JPH1134494A - 光熱変換材料 - Google Patents

光熱変換材料

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JPH1134494A
JPH1134494A JP9196061A JP19606197A JPH1134494A JP H1134494 A JPH1134494 A JP H1134494A JP 9196061 A JP9196061 A JP 9196061A JP 19606197 A JP19606197 A JP 19606197A JP H1134494 A JPH1134494 A JP H1134494A
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laser
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JP9196061A
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Yonosuke Takahashi
洋之介 高橋
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザー光の吸収率を高くすることによって
光熱変換層の感度を向上させ、コストダウンを図ること
ができる光熱変換層を有する光熱変換材料を提供する。 【解決手段】レーザー吸収色素およびバインダーと層状
の無機化合物とを含有する光熱変換層を有する光熱変換
材料である。光熱変換層に含有される層状の無機化合物
は、水膨潤性の合成雲母であることが望ましく、水膨潤
性の合成雲母は、アスペクト比100以上であり、光熱
変換層における水膨潤性の合成雲母とレーザー色素およ
びバインダーとの重量比が、1/100〜55/100
0であることが望ましい。この光熱変換材料は、特に熱
転写材料に好適に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光熱変換材料に関
し、さらに詳しくは、レーザー光による光エネルギーを
熱エネルギーに変換することによって熱記録等を行う材
料、特に印刷分野におけるディジタルカラープルーフ、
ディジタル印刷版等に好適な光熱変換材料に関する。
【0002】
【従来の技術】グラフイックアーツ分野においては、カ
ラー原稿からリスフイルムにより一組の色分解フイルム
を出力し、それを用いて印刷版焼付けが行われるが、本
印刷を行う前に、色分解フイルムからカラープルーフを
作成し、色分解工程での誤りのチェック、色補正の必要
性チェック等が一般に行われている。このカラープルー
フ用の材料としては、印刷物との近似性から、印刷本紙
上での画像形成と共に、色材として顔料の使用が好まし
いとされている。
【0003】さらに中間調画像の高再現性を可能にする
高解像力、および高い工程安定性と共に近年は現像液を
使用しない乾式プルーフ作成法が要望されている。ま
た、最近の印刷前工程(プリプレス分野)における電子
化システムの普及に伴い、ディジタル信号から直接カラ
ープルーフを作成する材料の要求が高まっている。
【0004】高画質のカラープルーフを得るためには、
一般的には150線/インチ以上の網点画像を再現させ
る必要がある。そのためには、ディジタル信号から高画
質の網点を記録するためにディジタル信号で変調可能
で、かつ記録光を細く絞り込むことが可能なレーザー光
が使用される。
【0005】このようなレーザー光を利用して多色画像
形成する方法として,支持体上にレーザー光を吸収して
熱に変換する層(光熱変換層)、色材、ポリマーバイン
ダー等を含む熱転写型画像形成層がこの順に設けられた
材料を用い、レーザー光の吸収により生じた熱により画
像形成層を受像体への付着、転写させることにより画像
を形成する方法が知られている。
【0006】このよう画像形成方法において、特開昭6
3−319191号公報には光熱変換層にレーザー熱転
写に適した光熱変換用色素として各種の化合物が記載さ
れている。しかし、一般にレーザーのパワーが小さいた
