JPH11345775A - 電界効果型トランジスタ用エピタキシャルウェハおよびその製造方法 - Google Patents

電界効果型トランジスタ用エピタキシャルウェハおよびその製造方法

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JPH11345775A
JPH11345775A JP15401598A JP15401598A JPH11345775A JP H11345775 A JPH11345775 A JP H11345775A JP 15401598 A JP15401598 A JP 15401598A JP 15401598 A JP15401598 A JP 15401598A JP H11345775 A JPH11345775 A JP H11345775A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】成長基板とエピタキシャル層との界面に導電層
が存在し、これを通じてソースとドレイン電極間にリー
ク電流が流れ、トランジスタの電気特性を悪化させる。 【解決手段】半絶縁性GaAs基板1上にバッファ層
2、能動層3、オーミックコンタクト層4を順次積層さ
せた電界効果型トランジスタ用エピタキシャルウェハに
おいて、前記基板1と前記バッファ層2との間に絶縁性
エピタキシャル層5を介在させる。その絶縁性は、絶縁
性エピタキシャル層5の成長の際に水分を添加して、キ
ャリア濃度を下げることにより達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界効果型トラン
ジスタ用エピタキシャルウェハおよびその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】化合物半導体ショットキー電界効果トラ
ンジスタ(MESFET)は、半絶縁性GaAs基板上
に、有機金属気相エピタキシャル成長(MOVPE)法
により作成される。
【0003】まず、成長基板として、鏡面に仕上げられ
た半絶縁性GaAs基板(鏡面ウェハ)を用意し、その
ウェハ表面に硫酸系エッチャントやアンモニア系エッチ
ャントにより1〜2μmエッチングを施し、基板表面の
不純物を除去する。この半絶縁性GaAs基板1上に、
MOVPE法を用いて、例えば図4に示すように、バッ
ファ層2として高抵抗のアンドープGaAsもしくはア
ンドープGaAsとアンドープAlGaAsの多層構造
のエピタキシャル結晶を500〜1000nm成長させ、
次いで、能動層3としてn型GaAs(キャリア濃度1
〜5×1017cm-3)を100〜500nm成長させ、更に
オーミックコンタクト層4としてn+ 型GaAs(キャ
リア濃度1〜3×1018cm-3)を20〜100nm成長さ
せる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、問題点
は、従来技術で述べたエピタキシャル結晶成長方法で作
成されたエピタキシャルウェハの場合、半絶縁性GaA
s基板1とその上に形成されるエピタキシャル層6との
界面、正確にはバッファ層2との界面に、低抵抗の導電
層が存在することである。このような低抵抗層が形成さ
れる原因は、半絶縁性GaAs基板1の表面にもともと
Siが付着しており、このSiがエピタキシャル結晶の
成長中に結晶内に取り込まれ、n型キャリアとなってし
まうためである。
【0005】上記のような低抵抗層の存在するエピタキ
シャルウェハを用いて電界効果トランジスタを作成する
と、エピタキシャル層と成長基板(鏡面ウェハ)との界
面に存在する導電層を通じて、ソース電極とドレイン電
極間にリーク電流が流れ、トランジスタの電気特性を悪
化させる。この成長基板表面のSiを除去するため、エ
ピタキシャル結晶成長前に通常は成長基板のエッチング
洗浄を行うが、完全にSiを除去することはできない。
【0006】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、ソース電極−ドレイン電極間のリーク電流を低滅し
