JPH11349288A - 省エネルギ型油圧昇降装置の制御方法 - Google Patents

省エネルギ型油圧昇降装置の制御方法

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JPH11349288A
JPH11349288A JP10173828A JP17382898A JPH11349288A JP H11349288 A JPH11349288 A JP H11349288A JP 10173828 A JP10173828 A JP 10173828A JP 17382898 A JP17382898 A JP 17382898A JP H11349288 A JPH11349288 A JP H11349288A
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valve
cylinder
main
side chamber
lifting device
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JP10173828A
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Takao Nukada
孝男 額田
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Oil Drive Kogyo Ltd
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Oil Drive Kogyo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】流量の少ない速度ゼロ付近で安定した性能が得
られ、油圧ポンプの騒音を小さくする。 【解決手段】人及び/または荷物積載用ケージ5を取り
付けた主昇降装置1とケージに等しい重量の固定ウエイ
ト及び主昇降装置の最大積載量の1/2の調整ウエイト
16を取り付けたバランス昇降装置11のピストン下側
室3a,13aの間を対向するパイロット式チェック弁
6,17を介して連通する連通路7,8,18を形成す
る。一方向吐出型の油圧ポンプ21を駆動する電動モー
タ22も一方向回転型として、主シリンダ2のロッド側
室4aとバランスシリンダ12のロッド側室14aとを
配管24,25,26,27及び方向切換弁34を介し
て連結し、方向切換弁の入口側のポート34aを油圧ポ
ンプから吐出された作動油の流量を制御する流量制御弁
23に連結し、出口側のポート34bを配管38及びブ
レーキ弁35を介してタンク50へ戻る回路を形成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は油圧式昇降装置の
制御方法に係り、バランス昇降装置を設けた省エネルギ
型油圧昇降装置の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は従来の技術による省エネルギ型油
圧昇降装置の説明図である。(特開平7−53162号
公報参照) 図6において主昇降装置101 は主シリンダ102 のロッド
104 に人及び/または荷物積載用ケージ105 を取り付け
てあり、バランス昇降装置111 はバランスシリンダ112
のロッド114 に無積載状態の人及び/または荷物積載用
ケージ115 の重量にほぼ等しい固定ウエイト115 及び調
整ウエイト116 を取り付けてある。調整ウエイト116 の
重量は主昇降装置101 の最大積載量の約1/2 としてあ
る。主シリンダ102 の内面に摺動自在に取り付けられた
ピストン103 はロッド104と共に主シリンダ102 内を上
下できる。またバランスシリンダ112 の内面に摺動自在
に取り付けられたピストン113 はロッド114 に固着され
ており、ロッド114 と共にバランスシリンダ112 内を上
下できる。両吐出型可変吐出量油圧ポンプ121 は電動モ
ータ122 で駆動され、主シリンダ101 またはバランスシ
