JPH1134090A - 積層体の製造方法 - Google Patents

積層体の製造方法

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JPH1134090A
JPH1134090A JP9196192A JP19619297A JPH1134090A JP H1134090 A JPH1134090 A JP H1134090A JP 9196192 A JP9196192 A JP 9196192A JP 19619297 A JP19619297 A JP 19619297A JP H1134090 A JPH1134090 A JP H1134090A
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JP
Japan
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molten resin
resin layer
skin
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supply
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JP9196192A
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Inventor
Koichi Oshitani
光一 押谷
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Araco Co Ltd
Original Assignee
Araco Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 見切り線を境として表面を異なる色または模
様とした外観のよい積層体を一体的に成形する。 【解決手段】 見切り線に対応する位置に沿って表面に
凹溝31を形成した基材30を下型10上に載せ、凹溝
の両側となる基材30の表面を、発泡剤を含む第1中間
溶融樹脂層35maと第1表皮溶融樹脂層36mを重ね
合わせたものと、発泡剤を含む第2中間溶融樹脂層35
mbと第1表皮溶融樹脂層36mとは異なる色の第2表
皮溶融樹脂層37mを重ね合わせたものにより、それら
の一側縁が凹溝内となるように覆う。各表皮を成形する
成形面21を下面に形成した上型20を下型に接近させ
て多少の隙間をあけた型締め状態で停止させ、各中間溶
融樹脂層を発泡させて各溶融樹脂層を基材の表面と上型
の成形面の間に充填させる。発泡充填の際に、両表皮溶
融樹脂層は互いに接近して接合される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のドアトリ
ム、車両の内装材、家屋の内装材、家具の外装材等に使
用される柔軟な感触の外表面を有する積層体、特に所定
の見切り線を境として表面の色または模様が異なる積層
体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車のドアトリムのような、重
ね合わせた発泡層と表皮により基材を覆ってなる積層体
において、装飾性を高めるために上半部と下半部とで表
面の色または模様を異なるものとする場合には、通常は
上半部と下半部を別々に成形することにより表皮の色ま
たは模様が異なるものを用意した後、これをかしめやね
じ止めなどにより一体化している。また、一体成形した
基材の表面に加熱して軟化させた表皮材を負圧により吸
引し接着してこのような積層体を製造する場合は、見切
り線を境として上半部と下半部とで表面の色または模様
が異なる表皮材を使用することも考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記第1
の従来技術では、成形工程が上半部と下半部とで別々に
必要になり、また組付工程も必要であるので、製造コス
トが増大するという問題がある。また上記第2の従来技
術では、製造コストは低下するが、表皮材は吸引の際に
基材の表面に沿ってずれるので見切り線形状が狂って見
苦しくなるという問題があるのに加え、平坦なドアトリ
ムの表面が単に色分けまたは模様分けされているだけで
