JPH11347340A - 吸湿剤および吸湿ユニット - Google Patents

吸湿剤および吸湿ユニット

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JPH11347340A
JPH11347340A JP10154780A JP15478098A JPH11347340A JP H11347340 A JPH11347340 A JP H11347340A JP 10154780 A JP10154780 A JP 10154780A JP 15478098 A JP15478098 A JP 15478098A JP H11347340 A JPH11347340 A JP H11347340A
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JP
Japan
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moisture
water
moisture absorbent
absorbent
absorbing
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JP10154780A
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English (en)
Inventor
Keiji Takeda
啓司 武田
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RYUSHO SANGYO KK
Ryusyo Industrial Co Ltd
Original Assignee
RYUSHO SANGYO KK
Ryusyo Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 吸水時のゲル状化が可能で、水分吸着物質の
表面にゲル化剤によるゲル化被膜を形成するような複雑
な製造、加工行程を必要とすることなく、しかも単位体
積当たりの吸水能力を低下させることのない吸湿剤およ
び該吸湿剤を用いた吸湿ユニットを提供する。 【解決手段】 塩化カルシウム等の潮解性のある水分吸
着物質に、含水機能の高い植物性繊維片を混合すること
により、吸湿剤10を形成するとともに、該吸湿剤10
を、一方の面が水分透過シート2よりなり、他方の面が
防水シート3よりなるパッケージ内に収納し、かつ防水
シート3側に吸湿剤の含水による変色状態を観察するこ
とができる透明部を設けて吸湿ユニット1を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、吸湿後の
吸湿剤の液状化を防止した吸湿剤および吸湿ユニットに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、吸湿剤としては、一般にシリ
カゲルと呼ばれる多孔性ゲル構造の吸着物質(SiO2
・nH2O)の水分吸着作用を利用したものが多く使用
されている。このような吸着物質は、例えば気相中に置
かれると、該気相と接する液相との界面部における濃度
差を平衡に保とうとする吸着作用を有しており、それに
よって空気中の水分を吸水する吸湿作用を発揮する。そ
して、その吸水力は、成分中に含まれている水(H
2O)の量と関係し、ゲルとしての構造が保たれる限
り、高度に脱水されたものほど吸水力が大きい。
【0003】しかし、上記シリカゲル等の吸湿剤は、ゲ
ル構造によるものであるために吸水能力には限界があ
り、それ自身の重量以上の水分を吸水することができな
い。したがって、比較的吸水負荷量の小さい例えば菓子
類等の乾燥保存には適しているが、例えば熱帯等の高湿
地域を長時間に亘って通過する船舶輸送用コンテナ内の
吸湿等、吸水負荷の大きい用途には向かない。また、上
記シリカゲルは、例えば水ガラスのアルカリを中和しゲ
ル化した後に、脱水して製造するために、比較的高価で
ある。
