JPH11348332A - サーマルヘッド - Google Patents
サーマルヘッドInfo
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- JPH11348332A JPH11348332A JP15972998A JP15972998A JPH11348332A JP H11348332 A JPH11348332 A JP H11348332A JP 15972998 A JP15972998 A JP 15972998A JP 15972998 A JP15972998 A JP 15972998A JP H11348332 A JPH11348332 A JP H11348332A
- Authority
- JP
- Japan
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- cover
- recording medium
- thermal head
- base
- circuit board
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 カバー端部を記録媒体とは逆側に折り曲げる
ことにより、基体を損傷から守ると同時に記録媒体にも
印画キズをつけないようなカバーを備えたサーマルヘッ
ドを提供する。 【解決手段】 発熱抵抗体を備えた基体と、基体に近接
して配置された回路基板と、基体または回路基板に搭載
され発熱抵抗体の駆動を制御する駆動用半導体素子と、
駆動用半導体素子を基体および回路基板に電気的に接続
する接続線と、駆動用半導体素子、接続線および電気的
接合部を少なくとも封止する部材と、基体、回路基板、
駆動用半導体素子、接続線、電気的接合部または封止部
材の少なくとも一部を覆うカバーとを具備し、記録媒体
に記録を行うサーマルヘッドにおいて、カバーの加工成
形時に不可避的に端部に形成される突起を、カバーの少
なくとも一辺については記録媒体の逆側に折り曲げてな
るサーマルヘッド。
ことにより、基体を損傷から守ると同時に記録媒体にも
印画キズをつけないようなカバーを備えたサーマルヘッ
ドを提供する。 【解決手段】 発熱抵抗体を備えた基体と、基体に近接
して配置された回路基板と、基体または回路基板に搭載
され発熱抵抗体の駆動を制御する駆動用半導体素子と、
駆動用半導体素子を基体および回路基板に電気的に接続
する接続線と、駆動用半導体素子、接続線および電気的
接合部を少なくとも封止する部材と、基体、回路基板、
駆動用半導体素子、接続線、電気的接合部または封止部
材の少なくとも一部を覆うカバーとを具備し、記録媒体
に記録を行うサーマルヘッドにおいて、カバーの加工成
形時に不可避的に端部に形成される突起を、カバーの少
なくとも一辺については記録媒体の逆側に折り曲げてな
るサーマルヘッド。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はサーマルヘッドに係
り、特に、形成加工時に不可避的に端部に形成される突
起を折り曲げたカバーを備えたサーマルヘッドに関す
る。
り、特に、形成加工時に不可避的に端部に形成される突
起を折り曲げたカバーを備えたサーマルヘッドに関す
る。
【0002】
【従来の技術】サーマルヘッドは、低騒音、低メンテナ
ンスコストおよび低ランニングコスト等の利点があるこ
とから、ファクシミリ、ビデオプリンタあるいは製版機
等の各種ΟA機器の感熱式記録装置に多用されるように
なってきた。
ンスコストおよび低ランニングコスト等の利点があるこ
とから、ファクシミリ、ビデオプリンタあるいは製版機
等の各種ΟA機器の感熱式記録装置に多用されるように
なってきた。
【0003】一般にサーマルヘッドは熱伝導性の良好な
金属、たとえばアルミニウムなどから作られた放熱板上
に発熱抵抗体を備えた基体と、この発熱抵抗体を発熱さ
せるための回路基板と、基体または回路基板のいずれか
の上に形成された駆動用半導体素子とを具備しており、
発熱抵抗体を備えた基体と回路基板とは、駆動用半導体
素子を介して電気的に接合されている。この駆動用半導
体素子と、発熱抵抗体を備えた基体および回路基板との
電気的接合部は有機樹脂を用いて封止され、保護されて
いる。さらに基体、回路基板、駆動用半導体素子、接続
線、電気的接合部または封止部材の少なくとも一部は金
