JPH11340624A - 多層配線板の製造方法 - Google Patents

多層配線板の製造方法

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JPH11340624A
JPH11340624A JP14923298A JP14923298A JPH11340624A JP H11340624 A JPH11340624 A JP H11340624A JP 14923298 A JP14923298 A JP 14923298A JP 14923298 A JP14923298 A JP 14923298A JP H11340624 A JPH11340624 A JP H11340624A
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insulating adhesive
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一雅 竹内
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憲 七海
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積み上げ方式(ビルドアップ方式)の多層配
線板の微細化、絶縁層と導体層の間の密着性に優れ、高
い耐熱性、耐PCT性を有する層間絶縁材料を提供す
る。 【解決手段】 (a)第一の回路基板上に絶縁性接着シ
ート及び銅箔を積層する工程、(b)第一の回路基板上
の回路と接続穴を形成する位置の銅箔上に接続穴と同じ
大きさの穴を形成する工程、(c)銅箔をマスクとして
絶縁性接着シートに接続穴を形成する工程、(d)接続
穴内部を導体でめっきして第一の回路と銅箔を電気的に
接続する工程、(e)フォトリソ工程により第一の回路
基板上の回路と接続穴を介して電気的に接続された第二
の回路を形成する工程を有する多層配線板の製造方法に
おいて、絶縁性接着シートがシロキサン変性ポリアミド
イミド樹脂100重量部と熱硬化性樹脂成分1〜150
重量部を含む多層配線板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層配線板の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、印刷配線板の高密度化が進み、配
線層を複数備えた多層印刷配線板の比重が高まってい
る。従来、多層印刷配線板の製造には、あらかじめ配線
が形成された積層板の複数枚をプリプレグのような熱硬
化性の絶縁シートを介してプレス成形するという手段が
採用されてきたが、積層プレスでは、層間の位置あわせ
や積層板の収縮等には細心の注意が必要であり、多大な
時間を要するために高価なものとなりやすかった。これ
に対して、第一の配線層の上に絶縁層を形成し、その上
に第二の配線層を形成していく、いわゆる積み上げ(ビ
ルドアップ)方式の多層配線板の製造方法が提案されて
いる。このような印刷配線板の層間の電気的接続には、
従来から一般に行われているスルーホールによる接続の
他に新たに非貫通型の接続法が採用されている。例えば
感光性絶縁材料組成物を積層しフォトリソ工程により接
続穴を形成するフォトビア法や絶縁材料にエキシマレー
ザや炭酸ガスレーザで直接接続穴を形成するレーザビア
法が提案されている。フォトビア法は開発当初、市販の
液状レジストを使用して製造されていたが、最近ではフ
ォトビア法専用に設計開発された材料も使用されるよう
になった。これらには専用のフォトリソシステムが必要
である。一方、レーザビア法は使用する材料の幅が広
く、これまで絶縁材料として用いられてきた樹脂をその
まま使用できるのが特徴である。これらの非貫通型の層
間接続では接続を必要とする部分にだけ接続穴を配置さ
せるため、配線の自由度が高まり、多層印刷配線板の層
数の低減、高密度化に大きく寄与する。一方、ポリアミ
ドイミド樹脂は、優れた電気的特性、耐熱性、機械的性
質、耐磨耗性を有していることから、主として電線被覆
材料(耐熱性エナメル線)に使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】積み上げ方式の多層配
線板においてもさらなる配線の微細化が進み、絶縁層と
導体層の間の密着性がより高いものが求められている。
またCSPをはじめとする半導体と配線板の境界領域で
の使用から絶縁樹脂自身にもより高い耐熱性、耐PCT
性が要求されるようになった。本発明は、積み上げ方式
の多層配線板の微細化、絶縁層と導体層の間の密着性に
優れ、高い耐熱性、耐PCT性を有する層間絶縁材料を
