JPH11350592A - トラス部材の接合構造 - Google Patents

トラス部材の接合構造

Info

Publication number
JPH11350592A
JPH11350592A JP16386598A JP16386598A JPH11350592A JP H11350592 A JPH11350592 A JP H11350592A JP 16386598 A JP16386598 A JP 16386598A JP 16386598 A JP16386598 A JP 16386598A JP H11350592 A JPH11350592 A JP H11350592A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
truss
joining
truss member
bolt
hollow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16386598A
Other languages
English (en)
Inventor
Kozo Kimura
耕三 木村
Yoshikazu Uchiumi
良和 内海
Hitoshi Tazawa
仁 田澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Corp
AGC Matex Co Ltd
Original Assignee
Obayashi Corp
Asahi Glass Matex Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Obayashi Corp, Asahi Glass Matex Co Ltd filed Critical Obayashi Corp
Priority to JP16386598A priority Critical patent/JPH11350592A/ja
Publication of JPH11350592A publication Critical patent/JPH11350592A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トラス部材をFRP製としてトラス構造体の
軽量化を図りつつ、そのトラス部材の接合部の強度を十
分に確保することができるトラス部材の接合構造を提供
する。 【解決手段】 1つの接合部材10に対して複数のトラ
ス部材11を放射状に接続し、この接合部分を連続して
複数配置して立体トラス構造とする。トラス部材11
を、FRP素材によって中空状に形成する。トラス部材
11の端部11a内に係止部材12を介してボルト13
を係止し、これを接合部材10に締め付け固定する。係
止部材12は、ボルト13に固設される突出片14およ
びトラス部材11を密接して貫通する係止ピン15で構
成する。突出片14および係止ピン15が配置されるト
ラス部材11内に樹脂ブロック16を充填する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接合部材を用いて
トラス部材を順次結合することによりトラス構造体を組
み立てるようにしたトラス部材の接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】滑節架構であるトラスを構成するにあた
って、近年では標準部品として工業化された接合部品を
用いて組み立てるようになったシステムトラスがある。
このシステムトラスでは、棒状のトラス部材を球体接合
部に順次接合することにより、トラス構造体を簡単に組
み立てることができるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来のシステムトラスでは、一般の構造材料として多用
される鉄やアルミ等の金属材料が用いられるため、トラ
ス構造体全体の重量が著しく重くなって各種不具合が生
じる。つまり、上記トラス構造体を取り付ける際には、
地上で組み立てて所定の取付け位置まで揚重するように
なっているが、この揚重時に大型の重機を用いる必要が
あり、場合によってはトラス構造体を複数に分割して揚
重する必要があり、施工上も問題がある。
【0004】このような問題に対処するため、炭素繊維
やアラミド繊維等の高強度で軽量かつ耐久性に優れた繊
維を用いた繊維強化プラスチック(FRP)によるトラ
