JPH11349265A - 可変速式乗客コンベア - Google Patents

可変速式乗客コンベア

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JPH11349265A
JPH11349265A JP10159377A JP15937798A JPH11349265A JP H11349265 A JPH11349265 A JP H11349265A JP 10159377 A JP10159377 A JP 10159377A JP 15937798 A JP15937798 A JP 15937798A JP H11349265 A JPH11349265 A JP H11349265A
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speed
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pallets
gap
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篤哉 藤野
Ritsu Teramoto
律 寺本
Wahei Kojima
和平 小嶋
Hirobumi Utsunomiya
博文 宇津宮
Ichiro Nakamura
一朗 中村
Toshimitsu Hida
敏光 飛田
Hiroichi Miyata
弘市 宮田
Akihiro Omiya
昭弘 大宮
Hiromi Inaba
博美 稲葉
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    • A61L9/00Disinfection, sterilisation or deodorisation of air
    • A61L9/16Disinfection, sterilisation or deodorisation of air using physical phenomena
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    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗客をパレットにより輸送し、パレットの中
間部での速度が乗降端部の速度よりも速い乗客コンベア
においては、速度変化に伴いパレット間に生じる間隙の
安全性を解決するとともに、車いす利用者等の歩行弱者
の利用を容易にする。 【解決手段】パレット1に乗客を搭乗させて輸送すると
ともに、前記パレットの速度を可変することによって前
記パレット間に間隙を発生する乗客コンベアにおいて、
前記パレット間の間隙にある床面3,4,5の速度を、
前記パレットの進行方向と同方向に前記パレットの速度
より遅くまたは同期させたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は可変速式乗客コンベ
アに係り、特に速度を可変するパレットに乗客を搭乗さ
せて運搬する可変速式乗客コンベアに関する。
【0002】
【従来の技術】乗客の水平方向の移動を補助する乗客コ
ンベアでは、輸送が長距離となると移動に長時間を要す
るため、中間部の速度を速くし、また安全のため乗降端
部の速度を相対的に遅くする可変速式のものが多数考案
されている。
【0003】この可変速式乗客コンベアは大別して、速
度の違うベルトコンベアやローラを乗り換える方式、乗
客の搭乗するパレットを横滑りさせて斜め方向の速度を
可変速とする方式、パレットの間隔を伸縮させて可変速
を実現する方式等がある。乗り換え方式は、例えば、フ
ランス特許1583906号や特開平6−156693
号公報に、横滑り方式は、例えば、特開昭47−220
号公報に開示されている。
【0004】またパレット間隔を伸縮させる方式にも多
数の方式があり、特公昭46−7057号公報、特開平
4−209191号公報他に伸縮リンク機構を用いてパ
レット間隔を拡げたり縮めたりする方式が、特開昭50
−78080号公報他にパレット自体を伸縮変形する板
で構成する方式が、特開昭58−89579号公報他に
パレットの重ねた部分を引き出す方式がそれぞれ開示さ
れている。
【0005】また、手すりに関して、手すりをパレット
と一体に設けるものとしては、イギリス特許12864
53号がある。
【0006】また、階段状の乗客コンベアでは、パレッ
トを3枚水平にしたり、2枚を水平に、その前の1枚を
傾斜させたりすることで、車いすの搭乗面積を確保する
ものが用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以下に本発明が解決し
ようとしている諸課題について記述する。
【0008】本発明が解決しようとする第1の課題は、
歩行弱者への対応にある。
【0009】本発明が対象とする可変速式乗客コンベア
を設置する目的は、長距離の水平移動時に、一般の歩行
者のみならず、車いす利用者や高齢者といった歩行弱
者、スーツケース等の重たい所持品を持つ人等の移動の
労苦を軽減することにある。
【0010】しかし、前記の従来技術の中、ベルトを用
いた乗り換え式のものは車いすで利用することができ
ず、またパレットを伸縮変形したり、重ねた部分を引き
出す方式等のものも、車いすの搭乗に要する範囲内でパ
レットの変形が起こる等、車いすでの利用が考慮されて
いないものであり、本発明の設置目的に適さないもので
ある。
【0011】従って、本発明の第1の発明の目的は、歩
行弱者、特に車いす利用者に対応可能なパレット式の可
変速式乗客コンベアを提供することにある。
【0012】また、本発明の第1の発明の目的は、車い
すが搭乗する範囲内でパレットが一体として動く可変速
式乗客コンベアを提供することにある。
【0013】次に、本発明の第2の課題は、パレット間
に生ずるすき間の固定床の問題を解決することにある。
【0014】乗客をパレットに搭乗させて輸送する乗客
コンベアを可変速によって実現するためには、パレット
の間隔を伸縮させる必要がある。しかしこの時、従来技
術の中、全てのパレットが前後のパレットと連結されて
おり、連結部が伸縮することで速度変化に対応するもの
ではあるが、パレットに組み込まれた伸縮部の長さとパ
レット自体の長さの比率で増速比が限られ、通常は2倍
以内の増速比しか得ることができないという問題があ
る。
【0015】そのため、より大きな増速比を得るために
は、パレット間に間隙(すき間)を発生させる必要があ
る。パレット間にすき間が開く可変速式乗客コンベアで
は一般に、乗り場の床下からパレットが連続して(すき
間なく)出現して乗客の搭乗部となり、中間部でその間
隔を拡げて加速し、降端でまた前後のパレットとの間隔
を縮めて、パレットを接触させてすき間を無くし、降り
場の床下へ吸い込まれる動作を繰り返す。しかし、この
パレットすき間の床面が固定されていると、そのすき間
に乗客や所有物が落下した場合に、乗り場部の数倍の速
度に増速されたパレットと衝突することとなり、危険な
状態になる。
【0016】この点に関して、前記のイギリス特許12
86453号では、高速のメインコンベアに乗り移るた
めのパレットが、コンベア上を走行するが、パレット間
隙(すき間)を駆動させるという考えはない。また、パ
レットが変速するのに対し、コンベアは一定速となって
おり、パレットの速度にすき間の速度を対応させるもの
ではない。
【0017】従って、本発明の第2の発明の目的は、パ
レット間隙(すき間)の床面をパレットの速度変化に対
応させて駆動する手段を提供することにある。
【0018】また、本発明の第2の発明の目的は、パレ
ット間隙(すき間)の床面に関する安全性を向上させた
可変速式乗客コンベアを提供することにある。
【0019】次に、本発明の第3の課題は、可変速式乗
客コンベア上の乗客の歩行に関する危険性を回避するこ
とにある。
【0020】速度変化のない乗客コンベアでは、パレッ
トがすき間無くつながり、全体として一体に動く床面を
構成しているため、乗客はその上を歩行しても問題な
く、またそのような歩行による利用方法が広く用いられ
ている。
【0021】しかしパレット間にすき間が開く可変速式
乗客コンベアでは、加速により発生する中間部でのすき
間は一時的なものであり、降端部の減速により消滅する
領域である。そのためこのすき間に、乗客が歩行するこ
とで詰めてしまうと、降端部ですき間が消滅するときに
乗客が立つスペースが無くなり、将棋倒しとなる危険性
がある。前記の従来技術では、この歩行に関する問題に
ついて考慮されていない。
【0022】従って、本発明の第3の発明の目的は、パ
レットすき間に降りた乗客や落とした所有物をパレット
に戻すために有効な可変速式乗客コンベアを提供するこ
とにある。
【0023】また、本発明の第3の発明の目的は、乗客
の乗客コンベア上での歩行を減少させるのに効果的な可
変速式乗客コンベアを提供することにある。
【0024】次に、本発明の第4の課題は、パレット間
に開くすき間に伴う諸問題を解決することにある。
【0025】例えば、パレット間にすき間が開く可変速
式乗客コンベアでは、パレットがすき間を降端部で結合
する時に乗客や所有物がパレット間に挟まれる危険性が
ある。また、前記したように、パレットからすき間部に
乗客や所有物が落下することもあり、また搭乗時に乗客
にパレットのどこが一体として動き、どこにすき間がで
きるかを告知する必要もある。
【0026】前記特開昭58−89579号公報では、
パレット表面の重なる領域と重ならない領域を表示や突
起で示す例が開示されているが、パレット間隙に伴う上
記の問題点については考慮されているものはない。
【0027】また、階段状の乗客コンベアでは、パレッ
ト間の段差をすき間と見なすことも考えられるが、この
パレットの先頭と段差部に設けられているくし歯は常に
接触しているものであり、パレットが離れたり結合する
本発明における可変速式乗客コンベアとは異なるもので
ある。
【0028】従って、本発明の第4の発明の目的は、パ
レット結合時の安全性を向上することにある。
【0029】また、本発明の第4の発明の目的は、乗客
や所有物がパレットすき間に落下することを防ぐために
好適な可変速式乗客コンベアを提供することにある。
