JPH11350330A - パイル敷物 - Google Patents

パイル敷物

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JPH11350330A
JPH11350330A JP16462898A JP16462898A JPH11350330A JP H11350330 A JPH11350330 A JP H11350330A JP 16462898 A JP16462898 A JP 16462898A JP 16462898 A JP16462898 A JP 16462898A JP H11350330 A JPH11350330 A JP H11350330A
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JP
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pile
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tufted
synthetic resin
elastic sheet
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JP16462898A
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English (en)
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Sumio Maeda
純男 前田
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Hagiwara Industries Inc
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Hagiwara Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タフテッド製品にあって専ら屋内床面に敷設
して使用されるキッチンマット、脱衣所マット、玄関マ
ット、カーペット等のパイル敷物に対して、充分な強
度、パイル保持性、防滑性、保形性、重量安定性等の諸
機能を簡易な工程で保持させる。 【解決手段】 繊維基材1と弾性シート2を低融点の合
成樹脂層3を介して積層したもの、又は弾性シート2面
に更に防滑性樹脂層4を被覆したものをタフテッド基布
として直接パイル5が繊維基材1側に植設形成されるべ
く、パイル糸をタフティングした後に、加熱処理により
合成樹脂層3を溶融せしめてパイル糸をタフテッド基布
に接合して裏打ち加工を施さなくてもパイル5が抜けな
いようにしてなるパイル敷物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タフテッド製品に
あって専ら屋内床面に敷設して使用されるキッチンマッ
ト、脱衣所マット、玄関マット、カーペット等のパイル
敷物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のパイル敷物は、例えばポリプロ
ピレン、ポリエステルからなる編織布あるいはスパンボ
ンド不織布などを基布として、これにパイル糸をタフテ
ィングして形成されるマット地の裏面側に、強度の付
与、パイル抜けの防止、良好な保形性、重量安定性等を
確保する目的で裏打ち加工を施したものが一般的であ
る。この裏打ち加工の樹脂材料として従来からポリ塩化
ビニル樹脂が多用されているが、ポリ塩化ビニル樹脂は
添加される可塑剤の臭気や燃焼時に発生する有毒な塩化
水素ガスが問題となることがあり、近時は、ゴム系ラテ
ックスを塗布したり、ポリエチレン系の樹脂などを押出
ラミネートすることも行われている。しかし、ゴム系ラ
テックスで裏打ち加工を施す場合、スプレー法やロール
コーター法でマット地の裏面側に塗布した後に被膜の乾
燥工程が必要となることや、出来上がったパイル敷物の
柔軟性が劣るなどの問題点が指摘され、また押出ラミネ
ートによって裏打ち加工を施す場合、樹脂接着面の圧着
が必要であるために比較的パイル長の長い製品の加工に
は不適である。
【0003】そこで裏打ち加工を施さないタフテッド製
品についてみると、例えば、繊維基材より低融点のパイ
ル糸をタフティングした後に裏面を加熱してタフトホー
ル部分で熱融着して固定するもの(特開昭51-47166号公
報)や、合成繊維製の基布とパイルを用いたタフテッド
原反の裏面に遠赤外線を照射し、パイル根元を熱融着し
て固定するもの(特開昭62-162067号公報)や、融点の異
なる2種の熱可塑性樹脂から形成される熱接着性複合モ
ノフィラメントからなる網状物を基布に用いてパイル糸
の基部を熱融着して固定した敷物(特開平2-161915号公
報)などが開示されている。しかし、これらのタフテッ
ド製品は比較的重厚な基布を使用する必要があったり、
特定のパイル糸を使用することが製品の条件となるなど
