブレンドして用いてもよい。
たは液状の材料が好適に用いられる。また、親水性、疎
水性のいずれの軟化剤も使用でき、鉱物油系、植物油
系、合成系等の各種ゴム用または樹脂用軟化剤を使用で
きる。これらの軟化剤は1種を単独で用いてもよく、互
いの相溶性が良好であれば2種以上を混合して用いても
よい。オイルの添加量が多いほど膠化体状樹脂の硬度は
低いものとなるので、所望の硬度となるように調製すれ
ばよい。
するものであれば何でもよく、例えば、熱可塑性樹脂で
あれば、ほとんどのものが膠化体状部に溶着し得ると考
えられる。具体的には、オレフィン系、エステル系、ス
チレン系、ウレタン系などの樹脂を、シート状に成形し
たもの、あるいは、その他の必要な形状に成形したもの
を利用できる。また、適当な方法で膠化体状部と溶着さ
せることができれば、熱硬化性樹脂や金属箔などで非膠
化体状部を形成することができる。例えば、金属泊の場
合、あらかじめ表面に熱可塑性樹脂をコーティングして
おくことにより、膠化体状部を溶着させることができ
る。
膠化体状部が相互に溶着した構造になっている。そのた
め、全体としては膠化体状部による優れた緩衝性能や密
封性能を備えており、しかも、非膠化体状部の範囲につ
いては膠化体状部に特有の問題がない。したがって、こ
の複合構造材を緩衝材ないしパッキンとして利用するに
当たっては、非膠化体状部とする範囲を適切に調節して
おいて、膠化体状部との接触が問題となる箇所に非膠化
体状部が接触するように緩衝材ないしパッキンを配置す
ることにより、膠化体状部との接触によって生じる問題
を回避することができる。
スペースへ挿入可能なカートリッジ型機器を備えた電子
機器において、収容スペースの内壁面に緩衝材を配設す
る場合には、緩衝材のカートリッジ型機器との接触面を
非膠化体状部としておくことにより、カートリッジ型機
器の挿入および取り外しが容易になる。カートリッジ型
機器の外周面に緩衝材を配設する場合についても、緩衝
材の収容スペース内壁面との接触面を非膠化体状部とし
ておくことにより、カートリッジ型機器の挿入および取
り外しが容易になる。特に、カートリッジ型機器をスラ
イドさせて着脱する際には、緩衝材に対してある程度の
摩擦力が作用するが、膠化体状部と非膠化体状部が相互
に溶着した構造になっているので、摩擦力を受けたこと
が原因となって非膠化体状部が膠化体状部から引き剥が
されるといったことが起きない。
箇所には、膠化体状部に含まれる流動性成分が染み込ん
で汚損するといった恐れはない。特に、膠化体状部と非
膠化体状部が相互に溶着した構造になっているので、例
えば、膠化体状部と非膠化体状部との相対的な位置関係
がずれて、予期しない箇所に膠化体状部が接触してしま
うといった問題を招きにくい。
ープや接着剤等が張り付くので、この複合構造材を緩衝
材ないしパッキンとして利用すれば、緩衝材を両面テー
プや接着剤等で固定することもできる。特に、膠化体状
部と非膠化体状部が相互に溶着した構造になっているの
で、非膠化体状部だけが両面テープや接着剤等で固定さ
れていて、膠化体状部が非膠化体状部から分離してしま
うといったことが起きない。
膠化体状部および非膠化体状部の具体的な形態について
は、種々の形態が考えられる。例えば、請求項2に記載
の複合構造材は、前記非膠化体状部が、柔軟に変形可能
な樹脂シートであり、該樹脂シートが、前記膠化体状部
の表面の少なくとも一部分に溶着して当該一部分を被覆
していることを特徴とする。
部の表面の内、非膠化体状部である樹脂シートによって
被覆された範囲は、粘着性がなく、流動性成分の滲出も
なく、両面テープや接着剤の適用も可能となる。しか
も、樹脂シートはごく薄いものでよく、複合構造材の大
部分を膠化体状部とすればよいので、2つの物体間に介
在させて緩衝材やパッキンとして機能させることができ
る。
記膠化体状部が、板状に形成されていて、前記樹脂シー
トが、前記板状に形成された膠化体状部の表裏両面の
内、少なくとも一方の面に溶着して当該面を被覆してい
ることを特徴とする。