属製カバーで外力から保護されている。このカバーが半
導体素子を電気的、機械的、環境的に保護している。
金属、たとえばアルミニウムなどから作られた放熱板上
に発熱抵抗体を備えた基体と、この発熱抵抗体を発熱さ
せるための回路基板と、基体または回路基板のいずれか
の上に形成された駆動用半導体素子とを具備しており、
発熱抵抗体を備えた基体と回路基板とは、駆動用半導体
素子を介して電気的に接合されている。この駆動用半導
体素子と、発熱抵抗体を備えた基体および回路基板との
電気的接合部は有機樹脂を用いて封止され、保護されて
いる。さらに基体、回路基板、駆動用半導体素子、接続
線、電気的接合部または封止部材の少なくとも一部は金
属製カバーで外力から保護されている。このカバーが半
導体素子を電気的、機械的、環境的に保護している。
【0004】従来のサーマルヘッドの断面の一例を図3
に示す。
に示す。
【0005】アルミニウム製放熱板3上に両面接着テー
プ4を貼り、その上に主走査方向に直線状に配置された
発熱抵抗体8を有するセラミック基体1とガラスエポキ
シ製の回路基板2とをボンディングワイヤ7を介して突
き合わせて接着する。その後、セラミック基体1あるい
は回路基板2上に駆動用半導体素子6を配置し、駆動用
半導体素子6および電気的接合を行うボンディングワイ
ヤ7を熱硬化型有機樹脂5を使用して封止する。このよ
うにして部品を実装した後、金属製カバーをネジ12で
止めて取付け、サーマルヘッドを得ている。この金属製
カバーの主たる目的は半導体素子を保護することである
が、記録媒体11の搬送ガイドの役割を担う場合もあ
る。
プ4を貼り、その上に主走査方向に直線状に配置された
発熱抵抗体8を有するセラミック基体1とガラスエポキ
シ製の回路基板2とをボンディングワイヤ7を介して突
き合わせて接着する。その後、セラミック基体1あるい
は回路基板2上に駆動用半導体素子6を配置し、駆動用
半導体素子6および電気的接合を行うボンディングワイ
ヤ7を熱硬化型有機樹脂5を使用して封止する。このよ
うにして部品を実装した後、金属製カバーをネジ12で
止めて取付け、サーマルヘッドを得ている。この金属製
カバーの主たる目的は半導体素子を保護することである
が、記録媒体11の搬送ガイドの役割を担う場合もあ
る。
【0006】金属製カバーは、SUS板金等を型抜き、
またはワイヤーカットやレーザーカットにより切断した
後、曲げ型で加工して所望の形状を得て量産されてい
る。型抜きで作製する場合、板金の端部において抜き方
向に突起(バリ)が生じることは避けられない。バリの
生じた方向を図4に示すように基体側として金属製カバ
ーを成形すると、バリが基体と接触して基体を損傷させ
る恐れがある。一方、バリの生じた方向を図5に示すよ
うに上面側、すなわち、記録媒体搬送側とすると、保護
機能は満足されるものの、金属製カバーは上述したよう
にしばしば記録媒体の搬送ガイドの役目を兼用すること
があるため、記録媒体である印画紙と接触して印画傷の
原因となり、印画品質が劣化してしまう。
またはワイヤーカットやレーザーカットにより切断した
後、曲げ型で加工して所望の形状を得て量産されてい
る。型抜きで作製する場合、板金の端部において抜き方
向に突起(バリ)が生じることは避けられない。バリの
生じた方向を図4に示すように基体側として金属製カバ
ーを成形すると、バリが基体と接触して基体を損傷させ
る恐れがある。一方、バリの生じた方向を図5に示すよ
うに上面側、すなわち、記録媒体搬送側とすると、保護
機能は満足されるものの、金属製カバーは上述したよう
にしばしば記録媒体の搬送ガイドの役目を兼用すること
があるため、記録媒体である印画紙と接触して印画傷の
原因となり、印画品質が劣化してしまう。
【0007】このように、バリのある側をカバー成形品
のいずれの側としても問題があった。そこでこのバリを
研磨したり樹脂キャップで覆ったりするといった対策が
とられてきた。しかし、量産する中で研磨が確実なおか
つ十分に行われたかどうか確認することは煩雑なコスト
のかかる作業であり、研磨されずにバリが残ったまま不
良品となるケースもあった。また、樹脂キャップで覆う
とどうしても厚みができてしまい望ましくなかった。さ
らに、近年、昇華型カラープリント用紙のように、より
高感度で繊細な印字媒体が登場し、製品のより小型化が
進む中で、研磨やキャップ等では不十分となってきてい
