JPH11341283A - 画像読み取り装置 - Google Patents

画像読み取り装置

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JPH11341283A
JPH11341283A JP10147538A JP14753898A JPH11341283A JP H11341283 A JPH11341283 A JP H11341283A JP 10147538 A JP10147538 A JP 10147538A JP 14753898 A JP14753898 A JP 14753898A JP H11341283 A JPH11341283 A JP H11341283A
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JP10147538A
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Takeshi Tamada
武司 玉田
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像読み取り装置において、ブック原稿のよ
うな湾曲のある原稿面の画像を読み取る際に、原稿の高
さ方向の傾きによる画像濃度の変動を補正して、原稿に
近い画像濃度を再現する。 【解決手段】 予備スキャンで読み取った原稿の画像デ
ータから原稿面の高さ方向の傾き量を演算し(S1
5)、原稿の高さと高さ方向の傾き量に基づいて、画像
データに対する濃度レベルの補正を行うための濃度補正
係数を発生させ(S16)、得られた濃度補正係数を基
に、本スキャンで読み取った画像データの濃度補正を行
う(S18)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像読み取り装置
に関し、特に読み取り対象である原稿が書籍等のいわゆ
るブック原稿を読み取る画像読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、原稿台上に上向きに置かれたブッ
ク原稿を読み取る画像読み取り装置においては、原稿が
湾曲状態となるため、読み取りセンサに対する原稿の距
離、傾きが異なり、読み取った画像濃度は原稿画像濃度
に対して、大きく異なってしまう。このような画像の濃
度補正法として、本出願人は、原稿の種類(文字画像か
中間調画像)を判定し、原稿が文字画像と判定された場
合は、原稿の地肌濃度に基づいて画像データの濃度補正
を行い、原稿が、中間調画像と判定した場合は、原稿の
高さ情報に基づいて画像データの濃度補正を行うものを
提案している。また、原稿の高さを検出し高さに応じた
原稿面と基準面との輝度比及び読み取りデータを用い
て、副走査方向の輝度むらを補正するものを提案してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような画像濃度補正方法においては、いずれも、画像
濃度補正の際、原稿面の傾きによって発生する画像濃度
変動に対しては、それを含めて全体で補正する形をとっ
ているため、原稿による濃度変動か、傾きによる濃度変
動かを認識できずに補正を行っている。このように原稿
面の傾きに対しては、細かく補正しきれないのが現状で
ある。従って、補正不十分なままで画像を出力すると、
同一原稿内で再現される画像濃度が異なり好ましくな
く、特に、中間調の画像については、通常のAE(自動露
光調整)だけでは、細部の画像濃度を再現することは難
しい。
【0004】本発明の目的は、原稿を読み取る画像読み
取り装置において、ブック原稿のような湾曲のある原稿
を読み取る際に、原稿の高さ、傾きによる読み取り画像
濃度の変動を補正して、原稿に近い画像濃度を再現する
ことができる画像読み取り装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、原稿台上に載置された原稿の画像
を読み取る画像読み取り装置において、原稿を読み取る
撮像手段と、撮像手段により撮像された画像データより
原稿の高さ方向の傾き量を演算する演算手段と、演算手
段により求められた高さ方向の傾き量に応じて、画像デ
ータに対する濃度レベルの補正を行うための濃度補正係
数を発生する係数発生手段と、係数発生手段により得ら
