JPH11344567A - X線検出器及び放射線検出方法 - Google Patents
X線検出器及び放射線検出方法Info
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Abstract
電圧、電流特性が非線形であっても、一定のサンプリン
グタイミングで前記電荷を低ノイズで安定且つ確実に読
み出すこと。 【解決手段】 画素CPの蓄積電荷Qは信号線上に読み
出され、チャージアンプより電圧V0に変換された後、
積分回路により積分され電圧VXになる。前記電荷Qを
読み出してからのサンプルホールド回路によるサンプリ
ング時間を適切に決めることにより、電圧VXからスイ
ッチング素子1の抵抗による影響を排除することができ
るため、電圧VXを安定にサンプルホールドすることが
できる。しかも、積分回路はチャージアンプで発生した
高周波ノイズを減衰する特性を有するため、電圧VXの
S/Nを改善することができる。
Description
照射されたマトリックス状に配列された光電素子から撮
影画像を形成するための信号を読み出すX線検出器及び
放射線検出方法に関する。
ス状に配置された光電素子による信号収集手法には、様
々な方式があるが、その中で、図8に示すように、X線
照射後に前記光電素子に相当する各画素に蓄積された画
素電荷をTFT(Thin Film Transistor)等のスイッチ
ング素子を経由して信号線に読み出し、チャージアンプ
で電荷を電圧変換してサンプリングする最も簡単な方式
が知られている。
valuation of a prototype real-time detector",Zhao
et.al,:Med Phys.Vol.24(12),1997 に記載されており、
広く知られている。実際に市販(EG&G社AmplifierーM
ultiplexer array chip,MB Series)されてもいる。
た光電素子とスイッチング素子で形成されるひとつの画
素回路に着目した図である。但し、画素は等価回路とし
て、電荷を蓄積するコンデンサCPで示してある。X線
等が照射されることにより、画素CPに蓄積された電荷
QはTFT等のスイッチング素子1がオンになったタイ
ミングで、信号線2上に送出される。この信号線2上に
送出された電荷Qはチャージアンプ(演算増幅器31と
コンデンサCfから成る積分回路)3により電圧V0に
変換され、この電圧V0は更にサンプルホールド回路4
のサンプリング用のスイッチ41をオンすることによっ
てコンデンサCに蓄積されて、サンプルホールドされ
る。
に重畳するノイズは下式で与えられることも知られてお
り、上記市販されるデータシートにも記載がある。
の入力までの容量成分であり、信号線2の浮遊容量など
も含まれる。Cfはチャージアンプの出力電圧V0と入
力電荷量Qの関係を与える容量成分であり、V0=−Q
/Cfで与えられる。
らかなように、ノイズを低減するにはチャージアンプ3
の性能を格段に向上させ、Csを小さくすることが必要
である。
あるばかりか、マトリックス状に配列された各画素CP
の電荷Qを運ぶ信号線2が長くなると、大きくなり、従
って、ノイズの低減には限界があつた。また、仮にCs
を十分小さくして設計したとしてもチャージアンプ3の
ノイズ成分以下には低減できず、そのノイズはチャージ
アンプ3を構成する初段のFET等の性能で決まってし
まう。それにも限界があり、低ノイズのFETは高価で
量産も困難であった。
な対策が,“CMOS low noise amplifier for microstri
p readout design and results",Nuclear Instruments
andMethod in Physics Research A301(1991)に記載さ
れている。
線で囲まれたノイズ低減用の整形回路5が挿入されてい
る。これにより、チャージアンプ3の出力からサンプル
ホールド回路4までの間は、更に下記周波数特性を有す
ることになる。
…(2) 但し、SQRは根号を表わし、a=Cd/C