汎用性に欠ける点で問題となっている。
【0004】パイル敷物において、もちろん発泡樹脂シ
ートはクッション性や滑り止めなどの目的で用いられて
いる。例えば、実開昭61-78037号には、発泡樹脂付着繊
維シートをカーペットパイル布の裏面に接着剤で貼着し
た床敷マットが記載されている。この種の目的で、発泡
樹脂シートをパイル基布の裏面に貼着するものとして
は、実用新案登録第3017052号(発泡ウレタンシート)、
特開平5-111422号(突起部を有する裏張りポリオレフィ
ン発泡体)等がある。また、パイル敷物の裏面に、発泡
性マイクロカプセルを配合した樹脂組成物を塗布、加熱
発泡させることで、防滑性を与えるものが特開平7-1944
76号で提案されている。しかし、これらの発泡体はいず
れもパイル基布の裏面に貼着あるいは塗布の方法で行っ
ており、パイル糸をタフティングした後加工が加わり、
上記と同様に製作上の制約がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、専ら屋内
床面に敷設して使用される敷物として充分な強度、パイ
ル保持性、防滑性、保形性、重量安定性等の諸機能を有
し、裏打ち加工や熱融着加工あるいは貼着、塗工などの
裏面処理をすることなく、低廉に効率よく製造可能で、
汎用性に富むパイル敷物を提供することを解決課題とし
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の手段は、
繊維基材と弾性シートの両部材をこれらより低融点の合
成樹脂層を介在させて積層したタフテッド基布に、パイ
ルが繊維基材側に植設されるべくパイル糸をタフティン
グした後に、加熱処理により合成樹脂層を溶融せしめて
パイル糸をタフテッド基布に接合したことを特徴とする
パイル敷物である。すなわち、タフテッド基布自体に弾
性があり、弾性のために、植設されたパイル糸が基布内
に埋設、抜止め、適度な滑り止めとなり、また合成樹脂
層の溶融によりパイルと融着して抜け抵抗を高めて、裏
面処理が不要となるのである。したがって、合成樹脂層
の溶融はパイルとの融着のためであって、その程度は部
分的なものから全体溶融までパイル敷物の種類によって
適宜選択する。
【0007】また、本発明の第2の手段は、繊維基材と
弾性シートの両部材を合成樹脂層を介在させて積層し、
かつ弾性シートの面に防滑性樹脂層を被覆して形成され
るタフテッド基布に、パイルが繊維基材側に植設される
べくパイル糸をタフティングした後に、加熱処理により
合成樹脂層を溶融せしめてパイル糸をタフテッド基布に
接合したことを特徴とするパイル敷物である。すなわ
ち、タフテッド基布自体に弾性と防滑性が付与されてお
り、植設されたパイル糸が基布内に埋設、抜止めおよび
更なる滑り止め効果が得られ、また合成樹脂層の全部又
は部分溶融がパイルと融着して抜け抵抗を高めて、裏面
処理が不要となるのである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のパイル敷物のステッチ方
向の模式的断面図を図1(a)に、タフトゲージ方向の模
式的断面図を図1(b)に示す。本発明のパイル敷物は、
繊維基材1と合成樹脂層3と弾性シート2の積層体から
なるタフテッド基布を用いてパイル糸を植設してパイル
4とした構成で、裏面処理、すなわちラテックスや樹脂
による裏打ち加工を施すことなく、そのままの状態で実
使用に耐え得るパイル強力を有するパイル敷物であるこ
とを特徴とする。
【0009】本発明で用いる繊維基材1は、一般にタフ
テッド製品の一次基布として用いられるものであって、
具体的にはニードルを差し込んだときに長さ方向に引き
裂かれ易く破断し難い利点を有す合成樹脂製の延伸テー
プヤーンを経緯糸に緻密に織成した織布や、ニードルの
貫通抵抗が少なく高強度で方向性のない繊維状不織布、
またこれら織布や不織布に綿状層を積層したものなどが
挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0010】この繊維基材1となる織布を構成する延伸
テープヤーンは、熱可塑性樹脂から成形されるものであ
って、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4
−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィンの単独重合
体もしくは相互共重合体またはこれらのα−オレフィン
と他のコモノマーの共重合体からなるポリオレフィン系
樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩
化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン−ビニル共重合体
などが挙げられるが、タフテッド基布として要求される
耐熱性を有し、連続生産での安定品質と経済的に量産し