た電界効果トランジスタ用エピタキシャルウェハおよび
その製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の電界効果型トランジスタ用エピタキシャル
ウェハは、半絶縁性GaAs基板上にバッファ層、能動
層、オーミックコンタクト層を順次積層させた電界効果
型トランジスタ用エピタキシャルウェハにおいて、前記
基板と前記バッファ層との間に絶縁性エピタキシャル層
を介在させた構成のものである(請求項1)。
【0008】本発明のエピタキシャルウェハにおいて、
前記絶縁性エピタキシャル層は、1層もしくは多層構造
から成ることができる(請求項2)。絶縁性エピタキシ
ャル層は、III −V族化合物半導体から(請求項3)、
好ましくはGaAsの単層又はGaAsとAlx Ga
1-xAs(0<x<1)の多層構造から成るのがよい
(請求項4)。
【0009】本発明のエピタキシャルウェハは、半絶縁
性GaAs基板とその上に電界効果型トランジスタを構
成すべく成長されるエピタキシャル層との間に、絶縁性
エピタキシャル層を挟んだ構成となっているので、この
エピタキシャルウェハを用いて電界効果型トランジスタ
を構成した場合、そのソース電極とドレイン電極間の抵
抗値を高く維持することができる。このため、成長基板
とエピタキシャル層間に低抵抗層が存在していても、そ
の表面低抵抗層を介して電界効果型トランジスタのソー
ス電極とドレイン電極間にリーク電流が流れることを阻
止することができる。
【0010】上記絶縁性エピタキシャル層はそのままバ
ッファ層の一部として用いることも可能である。
【0011】次に、本発明の製造方法は、半絶縁性Ga
As基板上に有機金属気相成長法(MOVPE法)を用
いて多層のエピタキシャル層を成長させる電界効果型ト
ランジスタ用エピタキシャルウェハの製造方法におい
て、半絶縁性GaAs基板上に前記多層のエピタキシャ
ル層を成長させるに先立ち、その最初の層と同じ成長条
件に合わせて、半絶縁性GaAs基板上に有機金属気相
成長法(MOVPE法)を用いてGaAsの単層又はG
aAsとAlx Ga1-xAs(0<x<1)の多層構造
から成る絶縁性エピタキシャル層を成長させるものであ
る(請求項5)。前記絶縁性エピタキシャル層は、有機
金属気相成長法によりGaAs層又はAlx Ga1-x
s層を成長する際に水(水分)を添加することにより作
成することができる(請求項6)。また、絶縁性エピタ
キシャル層の一部にAlx Ga1-xAs層を取り扱う場
合は、前記絶縁性エピタキシャル層は、水分を添加しな
がらAlx Ga1-xAs層を成長することにより作成す
ると共に、そのAlx Ga1-xAs層のアルミニウムの
組成をジシラン(Si2 6 )のドーピング量で制御し
て成長することができる(請求項7)。
【0012】本発明の製造方法(請求項5〜7)は、電
界効果型トランジスタのバッファ層、能動層、オーミッ
クコンタクト層といった多層のエピタキシャル層を成長
させる場合と同じMOVPE法を用いて、かつ最初の層
例えばバッファ層と同じ成長条件に合わせて、絶縁性エ
ピタキシャル層を成長させるものであるので、両者のエ
ピタキシャル層の成長を連続的に行うことが可能であ
る。電界効果型トランジスタの多層のエピタキシャル層
を成長させるに先立って、絶縁性エピタキシャル層を成
長させることの効果は、上記請求項1〜4に関して述べ
たのと同じであり、ソース電極とドレイン電極間の抵抗
値が高くなるため、成長基板とエピタキシャル層間に低
抵抗層が存在していても、電界効果型トランジスタにお
けるソース電極とドレイン電極間にリーク電流が生じな
くなる点にある。
【0013】本発明の製造方法のうち、特に請求項6の
ものは、GaAs又はAlx Ga1-xAs層の成長の際
に水(水分)を添加することにより絶縁性エピタキシャ
ル層を作成する方法であるため、副原料の水素との爆発
の危険性なしに、酸素をGaAs又はAlGaAs半導
