JPH11342361A - 洗浄液の膜濾過によるリサイクル方法及び装置 - Google Patents

洗浄液の膜濾過によるリサイクル方法及び装置

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JPH11342361A
JPH11342361A JP10164459A JP16445998A JPH11342361A JP H11342361 A JPH11342361 A JP H11342361A JP 10164459 A JP10164459 A JP 10164459A JP 16445998 A JP16445998 A JP 16445998A JP H11342361 A JPH11342361 A JP H11342361A
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cleaning liquid
cleaning
storage tank
filtrate
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Shinji Mizuno
進二 水野
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄液の膜濾過によるリサイクル使用を効率
的にする方法及び装置を提供することである。 【解決手段】 洗浄槽(5)の洗浄液を膜濾過して得た
濾液を、その洗浄液としてリサイクルする方法及び装置
において、(I)規定時間中は、洗浄液を洗浄液貯槽
(1)に上限レベルに満たしながら、洗浄液を膜濾過装
置(3)により濾過し、これによって得られた濾液を洗
浄槽(5)に送り、洗浄槽(5)から洗浄液を再び前記
貯槽(1)へ環流するリサイクル運転を行い、(II)
規定時間の経過後に、洗浄槽(5)から洗浄液貯槽
(1)への洗浄液の環流を止めて、洗浄液貯槽(1)内
の洗浄液を下限レベルまで膜濾過により濃縮し、この濃
縮液を洗浄液貯槽(1)及び膜濾過装置(3)から払い
出すよう構成したことを特徴とする洗浄液の膜濾過によ
るリサイクル方法及び装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】自動車、家電製品等で代表さ
れる工業製品の電着塗装工程やその仕上げ工程での洗浄
液、オーバースプレーの捕集洗浄液、研磨工程で使用さ
れる洗浄液等を膜濾過により効率良くリサイクルするた
めの方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車や家電製品等の電着塗装工程やそ
の仕上げ工程等で洗浄液を用いて洗浄する場合や、スプ
レー塗装のオーバースプレーを洗浄液で捕集したり、研
磨工程で洗浄液で発生する微粉末を捕集して研磨面を洗
浄する場合に、この洗浄液を膜濾過により精製し、リサ
イクルすることは一部で実施されているが、膜濾過を効
率よく行うための方法や装置が確立されていないため、
次のような問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】膜濾過を行い洗浄液の
リサイクルを行っている間に、洗浄液に含まれる固形粒
子やエマルジョン粒子(以下、「固形粒子等」と略称す
る)の濃度が高くなりすぎて、膜濾過の濾液量が低下し
て、被洗浄物の洗浄性が不十分となったり、膜濾過の濃
縮液の量が多くなりすぎてその回収や廃液処理が困難と
なる場合があった。また、洗浄液貯槽の大きさに基準が
ないために、過大の容積の貯槽を作り、設備費やスペー
スを無駄にする場合があったり、過小の容積の貯槽で固
形粒子等の濃度が高くなり、濾液量が低下する場合があ
った。