め、材料側から効率よく光熱変換、記録可能な材料が必
要とされている。
【0007】効率よく、光熱変換、転写が可能な光熱変
換可能な材料としては、例えば、カーボンブラックをバ
インダーに中に分散した光熱変換層が知られている。し
かし、このような光熱変換層を有する光熱変換材料にお
いては、熱転写時において、カーボンブラックの飛散等
により受像シート等が変色する問題がある。
【0008】また、Sn、Bi、Te、Sb等の金属蒸
着膜を用いた光熱変換層を用いる例もある。しかし、こ
の光熱変換層を有する熱転写シートの場合、レーザー光
の反射率が高く光熱変換層の感度が低下する問題があ
り、さらに金属蒸着層の転写によってカブリが生じやす
い。また、一般に金属蒸着膜を成膜させるには、真空蒸
着装置等の大型の設備を要し、製造コストが高くなる嫌
いがある。赤外線吸収色素を有する光熱変換層の場合、
金属と同等のレーザー光吸収率とするためには、金属の
場合に比べて膜厚を大きくする必要があり、この結果、
感度が低下する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、レー
ザー光の吸収率を高くすることによって光熱変換層の感
度を向上させ、しかもコストダウンを図ることができる
光熱変換層を有する光熱変換材料を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した目的は、レーザ
ー吸収色素およびバインダーと層状の無機化合物とを含
有する光熱変換層を有することを特徴とする光熱変換材
料によって達成される。層状の無機化合物は、水膨潤性
の合成雲母であることが望ましく、水膨潤性の合成雲母
は、アスペクト比100以上であることが望ましい。光
熱変換層における水膨潤性の合成雲母とレーザー色素お
よびバインダーとの重量比が、1/100〜55/10
00であることが望ましい。また、この光熱変換材料
は、特に熱転写材料に好適に使用される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の光熱変換材料を熱転写シ
ートとして使用する場合、熱転写シートの支持体として
は、光熱変換層、画像形成層を機械的に支持する働きを
有するので、その材質は機械的強度が強く、耐熱性を有
すると共に有機溶媒に対する耐性の大きな材質が好まし
い。また、光照射を支持体側から行う場合には、光波長
に対して支持体の光透過率が大きい必要があり、さらに
光源としてレーザーを使用し、10μm以下の小スポッ
トに絞り込む場合には、支持体の複屈折率が小さいこと
が望ましい。支持体の厚みについては上記の特性を有し
ていれば、シート状、板状いずれでもよく、その使用目
的に応じて使用される。一般的な用途としては、シート
状の支持体が好適に用いられ、その際には5〜300μ
m、好ましくは25〜150μmの厚みが用いられる。
【0012】支持体の材質としては、一般的には、例え
ば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、
ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体等
の高分子化合物を挙げることができ、特に二軸延伸ポリ
エチレンテレフタレートが、機械的強度、熱に対する寸
法安定性の点で好ましい。
【0013】支持体の表面には、光熱変換層との密着性
を上げるためにグロー放電処理、コロナ放電処理等の物
理的な表面処理が施されてよい。また、必要に応じて支
持体と光熱変換層の間に下塗り層を設けてもよい。下塗
り層としては、支持体と光熱変換層の両者の間の密着性
が大きいものが望ましく、また、支持体の熱伝導による
感度低下を小さくするためには、ポリスチレン等の熱伝
導率の小さな材料が好ましい。これらの条件、および光
熱変換層の塗布溶媒に対する耐性を考慮して、被膜性の
ある材料から適宜選定される。その厚みは、特に制限は
ないが、通常は0.01μmから2μmが好ましい。ま
た、支持体の、光熱変換層とは反対面に必要に応じて、
例えば、反射防止層塗布等、各種処理がなされていても
よい。