る。
のいずれの側としても問題があった。そこでこのバリを
研磨したり樹脂キャップで覆ったりするといった対策が
とられてきた。しかし、量産する中で研磨が確実なおか
つ十分に行われたかどうか確認することは煩雑なコスト
のかかる作業であり、研磨されずにバリが残ったまま不
良品となるケースもあった。また、樹脂キャップで覆う
とどうしても厚みができてしまい望ましくなかった。さ
らに、近年、昇華型カラープリント用紙のように、より
高感度で繊細な印字媒体が登場し、製品のより小型化が
進む中で、研磨やキャップ等では不十分となってきてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した通り、従来の
サーマルヘッドのカバーにおいては、カバー端部に不可
避的にバリが形成されてしまっていた。これを効果的に
しかも確実に回避する手段がなかった。
サーマルヘッドのカバーにおいては、カバー端部に不可
避的にバリが形成されてしまっていた。これを効果的に
しかも確実に回避する手段がなかった。
【0009】本発明はかかる課題に対処するためになさ
れたもので、カバー端部を記録媒体とは逆側に折り曲げ
ることにより、基体を損傷から守ると同時に記録媒体に
も印画キズをつけないようなカバーを備えたサーマルヘ
ッドを提供することを目的とする。
れたもので、カバー端部を記録媒体とは逆側に折り曲げ
ることにより、基体を損傷から守ると同時に記録媒体に
も印画キズをつけないようなカバーを備えたサーマルヘ
ッドを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、発熱抵抗体を備えた基体と、前記基体に近接して配
置された回路基板と、前記基体または前記回路基板に搭
載され前記発熱抵抗体の駆動を制御する駆動用半導体素
子と、前記駆動用半導体素子を前記基体および前記回路
基板に電気的に接続する接続線と、前記駆動用半導体素
子、前記接続線および電気的接合部を少なくとも封止す
る部材と、前記基体、前記回路基板、前記駆動用半導体
素子、前記接続線、前記電気的接合部または前記封止部
材の少なくとも一部を覆うカバーとを具備し、記録媒体
に記録を行うサーマルヘッドにおいて、前記カバーの加
工成形時に不可避的に端部に形成される突起を、前記カ
バーの少なくとも一辺については前記記録媒体の逆側に
折り曲げてなることを特徴としている。
は、発熱抵抗体を備えた基体と、前記基体に近接して配
置された回路基板と、前記基体または前記回路基板に搭
載され前記発熱抵抗体の駆動を制御する駆動用半導体素
子と、前記駆動用半導体素子を前記基体および前記回路
基板に電気的に接続する接続線と、前記駆動用半導体素
子、前記接続線および電気的接合部を少なくとも封止す
る部材と、前記基体、前記回路基板、前記駆動用半導体
素子、前記接続線、前記電気的接合部または前記封止部
材の少なくとも一部を覆うカバーとを具備し、記録媒体
に記録を行うサーマルヘッドにおいて、前記カバーの加
工成形時に不可避的に端部に形成される突起を、前記カ
バーの少なくとも一辺については前記記録媒体の逆側に
折り曲げてなることを特徴としている。
【0011】本発明によれば、カバーの成形加工の際に
端部に不可避的に形成されたバリを、記録媒体の逆側に
折り曲げている。カバーは、四辺のうち少なくとも一辺
を折り曲げる。成形加工は、型抜き、またはワイヤーカ
ットやレーザーカットでの切断により成される。
端部に不可避的に形成されたバリを、記録媒体の逆側に
折り曲げている。カバーは、四辺のうち少なくとも一辺
を折り曲げる。成形加工は、型抜き、またはワイヤーカ
ットやレーザーカットでの切断により成される。
【0012】本発明に係るサーマルヘッドによれば、カ
バーの端部の少なくとも一辺を、記録媒体の逆側、すな
わち内側に折り曲げることにより、記録媒体および/ま
たは基体を損傷から効果的に守ることができる。
バーの端部の少なくとも一辺を、記録媒体の逆側、すな
わち内側に折り曲げることにより、記録媒体および/ま
たは基体を損傷から効果的に守ることができる。
【0013】請求項2記載の本発明のサーマルヘッドに
よれば、前記カバーの前記回路基板側の端部は、前記記
録媒体の逆側に折り曲げられていることを特徴としてい
る。
よれば、前記カバーの前記回路基板側の端部は、前記記
録媒体の逆側に折り曲げられていることを特徴としてい
る。