x b=1/(Cx−RX)であり、wはこの回路に入
力する信号の角周波数成分である。
特に低周波成分のノイズが除去できるため、結果として
サンプリング時のノイズは低減する。更に、整形回路5
の後段にコンデンサと抵抗器で構成された積分器を付け
た回路も同じ文献にて考案されており、このような積分
器を付けることによって、高周波ノイズまで除去できる
効果がある。
は、ガンマ線検出器のようにパルス状に到来する放射線
で生じた電荷を逐次検出する目的で考案されたものであ
り、図10(A)で示すように整形回路5の出力電圧V
Xの波形がパルス状になる。この時、チャージアンプ3
の出力信号V0は図10(B)に示す如くであり、時間
が経つと共に減衰する。図10(A)で示したパルス信
号の位置は信号線2上に存在する抵抗値に依存する。ま
たピーク値はこの抵抗値と信号源となる電荷量Qとで定
まる。従って,抵抗値が一定ならば予めピーク位置を求
めておき、その位置でサンプリングすれば電荷量Qに対
応する信号がサンプルされる。
電荷を取り出すためのスイッチング素子1として、TF
Tのような抵抗値が電荷量Qによって変化するものが使
われることがあり、このような場合、図11に示すよう
に電圧(Vds)と電流(Ids)の関係は線形関係に
ならないことが生じる。これは、トランジスタ構造を有
するスイッチング素子1には一般的に観測されがちな特
性である。
使用すれば、図10(A)に示した出力電圧VXのピー
ク位置が電荷量Qに依存して変動するため、一定のタイ
ミングでサンプリングすることができない。また、ピー
ク値と電荷量Qとの関係も非常に煩雑な関係となること
から、図9に示した回路をそのまま使用することは困難
であるという問題があった。
るためになされたもので、その目的は、各画素の電荷を
取り出すスイッチング素子の電圧、電流特性が非線形で
あっても、一定のサンプリングタイミングで前記電荷を
低ノイズで確実に読み出すことができるX線検出器及び
放射線検出方法を提供することにある。
に、第1の発明の特徴は、2次元マトリックス状に配列
された画素にX線を当てることにより各画素に蓄積され
た電荷をスイッチング素子を介して順次取り出し、取り
出した電荷をチャージアンプにより電圧に変換し、この
電圧をサンプルホールド回路によりサンプルホールドし
て出力するX線検出器において、前記チャージアンプと
サンプルホールド回路との間に積分回路を備え、この積
分回路により前記電圧を積分して得た電圧をサンプルホ
ールドして出力することにある。
記スイッチング素子をオンして、前記画素に蓄積された
電荷を取り出して所定時間以上経つと、前記積分回路の
出力電圧は前記スイッチング素子の抵抗の影響のない値
になるため、これをサンプリングすれば、前記スイッチ
ング素子が非線形特性を有していても、蓄積電荷の量に
よらない一定のサンプリングタイミングによりサンプリ
ングし得るようになる。また、前記積分回路の周波数特
性を高周波で減衰するようにすることにより、チャージ
アンプなどによるノイズが低減される。
子をオンした時点から所定時間後に前記積分回路の出力
電圧をサンプリングすることにある。
ンデンサと増幅器により構成され、且つ、前記抵抗器を
カップリングコンデンサを介して前記チャージアンプに
接続し、且つ、前記カップリングコンデンサと積分回路
により構成される回路の周波数特性が高周波側で低減す
るように諸定数を決定する。
前記チャージアンプ等から入力される高周波ノイズを低
減する。
ンデンサにより構成され、且つ、前記抵抗器を前記チャ
ージアンプに直接接続し且つ、前記積分回路の周波数特
性が高周波側で低減するように諸定数を決定する。
前記チャージアンプ等から入力される高周波ノイズを低
減する。
するコンデンサを前記サンプルホールド回路を構成する
コンデンサと兼用にすることにある。
前記サンプルホールド回路が兼用になり、装置の構成が
簡単化される。
デンサ及びカップリングコンデンサの各々に蓄積電荷を
放電させるリセットスイッチを並列接続し、これらリセ
ットスイッチのオン、オフは前記スイッチング素子のオ