あるので豪華な感じを与えることができない。
【0004】本発明は、このような見切り線を境として
表面の色または模様が異なるこの種の積層体を一体的に
成形することを可能にして、このような各問題を解決す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による積層体の製
造方法は、予め成形された基材の表面を重ね合わせた発
泡層と表皮により覆って、柔軟な感触の外表面を有し、
かつこの外表面の色または模様が所定の見切り線を境と
して異なる積層体を製造する方法に関するものであり、
上型を離隔させた下型上に見切り線に対応する位置に沿
って表面に凹溝を形成した基材を載置する基材設置工程
と、凹溝の一側となる基材の表面を未発泡の発泡剤を含
み発泡層の一部を形成する第1中間溶融樹脂層と表皮の
一部を形成する第1表皮溶融樹脂層を重ね合わせたもの
によりそれらの一側縁が凹溝内となるように覆う第1溶
融樹脂供給工程と、凹溝の他側となる基材の表面を未発
泡の発泡剤を含み発泡層の一部を形成する第2中間溶融
樹脂層と第1表皮溶融樹脂層とは異なる色または模様で
表皮の残部を形成する第2表皮溶融樹脂層を重ね合わせ
たものによりそれらの一側縁が凹溝内となるように覆う
第2溶融樹脂供給工程と、各表皮を成形する成形面を下
面に形成した上型を下型に接近させ各表皮溶融樹脂層と
成形面との間に多少の隙間をあけた状態で停止させる型
締め工程と、各中間溶融樹脂層を発泡させて各表皮溶融
樹脂層及び各中間溶融樹脂層を基材の表面と上型の成形
面の間に充填させる発泡工程と、各溶融樹脂層を冷却し
て硬化させる冷却工程よりなることを特徴とするもので
ある。第1及び第2溶融樹脂供給工程において基材の凹
溝内となった第1中間溶融樹脂層と第1表皮溶融樹脂層
及び第2中間溶融樹脂層と第2表皮溶融樹脂層の各一側
縁は、続く発泡工程において基材の表面と上型の成形面
の間に充填される際に互いに接近して第1及び第2表皮
溶融樹脂層は互いに接合される。
【0006】上型には見切り線に対応して成形面から下
方に突出する薄い仕切板を一体的に設け、この仕切板の
先端縁を型締め工程の終了時に凹溝の底面に接近させる
ことが好ましい。
【0007】第1中間溶融樹脂層及び第2中間溶融樹脂
層を押し出す1つのスリット状の第1押出し通路と、こ
の第1押出し通路の両側に配置されてそれぞれ第1表皮
溶融樹脂層及び第2表皮溶融樹脂層を押し出す第2及び
第3押出し通路を備えた1個の供給ダイスを用い、第1
溶融樹脂供給工程では供給ダイスを各押出し通路と直交
する一方の向きに移動させることにより第1及び第2押
出し通路より押し出される第1中間溶融樹脂層及び第1
表皮溶融樹脂層を重ね合わせて基材を覆い、第2溶融樹
脂供給工程では供給ダイスを各押出し通路と直交する逆
向きに移動させることにより第1及び第3押出し通路よ
り押し出される第2中間溶融樹脂層及び第2表皮溶融樹
脂層を重ね合わせて基材を覆うようにすることが好まし
い。
【0008】
【発明の実施の形態】図1〜図7に示す実施の形態は、
本発明による積層体の製造方法を自動車のドアトリムの
製造に適用した場合の例を示す。この実施の形態により
製造されるドアトリムは、図4に示すように、予め成形
された剛性のある基材30の表面を、見切り線を境とし
てその上半部(図において左半部)は重ね合わせた第1
発泡層35aと第1表皮36により覆い、下半部は重ね
合わせた第2発泡層35bと第2表皮37により覆った
ものである。基材30は通気性のある多孔性のもので、
木材を細かく砕いた繊維に結着剤として7パーセント程
度のフェノール樹脂を混入して凹凸のあるほゞ一定厚の
板状にホットプレス成形したものであり、その表面の見
切り線に対応する位置には全幅にわたり一定断面形状の
凹溝31が形成されている。第1発泡層35aと第2発
泡層35bの材質は全く同一であり、第1表皮36と第
2表皮37は材質は同じであるが色は異なっている。従
ってこのドアトリムの表面は、第1表皮36と第2表皮
37の境界(図4で仕切板22が差し込まれた位置)を
見切り線として異なる色となっている。
【0009】この実施の形態に使用する製造装置は、下
部の固定側型支持部材(図示省略)に取り付けられる下
型10と、上部の可動側型支持部材(図示省略)に取り
付けられる上型20を備えており(図1〜図4参照)、