【0014】本発明に用いる光熱変換層は、光源から照
射されるレーザー光による光エネルギーを熱エネルギー
に変換する働きを有する。このレーザー光は、半導体レ
ーザー、YAGレーザー等の固体レーザーを使用するこ
とが望ましい。光熱変換層には、少なくともレーザー吸
収色素、層状の無機化合物、バインダーが含有される。
レーザー吸収色素としては、シアニン色素、フタロシア
ニン色素、ナフタロシアニン色素、アントラキノン色
素、ピリリウム色素等の可視〜赤外域の波長領域で吸収
する色素が望ましい。
【0015】本発明における層状の無機化合物として
は、膨潤性無機層状化合物が好ましく、これらの化合物
としては、例えば、ベントナイト、ヘクトライト、サポ
ナイト、ビーデライト、ノントロナイト、スチブンサイ
ト、バイデライト、モンモリナイト等の膨潤性粘度鉱物
類、膨潤性合成雲母、膨潤性合成スメクタイト等が挙げ
られる。これらの膨潤性無機層状化合物は10〜15オ
ングストロームの厚さの単位結晶格子層からなる積層構
造を有し、格子内金属原子置換が他の粘土鉱物よりも著
しく大きい。その結果、格子層は正荷電不足を生じ、そ
れを補償するために層間にNa+ 、Ca2+、Mg2+等の
陽イオンを吸着している。これらの層間に介在している
陽イオンは交換性陽イオンと呼ばれ、いろいろな陽イオ
ンと交換する。特に層間の陽イオンががLi+ 、Na+
等の場合、イオン半径が小さいため、層状結晶格子間の
結合が弱く、水により大きく膨潤する。その状態でシェ
アーをかけると容易に劈開し、水中で安定したゾルを形
成する。ベントナイト及び膨潤性合成雲母はその傾向が
強く本発明の目的には好ましい。特に水膨潤性の合成雲
母が好ましい。
【0016】本発明に用いる水膨潤性の合成雲母として
は、 NaテトラシックマイカNaMg2.5(Si410)F2 Na又はLiテニオライト(NaLi)Mg2(Si4
10)F2 Na又はLiヘクトライト(NaLi)/3Mg2/3L
1/3Si410)F2 等が挙げられる。
【0017】本発明において好ましく用いられる水膨潤
性の合成雲母のサイズは厚さが1〜50nm、面サイズ
が1〜20μmである。拡散制御のためには、厚さは薄
ければ薄いほど良く、平面サイズは塗布面の平滑性及び
透明性を悪化しない範囲で大きいほど良い。従ってアス
ペクト比は100以上、好ましくは200以上、特に好ましく
は500以上である。
【0018】本発明の光熱変換層においては、レーザー
吸収色素カチオンが雲母の劈開面に吸着し、これらのレ
ーザー吸収色素が光熱変換層中で規則性のある配列をし
ているため、レーザー光の光エネルギーを効率的に熱エ
ネルギーに変換できるので光熱変換層の感度が向上する
ものと思われる。
【0019】また、レーザー光吸収色素を用いる場合、
これらは一般に被膜強度、すなわち、凝集力が小さく、
剥離方式で現像するために光熱変換層にバインダーが用
いられる。そのようなバインダーとしては、ゼラチン、
ポリビニルアルコール等の親水性ポリマー、ポリスチレ
ン、アクリル、その他の疎水性ポリマーが使用できる
が、層状の無機化合物、特に水膨潤性の合成雲母を膨
潤、劈開、分散させる上で親水性ポリマーが望ましい。
【0020】水膨潤性の合成雲母の含有量は、光熱変換
層においては、雲母/レーザー吸収色素+バインダーの
重量比率が1/100〜55/100、より好ましくは
5/100〜30/100の範囲であることが望まし
い。水膨潤性の合成雲母の含有量が1/100よりも少
ないと、光熱変換層における感度の向上の効果が少な
く、55/100よりも多いと、光熱変換層のひび割れ
が発生しやすい。また、光熱変換層におけるレーザー吸
収色素/バインダーの重量比率は、1/10〜3/1、
より好ましくは1/3〜2/1の範囲にあることが望ま
しい。レーザー吸収吸収色素の含有量が1/10よりも
少ないと、光熱変換層の感度向上の効果が少なく、3/
1よりも多いと、熱転写時、レーザー吸収色素を熱転写
して混色が生じやすくなる。
【0021】光熱変換層の厚みは、0.03〜1.0μ
m、好ましくは0.05〜0.5μmであり、本発明に
おいては、光熱変換層の感度が向上するので光熱変換層