【0004】そこで、例えば上記輸送用コンテナなどの
産業用の分野では、塩化カルシウム(CaCl2)や塩
化マグネシウム(MgCl2)などの吸水能力が高く、
コストの安価な無機塩よりなる吸着物質を吸湿剤とした
ものが採用されている。
【0005】これら塩化カルシウムや塩化マグネシウム
などの無機塩は、工業的に安価に量産できるとともに、
それ自身が水に溶け易い潮解性を有しているために、自
身の重量以上の吸水が可能で、吸水能力が非常に高い特
徴を有している(シリカゲルの10〜15倍程度)。
【0006】ところが、この塩化カルシウムや塩化マグ
ネシウムなどの無機塩は、上記のように吸水性能が高
く、水に溶け易い特徴を有するために、多量の水を吸水
すると、やがて液状化してしまい、吸湿ユニットとして
パッケージングした時に、パッケージの吸水面から漏水
する可能性がある。
【0007】そのために、一部の従来例では、例えば上
記塩化カルシウムや塩化マグネシウム等の無機塩よりな
る水分吸着物質を吸着物基材としての繊維に混入して全
体を不織布構造に形成することにより、吸水後の水保持
性能を付与して、上記パッケージの吸水面からの水漏れ
を防止する構成が採用されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
不織布構造を採用した場合にも、次のような問題があ
る。
【0009】(1) 単位体積当たりの吸水能力が低下
し、同一の吸水能力を確保しようとすると、内部の吸湿
剤および外部のパッケージが大形化する。
【0010】(2) 所定量以上の吸水量になると、水
保持性能が必ずしも十分でない。
【0011】(3) 材料、加工コストが高くなる。
【0012】このような事情に基き、最近では、例えば
特開昭64−67225号公報に示されるように、上記
塩化カルシウムや塩化マグネシウム等の無機塩よりなる
吸着物質の表面に、例えばポリアルキレングリコールジ
アルキルエステル単体又はポリアルキレングリコールジ
アルキルエステルとポリアクリルアミドとの混合体など
のゲル化剤で、予じめゲル化被膜を形成して置くように
し、吸水作用の進行に応じて吸湿剤をゲル状化すること
により、上述のような水漏れを防止するようにしたもの
も提案されている。
【0013】しかし、該構成のものでは、必ずしも十分
なゲル状化が可能ではなく、しかも水分吸着物質の表面
に予じめゲル化被膜を形成する必要があり、製品の製
造、加工行程が複雑となってコストが高くなる欠点があ
るとともに、上記ゲル化被膜によって吸水性能が緩和さ
れる問題がある。
【0014】この出願の発明は、以上のような問題点を
解決するためになされたもので、潮解性のある水分吸着
物質に含水機能の高い繊維片を混合することにより、吸
水後のゲル状化が可能で、水分吸着物質の表面にゲル化
剤によるゲル化被膜を形成するような複雑な製造、加工
行程を必要とすることなく、しかも単位体積当たりの吸
水能力を低下させることのない吸湿剤および該吸湿剤を
用いた吸湿ユニットを提供することを目的とするもので
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上記
の目的を達成するために、次のような課題解決手段を備
えて構成されている。
【0016】(1) 請求項1の発明 この発明の吸湿剤は、潮解性のある吸着物質に、含水機
能を有する繊維片を混合して構成されている。
【0017】このように、潮解性のある吸着物質に対し
て、含水機能を有する繊維片を混合することにより、吸
湿剤を構成すると、空間中の水分が、次第に上記吸湿剤
中の吸着物質に吸着されて行く。そして、この水分吸着
作用の進行に伴って上記吸湿剤が所定量以上の含水状態
になってくると、上記吸着物質が潮解し始めるが、同時
に当該吸湿剤中の水分は上記繊維片に毛細管現象で吸水
されて行くので、その分だけ上記吸着物質の潮解度の進
行が阻止され、該繊維片が混合されていない場合に比べ
て液状化が遅くなり、より長時間の水吸着性能を持続す
るようになる。
【0018】(2) 請求項2の発明 この発明の吸湿剤は、上記請求項1の発明の吸湿剤の構