リンダ111 のロッド側室104aまたは114aに作動油を供給
することによって省エネルギ的な制御が可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが両吐出型可変
吐出量油圧ポンプと電動モータで作動油流量をコントロ
ールし速度制御しているが、流量の少ない速度ゼロ付近
では油圧ポンプ吐出量が正、逆方向へ僅かに変動し、安
定した性能が得られない欠点があった。また油圧ポンプ
にピストンポンプを使用したため騒音が大きい欠点があ
った。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明はこれらの問題
を解決した省エネルギ型油圧昇降装置の制御方法を提供
するものである。まず請求項1記載の発明は主シリンダ
のピストンに固着したロッドの上に人及び/または荷物
積載用ケージを取り付けた主昇降装置と、バランスシリ
ンダのピストンに固着したロッドの上に前記人及び/ま
たは荷物積載用のケージの重量にほぼ等しい重量の固定
ウエイト及び主昇降装置の最大積載量の約1/2 の調整ウ
エイトを取り付けたバランス昇降装置とのそれぞれのピ
ストン下側室の間を2個の対向するパイロット式チェッ
ク弁を介して連通する連通路を形成する昇降装置におい
て、油圧ポンプは一方向吐出型とし、従って油圧ポンプ
を駆動する電動モータも一方向回転型として、主シリン
ダのロッド側室とバランスシリンダのロッド側室とを配
管及び方向制御弁を介して連結し、方向制御弁の入口側
のポートを油圧ポンプから吐出された作動油の流量を制
御する流量制御弁に連結し、出口側のポートを配管及び
ブレーキ弁を介してタンクに戻る回路を形成した省エネ
ルギ型油圧昇降装置の制御方法である。
【0005】次に請求項2記載の発明は、請求項1の発
明においてパイロット式チェック弁のパイロット回路を
バランスシリンダのピストン下側室から切換弁を介して
連結することによって、シリンダロッド側室の圧力が低
い場合でもパイロット式チェック弁の開閉を可能とした
省エネルギ型油圧昇降装置の制御方法である。
【0006】さらに請求項3記載の発明は、請求項1及
び2の発明においてバランスシリンダのピストン下側室
の作動油を切換弁を介してタンクへ戻るようにすること
によって、主昇降装置のレベル補正誤差に伴うバランス
昇降装置の上限のオーバラン防止を可能とした省エネル
ギ型油圧昇降装置の制御方法である。
【0007】
【作用】以下その作用について説明する。まず請求項1
記載の発明によれば、主昇降装置を上昇させる時は油圧
ポンプを駆動し、方向制御弁をA側に切り換えることに
より油圧ポンプから吐出された作動油は流量制御弁、方
向切換弁を介してバランスシリンダのロッド側室へ供給
されることによって、バランスシリンダ側のパイロット
式チェック弁が開かれ、バランスシリンダのピストン下
側室の作動油は主シリンダのピストン下側室に送り込ま
れて、主シリンダのピストン及びロッドを押し上げ、主
昇降装置が上昇する。主シリンダのロッド側室から流出
した作動油は方向切換弁、ブレーキ弁を介してタンクへ
戻る。 主昇降装置を下降させる時は油圧ポンプを駆動
して方向制御弁をC側へ切り換えることにより油圧ポン
プから吐出された作動油は流量制御弁、方向制御弁を介
して主シリンダのロッド側室へ供給され、主シリンダの
パイロット式チェック弁が開かれ、主シリンダのピスト
ン及びロッドを押し下げ主昇降装置は下降する。主シリ
ンダのピストン下側室の作動油はバランスシリンダのピ
ストン下側室に送り込まれて、バランスシリンダのピス
トン及びロッドを押し上げて、バランスシリンダのロッ
ド側室の作動油は方向切換弁、ブレーキ弁を介してタン
クへ戻る。しかし積載荷重が少ない時の主昇降装置上
昇、または積載荷重が多い時の主昇降装置下降の場合は
油圧ポンプの吐出圧が低圧になり流量制御弁の制御が不
能になるのを防止し、さらに主昇降装置の暴走を防止す
るため油圧ポンプの吐出圧が低下しようとするとシリン
ダロッド側室から方向制御弁を介してタンクへ戻る作動
油流量を絞り圧力を発生させるブレーキ弁を設けて流量