の薄膜化を図ることができ、この面からのコストダウン
が図られる。
【0022】光熱変換層を支持体上に設けるには、公知
の方法により行うことができる。すなわち、レーザー吸
収吸収色素、水膨潤性の合成雲母等の層状の無機化合
物、バインダー等を有機溶媒、イオン交換水に十分に溶
解し、かつ分散し、ホエラー、スピナー等の回転塗布
法、グラビヤ、ドクターブレード等を用いたウエブ塗布
法、ディップコート等の方法により塗布する。有機溶媒
としては、アルコール、ケトン類、セロソルブアセテー
ト等が好適である。
【0023】本発明において、熱転写シートの場合、支
持体の上に前記した光熱変換層を設け、この光熱変換層
上に画像形成層が設けられる。画像形成層の材料として
は、画像を可視化するために、色材、およびバインダー
の混合物が好適に用いられる。色材としては、顔料、染
料が使用される。顔料は、一般に有機顔料と無機顔料に
大別され、前者は塗膜の透明性、後者は一般に隠蔽性に
優れる特性を有する。
【0024】印刷色校正用に使用する場合には、印刷イ
ンキに使用されるイエロー、マゼンタ、シアン、ブラッ
クと一致もしくはこれらに近似した色調の有機顔料が好
適に使用される。この他金属粉、蛍光顔料もその目的に
応じて使用される。好適に使用される顔料としては、ア
ゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系等のスレン
系、ジオキサジン系、キナクリドン系、イソインドリン
系等が挙げられる。
【0025】画像形成層は、その被膜性と脆さ等を制御
するため、少なくとも1種の結合剤を含む。また、結合
剤は上記の塗膜のレオロジカルな性質を制御するためと
分散系の顔料を安定化させるためにも使用される。代表
的には顔料と結合剤または結合剤の一部が、所望の粒径
が得られるまでミルの中で粉砕される。
【0026】粉砕されたペーストを溶媒または溶媒混合
物によって希釈して、所望の粘度の分散物を得る。画像
状照射部、および非照射部に対応して画像形成層を選択
的に転写し、高画質の画像を得るために、本発明に用い
る画像形成層塗膜の剪断破壊力および伸びは共に小さい
ことが好ましい。そのためには、画像形成層に適した結
合剤中の少なくとも1種は、剥離現像温度において脆性
であることが望ましい。この観点から、少なくとも結合
剤の1種はガラス転移温度Tgを有するポリマーの場合
には、ガラス転移温度Tgが少なくとも常温以上である
ことが好ましい。
【0027】画像形成層は、顔料および結合剤と共に脆
く、一色のみの高画質を得る上では、良好な特性を有す
るが、受像体上に既に形成されている画像の上に、別の
画像を記録、転写、接着し多色化させる場合、強い加圧
もくしは加熱条件が必要となり、記録装置が複雑、高価
になりやすい。このような場合、画像形成層に可塑剤を
添加して被膜の接着性、凝集力の制御を行うことができ
る。なお、画像形成層には、界面活性剤、増粘剤、分散
安定剤、接着促進剤、その他の添加剤を含むこともでき
る。
【0028】本発明における熱転写シートに対して用い
られる受像シートは、公知のものがいずれも使用可能で
あるが、画質、記録感度等の性能面で支持体上に高分子
を主体とした受像層を設けた構造が望ましい。このよう
な受像シートとしては、記録画像をそのまま最終画像と
して使用する場合と、形成された画像を別の受像体に再
転写して使用するための中間受像シートの二種類があ
り、これらのいずれの場合でも支持体もしくは受像層と
支持体との間の中間層がクッション性を有することが好
ましい。このような受像シートとして特開昭61−18
9535号公報、特開平9−71059号公報に記載の
受像シートを好適に用いることができる。
【0029】本発明の光熱変換材料は、上記した光熱転
写シートの他に、光エネルギーを熱エネルギーに変換す
ることによって、画像記録等を行う分野にも使用できる
ことはいうまでもない。このような分野として熱を利用
して記録する多くの分野に利用可能である。例えば、印
刷版について具体的に説明すると、アルミ基板の上にレ
ーザー吸収性アブレーション層、シリコーン樹脂層を積