【0030】さらに、本発明の第4の発明の目的は、パ
レットすき間に降りた乗客や落とした所有物がパレット
に戻ることが容易な可変速式乗客コンベアを提供するこ
とにある。
【0031】次に、本発明の第5の課題は、パレットの
大型化に伴う問題を解決することにある。
【0032】前記したように、可変速式乗客コンベアで
パレットに車いすを搭乗できることを目的としているの
で、パレットの有効搭乗部の長さは少なくとも1000
mm以上必要である。これを一枚のパレットで構成する
と、大きくかつ重くなり、製造や工事・保守も不便とな
る。また、パレットの移動方向を反転する場合にも、パ
レットが大型であると反転に要するスペースを広くとる
必要があり、乗客コンベア自体の深さが深くなる。これ
は設置時の土木工事においても不利である。
【0033】従って、本発明の第5の発明の目的は、可
変速式乗客コンベアに適した連接パレットを提供するこ
とにある。
【0034】また、本発明の第5の発明の目的は、可変
速式乗客コンベアの単位パレットの重さの増加を抑制す
ることにある。
【0035】また、本発明の第5の発明の目的は、可変
速式乗客コンベアの深さを抑制することにある。
【0036】さらに、本発明の第5の目的は、可変速式
乗客コンベアの製造、工事、据え付け、保守を容易にす
ることにある。
【0037】次に、本発明の第6の課題は、すき間を伴
うパレット式の可変速式乗客コンベアに特有な、側方の
すき間の問題を解決することにある。
【0038】これは、パレットが通過するためには、パ
レットの側方でパレット下部の床面とパレット上部のカ
バーとの間に、パレットの厚み分の側方すき間が生じ、
このすき間にパレットすき間に降りた乗客や所有物が巻
き込まれる可能性がある。前記従来技術にはこの点につ
いて考慮されていない。
【0039】従って、本発明の第6の発明の目的は、側
方すき間の遮蔽手段を提供することにある。
【0040】また、本発明の第6の発明の目的は、側方
すき間への巻き込みの検出手段を提供することにある。
【0041】さらに、本発明の第6の発明の目的は、側
方すき間に関する安全性を向上することにある。
【0042】次に、本発明の第7の課題は、長距離の乗
客コンベアにおける、乗客コンベア停止時の脱出の問題
を解決することにある。
【0043】乗客コンベアでは、通常安全上、その乗降
部以外において乗客コンベア内部と外部通路との往来を
行わないように構成することが必要である。しかし、な
んらかの理由により乗客コンベアが停止した場合には、
乗客コンベア内の乗客は乗客コンベア外部に脱出しなけ
ればならないが、乗客コンベアが非常に長距離である場
合には、この脱出のために狭い乗客コンベア内部を長距
離にわたって歩かねばならないという問題がある。
【0044】従って、本発明の第7の発明の目的は、非
常時に乗客コンベアの途中から外部通路に脱出する手段
を提供することにある。
【0045】また、本発明の第7の発明の目的は、この
非常脱出手段の通常時における安全性を向上させること
にある。
【0046】そして、本発明の全体を通しての目的は、
前記の諸課題を解決した可変速式乗客コンベアシステム
を提供することにある。
【0047】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するために次のような手段を採用した。
【0048】本発明のある一形態では、乗客を搭乗させ
て輸送する複数のパレットと、パレットを駆動するパレ
ット駆動手段と、パレットの速度変化に伴ってパレット
間に発生する間隙部でのパレット下部の床面をパレット
と同方向に動かすパレット間隙面駆動手段を備える。ま
た本発明のある一形態では、乗客を搭乗させて輸送する
複数のパレットと、パレットを乗り場部での第1の速度
から第1の速度より速い第2の速度に加速するパレット
加速手段と、パレットを第2の速度で駆動するパレット
高速駆動手段と、パレットを降り場部までに第2の速度
から第1の速度へ減速するパレット減速手段と、パレッ
トの速度変化に伴ってパレット間に発生する間隙部での
パレット下部の床面をパレットと同方向に動かすパレッ
ト間隙面駆動手段を備える。
【0049】本発明のある一形態では、パレット間隙面
駆動手段は、ベルトを用いたコンベアと速度が順次変化
する複数のローラとにより構成される。また本発明のあ
る一形態では、パレット間隙面駆動手段は、速度が順次
変化する複数のベルトにより構成される。
【0050】本発明のある一形態では、パレット駆動手
段は、パレット間隙面駆動手段のベルトを用いたコンベ
アと速度が順次変化する複数のローラとの摩擦により駆
動する。また本発明のある一形態では、パレット高速駆
動手段は、パレット間隙面駆動手段のベルトとの摩擦に
よりパレットを駆動し、パレット加速手段およびパレッ
ト減速手段は、パレット間隙面駆動手段のローラとの摩
擦によりパレットを駆動する。あるいは本発明のある一
形態では、パレット高速駆動手段は循環する高速チェー
ンを備え、パレットを高速チェーンに係合させて駆動す
る。本発明のある一形態では、パレット加速手段および
パレット減速手段は、加速または減速に対応した区間に
設けられたリニアモータによりパレットを駆動する。さ
らに本発明のある一形態では、パレット高速駆動手段、
パレット加速手段およびパレット減速手段は、リニアモ
ータによりパレットを駆動する。
【0051】本発明のある一形態では、パレットとパレ
ット間隙面は、速度を同期させて動く。また本発明のあ
る一形態では、パレットとパレット間隙面の速度は、乗
り場部分でのパレットの速度より小さい範囲内の速度差
を持つ。
【0052】本発明のある一形態では、パレットとパレ
ット間隙面の速度差は、乗客コンベア全体を通して同一
値である。また本発明のある一形態では、パレットとパ
レット間隙面の速度差は、乗客コンベアの位置に応じて
同一比率である。
【0053】本発明のある一形態では、ローラは同一軸
を中心に第1の直径の部分と、第1の直径より長い第2
の直径の部分を持ち、パレット加速手段および/または
パレット減速区間は、パレットをローラの第2の直径の
部分に接触させて駆動し、パレット間隙面駆動手段は、
第1の直径部分を用いてパレット間隙面を駆動する。
【0054】本発明のある一形態では、パレットの乗客
搭乗部の長さは、1000mm以上である。また本発明
のある一形態では、パレットの乗客搭乗部の広さは、電
動または手動の車いすを搭載できる面積以上である。
【0055】本発明のある一形態では、パレットは、所
定枚数毎に連接されて一単位として駆動される連接パレ
ットとして構成される。
【0056】本発明のある一形態では、連接パレット
は、乗客が搭乗する範囲内で、乗客コンベアの速度変化
に伴い連接パレットと他の連接パレットとの間に間隙を
発生させるが、連接パレット内の複数枚のパレット間に
は間隙を発生させない。また本発明のある一形態では、
連接パレットは、乗客の降端部から乗端部に戻る経路の
回転部通過時に連接パレット内の複数枚のパレット間に
間隙を発生させて折れ曲がる。
【0057】本発明のある一形態では、間隙が発生する
パレットとパレットの対向する部分がくし歯状の形状と
なっていて、パレットが連続状態となるときにくし歯が
互いに組み合わさる。
【0058】本発明のある一形態では、連接パレットの
進行方向最前方と最後方のパレットの端部に落下防止手
段が備えられる。本発明のある一形態では、落下防止手
段は、パレットの表面高さに対して端部の高さが高く成
形されていることである。また本発明のある一形態で
は、落下防止手段は、端部をパレットの表面とは異なる
色とすることである。
【0059】本発明のある一形態では、パレット進行方
向の側方にパレットの表面高さより上方に設けられる側
方カバー手段と、パレットの間隙部でのパレット下部の
床面と側方カバー手段との高さの差分で生じる側方すき
間を、パレットの移動を妨げずにふさぐ側方すき間遮蔽
手段とを備える。
【0060】本発明のある一形態では、側方すき間遮蔽
手段がパレットの進行方向に押された場合には動作せ
ず、パレットの進行方向と直角方向に所定以上の強さで
押された場合に動作する側方巻き込み検出手段を備え
る。
【0061】本発明のある一形態では、側方巻き込み検
出手段が動作した場合に乗客コンベアを停止させる安全
装置と制御方法を備える。
【0062】本発明のある一形態では、パレットに設け
られた手すり手段と、乗客コンベアの側方固定部に設け
られ乗客コンベア内外の乗客または物の接触または往来
を防止する保護柵手段と、保護柵手段に所定の間隔で非
常出口手段とを備える。
【0063】本発明のある一形態では、非常出口手段の
開閉状態を検出する保護柵非常口検出手段を備える。ま
た本発明のある一形態では、保護柵非常口検出手段が非
常出口手段が開いたことを検出した場合に乗客コンベア
を停止させる安全装置と制御方法を備える。あるいは本
発明のある一形態では、非常出口手段は、乗客コンベア
が停止した場合にのみ非常出口手段を開錠する。
【0064】本発明のある一形態では、非常出口手段を
設ける間隔は、速度変化に伴うパレットの所定の間隔の
整数倍とならないように設定する。
【0065】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
から図20を用いて説明する。
【0066】なお、本発明は、可変速式乗客コンベアを
実現するために互いに関連した複数の発明項目の組み合
わせとして全体が構成されているので、本実施形態の説
明の中で該当する発明項目に対応して記述する。
【0067】はじめに、本実施形態に係わる可変速式乗
客コンベアの構造および配置について図1から図4を用
いて説明する。
【0068】図1は直線型の可変速式乗客コンベアの概
要を示す斜視図である。
【0069】同図において、1は乗客を搭乗して輸送す
るパレット、2は乗客が乗り始める乗り場プレート、3
はパレット1を載せて可変速式乗客コンベアの乗端部か
ら中間部へのパレット1の速度を加速する加速用ロー
ラ、4はパレット1を載せて中間部において、パレット
1を高速で輸送させる高速コンベア、5はパレット1を
載せて中間部から降端部へのパレット1の速度を減速す
る減速用ローラ、6は乗客がパレット1から降りる降り
場プレート、7はパレット手すり、8はパレット手すり