体中に取り込ませ、これによりGaAs又はAlGaA
s半導体中のキャリア濃度を低下させて絶縁層とするこ
とができる。
【0014】また、請求項7の製造方法は、水(水分)
を添加しながらAlx Ga1-xAs層を成長することに
より爆発の危険なしに前記絶縁性エピタキシャル層を作
成する上記手法を採る一方で、そのAlx Ga1-xAs
層のアルミニウム組成(Al混晶比:x)をジシラン
(Si2 6 )のドーピング量で制御する手法を採用し
ているので、高組成AlGaAs層の成長条件のまま、
即ちAlGaAsの原料供給量を一定としたまま、ジシ
ランのドーピング量を制御して、所望のAl組成にて絶
縁性AlGaAs層を得ることができる。この発明によ
り、多層構造絶縁性エピタキシャル層の成長の際は、一
つのAlGaAs層の成長条件で成長できることから、
原料の供給量の変更やその変更に伴うインターバルの時
間が大幅に短縮され、スループットが向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施形態に
基づいて説明する。
【0016】本発明の電界効果型トランジスタ用エピタ
キシャルウェハは、図1に示すように、半絶縁性GaA
s基板1とその上に形成されるFET構造のエピタキシ
ャル層6との間に、絶縁性エピタキシャル層5を挟んだ
構成を有する。通常のFET構造をなすエピタキシャル
層6は、アンドープGaAsバッファ層2、Siドープ
n型GaAs能動層3、そしてSiドープn+型GaA
sオーミックコンタクト層4を順次積層したものから構
成される。絶縁性エピタキシャル層5はIII −V族化合
物半導体により形成されており、ここではアンドープG
aAsの単層から成る。
【0017】絶縁性エピタキシャル層5は、MOVPE
法を用いて、次の成長方法で作成する。従来技術で示し
たとおり、半絶縁性GaAs基板1上には、バッファ層
2として、高抵抗のアンドープGaAsもしくはアンド
ープGaAsとアンドープAlGaAsの多層構造のエ
ピタキシャル結晶を500〜1000nm成長させる。こ
のバッファ層2の構成層のうち基板1上に最初に成長す
るバッファ層2の層(アンドープGaAs)と同じ成長
条件に合わせて、絶縁性エピタキシャル層5のGaAs
層を成長させる。
【0018】図2は、上記した絶縁性エピタキシャル層
5を、アンドープGaAs層5aとアンドープAlx
1-xAs(0<x<1)層5bとで構成した例であ
る。この絶縁性エピタキシャル層5も、成長基板1上に
最初に成長されるバッファ層2の層(アンドープGaA
s)と同じ成長条件に合わせて成長させる。
【0019】このアンドープGaAs層5aとアンドー
プAlx Ga1-xAs層5bの多層構造から成る絶縁性
エピタキシャル層5を成長する場合、特にアンドープA
xGa1-xAs層5bのアルミニウム組成(Al混晶
比:x)の変化を必要とする成長を行わせる際には、A
lGaAsの原料供給量は一定としたまま、ジシランを
ドーピングすることにより、アルミニウム組成を制御す
る。
【0020】このジシランによるAlGaAsの組成制
御の具体例を図3により説明する。
【0021】図3は、アンドープAlx Ga1-xAs層
5bを成長させる場合に、ジシランのドーピング量を変
えるとアルミニウム(Al)組成が変化する関係を示し
ている。この図3の縦軸はアルミニウム組成(%)、ま
た横軸はジシランのドーピング量(×10-5mole/min
)であり、曲線A〜Eはジシランが無添加のときのア
ルミニウム組成が10%、20%、30%、40%、5
0%である場合を示す。
【0022】これらの曲線A〜Eの全てについて、それ
ぞれ、アンドープAlGaAsにジシランをドーピング
して行くと、そのドーピング量に応じてアンドープAl
x Ga1-xAs層5bのアルミニウム組成が低下して行
くという関係があることが分かる。例えば、曲線Bはア
ンドープの状態でアルミニウム組成が20%(Al混晶
比x=0.2)のものであるが、ジシランのドーピング
量を10×10-5mole/min にするとAl組成が15%