成において、上記潮解性のある吸着物質が、例えば吸湿
性が高く、安価な無機塩よりなっている。
【0019】(3) 請求項3の発明 この発明の吸湿剤は、上記請求項2の発明の吸湿剤の構
成において、上記無機塩が、さらに具体的に、例えば吸
湿性が高く、安価な塩化カルシウムよりなっている。
【0020】(4) 請求項4の発明 この発明の吸湿剤は、上記請求項2の発明の吸湿剤の構
成において、上記無機塩が、さらに具体的に、例えば吸
湿性が高く、安価な塩化マグネシウムよりなっている。
【0021】(5) 請求項5の発明 この発明の吸湿剤は、上記請求項1の発明の吸湿剤の構
成において、上記繊維片が、安価に入手でき、含水機能
が高い植物性繊維片よりなっている。
【0022】(6) 請求項6の発明 この発明の吸湿剤は、上記請求項5の発明の吸湿剤の構
成において、上記植物性繊維片が、さらに具体的に、含
水機能が高く、軽量で、より安価に入手できる例えば麦
皮、米皮等の穀物皮よりなっている。
【0023】(7) 請求項7の発明 この発明の吸湿剤は、潮解性のある吸着物質に、含水機
能を有する繊維片と水を吸着して硬化する硬化剤とを混
合して構成されている。
【0024】このように、例えば塩化カルシウム等の潮
解性のある吸着物質に対して、含水機能の高い繊維片と
水を吸着して硬化する硬化剤とを混合することにより、
吸湿剤を構成すると、空間中の水分が、次第に上記潮解
性のある吸着物質に吸着されて行く。そして、この水分
吸着作用の進行に伴って上記吸湿剤が所定量以上の含水
状態になってくると、上記吸着物質が潮解し始めるが、
同時に当該吸湿剤中の水分は上記繊維片に毛細管現象で
吸水されて行くので、その分だけ上記吸着物質の潮解度
の進行が阻止され、該繊維片が混合されていない場合に
比べて液状化が遅くなり、より長時間の水吸着性能を持
続するようになる。
【0025】また、さらに含水量が増えると、上記吸着
物質の潮解度が進行して、水吸着性能が飽和してくる
が、また該状態では上記繊維片の含水能力も飽和する。
【0026】しかし、以上の構成では、このように吸湿
剤中の含水量が多くなり、上記繊維片の含水機能が低下
した時にも、さらに水に溶けにくく、それ自身も水吸着
作用を有し、水を吸着して硬化する硬化剤が混合されて
いるために、吸着作用を発揮しながら吸湿剤全体が硬化
されるようになり、より粘度の高いゲル化状態に保持さ
れるようになる。
【0027】(8) 請求項8の発明 この発明の吸湿ユニットは、上記請求項1,2,3,
4,5,6又は7の発明の吸湿剤を、一方の面が水分透
過シートよりなり、他方の面が防水シートよりなるパッ
ケージ内に収納して構成されている。
【0028】このような吸湿ユニットの構成では、例え
ば上記吸湿ユニットを乾燥度が要求される空間内に吊り
下げて置くと、同空間中の水分(水蒸気)が上記水分透
過シートを介して吸湿剤中の塩化カルシウム等の吸着物
質に吸着されて行く。この水分吸着作用は、長時間に亘
って継続され、やがて該水分吸着作用の進行に伴って上
記吸湿剤が所定量以上の含水状態になってくると、その
内の上記吸着物質が潮解し始めるが、同時に当該吸湿剤
中の水分は上記繊維片に毛細管現象で吸水されて行くの
で、その分だけ上記吸着物質の潮解度の進行が阻止さ
れ、該繊維片が混合されていない場合に比べて上記塩化
カルシウム等の吸着物質の液状化が遅くなり、より長時
間の水吸着性能を持続するようになる。
【0029】また、このように吸水作用が進行して上記
吸湿剤中の含水量が多くなり、上記繊維片の含水機能が
低下した時に、上記請求項7の発明の構成のように、さ
らに水に溶けにくく、それ自身も吸着作用を有する例え
ば酸化マグネシウム等の硬化剤が混合されていると、吸
着作用を発揮しながら吸湿剤が硬化されるようになり、
より粘度の高いゲル化状態に保持される。したがって、
上記水分透過シート面側から水漏れを生じるような恐れ
もなくなる。
【0030】また、以上のように、パッケージの一方の
面を水分透過シート、他方の面を防水シートにより形成