【0004】そして、膜濾過−濃縮−濃縮液の払い出し
(リサイクル系外への排出)のシステムフローや運転プ
ログラムが確立されていないため、膜濾過−リサイクル
洗浄運転のみを長時間行い、洗浄液中に含まれる固形粒
子の濃度が高くなり過ぎ、濾液量が著しく低下してから
濃縮液の払い出しを行い、この間に濾過膜の膜面にケー
ク層やゲル層等の汚染が起こることにより、濾過能力を
低下せしめ、濾過能力が回復不能となる場合もあった。
さらに、膜濾過の原液(膜濾過装置に供給される洗浄
液)を常時少しずつ払い出しながら、濾液を洗浄液とし
てリサイクル使用し、払い出された膜濾過原液を別の膜
濾過でさらに濃縮する方法も提案されているが、膜濾過
設備が二重に要るので、設備費、設置スペースの点で無
駄があり、しかもこの2段目の濾過は高濃度で長時間行
うため、回復不能な膜汚染を起こすことがあった。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従
来の問題点(課題)を解決するためになされたものであ
って、その目的は、洗浄液の膜濾過によるリサイクル使
用を効率的にする、即ち洗浄作業中は、濾液量を高く維
持して洗浄性を良好に保ち、洗浄作業終了後は、濃縮液
の容量を小さく、濃度を高くして払い出し、回収利用や
廃液処理を容易に行う方法及び装置を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明では、下記(A)〜(B)の構成を採用する
ものである。 (A)洗浄槽(5)の洗浄液を膜濾過して得た濾液を、
その洗浄液としてリサイクルする方法において、(I)
規定時間中は、洗浄液を洗浄液貯槽(1)に上限レベル
に満たしながら、洗浄液を膜濾過装置(3)により濾過
し、これによって得られた濾液を洗浄槽(5)に送り、
洗浄槽(5)から洗浄液を再び前記貯槽(1)へ環流す
るリサイクル運転を行い、(II)規定時間の経過後
に、洗浄槽(5)から洗浄液貯槽(1)への洗浄液の環
流を止めて、洗浄液貯槽(1)内の洗浄液を下限レベル
まで膜濾過により濃縮し、この濃縮液を洗浄液貯槽
(1)及び膜濾過装置(3)から払い出すことを特徴と
する洗浄液の膜濾過によるリサイクル方法。
【0007】(B)洗浄槽(5)と、洗浄液貯槽(1)
と、洗浄槽(5)から洗浄液貯槽(1)へ洗浄液を送液
するための洗浄液供給装置と、膜濾過装置(3)と、洗
浄液貯槽(1)から膜濾過装置(3)へ洗浄液を送液す
るための洗浄液送液装置と、濾液を濾液槽(8)及び洗
浄槽(5)へ送液するための濾液送液装置と、膜濾過装
置(3)から濃縮液を洗浄液貯槽(1)へ送液するため
の濃縮液送液排出装置と、濃縮液を洗浄液貯槽(1)及
び膜濾過装置(3)から払い出す濃縮液装置(10)
と、洗浄液貯槽(1)に設けられ、その上限レベルを検
知する上限液面計(2)及びその下限レベルを検知する
下限液面計(9)と、洗浄槽(5)からの洗浄液供給装
置に設けられた流量調節装置(12)とで構成され、規
定時間内の洗浄液の膜濾過によるリサイクル運転時は、
前記上限液面計(2)で検知した上限レベルを、前記流
量調節装置(12)の作動で保ちつつ運転し、規定時間
経過後、前記流量調節装置(12)の作動で洗浄液貯槽
(1)への洗浄液の供給を停止し、その後、前記下限液
面計(9)で下限レベルを検知するまで膜濾過し、下限
レベルを検知したら膜濾過を停止し、濃縮液排出装置
(10)により、洗浄液貯槽(1)及び膜濾過装置
(3)に残留する濃縮液を払いだすよう構成したことを
特徴とする洗浄液の膜濾過リサイクル装置。
【0008】次に、本発明の方法及び装置について、そ
の一例として図1を用いて詳しく説明する。被洗浄物6
が搬入搬出される洗浄槽5内の洗浄液を、洗浄液貯槽1