ス構造が検討されている。ところが、FRPでは溶接す
ることができないこともあって、現時点では母材強度を
十部に生かせるトラス接合部が無く、FRPトラス部材
の高強度性能を十分に発揮させることができないという
課題があった。
【0005】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て成されたもので、トラス部材をFRP製としてトラス
構造体の軽量化を図りつつ、そのトラス部材の接合部の
強度を十分に確保することができるトラス部材の接合構
造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の請求項1に示すトラス部材の接合構造にあ
っては、1つの接合部材に対して複数のトラス部材を接
合しつつ、この接合部分を複数配置することにより、ト
ラス構造体として組み立てるようにしたトラス部材の接
合構造において、上記トラス部材をFRP素材によって
中空状に形成する一方、該中空状トラス部材の端部内
に、係止部材を介して係止されるとともに上記接合部材
に締め付け固定されるボルトを挿通し、かつ、上記係止
部材を、該ボルトから突設される突出片および上記トラ
ス部材を貫通する係止ピンで構成する一方、上記突出片
および上記係止ピンが配置されるトラス部材内に、軽量
かつ所定の強度を備えた応力伝達部材を充填する。
【0007】また、請求項2に示すトラス部材の接合構
造にあっては、1つの接合部材に対して複数のトラス部
材を接合しつつ、この接合部分を複数配置することによ
り、トラス構造体として組み立てるようにしたトラス部
材の接合構造において、上記トラス部材をFRP素材に
よって中空状に形成する一方、該中空状トラス部材の端
部内に、係止部材を介して係止されるとともに上記接合
部材に締め付け固定されるボルトを挿通し、かつ、上記
トラス部材の端部外周に嵌合されるキャップを設けると
ともに、このキャップと上記トラス部材とを固定し、か
つ、上記係止部材をトラス部材内に配置される上記ボル
トの頭部と上記キャップとの間に充填される、軽量かつ
所定の強度を備えた応力伝達部材で構成する。
【0008】更に、請求項3に示すトラス部材の接合構
造にあっては、1つの接合部材に対して複数のトラス部
材を接合しつつ、この接合部分を複数配置することによ
り、トラス構造体として組み立てるようにしたトラス部
材の接合構造において、上記トラス部材をFRP素材に
よって中空状に形成する一方、該中空状トラス部材の端
部内に、係止部材を介して係止されるとともに上記接合
部材に締め付け固定されるボルトを挿通し、上記トラス
部材の端部を上記接合部材に当接して上記ボルトを介し
て結合する一方、上記トラス部材の内側に該トラス部材
の端部に行くに従って内径が縮径する中空テーパ部を設
け、かつ、上記係止部材を、上記ボルトの頭部と該中空
テーパ部内側との間に充填される、軽量かつ所定の強度
を備えたポアソン比の大きな応力伝達部材で構成する。
【0009】従って、本発明のトラス部材の接合構造の
作用を以下述べると、請求項1では、トラス部材をFR
P素材によって中空状に形成することにより、該トラス
部材自体の強度および軽量化が確保される。そして、こ
の中空状トラス部材の端部内に挿通されるボルトを係止
部材を介して係止し、このボルトを接合部材に締め付け
固定するようになっている。このとき、上記係止部材
が、該ボルトから突設される突出片および上記トラス部
材を貫通する係止ピンで構成したので、上記トラス部材
に作用する圧縮力は、上記係止ピンから突設片を介して
上記ボルトに入力され、そして該ボルトから上記接合部
材に流れて支持される。また、該トラス部材に作用する
引張力は、ボルトから突出片を介して係止ピンに入力さ
れ、そして該係止ピンからトラス部材に流れる。このた
め、上記トラス部材に圧縮力および引張力が作用した場
合にも、ボルトおよび突出片,係止ピンによって確実に
支持して、該トラス部材と上記接合部材との高い結合強
度を確保することができる。また、上記突出片および係
止ピンが配置されるトラス部材内に、軽量かつ所定の強
度を備えた応力伝達部材を充填したので、該トラス部材
の座屈耐力を増大することができる。
【0010】また、請求項2では、FRP素材によって
軽量化されたトラス部材の端部外周にキャップを嵌合
し、このキャップとトラス部材とが固定されることによ
り、トラス部材に作用する圧縮力は接合部材からキャッ