すると、防水シート側を下にして直置き設置することも
可能となり、該吸湿ユニットを吊り下げ、直置き何れの
方法でも設置できるようになる。また、上記のようにし
て製品上に直置きした場合にも、下側が防水面となるの
で、吸湿後のパッケージ内の水分の呼吸作用により水分
が水分透過シート面からパッケージ外に漏出するような
ことがあっても、それによる結露によって製品側に悪影
響を与える恐れがなくなる。
【0031】(9) 請求項9の発明 この発明の吸湿ユニットは、上記請求項8の発明の吸湿
ユニットの構成において、防水シートの吸湿剤に対応す
る部分には、透明部が設けられている。
【0032】上記請求項8の発明のようにして吸水作用
が進行し、さらに含水量が増えると、吸着物質の潮解度
が進行して、水吸着性能が飽和してくるが、該状態では
繊維片の含水能力も飽和して、例えば濃い茶色に変色
し、吸湿剤全体が茶色くなる。したがって、該吸湿剤の
変色状況を上記防水シートの透明部を通して観察するこ
とにより、上記吸湿剤の吸水性能の低下を確認すること
ができ、適切に吸湿ユニットを交換することができる。
【0033】
【発明の効果】以上の結果、この出願の発明の吸湿剤お
よび吸湿ユニットによると、吸水後の確実なゲル状化が
可能で、水吸着物質の表面にゲル化剤によるゲル化被膜
を形成するような複雑な製造、加工行程を必要とするこ
となく、しかも単位体積当たりの吸水能力を低下させる
ことのない吸湿剤および該吸湿剤を用いた吸湿ユニット
を安価に提供することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】図1〜図4は、この出願の発明の
実施の形態に係る吸湿剤および該吸湿剤を用いた吸湿ユ
ニットの構成および効果を示している。
【0035】先ず同吸湿剤および吸湿ユニットの構成を
示す図1〜図3において、符号10は吸湿剤、符号1は
該吸湿剤10を内側に収納パッケージングして構成され
た吸湿ユニットである。
【0036】上記吸湿剤10は、例えば水分吸着物質の
一例として無機塩である所定量の粉末状の塩化カルシウ
ム(CaCl2)を採用し、該塩化カルシウム粉末に対
して、例えば硬化剤として所定量の粉末状の酸化マグネ
シウム(MgO)、保水材として例えば麦皮等の穀物皮
よりなる所定量の破砕状態の植物性繊維片を均一に混合
して構成されている。
【0037】一方、上記吸湿ユニット1のパッケージ部
は、吸水面を形成する水分透過シート2と表示面を形成
する防水シート3との2枚のシートを中央部に所望容積
の吸湿剤収納部5を形成するように周囲を相互に接合し
て構成されている。そして、上記吸湿剤収納部5内に上
述のような吸湿剤10が収納されている。
【0038】このパッケージ部の上記吸湿剤収納部5外
周の接合部は、例えば長手方向一端側接合部4aの幅が
広く、その他の部分の幅は狭く形成されており、上記長
手方向一端側の幅の広い接合部4a部分の中央には、吸
湿ユニット吊り下げ用の吊り下げ穴6が設けられてい
る。また、同パッケージ部の上記水分透過シート2は、
例えば水分子透過性能の高いポリプロピレン(又はポリ
エチレン)製の微孔性高分子透過膜が採用されており、
空気中の水分子(H2O)を上記吸湿剤10側に効率良
く透過させるようになっている。また、防水面側の防水
シート3は、その外側面全体が印刷可能に形成されてお
り、例えば第1,第2,第3の所望の印刷表示部8a,
8b,8cが設けられているとともに、その一部の上記
吸湿剤収納部5に対応する部分は、例えば楕円形状の透
明部7に形成され、該透明部7を介して内側にある吸湿
剤10の吸水量に対応した変色状況を見ることができる
ようになっている。この透明部7の側部には、例えば吸
水性能の飽和レベルに対応した変色度のサンプルが設け
られる。
【0039】以上の構成では、例えば上記吸湿ユニット
1を船舶輸送用のコンテナ内など乾燥度が要求される空
間内に吊り下げて置くと、同空間中の水分が上記水分透
過シート2を介して吸湿剤10中の塩化カルシウムに吸
着されて行く。この水分吸着作用は、例えば1〜2ケ月