得る点で特に高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リエステル樹脂が好適に採用される。
【0011】延伸テープヤーンは、これら熱可塑性樹脂
を押出機に投入して、単層あるいは複層のインフレーシ
ョン法またはTダイフラット法により、ダイスから溶融
状態で押し出し、冷却して製膜したフィルムを、細断し
た後に熱板接触式、熱ロール式、熱風オーブン式等の延
伸法によって3〜10倍程度に縦一軸方向に延伸配向して
得られる高強力の延伸糸条であり、タフテッド基布の主
体を構成するものとして、繊度300〜3,500dr、厚み20〜
100μm程度のものが望ましい。
【0012】また、この繊維基材1となる繊維状不織布
は、紡糸、延伸、開繊、接着の工程を連続的に行う直接
紡糸法により長繊維をランダムに堆積しボンディングし
て得られる長繊維不織布が、高強度で耐久性に優れる点
で望ましく、特にポリエステル系樹脂やポリプロピレン
系樹脂などを押出機に投入して溶融状態とし、紡糸ノズ
ルから押出された繊維をローラ法またはエアジェット法
で延伸繊維化するスパンボンド不織布が好ましい。
【0013】この繊維状不織布は、目付重量が75〜250g
/m2の範囲にあるものが望ましく、即ちこれより低目付
であると、厚みが少なく強力も劣り、後述する弾性シー
トと積層してもパイル保持力が発現しない点で問題とな
り、一方、高目付なものになると柔軟性が低下しタフテ
ッドニードルの貫通抵抗が大きくタフト作業性が劣る傾
向にある。
【0014】これらの織布や繊維状不織布には上側、下
側、あるいは両面側に綿状層を重合させて、ニードルパ
ンチ等により一体化し、繊維基材として使用することも
できる。この綿状層の繊維としては、一般的な3〜30dr
の単糸繊度のポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリ
プロピレン繊維などの合成繊維、レーヨンなどの再生繊
維、綿、麻、羊毛などの天然繊維、またこれら材料から
なる熱融着繊維や吸水性繊維、導電性繊維、抗菌性繊
維、消臭繊維などの機能性繊維などを制限なく使用でき
る。
【0015】次に、本発明に用いる弾性シート2は、柔
軟性およびクッション性を有するシート状物であって、
例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エ
チレン−(メタ)アクリル酸アルキル共重合体、ポリスチ
レン、ポリエステル、ポリウレタン或いは各種エラスト
マーなどの合成樹脂発泡体や、天然ゴム、スチレンブタ
ジエンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴムなどのゴ
ム質体やゴム質発泡体などが挙げられる。
【0016】この弾性シート2は、圧縮回復性のある緩
衝材として作用するものであって、後述するパイル糸を
タフティング時には伸長してタフティングニードルが貫
通し、パイルが形成されるとループ状のバックステッチ
部分が弾性シートに埋没して裏面に凹凸を形成し、パイ
ル基部では弾性シートが伸長から回復してパイルが圧さ
れる力が働き、パイル保持力の向上に機能する。このた
め適宜密度の多孔質シート状物である必要があり、具体
的には、密度が10〜50kg/m3で、かつ、厚みが1〜10mm
であるものが望ましい。これは、低密度なものであると
圧縮回復性や耐摩耗性に劣りパイル保持力の向上には不
充分であり、一方、高密度なものであるとパイル糸をタ
フトする際のニードルの貫通抵抗が大きく破損が生じ易
く効率が悪化することにおいて不適とされる。また、厚
み1mmより薄いものは弾性に劣ってパイル保持力を有さ
ず、厚み10mmを超えると巻体として大きくなりすぎ作業
性が悪化すると共に、製品となった際に踏圧感が異質な
ものとなり易く、加えて必要以上にパイル糸のパイル長
を要することで問題となることが想定されるからであ
る。
【0017】前述の繊維基材1と前述の弾性シート2
は、合成樹脂層3を介して積層一体化したものが、本発
明の第1のパイル敷物においてパイル糸を打込むための
タフテッド基布として用いられる。このタフテッド基布
が合成樹脂層3を含むことによって、後述するパイル糸
をタフティングの後に、加熱処理を行うことで合成樹脂
層3の全部又は一部を溶融させ、パイル糸との接触部分
を熱融着することで、基布からのパイル抜糸強力が向上
したものとなる。したがって合成樹脂層3は、繊維基材
や弾性シート、パイル糸を構成する材料より低融点の樹
脂で成形されることが必要で、具体的には超低密度ポリ
エチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチ
レン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アク
リル酸アルキル共重合体、メタロセン触媒を用いて製造
されたエチレン・α−オレフィン共重合体、エチレン−
プロピレン共重合体、シンジオタクチックポリプロピレ