プそしてトラス部材へと流れる。一方、上記ボルトの頭
部と上記キャップとの間に応力伝達部材を充填したの
で、上記トラス部材に作用する引張力は、ボルトから上
記応力伝達部材に入力されてこれを拡径方向に変形し、
この変形によってトラス部材へと流れる。このとき、上
記キャップはトラス部材の端部に嵌合されてこの端部を
拘束するため、上記応力伝達部材が拡径される方向の変
形によりトラス部材が外方に膨出するのを阻止すること
ができ、引張力に対して特に大きな抵抗力を発揮するこ
とができる。このため、上記トラス部材に圧縮力および
引張力が作用した場合にも、接合部材、ボルト,キャッ
プおよび応力伝達部材によって確実に支持して、該トラ
ス部材と上記接合部材との高い結合強度を確保すること
ができる。
【0011】更に、請求項3では、FRP素材によって
軽量化されたトラス部材の端部を接合部材に当接して、
このトラス部材の端部をこれの端部内に係止部材を介し
て係止されるボルトを介して接合部材に結合するように
したので、トラス部材に作用する圧縮力は接合部材そし
てトラス部材へと伝達される。また、上記トラス部材の
内側に該トラス部材の端部に行くに従って内径が縮径す
る中空テーパ部を設け、かつ、上記係止部材を、上記ボ
ルトの頭部と該中空テーパ部内側との間に充填される応
力伝達部材で構成したので、トラス部材に作用する引張
力は、ボルト頭部から応力伝達部材、そして中空テーパ
部からトラス部材へと流れる。このとき、上記応力伝達
部材はポアソン比が大きいため、上記圧縮力が軸方向に
作用することにより径方向に大きく膨出し、このときの
膨出力により上記中空テーパ部との圧接力を高めて、ボ
ルトとトラス部材との結合力をより高めることができ
る。従って、上記トラス部材に圧縮力および引張力が作
用した場合にも、該トラス部材と上記接合部材との高い
結合強度を確保することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して詳細に説明する。図1,図2は本発明のト
ラス部材の接合構造の第1実施形態を示し、図1はトラ
ス部材を接合した状態の要部を示す斜視図、図2はトラ
ス部材の接合部分の要部断面斜視図である。
【0013】即ち、本実施形態のトラス部材の接合構造
は、図1に示すように球状に形成された接合部材10
と、この接合部材10に接続されるトラス部材11とを
備えて構成され、1つの接合部材10に対して複数のト
ラス部材11が放射状に接続される。そして、このよう
に接合部材10に複数のトラス部材11が接続された接
合部分を連続して複数配置することにより、全体として
立体トラス構造として組み立てられるようになってい
る。
【0014】ここで、本発明では基本的には上記トラス
部材11を、FRP(繊維強化プラスチック)素材によ
って中空状に形成してFRPパイプとして構成する一
方、該中空状トラス部材11の端部11a内に係止部材
12を介して係止されるボルト13を設け、このボルト
13を上記接合部材10に締め付け固定するようになっ
ている。該係止部材12は、上記ボルト13に固設され
る突出片14が突設されるようになっており、この突出
片14および上記トラス部材11を貫通する係止ピン1
5で構成してある。また、上記突出片14および係止ピ
ン15が配置されるトラス部材11内に軽量かつ所定の
強度を備えた応力伝達部材としての樹脂ブロック16を
充填してある。
【0015】上記突出片14は鋼板などの大きな強度を
備えた平板で形成され、その一辺がボルト13の外側に
これの軸方向に沿って溶接などにより固設される。該突
出片14は互いに直角配置される2枚が設けられ、それ
ぞれの突出片14には上記係止ピン15が2本づつ垂直
に密接して貫通され、更に、これら係止ピン15の両端
部は上記トラス部材11を密接して貫通される。そし
て、これら係止ピン15とトラス部材11とを接着剤で
固定する。
【0016】以上の構成により本実施形態のトラス部材
の接合構造にあっては、トラス部材11がFRP素材に
よって中空状に形成されることにより、該トラス部材1
1は軽量にして大きな強度が確保され、延いては、立体
トラス構造全体の大幅な軽量化を達成して、接合部材1
0とトラス部材11との結合強度を確保する限りにおい
て、トラス構造の更なる大型化を達成することができ
る。
【0017】ここで、本実施形態の上記トラス部材11
の接合構造では、この中空状のトラス部材11の端部1
1a内に挿通されるボルト13を係止部材12を介して
