JPH11343325A - ポリウレタン樹脂 - Google Patents

ポリウレタン樹脂

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Publication number
JPH11343325A
JPH11343325A JP10150233A JP15023398A JPH11343325A JP H11343325 A JPH11343325 A JP H11343325A JP 10150233 A JP10150233 A JP 10150233A JP 15023398 A JP15023398 A JP 15023398A JP H11343325 A JPH11343325 A JP H11343325A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyester diol
diol
polyurethane resin
molecular weight
diisocyanatomethylbicyclo
Prior art date
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Pending
Application number
JP10150233A
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English (en)
Inventor
Akihiro Ono
明広 大野
Hiroaki Matsuno
博明 松野
Naoki Sato
直樹 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な生分解性ポリウレタン樹脂を提
供する。 【解決手段】 一般式(1) (式中、Rは炭素数2〜12の炭化水素基であり、nは
2以上の整数である。)で表される繰り返し構造を有す
るポリエステルジオールと、2,5−及び/又は2,6
−ジイソシアナトメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタ
ンと重合してなるポリウレタン樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリウレタン樹脂に
関する。詳しくは、一般式(1)
【化2】 (式中、Rは炭素数2〜12の炭化水素基であり、nは
2以上の整数である。)で表される繰り返し構造を有す
るポリエステルジオールと、2,5−及び/又は2,6
−ジイソシアナトメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタ
ンと重合してなる生分解性を有するポリウレタン樹脂に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ジイソ
シアネート類とジオール類の付加重合で生成するポリウ
レタンは、熱可塑性材料あるいは熱硬化性材料として、
成形材料、繊維、フィルム、接着剤、ポリウレタンゴ
ム、ポリウレタンフォーム等に用いられている。ポリウ
レタンの製造に使用されるジオール類としては従来、ヘ
キサメチレングリコールや多価アルコール等のジオール
類が一般的であり、またジイソシアネート類としてはヘ
キサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート等のジイソシアネートが知られている。
【0003】一方、生分解性を有するポリウレタン樹脂
の例としては、(A)乳酸を出発原料として得られたポ
リエステルポリオールとポリメチレンポリフェニレンポ
リイソシアネートから得られるポリウレタン発泡体(特
開平6−32862号公報、及び特開平6−11635
6号公報)。(B)ポリブチレンサクシネートとヘキサ
メチレンジイソシアネートとから得られるポリウレタン
(特開平6−172578号公報)等が知られている。
本発明者は従来知られていない新規な生分解性ポリウレ
タン樹脂を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題に
つき鋭意検討し、本発明を完成するに至った。即ち、本
発明は、下記一般式(1)
【化3】 (式中、Rは炭素数2〜12の炭化水素基であり、nは
2以上の整数である。)で表される繰り返し構造を有す
るポリエステルジオールと、2,5−及び/又は2,6
−ジイソシアナトメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタ
ンと反応させることにより得られる生分解性を有するウ
レタン樹脂に関するものである。
【0005】本発明に係る、一般式(1)で表されるポ
リエステルジオールと2、5−及び/又は2,6−ジイ
ソシアナトメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタンを用
いてなるウレタン樹脂については全く知られていない。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係るポリウレタン樹脂の製造において、ポリエ
ステルジオール成分として用いる一般式(1)
【化4】 (式中、Rは炭素数2〜12の炭化水素基であり、nは
2以上の整数である。)で表される繰り返し構造を有す
るポリエステルジオールは、乳酸を原料として製造する
ことができ、両末端に水酸基を有する。
【0007】このようなポリエステルジオールの合成法
は好適には以下の通りである。ヒドロキシカルボン酸で
ある乳酸を、溶媒中で自己脱水縮合することにより高分
子量化したヒドロキシカルボン酸(以下、ポリヒドロキ
シカルボン酸と略)を、エチレングリコールやブタンジ
