JPH073660A - 置き敷きカーペット - Google Patents

置き敷きカーペット

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JPH073660A
JPH073660A JP16983793A JP16983793A JPH073660A JP H073660 A JPH073660 A JP H073660A JP 16983793 A JP16983793 A JP 16983793A JP 16983793 A JP16983793 A JP 16983793A JP H073660 A JPH073660 A JP H073660A
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JP
Japan
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carpet
pile yarn
layer
laid
vinyl acetate
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JP16983793A
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English (en)
Inventor
Naoyuki Kato
直行 加藤
Kenzo Ichihashi
謙三 市橋
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SENSHU STREAM KK
Mitsubishi Chemical BASF Co Ltd
Original Assignee
SENSHU STREAM KK
Mitsubishi Chemical BASF Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特に自動車などの車両内装材のカーペット上
等に、重ねて敷いて使用しても、位置ずれし難く、しか
も、タフテッド糸の毛抜けを防止し、カーペットに水が
浸透するのを防止した重量感と弾力性を備え持つ置き敷
き用のカーペットを提供する。 【構成】 一次基布(a)に植設された結晶性ポリプロ
ピレン製カットパイル糸(b)を備える裏面用カーペッ
ト部層(A)と、該カットパイル糸(b)の反対側に、
MFRが50〜200g/10分、酢酸ビニル含量が2
0〜32wt%のエチレン・酢酸ビニル共重合体の溶融
物をラミネートして形成した接着樹脂層(C)と、表装
材層(B)とを積層した構造の積層体からなる特徴とす
る置き敷きカーペット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カーペット上に重ねて
敷いても位置ずれし難い置き敷きカーペットに関し、特
に自動車などの車両内装材のカーペット上に重ねて敷い
て使用しても、位置ずれし難く、しかも、タフテッド糸
の毛抜けを防止し、カーペットに水が浸透するのを防止
した重量感と弾力性を備え持つ置き敷き用のカーペット
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の床面などには、防音、断
熱、居住性などを改良するために、例えばニードルパン
チした不織布に、軟化点が100〜130℃の熱可塑性
樹脂の水性エマルジョンを塗布又は含浸させて乾燥した
成形性繊維マットや、ポリエチレンテレフタレート等の
高融点の繊維と、100〜130℃の融点を有する熱可
塑性樹脂繊維バインダーとの混合繊維よりなる不織布マ
ットなどを加熱し、自動車のフロア形状に合わせた金型
でプレス成形した内装用フロアーカーペットが敷設され
ている。このフロアーカーペットの汚れ防止や掃除を容
易にするために、ポリ塩化ビニル樹脂やゴムの材料で型
成形され、かつ裏面に凸状の絞模様を有するフット用カ
ーマットを載置している。
【0003】一方、住宅や事務所、ホテルなどでは車両
などと同様に床上にカーペットが敷設されているが、こ
れら床の全表面に豪華な段通やシャギーカーペットを敷
設することはコストの上昇を招くので、床全面に安価な
カーペットを敷設し、その上に豪華なタフテットカーペ
ット、シャギーカーペットや段通を部分的に敷設すると
いうことが行なわれたり、或いは床全表面が高級なカー
ペットや段通で敷設されているときは、勝手口の上り口
や勉強机の下の激しく踏み付けられる場所などでは部分
的に汚れ易かったり、傷みやすいので、特にその様な部
分においてはよりサイズの小さな、かつ、安価で置き換
え可能なカーペットがその上に敷設される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなカ
ーペット上に重ねて敷いて部分的に置き敷きされる置き
敷きカーペットは、下側に敷設されたカーペットの毛足
が長いほど、また、該置き敷きカーペットの踏み付けら
れる頻度が激しければ激しいほど上側に敷設された置き
敷きカーペットの位置がずれ易くなり、しばしば、その
ずれを直すために置き敷きカーペットの位置を元の正し