れた濃度補正係数を基に、画像データの濃度を補正する
補正手段と、を備えたものである。この構成において
は、原稿台上に載置された原稿を読み取り、その画像デ
ータより原稿の高さ方向の傾き量を演算し、得られた高
さ方向の傾き量に応じて、係数発生手段を用いて画像デ
ータに対する濃度レベルの補正を行うための濃度補正係
数を発生させ、得られた濃度補正係数を基に、画像デー
タの濃度を補正する。これにより、読み取り画像データ
の濃度補正を、画像濃度と原稿高さに基づいて行うだけ
では補正しきれない原稿の高さ方向の傾斜による画像濃
度の変動をも補正することができるようになる。
【0006】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
の画像読み取り装置において、係数発生手段は、原稿の
高さと高さ方向の傾き量とに応じて濃度補正係数を発生
するものとすることができる。この構成においては、よ
り適切な濃度補正係数を発生することが可能となる。
【0007】また、請求項3の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の画像読み取り装置において、撮像手段
は、原稿台上に上向きに載置された原稿を上方から読み
取るものとすることができる。この構成においては、ブ
ック原稿のように湾曲した原稿であっても容易に原稿画
像を読み取ることができ、その場合の湾曲による画像濃
度の変動を適切に補正することができる。
【0008】また、請求項4の発明は、請求項1乃至請
求項3のいずれかに記載の画像読み取り装置において、
係数発生手段は、高さ方向の傾き量に応じた濃度補正係
数が予め記憶された記憶手段を含み、演算手段により演
算された傾き量に応じて記憶手段から濃度補正係数を選
択するものとすることができる。この構成においては、
係数発生手段は高さ方向の傾き量に応じて記憶手段に記
憶された濃度補正係数を選択するので、濃度補正係数を
容易かつ高速にて発生することが可能である。
【0009】また、請求項5の発明は、請求項4に記載
の画像読み取り装置において、記憶手段には原稿の種類
に対応した複数種の濃度補正係数が予め記憶されてお
り、さらに、原稿の種類に応じて記憶手段の中から濃度
補正係数を選択するための選択手段を備えたものであ
る。 この構成においては、選択手段を用いて原稿の種
類に応じて記憶手段の中から適切な濃度補正係数を選択
することができ、原稿種類に対応した的確な濃度補正が
可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像読み取り装置
の一実施形態について図面を参照して説明する。図1
は、本実施形態の画像読み取り装置1の全体構成を示
し、図2は、読み取る原稿として書籍が画像読み取り装
置1の原稿台上に載置された様子を示す。画像読み取り
装置1は、原稿台2を有し、書籍やファイル等複数頁の
原稿(以下、このような原稿をブック原稿と称する。)
を読み取る場合には、読み取る所望の頁を見開いた状態
で上向きに原稿台2に載置する。原稿台2の上方には光
学的走査により原稿を読み取る撮像カメラ部3が設けら
れている。原稿台2と撮像カメラ部3との間には所定の
間隔を持たせ、この間隔により作業空間が形成される。
また、画像読み取り装置1には、原稿台2の奥側上方に
配置され、原稿を照明する照明部4と、画像読み取り条
件等の設定を行う操作パネル5と、原稿台の奥側に原稿
台2に沿って配置され、原稿台2に載置された原稿の奥
側の側面を写すミラー6と、同じく原稿台2の奥側に配
置され原稿の位置決め基準となる基準板6Aと、装置全
体を制御するための制御部(図8)とが設けられてい
る。操作パネル5には、後述する画像濃度補正係数を選
択するためのスイッチ9A,9Bが設けられている。
【0011】撮像カメラ部3によって撮影された画像デ
ータは、制御部により各種処理を受けて、所望の出力装
置(プリンタ、コンピュータ等)に出力されるようにな
っている。ここで、図面2を参照して、原稿台2上に載
置されたブック原稿10の各部の名称を定義する。見開
かれたブック原稿10の、左右の両頁全域であり、撮像
カメラ部3によって読み取られる面を原稿面10aと称
し、載置されたブック原稿10の奥側の原稿面10aの側
縁を上部エッジ10b、ブック原稿の表紙の奥側の側縁を