係止し、このボルト13を接合部材10に締め付け固定
するようになっている。このようにトラス部材11が接
合部材10に結合された際、上記係止部材12がボルト
13から突設される突出片14および上記トラス部材1
1を密接して貫通する係止ピン15で構成されるので、
該トラス部材11に作用する圧縮力は、上記係止ピン1
5から突設片14を介して上記ボルト13に入力され、
そして該ボルト13から上記接合部材10に流れて支持
される。
【0018】また、該トラス部材11に作用する引張力
は、ボルト13から突出片14を介して係止ピン15に
入力され、そして該係止ピン15からトラス部材11に
流れて支持される。このため、上記トラス部材11に大
きな圧縮力および引張力が作用した場合にも、ボルト1
3および突出片14,係止ピン15によって確実に支持
して、該トラス部材11と上記接合部材10との高い結
合強度を確保することができる。
【0019】また、上記突出片14および上記係止ピン
15が配置されるトラス部材11の端部11a内に樹脂
ブロック16が充填されているので、この樹脂ブロック
16にも上記突出片14および上記係止ピン15に作用
する引張力の一部が流れる。更に、上記樹脂ブロック1
6によってトラス部材11の端部11aの強度を高め
て、トラス部材11の座屈耐力を増大することができ
る。従って、トラス部材11はFRPの素材の強度を活
かしたより高い耐力が期待できるとともに、軽量で施工
性に優れたトラス構造が可能となる。
【0020】上記樹脂ブロック16を応力伝達部材とし
て用いたが、これに限ることなく発泡材(例えば発泡ス
チロール),超軽量な材料(無機系,有機系いずれでも
よい),軽量な金属製材料等によって、軽量でかつ強度
を備えた材料として形成することもできる。
【0021】図3,図4は本発明の第2実施形態を示
し、上記実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重
複する説明を省略して述べる。図3はトラス部材を接合
した状態の要部を示す斜視図、図4はトラス部材の接合
部分の要部断面斜視図である。
【0022】即ち、この実施形態のトラス部材の接合構
造にあっては図3,図4に示すように、上記第1実施形
態と同様にトラス部材11をFRP素材によって中空状
に形成する一方、該中空状トラス部材11の端部11a
内に係止部材12aを介して係止されるとともに、接合
部材10に締め付け固定されるボルト13を設けてあ
る。
【0023】ここで、この実施形態では上記トラス部材
11の端部11aの外周にキャップ20を嵌合し、この
キャップ20とトラス部材11とをねじ部22を介して
螺合してある。また、上記トラス部材11の内部には、
上記ボルト13の頭部13aと上記キャップ20との間
に、応力伝達部材としての樹脂ブロック16を充填して
ある。
【0024】上記樹脂ブロック16が充填されるトラス
部材11の内周には、該トラス部材11の端部に行くに
従って内径が縮径する中空テーパ部26が形成され、こ
の中空テーパ部26に上記樹脂ブロック16が密接嵌合
される。また、該樹脂ブロック16と上記ボルト頭部1
3aとの間には、トラス部材11の内周に密接される座
板28が設けられ、この座板28に樹脂ブロック16の
一端16aが当接するとともに、該樹脂ブロック16の
他端16bは上記キャップ20に当接する。
【0025】以上の構成によりこの実施形態では、上記
実施形態と同様にトラス部材11はFRP素材によって
軽量化が図られている。そして、該トラス部材11の接
続される端部11a外周にキャップ20を嵌合し、この
キャップ20とトラス部材11とがねじ部22を介して
固定されることにより、トラス部材11に作用する圧縮
力は接合部材10からキャップ20そしてトラス部材1
1へと流れて支持される。また、上記キャップ20は上
記トラス部材11に螺合されるため、該キャップ20を
締め付けることにより、トラス部材11と接合部材10
とを強固に接合できる。
【0026】一方、上記ボルト13の頭部13aと上記
キャップ20との間に樹脂ブロック16を充填したの
で、上記トラス部材11に作用する引張力は、ボルト1
3から上記樹脂ブロック16に入力される。すると、該
樹脂ブロック16はボルト頭部13aとキャップ20と
に挟まれて圧縮力を受けるため、該樹脂ブロック16は
拡径方向に変形し、トラス部材11の内周、本実施形態