(x=0.15)に低下し、50×10-5mole/min に
するとAl組成が10%(x=0.10)に低下する。
【0023】そこで、この関係を利用して、アンドープ
Alx Ga1-xAs層5bを成長する場合、特にアルミ
ニウム組成の変化を必要とする成長の際は、AlGaA
sの原料供給量を一定としたまま、ジシランをドーピン
グすることにより、アンドープAlx Ga1-xAs層5
bのアルミニウム組成を制御する。
【0024】このようにすることにより、多層構造の絶
縁性エピタキシャル層5の成長の際は、一つのAlGa
As層の成長条件で成長できることから、原料の供給量
の変更やその変更に伴うインターバルの時間が大幅に短
縮され、スループットが向上する。
【0025】なお、Alx Ga1-xAs層5bの成長プ
ロセスにおいては、化合物半導体結晶中のAlの強い反
応性のために水分の酸素のみが結晶中に取り込まれる。
しかし、Alx Ga1-xAs層5b中のAl組成の好ま
しい値としては、Al混晶比xが小さいと酸素の取り込
み率が小さいので抵抗率を上げ難く、またxが大きいと
結晶が酸化されやすく不安定であることから0.1≦x
≦0.8の範囲とするのが妥当である。
【0026】(実施例1)半絶縁性GaAs基板1とし
て、[011]方向に2°傾斜した(100)面を有す
る半絶縁性GaAs鏡面ウェハを用意した。この2°o
ff(100)半絶縁性GaAs鏡面ウェハ表面にMO
VPE法を用いて、まず水(水分)である水蒸気を微量
添加しながらアンドープGaAsを成長し、キャリア濃
度の低い高抵抗のGaAsから成る絶縁性エピタキシャ
ル層5を作成した。その後、さらにその上に、ごく簡単
なFET構造のエピタキシャル層6として、アンドープ
GaAsバッファ層2を500nm、Siドープn型Ga
As(キャリア濃度1.7×1017cm-3)能動層3を2
00nm、そしてSiドープn+型GaAs(キャリア濃
度3×1018cm-3)オーミックコンタクト層4を50nm
の厚さで、順次成長し積層して電界効果型トランジスタ
用エピタキシャルウェハ(図1)を得た。
【0027】次に、得られた電界効果型トランジスタ用
エピタキシャルウェハのエピタキシャル層6の表面に、
ソース電極、ゲート電極、ドレイン電極を付けた。この
FETについて、ゲート電極にピンチオフ電圧を印加
し、このときのソース−ドレイン間のリーク電流を調べ
た。比較試料として、絶縁性エピタキシャル層5を挿入
しない従来型のFETのリーク電流と表面状態も調べ
た。その結果、絶縁性エピタキシャル層5を挿入したF
ETのリーク電流は、15〜16μAと従来型のFET
の200μAに比較して非常に小さく、良好な電気特性
が得られた。
【0028】(実施例2)アンドープGaAs層5aと
アンドープAlGaAs層5bとから成る絶縁性エピタ
キシャル層5を持つ図2の電界効果型トランジスタ用エ
ピタキシャルウェハを作成した。
【0029】まずアンドープGaAs層5aを、上記実
施例1と同じ条件で成長した。このアンドープGaAs
層5aに続いて、アンドープAlGaAs層5bを成長
した。このアンドープAlGaAs層5bは、バッファ
層2の構成層のうち基板1上に最初に成長するバッファ
層2の層(アンドープGaAs)と同じ成長条件に合わ
せて成長させた。また、Alx Ga1-xAs層5bの成
長の際に水(水分)である水蒸気を添加しながら作成
し、そのAlGaAsの原料供給量は一定のまま、Al
GaAsのAl組成をジシランのドーピング量により制
御し、Al混晶比がx=0.3〜0.25であるアンド
ープAlx Ga1-xAs層5bを成長した。
【0030】得られた電界効果型トランジスタ用エピタ
キシャルウェハのエピタキシャル層6の表面に、ソース
電極、ゲート電極、ドレイン電極を付けたFETについ
て、ゲート電極にピンチオフ電圧を印加し、このときの
ソース−ドレイン間のリーク電流を調べた。その結果、
絶縁性エピタキシャル層5を挿入したFETのリーク電
流は、15〜16μAと従来型のFETの200μAに