成された膠化体状部の表裏両面の内、少なくとも一方の
面は、樹脂シートによって被覆されているので、粘着性
がなく、流動性成分の滲出もなく、両面テープや接着剤
の適用も可能となる。しかも、膠化体状部が板状になれ
ば、複合構造材全体が板状になるので、汎用性が高くな
り、適当な形状に切り取って2つの物体間に挟み込むこ
とができ、それらの物体間で緩衝材やパッキンとして機
能させることができる。
記非膠化体状部が、特定形状の物体に対応させて当該物
体を保持可能な形状に成形されていることを特徴とす
る。
状部で特定形状の物体を保持することができるので、粘
着性がなく、流動性成分の滲出もない非膠化体状部で、
上記特定形状の物体を保持でき、その特定形状の物体と
複合構造材との相対的な変位を防止しながら、その特定
形状の物体と別の物体との間で、複合構造材を緩衝材や
パッキンとして機能させることができる。
記物体が、電子機器部品であり、前記非膠化体状部が、
前記電子機器部品の少なくとも一部を嵌め込むための凹
部を有する形状に成形されて、該凹部で前記電子機器部
品を保持可能に構成されていることを特徴とする。
状部に電子機器部品の少なくとも一部を嵌め込んでその
電子機器部品を保持することができるので、粘着性がな
く、流動性成分の滲出もない非膠化体状部で、電子機器
部品を保持でき、その電子機器部品と複合構造材との相
対的な変位を防止しながら、その電子機器部品と別の物
体との間で、複合構造材を緩衝材やパッキンとして機能
させることができる。
記電子機器部品が、プリント配線板上に電子部品を配列
してなる構造で、前記非膠化体状部が、前記プリント配
線板の端部を嵌め込むための溝を有する形状に成形され
て、該溝で前記プリント配線板の端部を保持可能に構成
されていることを特徴とする。
状部にプリント配線板の端部を嵌め込んでそのプリント
配線板を保持することができるので、粘着性がなく、流
動性成分の滲出もない非膠化体状部で、プリント配線板
を保持でき、そのプリント配線板と複合構造材との相対
的な変位を防止しながら、そのプリント配線板と別の物
体との間で、複合構造材を緩衝材やパッキンとして機能
させることができる。
項7に記載の方法で製造することができる。すなわち、
請求項7に記載の複合構造材の製造方法は、前記非膠化
体状部となる樹脂部材を金型内に保持する一方、前記膠
化体状部となる流動性組成物を前記樹脂部材に溶着可能
な温度以上に加熱しておき、前記流動性組成物を前記金
型内へ導入して前記樹脂部材と接触させることにより、
前記膠化体状部と前記非膠化体状部を相互に溶着するこ
とを特徴とする。
物を金型内へ導入して樹脂部材と接触させるだけで、流
動性組成物の熱を受けて樹脂部材が軟化ないし溶融し、
樹脂部材と流動性組成物が界面全体で溶着する。したが
って、膠化体状部の成形工程と溶着工程が同時進行で完
了することになり、膠化体状部と非膠化体状部をそれぞ
れ成形した後で両者を溶着する、といった手間のかかる
工程は不要となる。また、膠化体状部と非膠化体状部
は、界面全体で溶着しているので、部分的に溶着させた
ものに比べて接合強度がきわめて高く、膠化体状部と非
膠化体状部が分離するといった事態を招かない。
う用語を用いたが、膠化体はゲルと呼ばれることもあ
り、これら2つの用語は置換可能な等価な用語である。
また、非膠化体は、非ゲルと置換可能な用語であり、膠
化体としての特性を備えていないものはすべて非膠化体
である。
いくつかの例を挙げて説明する。図1に示す複合構造材
1は、板状で、膠化体状部3および非膠化体状部5から
なる2層構造になっている。
ラストマーをベースポリマーとし、ベースポリマーの網
目組織の間隙に流動性成分であるナフテン系オイルを包
含したまま、全体としての流動性を失って膠化体状にな
っているものである。オイルとベースポリマーの配合比
は、通常、1:1〜20:1の範囲内で調製され、この
配合比によって膠化体状部3の物性(例えば、膠化体状
部3の硬さ等)を調節することができる。また、非膠化
体状部5は、ポリエチレンで形成されている。