では中空テーパ部26に圧接される。このため、上記樹
脂ブロック16と上記トラス部材11とは圧接力により
一体化が行われ、上記引張力の一部はボルト13から樹
脂ブロック16を介してトラス部材11へと流れて支持
される。
【0027】このとき、上記キャップ20はトラス部材
11の端部11aに嵌合されて、この端部11aを拘束
するため、上記樹脂ブロック16が拡径される方向の変
形によりトラス部材11が外方に膨出するのを阻止する
ことができる。従って、拡径方向に変形する樹脂ブロッ
ク16とトラス部材11との圧着力をより増大し、引張
力に対して特に大きな支持性能を発揮することができ
る。このため、上記トラス部材11に圧縮力および引張
力のいずれの力が作用した場合にも、ボルト13,キャ
ップ20および樹脂ブロック16によって確実に支持で
きるため、該トラス部材11と接合部材10との高い結
合強度を確保することができる。
【0028】また、この実施形態にあっても上記樹脂ブ
ロック16によってトラス部材11の端部11a強度を
高めることができるため、トラス部材11の座屈耐力を
増大することができる。更に、応力伝達部材とした上記
樹脂ブロック16に代えて発泡材,超軽量な材料,軽量
な金属製材料等によって形成することもできる。
【0029】図5は本発明の第3実施形態を示し、上記
実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説
明を省略して述べる。図5はトラス部材の接合部分の要
部断面図、図6は図5中のA−A線からの拡大断面図で
ある。
【0030】即ち、この実施形態のトラス部材の接合構
造にあっても、図5に示すように上記各実施形態と同様
にトラス部材11をFRP素材によって中空状に形成す
る一方、該中空状のトラス部材11の端部11a内に、
係止部材12bを介して係止されるとともに上記接合部
材10に締め付け固定されるボルト13を挿通してあ
る。
【0031】ここで、上記トラス部材11の端部を上記
接合部材10に当接して上記ボルト13を介して結合す
る一方、上記トラス部材11の内側に該トラス部材11
の端部に行くに従って内径が縮径する中空テーパ部26
を設けてある。そして、上記係止部材12bを、上記ボ
ルト13の頭部13aと上記中空テーパ部26内側との
間に充填され、ポアソン比の大きな応力伝達部材として
機能するゴムブロック30で構成する。
【0032】上記トラス部材11の端部11a外周には
上記第2実施形態と同様にキャップ20が嵌合され、こ
のキャップ20とトラス部材11とがねじ部22を介し
て固定される。そして、上記ゴムブロック30と上記キ
ャップ20との間には、補強部材として樹脂ブロック3
2が充填され、この樹脂ブロック32は上記中空テーパ
部26の内周に密接嵌合される。
【0033】上記ゴムブロック30の外側面(ボルト頭
部13a側)には、図6に示すように放射状に細い切り
込み溝30aを形成し、この切り込み溝30aによって
ゴムブロック30の柔らかさを調節して、最適な上記ポ
アソン比を設定し易くなっている。
【0034】以上の構成によりこの実施形態では、上記
各実施形態と同様にFRP素材のトラス部材11によっ
て軽量化を図ることができる。そして、該トラス部材1
1の接続される端部11a外周にキャップ20を嵌合
し、このキャップ20とトラス部材11とがねじ部22
を介して固定されることにより、トラス部材11に作用
する圧縮力は接合部材10からキャップ20そしてトラ
ス部材11へと流れて支持される。
【0035】また、上記トラス部材11の内側に中空テ
ーパ部26を設け、かつ、上記係止部材12bを、上記
ボルト13の頭部13aと該中空テーパ部26内側との
間に充填されるゴムブロック30で構成したので、トラ
ス部材11に作用する引張力は、ボルト頭部13aから
ゴムブロック30、そして中空テーパ部26からトラス
部材11へと流れる。このとき、上記ゴムブロック30
はポアソン比が大きくなる材質を選択してあるため、上
記圧縮力が軸方向に作用することにより該ゴムブロック
30は径方向に大きく膨出し、このときの膨出力により
上記中空テーパ部26との圧接力を高めて、ボルト13
とトラス部材11との結合力をより高めることができ
る。
【0036】従って、上記トラス部材11に圧縮力およ
び引張力が作用した場合にも、該トラス部材11と上記
接合部材10との高い結合強度を確保することができ
る。上記ゴムブロック30には切り込み溝30aを設け