程度の長時間に亘って継続されるが、該水分吸着作用の
進行に伴って上記吸湿剤10が所定量以上の含水状態に
なってくると、その内の上記塩化カルシウムが潮解し始
めるが、同時に当該吸湿剤10中の水分は上記植物性繊
維片に毛細管現象で吸水されて行くので、その分だけ上
記塩化カルシウムの潮解度の進行が阻止され、該植物性
繊維片が混合されていない場合に比べて上記塩化カルシ
ウムの液状化が遅くなり、より長時間の水吸着性能を持
続するようになる。
【0040】また、それ以上に時間が経過し、さらに含
水量が増えると、上記塩化カルシウムの潮解度が進行し
て、水分吸着性能が飽和してくるが、該状態では上記植
物性繊維片の含水能力も飽和して、例えば濃い茶色に変
色し、吸湿剤10全体が茶色くなる。したがって、該吸
湿剤10の変色状況を上記防水シート3の透明部7を通
して観察し、サンプルの色と対比することにより、上記
吸湿剤10の吸水性能の低下を確認することができ、適
切に吸湿ユニット1を交換することができる。
【0041】また、以上の構成では、このように吸湿剤
10中の含水量が多くなり、上記植物性繊維片の吸水お
よび水保持機能が低下した時にも、さらに水に溶けにく
く、それ自身も長時間に亘って或る程度の水分吸着作用
を有しながら、やがて硬化する酸化マグネシウムが混合
されているために、該酸化マグネシウムが長時間をかけ
て或る程度の水分吸着作用を発揮しながら徐々に水と反
応して粘性の実現に有効な弱アルカリ性を呈し、ゆっく
りと吸湿剤10を硬化させるようになり、より粘度の高
いゲル化状態に保持するようになる。したがって、従来
のように水分透過シート側から水分の漏出を生じるよう
な恐れはなくなる。
【0042】しかも、以上の構成の場合、吸湿主剤とし
ての塩化カルシウムの表面にゲル化剤によるゲル化被膜
を形成するような複雑な製造、加工行程が必要でなく、
塩化カルシウムに植物性繊維片と酸化マグネシウムを所
定の配合比で混合するだけで良いので、水分吸着性能を
緩和させるようなこともなく、コストも安い。
【0043】また、以上のように、パッケージの一方の
面を水分透過シート2、他方の面を防水シート3により
形成すると、防水シート3側を下にして直置き設置する
ことも可能となり、該吸湿ユニット1を吊り下げ、直置
き何れの方法でも設置できるようになる。また、上記の
ようにして製品上に直置きした場合にも、下側が防水面
となるので、吸湿後のパッケージ内の水分の呼吸作用に
より水分が水分透過シート面からパッケージ外に漏出す
るようなことがあっても、それによる結露によって製品
側に悪影響を与える恐れがなくなる。
【0044】なお、上記の構成における植物性繊維片に
は、各種のものを採用することができるが、でんぷん質
が含まれていることが好ましく、その方が上述のゲル状
化により有効である。従って、その意味でも、麦皮、米
皮等の穀物皮の採用が有効である。
【0045】(実施例)ところで、上述の作用を所定の
レベルで得ることができる上記塩化カルシウム(CaC
2)、植物性繊維片、酸化マグネシウム(MgO)相
互の配合比は、例えば実験の結果、次の表(1)、表
(2)のようになった。なお、この実験では、上記塩化
カルシウムには例えば2水塩、酸化マグネシウムには例
えば低活性(軽焼成)のもの、植物性繊維片には穀物の
種子皮として例えば麦皮の破砕片を用いた。
【0046】実験サンプルとしては、表(1)に示すよ
うな塩化カルシウム、酸化マグネシウム、植物性繊維片
(種子皮)を含むものA−1〜A−7、B−1〜B−
6、C−1〜C−5、D−1〜D−4、E−1〜E−3
と塩化カルシウムのみのものCa−A〜Ca−Eとの3
0種類の作成サンプル並びに表(2)の下段に示す市販
の吸湿剤F(CaCl2のみのもの)、G(MgCl2
みのもの)を選び、これらの、例えば表(2)に示すよ
うに、初期吸水量ゼロの状態から、温度40℃、湿度9
0%の環境下で最長72時間が経過するまでの間におけ
る吸水量の変化を、吸水実験を開始してから、1時間
後、2時間後、3時間後、14時間後、24時間後、4