順で製造することができる。まず、金型の雄型と雌型が
なす間隙内に、非膠化体状部5となるポリエチレンシー
トを設置しておく。また、射出成形機のシリンダ内に、
膠化体状部3となる樹脂組成物を導入して加熱し、溶融
状態にする。
の樹脂組成物を金型内へ射出する。金型内へ射出された
樹脂組成物は、金型内の間隙を埋めながらポリエチレン
シートの一方の面に接触する。この時、樹脂組成物の温
度は、約180℃以上になっており、樹脂組成物はポリ
エチレンシートをいくらか溶融させ、その結果、膠化体
状部3になる部分と非膠化体状部5になる部分が相互に
溶着する。
まで放置してから金型を開き、成形品を取り出す。その
結果、所期の複合構造材1を得ることができる。以上の
ようにして製造された複合構造材1は、適当な寸法に裁
断して緩衝材やパッキンとして利用することができる。
示すように、ポータブルコンピュータ10の交換型ハー
ドディスク装置12の外周部に、複合構造材1からなる
緩衝材14を配設する。これにより、ポータブルコンピ
ュータ10に何かが衝突したような場合に、ポータブル
コンピュータ10側から交換型ハードディスク装置12
側へ伝わる衝撃を緩和して交換型ハードディスク装置1
2を保護したり、あるいは、交換型ハードディスク装置
12の駆動時に、交換型ハードディスク装置12側から
ポータブルコンピュータ10側へ伝わる振動を緩和した
りすることができる。
側が交換型ハードディスク装置12に接触し、膠化体状
部3表面の粘着性により、交換型ハードディスク装置1
2に密着した状態にある。一方、非膠化体状部5は、ポ
ータブルコンピュータ10側の収容スペースをなす内壁
16に接触することになる。そのため、膠化体状部3表
面の粘着性が交換型ハードディスク装置12の挿入や取
り外しを妨げることはない。
14で交換型ハードディスク装置12の外周を完全に囲
んであるが、図2(b)に示すように、交換型ハードデ
ィスク装置12の外周の一部に緩衝材20を配置しても
よい。また、図3に示すように、ポータブルコンピュー
タ10の収容スペース側に緩衝材22を配置してもよ
い。この場合、緩衝材22は、膠化体状部3がポータブ
ルコンピュータ10側に密着していて、非膠化体状部5
が交換型ハードディスク装置12に接触するように配置
する。こうすれば、膠化体状部3表面の粘着性が、交換
型ハードディスク装置12の挿入や取り外しを妨げるこ
とはない。
(a)に示すようなパッキン30を製造することもでき
る。このパッキン30は、板状の複合構造材1を打ち抜
いて造ったものである。このようなパッキン30は、例
えば、図4(b)に示すように、両面テープ32を介し
て非膠化体状部5側を一方の面34に張り付けて固定す
ることができる。また、同形状のパッキンを膠化体状樹
脂単独で製造した場合に比べ、非膠化体状部5があるこ
とによって形態が安定し、一方の面34上の適切な位置
へ容易に配置できるようになる。この状態において、一
方の面34ともう一方の面36との間にパッキン30を
挟み込むと、図4(c)に示すように、膠化体状部3が
押し潰されるかたちで変形し、一方の面34ともう一方
の面36のなす間隙が密閉される。つまり、パッキンと
しての機能は、膠化体状部3によって実現されている。
このようなパッキン30によれば、膠化体状樹脂製のパ
ッキンと同等の密封性能を確保しながら、膠化体状樹脂
製のパッキンよりも容易に配置でき、特定位置への固定
も容易になるという効果がある。
(a)に示す複合構造材41は、断面に同一形状が表れ
る長尺材で、その断面形状が略コの字型になっており、
外側が膠化体状部43、内側が非膠化体状部45になっ
ていて、非膠化体状部45には溝47が形成されてい
る。
同一の材料からなる。また、非膠化体状部45は、ポリ
プロピレンで形成されている。このような複合構造材4
1は、2色押出成形機から膠化体状部43および非膠化
体状部45を同時に押し出して製造することができる。
5(b)に示すように、プリント配線板50の端部を把
持してプリント配線板50を支持可能なガイドレール5