い位置にまでずらす作業を行なわなければならなかっ
た。
【0005】このずれは自動車のフット用カーマットに
おいても同様で、自動車を運転している際に、従来のフ
ット用カーマットはその裏面に凹凸部が形成されている
ものの、前記裏面の凸部では必ずしも十分にカーマット
のずれ防止機能を果たすことができず、ずれを生じてし
まうこともある。このためフット用カーマットの裏面に
固定金具を付けてこのマットを取り付けることも行なわ
れるが、掃除のときに分解して取り外す作業をするのが
面倒である。
【0006】このようにフット用カーマットがずれた状
態においては、不快感を与えたり、運転に支障をもたら
すおそれがあり、また、靴などにより持ち込まれた泥な
どが自動車のフロアーカーペット上に散乱するなどの欠
点がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
〔発明の概要〕本発明者らは、上記問題点に鑑みて鋭意
研究を重ねた結果、カーペットの位置ずれを防止するた
めには、裏面用カーペット部層(A)の一次基布(a)
に植えられるパイル糸(b)を、下側に敷設されたカー
ペットのパイル繊維の層の内部にまで曲がらずに突き刺
して、カーペットを位置ずれさせる力が働いた際にも突
き刺されたパイル糸(b)が簡単に折れ曲がらないよう
に、適度な剛性を有する樹脂材料で構成され、適当な間
隔や密度で積層体マット(a)に植設されていることが
重要であるとの知見に基づき鋭意検討した結果、本発明
を完成するに至ったものである。
【0008】すなわち、本発明の置き敷きカーペット
は、「 一次基布(a)の一方の側より下記の条件下に
て植設された結晶性ポリプロピレン製カットパイル糸
(b)を備える裏面用カーペット部層(A)と、該裏面
用カーペット部層(A)の一次基布(a)の該カットパ
イル糸(b)の反対側に、MFR(JIS K−721
0,190℃、2.16Kg荷重)が50〜200g/
10分、酢酸ビニル含量が20〜32wt%のエチレン
・酢酸ビニル共重合体の溶融物をラミネートして形成し
た接着樹脂層(C)と、接着樹脂層(C)側に表装材層
(B)とを積層した構造の積層体 パイル糸の植付け密度: 16〜400株/平方インチ パイル糸の植付ピッチ ステッチ方向 : 4〜20株/インチ ゲージ方向 : 4〜20株/インチ パイル糸の高さ : 2〜20mm パイル糸の太さ : 800〜6,000デニール
」 からなる特徴とする置き敷きカーペット、である。
【0009】〔発明の具体的説明〕 〔1〕 置き敷きカーペット (1) 積層体の構造 本発明の置き敷きカーペットは、一次基布(a)の一方
の側より下記の条件下にて植設された結晶性ポリプロピ
レン製カットパイル糸(b)を備えた裏面用カーペット
部層(A)と、該一次基布(a)の該カットパイル糸
(b)の反対側に、MFRが50〜200g/10分、
酢酸ビニル含量が20〜32重量%のエチレン・酢酸ビ
ニル共重合体の溶融物を塗布して形成した接着樹脂層
(C)と,該接着樹脂層(C)側に表装材層(B)とを
積層した構造の積層体からなるものである。
【0010】 パイル糸の植付け密度: 16〜400株/平方インチ パイル糸の植付ピッチ ステッチ方向 : 4〜20株/インチ ゲージ方向 : 4〜20株/インチ パイル糸の高さ : 2〜20mm パイル糸の太さ : 800〜6,000デニール 必要に応じ、カットパイル糸(b)の先端部に膨出部を
形成させることにより、より一層ずれ防止力を向上させ
た置き敷きカーペットとすることができる。 (2) 構成層 (a) 裏面用カーペット部層(A) 一次基布 本発明の置き敷きカーペット1において用いられる一次
基布(a)としては、ジュート、麻などの天然繊維、合
成繊維などの織布又は不織布を使用することもできる
が、焼却性、強度、コスト、耐熱性、接着性などの点か
ら、パイル糸と同種の結晶化度20〜80%の結晶性ポ
リプロピレン製のフラットヤーンを格子状に織成したも
のが好ましい。フラットヤーンの幅は3〜15mm、好
ましくは5〜7mmで、厚さが18〜100μm、好ま
しくは20〜30μmであるのが一般的である。更に、
これら織布又は不織布に熱可塑性樹脂繊維バインダー製
不織布を積層し、ニードリングした一次基布(a)であ
っても良い。
【0011】かかる熱可塑性樹脂繊維バインダー製不織
布としては、熱可塑性樹脂繊維からなる不織布で、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、線状ポリエステル、ポリア
ミド、これらの複合繊維などの融点ないし軟化点温度が
80〜160℃、好ましくは90〜145℃で、目的に
応じて太くても細くても良いが、通常2デニール以上
で、繊維長さは絡みの面から5mm以上が好ましく、こ
の樹脂繊維バインダー製不織布はニードルパンチ法など
により絡み合わせて得られるもの、また、カードなどに
よよって得られる繊維ウエブ状態のものや、バインダー
で固着されたものでも良い。
【0012】また、この繊維バインダー製不織布は、ポ
リプロピレン、ポリエステル、ポリアミドなどの樹脂の