制御弁の最低作動圧以上に保つようにしたものである。
【0008】次に請求項2記載の発明によれば、油圧ポ
ンプから吐出された作動油が流量制御弁、方向切換弁を
介して主シリンダまたはバランスシリンダロッド側室へ
供給された時切換弁28を作動させることによりパイロッ
ト式チェック弁のパイロット回路とバランスシリンダの
ピストン下側室が連通し、シリンダロッド側室圧力が低
い場合でもパイロット式チェック弁が開弁する。
【0009】さらに請求項3の発明によればバランスシ
リンダのピストン下側室から切換弁を介してタンクへ戻
る回路を追加することによりバランスシリンダのピスト
ン下側室の作動油をタンクへ戻し、レベル補正の誤差に
より生じる主シリンダとバランスシリンダの相互位置関
係を調整する。
【0010】
【実施例】次にこの発明の一実施例を図面に基づき説明
する。図1はこの発明の請求項1についての省エネルギ
型油圧昇降装置の制御方法の説明図である。図1におい
て主昇降装置1はシリンダ2のロッド4に人及び/また
は荷物積載用ケージ5を取り付けてあり、バランス昇降
装置11はバランスシリンダ12のロッド14に無積載状態の
人及び/または荷物積載用ケージ5の重量にほぼ等しい
固定ウエイト15及び調整ウエイト16を取り付けてある。
調整ウエイト16の重量は主昇降装置1の最大積載量の約
1/2 としてある。主シリンダ2内の内面に摺動自在に取
り付けられたピストン3はロッド4に固着されており、
ロッド4と共に主シリンダ2内を上下できる。またバラ
ンスシリンダ12の内面に摺動自在に取り付けられたピス
トン13はロッド14に固着されており、ロッド14と共にバ
ランスシリンダ12内を上下できる。油圧ポンプ21から吐
出された作動油は流量計32の電気信号を感知して流量を
コントロールする流量制御弁23、方向切換弁34を経由し
てシリンダロッド側室4aまたは14a及び電磁弁36により
ブレーキ弁35のパイロット回路へ送油され、油圧ポンプ
21の吐出圧が流量制御弁23の最低作動圧以下にならない
ようにタンクへの戻り回路の圧力をブレーキ弁35で調整
することにより前述の制御が可能となる。
【0011】図4は図1を簡略化したもので計算式の記
号の説明図である。 W :積載荷重 kg WL:最大積載荷重 kg WC:人及び/または荷物積載用ケージ5の重量 kg D1:ロッド4,14の外径 cm D2:ピストン3,13の外径 cm A :シリンダ2,12のロッド側室受圧面積 cm2
【数1】 B :シリンダ2,12のピストン下側室受圧面積 cm2
【数2】 PD:主シリンダ2のロッド側室圧力 kg/cm2 PU:バランスシリンダ12のロッド側室圧力 kg/cm2 PE:ブレーキ弁35による設定圧力 kg/cm2 PF:流量制御弁の最低作動圧力 kg/cm2 PA:シリンダ2,12部の圧力損失(ケージの走行抵抗
を含む) kg/cm2 PB:パイロットチェック弁6,17の圧力損失 kg/cm
2 PC:シリンダ2,12のロッド側室からタンクまでの戻
り回路の圧力損失kg/cm2 PP:ポンプ吐出口からシリンダロッド側入口までの圧
力損失 kg/cm2 Q :シリンダロッド側作動油流量 Lit/min ηp:ポンプ効率 P1:W=0〜(WL/2)荷重のみによる理論圧力
【数3】 P2:W=(WL/2)〜WL、荷重のみによる理論圧
【数4】 P3:上昇時のバランスシリンダロッド側室圧力(>P
E)
【数5】 P3a:ブレーキ弁がない場合の上昇時のPU P4 :上昇時の主シリンダロッド側室圧力(>PC)
【数6】 P5 :下降時の主シリンダロッド側室圧力(>PE)
【数7】 P6 :下降時のバランスシリンダロッド側室圧力
(>PC)
【数8】 L :モータ出力 KW
【数9】 いまD1=20.5, D2=24, Q=275 , W=WL
=8000, WC=8000,PA=5, PB=2, PC
=2 PE=10, PP=2, ηp=0.8 とした時シ
リンダロッド側圧力PD,PU及びモータ出力Lは下記
のようになる。