2として利用することができる。このような構造によっ
てプリント配線板50を支持すれば、外部からプリント
配線板50へと伝わる衝撃が、ガイドレール52の膠化
体状部43において緩和され、プリント配線板50上に
配設される各種電子部品の損傷を防止することができ
る。
が、本発明の実施形態については上記のもの以外にも種
々の具体的形態が考えられる。例えば、上記の説明で
は、板状の複合構造材1から緩衝材を切り出して、ポー
タブルコンピュータ10と交換型ハードディスク装置1
2の間に介在させる例を説明したが、図6に示すよう
に、交換型ハードディスク装置をぴったりと収容可能な
凹部51を有する箱形状の複合構造材53を製造し、こ
の複合構造材53を緩衝材としてポータブルコンピュー
タ側に配設しておいてもよい。この複合構造材53の場
合、凹部51の内面が非膠化体状部55で、その外側が
膠化体状部57になっているので、複合構造材53の凹
部51では、交換型ハードディスク装置を自由に出し入
れできる。このような凹部51を有する形態の複合構造
材53は、例えば真空成形等によって製造することがで
きる。
面だけが樹脂シートで覆われていたが、両方の面を樹脂
シートで覆ったものを緩衝材として利用することもでき
る。
ある。
緩衝材とする時の使用状態を示す斜視図である。
用状態を示す斜視図である。
し、(a)はその斜視図、(b)は未圧縮状態を示す断
面図、(c)は圧縮状態を示す断面図である。
(a)はその斜視図、(b)はプリント配線板を支持す
るガイドレールとして使用した状態を示す正面図であ
る。
図である。
・膠化体状部、5,45,55・・・非膠化体状部、1
4,20,22・・・緩衝材、30・・・パッキン、4
7・・・溝、51・・・凹部、52・・・ガイドレー
ル。
の目的を達成するために、上記請求項1に記載の複合構
造材は、膠化体状樹脂材料によって形成された膠化体状
部と、非膠化体状樹脂材料で形成された非膠化体状部と
を備えてなる複合構造材であって、前記膠化体状樹脂材
料、前記非膠化体状樹脂材料が、それぞれ熱可塑性樹脂
からなり、前記膠化体状部と前記非膠化体状部が相互に
溶着した構造になっていることを特徴とする。
するものであれば何でもよく、例えば、熱可塑性樹脂で
あれば、ほとんどのものが膠化体状部に溶着し得ると考
えられる。具体的には、オレフィン系、エステル系、ス
チレン系、ウレタン系などの樹脂を、シート状に成形し
たもの、あるいは、その他の必要な形状に成形したもの
を利用できる。
膠化体状樹脂材料からなる膠化体状部と熱可塑性樹脂の
非膠化体状樹脂材料からなる非膠化体状部が相互に溶着
した構造になっている。そのため、全体としては膠化体
状部による優れた緩衝性能や密封性能を備えており、し
かも、非膠化体状部の範囲については膠化体状部に特有
の問題がない。したがって、この複合構造材を緩衝材な
いしパッキンとして利用するに当たっては、非膠化体状
部とする範囲を適切に調節しておいて、膠化体状部との
接触が問題となる箇所に非膠化体状部が接触するように
緩衝材ないしパッキンを配置することにより、膠化体状
部との接触によって生じる問題を回避することができ
る。
項7に記載の方法で製造することができる。すなわち、
請求項7に記載の複合構造材の製造方法は、前記非膠化
体状部となる熱可塑性樹脂からなる樹脂部材を金型内に
保持する一方、前記膠化体状部となる熱可塑性樹脂から
なる流動性組成物を前記樹脂部材に溶着可能な温度以上
に加熱しておき、前記流動性組成物を前記金型内へ導入
して前記樹脂部材と接触させることにより、前記膠化体
状部と前記非膠化体状部を相互に溶着することを特徴と
する。
物を金型内へ導入して樹脂部材と接触させるだけで、流
動性組成物の熱を受けて熱可塑性樹脂からなる樹脂部材
が軟化ないし溶融し、樹脂部材と流動性組成物が界面全
体で溶着する。したがって、膠化体状部の成形工程と溶
着工程が同時進行で完了することになり、膠化体状部と
非膠化体状部をそれぞれ成形した後で両者を溶着する、
といった手間のかかる工程は不要となる。また、膠化体
