JPH11345835A - バンプ付き電子部品のボンディング方法 - Google Patents

バンプ付き電子部品のボンディング方法

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JPH11345835A
JPH11345835A JP10154306A JP15430698A JPH11345835A JP H11345835 A JPH11345835 A JP H11345835A JP 10154306 A JP10154306 A JP 10154306A JP 15430698 A JP15430698 A JP 15430698A JP H11345835 A JPH11345835 A JP H11345835A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボンディング後の信頼性の優れたバンプ付き
電子部品のボンディング方法を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 ボンディングヘッドによってバンプ付き
電子部品のバンプを電極に押圧して超音波振動を印加し
てボンディングするバンプ付き電子部品のボンディング
方法において、ボンディングヘッドが電子部品を押圧開
始したタイミングから所定のボンディング時間が経過す
るまでのボンディングヘッドの下降量hで示される第1
指標値と、押圧荷重値が最大値に到達した後に減少して
極小値となるまでの荷重減少値fで示される第2指標値
と、超音波振動子の駆動電源の最大電流値imaxなど
によって示される第3指標値を監視してこれらの指標値
と基準値との偏差を求め、偏差が許容値を超えているな
らば不良判定を出力する。これによりボンディング後の
信頼性を確保することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バンプ付き電子部
品を基板などの被圧着面にボンディングするバンプ付き
電子部品のボンディング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】バンプ付電子部品を基板などの被圧着面
にボンディングする方法として超音波圧接を用いる方法
が知られている。この方法は、電子部品のバンプを基板
に押圧しながら超音波振動を付与し、接合面を相互に摩
擦させてボンディングするものである。このボンディン
グ過程において良好な接合性を確保するためには、バン
プを基板の電極に対して適切な圧着荷重値で押圧する必
要がある。このため、従来のバンプ付き電子部品のボン
ディング方法においては、ボンディングヘッドをバンプ
付き電子部品に当接させて押圧を開始し、押圧荷重が所
定値に到達した後にこの荷重値を所定時間保持すること
によりバンプを電極に接合する制御方法が用いられてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところでボンディング
後の接合品質不良の原因となる要因として、電子部品の
位置ずれや、バンプ高さのばらつきなどがある。このよ
うな状態でボンディングを行うと、電子部品を正しい姿
勢で、すなわちバンプが均一に電極に接触した状態で押
圧できないことにより、バンプが部分的に偏って押しつ
ぶされたり、バンプ高さの不足により電極に十分に接合
されないバンプが生じるなど、種々のボンディング不良
を発生させる原因となる。
【0004】しかしながら、従来のバンプ付き電子部品
のボンディング方法では、上述のように押圧荷重は制御
されているものの、ボンディング過程が正常に進行して
いるか否かを知ることができなかった。このため、ボン
ディング後の製品が押圧不足やバンプのつぶれなどの不
具合が生じたまま次工程に送られる場合があり、ボンデ
ィング後の信頼性が確保されないという問題点があっ
た。
【0005】そこで本発明は、ボンディング後の信頼性
に優れたバンプ付き電子部品のボンディング方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のバンプ付
き電子部品のボンディング方法は、ボンディングヘッド
によってバンプ付き電子部品のバンプを被圧着面の電極
に押圧して超音波振動を印加することにより前記電極に
ボンディングするバンプ付き電子部品のボンディング方
法であって、前記ボンディング過程において、前記ボン
ディングヘッドが前記バンプ付き電子部品を被圧着面に
対して押圧開始したタイミングから、所定のボンディン
グ時間が経過するまでの前記ボンディングヘッドの下降
量で示される第1指標値と、前記ボンディングヘッドに
よって前記バンプ付き電子部品を押圧する押圧荷重値が
最大値に到達した後に減少して極小値となるまでの荷重
減少値で示される第2指標値と、前記超音波振動を印加
する振動子の駆動電源の最大電流値、超音波振動振動印
加開始から前記最大電流に到達するまでの到達時間もし
くはボンディング過程における電流の積分値のいずれ
か、またはこれらの組み合わせによって示される第3指
標値を監視する工程と、前記第1指標値、第2指標値お
よび第3指標値のそれぞれに設定される基準値と、前記
第1指標値、第2指標値および第3指標値とのそれぞれ
の偏差を求める工程と、これらの偏差をそれぞれの指標
値について予め設定された許容値と比較する工程と、前
記偏差が前記許容値を超えているならば当該指標値につ
いての不良判定を出力する工程とを含む。
【0007】本発明によれば、ボンディング過程におい
てボンディングヘッドの下降量、押圧荷重の減少値およ
び超音波振動の駆動電力にそれぞれ基づいた3種類の指