ン、オフと所定の位相差を保つて同期して行うようにす
ることにある。
グ素子がオンする前に、前記リセットスイッチをオンし
て蓄積電荷を放電した後、前記リセットスイッチをオフ
した状態で、前記スイッチング素子をオンして、蓄積電
荷をチャージアンプに入力することにより、前記積分回
路から前記蓄積電荷量に正確に対応する電圧が得られ
る。
する前記抵抗器の値又は、前記カップリングコンデンサ
の値を可変とすることによって、前記抵抗器又は、前記
カップリングコンデンサの値を任意に選択して設定する
と共に、選択した値に応じて前記積分回路の出力電圧の
サンプリングタイミングを変えることにある。
抗器の値を大きくすれば、時定数が増大し、積分回路の
積分効果が大きくなって、ノイズ低減効果を増大させる
が、前記積分回路の出力電圧が前記スイッチング素子の
非線形特性の影響のない安定した値になるまでの時間が
延びるため、前記スイッチング素子がオンしてサンプリ
ングするまでの時間を長くしなければならない。このサ
ンプリングするまでの時間が長いと画像の分解能が低減
することになる。従って、ノイズ低減効果を増大すれ
ば、その反面、画像の分解能が低減することになる。
状に配列された画素に放射線を当てることにより各画素
に蓄積された電荷を順次取り出して電圧に変換し、この
電圧をサンプルホールドして出力する放射線検出方法に
おいて、前記画素から取り出した電荷を対応する電圧に
変換する過程と、前記変換により得られた電圧を積分す
る過程と、前記積分して得られた電圧をサンプルホール
ドする過程とを備えることにある。
周波数特性を高周波で低減するように設定しておけば、
前記電荷を電圧に変換する際に発生する高周波ノイズが
低減され、これがサンプルホールドされることになる。
又、前記積分過程により前記画素から電荷を取り出す半
導体素子の抵抗の影響が排除される時間経ってから、前
記積分して得られた電圧をサンプリングすることによ
り、前記半導体素子が非線形特性を有していても、前記
サンプリングにより、前記積分して得られた電圧を常に
安定に得ることができる。
に基づいて説明する。図1は本発明のX線検出器の第1
の実施の形態を示したブロック図である。但し、従来例
と同一部分には同一符号を用いて説明する。
に配列した画素回路13の中の1本のラインを取り出し
て示したものである。X線を照射すると画素の容量成分
CP(以降画素CPと称する)は電荷Qを蓄積し、この
電荷QはTFTなどのスイッチング素子1を介して信号
線2上に読み出される。チャージアンプ3は信号線2上
に読み出された電荷Qを積分し、この積分値に対応した
電圧V0を発生する。この電圧V0はカップリングコン
デンサCdを通して積分回路6に入力され、ここで積分
されて電圧VXとなり、これがサンプルホールド回路4
により保持される。この際、読出制御回路8はスイッチ
ング素子1のオンオフ、チャージアンプ3や積分回路6
のリセット及びサンプルホールド回路4のサンプリング
タイミングなどを制御して、電荷Qの読み出し制御を行
う。
1、コンデンサCf及びリセットスイッチ32により構
成されている。積分回路6は抵抗RX、演算増幅器6
2、コンデンサCx及びリセットスイッチ63により構
成されている。サンプルホールド回路4はサンプリング
スイッチ41と電荷保持用のコンデンサCsampleより構
成されている。又、カップリングコンデンサCdにはリ
セットスイッチ61が並列接続されている。
る。上記した画素CPを構成する光電素子にはアモルフ
アスSe等の光導電体が使用され、x線が当たるとその
強度に応じた量の正孔と電子を生じる。この光導電体に
は電界が掛けられており、電子は高電位側の電極に、正
孔は低電位側の画素電極にそれぞれ引き寄せられる。こ
の誘電作用により生じた電荷は図1に示した画素の等価
回路のCPに蓄積されるQで表わされる。このQを蓄積
する容量成分は上記したようにCPで表わされており、
実際の構成では上記光導電体がそのまま容量成分を構成
したり、或いは補助的な容量成分が上記画素電極とグラ
ウンド電位との間に設けられてCPなる容量成分を形成