表紙の上部エッジ10c(図2では見えない位置であり、
図面4参照)と称する。
【0012】図3及び図4は、画像読み取り装置1を正
面及び側方から見た図である。撮像カメラ部3は、複数
の撮像素子からなり、画像読み取り装置1の手前側から
奥側(主走査方向)にライン状に配列したCCDラインセ
ンサ8と、原稿台2に載置された原稿画像をラインセン
サ8上に結像する撮影レンズ7とを備える。ラインセン
サ8は、原稿画像が結像される結像面において、主走査
方向と直交する副走査方向(図3の矢印Sで示す方向)
に走査駆動回路20(図8)によって移動可能に設けら
れ、副走査方向の各読み取り位置においてライン毎に画
像を読み取る。撮影レンズ7は、レンズ駆動回路19
(図8)によって、光軸方向に移動可能に設けられてお
り、後述する高さ検出によって得られる原稿の高さに応
じて移動され、ラインセンサ8上に常に合焦状態で原稿
面10aの像を結像する。
【0013】ブック原稿10は、表紙の上部10cを基準
板6に押し当てて原稿台2上に載置することで、基準位
置に表紙の上部エッジ10cを一致させて位置決めされ
る。即ち、基準板6Aは、原稿台2の原稿載置面よりブ
ック原稿10の表紙の厚さに相当する程度突き出してお
り、この突き出した基準板6Aに、ブック原稿10の表
紙上部10cを押し当て、原稿の中央部分を原稿台2の中
心線に一致させて載置する。ミラー6は、原稿台の奥側
で副走査方向に伸び、原稿台2の原稿載置面に対して4
5度の角度で傾斜して載置されており、原稿台2に載置
されたブック原稿10の側面を写す。ミラー6に写され
たブック原稿10の側面像は原稿面10aの像と共に、レ
ンズ7によって投影される。ラインセンサ8は、投影さ
れた原稿面10a及び側面の像を読み取るだけの充分な長
さを有しており、走査移動によって、原稿面10a及び側
面の像を同時に読み取る。なお、本実施形態では、ライ
ンセンサを用いたものを示したが、これに代えてエリア
センサを用いてもよい。
【0014】次に、原稿面の高さ検出について説明す
る。ブック原稿を見開いた状態で上向きに原稿台2上に
載置すると、原稿面10aである左右の頁は、空間的に湾
曲した形状になる。このため、ラインセンサ8とブック
原稿10の原稿面10aとの距離が、副走査方向の各読み
取り位置に応じて変動するので、各読み取り位置でのレ
ンズ7のピント調整、及び、読み取った画像の歪を補正
する必要がある。本読み取り装置1では、ブック原稿1
0の原稿面10aの原稿台2からの高さを各読み取り位置
で検出して、この検出結果に基づいて、ピント調整及び
歪補正を実行する。
【0015】図5は、画像読み取り装置1で用いる高さ
検出処理の原理を示す図である。ブック原稿10を所定
位置に載置することで、ミラー6には、ブック原稿の側
面像10dが写される。この側面像10dをラインセンサ8で
読み取ることによって、原稿高さの分布を求める。な
お、図5においては、ラインセンサ8の読み取り範囲を
一点鎖線Aで示し、ラインセンサ8の撮像素子のアドレ
スを紙面左より順に1〜nで示している。
【0016】図6は、上記構成を有する撮像カメラ部3
によって読み取った画像データの様子を 示す。同図に
おいて、aは原稿面10aの像、bは原稿台1の像、cは
ミラー6に写った背景部の像、dはミラー6に写ったブ
ック原稿10の側面像10d、eは基準板6Aの像、fは
原稿の位置合わせ基準位置を示す。原稿面の像aと原稿
側面の像dは、原稿の高さ変化により、主走査方向に湾
曲したように読み取られる。原稿面と原稿側面は、一般
に白色に近い紙であるので、白く読み取られる。それら
に対して、原稿地肌より濃く着色されている原稿台2と
基準板6A及びミラー6に写る背景部の像cは、反射光
量が少なくなり、黒く読み取られる。また、基準板6A
の像eが、原稿面の像aとミラー6に写った原稿側面の
像dとの間に介在することで、主走査方向において原稿
面の像aと側面の像dを区別する事ができる。
【0017】図7は、ラインセンサ8に読み取られた主
走査方向1ライン分の出力の様子を示す。この例では、
図6において、点線で示す位置の画像をラインセンサ8
で読み取った場合を示す。横軸にラインセンサ8の撮像
素子のアドレス、縦軸に各撮像素子の出力(像の濃度)
を取っている。図中(1)は、ミラー上に写った背景部
の像c、(2)はミラー6上に写った原稿側面の像d、