ン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニルなどが挙げられる。
【0018】ここで合成樹脂層3の坪量として10〜100g
/m2であることが好ましく、即ち、これより少ない樹脂
量では後の加熱処理におけるパイル糸との熱融着性に劣
ったものとなり、これより多い樹脂量ではタフテッド基
布として剛性が大きくなりすぎる傾向にあり、特にタフ
テッドニードルの貫通抵抗が増してタフト効率が低下す
ることが想定されるのである。そして、合成樹脂層3の
成形方法としては、予めフィルム体としたものをドライ
ラミネートや熱圧着ラミネートによって繊維基材1と弾
性シート2の間に介在して一体化することもできるが、
サンド樹脂による溶融押出ラミネート法が高速で安定的
に製造可能な方法として採用される。
【0019】こうして得られるタフテッド基布におい
て、さらに弾性シートの裏面側に防滑性樹脂層4を被覆
すれば、第2の発明に示したように、よりパイル敷物の
防滑性が向上して、滑り易い畳やフローリング、ポリ塩
化ビニル製タイルに直接敷設することが可能となる。こ
のパイル敷物のステッチ方向の模式的断面図を図2(a)
に、タフトゲージ方向の模式的断面図を図2(b)に示
す。ここで、防滑性樹脂層4は被膜とした状態で摩擦抵
抗の大きいものであることが望ましく、例えば、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合
体、エチレン−(メタ)アクリル酸アルキル共重合体など
のエチレン系樹脂や、スチレン系、ポリエステル系、ポ
リウレタン系、ポリエーテル系などの熱可塑性エラスト
マーなどが挙げられる。この防滑性樹脂層4の形成方法
は、弾性シート2に溶融状態で直接被覆しても、予め製
膜したフィルムの状態で貼合わせてもよい。
【0020】本発明のパイル敷物は、この積層体をタフ
テッド用基布に用いて、パイル糸をカットパイルまたは
ループパイル形状でタフティングし、このタフト品を次
工程として加熱処理を施して製造される。このパイル糸
を構成する繊維は、通常の天然繊維、再生繊維、合成繊
維などを制限なく使用することができる。また、パイル
糸の繊維形状も紡績糸、モノフィラメント、マルチフィ
ラメント、テープヤーン、スプリットヤーン、さらにこ
れらに加撚、混撚、捲縮加工を施したものなど制限なく
使用できる。
【0021】ここでの加熱処理は、タフテッド基布を構
成する合成樹脂層3の一部又は全部を溶融して、合成樹
脂層3と接触しているパイル5の根部を熱融着させるこ
とによってパイル5の抜けを抑制するために行うもので
あるから、合成樹脂層3の融点以上で、かつ繊維基材1
や弾性シート2、パイル5の融点より低い温度範囲にお
いての加熱処理が必要となる。加熱処理の温度が高すぎ
ることにより、タフテッド基布が過度の熱収縮を生じた
り、パイルの熱劣化が生じるなどの不都合が起こる。こ
こでの加熱処理の具体的方法としては、熱ロールでの挟
込みや熱板への接触など専用工程を用いることもできる
し、パイル敷物の後染め工程後に熱風オーブンに導入し
て、染料の乾燥と同時に合成樹脂層3の溶融を行うこと
もできる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき更に、詳細に
説明する。
【0023】実施例1 熱可塑性樹脂として高密度ポリエチレンを選び、インフ
レーション法により円形ダイスから無定形状態で押し出
し、冷却してチューブ状フィルムを成形した後に、細断
してテープ状となし、熱板接触延伸方式で延伸倍率5.8
倍で縦一軸延伸して、繊度900dr、厚み40μmの延伸テー
プヤーンを得た。この延伸テープヤーンを経緯糸に用い
て、スルザー型織機により打込密度15×15本/インチで平織
り組織の織布をなし繊維基材1とした。次に、弾性シー
ト2として、密度25kg/m3で、2.5mm厚みのポリエチレン
製発泡シートを選び、前述の織布と貼合わせるに際し、
エチレン−酢酸ビニル共重合体をサンド樹脂に用いる溶
融押出ラミネート法で、坪量30g/m2の合成樹脂層3によ
って積層一体化して三層タフテッド基布6を得た。この
タフテッド基布6の部分断面図を図3に示す。
【0024】このタフテッド基布6に、パイル糸として
アクリル繊維製の紡績糸を用い、1/10ゲージのタフティ
ングマシーンによって、ステッチ間隔を7ステッチでタ
フティングした後に、コンベアで約110℃に設定した熱
風オーブン式乾燥炉に導入して、合成樹脂層の一部を溶
融させ、常温冷却することで、繊維基材1面に約12mmの
カット状のパイル5が植設されたパイル敷物をなして実
施例1とした。
【0025】比較例1 実施例1において、繊維基材とした延伸テープヤーン織
布単体をタフテッド基布に用い、その他は同様にパイル
敷物を製造して比較例1とした。
【0026】実施例2 繊維基材1として目付重量120g/m2の熱融着繊維とポリ
エステル系繊維によるスパンボンド不織布を、また弾性
シート2として密度80kg/m3で5.2mm厚みのウレタンゴム
発泡体を用いるものとした。このウレタンゴム発泡体の