【0014】すなわち、本発明に係るカバーは、回路基
板側の端部を記録媒体の逆側に折り曲げることによっ
て、少なくとも記録媒体とは端部のバリが接触しないた
め、記録媒体に傷がつくのを防ぐことができる。
板側の端部を記録媒体の逆側に折り曲げることによっ
て、少なくとも記録媒体とは端部のバリが接触しないた
め、記録媒体に傷がつくのを防ぐことができる。
【0015】特に、基体を損傷から守るためにバリの生
じた側を上向きにしてカバーとした場合に、少なくとも
逆端の回路基板側、すなわち、記録媒体搬送側のバリ
を、記録媒体と接触しないように記録媒体とは逆に折り
曲げることで、記録媒体を印画キズ等から守ることがで
きる。
じた側を上向きにしてカバーとした場合に、少なくとも
逆端の回路基板側、すなわち、記録媒体搬送側のバリ
を、記録媒体と接触しないように記録媒体とは逆に折り
曲げることで、記録媒体を印画キズ等から守ることがで
きる。
【0016】請求項3記載の本発明のサーマルヘッドに
よれば、前記カバーの前記基体側の端部は、前記記録媒
体の逆側に折り曲げられていることを特徴としている。
よれば、前記カバーの前記基体側の端部は、前記記録媒
体の逆側に折り曲げられていることを特徴としている。
【0017】すなわち、本発明に係るカバーの基体側端
部を記録媒体の逆側に折り曲げることによって、基体に
傷がつくのを防ぎつつ、記録媒体の搬送を促すことがで
きる。
部を記録媒体の逆側に折り曲げることによって、基体に
傷がつくのを防ぎつつ、記録媒体の搬送を促すことがで
きる。
【0018】本発明によれば、カバーの成形加工後また
は成形加工と同時に、成形加工の際に不可避的に形成さ
れるバリの生じた先端部を、型抜きされた金属製カバー
の四辺のうち、少なくとも回路基板側または基体側の端
部のバリについて記録媒体の逆側に折り曲げている。カ
バー端部において、回路基板側と基体側以外の残りの二
辺については記録媒体と接触しない限りは特に成形加工
後のバリが残ったままでもかまわない。
は成形加工と同時に、成形加工の際に不可避的に形成さ
れるバリの生じた先端部を、型抜きされた金属製カバー
の四辺のうち、少なくとも回路基板側または基体側の端
部のバリについて記録媒体の逆側に折り曲げている。カ
バー端部において、回路基板側と基体側以外の残りの二
辺については記録媒体と接触しない限りは特に成形加工
後のバリが残ったままでもかまわない。
【0019】請求項4記載の本発明のサーマルヘッドに
よれば、前記カバーの加工成形時に不可避的に端部に形
成される突起を、少なくとも前記記録媒体と接触しない
程度に折り曲げることを特徴としている。
よれば、前記カバーの加工成形時に不可避的に端部に形
成される突起を、少なくとも前記記録媒体と接触しない
程度に折り曲げることを特徴としている。
【0020】具体的には、記録媒体とのクリアランスが
最小値で0.5mm〜1.0mm程度となるようにカバ
ーの端部を折り曲げる。
最小値で0.5mm〜1.0mm程度となるようにカバ
ーの端部を折り曲げる。
【0021】また、カバーの端部を曲げる角度は、サー
マルヘッドが用いられる装置や記録媒体の導入方向によ
って制限される。回路基板側辺のバリは、記録媒体と接
触しないような角度であればよく、基体側辺のバリは、
基体を損傷しない程度の角度であればよい。この回路基
板側と基体側のバリの曲げ角度は同一であっても、同一
でなくてもよく、実用上機能する角度であればよい。例
えば、記録媒体の導入方向に対して3°〜180°、好
ましくは15°〜180°、より好ましくは20°〜1
80°程度、内側に曲げればよい。
マルヘッドが用いられる装置や記録媒体の導入方向によ
って制限される。回路基板側辺のバリは、記録媒体と接
触しないような角度であればよく、基体側辺のバリは、
基体を損傷しない程度の角度であればよい。この回路基
板側と基体側のバリの曲げ角度は同一であっても、同一
でなくてもよく、実用上機能する角度であればよい。例
えば、記録媒体の導入方向に対して3°〜180°、好
ましくは15°〜180°、より好ましくは20°〜1
80°程度、内側に曲げればよい。
【0022】請求項5記載の本発明のサーマルヘッドに
おいて、前記カバーの折り曲げは、前記基体または前記
回路基板上に形成されている膜または材料が機械的、化
学的、環境的に損傷しない限度において行われることを
特徴としている。