ペレットを押出機を用いて溶融し、細い孔を多数有する
ダイよりところてん状に押し出し、これを風に乗せて個
々の繊維が収束しないように引き出し、ダイの下方にあ
るスクリーン上に沈積させ、これを巻取機で巻き取って
製造したものであっても良く、一般に目付量が15〜6
00g/m2 、好ましくは30〜150g/m2 のもの
が使用される。
【0013】かかる繊維バインダー製不織布は、水が通
過できる間隙を多数有するもので、ダイアボンド工業
(株)より「メルトロンW」の商品名で、それぞれポリ
アミド系のものがPAY−200、PAS−200、ポ
リエステル系のものがES−500、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体系のものがY−7のグレード名で、また、
三井石油化学工業(株)からはポリプロピレン系のもの
がシンテックスPK−103、PK−106、PK−4
04、PK−408などの商品名でポリエステル系のも
のが「アドメル」の商品名で、更に、呉羽センイ(株)
からは不織布が「DYNAC」の商品名で、LNS−2
000、B−1000、B−2000、B−3000な
どのグレード名を付して市販されている。
【0014】このような繊維バインダー製不織布の使用
は、アタクチックポリプロピレン系接着剤によるパイル
糸(b)の固着をより強くすることができる。
【0015】ニードリング 前記織布又は不織布に熱可塑性樹脂繊維バインダー製不
織布を積層し、ニードリングした一次基布(a)の場合
における、織布又は不織布と熱可塑性樹脂繊維バインダ
ー製不織布との積層は、単に両者を重ね合わせ、ニード
リングすることによって行なうことができる。
【0016】一般には後記ニードリングによる針の突き
通しが繊維バインダー製不織布層側から行なわれるため
に下層に織布又は不織布が、また、上層に熱可塑性樹脂
繊維バインダー製不織布が配置される。
【0017】ニードリングは繊維バインダー製不織布層
と織布又は不織布とを、好ましくは垂直に貫通して行な
うことが必要であり、これによって不織布のバインダー
製繊維が織布又は不織布の全体に亘って絡み合わされて
容易に抜けない程度になるまで行なわれる。
【0018】ニードリングは前記積層体のどちらの面の
側から行なっても良いが、繊維バインダー製不織布層の
側からニードリングする場合には、繊維バインダー製不
織布層のバインダー繊維はニードリングによって一次基
布の裏側にまで挿通され、そこで既に挿通されたバイン
ダー繊維と絡み合って、不織布層のバインダー繊維が織
布又は不織布と一体となり、一次基布(a)とすること
ができる。
【0019】ニードリングは針を1平方インチ当たり8
0〜300本の割合で垂直方向で反対側にまで突き通す
ことによって行なわれる。
【0020】該繊維バインダー製不織布層のバインダー
繊維は、上記ニードリングによって織布又は不織布の裏
側に積層された全バインダー製不織布層のバインダー繊
維の3〜50%、好ましくは10〜35%が、織布又は
不織布の表面側にまで挿通される。上記積層及びニード
リングによってバインダー製不織布のバインダー繊維が
織布又は不織布に絡み合わされることにより一体となっ
た一次基布(a)が形成される。 パイル糸 前記一次基布(a)に植設される結晶性ポリプロピレン
製パイル糸(b)としては、パイル糸(b)の先端部分
が下側に敷設されたカーペットのパイル繊維層の内部に
まで突き刺してパイル糸(b)がパイル繊維層の内部に
まで達する必要があり、しかも、カーペットを位置ずれ
させる力が働いた際にも突き刺されたパイル糸(b)が
簡単に折れ曲がらないように、適度な剛性を有する繊維
で構成され、さらに、適当な間隔や密度で一次基布
(a)に植設されていることが重要である。従って、一
次基布(a)の裏面側に植設されるパイル糸(b)は、
下記の性質を備えている必要がある。
【0021】パイル糸の高さ(h): 2〜20m
m、好ましくは2.5〜8mm パイル糸の総繊度 : 800〜6,000デニー
ル、好ましくは800〜2,000デニール 上記パイル糸の高さ(h)とは、図1に示すように一次
基布より突出するパイル糸(b)の部分であり、下側に
敷設されたカーペットのパイル繊維の層の内部にまで突
き刺すことのできるパイル糸(b)の長さのことであ
る。
【0022】該カットパイル糸(b)の形状は、細長い
棒状(モノフィラメント)或いは細長い板状(フラット
ヤーン)のもので、一次基布に植設することができるも
のである。
【0023】このようなカットパイル糸(b)としては
モノフィラメント、フラットヤーン、及びそれらの集束
物などを挙げることができる。
【0024】また、上記カットパイル糸は下記の形状の
フラットヤーンであることが望ましい。
【0025】 高さ: 2〜10mm、好ましくは3〜8mm 幅 : 1〜12mm、好ましくは3〜8mm 厚さ: 30〜120μm、好ましくは38〜90μ
m かかるカットパイル糸(b)の原料となる結晶製ポリプ
ロピレンとしては、結晶化度が20〜80%であるプロ
ピレンを主体とする樹脂で、プロピレンホモ重合体、プ
ロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・エチレン・
ブテン−1共重合体、プロピレン・4−メチルペンテン
−1共重合体、プロピレン・ブテン−1共重合体等が利
用でき、これらの中でもMFRが0.5〜10g/10
分、融点が164〜174℃のプロピレンホモ重合体が
剛性、成形性、耐摩耗性の面から好ましい。
【0026】パイル糸(b)の植設 前記一次基布(a)にパイル糸(b)を打ち込んで植設
するには、該一次基布(a)にパイル糸(b)を針で刺
し、反対側の面で鉤に引掛けて再び引き出してパイル糸
(b)を作ることによって植設される通常のタフテッド
マシン、パイル織機、ウイルトン織機、パイルニット織
機等を用いてカットパイル糸を植設することにより形成
する。
【0027】また、該植設は下記の条件下で行なわれ
る。
【0028】パイル糸の植付け密度: 16〜400株
/平方インチ、好ましくは25〜169株/平方インチ パイル糸の植付けピッチ ステッチ・ : 4〜20株/インチ、好ましく
は5〜13株/インチ ゲージ方向 : 4〜20株/インチ、好ましく
は5〜13株/インチ 上記植設条件の範囲を外れるとカーペットは、位置ずれ
し易くなる。
【0029】なお、パイルの植付ピッチにおいては、ス
テッチ方向とゲージ方向のカットパイル糸の植え込み株
数が同じものが最適である。
【0030】一次基布(a)とパイル糸(b)よりなる
裏面用カーペット部層(A)は、表装材(B)とエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体接着層(C)により一体化され
るが、この裏面用カーペット部層(A)の一次基布
(a)側より、樹脂水性エマルジョンの液状樹脂接着剤
を塗布し、パイル糸(b)を固着しても良い。この液状
樹脂接着剤により、裏面用カーペット部層(A)のパイ
ル糸(b)の係止をより強固にするとともに、置き敷き
カーペットの充填度が高くなり、また、剛性も向上す
る。
【0031】この樹脂水性エマルジョンは、ガラス転移
点が−65℃〜+60℃、好ましくは−40℃〜+30
℃、平均粒子径が0.02〜5μm、好ましくは0.0
5〜1.5μmのものが良い。かかる樹脂水性エマルジ
ョンとしては、スチレン・メタクリル酸アルキルエステ
ル共重合体、スチレン・アクリル酸アルキルエステル共
重合体、ブタジエン・アクリロニトリル・スチレン共重
合体、SBR、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アクリ
ル酸アルキルエステル・塩化ビニル共重合体、スチレン
・塩化ビニリデン共重合体等より得られるエマルジョン
やラッテクスがある。
【0032】この樹脂水性エマルジョンの中には、炭酸
カルシウム、水酸化アルミニウム、クレイ、タルク、硫
酸バリウム、マイカ、硅砂等の体質顔料、ベンガラ、酸
化チタン等の顔料、難燃剤、染料、増粘剤、分散剤等が
配合できる。
【0033】塗布量は固型分で50〜1000g/
2 ,好ましくは70〜400g/m2で、ロール塗
工、スプレー塗布、フオーム塗工等いろいろな方法で行
われ、塗布後に加熱感想されるのが一般的である。 エチレン・酢酸ビニル共重合体接着樹脂層(C) 本発明の置き敷きカーペットにおいて、一次基布(a)
の一方の側に植設されたカットパイル糸(b)の反対側
に形成されるエチレン・酢酸ビニル共重合体の接着樹脂
層(C)は、一次基布(a)に打ち込まれたパイル糸
(b)を固着してパイル糸(b)の抜けを防止すると共
に、パイル糸(b)を垂直に保持して下側に敷かれたカ
ーペットのパイル糸と絡み易くさせたり、裏面用のカー
ペット部層(A)と表装材層(B)とを一体化するた
め、並びに、該置き敷きカーペットに防水性を付与する
ために形成される。
【0034】そのバッキング材として使用されるエチレ
ン・酢酸ビニル共重合体は、MFR50〜200g/1
0分、密度が0.92〜0.96g/cm3 、融点(示
差熱分析法)60〜85℃、酢酸ビニル含量が20〜3
2重量%のエチレン・酢酸ビニル共重合体が使用され
る。
【0035】このエチレン・酢酸ビニル共重合体は、柔
軟性、粘着力、流動性、カットパイル糸のポリプロピレ
ンとの接着力等に優れ、かつ裏面用カーペット部層
(A)の一次基布との接着性に優れているので、バッキ
ング材として最適である。
【0036】酢酸ビニル含量が20重量%未満ではこの
バッキング層(C)が硬いものとなり、置き敷きカーペ
ットのフロアへのフィッティング性が損われる。逆に、
32重量%を越えては、押し出しラミネートが困難であ
り、又、パイル糸の係止力が弱く、パイル糸が抜け易く
なる。
【0037】又、MFRが50g/10分未満では一次
基布、カットパイル糸への侵透性が乏しく、パイル糸の
係止力が弱いものとなる。200g/10分を越えては
流動性が高すぎ、バッキング層(C)の肉厚が不揃いと
なる。
【0038】このエチレン・酢酸ビニル共重合体は、そ
の本来の性能が損なわれない範囲で他の相溶する樹脂、
例えば石油樹脂、ワックス、エチレン・アクリル酸共重
合体、エチレン・メタクリル酸共重合体の金属塩、結晶