(3)は基準板6Aの表面の像e、(4)は原稿面10a
の像a、(5)は原稿台の像bの各像の撮像素子上での
領域を示す。Dthは、原稿の像であるか他の像である
かを判別するための所定の閾値である。n1は、閾値D
thを越える出力の撮像素子の最小アドレス値、即ち、
原稿側面の像10dにおける原稿面の上部エッジ10bが結像
される位置を示す値である。n2は基準板6Aの像を読
み取る撮像素子の中の最小アドレス値であり、固定の値
である。(n2−n1)が高さ検出で用いる原稿の高さ
に相当する画素数であり、原稿面10aの高さに連動して
変動する。
【0018】ラインセンサ8が副走査方向に走査移動す
ると、副走査方向の各位置での原稿面の高さに応じて、
n1の値が変化し、これにより、副走査方向の各位置に
おける、原稿面の高さに相当する画素数である高さデー
タ(n2−n1)を得ることができる。この高さデータ
を読み取り解像度で割ることにより、原稿面高さ(原稿
台2の原稿載置面から原稿面10aまでの距離)を求める
ことができる。具体的には、CPU23(後述の図8)
の制御によって、予備スキャンで得られ画像メモリ12
に記憶された画像データを順次ライン単位で読み出し、
各ライン毎に各画素の画像データの濃度レベルを閾値D
thと比較することにより、n1を得ることができる。
こうして求められた高さデータは、メモリ18(図8)
に格納される。
【0019】ここで、本実施形態の制御回路について図
8を参照して説明しておく。本実施形態においてライン
センサ8は、実際の画像読み取りスキャン動作(本スキ
ャン動作)に先駆け、上述した原稿面の高さ検出、及び
後述する濃度制御のために、画像データをサンプリング
するための予備スキャンを実行する。撮影レンズ7によ
り集められた原稿10からの反射光は、ラインセンサ8
上に結像されて、ラインセンサ8の撮像素子によってそ
の受光量に応じた電気信号に変換されて、撮像素子の配
列順にA/D変換器11に出力される。A/D変換器11に入
力された電気信号はデジタルの画像データに変換され、
このデータは予備スキャン時には、画像メモリ12に出
力され、本スキャン時には、Log変換回路13を介して
トリミング回路14に出力される。画像メモリ12は入
力される画像データを数ライン分記憶する容量を有し、
順次、予備スキャンで得られた画像データを数ライン分
ずつ記憶する。
【0020】A/D変換器11から出力される画像データ
は、ラインセンサ8の撮像素子の受光量に応じたレベ
ル、即ち、原稿面上での輝度レベルを示すものであるの
で、これをLog変換回路13にて画像の濃度レベルに変
換する。Log変換回路13の変換は、次式によって行わ
れる。
【数1】 D=log 1/L 但し、D:濃度値、L:輝度値
【0021】トリミング回路14は、先に説明したよう
に入力される画像データがブック原稿10の側面の画像
データを含むものであるため、側面の画像データを削除
し、原稿面10aの画像データのみを抽出して、濃度制御
回路15に出力する。濃度制御回路15は、後述する濃
度制御の処理によって画像濃度レベルの調整を行う。濃
度レベルを調整された画像データは、γ補正回路16、
歪補正回路17にて、γ補正、歪補正を受けて、プリン
タ、コンピュータ等の外部装置に出力される。ここで、
γ補正とは、入力された画像データの濃度レベルを出力
先のプリンタ等の特性に合わせるために、非線形の濃度
レベル変換(補正)を行うことを指す。また、歪補正と
は、ブック原稿10の場合、原稿面10aの湾曲に伴って
画像が歪むため、これを補正することを指す。
【0022】CPU23は、マイクロコンピュータであ
り、画像読み取り装置1の動作制御を司る。CPU23
は、画像メモリ12に記憶された画像データを1ライン
分づつ順番に読み出し、この画像データに基づいて各読
み取り位置の原稿面10aの高さを検出するとともに、各
ライン毎の高さ方向の傾き量を演算する。また、各ライ
ンの画像部に相当する画像データの輝度レベル、及び原
稿面の地肌部に相当する画像データの輝度レベルを検出
してメモリ18(後述の濃度補正係数からなる画像濃度
補正テーブルを記憶する記憶手段でもある)に格納す
る。また、CPU23は、本スキャン時には、メモリ1
8に記憶された高さデータと高さ方向の傾き量データ、
あるいは濃度レベルデータを読み出して濃度制御回路1