オールなどのジオール類と反応させて得たものであり、
得られるポリエステルジオールは両末端に水酸基を有す
る。
【0008】本発明で使用するポリエステルジオール
は、酸クロライド法等、通常の方法によって製造でき、
得られるポリエステルジオールは、両末端に水酸基を有
する。
【0009】ポリエステルジオールの製造において、ポ
リヒドロキシカルボン酸と反応させるジオール類は、エ
チレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3
−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3
−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−ブテ
ン−1,4−ジオール、1,5−ペンタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタ
ンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカ
ンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリエ
チレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポ
リ(エチレンアジペート)ジオール、ポリ(ブチレンア
ジペート)ジオール、ポリ(ジエチレンアジペート)ジ
オール、ポリ(ヘキサメチレンアジペート)ジオール、
ポリカプロラクトンジオール等のジオールが例示でき、
これらの2種以上の混合物も使用できる。
【0010】このジオールの使用量は、ポリヒドロキシ
カルボン酸とのモル比(ジオール/ポリヒドロキシカル
ボン酸)が2より大、すなわち化学量論比より大で行
い、反応後、過剰の残存ジオールモノマーを除去する。
このモル比の上限は特に限定されないが一般に50未満
であり、好ましいモル比は2〜20である。
【0011】この重合において溶媒を使用する場合は、
反応基質および触媒に対して反応条件で不活性なものを
溶媒として使用すればよい。このような溶媒としては、
ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化アル
キル、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、クロ
ロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン置換芳香
族炭化水素、ジフェニルエーテル、ジオキサンなどのエ
ーテル類があげられる。
【0012】この反応は、必要に応じ加圧系で行っても
良い。上記のようにして、両末端に水酸基をもつ、一般
式(1)で表される構造を有するポリエステルジオール
を得る事ができる。このポリエステルジオールの分子量
はポリヒドロキシカルボン酸を高分子量化してポリヒド
ロキシカルボン酸とする条件によって制御できる。
【0013】本発明に係るポリウレタン樹脂の製造で
は、一般式(1)で示される繰り返し構造を有するポリ
エステルジオール中の乳酸ユニットが1000以上の分
子量を有する。このポリエステルジオールの分子量が1
000未満では、生成したポリウレタン樹脂の物性が劣
り、成形材料として使用する場合には困難である。
【0014】一般式(1)で表される繰り返し構造を持
ったポリエステルジオールは単独であるいは他のポリオ
ールと共に、ポリウレタン樹脂製造の際の成分として用
いる。他のポリオールとしては、エチレングリコール、
ブタンジオール、グリセリン、ジエチレングリコール、
プロピレングリコール、ペンタエリスリット、マンニッ
ト、グリセリンモノアリルエーテル、ヘキサメチレング
リコール等が挙げられ、ポリオール中に占める一般式
(1)で表される繰り返し構造を有するポリエステルジ
オールの割合は、モル数で50%以上であり、50%未
満では生分解性に劣る。
【0015】本発明のポリウレタンの製造に用いられる
ジイソシアネートは、2,5−及び/又は2,6−ジイ
ソシアナトメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタンであ
る。一般式(1)で表される繰り返し構造を持ったポリ
エステルジオールと、2,5−及び/又は2,6−ジイ
ソシアナトメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタンとの
重合法は特に限定されず、ポリオールとジイソシアネー
トとからポリウレタンを得るための通常の重合法で行う
ことができる。
【0016】一般式(1)で表される繰り返し構造を持
ったポリエステルジオールを含むジオールを用いる場
合、その使用量は、生成するポリウレタン樹脂の力学的
性質を考慮すると、ジイソシアネートに対して化学量論
的に用いることが望ましい。
【0017】得られるポリウレタン樹脂の分子量は、通
常、2000以上(GPC法による)である。また、本
発明のポリウレタン樹脂の融点は150℃以上であり、
通常150〜300℃の範囲である。
【0018】本発明ポリウレタン樹脂は、生分解性を有
するポリエステルジオール部分の分子量が1000以上
であるので、生分解性が保持される。また、ジイソシア
ネートとの反応により生じるウレタン結合での架橋によ
り三次元化が生じ、高融点化が図れる。
【0019】
【実施例】以下本発明を実施例および比較例に基づいて
具体的に説明するが、本発明はその主旨を逸脱しない限
りこれに限定されるものではない。尚ポリマーの分子量
は溶離液としてクロロホルムを用い、ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィーにて測定した。実験操作はすべ