おいて、前記カバーの折り曲げは、前記基体または前記
回路基板上に形成されている膜または材料が機械的、化
学的、環境的に損傷しない限度において行われることを
特徴としている。
【0023】請求項6記載の本発明のサーマルヘッドに
おいて、前記基体および前記回路基板の裏面に放熱部材
が固着されていることを特徴としている。
おいて、前記基体および前記回路基板の裏面に放熱部材
が固着されていることを特徴としている。
【0024】請求項7記載の本発明のサーマルヘッドに
おいて、前記カバーは、前記カバーの基体側が前記発熱
抵抗体に向けて傾斜させて成形されていることを特徴と
している。
おいて、前記カバーは、前記カバーの基体側が前記発熱
抵抗体に向けて傾斜させて成形されていることを特徴と
している。
【0025】請求項8記載の本発明のサーマルヘッドに
おいて、前記カバーは、ねじ孔を介して前記放熱部材に
固定されていることを特徴としている。
おいて、前記カバーは、ねじ孔を介して前記放熱部材に
固定されていることを特徴としている。
【0026】本発明のサーマルヘッドにおいては、通常
のサーマルヘッドと同様に、基体および回路基板は放熱
板上で近接、例えば、平行に突き合わせるように一平面
を形成するようにして配置されており、ボンディングワ
イヤ等の接続線により基体および回路基板に電気的に接
続された駆動用半導体素子は、接続線およびその電気的
接続部であるボンディングパッドとともに、基体と回路
基板とにまたがって備えられた樹脂等の部材によって封
止され保護されている。また、基体上の回路基板から遠
位となる領域には、通常、発熱抵抗体が形成されてい
る。
のサーマルヘッドと同様に、基体および回路基板は放熱
板上で近接、例えば、平行に突き合わせるように一平面
を形成するようにして配置されており、ボンディングワ
イヤ等の接続線により基体および回路基板に電気的に接
続された駆動用半導体素子は、接続線およびその電気的
接続部であるボンディングパッドとともに、基体と回路
基板とにまたがって備えられた樹脂等の部材によって封
止され保護されている。また、基体上の回路基板から遠
位となる領域には、通常、発熱抵抗体が形成されてい
る。
【0027】上記部材を構成する樹脂としては、比較的
容易に製造できることから熱硬化型樹脂が適用されるこ
とが多い。一般に、発熱抵抗体を有する基体と駆動用回
路基板とは熱膨張係数の異なる材料であるため、双方を
同時にカバーする硬化性有機樹脂は熱膨張によるストレ
スを緩和できるシリコーンゴム等が適用されやすい。
容易に製造できることから熱硬化型樹脂が適用されるこ
とが多い。一般に、発熱抵抗体を有する基体と駆動用回
路基板とは熱膨張係数の異なる材料であるため、双方を
同時にカバーする硬化性有機樹脂は熱膨張によるストレ
スを緩和できるシリコーンゴム等が適用されやすい。
【0028】本発明のサーマルヘッドに用いられるカバ
ーの材質は、環境的機械的に信頼性が保たれるものであ
れば特に制限されないが、金属の中でもステンレス鋼の
SUSが好ましい。
ーの材質は、環境的機械的に信頼性が保たれるものであ
れば特に制限されないが、金属の中でもステンレス鋼の
SUSが好ましい。
【0029】本発明のサーマルヘッドに用いられる基体
としては、セラミック基体、鉄−クロム合金などの金属
基体にポリイミド樹脂などの耐熱性樹脂を塗布した基
体、ガラス基体、ほうろう基体などを使用することがで
きるが、これに限られるものではない。
としては、セラミック基体、鉄−クロム合金などの金属
基体にポリイミド樹脂などの耐熱性樹脂を塗布した基
体、ガラス基体、ほうろう基体などを使用することがで
きるが、これに限られるものではない。
【0030】本発明のサーマルヘッドに用いられる回路
基板としては、エポキシ樹脂やフェノール樹脂をガラス
繊維に含浸硬化させた積層板、セラミック基体、ポリイ
ミドなどのフィルム等に回路を形成した基板を用いるこ
とができる。製造が容易なエポキシ樹脂などをガラス繊
維に含浸硬化させた積層板が好ましい。
基板としては、エポキシ樹脂やフェノール樹脂をガラス
繊維に含浸硬化させた積層板、セラミック基体、ポリイ
ミドなどのフィルム等に回路を形成した基板を用いるこ
とができる。製造が容易なエポキシ樹脂などをガラス繊
維に含浸硬化させた積層板が好ましい。
【0031】本発明のサーマルヘッドに用いられる放熱
板としては、熱伝導性に優れ、かつ発熱抵抗体を備えた