【数10】 図5は図4に示す積載荷重Wと両シリンダのロッド側圧
力PD,PUとの関係を主昇降装置の上昇時についての
計算結果を示す図である。図5からPDは積載荷重が少
ない時に圧力が高くなり、積載荷重の減少とともに圧力
が低下する傾向になり、PUは積載荷重が多い時に圧力
が高くなり、積載荷重の減少と共に圧力が低下する傾向
になる。この発明はブレーキ弁35を設けることによりシ
リンダロッド側室の圧力が流量制御弁23の最低作動圧力
以下になることを防止した。ブレーキ弁35がない場合P
3aは図5のように圧力0になる。ブレーキ弁35を入れ
ることにより圧力がPEとなって流量制御弁23の最低作
動圧力より高くなり制御は安定する。
【0012】図2は請求項2についての実施の説明図で
パイロット式チェック弁6及び17のパイロット回路を改
良したものである。すなわちパイロット圧をバランスシ
リンダ12のピストン下側から切換弁28を介して導入する
ことによりシリンダロッド側室4a,14aの圧力がパイ
ロット式チェック弁6及び17の最低作動圧以下でも開弁
することが可能となる。
【0013】図3は請求項3についての実施例の説明図
で、この発明の実用上追加した装置に関するものであ
る。図3において調整ポンプ46は主シリンダ2のピスト
ン下側室3aへ作動油を送り込み、かつ主シリンダ2の
ピストン3とロッド4の位置を上方へ押し上げることに
より、ロッド側室4aの作動油は切換弁51が開いて調整
ポンプ46の吐出流量と合流してピストン下側室へ流入
し、主昇降装置の位置を上方へ調整するためのポンプで
ある。また調整ポンプ43及び切換弁53は同様の作用によ
りバランスシリンダの位置を上方へ調整するためのポン
プである。切換弁54は主シリンダ2が最下部の位置でバ
ランスシリンダ12が規定位置より高くなった場合バラン
スシリンダ12のピストン下側室13aの作動油をタンクへ
戻し位置を下方へ調整するための弁である。
【0014】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、従来は両
吐出型可変吐出量油圧ポンプを使用したのに対して、こ
の発明の省エネルギ型油圧昇降装置の制御方法では一般
に使用されている一方向吐出の油圧ポンプ及び流量制御
弁とブレーキ弁を組み合わせることによって安定した性
能が得られるとともに騒音の問題も解決できる。また請
求項2記載の発明の省エネルギ型油圧昇降装置の制御方
法によると、パイロット式チェック弁のパイロット圧を
バランスシリンダのピストン下側室から導入することに
より、シリンダロッド側室の圧力がパイロット式チェッ
ク弁の最低作動圧以下でもパイロット式チェック弁を開
弁することが可能となり、非常に安定した性能が得られ
る。さらに請求項3記載の発明の省エネルギ型油圧昇降
装置の制御方法によると、バランス昇降装置のレベル補
正を上下方向可能とすることで、主昇降装置との位置関
係を常に正常に保つことができるとともに、安定した性
能が得られるのである。以上詳述したようにこの発明の
実用的価値は極めて高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の説明図である。
【図2】この発明のもう1つの説明図である。
【図3】この発明のさらにもう1つの説明図である。
【図4】積載荷重と油圧の関係式説明図である。
【図5】積載荷重と油圧の関係を示すグラフである。
【図6】従来の技術の説明図である。
【符号の説明】
1 主昇降装置 2 主シリンダ 3 ピストン 3a ピストン下側室 4 ロッド 4a ロッド側室 5 人及び/または荷物積載用ケージ 6 パイロット式チェック弁 7 連通路 8 連通路 11 バランス昇降装置 12 バランスシリンダ 13 ピストン 13a ピストン下側室 14 ロッド 14aロッド側室 15 固定ウエイト 16 調整ウエイト 17 パイロット式チェック弁 18 連通路 21 油圧ポンプ 23 流量制御弁 24 配管 25 配管 25a 配管 26 配管 27 配管 27a 配管 28 切換弁 34 方向切換弁 34a 入口側のポート 34b 出口側のポート 35 ブレーキ弁 38 配管 50 タンク 54 切換弁