性プロピレン・エチレン共重合体を35重量%以下でブ
レンドして用いても良い。
【0039】このエチレン・酢酸ビニル共重合体を用い
ることで一次基布、表装用カーペットとを共にポリプロ
ピレン系素材を用いた場合は、カットパイル糸もバッキ
ング材も共にポリオレフィン系素材であるから、フット
用カーマットは複合体でありながらリサイクルの面で処
理が容易となる。
【0040】かかるエチレン・酢酸ビニル共重合体は、
住友化学工業(株)よりスミテート(SUMITAT
E)HC−10、KC−10、MB−11の商品名で入
手することができる。
【0041】バッキングはエチレン・酢酸ビニル共重合
体を150〜180℃の温度に加熱し溶融させた後、押
出機よりフィルム状に押し出し、ロールを用い裏面用カ
ーペット(A)に直接ラミネートする。
【0042】バッキング材として用いるエチレン・酢酸
ビニル共重合体は、200〜600g/m2 、好ましく
は300〜500g/m2 の量で使用される。該接着樹
脂層(C)の塗布量が上記範囲より少ないと、柔軟で剛
性が弱く、弾性の少ないものとなり、水の透過防止が不
十分となり、置き敷きカーペットに重量感が乏しくな
り、皺ができ易くなり、成形後の形状保持性の改善も期
待できない。また、多すぎると硬くなり過ぎたり、重く
なり過ぎたりする。 (b) 表装材(B) 前記一次基布(a)にパイル糸(b)を植設し、エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体接着樹脂層(C)をバッキング
して得られた裏面用カーペット部層(A)に貼着される
表装材(B)としては、木綿、麻、羊毛、ナイロン、ポ
リアクリルニトリル、ポリアセテート、ポリエチレンテ
レフタレートなどの繊維を素材として得たニードルパン
チカーペット、ポリプロピレン製フラットヤーンで編ん
だ一次基布上に木綿、麻、羊毛などの天然繊維やポリア
ミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンな
どの合成繊維のパイルを起立させたタフテッドカーペッ
ト用原反、又は上記ニードルパンチカーペットやスパン
ボンド不織布を一次基布とし、その上にパイルを起立さ
せたタフテッドカーペット用原反や、段通などがある。
なお、この表装材は必ずしもカーペット自体でなくても
良く、その使用目的に応じて各種の化粧マットを使用す
ることもできる。
【0043】表装材(B)は、その裏面側に、前記裏面
用カーペット部素(A)において例示した樹脂水性エマ
ルジョンを塗布して使用しても良い。それによる効果
は、表装材(B)の取扱い時のパイル糸のほつれ防止、
てきどの剛性によるシワ防止や取扱い性の向上であり、
その塗布量は、一般的には固型分で50〜1000g/
2 ,好ましくは70〜400g/m2 である。 (c) 積 層 前記裏面用カーペット部層(A)の一次基布(a)のエ
チレン・酢酸ビニル共重合体層(C)をバッキングした
側に表装材(B)層を積層するためには、図2にて示す
ように、前記裏面用カーペット部層(A)と表装材層
(B)を対峙させ、その両層(A)、(B)間に、前記
エチレン・酢酸ビニル共重合体(C)を150〜180
℃の温度で溶融し、これをダイよりフィルム状に押し出
した溶融物(C)を導き、圧縮ロールで挟着して積層す
ることにより、裏面用カーペット部層(A)〔パイル糸
(b)/一次基布(a)〕/エチレン・酢酸ビニル共重
合体接着樹脂層(C)/表装材(B)層より構成される
置き敷きカーペットを得ることができる。
【0044】また、本発明においては、必要に応じて、
カットパイル糸(b)の先端部を後記する加熱処理を施
して膨出部を形成させることにより、より一層ずれ防止
力を向上させた置き敷きカーペットとすることができ
る。
【0045】膨出部の形成 (1) 加 熱 フロアーカーペットとのずれ防止力をより一層向上させ
るために、前記カーペット1の裏面用カーペット部層
(A)において、一次基布(a)に植設されたパイル糸
(b)側をバーナー、赤外線ヒーターなどの加熱溶融手
段により加熱して溶融させることにより、該カットパイ
ル糸(b)の先端部分の頭部(b2 )に基布側(b1
の太さよりも径の太い膨出した膨出部(b2 )を形成さ
せる。
【0046】これら植設されたパイル糸(b)側を加熱
などによる膨出部(b2 )の形成は、前記カーペット部
(A)を製造した後の表装材(B)を積層する前に、或
いは、積層させた後に行なうことができる。 (2) 膨出部の形状 前記パイル糸(b)の先端部分に形成された膨出部(b
2 )の形状は、カットパイル糸(b)の基部(b1 )側
の太さよりも径が1.1〜2倍、好ましくは1.3〜
1.5倍に形成され、しかも、部分的に先端部が縮れて
いたり、折れ曲がっていたり、部分的に融着してループ
を形成していたり、束ねられて強度を増した構造となっ
ているので、これら太い膨出した膨出部(b2 )などが
下側に敷設されたパンチカーペット、ループカーペッ
ト、カットパイルカーペットなどのカーペットのパイル
に絡まって位置ずれがよりし難くなる。従って、下側に