提供することを課題とした。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、導体間の
密着性に優れ、耐熱性、耐PCT性に優れた層間絶縁材
料を検討した結果、シロキサン変性ポリアミドイミドを
主剤とする材料を見いだし、これを加工したBステージ
シートを用いて層間接続を行うことにより上記課題が解
決されることが分かり本発明に至った。本発明は、
(a)第一の回路基板上に絶縁性接着シート及び銅箔を
積層する工程、(b)第一の回路基板上の回路と接続穴
を形成する位置の銅箔上に接続穴と同じ大きさの穴を形
成する工程、(c)銅箔をマスクとして絶縁性接着シー
トに接続穴を形成する工程、(d)接続穴内部を導体で
めっきして第一の回路と銅箔を電気的に接続する工程、
(e)フォトリソ工程により第一の回路基板上の回路と
接続穴を介して電気的に接続された第二の回路を形成す
る工程を有する多層配線板の製造方法において、絶縁性
接着シートがシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂10
0重量部と熱硬化性樹脂成分1〜150重量部を含むこ
とを特徴とする多層配線板の製造方法である。また、本
発明は、上記の絶縁性接着シートで使用するシロキサン
変性ポリアミドイミド樹脂が芳香族環を3個以上有する
ジアミン及びシロキサンジアミンの混合物と無水トリメ
リット酸を反応させて得られる一般式(1式)及び一般
式(2式)で示されるジイミドジカルボン酸を含む混合
物と一般式(3式)で示される芳香族ジイソシアネート
を反応させて得られるシロキサン変性ポリアミドイミド
樹脂であり熱硬化性樹脂成分が2個以上のグリシジル基
を持つエポキシ樹脂であると好ましい多層配線板の製造
方法である。
【0005】
【化4】
【0006】
【化5】
【0007】
【化6】
【0008】そして、本発明は、熱硬化性樹脂成分が、
2個以上のグリシジル基を持つエポキシ樹脂とその硬化
促進剤または硬化促進剤と硬化剤を含有することが好ま
しく、シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂が、(a)
芳香族環を3個以上有するジアミン及び(b)シロキサ
ンジアミンの混合物(a/b=99.9/0.1〜0/
100(モル比))と無水トリメリット酸とを(a+
b)の合計モルと無水トリメリット酸のモル比が(a+
b)の合計モル/無水トリメリット酸=1/2.05〜
1/2.20で反応させて得られる一般式(1式)及び
一般式(2式)で示されるジイミドジカルボン酸を含む
混合物と一般式(3式)で示される芳香族ジイソシアネ
ートとを(a+b)の合計モルと芳香族ジイソシアネー
トのモル比が(a+b)の合計モル/芳香族ジイソシア
ネート=1/1.05〜1/1.50で反応させて得ら
れるシロキサン変性ポリアミドイミドであると好ましい
多層配線板の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の多層配線板の製造方法
は、以下の工程を有する製造方法により得られる。 (a)第一の回路基板上に絶縁性接着シート及び銅箔を
積層一体化する工程、(b)第一の回路基板上の回路と
接続穴を形成する位置の銅箔上に接続穴と同じ大きさの
穴を形成する工程、(c)銅箔をマスクとして絶縁性接
着シートに接続穴を形成する工程、(d)接続穴内部を
導体でめっきして第一の回路と銅箔を電気的に接続する
工程(e)フォトリソ工程により第一の回路基板上の回
路と接続穴を介して電気的に接続された第二の回路を形
成する工程。ここで使用する絶縁性接着シートはシロキ
サン変性ポリアミドイミド樹脂100重量部と熱硬化性
樹脂成分1〜150重量部を含むことを特徴とする。さ
らにシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂は芳香族環を
3個以上有するジアミン及びシロキサンジアミンの混合
物と無水トリメリット酸を反応させて得られる一般式
(1式)及び一般式(2式)で示されるジイミドジカル
ボン酸を含む混合物と一般式(3式)で示される芳香族
ジイソシアネートを反応させて得られるシロキサン変性
ポリアミドイミド樹脂であり熱硬化性樹脂成分は2個以
上のグリシジル基を持つエポキシ樹脂であることを特徴
とする。
【0010】また、熱硬化性樹脂成分が、2個以上のグ
リシジル基を持つエポキシ樹脂とその硬化促進剤または
硬化促進剤と硬化剤を含有してもよい。シロキサン変性
ポリアミドイミド樹脂は、芳香族環を3個以上有する
(a)ジアミン及び(b)シロキサンジアミンの混合物
(a/b=99.9/0.1〜0/100(モル比))