比較して非常に小さく、良好な電気特性が得られた。
【0031】(変形例)上記絶縁性エピタキシャル層5
はそのままバッファ層の一部として用いる事も可能であ
る。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような優れた効果が得られる。
【0033】(1)請求項1〜4に記載の電界効果型ト
ランジスタ用エピタキシャルウェハによれば、半絶縁性
GaAs基板とその上に電界効果型トランジスタを構成
すべく成長されるエピタキシャル層との間に、絶縁性エ
ピタキシャル層を挟んだ構成となっているので、このエ
ピタキシャルウェハを用いて電界効果型トランジスタを
構成した場合、そのソース電極とドレイン電極間の抵抗
値を高く維持することができる。このため、成長基板と
エピタキシャル層間に低抵抗層が存在していても、その
表面低抵抗層を介して電界効果型トランジスタのソース
電極とドレイン電極間にリーク電流が流れることを阻止
することができる。
【0034】よって、本発明のエピタキシャルウェハを
用いることにより、ソース−ドレイン間のリーク電流を
大幅に低減することができ、優れた特性をもつ電界効果
トランジスタを高い素子歩留で作成することができる。
【0035】(2)請求項1〜4に記載の電界効果型ト
ランジスタ用エピタキシャルウェハによれば、電界効果
型トランジスタの多層のエピタキシャル層を成長させる
場合と同じMOVPE法を用いて、かつ最初の層と同じ
成長条件に合わせて、絶縁性エピタキシャル層を成長さ
せるので、両者のエピタキシャル層の成長を連続的に行
うことが可能である。電界効果型トランジスタの多層の
エピタキシャル層を成長させるに先立って、絶縁性エピ
タキシャル層を成長させるため、ソース電極とドレイン
電極間の抵抗値が高くなることから、成長基板とエピタ
キシャル層間に低抵抗層が存在していても、電界効果型
トランジスタにおけるソース電極とドレイン電極間にリ
ーク電流が生じなくなる。従って、本発明の製造方法に
よれば、ソースードレイン間のリーク電流を大幅に低減
した、優れた特性をもつ電界効果トランジスタを高い素
子歩留で作成することができる。
【0036】(3)請求項5〜7に記載の製造方法によ
れば、電界効果型トランジスタの多層のエピタキシャル
層を成長させる場合と同じMOVPE法を用いて、かつ
その最初の層と同じ成長条件に合わせて、絶縁性エピタ
キシャル層を成長させるので、両者のエピタキシャル層
の成長を連続的に行うことが可能である。また、電界効
果型トランジスタの多層のエピタキシャル層を成長させ
るに先立って、絶縁性エピタキシャル層を成長させるた
め、ソース電極とドレイン電極間の抵抗値が高くなるこ
とから、成長基板とエピタキシャル層間に低抵抗層が存
在していても、電界効果型トランジスタにおけるソース
電極とドレイン電極間にリーク電流が生じない。
【0037】(4)請求項6の製造方法によれば、Ga
As又はAlx Ga1-xAs層の成長の際に水分を添加
することにより絶縁性エピタキシャル層を作成するた
め、副原料の水素との爆発の危険性なしに、酸素をGa
As又はAlGaAs半導体中に取り込ませ、これによ
りGaAs又はAlGaAs半導体中のキャリア濃度を
低下させて絶縁層とすることができる。
【0038】(5)請求項7の製造方法によれば、水分
を添加しながらAlx Ga1-xAs層を成長することに
より爆発の危険なしに前記絶縁性エピタキシャル層を作
成する一方で、そのAlx Ga1-xAs層のアルミニウ
ム組成をジシランのドーピング量で制御しているので、
高組成AlGaAs層の成長条件のまま、即ちAlGa
Asの原料供給量を一定としたまま、ジシランのドーピ
ング量を制御して、所望のAl組成の絶縁性Alx Ga
1-xAs層を得ることができる。従って、多層構造絶縁
性エピタキシャル層の成長の際、一つのAlGaAs層
の成長条件で成長できることから、原料の供給量の変更
やその変更に伴うインターバルの時間が大幅に短縮さ