する。
をオフ状態にする。この間、X線照射が行われる。これ
により画素CPに電荷QTが蓄積される。その後、読出
制御回路8はリセットスイッチ32、61、63をオフ
にすると共に、スイッチング素子1をオン状態にして電
荷Qを信号線2上に伝達する。これにより、チャージア
ンプ3はV0=Q/Cfなる電圧を出力する。なお、リ
セットスイッチ32、61、63の開閉タイミングは全
て読出制御回路8により同一のタイミングで制御される
ものとする。
Xとなり、この電圧VXがサンプルホールド回路4に入
力される。読出制御回路8は適切なタイミングで、サン
プリングスイッチ41をオンすることにより、電圧VX
をコンデンサCsampleに保持し、その後、サンプリング
スイッチ41をオフし、更に、リセットスイッチ32、
61、63をオンして、各回路に蓄積されている電荷を
放電して、各回路をリセットする。
X線検出器の全体構成図を示したブロック図である。図
1の画素CPに相当する光電変換素子21は、例えば1
000×1000の行列状に配置されて画素を形成す
る。各光電変換素子21のそれぞれに対応して設けられ
た読み出し用のスイッチング素子1としての複数のTF
T22と、各列のTFT22のゲートに駆動信号を送出
するゲートドライバ23と、各行のTFT22のドレイ
ンが共通に接続された図1に示した回路のチャージアン
プ3、積分回路6及びサンプルホールド回路4に相当す
る初段処理回路24と、各初段処理回路24の出力を時
分割多重化するマルチプレクサ25と、マルチプレクサ
25の出力を増幅するアンプ26と、アンプ26の出力
をアナログ/デジタル変換してX線画像信号として出力
するA/Dコンバータ27とを備えている。
旦ホールドされた電圧はアナログマルチプレクサ25へ
他のライン出力と共に入力され、マルチプレクサ25で
逐次ライン出力の選択を行って1次元電気信号として出
力された後、A/Dコンバータ27でデジタル化され
て、図示されない2次元メモリ上の2次元光電変換素子
21の位置に応じたアドレスに格納される。
チング素子1は図2に示したようにTFT22などの半
導体素子で構成され、この半導体素子は一般に図11に
示すような非線形の電圧一電流特性を有している。即
ち、電荷Qによってスイッチング素子1にはQ/CPな
る電圧Vdsが掛かるが、このVdsに対して実際に流
れる電流は図示のように線形関係にはならず、Vdsが
大きくなっても電流はそれに比例しない。
グ素子1自体の抵抗値は見かけ上大きくなるような現象
が現れる。これはこのスイッチング素子1を構成する半
導体で決定される特性であるが、TFTのようなトラン
ジスタ構造を有する素子には、この現象が生じ易い。
オンの状態になり、電荷Qが信号線2に流れている状態
ではリセットスイッチスイッチ32、61、63はオフ
に制御されており、V0には下記に述べるような電圧が
発生する。ここで、Rtはスイッチング素子1のオン時
の抵抗値を表わし、Nは図11に示すようにノイズ源を
表わす。
は、V0=(−Q/cf)[1−exp(−t/(CP
−Rt))]+(1+Cs/Cf)N で表され、この
式から十分時間が経過した後で、サンプリングを行え
ば、V0=(−Q/Cf)+(1+Cs/Cf)N と
いう電圧を観測でき、Rtが図11の特性を有していて
も、信号電荷Qに比例した電圧が得られることが示され
る。しかし、ノイズ源Nは信号線2の浮遊容量Csが大
きければ大きいほど、信号観測に悪影響を与えることが
示される。
小さくさせるものである。上記したV0は更に積分回路
6により積分されて、電圧VXとなるが、この電圧VX
は時間経過と共に下記に示したようになる。
xで表わしている。
スイッチング素子1をオンしてからサンプリングを行う
までの時間がCd・RXなる時定数に対して十分大きけ
れば、図3に示すように、Vx=Q[Cd/(Cf・C
x)]+Nx となって、Rtに依存しない安定した出
力として取り出し得ることが分かる。
分Nxは積分回路6の伝達関数F(S)から推定解析す
ることができる。