【手続補正書】
【提出日】平成10年7月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 省エネルギ型油圧昇降装置の制御方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は油圧式昇降装置の
制御方法に係り、バランス昇降装置を設けた省エネルギ
型油圧昇降装置の制御方法に閏するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は従来の技術による省エネルギ型油
圧昇降装置の説明図である。(特開平7−53162号
公報参照) 図6において主昇降装置101は主シリンダ102のロ
ッド104に人及び/または荷物積載用ケージ105を
取り付けてあり、バランス昇降装置111はバランスシ
リンダ112のロッド114に無積載状態の人及び/ま
たは荷物積載用ケージ115の重量にほぼ等しい固定ウ
エイト115及び調整ウエイト116を取り付けてあ
る。調整ウエイト116の重量は主昇降装置101の最
大積載量の約1/2としてある。主シリンダ102の内
面に摺動自在に取り付けられたピストン103はロッド
104と共に主シリンダ102内を上下できる。またバ
ランスシリンダ112の内面に摺動自在に取り付けられ
たピストン113はロッド114に固着されており、ロ
ッド114と共にバランスシリンダ112内を上下でき
る。両吐出型可変吐出量油圧ポンプ121は電動モータ
122で駆動され、主シリンダ101またはバランスシ
リンダ111のロッド側室104aまたは114aに作
動油を供給することによって省エネルギ的な制御が可能
となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが両吐出型可変
吐出量油圧ポンプと電動モータで作動油流量をコントロ
ールし速度制御しているが、流量の少ない速度ゼロ付近
では油圧ポンプ吐出量が正、逆方向へ僅かに変動し、安
定した性能が得られない欠点があった。また油圧ポンプ
にピストンポンプを使用したため騒音が大きい欠点があ
った。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明はこれらの問題
を解決した省エネルギ型油圧昇降装置の制御方法を提供
するものである。まず請求項1記載の発明は主シリンダ
のピストンに固着したロッドの上に人及び/または荷物
積載用ケージを取り付けた主昇降装置と、バランスシリ
ンダのピストンに固着したロッドの上に前記人及び/ま
たは荷物積載用のケージの重量にほぼ等しい重量の固定
ウエイト及び主昇降装置の最大積載量の約1/2の調整
ウエイトを取り付けたバランス昇降装置とのそれぞれの
ピストン下側室の間を2個の対向するパイロット式チェ
ック弁を介して連通する連通路を形成する昇降装置にお
いて、油圧ポンプは一方向吐出型とし、従って油圧ポン
プを駆動する電動モータも一方向回転型として、主シリ
ンダのロッド側室とバランスシリンダのロッド側室とを
配管及び方向切換弁を介して連結し、方向切換弁の入口
側のポートを油圧ポンプから吐出された作動油の流量を
制御する流量制御弁に連結し、出口側のポートを配管及
びブレーキ弁を介してタンクに戻る回路を形成した省エ
ネルギ型油圧昇降装置の制御方法である。
【0005】次に請求項2記載の発明は、請求項1の発
明においてパイロット式チェック弁のパイロット回路を
バランスシリンダのピストン下側室から切換弁を介して
連結することによって、シリンダロッド側室の圧力が低
い場合でもパイロット式チェック弁の開閉を可能とした
省エネルギ型油圧昇降装置の制御方法である。
【0006】さらに請求項3記載の発明は、請求項1及
び2の発明においてバランスシリンダのピストン下側室
の作動油を切換弁を介してタンクへ戻るようにすること
によって、主昇降装置のレベル補正誤差に伴うバランス
昇降装置の上限のオーバラン防止を可能とした省エネル
ギ型油圧昇降装置の制御方法である。