(以下、単に「貯槽1」という。)へ供給し、上限レベ
ルを検知する上限液面計2の検知信号に基づいて流量調
節装置(例えば、制御バルブ)12を制御し、常に上限
レベルを保持する様にする。そして、この貯槽1から洗
浄液を膜濾過装置3に供給し膜濾過した後、この濾液を
洗浄槽5へ送液して濾液を主成分とする液(濾液の他、
要すれば被洗浄物6による洗浄液の持ち出し分や蒸発分
を補うために、そして洗浄槽5内の洗浄液のイオン濃度
の上昇を抑えるため、濾液の一部がリサイクル系外に捨
てられるがそれを補うために、脱イオン水が供給され
る)で被洗浄物6を洗浄し、洗浄液を再び貯槽1へ環流
するという洗浄液のリサイクル系を構成する。
【0009】そこで、洗浄液を膜濾過し濾液をリサイク
ル使用しながら、規定時間のリサイクル洗浄作業を行っ
た後、洗浄液の貯槽1への供給を、その経路に設けられ
た例えば、タイマー等で制御される流量調節装置(例え
ば、制御バルブ)12を閉じて停止し、洗浄作業を終了
する。その後、貯槽1内の洗浄液をその下限レベルの規
定量となるまで膜濾過装置3により濃縮し、濃縮完了
後、濃縮液を貯槽(1)及び膜濾過装置(3)から濃縮
液排出装置(例えば、制御バルブを備えた排出管)10
を介して排出する。この排出は、下限レベルを検知する
下限液面計9の発する信号により膜濾過運転を停止し、
濃縮液排出装置10を開放することにより行うことがで
きる。その後必要に応じて、貯槽1及び膜濾過装置3を
濾液槽(8)を具備した洗浄装置(11)から濾液を供
給してこれらを濾液置換する。以上の操作を繰り返す
【0010】このリサイクル系においては、洗浄作業を
効率的に行うためには、貯槽1の大きさの選定が重要な
要因となる。膜濾過装置3の効率からいえば、それに供
給される洗浄液の濃度がなるべく低くなるよう、貯槽1
は大きいほうが望ましいが、経済性から言うとより小さ
いほうが望ましい。そこで、貯槽1の大きさについてい
ろいろ検討した結果、その大きさは規定時間内に、洗浄
槽(5)内の洗浄液の濃度がほぼ一定に保たれるのに必
要な(洗浄液の濾液循環供給量+脱イオン水供給量)の
総量(この総量は結果として、膜濾過の濾液量の総量と
なる。)の1/30〜1/3であるのが最適であること
を見出した。
【0011】ここでいう規定時間とは、8時間、16時
間、24時間等(例えば、毎日の洗浄作業時間)のよう
に、実質的に継続して一連(1サイクル)の洗浄作業が
行われる時間を基準にして決定した、洗浄液の膜濾過に
よるリサイクル洗浄時間のことであり、その後洗浄槽5
から貯槽1への洗浄液の環流が止められ、貯槽1内の洗
浄液の濃縮作業が開始されるまでの時間をいう。この規
定時間は、日勤の場合は8時間、2交代の場合は16時
間、3交代の場合は24時間等の様に作業計画に従って
決められるものである。
【0012】また、前記「1/30〜1/3」の範囲の
いずれの値にするかは、膜濾過装置3に供給される洗浄
液の濃度によって左右され、その基準は0.3%程度で
あり、その場合には1/10倍程度の値が用いられる。
0.3%程度より薄い場合はより小さな値が、そしてよ
り濃い場合はより大きい値が用いられる。前記「1/3
0〜1/3」の範囲の値を用いることにより、前記規定
時間の経過時には、膜濾過装置3に供給される洗浄液の
濃度は徐々に上昇し、3%程度になる。貯槽1内の洗浄
液を濃縮する際の基準となる貯槽1の下限レベルは、そ
の下限レベル容積がその上限レベルの容積の1/3〜1
/50となる範囲の値が好適であるが、固形物等の濃度
が1%〜80%程度となるように、濃縮倍率を考慮して
設定する。
【0013】ここで膜濾過に用いる濾過膜とは、孔径が
0.0003〜10μm、好ましくは0.001〜0.