標値を設定し、これらの指標値と予め設定された基準値
との偏差を監視し、偏差が許容値を超えたならば不良判
定することにより、ボンディング後の信頼性を確保する
ことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態のバ
ンプ付き電子部品のボンディング装置の正面図、図2は
同バンプ付き電子部品のボンディング方法のフロー図、
図3(a)は同ボンディング過程におけるボンディング
ヘッドの高さを示すグラフ、図3(b)は同ボンディン
グ過程における押圧荷重を示すグラフ、図3(c)は同
ボンディング過程における超音波振動子駆動電源出力を
示すグラフである。
【0009】まず、図1を参照してバンプ付き電子部品
のボンディング装置の全体構造を説明する。1は支持フ
レームであって、その前面には第1昇降板2と第2昇降
板3が昇降自在に設けられている。第1昇降板2にはシ
リンダ4が装着されており、そのロッド5は第2昇降板
3に結合されている。第2昇降板3にはボンディングヘ
ッド10が装着されている。支持フレーム1の上面には
Z軸モータ6が設けられている。Z軸モータ6は垂直な
送りねじ7を回転させる。送りねじ7は第1昇降板2の
背面に設けられたナット8に螺合している。したがって
Z軸モータ6が駆動して送りねじ7が回転すると、ナッ
ト8は送りねじ7に沿って上下動し、第1昇降板2や第
2昇降板3も上下動する。
【0010】図1において、被圧着面である基板32は
基板ホルダ33上に載せられており、基板ホルダ34は
テーブル35上に載せられている。テーブル34は可動
テーブルであって、基板32をX方向やY方向へ水平移
動させ、基板32を所定の位置に位置決めする。主制御
部35は、モータ駆動部36を介してZ軸モータ6を制
御し、またテーブル制御部37を介してテーブル34を
制御する。またシリンダ4は荷重制御部38を介して主
制御部35に接続されており、シリンダ4のロッド5の
突出力すなわちボンディングツール20でバンプ付きの
電子部品30を基板32に押し付ける押圧荷重が制御さ
れる。
【0011】ボンディングヘッド10の本体11の下端
部にはロードセル13を介してホルダ12が結合されて
いる。ホルダ12にはブロック14が装着されており、
ブロック14にはボンディングツール20が固定されて
いる。ボンディングツール20は超音波振動を発生する
超音波振動子21を備えており、超音波振動子21は超
音波振動子駆動部39により駆動される。ボンディング
ツール20は、中央部の下面に設けられた保持部に電子
部品30を吸着して保持する。電子部品30を保持した
状態でボンディングヘッド10を下降させ、電子部品3
0を基板32に押圧しながら超音波振動子21を駆動す
ることにより、電子部品30は基板32にボンディング
される。
【0012】上記ボンディング過程において、以下に述
べる3種類の計測値が監視対象として設定されている。
まずボンディング時の押圧加重はロードセル13によっ
て検出され、荷重読取部42によって荷重データとして
読みとられ、主制御部35に伝達される。また、ボンデ
ィングヘッド10の高さ位置は、第2昇降板3に設けら
れたリニアスケールユニット40によって計測され、高
さ読取部41によって高さデータとして読みとられて主
制御部35へ伝達される。このときの高さ計測の基準と
なる基準面は基板32の上面であり、予め標準的な基準
面を想定して、固定された基準面を設定しておいてもよ
く、また基板によるばらつきを排除するため、ボンディ
ング動作の都度基板32の上面の高さ位置を計測して基
準面を補正するようにしてもよい。
【0013】ボンディング過程における超音波振動子2
1の駆動電流は、電流測定部43によって測定され、測
定結果は主制御部35へ伝達される。主制御部35には
表示部44が接続されており、表示部44のモニタ画面
には、上記計測値、すなわちボンディングヘッド10の
高さ、押圧荷重および超音波振動子駆動出力がグラフ表
示される。
【0014】このボンディング装置は上記のように構成
されており、次に動作を図2のフローに沿って図3のグ
ラフを参照して説明する。ボンディングツール20の吸
着面に電子部品30を真空吸着させて保持し、基板32
の上方に位置させた状態から図2のフローが開始する。
まずタイミングt0にて電子部品30を保持したボンデ
ィングヘッド10を下降させる(ST1)。この後ボン
ディングヘッド10が下降して電子部品30のバンプが
基板32の電極上面に当接したタイミングt1より、シ
リンダ4を駆動させてボンディングヘッド10を更に下
降させ、電子部品30のバンプを基板32に対しての押
圧し(ST2)、このときより高さ読取部41による高
さ監視および荷重読取部42により押圧荷重を監視する
(ST3)。そしてタイミングt2にて押圧荷重が設定
値に到達したならば、超音波振動子21の駆動が開始さ
れ(ST4)、このときより電流計測部43による超音
波振動子の駆動電流の監視が開始する(ST5)。そし
てタイミングt3にて所定押圧時間が経過したならば超
音波振動子21の駆動を停止する(ST6)。
【0015】上記のボンディング過程において、ボンデ
ィングの進行状況の良否を判定するために以下の3種類
の指標値が監視される。まず、図3(a)に示すよう
に、ボンディングヘッド10が電子部品30を基板32
に対して押圧開始したタイミングから、所定のボンディ
ング時間が経過するまでのボンディングヘッド10の下
降量hが第1指標値として監視される。この下降量hを
監視することにより、押圧終了時に電子部品30と基板
32との隙間が適正な範囲にあるか否か、すなわち、押