【0007】
【作用】以下その作用について説明する。まず請求項1
記載の発明によれば、主昇降装置を上昇させる時は油圧
ポンプを駆動し、方向切換弁をA側に切り換えることに
より油圧ポンプから吐出された作動油は流量制御弁、方
向切換弁を介してバランスシリンダのロッド側室へ供給
されることによって、バランスシリンダ側のパイロット
式チェック弁が開かれ、バランスシリンダのピストン下
側室の作動油は主シリンダのピストン下側室に送り込ま
れて、主シリンダのピストン及びロッドを押し上げ、主
昇降装置が上昇する。主シリンダのロッド側室から流出
した作動油は方向切換弁、ブレーキ弁を介してタンクへ
戻る。 主昇降装置を下降させる時は油圧ポンプを駆動
して方向切換弁をC側へ切り換えることにより油圧ポン
プから吐出された作動油は流量制御弁、方向切換弁を介
して主シリンダのロッド側室へ供給され、主シリンダの
パイロット式チェック弁が開かれ、主シリンダのピスト
ン及びロッドを押し下げ主昇降装置は下降する。主シリ
ンダのピストン下側室の作動油はバランスシリンダのピ
ストン下側室に送り込まれて、バランスシリンダのピス
トン及びロッドを押し上げて、バランスシリンダのロッ
ド側室の作動油は方向切換弁、ブレーキ弁を介してタン
クへ戻る。しかし積載荷重が少ない時の主昇降装置上
昇、または積載荷重が多い時の主昇降装置下降の場合は
油圧ポンプの吐出圧が低圧になり流量制御弁の制御が不
能になるのを防止し、さらに主昇降装置の暴走を防止す
るため油圧ポンプの吐出圧が低下しようとするとシリン
ダロッド側室から方向切換弁を介してタンクへ戻る作動
油流量を絞り圧力を発生させるブレーキ弁を設けて流量
制御弁の最低作動圧以上に保つようにしたものである。
【0008】次に請求項2記載の発明によれば、油圧ポ
ンプから吐出された作動油が流量制御弁、方向切換弁を
介して主シリンダまたはバランスシリンダロッド側室へ
供給された時切換弁28を作動させることによりパイロ
ット式チェック弁のパイロット回路とバランスシリンダ
のピストン下側室が連通し、シリンダロッド側室圧力が
低い場合でもパイロット式チェック弁が開弁する。
【0009】さらに請求項3の発明によればバランスシ
リンダのピストン下側室から切換弁を介してタンクへ戻
る回路を追加することによりバランスシリンダのピスト
ン下側室の作動油をタンクへ戻し、レベル補正の誤差に
より生じる主シリンダとバランスシリンダの相互位置関
係を調整する。
【0010】
【実施例】次にこの発明の一実施例を図面に基づき説明
する。図1はこの発明の請求項1についての省エネルギ
型油圧昇降装置の制御方法の説明図である。図1におい
て主昇降装置1はシリンダ2のロッド4に人及び/また
は荷物積載用ケージ5を取り付けてあり、バランス昇降
装置11はバランスシリンダ12のロッド14に無積載
状態の人及び/または荷物積載用ケージ5の重量にほぼ
等しい固定ウエイト15及び調整ウエイト16を取り付
けてある。調整ウエイト16の重量は主昇降装置1の最
大積載量の約1/2としてある。主シリンダ2内の内面
に摺動自在に取り付けられたピストン3はロッド4に固
着されており、ロッド4と共に主シリンダ2内を上下で
きる。またバランスシリンダ12の内面に摺動自在に取
り付けられたピストン13はロッド14に固着されてお
り、ロッド14と共にバランスシリンダ12内を上下で
きる。油圧ポンプ21から吐出された作動油は流量計3
2の電気信号を感知して流量をコントロールする流量制
御弁23、方向切換弁34を経由してシリンダロッド側
室4aまたは14a及び切換弁36によりブレーキ弁3
5のパイロット回路へ送油され、油圧ポンプ21の吐出
圧が流量制御弁23の最低作動圧以下にならないように
タンクへの戻り回路の圧力をブレーキ弁35で調整する
ことにより前述の制御が可能となる。
【0011】図4は図1を簡略化したもので計算式の記
号の説明図である。 W :積載荷重 kg WL:最大積載荷重 kg WC:人及び/または荷物積載用ケージ5の重量 kg D1:ロッド4,14の外径 cm D2:ピストン3,13の外径 cm A :シリンダ2,12のロッド側室受圧面積 cm