状部と非膠化体状部は、界面全体で溶着しているので、
部分的に溶着させたものに比べて接合強度がきわめて高
く、膠化体状部と非膠化体状部が分離するといった事態
を招かない。 ─────────────────────────────────────────────────────
造に関する。
されたものであり、その目的は、膠化体状樹脂を利用し
た緩衝材が配置されているにもかかわらず、カートリッ
ジ型機器の挿入および取り外しが著しく困難になること
のない電子機器の緩衝構造を提供することにある。
明の電子機器の緩衝構造は、上記請求項1に記載の通
り、電子機器本体と、該電子機器本体側の収容スペース
へ挿入可能でスライドさせて着脱されるカートリッジ型
機器と、前記収容スペースの内壁面と前記カートリッジ
型機器の外周面との間に介在する緩衝材とによって構成
される電子機器の緩衝構造であって、膠化体状樹脂材料
で形成された膠化体状部と非膠化体状樹脂材料で形成さ
れた非膠化体状部とが相互に溶着した構造になっている
複合構造材によって、前記緩衝材が構成されており、該
緩衝材が、前記収容スペースの内壁面または前記カート
リッジ型機器の外周面のいずれか一方の面に前記膠化体
状部を接触させるとともに、他方の面に前記非膠化体状
部を接触させることにより、前記一方の面に対して固着
されて、前記他方の面に対して摺動可能となっているこ
とを特徴とする。
部は、従来から緩衝材として利用されている膠化体状樹
脂を採用して形成することができる。膠化体状樹脂は、
樹脂の構成成分が膠化体状になっている樹脂材料であ
り、より具体的に言えば、ベースポリマーが網目組織を
形成し、その網目組織の間隙にオイル成分を包含して流
動性を失った状態になっているものである。
なる膠化体状部と非膠化体状樹脂材料からなる非膠化体
状部が相互に溶着した構造になっている。そのため、全
体としては膠化体状部による優れた緩衝性能や密封性能
を備えており、しかも、非膠化体状部の範囲については
膠化体状部に特有の問題がない。
ペースへ挿入可能なカートリッジ型機器を備えた電子機
器において、収容スペースの内壁面に緩衝材を配設する
場合には、緩衝材のカートリッジ型機器との接触面を非
膠化体状部としておくことにより、カートリッジ型機器
の挿入および取り外しが容易になる。カートリッジ型機
器の外周面に緩衝材を配設する場合についても、緩衝材
の収容スペース内壁面との接触面を非膠化体状部として
おくことにより、カートリッジ型機器の挿入および取り
外しが容易になる。特に、カートリッジ型機器をスライ
ドさせて着脱する際には、緩衝材に対してある程度の摩
擦力が作用するが、膠化体状部と非膠化体状部が相互に
溶着した構造になっているので、摩擦力を受けたことが
原因となって非膠化体状部が膠化体状部から引き剥がさ
れるといったことが起きない。
衝材が、前記膠化体状部表面の粘着性により、前記一方
の面に密着した状態にあるとよい。また、上記請求項3
に記載の通り、前記緩衝材で前記カートリッジ型機器の
外周面を完全に囲んであってもよい。あるいは、上記請
求項4に記載の通り、前記カートリッジ型機器の外周面
の一部に緩衝材を配置してあってもよい。
例を挙げて説明する。なお、以下の説明では、本発明で
利用した複合構造材の製法および利用例についても併せ
て説明してあるが、図2(a)、同図(b)、図3に示
したものが、本発明の実施形態に該当する。図1に示す
複合構造材1は、板状で、膠化体状部3および非膠化体
状部5からなる2層構造になっている。
Claims (7)
- 【請求項1】 膠化体状樹脂材料によって形成された膠
化体状部と、非膠化体状樹脂材料で形成された非膠化体
状部とを備えてなる複合構造材であって、 前記膠化体状部と前記非膠化体状部が相互に溶着した構
造になっていることを特徴とする複合構造材。 - 【請求項2】 前記非膠化体状部が、柔軟に変形可能な
樹脂シートであり、 該樹脂シートが、前記膠化体状部の表面の少なくとも一
部分に溶着して当該一部分を被覆していることを特徴と
する請求項1に記載の複合構造材。 - 【請求項3】 前記膠化体状部が、板状に形成されてい