て窒素雰囲気下で行った。
【0020】(参考例) 変性ポリ乳酸ポリエステルジオールの合成 攪拌機、温度計、冷却管、および窒素導入管を備えた1
L五ツ口フラスコを窒素パージした後、自己脱水縮合に
より高分子量したポリ乳酸(MW=約5,000、以
下、粗PLAと略)100.0g(0.02mol)お
よびジクロロメタン300.0gを加え、次いで、2−
クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウム=クロリド
(0.022mol)を加え、室温で3時間攪拌し、反
応させた。その後、1,4−ブタンジオール(0.2m
ol)を装入し、3−メチルピリジン(0.044mo
l)を加えて30〜40℃で3時間撹拌し反応を行っ
た。反応終了後、室温まで冷却し、反応溶液を10%塩
酸水溶液および水で順次洗浄した。その後、ジクロロメ
タンを減圧下で除き変性ポリ乳酸ポリエステルジオール
102gを得た。その収率は100%である。得られた
変性ポリ乳酸ポリエステルジオールの、GPCで求めた
分子量は5500、分子量分布分散度(重量平均分子量
/数平均分子量)は2.9であり、水酸基当量は30m
gKOH/gであった。用いた粗PLAの分子量を変更
する以外、上記方法を繰り返し、分子量3000、70
00、10000の変性ポリ乳酸ポリオールを得た。
【0021】実施例1 参考例で得た分子量5500の変性ポリ乳酸ポリエステ
ルジオール100gを200mlのフラスコに入れ、加
熱溶解した。化学量論数の2,5−及び/又は2,6−
ジイソシアナトメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタン
を加え、1時間保持し融点170℃のポリマーを得た。
以下の実施例2〜3および比較例1において、使用する
ポリエステルジオールの分子量を変更してポリウレタン
を合成した。ただし、ポリオールの合計量は実施例1の
変性ポリ乳酸ポリエステルジオールとモル数を同じにし
た。
【0022】実施例2 ポリエステルジオールとして分子量3000の変性ポリ
乳酸ポリエステルジオールを使用する以外は、実施例1
と同様に反応を行い、融点180℃のポリマーを得た。
【0023】実施例3 ポリエステルジオールとして分子量7000の変性ポリ
乳酸ポリエステルジオールを使用する以外は、実施例1
と同様に反応を行い、融点175℃のポリマーを得た。
【0024】実施例4 ポリエステルジオールとして分子量10000の変性ポ
リ乳酸ポリエステルジオールを使用する以外は、実施例
1と同様に反応を行い、融点185℃のポリマーを得
た。
【0025】実施例1から4で得られたポリマーをIR
測定を行った。1600cm-1付近に、N−H結合に由
来する吸収が認められ、ウレタン結合(−NHCOO
−)の生成が示唆された。
【0026】微生物分解性 熱プレスにて作成した上記の各種ポリウレタンの微生物
分解性は、以下に記した方法で評価した。
【0027】実施例1〜4について、ASTM G21
−70記載の方法に準じて、混合菌によるポリウレタン
フィルムの1ヶ月後の重量減少を測定した。微生物分解
性および融点を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
一般式(1)で示される繰り返し構造を有するポリエス
テルジオールと、2,5−及び/又は2,6−ジイソシ
アナトメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタンとを反応
させることにより生分解性を有するポリウレタン樹脂を
得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1) 【化1】 (式中、Rは炭素数2〜12の炭化水素基であり、nは
    2以上の整数である。)で表される繰り返し構造を有す
    るポリエステルジオールと、2,5−及び/又は2,6
    −ジイソシアナトメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタ
    ンと重合してなるポリウレタン樹脂。
JP10150233A 1998-05-29 1998-05-29 ポリウレタン樹脂 Pending JPH11343325A (ja)

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JP10150233A JPH11343325A (ja) 1998-05-29 1998-05-29 ポリウレタン樹脂

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JP10150233A JPH11343325A (ja) 1998-05-29 1998-05-29 ポリウレタン樹脂

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JP (1) JPH11343325A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9382386B2 (en) 2012-12-06 2016-07-05 Lg Chem, Ltd Lactide copolymer, method for preparing same, and resin composition comprising same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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