層した構成の材料がディジタル オン デマンド印刷用
に注目を受けている。ハイパワーレーザーを上記材料に
照射してレーザー吸収層(光熱変換層)の熱分解反応等
によるアブレーションを起こさせ、次いで処理液により
シリコーン樹脂層(インキ反発性)を除去することによ
り、インキ付着性(反発性)画像を形成し、印刷する方
法である。この材料の光熱変換性アブレーション層に本
発明における光熱変換材料を用いることが可能である。
【0030】また、透明プラスチック基板(例えば、ポ
リカ−ボネート基板)の上に本発明の光熱変換材料を塗
布、積層した材料は、レーザー光の熱作用により光熱変
換材料層そのものが溶融、熱分解等の作用により記録さ
れ、光反射率変化を起こすので、光ディスク、光カード
等の用途にも応用することが可能である。また、感熱発
色記録紙の場合、レーザー光から変換された熱を利用し
て色素前駆体の発色を起こさせるものであり、光から変
換された熱だけを利用する点で上記レーザー熱転写と共
通する。
【0031】
【実施例】 <実施例1> (光熱変換層の作成) 下記光熱変換層用塗布液を調整した。 赤外線吸収性シアニン色素(下記の構造式1) 0.3重量部 合成雲母 0.1重量部 (スズライト40H、エムアールアイ(MRI社製) ポリビニルアルコール 6重量部 (ポバール、タイプ205、クラレ(株)製) イソプロピルアルコール 5重量部 イオン交換水 20重量部 上記の成分を、スターラーで攪拌下に混合して、光熱変
換層用塗布液を調整した。
【0032】構造式1
【化1】
【0033】支持体の準備 厚さ75μmのポリエステルテレフタレートの上に、下
塗り層として、スチレン−ブタジエン共重合体(厚さ
0.5μm)、ゼラチン(厚さ0.1μm)をこの順に
設けたフイルムを、熱転写シート用支持体として準備し
た。
【0034】この支持体の上に、上記の光熱変換層用塗
布液を回転塗布機(ホエラー)を使用して1分間塗布
し、塗布物を100℃のオーブン中で2分間乾燥して、
光熱変換層を作成した。この光熱変換層を走査型電子顕
微鏡により断面観察したところ、平均膜厚0.25μm
であった。また、分光光度計による830nmにおける
吸光度を測定したところ1.6であった。
【0035】<比較例1>光熱変換層用塗布液中に雲母
を使用しない他は、実施例1と同様にして光熱変換層を
作成した。この光熱変換層を走査型電子顕微鏡により断
面観察したところ、平均膜厚0.3μmであった。ま
た、分光光度計による830nmにおける吸光度を測定
したところ1.4であった。
【0036】<実施例2>実施例1で作成した光熱変換
層上に、画像形成層を設けて熱転写シートを作成した。 画像形成層塗布液用母液の調整 ポリビニルブチラール (電気化学工業株式会社製 デンカブチラール#200−L) の20重量%溶液(溶媒:n−プロピルアルコール) 63重量部 色材(マゼンタ顔料、東洋インキ株式会社製、 リオノールレッド6B4290G、C.I.Pigment Red 57:1) 12重量部 分散助剤(ICI株式会社製、ソルスバースS−2,000) 0.8重量部 n−プロピルアルコール 60重量部 ガラスビーズ 100重量部 上記成分を、ペイントシェーカー(東洋精機株式会社
製)を使用して2時間分散処理し母液を調整した。
【0037】 画像形成層塗布液の調整 上記の画像形成層塗布液用母液 10重量部 n−プロピルアルコール 60重量部 界面活性剤(大日本インキ株式会社製、 メガファックF−176PF) 0.05重量部 上記の成分をスターラーで攪拌下に混合して、マゼンタ
画像形成層塗布液を調整した。上記の熱転写シート用支
持体に設けた光熱変換層上に、マゼンタ画像形成層塗布
液を回転塗布機(ホエラー)を使用して1分間塗布し、
塗布物を100℃のオーブン中で2分間乾燥して、画像
形成層を作成した。この画像形成層を走査型電子顕微鏡
により断面観察したところ、平均膜厚0.25μmであ
った。
【0038】<比較例2>比較例1の雲母を含有しない
光熱変換層上に、実施例1と同様にして画像形成層を設
け、熱転写シートを作成した。