てポアソン比を調整できるようになっているが、必ずし
もこの切り込み溝30aは必要ではなく、ボルト頭部1
3aをゴムブロック30の端面に直接当接させ、または
図外の座板を介して当接させてもよい。また、上記ゴム
ブロック30はポアソン比を大きくするとはいっても、
締め付けによりボルト13の頭部13aが食い込んだ場
合にも、途中で止まる硬さが必要となる。
【0037】更に、この実施形態では上記ゴムブロック
30とキャップ20との間に樹脂ブロック32が充填さ
れるため、この樹脂ブロック32によってゴムブロック
30の支持性を高めて、ゴムブロック30の膨出変形量
を大きくできるため、その分、中空テーパ部26との圧
着力を増大してトラス部材11と接合部材10との結合
強度をより大きくすることができる。また、この実施形
態にあっても上記樹脂ブロック32はトラス部材11の
座屈耐力を拡大する。
【0038】ところで、本発明はトラス部材11として
FRP素材により中空状に形成したものが用いられる
が、このトラス部材11はその断面形状は各種選択でき
るとともに、中心部分となる接合部材10は球形に限る
ことなく、多面体形に形成したものでもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
示すトラス部材の接合構造では、トラス部材をFRP素
材によって中空状に形成し、そして、この中空状トラス
部材の端部内に挿通されるボルトを係止部材を介して係
止し、このボルトを接合部材に締め付け固定する一方、
上記係止部材を、該ボルトから突設される突出片および
上記トラス部材を貫通する係止ピンで構成したので、上
記トラス部材に作用する圧縮力は、上記係止ピンから突
設片を介して上記ボルトに入力され、そして該ボルトか
ら上記接合部材に流れるように支持できる。
【0040】また、該トラス部材に作用する引張力は、
ボルトから突出片を介して係止ピンに入力され、そして
該係止ピンからトラス部材に流れる。このため、上記ト
ラス部材に圧縮力および引張力が作用した場合にも、ボ
ルトおよび突出片,係止ピンによって確実に支持して、
該トラス部材と上記接合部材との高い結合強度を確保す
ることができる。また、上記突出片および係止ピンが配
置されるトラス部材内に、軽量かつ所定の強度を備えた
応力伝達部材を充填したので、該トラス部材の座屈耐力
を増大することができる。
【0041】また、本発明の請求項2に示すトラス部材
の接合構造では、FRP素材によって軽量化されたトラ
ス部材の端部外周にキャップを嵌合し、このキャップと
トラス部材とが固定されることにより、トラス部材に作
用する圧縮力は接合部材からキャップそしてトラス部材
へと流れる。一方、上記ボルトの頭部と上記キャップと
の間に応力伝達部材を充填したので、上記トラス部材に
作用する引張力は、ボルトから上記応力伝達部材に入力
されてこれを拡径方向に変形し、この変形によってトラ
ス部材へと流れる。このとき、上記キャップはトラス部
材の端部に嵌合されてこの端部を拘束するため、上記応
力伝達部材が拡径される方向の変形によりトラス部材が
外方に膨出するのを阻止することができ、引張力に対し
て特に大きな抵抗力を発揮することができる。このた
め、上記トラス部材に圧縮力および引張力が作用した場
合にも、接合部材、ボルト,キャップおよび応力伝達部
材によって確実に支持して、該トラス部材と上記接合部
材との高い結合強度を確保することができる。
【0042】更に、請求項3では、FRP素材によって
軽量化されたトラス部材の端部を接合部材に当接して、
このトラス部材の端部をこれの端部内に係止部材を介し
て係止されるボルトを介して接合部材に結合するように
したので、トラス部材に作用する圧縮力は接合部材そし
てトラス部材へと伝達される。また、上記トラス部材の
内側に該トラス部材の端部に行くに従って内径が縮径す
る中空テーパ部を設け、かつ、上記係止部材を、上記ボ
ルトの頭部と該中空テーパ部内側との間に充填される応
力伝達部材で構成したので、トラス部材に作用する引張
力は、ボルト頭部から応力伝達部材、そして中空テーパ
部からトラス部材へと流れる。このとき、上記応力伝達
部材はポアソン比が大きいため、上記圧縮力が軸方向に
作用することにより径方向に大きく膨出し、このときの
膨出力により上記中空テーパ部との圧接力を高めて、ボ
ルトとトラス部材との結合力をより高めることができ
る。従って、上記トラス部材に圧縮力および引張力が作