1μmで、材質がポリアクリロニトリル、ポリスルホ
ン、ポリオレフィン及びその変性物等からなるマイクロ
フィルター、及びウルトラフィルター(限外濾過膜)あ
るいはRO(逆浸透膜)等のことであり、例えば旭化成
工業株式会社製のマイクローザ(登録商標)を用いるこ
とができるが、洗浄液に含有される固形粒子等の粒子径
や塩濃度等に合わせて適宜膜種や孔径を選択することが
できる。膜濾過操作の運転条件は、濾過膜のメーカーの
示す条件で差し支えない。
【0014】以上のように、洗浄液を膜濾過装置3で精
製しながら、濾液をリサイクル使用して洗浄し、一連の
洗浄作業行われる時間が終了した時点で貯槽1の液をさ
らに濃縮してリサイクル系外に払い出すことで、効率的
に洗浄、濃縮液の回収、廃液処理等を行うことが可能と
なる。本発明の方法及び装置は、次の実施例1に示され
るように電着塗装における被塗物の洗浄に用いられる。
その際には洗浄槽6内の洗浄液中のイオン濃度の上昇を
防止するため、排水管4より濾液の一部が排出され、そ
れに見合う量の脱イオン水が注入管7より洗浄槽6に供
給される。
【0015】また、本発明の方法及び装置は、次の実施
例2〜3に示される様に、スプレー塗装のオーバースプ
レー塗料を捕集するためや研磨工程で被研磨物を冷却
し、潤滑化し、研磨で発生する微粉末の捕集をし、被研
磨面を洗浄するため使用される場合にも優れた効果が奏
される。この他、本発明の方法及び装置は、洗浄液の膜
濾過−精製−リサイクルのシステムを採用するいかなる
洗浄技術分野に適用されても、実施例1〜3と同様の優
れた効果が発揮されるものである。
【0016】
【実施例】(実施例1)家電製品の電着塗装の最終脱イ
オン水洗浄工程に、図1に示す本発明の洗浄リサイクル
システムを設置し、洗浄した結果を以下に説明する。先
ず、洗浄作業開始時点で、貯槽1に洗浄液を上限レベル
(上限液面径2)(480リットル)まで送液し、この
レベルを維持しながら、膜濾過装置3(旭化成工業株式
会社製マイクローザXKCV−3010(登録商標))
で濾液量10リットル/分の濾過を行った。この濾液の
内、8リットル/分を洗浄槽5に送り、洗浄槽5内のイ
オン濃度上昇を抑制するため2リットル/分を排出管4
より排出した。洗浄槽5では、これに供給管7より脱イ
オン水2リットル/分を加えながら、電着塗装の被塗物
6の洗浄を行い、洗浄液10リットル/分を貯槽1へ戻
した。この濾液をリサイクル使用しながら、洗浄作業を
塗装作業時間に合わせて、8時〜17時(操業8時間+
休憩1時間)まで行った。この間の洗浄液の塗料分濃度
は約0.12%に維持され、その操業8時間の濾液循環
供給量と脱イオン水供給量との総量は、4800リット
ルであった。
【0017】次いで、17時の洗浄作業経過時点で、こ
の作業終了に基づく制御信号(例えば、タイマー信号)
により制御バルブ12を閉め、貯槽1(この時の貯槽1
内の洗浄液の塗料分濃度は約1%)への洗浄液の送液を
停止し、膜濾過装置3で濃縮濾過を行い、この濾液は濾
液槽8(100リットル)を満水にした後、残りは洗浄
槽5へ送液した。膜濾過による濃縮操作を、貯槽1の下
限レベル(下限液面計9)(96リットル)まで行い、
塗料分を5%含む濃縮液を作り、この濃縮液を下限液面
計9の検知信号により濃縮液排出管10のバルブを開い
て、電着塗料槽(ED槽)へ送液した。
【0018】膜濾過装置3の濾過膜を、濾液槽8の濾液
で逆洗し、膜濾過系を濾液置換して濾過膜系の洗浄作業
を停止した。この濾過膜系の洗浄は、濾液槽8の濾液を
膜濾過装置3の濾液側に導入(即ち、逆洗)して行って
も、又原液(洗浄液)側(─11´の経路)に導入(こ
の場合を、逆洗に対して濾液注入という。)して行って
も良いが、前者のほうが好ましい。以上、この操作を毎
日繰り返して、1年間経過をみたが、濾液量は安定して