【0039】 (受像要素の作成) 受像層用塗布液の調整 受像第1層塗布液 ポリ塩化ビニル (日本ゼオン(株)製、ゼオン25) 9重量部 界面活性剤 (大日本インキ(株)製、メガファックF−177P) 0.1重量部 メチルエチルケトン 130重量部 トルエン 35重量部 シクロヘキサン 20重量部 ジメチルフォルムアミド 20重量部
【0040】 受像第2層塗布液 メチルメタクリレート/エチルアクリレート/メタクリル酸共重合体 (三菱レーヨン(株)製、ダイヤナールBR−77) 17重量部 アルキルアクリレート/アルキルメタクリレート共重合体 (三菱レーヨン(株)製、ダイヤナールBR−64) 17重量部 ベンタエリスリトールテトラアクリレート (新中村化学(株)製、A−TMMT) 22重量部 界面活性剤 (大日本インキ(株)製、メガファックF−177P) 0.4重量部 メチルエチルケトン 100重量部 バイドロキノンモノメチルエーテル 0.05重量部 2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン (光重合開始剤) 1.5重量部
【0041】受像層の塗布 厚さのポリエステルテレフタレート(PFT)フイルム
を支持体として、回転塗布機(ホエラー)を使用して上
記受像第1層塗布液を塗布し、100℃のオーブン中で
2分間乾燥した。得られた第1層の膜厚は1μmであっ
た。この第1層上に、第2層用塗布液を用いて同様の方
法により塗布し、乾燥膜厚26μmの受像第2層を積層
し、受像要素を得た。
【0042】上記の熱転写シートと受像要素を用い、下
記の条件でレーザー熱転写記録を行った。 半導体レーザー波長 : 830μm 光熱変換層上でのビーム径: 7μm 膜面上でのレーザーパワー: 110mW レーザー走査 :直径20cmの円筒型ドラ
ムの外周面に受像要素、その上に熱転写シートを接触さ
せて密着,固定し、走査速度8m/秒、副走査ピッチは
5μm
【0043】試験の結果、比較例2の熱転写シートを用
いた場合、線幅が6μmであるのに対し、実施例2の熱
転写シートを用いた場合、線幅が7μmと比較例2の場
合に比較して20%近くの感度向上を示した。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、光熱変換
層中にレーザー吸収色素およびバインダーと水膨潤性の
合成雲母等の層状の無機化合物とを有するので、レーザ
ー光の吸収率が高く、光熱変換層の感度が向上する。こ
のため、光熱変換層の厚みを薄くでき、あるいは光熱変
換層における高価なレーザー吸収色素の含有量を少なく
できるためコストダウンを図ることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザー吸収色素およびバインダーと層
    状の無機化合物とを含有する光熱変換層を有することを
    特徴とする光熱変換材料。
  2. 【請求項2】 前記層状の無機化合物が、水膨潤性の合
    成雲母であることを特徴とする請求項1に記載の光熱変
    換材料。
  3. 【請求項3】 前記水膨潤性の合成雲母が、アスペクト
    比100以上であることを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の光熱変換材料。
  4. 【請求項4】 前記水膨潤性の合成雲母とレーザー色素
    およびバインダーとの重量比が、1/100〜55/1
    000であることを特徴とする請求項2またたは請求項
    3に記載の光熱変換材料。
  5. 【請求項5】 前記光熱変換層が、熱転写材料に設けら
    れていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいず
    れかに記載の光熱変換材料。
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CN100372693C (zh) * 2003-03-03 2008-03-05 王子制纸株式会社 热转印接收片材

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