基体と回路基板とを保持することのできる材料であれ
ば、とくに制限されないが、アルミニウムやアルミニウ
ム合金等が好ましい。
板としては、熱伝導性に優れ、かつ発熱抵抗体を備えた
基体と回路基板とを保持することのできる材料であれ
ば、とくに制限されないが、アルミニウムやアルミニウ
ム合金等が好ましい。
【0032】この放熱板と基体および駆動用回路基板と
を接着する接着層は各々の材料に対して充分な接着力を
有するものを選択して用いる。
を接着する接着層は各々の材料に対して充分な接着力を
有するものを選択して用いる。
【0033】また、基体上に形成される発熱抵抗体とし
ては、ニッケル、クロム、タンタル等の安定性の高い金
属材料の窒化物や、Ta−SiΟ2 、Νb−SiO2 、
Ti−SiO2 等の各種サーメット材料を適宜用いるこ
とができる。
ては、ニッケル、クロム、タンタル等の安定性の高い金
属材料の窒化物や、Ta−SiΟ2 、Νb−SiO2 、
Ti−SiO2 等の各種サーメット材料を適宜用いるこ
とができる。
【0034】さらに、発熱抵抗体には電極が接続されて
いるが、この電極としては、一般的に用いられているA
l、Al−Si、Al−Si−Cu等が用いられる。
いるが、この電極としては、一般的に用いられているA
l、Al−Si、Al−Si−Cu等が用いられる。
【0035】また、基体と発熱抵抗体層との間に、表面
円滑性と蓄熱性の向上を主目的とするグレーズガラス層
を設けてもよい。グレーズガラス層として、例えば、二
酸化珪素あるいは二酸化珪素にカルシウム、バリウム、
アルミニウム、ストロンチウム等が混合したものが使用
されるが、特に限定されるものではない。ただし、サー
マルヘッドドの抵抗値の上昇を防止することから、グレ
ーズガラス層のガラス転移点は、670℃以上であるこ
とが望ましい。また、グレーズガラス層の膜厚は、通
常、30〜200μm程度に形成される。
円滑性と蓄熱性の向上を主目的とするグレーズガラス層
を設けてもよい。グレーズガラス層として、例えば、二
酸化珪素あるいは二酸化珪素にカルシウム、バリウム、
アルミニウム、ストロンチウム等が混合したものが使用
されるが、特に限定されるものではない。ただし、サー
マルヘッドドの抵抗値の上昇を防止することから、グレ
ーズガラス層のガラス転移点は、670℃以上であるこ
とが望ましい。また、グレーズガラス層の膜厚は、通
常、30〜200μm程度に形成される。
【0036】さらに、発熱抵抗体の少なくとも発熱部分
を被覆するように保護層を形成してもよい。この保護層
は通常Si−O−N系であり、通常の構成成分である窒
化珪素および二酸化珪素からなる粉体の焼結体をターゲ
ットとしたスパッタ法によって形成される。
を被覆するように保護層を形成してもよい。この保護層
は通常Si−O−N系であり、通常の構成成分である窒
化珪素および二酸化珪素からなる粉体の焼結体をターゲ
ットとしたスパッタ法によって形成される。
【0037】本発明のサーマルヘッドは、ファクシミ
リ、ビデオプリンタあるいは製版機等の各種ΟA機器や
感熱式記録装置に好適に用いられる。記録媒体としては
特に限られるものではないが、感熱紙や製版フィルム、
印画紙等が例示される。
リ、ビデオプリンタあるいは製版機等の各種ΟA機器や
感熱式記録装置に好適に用いられる。記録媒体としては
特に限られるものではないが、感熱紙や製版フィルム、
印画紙等が例示される。
【0038】本発明によれば、カバー端部を内側に折り
曲げることにより、外部にカバー周囲のバリが全く存在
しないカバーを実現することができる。このようなカバ
ーを用いることにより、どのような記録媒体において
も、カバー周囲のバリによる傷が発生することが防止さ
れるため良好な画品質を得ることができる。
曲げることにより、外部にカバー周囲のバリが全く存在
しないカバーを実現することができる。このようなカバ
ーを用いることにより、どのような記録媒体において
も、カバー周囲のバリによる傷が発生することが防止さ
れるため良好な画品質を得ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
例を具体的に説明する。
例を具体的に説明する。
【0040】図中、同一の機能を果たす要素には同一の
番号を付している。
番号を付している。
【0041】図2は、本発明のサーマルヘッドのカバー