また各発泡層35a,35b及び表皮36,37となる
各溶融樹脂層35ma,35mb,36m,37mを供
給する供給ダイス40及び押出機47を備えている。
【0010】図1〜図4に示すように、下型10の上面
には、前述のように予め成形された基材30の裏面を支
持する支持面11が形成され、その外周に沿っては平面
輪郭形状がドアトリムの輪郭形状と一致する外向段部1
3が形成されている。可動側型支持部材に支持された上
型20は下型10に対し上方から接近離隔可能であり、
図1及び図2は上型20が上方に離隔された状態を示
し、図3及び図4は両型10,20が最接近された型締
め状態を示している。上型20の下面には、第1及び第
2表皮36,37の表面を成形するための成形面21が
形成されている。成形面21には、下型10上に支持さ
れた基材30の凹溝31の幅方向中心線と対応する位置
に沿って、薄板状(厚さは例えば1〜2mm)で真上から
見た形状が真直状あるいは多少屈曲した仕切板22が下
型10に向かって突出するように植え込み固定され、仕
切板22の突出量は型締め状態における仕切板22の先
端と凹溝31の底面との距離が発泡層35a.35bの
厚さと同程度になるようにする。この成形面21の外周
に沿って上型20に形成された内向段部23は、図3及
び図4に示す型締め状態では、僅かの隙間をおいて下型
10の外向段部13と嵌合可能である。
【0011】図1及び図2に示すように、供給ダイス4
0は、上型20が上方に離隔された状態において基材3
0を支持した下型10の上方に張り出して移動し、3本
の供給管46a,46b,46cを介して押出機47か
ら供給された各中間溶融樹脂層35ma,35mb、第
1表皮溶融樹脂層36m及び第2表皮溶融樹脂層37m
を同一幅のシート状に押し出して、基材30上に供給す
るものである。各溶融樹脂層35ma,35mb,36
m,37mの材料は、何れもポリオレフィン系の合成樹
脂(例えばポリプロピレン)であり、発泡層35a,3
5bとなる中間溶融樹脂層35ma,35mbの材料に
は発泡剤(例えばアゾジカルボンアミド系のもの)が混
練されている。
【0012】図5〜図7に示すように、供給ダイス40
の本体41は細長いブロック状で、その内部には中間溶
融樹脂層35ma,35mb、第1表皮溶融樹脂層36
m及び第2表皮溶融樹脂層37mに対応する第1〜第3
の供給通路42,43,44が形成されている。各供給
通路42,43,44はほゞ同一形状であるので、第1
供給通路42の形状を図6及び図7により説明をする。
中間溶融樹脂層35ma,35mbの材料を供給する第
1供給管46aが連結される供給路42aの先端部は、
末広がり形状で先端縁部にキャビティ42cが形成され
たマニホールド42bの根本部に開口されている。キャ
ビティ42cから本体41の先端に向かうスリット状の
第1押出し通路42dの幅は最初は広がるが本体41の
先端面に開口する付近では一定幅となり、その先端は本
体41の先端面に開口している。中間溶融樹脂層35m
a,35mbは、この第1押出し通路42dの先端から
所定厚のシート状となって押し出し供給される。第1供
給通路42の両側には同様な形状の第2供給通路43及
び第3供給通路44が形成されており、この各供給通路
43,44の第2押出し通路43d及び第3押出し通路
44dの先端から、第1表皮溶融樹脂層36m及び第2
表皮溶融樹脂層37mは、所定厚で中間溶融樹脂層35
ma,35mbと同一幅のシート状となって押し出し供
給される。
【0013】次にこの実施の形態による製造方法の説明
をする。先ず上型20を上方に離隔させた状態におい
て、常温(例えば20℃)とした下型10の支持面11
上に、予め成形された基材30(厚さは例えば2.5m
m)を載置する。続く第1溶融樹脂供給工程では、溶融
状態の合成樹脂を計量して押し出す押出機47は第1及
び第2供給管46a,46bから第1中間溶融樹脂層3
5ma及び第1表皮溶融樹脂層36mの材料を供給し
(温度は110〜210℃)、第2表皮溶融樹脂層37
mの材料は供給しない。これにより図1に示すように、
供給ダイス40の本体41の第1押出し通路42d及び
第2押出し通路43dの先端からは、第1中間溶融樹脂
層35ma及び第1表皮溶融樹脂層36mがシート状と