+(1/Cd・RX))] で示される。ここで、S=
jwとおけば、F(w)=(1/Cx・RX)[1/S
QR(W2+(1/Cd・RX)2)]…(3)となり、
その周波数特性が得られる。但し、wはノイズの角周波
数である。(3)式は図4に示すように表され、その周
波数特性からノイズの高周波成分の低減は明らかであ
る。即ち、(3)式より、積分回路6はノイズの高周波
成分を低減させることが分かる。この周波数特性はw=
√3/(Cd・RX)の位置でゲインが半分になるよう
な特性であり、図4に示すように高周波になるに従って
次第に0に漸近する。
上げて説明する。画素CPを1000×1000のマト
リックス構成として、1秒間に10msのX線を照射
し、30コマのフレームレートで画像収集する場合を例
示する。
を蓄積する動作を行い、X線照射後に電荷読み出す動作
を行うとすれば、1フレームあたり23msで画像を取
集する必要がある。信号線1ラインには1000画素の
画素回路13が接続されているため、1画素当たりの信
号収集は23μsで行わなければならないことになる。
ここでは、スイッチング素子(TFT)1をオン状態に
なってから電荷を読み出し、サンプリングするまでの時
間を20μ程度に設定するものとする。
電荷Qによって変動するが、ここでは2MΩ>Rt>1
MΩとする。またCsは浮遊容量であるから制御しにく
いが、ここでは50pF程度とする。この場合、図1の
抵抗やコンデンサの定数を以下のように設定すればよ
い。
・RX=2.5μsとなり、20μ後にはVxの信号成
分は一定の値に収束する。なお、Vxは積分回路6がな
い図8の従来例の出力電圧V0に比べて、Cd/Cx倍
されるが、上記のように値を選択すれば5倍大きな信号
が検出できることになる。信号が大きければ、それより
後段の回路で生じるノイズの耐性が向上するため、上記
の設定によってノイズ耐性の利点も生ぜしめる。
が図4に示すような周波数特性で低減することを説明し
たが、ノイズは以下のように低減される。
発生するノイズはこのように高周波になるに従って低減
するため、S/N比は極めて高く、例えば1MHzのノ
イズ周波数では約15倍のS/N向上が達成される。従
って,ここで例示したパラメータで回路を構成し、スイ
ッチング素子1をオンした後、20μs後にサンプリン
グスイッチ41をオン/オフして電圧をホールドすれ
ば、S/Nが向上した信号をデジタル化することが可能
であり、微弱なX線によつて生じる微弱信号のノイズを
低減して画像化することが可能となる。
Qを読み出してから適切なタイミングでサンプルホール
ドすることにより、積分回路6から出力される電圧VX
からスイッチング素子1の抵抗Rtの影響を排除するこ
とができるため、一定の値に収束した電圧VXをサンプ
ルホールド回路4で安定且つ確実にホールドすることが
でき、電荷Qの読み出しを安定に行うことができる。し
かも、積分回路6は図4に示したような周波数特性を有
するため、チャージアンプ3で発生したような高周波ノ
イズを低減することができ、読み出し信号のS/Nを向
上させることができる。これにより、弱いX線照射時に
も、鮮明なX線撮像画像を得ることができる。
形態を示したブロック図である。但し、図1に示した第
1の実施の形態と同様の部分は同一符号を用い、適宜そ
の説明を省略する。本例はカップリングコンデンサCd
と演算増幅器62との間に挿入される抵抗として、抵抗
値の小さなRX1と抵抗値の大きなRX2があり、モー
ドによりスイッチ10、11によりいずれか一方の抵抗
が読出制御回路8により選択されるようになっている。
他の構成は、図1に示した第1の実施の形態と同様であ
る。
る。例えば、X線透視下で長時間観察を行う場合などで
は、空間分解能はそれほと要求されず、被曝低減の方が
重要な場合がある。このような場合には、X線線量を半
減するなどの措置が取られるが、画素に蓄積される電荷
量も半減するため、読み出される信号のS/Nが悪くな
る。 上記のように被曝低減を図った場合、スイッチ1
1をオンにして、抵抗RX2を使用することによりS/