収納部、9は保護柵、10は保護柵非常口である。
【0070】図示するように、この直線型の可変速式乗
客コンベアでは、乗り場プレート2の下からパレット1
が連続して(すき間なく)出現して乗客の搭乗部とな
り、加速用ローラ3の区間でその間隔を拡げて加速し、
乗客コンベアの大半を占める高速コンベア4に対応する
高速区間を移動し、降端の減速用ローラ5の区間でまた
前後のパレットとの間隔を縮めて、パレットを接触させ
てすき間を無くし、降り場プレート6の下へ吸い込まれ
る動作を繰り返す。このパレットの間隔を可変すること
により、中間部での速度を乗降端部の速度よりも速くす
ることができる。
【0071】このように、本実施形態では、パレット1
の下部に順次速度が速くなる加速用ローラ3、一定の速
度で移動する高速コンベア4、順次速度が遅くなる減速
用ローラ5を配置されているので、パレット1は、これ
らの加速用ローラ34、高速コンベア4、減速用ローラ
5上を摩擦力により移動され、パレット1上に搭乗する
乗客の移動を行うことができるものである。
【0072】ここで、加速用ローラ3、高速コンベア
4、減速用ローラ5によりパレット間隙面駆動手段が構
成され、同時にパレット駆動手段は、パレット加速手段
に相当する加速用ローラ3、パレット高速駆動手段に相
当する高速コンベア4、パレット減速手段に相当する減
速用ローラ5から構成される。本実施形態ではパレット
駆動手段とパレット間隙面駆動手段と兼用して構成して
いる例を示している。
【0073】パレット駆動手段とパレット間隙面駆動手
段が兼用されるので、パレットがパレット間隙面駆動手
段との摩擦により駆動されるため、パレットの速度はパ
レット間隙面駆動手段の各位置での速度と同一となり、
パレットとパレット間隙面との速度を同期させることが
できる。
【0074】このように、パレットとそのパレットの前
後のパレットとの間に速度変化に伴う間隙(すき間)が
できても、そのパレット間隙面がパレットと同期した速
度で駆動されるので、もしパレット間隙の床面に乗客が
降りたり、乗客の所有物が落下した場合でも、パレット
と大きな速度差で衝突することが無く、パレット間隙に
関する安全性を確保することができる。つまり、本実施
形態ではパレット間隙面駆動手段が、可変速式乗客コン
ベアの安全装置としての役割を果たしている。
【0075】このように本実施形態によれば、パレット
駆動手段とパレット間隙面駆動手段を兼用することによ
り、複雑な機構を用いずにパレットとパレット間隙面と
の速度を同期させることができる。
【0076】また、本実施形態によれば、パレット駆動
手段とパレット間隙面駆動手段を兼用することにより、
構成が簡単となり、機構の兼用により安価な可変速式乗
客コンベアを提供することができる。
【0077】さらに、本実施形態によれば、パレット間
隙に乗客が降りたり、乗客の所有物が落下した場合に
も、パレットと大きな速度差で衝突することが無くな
り、安全性を向上することができる。
【0078】また、パレット1は、車いすが搭乗可能な
ように、複数枚(本実施形態では3枚)を連接して構成
する。乗客が搭乗する範囲内において、乗客コンベアの
速度変化に伴い連接パレットと他の連接パレットとの間
に間隙が生じるが、連接パレット内の複数枚のパレット
間には間隙を発生させないので、連接パレットに搭乗し
た車いすは、乗客コンベアでの移動の間、間隙の影響を
受けることがない。
【0079】ここで車いすの大きさは、車いすに利用し
ている技術(手動/電動等)やその使われる環境によ
り、または時代により異なるものである。本発明の主旨
とするところは、パレットを車いす搭乗可能な大きさに
用意することであり、そのサイズの目安としては日本工
業規格等車いすを規定する規格による一般的なものを搭
乗可能な長さ/広さを確保することである。
【0080】本実施形態によれば、車いすが搭乗するの
に十分な大きさを備え、かつそのパレット内には速度変
化によっても間隙を生じないため、車いすでの利用が容
易となる。
【0081】また本実施形態によれば、乗り場ではパレ
ットが水平に連続して(すき間無く)現れるため、車い
す利用の場合でも全体を停止させることなく、全体の効
率を落とすことなく乗り込むことができる。
【0082】また、パレット1には、パレット手すり7
が設けられ、このパレット手すり7は、乗り場ではパレ
ット手すり収納部8から現れ、降り場ではパレット手す
り収納部8に格納される。
【0083】さらに、乗客コンベアの側方には、乗客コ
ンベアと一般の通路を区別し、乗客コンベア内外の乗客
または物の接触、または乗客コンベア内外の往来を防止
する保護柵9が備えられる。保護柵9には、ある間隔を
持って保護柵非常口10が設けられる。保護柵非常口1
0は、通常時は電気的に施錠され、乗客コンベアが停止
した場合には電気的な施錠が解除されて、長距離の乗客
コンベアの途中部における非常出口となる。この保護柵
非常口10は、乗客コンベア停止時にはパレット1から
間隙部に降りてパレット手すり7の間を通過して保護柵
非常口10に出るものでる。従って、従来の速度変化を
起こさない乗客コンベアで用いられているベルト式のハ
ンドレール構造では非常口を設けることはできないが、
本実施形態によれば、パレット手すり7、パレット1間
の間隙、側方の固定の保護柵9、保護柵非常口10とい
う組み合わせで非常通路が形成される。
【0084】また、ある保護柵非常口10の間隔が丁度
パレット手すり7と重なって使えない場合でも、保護柵
非常口10を高速区間におけるパレットと次のパレット
の対応する位置の間隔の整数倍とならないように配置す
ることにより、乗客コンベアの停止時には常にいずれか
の保護柵非常口10を利用して脱出することができる。
【0085】図2(a)は図1に示す可変速式乗客コン
ベアの平面図、図2(b)は図1に示す可変速式乗客コ
ンベアの側面図である。
【0086】同図において、11は乗客コンベアの機器
を格納する側方カバー、12はターミナルギア、13は
戻り側コンベアである。なお、同図において図1に示す
符号と同符号の箇所は同一箇所を示す。
【0087】図示するように、パレット1は、乗り場プ
レート2の下から連続して(すき間なく)出現して乗客
の搭乗部となり、加速用ローラ3でその間隔を拡げて加
速され、乗客コンベアの大半を占める高速コンベア4に
対応する高速区間を移動し、降端の減速用ローラ5の区
間でまた前後のパレットとの間隔を縮めて、パレット1
を接触させてすき間を無くし、降り場プレート6の下へ
吸い込まれる。
【0088】また、降り場プレート6の下へ吸い込まれ
たパレット1は、ターミナルギア12で回転され、戻り
側コンベア13に乗せられて乗り場部の下に戻り、再度
ターミナルギア12により回転されて乗り場部から出現
する、という周期を繰り返す。
【0089】この時の速度は、一例として、乗降端部の
初速は30〜50m/分であり、中間部はその2倍から
4倍程度である。また各区間の長さは、加速用ローラ
3、減速用ローラ5の区間が変速の比率や加減速度の大
きさにより5〜10m前後、高速コンベア4の区間が1
00〜2000mである。可変速式乗客コンベアでは中
間の高速コンベア4の長さが他の区間に比べて圧倒的に
長いので、本実施形態の図面では、本実施形態を説明す
るために必要な構成要素として示すものとし、その長さ
の比率等は特に断らずに必要部分を拡大または縮小して
示すものとする。また乗客コンベアで通常用いられる技
術等、本発明に直接関係しない要素の図示は省略する。
【0090】図3は、本実施形態に係わる可変速式乗客
コンベアの降端部の側面断面図である。
【0091】同図において、14は制御用ローラ、15
−1は主モータ、15−2は制御用モータ、16−1は
主モータ15−1によって駆動される高速コンベア駆動
軸、16−2は主モータ15−1によって駆動され減速
用ローラ駆動チェーン17−2に駆動力を伝達する減速
用ローラ駆動軸、16−3は制御用モータ15−2によ
って駆動され制御用ローラ駆動チェーン17−3に駆動
力を伝達する制御用駆動軸、17−1は主モータ15−
1によって駆動され複数の減速用ローラ5を駆動するた
めの共通駆動チェーン、17−2は減速用駆動チェー
ン、17−3は制御用モータ15−2によって駆動され
制御用ローラ14を駆動する制御用ローラ駆動チェー
ン、18は加減速用ギア、19は降端部に近接するパレ
ットの位置を検出するを光電センサ式の位置検出器、1
9−1,19−2はそれぞれ降端部近辺の所定の位置に
組み合わされて設置された位置検出器12の発光部およ
び受光部である。なお、同図において図1に示す符号と
同符号の箇所は同一箇所を示す。
【0092】ここで、位置検出器12は、本発明を実現
するのに十分な数だけ、所定の位置に配置される。
【0093】同図において、パレット1は減速用ローラ
5上を摩擦により進行方向へ駆動されるが、摩擦力の伝
達は滑りを生ずることもあるため、減速用ローラ5の一
部を制御用ローラ14として滑りの補正に用いることも
可能である。
【0094】主モータ15−1の回転力は、高速コンベ
ア駆動軸16−1へ共通駆動チェーン17−1を介して
伝達され、高速コンベア4を駆動する。また同時に、主
モータ15−1の回転力は、共通駆動チェーン17−1
と加減速用ギア18を介して、減速用ローラ駆動軸16
−2へ伝わり、さらに減速用ローラ駆動チェーン17−
2を介して減速用ローラ5を駆動する。この時、加減速
用ギア18は、加速用ローラ3や減速用ローラ5が、各
位置に対して所定の比率の順次異なる速度で回転するよ
うに、その設置される位置に応じたギア比で高速コンベ
ア4に対する速度を変更する。制御用ローラ14は、制
御用モータ15−2、制御用駆動軸16−3、制御用ロ
ーラ駆動チェーン17−3により駆動され、主モータ1
5−1の回転速度とは独立に制御可能である。また位置
検出器19は、発光部19−1で発せられた光は、その
位置にパレット1がいない場合には対応する受光部19
−2に届き、パレット1がある場合には遮られるため、
受光部19−2での光の受光状況からパレット1の位置
を測定することが可能である。
【0095】なお、本実施形態の可変速式乗客コンベア
は、方向反転自在に構成できるため、乗り場部の構成は
降り場部と対称的な構成とすることが可能である。逆
に、モータを一方のみに設置して非対称に構成し、必要