9の一例を示している。カバ−9の材質はSUS304
(厚さ0.2mmまたは0.3mm)である。図中、右
側は回路基板側であり左側は基体側である。本実施例に
おいては、折り曲げ長さは約1.5mm、記録媒体との
クリアランスは約0.75mmとしてあるが、これは用
いるプリンタ、記録媒体の種類により異なり、回路基板
側は記録媒体とバリが接触しない程度の角度、基体側は
基体を損傷しない程度の角度に曲げればよい。尚、図
中、中ほどにある凹部は、カバー9を放熱板に固定する
ためのネジがはまる部分である。
9の一例を示している。カバ−9の材質はSUS304
(厚さ0.2mmまたは0.3mm)である。図中、右
側は回路基板側であり左側は基体側である。本実施例に
おいては、折り曲げ長さは約1.5mm、記録媒体との
クリアランスは約0.75mmとしてあるが、これは用
いるプリンタ、記録媒体の種類により異なり、回路基板
側は記録媒体とバリが接触しない程度の角度、基体側は
基体を損傷しない程度の角度に曲げればよい。尚、図
中、中ほどにある凹部は、カバー9を放熱板に固定する
ためのネジがはまる部分である。
【0042】図1は、図2のカバーを用いた本発明のサ
ーマルヘッドを示している。
ーマルヘッドを示している。
【0043】図1のサーマルヘッドにおいて、セラミッ
クからなる基体1には発熱抵抗体素子8が形成されてお
り、基体1と平行にガラスエポキシ製積層板からなる回
路基板2が設けられており、基体1と回路基板2を支え
るように、両面接着テープ4を介してアルミニウム製の
放熱板3が設けられている。また、基体1の上には半導
体素子6が搭載されており、ボンディングワイヤ7によ
って基体1および回路基板2と電気的に接続されてい
る。半導体素子6とボンディングワイヤ7は、ボンディ
ングパッド(図示せず)と共にシリコーン樹脂からなる
有機樹脂5により封止されている。カバー9が有機樹脂
5に覆われた部分を少なくとも覆うように保護してい
る。カバー9は、ネジ12によって放熱板3に固定され
ている。記録媒体は、カバー9上を搬送されて、発熱抵
抗体8に接触し、記録がなされる。
クからなる基体1には発熱抵抗体素子8が形成されてお
り、基体1と平行にガラスエポキシ製積層板からなる回
路基板2が設けられており、基体1と回路基板2を支え
るように、両面接着テープ4を介してアルミニウム製の
放熱板3が設けられている。また、基体1の上には半導
体素子6が搭載されており、ボンディングワイヤ7によ
って基体1および回路基板2と電気的に接続されてい
る。半導体素子6とボンディングワイヤ7は、ボンディ
ングパッド(図示せず)と共にシリコーン樹脂からなる
有機樹脂5により封止されている。カバー9が有機樹脂
5に覆われた部分を少なくとも覆うように保護してい
る。カバー9は、ネジ12によって放熱板3に固定され
ている。記録媒体は、カバー9上を搬送されて、発熱抵
抗体8に接触し、記録がなされる。
【0044】
【発明の効果】本発明のサーマルヘッドは、カバー端部
を記録媒体とは逆側に折り曲げることにより、基体を保
護しつつ、同時に好感度で繊細な記録媒体にも傷をつけ
ることがないよう保護することができる、信頼性の高い
サーマルヘッドであり、このサーマルヘッドを用いれ
ば、優れた画品質を確実に得ることができる。
を記録媒体とは逆側に折り曲げることにより、基体を保
護しつつ、同時に好感度で繊細な記録媒体にも傷をつけ
ることがないよう保護することができる、信頼性の高い
サーマルヘッドであり、このサーマルヘッドを用いれ
ば、優れた画品質を確実に得ることができる。
【図1】 本発明に係わるサーマルヘッドの断面図。
【図2】 本発明に係わるカバーの断面図。
【図3】 従来のサーマルヘッドの断面図。
【図4】 従来のカバーの断面図。
【図5】 従来のカバーの断面図。
1…セラミック基体 2…回路基板 3…放熱板 4…両面接着テープ 5…シリコーン樹脂 6…駆動用半導体素子 7…ボンディングワイヤ 8…発熱抵抗体 9…カバー 10…プラテンローラ 11…記録媒体
Claims (8)
- 【請求項1】 発熱抵抗体を備えた基体と、前記基体に
近接して配置された回路基板と、前記基体または前記回
路基板に搭載され前記発熱抵抗体の駆動を制御する駆動
用半導体素子と、前記駆動用半導体素子を前記基体およ
び前記回路基板に電気的に接続する接続線と、前記駆動
用半導体素子、前記接続線および電気的接合部を少なく