Nの改善を行う。図中、RXlは第1の実施の形態で例
示した50kΩの抵抗器、RX2は100kΩとして、
被曝低減モードの場合はRX2を選択して動作させる意
図を示すものである。
時定数が増大し、図6(B)に示すF(w)の形状が変
化して小さいレベルのノイズ周波数に対しても低減効果
を得ることができるようになる。即ち、前記時定数が増
大すると、積分回路6の積分効果が向上してノイズ低減
作用が増加する。従って、積分回路6の出力である電圧
VxのS/N比も向上するようになる。但し、抵抗RX
を大きくすれば電圧Vxの信号の時定数が図6(B)に
示すように増大するため、スイッチング素子1をオンし
てからサンプリングを行うまでの時間を相対的に長く
(40μS)する必要がある。
500の分解能になるように、隣接した2つの画素CP
のスイッチング素子1を同時にオンするように読出回路
8により制御して、1ラインに500画素の読み出しを
行うようにすればよい。
合は、スイッチ10がオンされることにより、抵抗RX
1が選択されて使用される。この場合は第1の実施の形
態と同様に、積分回路8の出力電圧VXは図6(A)で
示したようになり、20μSで画素を読み出すことがで
き、1000×1000の分解能が得られる。
選択でき、この場合RXの値を通常モードの2倍に設定
して、スイッチング素子1をオン状態にしてから40μ
S後にサンプリングを行うことにより、S/Nを改善し
た信号を得ることができる。他の効果は図1に示した第
1の実施の形態と同様である。尚、上記した時定数はC
dの値を変化させて変化させることができるため、Cd
の値を変化させても上記と同様の作用効果を得ることが
できる。
形態を示したブロック図である。但し、図1に示した第
1の実施の形態と同様の部分は同一符号を用い、適宜そ
の説明を省略する。本例は、チャージアンプ3以降のノ
イズを低減する積分回路を抵抗RXとコンデンサCsm
pleで構成し、このコンデンサCsmpleに並列に
リセットスイッチ65が接続され、読出制御回路8によ
り開閉される。即ち、抵抗RXとコンデンサCsampleは
ノイズ低減用の積分回路とサンプルるホールド回路を兼
ねている。このように構成しても、前記積分回路を図4
に示したような周波数特性とすることができ、図1に示
した第1の実施の形態と同様の高周波ノイズの低減効果
がある。本実施例の場合は十分にノズル低減が行なわれ
る時間の間はサンプリングSWをON状態にしておく必
要があるが、回路が簡単になるため、X線検出器を安価
に作ることができる。
セントSW65は必ずしも必要ではないが、急激にX線
分布が変化しているような領域、例えば極端に明るい領
域と暗い領域が隣接しているような場合は直前に蓄積さ
れた画素を完全にリセットして次の画素信号を読み取る
方が好ましい。この目的で例示されている。
路を図5に示したチャージアンプ以降に用いても、図5
に示した第2の実施の形態と同様の動作を行うことがで
き、同様の効果を得ることができる。
線検出器及び放射線検出方法によれば、画素から取り出
した電荷を電圧に変換するために積分した後、更にノイ
ズを低減するために積分することにより、前記画素の電
荷を取り出すスイッチング素子の電圧、電流特性が非線
形であっても、一定のサンプリングタイミングで前記電
荷を低ノイズで確実に読み出すことができる。これによ
り、披見者の被爆低減のために、微弱なX線によつて生
じる微弱信号のノイズを低減し、S/Nの良好な撮影画
像を得ることができる。
たブロック図である。
ブロック図である。
特性図である。
図である。
たブロック図である。
特性図である。
たブロック図である。
である。
ク図である。
例を記した特性図である。
係を示した特性図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 2次元マトリックス状に配列された画素
にX線を当てることにより各画素に蓄積された電荷をス
イッチング素子を介して順次取り出し、取り出した電荷
をチャージアンプにより電圧に変換し、この電圧をサン
プルホールド回路によりサンプルホールドして出力する