5に与え、濃度制御回路15で実行される画像データの
濃度レベル調整を制御する。さらに、CPU23は、レ
ンズ駆動回路19に制御信号を出力し、ラインセンサ8
の読み取り位置に応じてレンズ7を移動させて、ライン
センサ8上に常に原稿面10aの画像が合焦状態で結像さ
れるように制御する。また、CPU23は、走査駆動回
路20及びランプ駆動回路21に制御信号を出力し、ラ
インセンサ8のスキャン移動及び照明部4のランプの点
灯を制御する。
【0023】次に、原稿面の高さの傾きを演算により求
める方法について説明する。原稿面の高さの傾きの演算
は、前記原稿面の高さデータH(=n2−n1)を用い
て行う。仮に、注目ラインを第Qラインとすると、第Q
ラインの位置での傾きデータは、1ライン前の第Q−1
ラインの高さデータとの差により求める。すなわち、第
Qラインの傾きデータ(Kq)は次式により求まる。
【数2】Kq=Hq−Hq−1 但し、Hq:第Qラインの高さデータ、Hq-1:第Q−1
ラインの高さデータ
【0024】こうして全ラインについての原稿面の高さ
の傾きのデータを求め、これをメモリ18に格納する。
【0025】次に、画像濃度制御について説明する。図
9は、ブック原稿10の湾曲によるラインセンサ8の受
光量の変化を説明する図である。原稿台2上に載置され
たブック原稿10は、一般に綴じ部が谷となり、両頁の
中央部が山となる形状を成す。ここで、仮に原稿面10a
が光沢が高く鏡面に近いとすると、照明部4より発せら
れて原稿面10aに照射された光は、その原稿面10aで正反
射し、綴じ部では画像読み取り装置1の中央に向かい、
両端部では同装置1の外側に向かう。このように原稿面
に傾きがあると、傾きによってラインセンサのある上方
向への反射光レベルが異なるため、画像濃度に差がで
る。この現象は原稿に入射した光が四方八方に均一に反
射されるような拡散度の高い原稿では生じないが、書籍
やファイル等、紙面に画像が描かれた原稿は幾らかでも
光沢度を有しているため、形状による受光量の差が発生
する。
【0026】図10は、原稿の高さデータHと原稿の高さ
方向の傾きデータKと画像濃度補正係数Iの割付を示す
テーブル(画像濃度補正テーブル)である。この画像濃
度補正テーブルのデータは、予めメモリ18に格納され
ている。例えば、高さデータがH1 、高さ方向の傾きデ
ータがK3 の場合は、画像濃度補正係数はI13となる。
また、本画像濃度補正テーブルは光沢の有無等、原稿の
複数の材質(例えば、反射率)に応じて複数種類のテー
ブルを用意している。図10は、光沢の無い通常の原稿に
合わせた画像濃度補正テーブルを示すが、図11に示すよ
うに、光沢の有る原稿に合わせた画像濃度補正テーブル
も用意している。画像濃度補正テーブル内の画像濃度補
正係数は、操作パネル5に設置されたスイッチ9A,9
B(図1、図8)を外部から操作入力することにより、
通常モード又は光沢有りモードを選択・設定することが
できる。
【0027】画像濃度制御の方法としては、予め予備ス
キャンにおいて副走査方向に主走査1ライン毎に前記原
稿の高さ検出、及び高さ方向の傾き演算で高さデータ
H、高さ方向の傾きKを求め、そのデータを基に、画像
濃度補正テーブルより各ライン毎の画像濃度補正係数I
を設定し、メモリ18のテーブルとは別の記憶領域に格
納する。例えば、第Qラインについていえば、高さデー
タHq、高さ方向の傾きデータKqより画像濃度補正係数
Iqを設定する。本設定を副走査方向の全ラインについ
て行っておく。
【0028】次に、本スキャンでは、読み取った画像デ
ータに対して主走査1ライン毎に前記画像濃度補正係数
Iを用いて出力する画像データを濃度制御回路15によ
り演算する。この演算は、副走査方向の各読み取り位置
(主走査1ライン)毎に1ドット単位に行い、演算後、
画像データを次段のγ補正補正回路16に出力する。出
力する画像データ(E)の演算方法は以下の式にて行
う。ここでは、例えば、第Qラインの8番目のドットに
ついて記述する。
【数3】出力する画像データ:Eq8=Iq*Dq8 但し、Iq:第Qラインの画像濃度補正係数 Dq8:第Qラインの8番目のドットの演算前のデータ
【0029】次に、制御手順について説明する。図12
(a)(b)は、CPU23によって実行される制御の
手順を示すフローチャートである。スキャンを始める前