8時間後、72時間後の7段階に分けて測定するととも
に、それら各吸湿剤のゲル化状態および色の変化を観察
した。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】なお、以上の表(1)、表(2)における
各判定結果欄の〇印は吸湿量、吸湿状態、吸湿剤10の
色の変化とも良、△印は吸湿状態と吸湿剤10の色の変
化が良、×印は不良をそれぞれ示している。
【0050】以上の表(1)、表(2)の実験結果をま
とめると、実験時間としては短時間であったが、一応塩
化カルシウム(2水塩)は50〜70%、酸化マグネシ
ウムは10〜30%、植物性繊維片は10〜40%の範
囲の混合状態の吸湿剤10が良好な吸湿性能を示すこと
が判明した。
【0051】そして、該良好な配合比の吸湿剤(サンプ
ルC−2)による吸湿量を、例えば従来のシリカゲルと
対比すると、図4のようになり、本実施例の吸湿剤10
が長時間に亘り、高い吸湿性能を示すことが理解される
(他の実施の形態)なお、以上の実施の形態では、潮解
性のある水分吸着物質として例えば塩化カルシウム(C
aCl2)を採用したが、この出願の発明の実施の形態
としては、決して、これに限られるものではなく、例え
ば塩化マグネシウム(MgCl2)等潮解性を有し、水
分吸着性能の高い各種の無機塩、その他同等のものの採
用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の実施の形態に係る吸湿剤およ
び吸湿ユニットの構成を示す吸湿面側から見た斜視図で
ある。
【図2】同吸湿剤および吸湿ユニットの防水面側から見
た斜視図である。
【図3】同吸湿剤および吸湿ユニットの一部切欠状態の
斜視図である。
【図4】同吸湿剤および吸湿ユニットの吸湿能力を従来
のシリカゲルと対比して示すグラフである。
【符号の説明】 1は吸湿ユニット、2は水分透過シート、3は防水シー
ト、4は接合部、5は吸湿剤収納部、6は吊り下げ穴、
7は透明部、8a〜8cは第1〜第3の表示部、10は
吸湿剤である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潮解性のある吸着物質に、含水機能を有
    する繊維片を混合してなる吸湿剤。
  2. 【請求項2】 潮解性のある吸着物質が、無機塩である
    ことを特徴とする請求項1記載の吸湿剤。
  3. 【請求項3】 無機塩が、塩化カルシウムであることを
    特徴とする請求項2記載の吸湿剤。
  4. 【請求項4】 無機塩が、塩化マグネシウムであること
    を特徴とする請求項2記載の吸湿剤。
  5. 【請求項5】 繊維片が、植物性繊維片であることを特
    徴とする請求項1記載の吸湿剤。
  6. 【請求項6】 植物性繊維片が、穀物皮よりなることを
    特徴とする請求項5記載の吸湿剤。
  7. 【請求項7】 潮解性のある吸着物質に、含水機能を有
    する繊維片と水を吸着して硬化する硬化剤とを混合して
    なる吸湿剤。
  8. 【請求項8】 請求項1,2,3,4,5,6又は7記
    載の吸湿剤を、一方の面が水分透過シートよりなり、他
    方の面が防水シートよりなるパッケージ内に収納してな
    る吸湿ユニット。
  9. 【請求項9】 防水シートの吸湿剤に対応する部分に
    は、透明部が設けられていることを特徴とする請求項8
    記載の吸湿ユニット。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE202010004909U1 (de) 2010-04-12 2011-08-05 Absortech International Ab Einrichtung zur Feuchtigkeitsabsorption
KR200494499Y1 (ko) * 2021-06-08 2021-10-26 나경준 마스크용 아로마 클립

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