【数1】B :シリンダ2,12のピストン下側室受圧
面積 cm
【数2】 PD:主シリンダ2のロッド側室圧力 kg/cm PU:バランスシリンダ12のロッド側室圧力 kg/
cm PE:ブレーキ弁35による設定圧力 kg/cm PF:流量制御弁の最低作動圧力 kg/cm PA:シリンダ2,12部の圧力損失(ケージの走行抵
抗を含む) kg/cm PB:パイロットチェック弁6,17の圧力損失 kg
/cm PC:シリンダ2,12のロッド側室からタンクまでの
戻り回路の圧力損失kg/cm PP:ポンプ吐出口からシリンダロッド側入口までの圧
力損失 kg/cm Q :シリンダロッド側作動油流量 Lit/min ηp:ポンプ効率 P1:W=0〜(WL/2)荷重のみによる理論圧力
【数3】P2:W=(WL/2)〜WL、荷重のみによ
る理論圧力
【数4】P3:上昇時のバランスシリンダロッド側室圧
力(>PE)
【数5】P3a:ブレーキ弁がない場合の上昇時のPU P4 :上昇時の主シリンダロッド側室圧力(>PC)
【数6】 P5 :下降時の主シリンダロッド側室圧力(>PE)
【数7】P6 :下降時のバランスシリンダロッド側室
圧力 (>PC)
【数8】L :モータ出力 KW
【数9】いまD1=20.5, D2=24, Q=2
75, W=WL=8000,WC=8000, PA
=5, PB=2, PC=2 PE=10, PP=
2, ηp=0.8とした時シリンダロッド側圧力P
D,PU及びモータ出力Lは下記のようになる。
【数10】図5は図4に示す積載荷重Wと両シリンダの
ロッド側圧力PD,PUとの関係を主昇降装置の上昇時
についての計算結果を示す図である。図5からPDは積
載荷重が少ない時に圧力が高くなり、積載荷重の減少と
ともに圧力が低下する傾向になり、PUは積載荷重が多
い時に圧力が高くなり、積載荷重の減少と共に圧力が低
下する傾向になる。この発明はブレーキ弁35を設ける
ことによりシリンダロッド側室の圧力が流量制御弁23
の最低作動圧力以下になることを防止した。ブレーキ弁
35がない場合P3aは図5のように圧力0になる。ブ
レーキ弁35を入れることにより圧力がPEとなって流
量制御弁23の最低作動圧力より高くなり制御は安定す
る。
【0012】図2は請求項2についての実施の説明図で
パイロット式チェック弁6及び17のパイロット回路を
改良したものである。すなわちパイロット圧をバランス
シリンダ12のピストン下側から切換弁28を介して導
入することによりシリンダロッド側室4a,14aの圧
力がパイロット式チェック弁6及び17の最低作動圧以
下でも開弁することが可能となる。
【0013】図3は請求項3についての実施例の説明図
で、この発明の実用上追加した装置に関するものであ
る。図3において調整ポンプ46は主シリンダ2のピス
トン下側室3aへ作動油を送り込み、かつ主シリンダ2
のピストン3とロッド4の位置を上方へ押し上げること
により、ロッド側室4aの作動油は切換弁51が開いて
調整ポンプ46の吐出流量と合流してピストン下側室へ
流入し、主昇降装置の位置を上方へ調整するためのポン
プである。また調整ポンプ43及び切換弁53は同様の
作用によりバランスシリンダの位置を上方へ調整するた
めのポンプである。切換弁54は主シリンダ2が最下部
の位置でバランスシリンダ12が規定位置より高くなっ
た場合バランスシリンダ12のピストン下側室13aの
作動油をタンクへ戻し位置を下方へ調整するための弁で
ある。
【0014】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、従来は両
吐出型可変吐出量油圧ポンプを使用したのに対して、こ
の発明の省エネルギ型油圧昇降装置の制御方法では一般
に使用されている一方向吐出の油圧ポンプ及び流量制御
弁とブレーキ弁を組み合わせることによって安定した性
能が得られるとともに騒音の問題も解決できる。また請
求項2記載の発明の省エネルギ型油圧昇降装置の制御方
法によると、パイロット式チェック弁のパイロット圧を