により反対側に共通駆動チェーン17−1に張力をかけ
るためのバネ構造とすることもできる。
【0096】図4は、本実施形態に係わる可変速式乗客
コンベアの降端部の正面断面図である。
【0097】同図において、20はガイドレール、21
は床面である。なお、同図において図3に示す符号と同
符号の箇所は同一箇所を示す。
【0098】図示するように、パレット1表面には凹凸
が形成され、降り場プレート6の端部に設けられたくし
歯とかみ合うように構成されるので、落下物がある場合
にもすくい上げることが可能となる。
【0099】乗客の乗客コンベアの横方向の移動は、パ
レット1上のパレット手すり7、側方カバー11と保護
柵9で規制される。しかし、この範囲ではパレット間隙
に降りることもあり得るため、パレット間隙面駆動手段
である加速用ローラ3、高速コンベア4および減速用ロ
ーラ5の幅は、両端が側方カバー11にかかる長さまで
必要である。またパレット1には、パレット上の搭乗物
およびパレット自体の荷重を支える車輪が必要であるた
め、加速用ローラ3、高速コンベア4および減速用ロー
ラ5の幅は、そのパレット1の車輪の間隔より短い。
【0100】減速用ローラ5を駆動するための機器は、
減速用ローラ駆動チェーン17−2、加減速用ギア18
がパレット1の下方にパレット1の幅内で設けられる
が、減速用ローラ駆動軸16−2がパレット1の車輪と
それを支えるガイドレール20の間を通って外部に届
き、共通駆動チェーン17−1が車輪とガイドレール2
0および図示しないターミナルギア12の側方を通過し
て主モータ15−1に達する。逆に戻り側コンベア13
の駆動チェーン17−4は、パレット手すり7を妨げな
いように、パレット幅内を通って主モータ15−1に達
する。
【0101】位置検出器19の発光部19−1、受光部
19−2は、パレット1位置を検出するために、この減
速用ローラ5とパレットの車輪とのすき間の側方カバー
11内および床面21の下に設置される。
【0102】次に本実施形態に係わる可変速式乗客コン
ベアの制御システムについて図5から図10を用いて説
明する。
【0103】図5は、可変速式乗客コンベアの制御シス
テムの概要を示すブロック図である。
【0104】同図において、22は制御装置、23は電
圧・周波数制御部、24は起動スイッチ、25は停止ス
イッチ、26は異常検出器、27は異常報知装置であ
る。なお、同図において図3に示す符号と同符号の箇所
は同一箇所を示す。
【0105】図示するように、制御装置22は、運転制
御部22−1、速度指令作成部22−2、異常判定部2
2−3から構成され、位置検出器19の出力を受けて、
運転制御部22−1で運転方法を決定し、速度指令作成
部22−2で速度指令を算出し、算出された速度指令が
電圧・周波数制御部23に与えられる。電圧・周波数制
御部23は、与えられた速度指令に従って主モータ15
−1、制御モータ15−2に必要な電圧および/または
周波数を作成して出力する。これ受けて主モータ15−
1は、高速コンベア4、ターミナルギア12、戻り側コ
ンベア13を駆動し、または加減速用ギア18により速
度を変更して加速用ローラ3、減速用ローラ5を駆動す
る。また制御用モータ15−2は、制御用ローラ14を
駆動する。
【0106】また制御装置22には、起動スイッチ2
4、停止スイッチ25からの信号、異常検出器26から
の信号が入力され、運転制御部22−1、異常判定部2
2−3で処理される。さらに、異常検出器26には、非
常停止スイッチ26−1、乗り場・降り場プレート巻き
込み検出器26−2、パレット手すり収納部巻き込み検
出器26−3、側方巻き込み検出器26−4、保護柵非
常口検出器26−5の各機器があり、異常時には異常報
知装置27にも出力が行われる。
【0107】次に、図5に示す制御装置22におけるメ
インプログラム100の処理手順を図6に示すフローチ
ャートを用いて説明する。
【0108】なお、以下の処理は演算装置とソフトウェ
アによる処理で実現できるため、その起動や割り込み等
は、特に断らなくても必要に応じて行われるものとす
る。また以下の処理の主な部分は運転制御部22−1で
行われ、速度指令の決定には速度指令作成部22−2
が、異常の検出には異常判定部22−3が用いられる。
【0109】はじめに、ステップ100−1において乗
客コンベアの状態を検査する。乗客コンベアが「停止」
の状態にある時は、ステップ100−2において起動ス
イッチ24を確認し、起動スイッチ24が入っていなけ
れば停止を継続する。起動スイッチ24が入った場合に
は、サブルーチン110で起動処理を行う。ステップ1
00−1で状態が「運転中」の場合には、ステップ10
0−3で停止スイッチ25を確認し、停止スイッチ25
が入っていなければサブルーチン120で通常運転処理
を行う。停止スイッチ24が入った場合には、サブルー
チン130で停止処理を行う。またステップ100−1
で状態が「異常」の場合には、以下説明するように異常
停止処理が既に行われているので、異常から回復するま
で異常停止状態を継続する。メインプログラム100に
よる処理を周期的に繰り返される。
【0110】図7は図6におけるステップ110おける
起動処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0111】この起動処理は、乗客コンベアの状態が
「停止」であり、起動スイッチ24が投入された場合
に、メインプログラム100から起動される。まずステ
ップ110−1で、乗客コンベアの状態を「起動処理
中」に変更する。次いで、ステップ110−2では、停
止スイッチ25を確認し、停止スイッチ25が入ってい
なければサブルーチン140で起動前の異常検出処理を
行う。異常検出処理140の結果、ステップ110−3
で異常なしの場合には、ステップ110−4で起動時運
転を行う。起動時運転とは、主モータ15−1、制御用
モータ15−2に、起動時用の速度指令を出力すること
である。ステップ110−5で起動が正常に終了したこ
とが確認された場合には、ステップ110−6で乗客コ
ンベアの状態を「運転中」に変更して、起動処理を終了
する。ステップ110−2で起動処理にも関わらず停止
スイッチ25が投入されている場合、ステップ110−
3で異常が検出された場合、またはステップ110−5
で起動が正常に終了しなかった場合には、異常時の処理
となり、ステップ110−7において、起動を直ちに中
止し、ステップ110−8で起動スイッチ24を切り、
ステップ110−9で乗客コンベアの状態を「異常」に
変更して、ステップ110−10で異常報知装置27に
対して異常を発報する。乗客コンベアの状態が「異常」
になった場合には、その内容により乗客コンベアの管理
者や保守点検者により異常の確認と回復が行われる。
【0112】図8は図7におけるステップ140の異常
検出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0113】この異常検出処理は、ステップ140−1
で非常停止スイッチ26−1を、ステップ140−2で
乗り場・降り場プレート巻き込み検出器26−2を、ス
テップ140−3でパレット手すり収納部巻き込み検出
器26−3を、ステップ140−4で側方巻き込み検出
器26−4を、ステップ140−5で保護柵非常口検出
器26−5を確認し、全てに異常がない場合には、ステ
ップ140−6で「正常」を、もし、上記ステップ14
0−1〜140−5のうちの1つでも異常があると判断
した場合は、テップ140−7で「異常」を出力する。
この異常検出処理には、保護柵非常口10の開閉状態に
直結した異常検出が盛り込まれており、安全性を向上す
ることができる。
【0114】図9は、図6のステップ120における通
常運転処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0115】通常運転時は、ステップ140の異常検出
処理を行い、次いで、ステップ120−1で異常が認め
られなければ、ステップ120−2で通常時運転として
主モータ15−1に定常速度指令を出力する。さらにス
テップ120−3では、位置検出器19を用いてパレッ
ト位置を検出し、ステップ120−4で、速度指令作成
部22−2によってパレットの位置に応じた必要な制御
用速度を算出し、ステップ120−5で、制御用モータ
15−2に算出した速度指令を出力する。ステップ12
0−1で異常が検出された場合には、サブルーチン13
0へ進み、停止処理を行う。
【0116】図10は図6に示すステップ130の停止
処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0117】この停止処理には、通常の停止時の最高速
度から徐々に速度を落として緩停止する処理と、緊急時
に非常停止する処理とがある。まずステップ130−1
において、乗客コンベアの状態を「停止処理中」に変更
する。次いで、ステップ130−2において、停止処理
に至った理由が異常によるものかを確認し、異常なしの
場合にはステップ130−3において停止時運転を行
う。停止時運転とは、主モータ15−1および制御用モ
ータ15−2に停止時用の速度指令を出力することであ
る。ステップ130−4で停止が正常に終了したことが
確認された場合には、ステップ130−5で起動スイッ
チ24を切り、ステップ130−6で乗客コンベアの状
態を「停止」に変更して、起動処理を終了する。ステッ
プ130−2で異常が検出された場合、またはステップ
130−4で停止が正常に終了しなかった場合には異常
時の処理となり、ステップ130−7において、運転を
直ちに中止し、ステップ130−8で起動スイッチ24
を切り、ステップ130−9で乗客コンベアの状態を
「異常」に変更して、ステップ130−10で異常報知
装置27に対して異常を発報する。このように異常内容
は異常報知装置27に出力されるため、異常時にも原因
の追究や解決が容易になる。
【0118】次に、図8に示す異常検出処理のステップ
140−4の側方巻き込み検出に関連して、側方のすき
間の安全装置について図11を用いて説明する。
【0119】同図において、28はすき間遮蔽ブラシで
ある。図示するように、パレット間隙面駆動手段である
高速コンベア4(または加速用ローラ3、減速用ローラ