れ、スループットが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るFET用エピタキシャ
ルウェハの構造を示す断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態に係るFET用エピタキ
シャルウェハの構造を示す断面図である。
【図3】アンドープAlGaAsにおけるジシランのド
ーピング量とAl組成の関係を示した図である。
【図4】従来のFET用エピタキシャルウェハの構造を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 半絶縁性GaAs基板 2 バッファ層 3 能動層 4 オーミックコンタクト層 5 絶縁性エピタキシャル層 5a アンドープGaAs層 5b アンドープAlGaAs層 6 エピタキシャル層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半絶縁性GaAs基板上にバッファ層、能
    動層、オーミックコンタクト層を順次積層させた電界効
    果型トランジスタ用エピタキシャルウェハにおいて、前
    記基板と前記バッファ層との間に絶縁性エピタキシャル
    層を介在させたことを特徴とする電界効果型トランジス
    タ用エピタキシャルウェハ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の電界効果型トランジスタ用
    エピタキシャルウェハにおいて、前記絶縁性エピタキシ
    ャル層が1層もしくは多層構造から成ることを特徴とす
    る電界効果型トランジスタ用エピタキシャルウェハ。
  3. 【請求項3】請求項1記載の電界効果型トランジスタ用
    エピタキシャルウェハにおいて、前記絶縁性エピタキシ
    ャル層が、III −V族化合物半導体から成ることを特徴
    とする電界効果型トランジスタ用エピタキシャルウェ
    ハ。
  4. 【請求項4】請求項1記載の電界効果型トランジスタ用
    エピタキシャルウェハにおいて、前記絶縁性エピタキシ
    ャル層が、GaAsの単層又はGaAsとAlx Ga
    1-xAs(0<x<1)の多層構造から成ることを特徴
    とする電界効果型トランジスタ用エピタキシャルウェ
    ハ。
  5. 【請求項5】半絶縁性GaAs基板上に有機金属気相成
    長法を用いて多層のエピタキシャル層を成長させる電界
    効果型トランジスタ用エピタキシャルウェハの製造方法
    において、半絶縁性GaAs基板上に前記多層のエピタ
    キシャル層を成長させるに先立ち、その最初の層と同じ
    成長条件に合わせて、半絶縁性GaAs基板上に有機金
    属気相成長法を用いてGaAsの単層又はGaAsとA
    x Ga1-xAs(0<x<1)の多層構造から成る絶
    縁性エピタキシャル層を成長させることを特徴とする電
    界効果型トランジスタ用エピタキシャルウェハの製造方
    法。
  6. 【請求項6】請求項5記載の電界効果型トランジスタ用
    エピタキシャルウェハの製造方法において、前記絶縁性
    エピタキシャル層は、有機金属気相成長法によりGaA
    s層又はAlx Ga1-xAs層を成長する際に水分を添
    加することにより作成することを特徴とする電界効果型
    トランジスタ用エピタキシャルウェハの製造方法。
  7. 【請求項7】請求項5記載の電界効果型トランジスタ用
    エピタキシャルウェハの製造方法において、前記絶縁性
    エピタキシャル層は、水分を添加しながらAlx Ga
    1-xAs層を成長することにより作成すると共に、その
    Alx Ga1-xAs層のアルミニウムの組成をジシラン
    のドーピング量で制御して成長することを特徴とする電
    界効果型トランジスタ用エピタキシャルウェハの製造方
    法。
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