バランスシリンダのピストン下側室から導入することに
より、シリンダロッド側室の圧力がパイロット式チェッ
ク弁の最低作動圧以下でもパイロット式チェック弁を開
弁することが可能となり、非常に安定した性能が得られ
る。さらに請求項3記載の発明の省エネルギ型油圧昇降
装置の制御方法によると、バランス昇降装置のレベル補
正を上下方向可能とすることで、主昇降装置との位置関
係を常に正常に保つことができるとともに、安定した性
能が得られるのである。以上詳述したようにこの発明の
実用的価値は極めて高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の説明図である。
【図2】この発明のもう1つの説明図である。
【図3】この発明のさらにもう1つの説明図である。
【図4】積載荷重と油圧の関係式説明図である。
【図5】積載荷重と油圧の関係を示すグラフである。
【図6】従来の技術の説明図である。
【符号の説明】 1 主昇降装置 2 主シリンダ 3 ピストン 3a ピストン下側室 4 ロッド 4a ロッド側室 5 人及び/または荷物積載用ケージ 6 パイロット式チェック弁 7 連通路 8 連通路 11 バランス昇降装置 12 バランスシリンダ 13 ピストン 13a ピストン下側室 14 ロッド 14a ロッド側室 15 固定ウエイト 16 調整ウエイト 17 パイロット式チェック弁 18 連通路 21 油圧ポンプ 23 流量制御弁 24 配管 25 配管 25a 配管 26 配管 27 配管 27a 配管 28 切換弁 34 方向切換弁 34a 入口側のポート 34b 出口側のポート 35 ブレーキ弁 38 配管 50 タンク 54 切換弁
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主シリンダのピストンに固着したロッド
    の上に人及び/または荷物積載用ケージを取り付けた主
    昇降装置と、バランスシリンダのピストンに固着したロ
    ッドの上に前記人及び/または荷物積載用ケージの重量
    にほぼ等しい重量の固定ウエイト及び主昇降装置の最大
    積載量の約1/2 の調整ウエイトを取り付けたバランス昇
    降装置とのそれぞれのピストン下側室の間を2個の対向
    するパイロット式チェック弁を介して連通する連通路を
    形成する昇降装置において、主シリンダのロッド側室と
    バランスシリンダのロッド側室とを配管及び方向制御弁
    を介して連結し、方向制御弁の入口側のポートをブレー
    キ弁を介してタンクへ戻る回路を形成し、主昇降装置を
    上昇させる時は、油圧ポンプから吐出された作動油は流
    量制御弁、方向切換弁を経由してバランスシリンダロッ
    ド側室へ送り込まれることによりパイロット式チェック
    弁が開かれてバランスシリンダのピストン下側室の作動
    油がパイロット式チェック弁、連通路を経由して主シリ
    ンダのピストン下側室へ流入し、さらに主シリンダのロ
    ッド側室の作動油が方向切換弁、ブレーキ弁を経由して
    タンクへ戻り、主昇降装置を下降させる時は、油圧ポン
    プから吐出された作動油は流量制御弁、方向切換弁を経
    由して主シリンダロッド側室へ送り込まれ、上昇時と逆
    の経路を経てパイロット式チェック弁、連通路、バラン
    スシリンダ、方向切換弁、ブレーキ弁を経由してタンク
    へ戻るようにした省エネルギ型油圧昇降装置の制御方
    法。
  2. 【請求項2】 パイロット式チェック弁のパイロット回
    路をバランスシリンダのピストン下側室から切換弁を介
    して連結した請求項1記載の省エネルギ型油圧昇降装置
    の制御方法。
  3. 【請求項3】 バランスシリンダのピストン下側室の作
    動油を切換弁を介してタンクへ戻るようにした請求項
    1,2記載の省エネルギ型油圧昇降装置の制御方法。
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