5)の上方をパレット1が通過する際、乗客コンベアの
進行方向側方では、パレット1の上方を側方カバー11
がふさぐが、高速コンベア4と側方カバー11の間には
少なくともパレットの高さに相当するすき間が必然的に
生ずる。そのため、もしこの側方すき間が開いている状
態でパレット間隙面に乗客の所有物が落下すると、その
物が側方すき間から乗客コンベア内部に落下して機器を
破損する恐れがある。
【0120】そこで、本実施形態では、側方すき間遮蔽
手段として、例えば、図示するように細い樹脂等を密に
並べてブラシ状に形成したすき間遮蔽ブラシ28を、側
方カバー11から高速コンベア4面に垂らすことにより
側方すき間を遮蔽する。すき間遮蔽ブラシ28は、パレ
ット1の進行方向前後には可動自由としてパレット1の
通過を妨げないように設置するが、すき間遮蔽ブラシ2
8を進行方向側方へは抵抗力を持たせて、落下物やある
いは乗客の身体の一部が側方すき間に入り込むことを防
止する。
【0121】また、この側方への押す力がすき間遮蔽ブ
ラシ28の抵抗力より強い場合には、側方への変位量を
検出する側方巻き込み検出器26−4を設けて、異常を
検出する。側方巻き込み検出器26−4で異常が検出さ
れた場合には、検出結果が前述の異常検出処理140に
対して割り込み処理として働き、乗客コンベアを非常停
止させる。
【0122】また、側方すき間遮蔽手段としては、図1
1に示すものに限られず、弾性体を用いて上下方向の弾
力性でパレット1を通過させ、落下物の側方すき間への
侵入を防止するように構成すること等の方法も本発明の
趣旨に沿うものである。
【0123】このように、本実施形態によれば、側方す
き間に関する安全性を向上することができる。
【0124】次に、可変速式乗客コンベアの主要な構成
部品であるパレット1の詳細について、図12から図1
4を用いて説明する。
【0125】図12はパレットをの一部平面図、図13
はパレットの断面図、図14はパレットの一部側面図で
ある。
【0126】これらの図において、1−1はパレット
板、1−2はパレット表面くし歯(実線で示される部
分)、1−3はパレット端部くし歯(斜線で示される部
分)、1−4はパレット板1−1の裏面に設けられる強
度部材、1−5は強度部材1−4と車輪軸間に連結され
るパレット脚、1−6は車輪、1−7はパレット板1−
1が高速コンベアとローラ表面のくし歯と接触する接触
面、29は高速コンベアとローラ表面のくし歯である。
なお、図12において、一点鎖線から上側に示す部分は
パレット板1−1の表面を見た状態を、また一点鎖線か
ら下側に示す部分はパレット板1−1の下部を見た状態
を示している。また、図13および図14において、一
点鎖線から左側に示す部分はパレット板1−1の側面を
見た状態を、また一点鎖線から右側に示す部分はパレッ
ト板1−1の断面を見た状態を示している。
【0127】ここで、パレット1−1の寸法は、一例と
して、パレット左右のパレット手すり7間の間隔が12
00mm程度、パレット1枚の進行方向長さが400m
m(3枚連接で1200mm)程度であるのに対し、く
し歯は2mm間隔程度である。図示するパレットの形状
は上記寸法と対応していないが、ここでは実寸にとらわ
れずに構成要素として示した。
【0128】パレット1−1板は金属板で構成され、そ
の表面にはパレット表面くし歯1−2が形成され、ま
た、パレット手すり7はパレット板1−1に固定され
る。
【0129】また、一体として動くパレット1−1の進
行方向長さは、車いすのサイズにもよるが、車いすが容
易に搭乗可能な大きさとなるように、例えば、パレット
1−1を3枚連接して、長さが1000mm以上になる
ようにした。
【0130】上記のごとく、本実施形態によれば、大き
な1枚のパレットの代わりに、複数枚を一体の連接パレ
ットとして構成することにより、可変速式乗客コンベア
の単位パレットの重量増加を抑制することができる。
【0131】また本実施形態によれば、単位パレットの
大きさが通常の乗客コンベアと同等であり、部品や生産
設備の共用が可能となり、生産コストを抑制することが
できる。
【0132】また、図12に示すように、連接パレット
1−1の進行方向端部は、速度変化に伴って間隙を発生
し、また接触する前後のパレットと結合する部分であ
り、パレット1−1下部のパレット間隙面駆動手段に接
する部分であるため、パレット端部くし歯1−3が設け
られる。パレット端部くし歯1−3は、高速コンベアと
ローラ表面のくし歯29の溝を移動し、他の連接パレッ
トのパレット端部くし歯1−3と互いに組み合わされる
ように構成される。この時、パレット板1−1より下部
のパレット端部くし歯1−3は、図13に示すように、
互いに他のパレット端部くし歯1−3の下部の空間に入
り込んで組み合わされる。またパレット板1−1より上
部のパレット端部くし歯1−3は、パレット表面くし歯
1−3と同一列を形成した降り場プレート6に設けたく
し歯と作用して、パレット表面に落下したものをすくい
上げる働きをする。
【0133】このように、本実施形態によれば、パレッ
ト結合時の安全性を向上することができる。
【0134】また、本実施形態によれば、パレットすき
間に降りた乗客や落とした所有物がパレットに容易に戻
すことができる。
【0135】ここで、パレット端部くし歯1−3は、一
般の階段状の乗客コンベアで用いられているような、例
えば、プラスチック樹脂等を原料にして作成され、パレ
ット板1−1にボルト等で固定される。そのためパレッ
ト端部くし歯1−3は金属製のパレット板1−1とは異
なる色とすることが容易であり、図12の斜線部に示す
ように、連接パレット1−1の進行方向端部のみなら
ず、パレットの側方端部にも取り付け、連接パレット1
−1内のパレットの境界部には取り付けないように構成
することで、搭乗部を方形に囲こむように表示すること
ができる。これは、乗り場でのパレット1−1への乗車
時の落下防止手段に相当する。
【0136】上記のごとく、本実施形態によれば、一体
として動く連接パレット1−1と、連接パレット1−1
間で間隙を発生させる場所との区別を明確にして乗車時
の落下を防止することができる。
【0137】また、図13に示すように、パレット端部
くし歯1−3の高さが、パレット表面くし歯1−2の高
さより高くなるように構成することにより、パレット1
−1に搭乗して移動の際の落下防止手段となる。これ
は、パレットに搭乗している車いす、ベビーカー、荷物
用カートや大型スーツケースといった車輪を備えたもの
がパレット表面くし歯1−2上を動いても、パレット端
部くし歯1−3との段差により停止させられ、パレット
1−1間隙面に落下することを未然に防止することがき
る。
【0138】上記のごとく、本実施形態によれば、乗客
や所有物が連接パレット1−1間の隙間に落下すること
を防ぐ効果がある。
【0139】また、図12から図14に示すように、パ
レット板1−1の下部には、必要により強度部材1−4
が設けられる。また、側方にパレット脚1−5が設けら
れ、車輪1−6が取り付けられる。連接パレット内のそ
れぞれのパレット1−1は、パレット脚1−5に取り付
けられる車輪1−6の軸を共通に使用することで連接さ
れる。そのため、水平に移動する乗客の搭乗する区間で
は、連接パレット内部に間隙を生ずることはないが、方
向反転時には図14に示すように車輪1−6の軸を中心
に回転可能であり、搭乗時の有効長さが1000mmを
超える連接パレットでも、回転時の半径は単独のパレッ
トと同等長に抑制できる。
【0140】このように、本実施形態によれば、可変速
式乗客コンベアの深さ方向の長さをを抑制することがで
きる。
【0141】また、図12に示すように、連接パレット
は長さが長いために、加速用ローラ3や減速用ローラ5
を通過するときに、その前後でローラの速度が大きく異
なる。よって加速用ローラ3、減速用ローラ5がパレッ
トを摩擦力により駆動する場合には、パレット1−1全
体がローラと接していると進行方向に速度差による不要
な力がかかることになる。そのため、パレット下部にロ
ーラとの接触位置を限定する接触面1−7を取り付け
る。図13に示すように、パレット1−1とコンベアお
よびローラは接触面1−7でのみ接し、他の部分はパレ
ット脚1−5の高さにより非接触となるので、駆動力は
接触面1−7のみで受けることができる。接触面1−7
の面積は、接するローラの直径とローラの速度変化の度
合いを基に、ローラの速度差から受ける不要な力が連接
パレットの接続部の耐力の範囲内で、パレットを駆動す
るのに十分な力が得られるように設定される。
【0142】上記のごとく、本実施形態によれば、可変
速式乗客コンベアの製造、工事、据え付け、保守を容易
にすることができる。
【0143】次に、可変速式乗客コンベアのパレット駆
動手段に関する他の実施形態について図15から図20
を用いて説明する。
【0144】図15はパレットを加減速駆動するパレッ
ト駆動手段の側面図である。
【0145】同図において、16−3は制御用モータ1
5−2によって駆動され制御用ベルト31に駆動力を伝
達する制御用駆動軸、16−4は主モータ15−1によ
って駆動され加速用ベルト30に駆動力を伝達する加速
用ベルト駆動軸、17−5は加速用ベルト駆動チェー
ン、17−6は制御用ベルト駆動チェーン、30は加速
用ベルト、31は制御用ベルト、32は加速用ベルト3
0と高速ベルト4のすき間に設けられるベルト渡りプレ
ートである。なお、同図において図3に示す符号と同符
号の箇所は同一箇所を示す。
【0146】このパレット駆動手段は、先の実施形態に
おける加速用ローラ3、減速用ローラ5を、順次速度が
変化する複数のベルトで置き換えたものである。ここで
は、加速用ローラ3が加速用ベルト30に、制御用ロー
ラ14が制御用ベルト31に、加速用ローラ駆動軸16
−2が加速用ベルト駆動軸16−4に、加速用ローラ駆
動チェーン17−2が加速用ベルト駆動チェーン17−
5に、制御用ローラ駆動チェーン17−3が制御用ベル
ト駆動チェーン17−6に、それぞれ置き換えられてい
る。なお、それぞれの構成要素の動作は前述の構成要素
の動作の置き換えとなり、制御方法等は前述の説明がそ
のまま適用可能である。
【0147】また、ベルトを駆動するローラの直径が大
きい場合には、ベルトとベルト、ベルトと高速コンベア
の渡りの部分に、ベルト渡りプレート32のような渡り