敷設されたフロアーカーペットの毛足が長いほど、ま
た、該置き敷きカーペット1の踏み付けられる頻度が激
しければ激しいほどカーペット1の位置がずれ難くな
り、そのずれを直すための作業を行なう必要がない。
【0047】
【実施例】本発明の置き敷きカーペットについて、以下
にその実施例及び比較例を挙げて具体的に説明する。し
かしながら、本発明はこれらの実施例によって何ら限定
されるものではない。 (1) 評価方法 得られたカーペットについては、以下の各種の特性につ
いて評価した。
【0048】表装材の接着性 このカーペットより25mm×250mmサイズの試料
片を切り取りスパン100mmに支持し、インストロン
型試験機を用いて試料の表装材(B)と裏面用カーペッ
ト部層(A)との接着強度を測定した。
【0049】ず れ 市販のループカーペット又はニードルパンチカーペット
の上に、置き敷きカーペットを敷き、この置き敷きカー
ペット全面に100g/cm2 の荷重を30秒間かけた
状態で置き敷きカーペットを水平方向に引っ張って(引
張スピード100mm/分)、ずれが開始された時の応
力を測定した。
【0050】剥離強度 市販のループカーペット又はニードルパンチカーペット
の上に、置き敷きカーペットを敷き、この置き敷きカー
ペット全面に100g/cm2 の荷重を30秒間かけた
後、この荷重を除去して、速度1,000mm/分で1
80度方向に引っ張って、剥がれ始めた時の応力を測定
した。
【0051】(実施例1) (1) 幅6mm、厚さ20μmの結晶性ポリプロピレ
ンフラットヤーンを平織して形成した一次基布上に、幅
4.7mm、1,200デニールの開繊ポリプロピレン
パイル糸(融点約167℃)をゲージ方向に8株/イン
チの間隔で、ステッチ方向に8株/インチの間隔で打ち
込み、タフテッドカーペットとし、次いで、パイル糸の
ループを切断して、カットパイル糸とした。該カットパ
イル糸の毛並みの高さは約6mmであり、カットパイル
糸の植え付け株数は64株/平方インチであった。これ
を裏面用カーペット(A)とする。 (2) 一方、表装材(B)として結晶性ポリプロピレ
ン(融点172℃、結晶化度60%)製ループパイルの
タフテッドカーペット(坪量1000g/m2 )を用意
し、これを前記(1)の裏面用カーペット部層(A)の
一次基布側に対峙させ、この両層(A)、(B)間に、
住友化学工業のエチレン・酢酸ビニル共重合体“SUM
ITATE KC−10”(商品名;MFR150g/
10分、酢酸ビニル含量が28重量%、融点68℃、密
度0.950g/m2 )を175℃でフィルム状に押し
出し(350g/m2 )、ついでロールで圧縮して一体
化し乾燥した。得られたマットは、折り曲げ、ロール巻
きなどで癖も残らず十分に柔軟・弾性があった。 (3) この一体化したものの(1)の積層体のポリプ
ロピレン製カットパイル糸(b)側をバーナーの炎で焼
くとパイル糸の先端(2〜4mm)が溶融、収縮し、原
糸のパイル糸の太さよりは径が太い膨出した頭部が形成
された置き敷きカーペットが形成された〔表装材(B)
と裏面用カーペット部層(A)との接着強度は3.9k
g/25mm幅であった。〕。 (4) このものを、縦50cm、横70cmにカット
して自動車のフット用カーマットとしてアクセルペダル
とブレーキペダルのあるフロアーカーペット上にパイル
糸を焼いた側が接するように敷設し、自動車を運転した
ところ、このフット用カーマットのずれは無かった。
【0052】更に、このカーマットの表装材層(B)側
より水を50cmの高さより注いだところ、水流はカー
マットを貫通せず、横側に流れ、カーマットの端部より
水滴となって落下した。
【0053】この置き敷きカーペットの焼かれたカット
パイル糸の抜き取れる強度は3.3kg/1株であっ
た。ここで1株とは、1個の針穴からでたカットパイル
糸の本数を言い、図1では2本が1株に相当する。
【0054】また、この置き敷きカーペットを市販のカ
ーペットに敷設したときのずれ強度と剥離強度を表1に
示す。
【0055】(実施例2) (1) 幅6mm、厚さ20μmの結晶性ポリプロピレ
ンフラットヤーンを平織して形成した一次基布上に、結
晶性ポリプロピレン繊維バインダー製不織布(融点約1
67℃、坪量100g/m2 、16デニール)を載置
し、不織布側からニードリング(150回/インチ)を
施して、不織布の繊維を不織布側の反対側の一次基布上
にも出し、不織布と一次基布の繊維を絡み合わせると共
に(簡単に離れないようにする)、織布の両面に前記繊
維バインダー不織布の繊維を存在させた一次基布を得
た。 (2) 次いで、上記一次基布の不織布を載置させた側
より幅4.7mm、1,200デニールの開繊ポリプロ
ピレンパイル糸(融点約167℃)をゲージ方向に8株
/インチの間隔で、ステッチ方向に8株/インチの間隔
で打ち込み、タフテッドカーペットとし、次いでパイル
糸のループを切断し、カットパイル糸とした。カットパ
イル糸の毛並みの高さは約6mmであり、カットパイル
糸の植え付け株数は64株/平方インチであった。これ
を裏面用カーペット(A)とする。以下、実施例1と同