X線検出器において、 前記チャージアンプとサンプルホールド回路との間に積
分回路を備え、この積分回路により前記電圧を積分して
得た電圧をサンプルホールドして出力することを特徴と
するX線検出器。 - 【請求項2】 前記スイッチング素子をオンした時点か
ら所定時間後に前記積分回路の出力電圧をサンプリング
することを特徴とする請求項1記載のX線検出器。 - 【請求項3】 前記積分回路は、抵抗器とコンデンサと
増幅器により構成され、且つ、前記抵抗器をカップリン
グコンデンサを介して前記チャージアンプに接続し、且
つ、前記カップリングコンデンサと積分回路により構成
される回路の周波数特性が高周波側で低減するように諸
定数を決定したことを特徴とする請求項1記載のX線検
出器。 - 【請求項4】 前記積分回路は、抵抗器とコンデンサに
より構成され、且つ、前記抵抗器を前記チャージアンプ
に直接接続し且つ、前記積分回路の周波数特性が高周波
側で低減するように諸定数を決定したことを特徴とする
請求項1記載のX線検出器。 - 【請求項5】 前記積分回路を構成するコンデンサを前
記サンプルホールド回路を構成するコンデンサと兼用に
することを特徴とする請求項4記載のX線検出器。 - 【請求項6】 前記積分回路のコンデンサ及びカップリ
ングコンデンサの各々に蓄積電荷を放電させるリセット
スイッチを並列接続し、これらリセットスイッチのオ
ン、オフは前記スイッチング素子のオン、オフと所定の
位相差を保つて同期して行うようにすることを特徴とす
る請求項3乃至5いずれか1記載のX線検出器。 - 【請求項7】 前記積分回路を構成する前記抵抗器の値
又は、前記カップリングコンデンサの値を可変とするこ
とによって、前記抵抗器又は、前記カップリングコンデ
ンサの値を任意に選択して設定すると共に、選択した値
に応じて前記積分回路の出力電圧のサンプリングタイミ
ングを変えることを特徴とする請求項3乃至5いずれか
1記載のX線検出器。 - 【請求項8】 2次元マトリックス状に配列された画素
に放射線を当てることにより各画素に蓄積された電荷を
順次取り出して電圧に変換し、この電圧をサンプルホー
ルドして出力する放射線検出方法において、 前記画素から取り出した電荷を対応する電圧に変換する
過程と、 前記変換により得られた電圧を積分する過程と、 前記積分して得られた電圧をサンプルホールドする過程
とを備えることを特徴とする放射線検出方法。 - 【請求項9】 2次元マトリックス状に配列された画素
に放射線を当てることにより各画素に蓄積された電荷を
順次取り出して電圧に変換し、この電圧をサンプルホー
ルドして出力する放射線検出装置において、 前記画素から取り出した電荷を対応する電圧に変換する
手段と、 前記変換により得られた電圧を積分する手段と、 前記積分して得られた電圧をサンプルホールドする手段
とを備えることを特徴とする放射線検出装置。
Priority Applications (2)
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US09/158,285 US6163029A (en) | 1997-09-22 | 1998-09-22 | Radiation detector, radiation detecting method and X-ray diagnosing apparatus with same radiation detector |
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JPH11344567A true JPH11344567A (ja) | 1999-12-14 |
JP4176869B2 JP4176869B2 (ja) | 2008-11-05 |
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ID=15559338
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