用した場合にも、該トラス部材と上記接合部材との高い
結合強度を確保することができるという優れた効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すトラス部材を接合
した状態の要部の斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態を示すトラス部材の接合
部分の要部断面斜視図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示すトラス部材を接合
した状態の要部の斜視図である。
【図4】本発明の第2実施形態を示すトラス部材の接合
部分の要部断面斜視図である。
【図5】本発明の第3実施形態を示すトラス部材を接合
した状態の要部断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態を示す図5中のA−A線
からの拡大断面図である。
【符号の説明】
10 接合部材 11 トラス部材 12,12a,12b 係止部材 13 ボルト 13a 頭部 14 突出片 15 係止ピン 16 樹脂ブロック 20 キャップ 22 ねじ部 26 中空テーパ部 30 ゴムブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田澤 仁 東京都千代田区神田淡路町2−23 旭硝子 マテックス株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つの接合部材に対して複数のトラス部
    材を接合しつつ、この接合部分を複数配置することによ
    り、トラス構造体として組み立てるようにしたトラス部
    材の接合構造において、上記トラス部材をFRP素材に
    よって中空状に形成する一方、該中空状トラス部材の端
    部内に、係止部材を介して係止されるとともに上記接合
    部材に締め付け固定されるボルトを挿通し、かつ、上記
    係止部材を、該ボルトから突設される突出片および上記
    トラス部材を貫通する係止ピンで構成する一方、上記突
    出片および上記係止ピンが配置されるトラス部材内に、
    軽量かつ所定の強度を備えた応力伝達部材を充填したこ
    とを特徴とするトラス部材の接合構造。
  2. 【請求項2】 1つの接合部材に対して複数のトラス部
    材を接合しつつ、この接合部分を複数配置することによ
    り、トラス構造体として組み立てるようにしたトラス部
    材の接合構造において、上記トラス部材をFRP素材に
    よって中空状に形成する一方、該中空状トラス部材の端
    部内に、係止部材を介して係止されるとともに上記接合
    部材に締め付け固定されるボルトを挿通し、かつ、上記
    トラス部材の端部外周に嵌合されるキャップを設けると
    ともに、このキャップと上記トラス部材とを固定し、か
    つ、上記係止部材を、トラス部材内に配置される上記ボ
    ルトの頭部と上記キャップとの間に充填される、軽量か
    つ所定の強度を備えた応力伝達部材で構成したことを特
    徴とするトラス部材の接合構造。
  3. 【請求項3】 1つの接合部材に対して複数のトラス部
    材を接合しつつ、この接合部分を複数配置することによ
    り、トラス構造体として組み立てるようにしたトラス部
    材の接合構造において、上記トラス部材をFRP素材に
    よって中空状に形成する一方、該中空状トラス部材の端
    部内に、係止部材を介して係止されるとともに上記接合
    部材に締め付け固定されるボルトを挿通し、上記トラス
    部材の端部を上記接合部材に当接して上記ボルトを介し
    て結合する一方、上記トラス部材の内側に該トラス部材
    の端部に行くに従って内径が縮径する中空テーパ部を設
    け、かつ、上記係止部材を、上記ボルトの頭部と該中空
    テーパ部内側との間に充填される、軽量かつ所定の強度
    を備えてポアソン比の大きな応力伝達部材で構成したこ
    とを特徴とするトラス部材の接合構造。