供給され、洗浄性も良好で、回収した濃縮液も塗料とし
て問題なく使用できた。次の表1は、実施例1及び洗浄
液をリサイクルしない以外は実施例1と同様に行った比
較例における各種データの一覧表であり、これによれば
本発明の洗浄リサイクルシステムが優れた洗浄効果を発
揮すると共に、極めて経済性に優れていることが判る。
【0019】
【表1】
【0020】(実施例2)水性塗料を家電製品にスプレ
ー塗装する工程に、図2に示す本発明の洗浄リサイクル
システムを設置し、洗浄した結果を以下に説明する。被
塗装物(イ)にスプレー塗装機(ロ)で水性塗料を塗装
する際に、塗装されないで浮遊している塗料の飛沫
(ハ)(オーバースプレー)を、洗浄液をブース壁面
(ニ)を流下させて捕集し、この液(固形分等の濃度は
0.30%)を洗浄液の貯槽1に送り、貯槽1の上限レ
ベル(上限液面計2)(500リットル)を維持する様
にして、限外濾過膜3(旭化成工業株式会社製マイクロ
ーザACV−3010(登録商標))を用いて膜濾過を
行い、6リットル/分の濾液を得て、これを洗浄液とし
て塗装作業中(8時〜24時(操業時間14時間+休憩
時間2時間−2交代制))リサイクルして使用した。
この操業時間14時間の濾液の循環供給総量は5040
リットルであった。実施例1と同様に、塗装作業の経過
時(24時)に制御バルブ12を閉止し、貯槽1への送
液を停止した。この時の貯槽1の上限レベルの洗浄液の
固形分等の濃度は3.8%であった。この洗浄液を下限
レベル(下限液面計9)まで1/16の容積に濃縮し、
固形分等の濃度60%の濃縮液32リットルを得、これ
を排出管10より排出して塗料槽へ回収した。
【0021】24時からの濃縮工程で得られた濾液の
内、その468リットルは一旦濾液槽8へ送り、濃縮液
のリサイクル系外への払い出し終了後、この濾液槽8か
ら濾液を膜濾過装置3及び貯槽1に戻し逆洗して、これ
らの洗浄操作を行った。本発明の洗浄リサイクルシステ
ムを採用することにより、塗装作業時に洗浄液の量を多
くして、洗浄液中の塗料濃度(0.30%)を低く保つ
ことが出来たので、ブース壁への塗料の固着量を減少さ
せることが出来た。この操作を6ヶ月間繰り返したが、
問題なく当初の値を継続することができた。次の表2
は、実施例2及び洗浄液をリサイクルしない以外は実施
例2と同様に行った比較例における各種データの一覧表
であり、これによれば本発明の洗浄リサイクルシステム
が極めて経済性に優れていることが判る。なお、この実
施例では水性塗料を塗装する場合を取り上げたが、濾過
膜を含むその他の装置が溶剤系塗料に耐え得るものを用
いれば、本発明は溶剤系塗料を塗装する場合にも適用で
きることは勿論のことである。
【0022】
【表2】
【0023】(実施例3)ステンレス製品(a)の表面
を回転ブラシ(b)により研磨する工程で、5リットル
/分で界面活性剤を含む水を研磨洗浄剤(c)として使
用している装置に、図3に示す本発明の洗浄リサイクル
システムを設置した結果を以下に説明する。貯槽1の上
限レベル(上限液面計2)を270リットルに設定し、
濾過膜3としてマイクロフィルター(旭化成工業株式会
社製マイクローザPMP303(登録商標))を使用し
て、5リットル/分の濾過を行い、濾液はこれに界面活
性剤を添加し、研磨洗浄剤として洗浄槽(d)(洗浄槽
(d)内研磨洗浄剤の固形分等濃度は、約0.06%)
へ送液した。研磨作業は、8時〜17時(操業8時間+
休憩1時間)(1サイクル)まで行った。この研磨洗浄
作業が行われている時間中は、貯槽1の上限レベル(上
限液面計2)を維持しながら、リサイクル運転を行っ
た。この間(操業8時間)の濾液の循環供給総量は24
00リットルであった。17時の研磨作業経過時に、制
御バルブ12を閉止して貯槽1(この時の貯槽1内研磨