に、予め原稿材質の設定を行う(S1)。この設定は外
部からの入力により行われ、スイッチ9A(通常モー
ド)、又はスイッチ9B(光沢有りモード)の入力によ
り、画像濃度補正テーブルを設定する。スイッチ9Aを
入力した場合は通常濃度補正テーブル(S2)、スイッ
チ9Bを入力した場合は光沢有濃度補正テーブルが選択
される(S3)。なお、スイッチ9a,9Bは必ず一方
の選択になるので、入力がない場合は、前回の状態を維
持する。
【0030】次に、原稿読み取り装置1の読み取りの開
始が、オペレータのスタートボタンの押下により指示さ
れると(S11でYES)、CPU23は、ランプ駆動回
路21に制御信号を出力して、照明部4のランプを点灯
して原稿10を照明し(S12)、次に、走査駆動回路
20に制御信号を出力して、ラインセンサ8を移動して
予備スキャン動作(S13)を行う。これにより画像メ
モリ12には、画像データが順次数ライン分ずつ記憶さ
れる。次に、画像メモリ12に記憶された画像データよ
り前述した原稿の高さ検出を行い(S14)、その検出
データを基に原稿面の高さ方向の傾きの演算を行い(S
15)、さらにそこで得られた原稿の高さ及び原稿面の
高さ方向の傾きのデータより、前記の原稿設定入力にお
いて選択されているメモリ18内の画像濃度補正テーブ
ルから各ライン毎の画像濃度補正係数を求める(S1
6)。その結果をメモリ18の所定の記憶領域に格納す
る。予備スキャンが終了すると、本スキャン動作に入る
(S17)。本スキャン動作中は、予備スキャン時に求
めた、画像濃度補正係数による画像データの濃度補正を
を実行する(S18)。そして補正されたデータを次行
程のγ補正回路16へ出力する(S19)。
【0031】なお、本発明は上記実施形態の構成に限ら
れず、種々の変形が可能であり、例えば、上記ではメモ
リ18の画像濃度補正テーブル内に2種類のものが格納
されているものを示したが、1種又は3種類以上の原稿
特質に対応した画像濃度補正係数が用意されていて、操
作パネル5にはそれらの一つを選択するためのスイッチ
が設置されたものであってもよい。また、上記では、画
像濃度補正テーブル内に原稿の高さと傾きに対して画像
濃度補正係数が用意されたものを示したが、原稿の高さ
方向の傾き量のみに対する画像濃度補正係数が用意され
ているものであっても構わない。
【0032】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
原稿を読み取った高さデータから求めた原稿の傾き量に
応じて、係数発生手段から画像データに対する濃度補正
係数を発生させ、その補正係数に基づいて画像データの
濃度を補正するので、原稿の高さや原稿の濃度に基づく
濃度補正では補正しきれなかった、原稿の高さ方向の傾
き量による画像濃度の変動を的確に補正することがで
き、原稿に近い画像濃度を再現することが可能となる。
特に、中間調の画像については、通常の自動露光調整に
よる補正だけでは細部の画像濃度を再現することが困難
であったが、その問題をも解消することができる。ま
た、請求項2の発明によれば、係数発生手段が、原稿の
高さと高さ方向の傾き量とから濃度補正係数を発生する
ものとすることで、より適切な濃度補正係数を発生する
ことが可能で、画像濃度の再現性の向上が図れる。ま
た、請求項3の発明によれば、上向き原稿を上方より読
み取ることで、ブック原稿のように湾曲のある原稿を読
み取る際に、上記の効果が顕著に得られる。また、請求
項4の発明によれば、係数発生手段が原稿の傾き量に応
じた濃度補正係数を記憶した記憶手段を備えていること
で、容易かつ高速に濃度補正係数を発生することがで
き、ひいては画像読み取り動作を高速処理可能となる。
また、請求項5の発明によれば、記憶手段に原稿の種
類、例えば原稿毎の反射率等に対応した複数の濃度補正
係数が記憶され、原稿の種類に応じて適宜に濃度補正係
数を選択し得るので、原稿の特質に合わせた適正な濃度
補正係数を選択でき、ひいては広範囲な原稿種類に対し
て適正な濃度補正が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用された画像読み取り装置の全体
構成を示す斜視図。
【図2】 読み取る原稿として書籍が載置された様子を
示す斜視図。
【図3】 画像読み取り装置を正面から見た図。
【図4】 画像読み取り装置を側方から見た図。