圧不足によるバンプと電極面の接合不良、また押圧過剰
によるバンプのつぶれなどの不良が生じているか否かを
推定することができる。
【0016】次に図3(b)に示すように、ボンディン
グヘッド10によって電子部品30を押圧する押圧荷重
値が、最大値に到達した後に減少して極小値とがなるま
での荷重減少値fが、第2指標値として監視される。こ
の荷重減少量fを監視することにより、電子部品30の
位置ずれによってボンディングツール20が電子部品を
正常に押圧していない状態や、バンプ寸法のばらつきに
よる片あたりなどの異常を検出することができる。
【0017】さらに図3(c)に示すように、超音波振
動を印加する振動子の駆動電源の最大電流値imax、
振動印加開始から前記最大電流値imaxに到達するま
でに要する到達時間Timax、ボンディング過程にお
ける電流積分値∫idtが第3指標値として監視され
る。これらを監視することにより、ボンディング時に付
与される超音波振動の負荷状態を推定することができ、
バンプの片あたりやバンプの滑りなどによって生じる負
荷の異常を検出することができる。なお、これらの第3
指標値を構成する最大電流値imax、到達時間Tim
axおよび電流積分値∫idtのうち、いずれかまたは
これらを組み合わせて第3指標値としてもよい。
【0018】これらの第1指標値、第2指標値および第
3指標値のそれぞれには、正常なボンディング過程にお
いて予想される代表的な数値としての基準値が設定され
ている。そしてこれらの基準値と、第1指標値、第2指
標値および第3指標値のそれぞれの偏差を求め(ST
7)、これらの偏差をそれぞれの指標値について予め正
常なばらつきの範囲として設定された許容値と比較する
(ST8)。そしてこれらの偏差が許容値を超えている
ならば当該指標値についての不良判定を出力する(ST
9)。
【0019】この後ボンディングヘッド10を上昇させ
て(ST10)、電子部品30のボンディングを終了す
るが、このとき不良判定が出力された電子部品30はボ
ンディング後に分別され、さらに検査された後、詳細な
良否判定が行われる。このように、ボンディング過程に
おいて接合品質と密接な関連を有する項目よりなる指標
値を監視し、指標値が正常範囲を超えたものについて不
良判定することにより、接合不良の電子部品がそのまま
後工程に送られることを防止して、ボンディング後の信
頼性を確保することができる。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、ボンディング過程にお
いてボンディングヘッドの下降量、押圧荷重の減少値お
よび超音波振動の駆動電力にそれぞれ基づいた3種類の
指標値を設定し、これらの指標値と予め設定された基準
値との偏差を監視し、偏差が許容値を超えたならば不良
判定するようにしたので、接合不良の電子部品を分別す
ることができ、ボンディング後の信頼性を確保すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のバンプ付き電子部品の
ボンディング装置の正面図
【図2】本発明の一実施の形態のバンプ付き電子部品の
ボンディング方法のフロー図
【図3】(a)本発明の一実施の形態のボンディング過
程におけるボンディングヘッドの高さを示すグラフ (b)本発明の一実施の形態のボンディング過程におけ
る押圧荷重を示すグラフ (c)本発明の一実施の形態のボンディング過程におけ
る超音波振動子駆動電源出力を示すグラフ
【符号の説明】
12 ホルダ 13 ロードセル 20 ボンディングツール 21 超音波振動子 30 電子部品 32 基板 35 主制御部 38 荷重制御部 39 超音波振動子駆動部 40 リニアスケールユニット 41 高さ読取部 42 荷重読取部 43 電流測定部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボンディングヘッドによってバンプ付き電
    子部品のバンプを被圧着面の電極に押圧して超音波振動
    を印加することにより前記電極にボンディングするバン
    プ付き電子部品のボンディング方法であって、前記ボン
    ディング過程において、前記ボンディングヘッドが前記
    バンプ付き電子部品を被圧着面に対して押圧開始したタ
    イミングから、所定のボンディング時間が経過するまで
    の前記ボンディングヘッドの下降量で示される第1指標
    値と、前記ボンディングヘッドによって前記バンプ付き
    電子部品を押圧する押圧荷重値が最大値に到達した後に
    減少して極小値となるまでの荷重減少値で示される第2
    指標値と、前記超音波振動を印加する振動子の駆動電源
    の最大電流値、超音波振動振動印加開始から前記最大電
    流に到達するまでの到達時間もしくはボンディング過程
    における電流の積分値のいずれか、またはこれらの組み
    合わせによって示される第3指標値を監視する工程と、
    前記第1指標値、第2指標値および第3指標値のそれぞ
    れに設定される基準値と、前記第1指標値、第2指標値
    および第3指標値とのそれぞれの偏差を求める工程と、
    これらの偏差をそれぞれの指標値について予め設定され
    た許容値と比較する工程と、前記偏差が前記許容値を超
    えているならば当該指標値についての不良判定を出力す
    る工程とを含むことを特徴とするバンプ付き電子部品の
    ボンディング方法。
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