部材を設けてもよい。
【0148】図16は、高速チェーン係合によるパレッ
トを高速駆動するパレット駆動手段の側面図である。同
図において、1−8はパレット1の下部に設けられたチ
ェーン係合部、33は高速チェーン、34は高速チェー
ンギアである。
【0149】可変速式乗客コンベアでは、その長さの大
部分を占める高速区間はある一定の速度で、一定のパレ
ット間隙を保ちながらパレット1が移動することにな
る。よって、図示するように、乗客コンベアの最高速度
で回転する高速チェーン33を高速区間に設ける。さら
に共用された高速コンベア駆動軸16−1に共に回転す
る高速チェーン用ギア34を設置して、高速チェーン3
3を駆動する。
【0150】パレット1は、パレット加速手段により加
速区間を駆動されて高速チェーン用ギア34部を通過す
る際に、高速チェーン用ギア34の曲率を利用して高速
チェーン33とチェーン係合部1−8を係合させる。こ
れによりパレット1は高速区間は、高速チェーン33に
より駆動される。高速区間の終端部では、逆の動作で高
速チェーン用ギア34の曲率により高速チェーン33と
チェーン係合部1−8の係合が解除され、パレット1の
駆動はパレット減速手段に引き継がれる。
【0151】また特に図示しないが、パレットが方向反
転したり、降り場部から乗り場部に戻る部分において
も、その区間で速度変化が必要ないのであれば同様にチ
ェーン係合による駆動を適用できることは明白である。
【0152】ここでパレットとパレット間隙面の速度を
同期させる場合には、高速コンベア4の駆動ローラと高
速チェーン用ギア34の直径を同じにする等して、周速
度を一致させればよい。逆に駆動軸にギアを介したり、
高速チェーン用ギア34の直径を変えることにより、パ
レットとパレット間隙面の速度を別々にすることも可能
である。
【0153】このように、本実施形態によれば、高速区
間でパレット駆動手段とパレット間隙面駆動手段を分離
することにより、パレットとパレット間隙面の速度を独
立に設定することが可能となる。
【0154】図17は、加減速区間にリニアモータ、高
速区間にチェーンを用いたパレット駆動手段の側面図で
ある。
【0155】同図において、23は電圧・周波数制御
部、35はリニアモータ制御装置、36はリニアモータ
の1次コイルである。また、同図において図16に示す
符号と同符号の箇所は同一箇所を示す。
【0156】図示するように、加速区間および図示しな
い減速区間に並べられた複数個の一次側コイル36に
は、リニアモータ制御装置35から電圧・周波数制御部
23を介して、パレット1の速度が位置に応じた値とな
るように電圧および/または周波数が供給される。これ
によりパレット加速手段、パレット減速手段が構成され
る。
【0157】図18は、図17に示したパレット駆動手
段の断面図である。
【0158】同図において、37はリニアモータの二次
導体である。また、同図において図13,17に示す符
号と同符号の箇所は同一箇所を示す。
【0159】図示するように、パレット1のパレット手
すり7の間隔の下部には、パレット間隙面駆動手段であ
る高速コンベアまたはローラが配置されるため、パレッ
ト加速手段、パレット減速手段であるリニアモータの一
次側コイル36は、その側方に配置される。パレット1
には、一次側コイル36に対向する位置に二次導体37
が取り付けられる。また、パレット高速駆動手段である
高速チェーン33とチェーン結合部1−8も、パレット
の側方下部に取り付けられる。
【0160】なお、高速チェーン33を用いずにパレッ
トを全区間リニアモータで駆動することも可能であるこ
とはいうまでもない。
【0161】本実施形態によれば、全区間でパレット駆
動手段とパレット間隙面駆動手段を分離することによ
り、パレットとパレット間隙面の速度を独立に設定する
ことが可能となる。
【0162】また、実施形態によれば、リニアモータを
加減速区間のみに配置し、高速区間はチェーン駆動とす
ることで、設備や建設のコストを抑制することができ
る。
【0163】ここで、パレット速度とパレット間隙面速
度の関係について図19を用いて説明する。
【0164】図19(a)は、図1から図14の実施形
態で説明したパレット駆動手段に該当するもので、パレ
ット速度とパレット間隙面速度が一致している同期型の
場合である。
【0165】同期型の場合には、パレット速度とパレッ
ト間隙面速度に差がないため、もしパレットからパレッ
ト間隙面に落下しても問題はなく、パレット間隙面駆動
手段が落下に対する安全装置となる。パレット間隙面へ
の落下に対しては、速度差のない同期型がもっとも安全
性の高い方式である。しかし、高速区間でパレット速度
とパレット間隙面速度の速度差がないということは、乗
客はパレット上にいてもパレット間隙面にいても同様に
輸送されることとなり、パレット上とパレット間隙面上
を歩行することが容易となる。しかし可変速式乗客コン
ベアでは、加速により発生する中間部でのパレット間隙
面は一時的なものであり、降端部の減速により消滅する
領域である。このパレット間隙面に、乗客が歩行するこ
とで詰めてしまうと、降端部でパレット間隙面が消滅す
るときに乗客が立つスペースが無くなり、将棋倒しとな
る危険性がある。
【0166】そのため、そのような事態を回避するため
に、図19(b)に示すパレット速度とパレット間隙面
速度との速度の比率が一定である等比型、および図19
(c)に示すパレット速度とパレット間隙面速度との速
度の差が一定である等差型とがある。
【0167】パレットとパレット間隙面を図19(b)
または図19(c)のように動かすと、パレット速度の
方が速いため、パレット上に搭乗している乗客からはパ
レット間隙面が速度差の分だけ逆方向に動いているよう
な状態となる。その結果、パレット間隙面を歩行するこ
とは、通常の乗客コンベアを逆方向に歩くのと同等の間
隔となり、心理的に、また通常の歩行より効果が減るた
め物理的にも歩行しにくい状態を作り出していることと
なる。
【0168】また、パレット速度とパレット間隙面速度
に速度差がある状態では、パレットに搭乗した車いすや
ベビーカー、荷物用カートや大型スーツケースといった
車輪を備えたものが、保持操作の誤りでパレット間隙面
に落下しても、速度差により押し戻され、パレット上に
復帰することが容易となる。
【0169】なお、ここでパレット速度とパレット間隙
面速度の速度差は、乗り場部分でのパレットの初速の大
きさ以下とする。これは、中間部における速度差の影響
を、乗り場部分の速度差と同程度にして安全性を維持す
るためである。
【0170】このように、本実施形態によれば、乗客の
乗客コンベア上での歩行を心理的にも物理的にも減少す
ることができる。
【0171】また、本実施形態によれば、パレットすき
間に降りた乗客や落とした所有物をパレットに戻す効果
がある。
【0172】なお、パレット駆動手段とパレット間隙面
駆動手段とを独立に設けた場合、パレット速度とパレッ
ト間隙面速度の速度差は、パレット間隙面の速度を高く
する設定も物理的には可能である。しかしこの設定は、
前述の歩行に対する補助となり、歩行を促進するため、
降り口部での危険を増大させることとなり、実用上は使
えるものではない。
【0173】図20は、ローラによる摩擦駆動でパレッ
ト加速手段/パレット減速手段と対応部でのパレット間
隙面駆動手段との速度差を発生させる駆動手段の一例を
示す断面図である。
【0174】同図において、38はパレット駆動用ロー
ラ、39はパレット間隙面駆動用ローラである。なお、
同図において図4に示す符号と同符号の箇所は同一箇所
を示す。
【0175】図示するように、本実施形態では、加速用
ローラ3および減速用ローラ5に用いるローラを、2つ
の異なる直径を持つパレット駆動用ローラ38とパレッ
ト間隙面駆動用ローラ39として構成する。パレット1
は接触面1−7をパレット駆動用ローラ38に対向する
位置に用意し、その他の部分はパレット間隙面駆動用ロ
ーラ39に非接触とする。またパレット間隙面はパレッ
ト間隙面駆動用ローラ39で構成する。パレット駆動用
ローラ38とパレット間隙面駆動用ローラ39を同一の
駆動軸で駆動する。その結果、パレット駆動用ローラ3
8とパレット間隙面駆動用ローラ39の回転数は同一と
なるため、ローラの周速度は各ローラの直径の比率とな
る。従って、例えばパレット駆動用ローラ38の直径を
80mm、パレット間隙面駆動用ローラ39の直径を6
0mmとすると、パレット速度とパレット間隙面速度は
4:3の比率で異なる速度に実現可能である。
【0176】このように、本実施形態によれば、パレッ
ト駆動手段とパレット間隙面駆動手段を兼用しながら速
度差を実現できるため、部品数を少なく、構成を単純化
することができる。
【0177】
【発明の効果】本発明によれば、歩行弱者、特に車いす
利用者に対応可能なパレット式の可変速式乗客コンベア
を提供できる。
【0178】また、本発明によれば、車いすが搭乗する
範囲内でパレットが一体として動く可変速式乗客コンベ
アを提供できる。
【0179】また、本発明によれば、パレット間隙(す
き間)の床面をパレットの速度変化に対応させて駆動で
きる。
【0180】また、本発明によれば、パレット間隙(す
き間)の床面に関する安全性を向上できる。
【0181】また、本発明によれば、パレットすき間に
降りた乗客や落とした所有物をパレットに戻すことがで
きる。
【0182】また、本発明によれば、乗客の乗客コンベ
ア上での歩行を減少できる。
【0183】また、本発明によれば、パレット結合時の
安全性を向上することができる。
【0184】また、本発明によれば、乗客や所有物がパ
レットすき間に落下することを防ぐことができる。
【0185】また、本発明によれば、パレットすき間に
降りた乗客や落とした所有物がパレットに戻ることを容
易にすることができる。
【0186】また、本発明によれば、可変速式乗客コン
ベアに適した連接パレットを提供できる。
【0187】また、本発明によれば、可変速式乗客コン
ベアの単位パレットの重さの増加を抑制できる。
【0188】また、本発明によれば、可変速式乗客コン
ベアの深さを抑制できる。
【0189】また、本発明によれば、可変速式乗客コン
ベアの製造、工事、据え付け、保守を容易にすることが
できる。