【図5】 画像読み取り装置で用いる高さ検出処理の原
理を示す図。
【図6】 撮像カメラ部によって読み取った画像データ
の様子を模式的に示す図。
【図7】 ラインセンサにより読み取った主走査方向1
ライン分の出力の様子を示す図。
【図8】 画像読み取り装置の制御回路のブロック図。
【図9】 ブック原稿の湾曲によるラインセンサの受光
量の変化を説明する図。
【図10】 画像濃度補正テーブルを示す図。
【図11】 画像濃度補正テーブルを示す図。
【図12】 (a)は画像読み取り装置の原稿設定時の
制御を示すフローチャート、(b)スキャンスタート時
の制御を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 画像読み取り装置 2 原稿台 3 撮像カメラ部 5 ミラー 7 撮影レンズ 8 CCDラインセンサ(撮像手段) 9A 原稿設定入力スイッチ(選択手段) 9B 原稿設定入力スイッチ(選択手段) 10 ブック原稿 15 濃度制御回路(補正手段) 18 メモリ(記憶手段) 23 CPU(演算手段、係数発生手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿台上に載置された原稿の画像を読み
    取る画像読み取り装置において、 原稿を読み取る撮像手段と、 前記撮像手段により撮像された画像データより原稿の高
    さ方向の傾き量を演算する演算手段と、 前記演算手段により求められた高さ方向の傾き量に応じ
    て、前記画像データに対する濃度レベルの補正を行うた
    めの濃度補正係数を発生する係数発生手段と、 前記係数発生手段により得られた濃度補正係数を基に、
    前記画像データの濃度を補正する補正手段と、を備えた
    ことを特徴とする画像読み取り装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像読み取り装置にお
    いて、 前記係数発生手段は、原稿の高さと高さ方向の傾き量と
    に応じて濃度補正係数を発生することを特徴とする画像
    読み取り装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の画像読み
    取り装置において、 前記撮像手段は、原稿台上に上向きに載置された原稿を
    上方から読み取ることを特徴とする画像読み取り装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の画像読み取り装置において、 前記係数発生手段は、高さ方向の傾き量に応じた濃度補
    正係数が予め記憶された記憶手段を含み、前記演算手段
    により演算された傾き量に応じて前記記憶手段から濃度
    補正係数を選択することを特徴とする画像読み取り装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の画像読み取り装置にお
    いて、 前記記憶手段には原稿の種類に対応した複数種の濃度補
    正係数が予め記憶されており、 さらに、原稿の種類に
    応じて前記記憶手段の中から濃度補正係数を選択するた
    めの選択手段を備えたことを特徴とする画像読み取り装
    置。
JP10147538A 1998-05-28 1998-05-28 画像読み取り装置 Withdrawn JPH11341283A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007166431A (ja) * 2005-12-15 2007-06-28 Ricoh Co Ltd 画像処理装置、画像処理方法、プログラム及びプログラムを格納した記憶媒体
JP2010050756A (ja) * 2008-08-21 2010-03-04 Canon Inc 画像処理装置及び画像処理方法

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JP2007166431A (ja) * 2005-12-15 2007-06-28 Ricoh Co Ltd 画像処理装置、画像処理方法、プログラム及びプログラムを格納した記憶媒体
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