とも封止する部材と、前記基体、前記回路基板、前記駆
動用半導体素子、前記接続線、前記電気的接合部または
前記封止部材の少なくとも一部を覆うカバーとを具備
し、記録媒体に記録を行うサーマルヘッドにおいて、 前記カバーの加工成形時に不可避的に端部に形成される
突起を、前記カバーの少なくとも一辺については前記記
録媒体の逆側に折り曲げてなることを特徴とするサーマ
ルヘッド。 - 【請求項2】 前記カバーの前記回路基板側の端部は、
前記記録媒体の逆側に折り曲げられていることを特徴と
する請求項1記載のサーマルヘッド。 - 【請求項3】 前記カバーの前記基体側の端部は、前記
記録媒体の逆側に折り曲げられていることを特徴とする
請求項1または2記載のサーマルヘッド。 - 【請求項4】 前記カバーの加工成形時に不可避的に端
部に形成される突起を、少なくとも前記記録媒体と接触
しない程度に折り曲げることを特徴とする請求項1乃至
3のいずれか1項記載のサーマルヘッド。 - 【請求項5】 前記カバーの折り曲げは、前記基体また
は前記回路基板上に形成されている膜または材料が機械
的、化学的、環境的に損傷しない限度において行われる
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の
サーマルヘッド。 - 【請求項6】 前記基体および前記回路基板の裏面に放
熱部材が固着されていることを特徴とする請求項1乃至
5のいずれか1項記載のサーマルヘッド。 - 【請求項7】 前記カバーは、前記カバーの基体側が前
記発熱抵抗体に向けて傾斜させて成形されていることを
特徴とする1乃至6のいずれか1項記載のサーマルヘッ
ド。 - 【請求項8】 前記カバーは、ねじ孔を介して前記放熱
部材に固定されている請求項1乃至7のいずれか1項記
載のサーマルヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15972998A JPH11348332A (ja) | 1998-06-08 | 1998-06-08 | サーマルヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15972998A JPH11348332A (ja) | 1998-06-08 | 1998-06-08 | サーマルヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11348332A true JPH11348332A (ja) | 1999-12-21 |
Family
ID=15700009
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15972998A Pending JPH11348332A (ja) | 1998-06-08 | 1998-06-08 | サーマルヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11348332A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1331681C (zh) * | 2004-01-26 | 2007-08-15 | 阿尔卑斯电气株式会社 | 热敏头 |
-
1998
- 1998-06-08 JP JP15972998A patent/JPH11348332A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1331681C (zh) * | 2004-01-26 | 2007-08-15 | 阿尔卑斯电气株式会社 | 热敏头 |
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050527 |
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A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20070518 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070612 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20071204 |