【0190】また、本発明によれば、側方すき間を遮蔽
できる。
【0191】また、本発明によれば、側方すき間への巻
き込みを検出できる。
【0192】また、本発明によれば、側方すき間に関す
る安全性を向上できる。
【0193】また、本発明によれば、非常時に乗客コン
ベアの途中から外部通路に脱出する手段を提供できる。
【0194】また、本発明によれば、非常脱出手段の通
常時における安全性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる直線型の可変速式
乗客コンベアの概要を示す斜視図である。
【図2】図1に示す可変速式乗客コンベアの平面図およ
び側面図である。
【図3】図1に示す可変速式乗客コンベアの降端部の側
面断面図である。
【図4】図1に示す可変速式乗客コンベアの降端部の正
面断面図である。
【図5】本実施形態に係わる可変速式乗客コンベアの制
御システムの概要を示すブロック図である。
【図6】図5に示す制御装置22のメインプログラム1
00の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】図6に示すステップ110における起動処理の
処理手順を示すフローチャートである。
【図8】図7に示すステップ140における異常検出処
理の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】図6に示すステップ120における通常運転処
理の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】図6に示すステップ130における停止処理
の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】側方のすき間の安全装置を説明する図であ
る。
【図12】本実施形態に係わる可変速式乗客コンベアの
パレットの一部平面図である。
【図13】本実施形態に係わる可変速式乗客コンベアの
パレットの断面図である。
【図14】本実施形態に係わる可変速式乗客コンベアの
パレットの一部側面図である。
【図15】本実施形態に係わる可変速式乗客コンベアの
パレットを駆動する他のパレット駆動手段の側面図であ
る。
【図16】本実施形態に係わる可変速式乗客コンベアの
パレットを駆動する他のパレット駆動手段の側面図であ
る。
【図17】本実施形態に係わる可変速式乗客コンベアの
パレットを駆動する他のパレット駆動手段の側面図であ
る。
【図18】図17に示したパレット駆動手段の断面図で
ある。
【図19】本実施形態に係わる可変速式乗客コンベアの
パレット速度とパレット間隙面速度との関係を説明する
図である。
【図20】パレット駆動手段とパレット間隙面駆動手段
との速度差を発生させる駆動手段を示す断面図である。
【符号の説明】
1,1−1 パレット 1−2 パレット板 1−3 パレット表面くし歯 1−4 パレット端部くし歯 1−5 パレット脚 1−6 車輪 1−7 接触面 3 乗り場プレート 4 高速コンベア 5 減速用ローラ 6 降り場プレート 7 パレット手すり 9 保護柵 10 保護柵非常口 11 側方カバー 12 ターミナルギア 13 戻り側コンベア 14 制御用ローラ 15−1 主モータ 15−2 制御用モータ 17−1 共通駆動チェーン 17−2 減速用ローラ駆動チェーン 17−3 制御用ローラ駆動チェーン 17−4 戻り側コンベア駆動チェーン 17−5 加速用ベルト駆動チェーン 17−6 制御用ベルト駆動チェーン 18 加減速用ギア 19 位置検出器 20 ガイドレール 21 床面 26−4 側方巻き込み検出器 26−5 保護柵非常口検出器 27 異常報知装置 28 すき間遮蔽ブラシ 29 高速コンベアとローラ表面のくし歯 30 加速用ベルト 31 制御用ベルト 33 高速チェーン 34 高速チェーン用ギア 35 リニアモータ制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇津宮 博文 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所水戸工場内 (72)発明者 中村 一朗 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所水戸工場内 (72)発明者 飛田 敏光 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所水戸工場内 (72)発明者 宮田 弘市 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所水戸工場内 (72)発明者 大宮 昭弘 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 稲葉 博美 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パレットに乗客を搭乗させて輸送すると
    ともに、前記パレットの速度を可変することによって前
    記パレット間に間隙を発生する乗客コンベアにおいて、
    前記パレット間の間隙にある床面の速度を前記パレット
    の速度に同期させたことを特徴とする可変速式乗客コン
    ベア。
  2. 【請求項2】 複数のパレットに乗客を搭乗させて輸送
    するとともに、前記複数のパレットの速度を可変するこ
    とによって前記パレット間に間隙を発生する乗客コンベ
    アにおいて、前記パレットを駆動するパレット駆動手段
    と、前記パレット間の間隙にある床面の速度を、前記パ
    レットの速度に同期させて駆動するパレット間隙面駆動
    手段とを備えたことを特徴とする可変速式乗客コンベ
    ア。
  3. 【請求項3】 請求項1ないしは請求項2のいずれか1
    つの請求項記載において、前記床面がベルトを用いたコ
    ンベアと速度が順次変化する複数のローラとから構成さ
    れることを特徴とする可変速式乗客コンベア。
  4. 【請求項4】 請求項1ないしは請求項2のいずれか1
    つの請求項記載において、前記床面が速度が順次変化す
    る複数のベルトから構成されることを特徴とする可変速
    式乗客コンベア。
  5. 【請求項5】 パレットに乗客を搭乗させて輸送すると
    ともに、前記パレットの速度を可変することによって前
    記パレット間に間隙を発生する乗客コンベアにおいて、
    前記パレット間の間隙にある床面の速度を、前記パレッ
    トの進行方向と同方向に前記パレットの速度より遅くし
    たことを特徴とする可変速式乗客コンベア。
  6. 【請求項6】 請求項5の記載において、前記床面の速
    度と前記パレットの速度の差が、乗り場部分でのパレッ
    トの速度より小さい範囲にあることを特徴とする可変速
    式乗客コンベア。
  7. 【請求項7】 請求項5ないしは請求項6のいずれか1
    つの請求項記載において、 前記床面がベルトを用いたコンベアと速度が順次変化す
    る複数のローラとから構成されるとともに、前記ローラ
    の各地点での速度は、前記各地点での前記パレットの速
    度を一定比率減少した速度であることを特徴とする可変
    速式乗客コンベア。
  8. 【請求項8】 複数のパレットに乗客を搭乗させて輸送
    するとともに、前記複数のパレットの速度を可変するこ
    とによって前記パレット間の間隙を伸縮する乗客コンベ
    アにおいて、前記パレットを乗り場部での第1の速度か
    ら第1の速度より速い第2の速度に加速するパレット加
    速手段と、前記パレットを第2の速度で駆動するパレッ
    ト高速駆動手段と、前記パレットを降り場部までに第2
    の速度から第1の速度へ減速するパレット減速手段と、
    前記パレットの速度変化に伴って出現するパレット間隙
    面の速度を前記パレット間隙面前後のパレットの速度に
    同期させて駆動するパレット間隙面駆動手段とを備えた
    ことを特徴とする可変速式乗客コンベア。
  9. 【請求項9】 複数のパレットに乗客を搭乗させて輸送
    するとともに、前記複数のパレットの速度を可変するこ
    とによってパレット間の間隙を伸縮する乗客コンベアに
    おいて、前記パレットを乗り場部での第1の速度から第
    1の速度より速い第2の速度に加速するパレット加速手
    段と、前記パレットを第2の速度で駆動するパレット高
    速駆動手段と、前記パレットを降り場部までに第2の速
    度から第1の速度へ減速するパレット減速手段と、前記
    パレットの速度変化に伴って出現するパレット間隙面の
    速度を乗客の進行方向と同方向に前記パレットの速度よ
    り遅く駆動するパレット間隙面駆動手段とを備えたこと
    を特徴とする可変速式乗客コンベア。
  10. 【請求項10】 請求項9の記載において、前記パレッ
    トが前記第2の速度で動く区間における前記パレット間
    隙面の速度は前記パレットの第2の速度に比べて所定の
    速度差をもって遅く設定されていることを特徴とする可
    変速式乗客コンベア。
  11. 【請求項11】 請求項10の記載において、前記所定
    の速度差は、前記パレットの第1の速度以下であること
    を特徴とする可変速式乗客コンベア。
  12. 【請求項12】 請求項9の記載において、前記パレッ
    ト高速駆動手段、前記パレット加速手およびは前記パレ
    ット減速手段によって前記パレットがそれぞれ駆動され
    る区間におけるパレット間隙面の速度は、それぞれの区
    間における前記パレット高速駆動手段、前記パレット加
    速手段および前記パレット減速手段により駆動される前
    記パレットの速度に比べて、前記第1の速度以内の所定
    の速度差を持つことを特徴とする可変速式乗客コンベ
    ア。
  13. 【請求項13】 請求項9の記載において、前記パレッ
    ト加速手段または前記パレット減速手段に対応する区間
    の前記パレット間隙面の速度は前記第2の速度で動く区
    間における前記パレット間隙面の速度と前記第2の速度
    との速度比率に対応して減少されることを特徴とする可