なって押し出され(幅は何れも基材30より多少大で、
厚さは何れも例えば0.5〜1.5mm)、供給ダイス4
0を基材30の左側から凹溝31に向かうX方向に移動
することにより第1中間溶融樹脂層35maが下側とな
るように重ね合わされて基材30の上半部上に供給され
る。この第1中間溶融樹脂層35ma及び第1表皮溶融
樹脂層36mは、供給終了時にその一側縁が基材30の
凹溝31内の中心線近くに達するように供給される(図
2参照)。
【0014】続く第2溶融樹脂供給工程では、押出機4
7は第1及び第3供給管46a,46cから第2中間溶
融樹脂層35mb及び第2表皮溶融樹脂層37mの材料
を供給し、第1表皮溶融樹脂層36mの材料は供給しな
い。これにより図2に示すように、供給ダイス40の本
体41の第1押出し通路42d及び第3押出し通路44
dの先端からは、第2中間溶融樹脂層35mb及び第2
表皮溶融樹脂層37mがシート状となって押し出され、
供給ダイス40を基材30の右側から凹溝31に向かう
Y方向に移動することにより第2中間溶融樹脂層35m
bが下側となるように重ね合わされて基材30の下半部
上に供給される。この第2中間溶融樹脂層35mb及び
第2表皮溶融樹脂層37mも、供給終了時にその一側縁
が基材30の凹溝31内の中心線近くに達するように供
給される(図3参照)。
【0015】続く型締め工程では、上型20を下型10
に向けて下降させ、図3に示す型締め状態に達すれば上
型20の下降を停止させる。この型締め状態において、
下型10に支持された基材30の表面と上型20の成形
面21の間の間隔は、基材30の上半部と下半部におい
て、それぞれ第1中間溶融樹脂層35maと第1表皮溶
融樹脂層36mの厚さの和及び第2中間溶融樹脂層35
mbと第2表皮溶融樹脂層37mの厚さの和よりも大
(例えば1.5〜4.5mm)である。従って第1表皮溶
融樹脂層36m及び第2表皮溶融樹脂層37mと成形面
21の間には多少の隙間が残されている。この型締め工
程の途中で、下型10の外向段部13から外側にはみ出
した各溶融樹脂層35ma,35mb,36m,37m
の不要部分は、互いに嵌合する両段部13,23の剪断
作用により切除される。なお各溶融樹脂層35ma,3
5mb,36m,37mの不要部分の切除に使用する外
向及び内向段部13,23は、下型10側を内向段部と
し、上型20側を外向段部としてもよい。あるいはこの
ような互いに嵌合する段部による剪断の代わりに、上型
20の成形面21の外側に沿って下向きに設けた押切り
刃を下型10外周の平面部に押し当てて行うようにして
もよい。
【0016】型締め工程に続く発泡工程では、上型20
および/または下型10に設けたヒータ(図示省略)に
より上型20の成形面21および/または下型10の支
持面11は急激に加熱され(例えば150℃)、これに
より第1及び第2中間溶融樹脂層35ma,35mbは
加熱されて発泡され、ヒータへの通電は所定時間後に停
止される。この発泡により、各溶融樹脂層35ma,3
5mb,36m,37mは、図4に示すように、基材3
0の表面と上型20の成形面21の間に隙間なく充填さ
れる。基材30上面と成形面21の間の隙間は、凹溝3
1の部分がその両側の部分よりも大きく、従って凹溝3
1の部分は充填が遅れるので、凹溝31内の第1中間溶
融樹脂層35maと第1表皮溶融樹脂層36m及び第2
中間溶融樹脂層35mbと第2表皮溶融樹脂層37mは
各一側縁が互いに接近し、両表皮溶融樹脂層36m,3
7mの表面は上型20の成形面21に押圧されると同時
に仕切板22を介して互いに接合される。また第1及び
第2表皮溶融樹脂層36m,37mは、仕切板22の下
側で直接接合し、溶着して一体化される。なおこの発泡
の開始時期は、型締め完了の前であっても差し支えな
い。上型20の成形面21にしぼ模様を設けておけば、
この発泡の際にしぼ模様は両表皮溶融樹脂層36m,3
7mの表面に転写される。
【0017】ヒータへの通電が停止されれば冷却工程が
開始され、上型20および/または下型10内部への熱
伝達により成形面21の温度は常温近くまで低下する。
そして各溶融樹脂層35ma,35mb,36m,37
mが硬化して、第1発泡層35a、第2発泡層35b及
び第1表皮36,第2表皮37となったところで、上型
20を上昇させてドアトリムを取り出せばドアトリム成