様にして積層体(A)/(C)/(B)を得た。 (3) この一体化した積層体の結晶性ポリプロピレン
製カットパイル糸側をバーナーの炎で焼くとパイル糸の
先端(2〜4mm)が溶融、収縮し、原糸のパイル糸の
太さよりは径が太い膨出した頭部が形成された置き敷き
カーペットが形成された〔表装材(B)と裏面用カーペ
ット部層(A)との接着強度は4.0kg/25mm幅
であった。〕。 (4)このものを、縦50cm、横70cmにカットし
て自動車のフット用カーマットとしてアクセルペダルと
ブレーキペダルのあるフロアーカーペット上にパイル糸
を焼いた側が接するように敷設し、自動車を運転したと
ころ、このフット用カーマットのずれは無かった。
【0056】更に、このカーマットの表装材(B)側よ
り水を50cmの高さより注いだところ、水流はカーマ
ットを貫通せず、横側に流れ、カーマットの端部より水
滴となって落下した。
【0057】この置き敷きカーペットの焼かれたカット
パイル糸の抜き取れる強度は3.9kg/1株であっ
た。ここで1株とは、1個の針穴からでたカットパイル
糸の本数を言い、図1では2本が1株に相当する。
【0058】また、この置き敷きカーペットを市販のカ
ーペットに敷設したときのずれ強度と剥離強度を表1に
示す。
【0059】(実施例3)実施例1において、植え付け
るパイル糸として幅4.7mm、1,600デニールの
開繊結晶性ポリプロピレンパイル糸を用い、これの植え
付けピッチをゲージ方向に8株/インチ、ステッチ方向
5.2株/インチ間隔に変更(41.6株/平方イン
チ)する以外は実施例1と同様にして置き敷きカーペッ
ト(カットパイルの高さ5mm)を得た。
【0060】この置き敷きカーペットの物性を表1に示
す。
【0061】(実施例4) (1) 幅6mm、厚さ20μmの結晶性ポリプロピレ
ンフラットヤーンを平織して形成した織布上に、プロピ
レン・エチレン・ブテン共重合体繊維バインダー製不織
布(融点約145℃、坪量100g/m2 、16デニー
ル)を載置し、不織布側からニードリング(150管/
インチ)を施して、不織布の繊維を不織布側の反対側の
織布上にも出し、不織布と織布の繊維を絡み合わせると
共に(簡単に離れないようにする)、織布の両面に前記
繊維バインダー製不織布の繊維を存在させた一次基布を
得た。 (2) 次いで、一次基布の不織布を載置させて側より
幅4.7mm、1,200デニールの開繊結晶性ポリプ
ロピレンパイル糸(融点約167℃)をゲージ方向に8
株/インチの間隔で、ステッチ方向に8株/インチの間
隔で打ち込み、タフテッドカーペットとし、次いでパイ
ル糸のループを切断し、カットパイル糸とした。カット
パイル糸の毛並みの高さは約6mmであり、カットパイ
ル糸の植え付け株数は64株/平方インチであった。
【0062】次に、基布側から、三菱油化バーディッシ
ュ(株)製常温架橋型アクリル樹脂エマルジョン「YJ
−2720D(商品名:ガラス転移点0℃、樹脂固型分
48重量%、樹脂粒径0.8μm)」を100g/m2
の固型分となるように塗布し、130℃の熱風にて10
分間乾燥っして、裏面用カーペットを得た。以下、実施
例1と同様にして積層体を得た。
【0063】この積層体のカットパイル糸の先端をバー
ナーの炎で焼き、カットパイル糸の先端部に膨出部を形
成させた。
【0064】このものを、縦50cm×横70cmの大
きさにカットして自動車のフット用カーマットとしてア
クセルペダルとブレーキペダルのあるフロアーカーペッ
ト上にカットパイル糸(b)側が接するように敷設し、
自動車を運転したところ、このフット用カーマットのず
れは無かった。
【0065】更に、このカーマットの表装材側より水を
50cmの高さより注いだところ、水流はカーマットを
貫通せず、横側に流れ、カーマットの端部より水滴とな
って落下した。この置き敷きカーペットの物性を表2に
示す。
【0066】(実施例5)実施例1において、カットパ
イル糸(b)の先端部分をバーナーで処理する工程
(5)を行なわなかった以外は同様にして置き敷きカー
ペットを得た。
【0067】この置き敷きカーペットの物性を表2に示
す。 比較例1 市販品(カットパイルポリプロピレン製カーペットの裏
面に、裏面に高さ3.5mm、直径3.2mmφ)頂部
径2mmφの円錐台の足を10mmピッチで有するポリ
塩化ビニルシート(肉厚2.5mm)の積層体の置き敷
きカーペット(フット用カーマット)の物性を表2に示
す。
【0068】(比較例2、実施例6〜7)実施例1にお
いて、使用するエチレン・酢酸ビニル共重合体として 比較例2:酢酸ビニル含量10wt%、MFR70g/
10分、密度0.93g/cm3 、融点93℃のエチレ
ン・酢酸ビニル共重合体“SUMITATE DB−1
0”(商品名) 実施例6:酢酸ビニル含量32wt%、MFR60g/
10分、密度0.76g/cm3 、融点63℃のエチレ
ン・酢酸ビニル共重合体“SUMITATE MB−1
1”(商品名) 実施例7:酢酸ビニル含量20wt%、MFR150g
/10分、密度0.95g/cm3 、融点68℃のエチ
レン・酢酸ビニル共重合体“SUMITATEHC−1