    変速式乗客コンベア。
  14. 【請求項14】 請求項13の記載において、前記パレ
    ット間隙面駆動手段は前記加速または減速に対応した区
    間では速度が順次変化する複数のローラから構成され、
    前記ローラは、同一軸を中心に第1の直径の部分と、第
    1の直径より長い第2の直径の部分を持ち、前記パレッ
    ト加速手段および/または前記パレット減速区間におい
    ては前記パレットを前記第2の直径の部分に接触させて
    駆動し、前記パレット間隙面駆動手段として前記第1の
    直径の部分を用いることを特徴とする可変速式乗客コン
    ベア。
  15. 【請求項15】 請求項8ないしは請求項14のいずれ
    か1つの請求項記載において、前記パレット間隙面駆動
    手段は、前記パレット高速駆動手段に対応した区間では
    ベルトを用いたコンベアから構成されることを特徴とす
    る可変速式乗客コンベア。
  16. 【請求項16】 請求項8ないしは請求項13のいずれ
    か1つの請求項または請求項15の記載において、前記
    パレット間隙面駆動手段は、前記加速または減速に対応
    した区間では速度が順次変化する複数のローラから構成
    されることを特徴とする可変速式乗客コンベア。
  17. 【請求項17】 請求項15ないしは請求項16のいず
    れか1つの請求項記載において、前記パレット高速駆動
    手段は前記ベルトとの摩擦により前記パレットを駆動
    し、前記パレット加速手段および前記パレット減速手段
    は前記ローラとの摩擦により前記パレットを駆動するこ
    とを特徴とする可変速式乗客コンベア。
  18. 【請求項18】 請求項8ないしは請求項13のいずれ
    か1つの請求項記載において、前記パレット間隙面駆動
    手段は、前記パレット高速駆動手段に対応した区間では
    前記第2の速度で循環する高速チェーンと、前記加速ま
    たは減速に対応した区間では速度が順次変化する複数の
    ローラとから構成され、前記パレット高速駆動手段は前
    記パレットを前記高速チェーンに係合させて駆動し、前
    記パレット加速手段および前記パレット減速手段は前記
    ローラとの摩擦により前記パレットを駆動することを特
    徴とする可変速式乗客コンベア。
  19. 【請求項19】 請求項8ないしは請求項13のいずれ
    か1つの請求項記載において、前記パレット間隙面駆動
    手段は、前記パレット高速駆動手段に対応した区間では
    前記第2の速度で循環する高速チェーンと、前記加速ま
    たは減速に対応した区間ではリニアモータとから構成さ
    れ、前記パレット高速駆動手段は前記パレットを前記高
    速チェーンに係合させて駆動し、前記パレット加速手段
    および前記パレット減速手段は前記リニアモータにより
    前記パレットを駆動することを特徴とする可変速式乗客
    コンベア。
  20. 【請求項20】 請求項8ないしは請求項13のいずれ
    か1つの請求項記載において、前記パレット高速駆動手
    段、前記パレット加速手段および前記パレット減速手段
    はリニアモータにより前記パレットを駆動することを特
    徴とする可変速式乗客コンベア。
  21. 【請求項21】 請求項1ないしは請求項20のいずれ
    か1つの請求項記載において、前記パレットの乗客搭乗
    部の長さが、1000mm以上であることを特徴とする
    可変速式乗客コンベア。
  22. 【請求項22】 請求項1ないしは請求項22のいずれ
    か1つの請求項記載において、前記パレットの乗客搭乗
    部の広さが、電動または手動の車いすを搭載できる面積
    以上に確保されていることを特徴とする可変速式乗客コ
    ンベア。
  23. 【請求項23】 請求項1ないしは請求項23のいずれ
    か1つの請求項記載において、前記パレットが、所定枚
    数毎に連接されて一単位として駆動される連接パレット
    として構成されることを特徴とする可変速式乗客コンベ
    ア。
  24. 【請求項24】 複数のパレットに乗客を搭乗させて輸
    送するとともに、前記複数のパレットの速度を可変する
    ことによって前記パレット間に間隙を発生する乗客コン
    ベアにおいて、前記パレットが、所定枚数毎に連接され
    て一単位として駆動される連接パレットとして構成され
    ることを特徴とする可変速式乗客コンベアと可変速式乗
    客コンベア。
  25. 【請求項25】 請求項24の記載において、前記連接
    パレットの乗客搭乗部の長さが、1000mm以上であ
    ることを特徴とする可変速式乗客コンベア。
  26. 【請求項26】 請求項24ないしは請求項25のいず
    れか1つの請求項記載において、前記連接パレットの乗
    客搭乗部の広さが、電動または手動の車いすを搭載でき
    る面積以上に確保されていることを特徴とする可変速式
    乗客コンベア。
  27. 【請求項27】 請求項23ないしは請求項26のいず
    れか1つの請求項記載において、前記連接パレットが、
    乗客の降端部から乗端部に戻る経路の回転部通過時に折
    れ曲がることを特徴とする可変速式乗客コンベア。
  28. 【請求項28】 請求項23ないしは請求項27のいず
    れか1つの請求項記載において、乗客が搭乗する範囲内
    で、乗客コンベアの速度変化に伴い前記連接パレットと
    他の連接パレットとの間に間隙を発生させ、前記連接パ
    レット内の複数枚のパレット間には間隙を発生させない
    ことを特徴とする可変速式乗客コンベア。
  29. 【請求項29】 請求項23ないしは請求項28のいず
    れか1つの請求項記載において、前記連接パレットが、
    乗客の降端部から乗端部に戻る経路の回転部通過時に連
    接パレット内の複数枚のパレット間に間隙を発生させて
    折れ曲がることを特徴とする可変速式乗客コンベア。
  30. 【請求項30】 複数のパレットに乗客を搭乗させて輸
    送するとともに、前記複数のパレットの速度を可変する
    ことによって前記パレット間に間隙を発生する乗客コン
    ベアにおいて、前記間隙が発生するパレットとパレット
    の対向する部分がくし歯状の形状となっており、パレッ
    トが連続状態となるときに前記くし歯が互いに組み合わ
    さることを特徴とする可変速式乗客コンベア。
  31. 【請求項31】 複数のパレットに乗客を搭乗させて輸
    送するとともに、前記複数のパレットの速度を可変する
    ことによって前記パレット間に間隙を発生する乗客コン
    ベアにおいて、前記パレットが、所定枚数毎に連接され
    て一単位として駆動される連接パレットとして構成さ
    れ、前記連接パレットの進行方向最前方と最後方のパレ
    ットの端部に落下防止手段が備えられていることを特徴
    とする可変速式乗客コンベア。
  32. 【請求項32】 請求項31の記載において、前記落下
    防止手段が、前記パレットの表面高さに対して前記端部
    の高さが高く成形されていることを特徴とする可変速式
    乗客コンベア。
  33. 【請求項33】 請求項31ないしは請求項32のいず
    れか1つの請求項記載において、前記落下防止手段が、
    前記端部を前記パレットの表面とは異なる色の素材で構
    成されていることを特徴とする可変速式乗客コンベア。
  34. 【請求項34】 複数のパレットに乗客を搭乗させて輸
    送するとともに、前記複数のパレットの速度を可変する
    ことによって前記パレット間に間隙を発生する乗客コン
    ベアにおいて、前記パレット進行方向の側方に設けられ
    乗客が乗客コンベア側方の機器および/または床面に接
    触しないように保護する側方カバー手段と、前記パレッ
    ト間の間隙にある床面と前記側方カバー手段間に生じる
    すき間を前記パレットの移動を妨げずにふさぐ側方すき
    間遮蔽手段とを備えたことを特徴とする可変速式乗客コ
    ンベア。
  35. 【請求項35】 請求項34の記載において、前記側方
    すき間遮蔽手段は、前記パレットの進行方向に押された
    場合には動作せず、前記パレットの進行方向と直角方向
    に所定以上の強さで押された場合に動作する側方巻き込
    み検出手段を備えることを特徴とする可変速式乗客コン
    ベア。
  36. 【請求項36】 複数のパレットに乗客を搭乗させて輸
    送するとともに、前記複数のパレットの速度を可変する
    ことによって前記パレット間に間隙を発生する乗客コン
    ベアにおいて、前記パレットの進行方向両側に設けられ
    た手すり手段と、前記乗客コンベアの側方固定部に設け
    られ乗客コンベア内外の乗客または物の接触または往来
    を防止する保護柵手段とを備え、前記保護柵手段に所定
    の間隔で非常出口手段を設けたことを特徴とする可変速
    式乗客コンベア。
  37. 【請求項37】 請求項36の記載において、前記保護
    柵手段は前記非常出口手段の開閉状態を検出する保護柵
    非常口検出手段を備え、前記保護柵非常口検出手段が前
    記非常出口手段が開いたことを検出した場合に乗客コン
    ベアを停止することを特徴とする可変速式乗客コンベ
    ア。
  38. 【請求項38】 請求項36ないしは請求項37のいず
    れか1つの請求項記載において、前記非常出口手段が、
    前記乗客コンベアが停止した場合にのみ前記非常出口手
    段を開錠することを特徴とする可変速式乗客コンベア。
  39. 【請求項39】 請求項36ないしは請求項38のいず
    れか1つの請求項記載において、前記非常出口手段を設
    ける間隔が、速度変化に伴う前記パレットの所定の間隔
    の整数倍とならないように設定することを特徴とする可
    変速式乗客コンベア。
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