片面には、ポリウレタン系エラストマーを約25μm厚み
で被覆して防滑性樹脂層4を形成した。スパンボンド不
織布と、ウレタンゴム発泡体の防滑樹脂層と反対の面と
を貼合わせるに際して、エチレン−アクリル酸アルキル
共重合体をサンド樹脂に用いる溶融押出ラミネート法
で、坪量30g/m2成樹脂層3によって積層一体化して四層
タフテッド基布7を得た。このタフテッド基布7の部分
断面図を図4に示す。このタフテッド基布7を用いて、
その他実施例1と同様にパイル糸を植設し、加熱処理を
行うことにより、繊維基材1面にパイル5を形成したパ
イル敷物をなして実施例2とした。
【0027】比較例2 実施例2において、繊維基材としたスパンボンド不織布
単体をタフテッド基布に用い、その他は同様にパイル敷
物を製造して比較例2とした。
【0028】評価 滑り抵抗 パイル敷物を100mm角で裁断した試料片を
平滑な表面の合板上に置き、その中心部に200gの分銅
を載せた状態で、試料片の端部を水平方向に引っ張り、
その平衡した張力をバネ秤で測定した。 パイル抜け率およびパイル外観 パイル敷物を実際
に屋内床用に約6ヶ月間使用し、その状態を目視によっ
て観察した。 実施例および比較例のパイル敷物の評価結果を表1に示
す。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明のパイル敷物は、
繊維基材/合成樹脂層/弾性シートを積層したタフテッ
ド基布を用いてパイル糸を植設し、加熱処理を施して得
られるもので、敷物としてクッション性に優れるのみな
らず、この弾性シートの存在と溶融した合成樹脂層によ
りパイル基部でのパイル保持力を向上させ、パイル形成
後のパイル地への裏打ち加工などを施さなくても、屋内
床用のマット類としての使用などに充分耐え得ることが
できる。また、パイル糸のバックステッチが弾性シート
を部分的に押し潰して形成される凹凸がパイル敷物裏面
に存在するために、滑り抵抗を高めたものとなるし、パ
イル糸が直接床面に接しないので、すり切れることもな
い。更に、タフテッド基布の段階で裏面側に防滑性樹脂
層を形成したものは、より防滑性が向上することで、滑
り易い畳みやフローリング、塩化ビニル製タイルなどの
床面に直接敷設することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパイル敷物の第1の態様を示す模式的
部分断面図であり、(a)はステッチ方向、(b)は(a)と直
角方向のタフトゲージ方向断面図である。
【図2】本発明のパイル敷物の第2の態様を示す模式的
部分断面図であり、(a)はステッチ方向、(b)は(a)と直
角方向のタフトゲージ方向断面図である。
【図3】実施例1で使用した三層タフテッド基布の部分
断面図である。
【図4】実施例2で使用した四層タフテッド基布の部分
断面図である。
【符号の説明】
1 繊維基材 2 弾性シート 3 合成樹脂層 4 防滑性樹脂層 5 パイル 6 三層タフテッド基布 7 四層タフテッド基布

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維基材と弾性シートの両部材をこれら
    より低融点の合成樹脂層を介在させて積層したタフテッ
    ド基布に、パイルが繊維基材側に植設されるべくパイル
    糸をタフティングした後に、加熱処理により合成樹脂層
    を溶融せしめてパイル糸をタフテッド基布に接合したこ
    とを特徴とするパイル敷物。
  2. 【請求項2】 繊維基材と弾性シートの両部材をこれら
    より低融点の合成樹脂層を介在させて積層し、かつ弾性
    シートの面に防滑性樹脂層を被覆して形成されるタフテ
    ッド基布に、パイルが繊維基材側に植設されるべくパイ
    ル糸をタフティングした後に、加熱処理により合成樹脂
    層を溶融せしめてパイル糸をタフテッド基布に接合した
    ことを特徴とするパイル敷物。
JP16462898A 1998-06-12 1998-06-12 パイル敷物 Pending JPH11350330A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004143637A (ja) * 2002-10-25 2004-05-20 Diatex Co Ltd 熱可塑性樹脂製タフティングマット及びその製造方法
JP2004324018A (ja) * 2003-04-25 2004-11-18 Diatex Co Ltd ポリオレフィン製タフティングマット及びその製造方法

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JP2004143637A (ja) * 2002-10-25 2004-05-20 Diatex Co Ltd 熱可塑性樹脂製タフティングマット及びその製造方法
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