形の1サイクルが完了し、基材30、各発泡層35a,
35b及び異なる色の各表皮36,37が一体化された
ドアトリムが得られる。これにより、基材30の凹溝3
1の中心線付近に形成される見切り線を境として表面の
色が異なるドアトリムが一体的に成形される。
【0018】上記実施の形態では上型20に仕切板22
を設けているので、各溶融樹脂層35ma,35mb,
36m,37mの充填の際に不規則に移動しようとする
表皮溶融樹脂層36m,37mはこの仕切板22により
せき止められ、色分けまたは模様分けの境界が乱れるこ
とはないので見切り線が所望の形状となったドアトリム
が得られる。また発泡剤を混練した中間溶融樹脂層35
ma,35mbを使用しているので、得られたドアトリ
ムの表面に柔軟な感触を与えることができ、仕切板22
を引き抜いた際に弾性のある各中間発泡層35a,35
bの厚さが増大し、各表皮36,37の境界部に形成さ
れる溝は幅が狭くなって目立たなくなる。なお積層体の
形状または成形条件によっては、この仕切板22は必ず
しも必要とはしない。
【0019】上記実施の形態では、各表皮溶融樹脂層3
6m,37mに使用する溶融樹脂材料の色を互いに異な
らせることにより表面の色を異ならせた場合につき説明
したが、この両表皮溶融樹脂層36m,37mに使用す
る溶融樹脂材料は、複数の異なる色のものを押出し直前
に混ぜて表面に現れる模様が互いに異なるものとなるよ
うにして実施してもよい。
【0020】なお基材30の上半部及び下半部への各溶
融樹脂層の供給は、上記各実施の形態では共通の供給ダ
イス40を用い、基材30の両外側から凹溝31に向か
って供給ダイス40を移動させて行っているが、これと
逆に凹溝31から基材30の両外側に向かって移動させ
て行ってもよい。また、上半部及び下半部への各溶融樹
脂層の供給を、別個の供給ダイスを用いて行うようにし
てもよい。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、発泡工程において各第
1及び第2中間溶融樹脂層が発泡することにより第1及
び第2表皮溶融樹脂層は互いに接合されるので、見切り
線を境として表面の色または模様が異なる積層体を一体
的に成形することができ、これにより表面が複数に色分
けまたは模様分けされた外観のよい積層体を低いコスト
で製造することができる。また色分けまたは模様分けの
境界となる両表皮溶融樹脂の境界は、各表皮溶融樹脂の
粘性により多少へこんで断面V字状の溝が形成されるの
で、この境界部分に豪華な立体感のあるものが得られ
る。
【0022】上型に成形面から下方に突出するように薄
い仕切板を設け、この仕切板の先端縁を型締め工程の終
了時に凹溝の底面に接近させるようにしたものによれ
ば、発泡工程における基材と上型の間への各溶融樹脂層
の充填に伴い第1及び第2表皮溶融樹脂層が互いに接近
して接合される際に、それらの表面部分の移動が仕切板
によりせき止められるので、色分けまたは模様分けの境
界が所望の形状となった製品が得られる。
【0023】第1押出し通路とその両側に配置された第
2及び第3押出し通路を備えた1個の供給ダイスを用
い、第1溶融樹脂供給工程では供給ダイスを一方の向き
に移動させて第1及び第2押出し通路より押し出される
第1中間溶融樹脂層及び第1表皮溶融樹脂層により基材
を覆い、第2溶融樹脂供給工程では供給ダイスを逆向き
に移動させて第1及び第3押出し通路より押し出される
第2中間溶融樹脂層及び第2表皮溶融樹脂層により基材
を覆うようにしたものによれば、1個の供給ダイスを第
1及び第2の両溶融樹脂供給工程に使用しているので、
本発明の実施に使用する装置を簡略化して製造コストを
減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による積層体の製造方法の一実施形態
における基材設置工程及び第1溶融樹脂供給工程を示す
断面図である。
【図2】 図1の実施形態における第2溶融樹脂供給工
程を示す断面図である。
【図3】 図1の実施形態における型締め状態を示す断
面図である。
【図4】 図1の実施形態における発泡完了状態を示す
断面図である。
【図5】 図1の実施の形態に使用する供給ダイスの下
面図である。
【図6】 図5の6−6断面図である。