洗浄剤の固形分等濃度は、約0.6%)への送液を止
め、下限レベル(下限液面計9)(27リットル)まで
濃縮濾過を行い、濾液(243リットル)は濾液槽8へ
送り、濃縮液(固形分等濃度は、約6%)は排出管10
より払い出し、廃液処理した。この後、濾液槽8からの
濾液を用いて逆洗を行い、装置を洗浄し停止した。
【0024】以上の操作により、廃液処理量を1/10
0に圧縮することが可能であり、研磨助剤の使用量を1
/27とすることができた。この操作を6ヶ月間繰り返
したが、問題なく当初の値を継続することが出来た。次
の表3は、実施例3及び洗浄液をリサイクルしない以外
は実施例3と同様に行った比較例における各種データの
一覧表であり、これによれば本発明の洗浄リサイクルシ
ステムが極めて経済性に優れていることが判る。
【0025】
【表3】
【0026】
【発明の効果】洗浄液の膜濾過−精製−リサイクルにお
いて、本発明の洗浄リサイクルシステムを用いることに
より、膜濾過の濾液量が高く安定し、洗浄性が良好とな
った。洗浄作業終了後に洗浄液を濃縮濾過することによ
り、濃縮液の濃度を高く、その量を少なくすることが出
来るので、回収や廃液処理が容易となった。洗浄液の使
用量も減少させることができた。本発明の洗浄リサイク
ルシステムは、前記上下液面計の他プログラマルコント
ロラー(シーケンサー)や自動弁等を用いて、自動運転
することも容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗浄リサイクルシステムを説明する概
略図及び電着塗装の最終脱イオン水洗浄工程に、本発明
の洗浄リサイクルシステムを設置した工程図である。
【図2】水性塗料を家電製品にスプレー塗装する工程
に、本発明の洗浄リサイクルシステムを設置した工程図
である。
【図3】ステンレス製品(a)の表面を回転ブラシ
(b)により研磨する工程に、本発明の洗浄リサイクル
システムを設置した工程図である。
【符号の説明】
1 洗浄液貯槽 2 上限液面計 3 膜濾過装置 4 濾液排出管 5 洗浄槽 6 被洗浄物、被塗物 7 脱イオン水注入管 8 濾液槽 9 下限液面計 10 濃縮液排出管 11 逆洗装置 12 制御バルブ (イ) 被塗装物 (ロ) スプレー (ハ) オーバースプレー (ニ) ブース壁面 (a) 被研磨物 (b) 回転ブラシ (c) 研磨洗浄剤 (d) 洗浄槽

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄槽(5)の洗浄液を膜濾過して得た
    濾液を、その洗浄液としてリサイクルする方法におい
    て、(I)規定時間中は、洗浄液を洗浄液貯槽(1)に
    上限レベルに満たしながら、洗浄液を膜濾過装置(3)
    により濾過し、これによって得られた濾液を洗浄槽
    (5)に送り、洗浄槽(5)から洗浄液を再び前記貯槽
    (1)へ環流するリサイクル運転を行い、(II)規定
    時間の経過後に、洗浄槽(5)から洗浄液貯槽(1)へ
    の洗浄液の環流を止めて、洗浄液貯槽(1)内の洗浄液
    を下限レベルまで膜濾過により濃縮し、この濃縮液を洗
    浄液貯槽(1)及び膜濾過装置(3)から払い出すこと
    を特徴とする洗浄液の膜濾過によるリサイクル方法。
  2. 【請求項2】 洗浄液貯槽(1)の上限レベルの容積
    が、規定時間内の膜濾過の濾液量の総量の1/30〜1
    /3であり、洗浄液貯槽(1)の下限レベルの容積が、
    前記上限レベルの容積の1/50〜1/3であることを
    特徴とする請求項1記載の洗浄液の膜濾過によるリサイ
    クル方法。
  3. 【請求項3】 洗浄液貯槽(1)及び膜濾過装置(3)
    から濃縮液を抜き出した後、濾液槽(8)の濾液を逆洗