JP16386598A 1998-06-11 1998-06-11 トラス部材の接合構造 Pending JPH11350592A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16386598A JPH11350592A (ja) 1998-06-11 1998-06-11 トラス部材の接合構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16386598A JPH11350592A (ja) 1998-06-11 1998-06-11 トラス部材の接合構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11350592A true JPH11350592A (ja) 1999-12-21

Family

ID=15782248

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16386598A Pending JPH11350592A (ja) 1998-06-11 1998-06-11 トラス部材の接合構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11350592A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102733494A (zh) * 2012-07-13 2012-10-17 安徽富煌钢构股份有限公司 一种管桁架的现场连接节点
US10012254B2 (en) 2013-05-17 2018-07-03 Japan Agency For Marine-Earth Science And Technology Joining structure
WO2018180478A1 (ja) * 2017-03-29 2018-10-04 福井県 繊維強化プラスチック製構造部材の連結構造及び連結部分の加工方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102733494A (zh) * 2012-07-13 2012-10-17 安徽富煌钢构股份有限公司 一种管桁架的现场连接节点
US10012254B2 (en) 2013-05-17 2018-07-03 Japan Agency For Marine-Earth Science And Technology Joining structure
WO2018180478A1 (ja) * 2017-03-29 2018-10-04 福井県 繊維強化プラスチック製構造部材の連結構造及び連結部分の加工方法
JP2018168540A (ja) * 2017-03-29 2018-11-01 福井県 繊維強化プラスチック製構造部材の連結構造及び連結部分の加工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6261803B2 (ja)
JPS6038566B2 (ja) クランプ継手
JP2941687B2 (ja) 管継手構造
JPH11350592A (ja) トラス部材の接合構造
US4737047A (en) Pipe joining structure
US6070940A (en) Connecting arrangement for backrest, armrest, and seat of a chair
KR102027090B1 (ko) 모듈형 철근 커플러
JP4396624B2 (ja) 結合構造
JP2010242460A (ja) 座屈拘束ブレース
KR102097007B1 (ko) 모듈형 철근 커플러
JP3542949B2 (ja) ハンドレール装置
JP3891832B2 (ja) トラス部材の結合部構造
JPH1150531A (ja) トラス部材の接合システム
JP2000045395A (ja) 連結式単管型構造部材
JPS5993532A (ja) Frp板ばね装置用目玉部材
JPS6311554B2 (ja)
JP2005320214A (ja) 合わせガラス
JP2989928B2 (ja) 立体トラスのジョイント構造
JPS63214430A (ja) 複合材料を用いた棒状体
JPH0718854A (ja) Frp製型枠
JP2841062B1 (ja) 鉄道車両用構体とその製作方法
KR200283818Y1 (ko) 파이프 연결구조
JPH08189511A (ja) ピン継手の取付構造
JP2675342B2 (ja) ゴム積層構造
KR20000041006A (ko) 엔드 플레이트를 구비한 철골구조