0”(商品名) を用いる他は実施例1と同様にして積層体を得た。物性
を表2に示す。
【0069】(実施例8)実施例1において、裏面用カ
ーペット(A)および表装材(B)の基布側に、三菱油
化バーディッシュ(株)製アクリル系樹脂エマルジョン
“295DN”(商品名,ガラス転移点約18℃、樹脂
固型分50重量%)を80g/m2 の固型分となる様
に、各々塗布し、130℃に10分間乾燥した。以下、
実施例1と同様にし置き敷きカーペットを製造した。得
られた置き敷きカーペットの物性を表2に示す。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
【発明の効果】本発明の置き敷きカーペット(フットカ
ーペット)は、裏面側に裏面用タフテッドカーペット部
層が設けられて、そのカットパイル糸の先端部分が下側
に敷設されたフロアーカーペットのパイル繊維の層の内
部にまで突き刺すように形成されており、かつフロアー
カーペットを位置ずれさせる力が働いた際にも、該カッ
トパイル糸が突き刺したままの状態となっているので、
フットカーペットの位置ずれを防止することができる。
【0073】また、裏面用タフテッドカーペット部のカ
ットパイル糸は特定のエチレン・酢酸ビニル共重合体に
より一次基布に強固に固着されているので、フットカー
ペットにずれの力が働いてもパイル糸が抜けることはな
い。
【0074】また、エチレン・酢酸ビニル共重合体はパ
イル糸及び一次基布材料の結晶性ポリプロピレンの融解
終了温度より低い温度で基布に塗布することができるの
で、カットパイル糸、基布に熱劣化を生じさず、しか
も、下側に敷設されたカーペットの上に置き敷きして使
用しても位置ずれし難いので、特に自動車などの車両の
床に置き敷きされるフット用カーペットとして適してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の置き敷きカーペットの断面図で
ある。
【図2】本発明の置き敷きカーペットの製造工程におけ
る、裏面用カーペット部層(A)に表装材(B)を対峙
させ、その間にエチレン・酢酸ビニル共重合体の溶融フ
ィルム(C)を導き、ついでロールにより圧着させて積
層させる置き敷きカーペット製造工程の説明図である。
【符号の説明】
1 置き敷きカーペット 2 溶融樹脂供給装置 3 圧着ロール A 裏面用タフテッドカーペット部層 a 一次基布 b カットパイル糸 b1 カットパイルの基端部 b2 カットパイルの膨出部 C エチレン・酢酸ビニル共重合体接着樹脂層 B 表装材層 h パイルの高さ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次基布(a)の一方の側より下記の条
    件下にて植設された結晶性ポリプロピレン製カットパイ
    ル糸(b)を備える裏面用カーペット部層(A)と、該
    裏面用カーペット部層(A)の一次基布(a)の該カッ
    トパイル糸(b)の反対側に、MFRが50〜200g
    /10分、酢酸ビニル含量が20〜32wt%のエチレ
    ン・酢酸ビニル共重合体の溶融物をラミネートして形成
    した接着樹脂層(C)と、接着樹脂層(C)側に表装材
    層(B)とを積層した構造の積層体からなる特徴とする
    置き敷きカーペット。 パイル糸の植付け密度: 16〜400株/平方インチ パイル糸の植付ピッチ ステッチ方向 : 4〜20株/インチ ゲージ方向 : 4〜20株/インチ パイル糸の高さ : 2〜20mm パイル糸の太さ : 800〜6,000デニール
  2. 【請求項2】 カットパイル糸(b)の先端部に膨出部
    が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の置
    き敷きカーペット。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004143637A (ja) * 2002-10-25 2004-05-20 Diatex Co Ltd 熱可塑性樹脂製タフティングマット及びその製造方法
JP2004324018A (ja) * 2003-04-25 2004-11-18 Diatex Co Ltd ポリオレフィン製タフティングマット及びその製造方法
JP2008024066A (ja) * 2006-07-19 2008-02-07 Toabo Material Co Ltd 滑り止め付き吸音フロアマット裏材とその製造方法
JP2010046394A (ja) * 2008-08-25 2010-03-04 Kureha Ltd 吸音遮水マット
JP2011084205A (ja) * 2009-10-16 2011-04-28 Orix Interior Corp 繊維製自動車足元マット
JP2011111053A (ja) * 2009-11-27 2011-06-09 Formosa Saint Jose Corp 自動車用フロアーマット

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