【図7】 図7の7−7断面図である。
【符号の説明】
10…下型、20…上型、21…成形面、22…仕切
板、30…基材、31…凹溝、35a,35b…発泡
層、35ma…第1中間溶融樹脂層、35mb…第2中
間溶融樹脂層、36,37…表皮、36m…第1表皮溶
融樹脂層、37m…第2表皮溶融樹脂層、40…供給ダ
イス、42d…第1押出し通路、43d…第2押出し通
路、44d…第3押出し通路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め成形された基材の表面を重ね合わせ
    た発泡層と表皮により覆って、柔軟な感触の外表面を有
    し、かつこの外表面の色または模様が所定の見切り線を
    境として異なる積層体を製造する方法において、上型を
    離隔させた下型上に前記見切り線に対応する位置に沿っ
    て表面に凹溝を形成した基材を載置する基材設置工程
    と、前記凹溝の一側となる前記基材の表面を未発泡の発
    泡剤を含み前記発泡層の一部を形成する第1中間溶融樹
    脂層と前記表皮の一部を形成する第1表皮溶融樹脂層を
    重ね合わせたものによりそれらの一側縁が前記凹溝内と
    なるように覆う第1溶融樹脂供給工程と、前記凹溝の他
    側となる前記基材の表面を未発泡の発泡剤を含み前記発
    泡層の一部を形成する第2中間溶融樹脂層と前記第1表
    皮溶融樹脂層とは異なる色または模様で前記表皮の残部
    を形成する第2表皮溶融樹脂層を重ね合わせたものによ
    りそれらの一側縁が前記凹溝内となるように覆う第2溶
    融樹脂供給工程と、前記各表皮を成形する成形面を下面
    に形成した前記上型を前記下型に接近させ前記各表皮溶
    融樹脂層と前記成形面との間に多少の隙間をあけた状態
    で停止させる型締め工程と、前記各中間溶融樹脂層を発
    泡させて前記各表皮溶融樹脂層及び各中間溶融樹脂層を
    前記基材の表面と前記上型の成形面の間に充填させる発
    泡工程と、前記各溶融樹脂層を冷却して硬化させる冷却
    工程よりなることを特徴とする積層体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記上型には前記見切り線に対応して前
    記成形面から下方に突出する薄い仕切板を一体的に設
    け、この仕切板の先端縁を前記型締め工程の終了時に前
    記凹溝の底面に接近させることを特徴とする請求項1に
    記載の積層体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1中間溶融樹脂層及び第2中間溶
    融樹脂層を押し出す1つのスリット状の第1押出し通路
    と、この第1押出し通路の両側に配置されてそれぞれ前
    記第1表皮溶融樹脂層及び第2表皮溶融樹脂層を押し出
    す第2及び第3押出し通路を備えた1個の供給ダイスを
    用い、前記第1溶融樹脂供給工程では前記供給ダイスを
    前記各押出し通路と直交する一方の向きに移動させるこ
    とにより前記第1及び第2押出し通路より押し出される
    第1中間溶融樹脂層及び第1表皮溶融樹脂層を重ね合わ
    せて前記基材を覆い、前記第2溶融樹脂供給工程では前
    記供給ダイスを前記各押出し通路と直交する前記一方と
    逆向きに移動させることにより前記第1及び第3押出し
    通路より押し出される第2中間溶融樹脂層及び第2表皮
    溶融樹脂層を重ね合わせて前記基材を覆うことを特徴と
    する請求項1及び請求項2に記載の積層体の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007017072A1 (de) * 2005-08-09 2007-02-15 Johnson Controls Interiors Gmbh & Co. Kg Verfahren zur herstellung eines formkörpers
CN116209554A (zh) * 2020-10-06 2023-06-02 东和株式会社 树脂成形品的制造方法

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