て、 前記樹脂シートが、前記板状に形成された膠化体状部の
表裏両面の内、少なくとも一方の面に溶着して当該面を
被覆していることを特徴とする請求項2に記載の複合構
造材。 - 【請求項4】 前記非膠化体状部が、特定形状の物体に
対応させて当該物体を保持可能な形状に成形されている
ことを特徴とする請求項1に記載の複合構造材。 - 【請求項5】 前記物体が、電子機器部品であり、 前記非膠化体状部が、前記電子機器部品の少なくとも一
部を嵌め込むための凹部を有する形状に成形されて、該
凹部で前記電子機器部品を保持可能に構成されているこ
とを特徴とする請求項4に記載の複合構造材。 - 【請求項6】 前記電子機器部品が、プリント配線板上
に電子部品を配列してなる構造で、 前記非膠化体状部が、前記プリント配線板の端部を嵌め
込むための溝を有する形状に成形されて、該溝で前記プ
リント配線板の端部を保持可能に構成されていることを
特徴とする請求項5に記載の複合構造材。 - 【請求項7】 請求項1〜請求項6に記載の複合構造材
を製造する方法であって、 前記非膠化体状部となる樹脂部材を金型内に保持する一
方、前記膠化体状部となる流動性組成物を前記樹脂部材
に溶着可能な温度以上に加熱しておき、前記流動性組成
物を前記金型内へ導入して前記樹脂部材と接触させるこ
とにより、前記膠化体状部と前記非膠化体状部を相互に
溶着することを特徴とする複合構造材の製造方法
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10157876A JP3011403B2 (ja) | 1998-06-05 | 1998-06-05 | 電子機器の緩衝構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP10157876A JP3011403B2 (ja) | 1998-06-05 | 1998-06-05 | 電子機器の緩衝構造 |
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JPH11351398A true JPH11351398A (ja) | 1999-12-24 |
JP3011403B2 JP3011403B2 (ja) | 2000-02-21 |
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JP10157876A Expired - Fee Related JP3011403B2 (ja) | 1998-06-05 | 1998-06-05 | 電子機器の緩衝構造 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007118977A (ja) * | 2005-10-26 | 2007-05-17 | Kitagawa Ind Co Ltd | 保護材 |
JP2007210665A (ja) * | 2006-02-13 | 2007-08-23 | Kitagawa Ind Co Ltd | 緩衝材、および電子機器内部の緩衝構造 |
-
1998
- 1998-06-05 JP JP10157876A patent/JP3011403B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007118977A (ja) * | 2005-10-26 | 2007-05-17 | Kitagawa Ind Co Ltd | 保護材 |
JP4703366B2 (ja) * | 2005-10-26 | 2011-06-15 | 北川工業株式会社 | 保護材 |
JP2007210665A (ja) * | 2006-02-13 | 2007-08-23 | Kitagawa Ind Co Ltd | 緩衝材、および電子機器内部の緩衝構造 |
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