    又は濾液注入により、膜濾過装置(3)へ供給し、膜濾
    過装置(3)を濾液置換することを特徴とする請求項1
    又は請求項2記載の洗浄液の膜濾過によるリサイクル方
    法。
  4. 【請求項4】 洗浄液が、電着塗装における被塗物の洗
    浄液であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    項記載の洗浄液の膜濾過によるリサイクル方法。
  5. 【請求項5】 洗浄液が、スプレー塗装のオーバースプ
    レー塗料を捕集するための捕集用洗浄液であることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の洗浄液の膜
    濾過によるリサイクル方法。
  6. 【請求項6】 洗浄槽(5)と、洗浄液貯槽(1)と、
    洗浄槽(5)から洗浄液貯槽(1)へ洗浄液を送液する
    ための洗浄液供給装置と、膜濾過装置(3)と、洗浄液
    貯槽(1)から膜濾過装置(3)へ洗浄液を送液するた
    めの洗浄液送液装置と、濾液を濾液槽(8)及び洗浄槽
    (5)へ送液するための濾液送液装置と、膜濾過装置
    (3)から濃縮液を洗浄液貯槽(1)へ送液するための
    濃縮液送液装置と、濃縮液を洗浄液貯槽(1)及び膜濾
    過装置(3)から払い出す濃縮液排出装置(10)と、
    洗浄液貯槽(1)に設けられ、その上限レベルを検知す
    る上限液面計(2)及びその下限レベルを検知する下限
    液面計(9)と、洗浄槽(5)からの洗浄液供給装置に
    設けられた流量調節装置(12)とで構成され、規定時
    間内の洗浄液の膜濾過によるリサイクル運転時は、前記
    上限液面計(2)で検知した上限レベルを、前記流量調
    節装置(12)の作動で保ちつつ運転し、規定時間経過
    後、前記流量調節装置(12)の作動で洗浄液貯槽
    (1)への洗浄液の供給を停止し、その後、前記下限液
    面計(9)で下限レベルを検知するまで膜濾過し、下限
    レベルを検知したら膜濾過を停止し、濃縮液排出装置
    (10)により、洗浄液貯槽(1)及び膜濾過装置
    (3)に残留する濃縮液を払いだすよう構成したことを
    特徴とする洗浄液の膜濾過リサイクル装置。
  7. 【請求項7】 洗浄液貯槽(1)の上限レベルの容積
    が、規定時間内の膜濾過の濾液量の総量の1/30〜1
    /3であり、洗浄液貯槽(1)の下限レベルの容積が、
    前記上限レベルの容積の1/50〜1/3であることを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載の洗浄液の膜濾過
    リサイクル装置。
  8. 【請求項8】 膜濾過装置(3)及び洗浄液貯槽(1)
    を逆洗又は濾液注入するための濾液槽(8)を具備した
    濾液置換装置(11)を有することを特徴とする請求項
    8記載の洗浄液の膜濾過リサイクル装置。
  9. 【請求項9】 洗浄液の膜濾過リサイクル装置が、電着
    塗装における被塗物を洗浄するためのものであることを
    特徴とする請求項5〜8のいずれか1項記載の洗浄液の
    膜濾過リサイクル装置。
  10. 【請求項10】 洗浄液の膜濾過リサイクル装置が、ス
    プレー塗装のオーバースプレー塗料を捕集するためのも
    のであることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項
    記載の洗浄液の膜濾過リサイクル装置。
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