と無水トリメリット酸とを(a+b)の合計モルと無水
トリメリット酸のモル比が1/2.05〜1/2.20
で反応させて得られる一般式(1式)及び一般式(2
式)で示されるジイミドジカルボン酸を含む混合物と一
般式(3式)で示される芳香族ジイソシアネートとを
(a+b)の合計モルと芳香族ジイソシアネートのモル
比が1/1.05〜1/1.50で反応させて得られる
シロキサン変性ポリアミドイミドが好ましい。
【0011】本発明で用いる芳香族環を3個以上有する
ジアミンとしては、2,2−ビス[4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル]プロパン(以下、BAPPと略
す)、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]
スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、4,4’
−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、
1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,
4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン等が例示で
き、単独でまたはこれらを組み合わせて用いることがで
きる。BAPPは、ポリアミドイミドの特性のバランス
とコスト的に他のジアミンより特に好ましい。
【0012】本発明で用いるシロキサンジアミンとして
は一般式(4式)で表されるものが用いられる。
【0013】
【化7】
【0014】このようなシロキサンジアミンとしては
(5式)で示すものが挙げられ、これらの中でもジメチ
ルシロキサン系両末端アミンであるアミノ変性反応性シ
リコーンオイルX−22−161AS(アミン当量45
0)、X−22−161A(アミン当量840)、X−
22−161B(アミン当量1500)、以上信越化学
工業株式会社製商品名、BY16−853(アミン当量
650)、BY16−853B(アミン当量2200)
以上東レ・ダウコーニングシリコーン株式会社製商品名
などが市販品として挙げられる。
【0015】
【化8】
【0016】本発明で用いる芳香族ジイソシアネートと
して、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
(以下MDIと略す)、2,4−トリレンジイソシアネ
ート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフタレン
−1,5−ジイソシアネート、2,4−トリレンダイマ
ー等が例示できる。これらは単独でまたは組み合わせて
用いることができる。
【0017】熱硬化性樹脂成分には、2個以上のグリシ
ジル基を持つエポキシ樹脂とその硬化促進剤、もしく
は、2個以上のグリシジル基を持つエポキシ樹脂とその
硬化促進剤及び硬化剤を用いることが好ましい。またグ
リシジル基は多いほどよく、3個以上であればさらに好
ましい。グリシジル基の数により、配合量が異なり、グ
リシジル基が多いほど配合量が少なくてもよい。また、
エポキシ樹脂の硬化剤を併用すればさらに好ましい。
【0018】エポキシ樹脂としてはビスフェノールA等
の多価フェノール又は1,4−ブタンジオール等の多価
アルコールとエピクロルヒドリンを反応させて得られる
ポリグリシジルエーテル、フタル酸、ヘキサヒドロフタ
ル酸等の多塩基酸とエピクロルヒドリンを反応させて得
られるポリグリシジルエステル、アミン、アミド又は複
素環式窒素塩基を有する化合物のN−グリシジル誘導
体、脂環式エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
などが例示される。
【0019】エポキシ樹脂の硬化剤または硬化促進剤
は、エポキシ樹脂と反応するもの、または、硬化を促進
させるものであればどのようなものでもよく、例えば、
アミン類、イミダゾール類、多官能フェノール類、酸無
水物類等が使用できる。アミン類としては、ジシアンジ
アミド、ジアミノジフェニルメタン、グアニル尿素等が
使用でき、多官能フェノール類としては、ヒドロキノ
ン、レゾルシノール、ビスフェノールA及びこれらのハ
ロゲン化合物、さらにホルムアルデヒドとの縮合物であ
るノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール
樹脂などが使用でき、酸無水物類としては、無水フタル
酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、メチル
ハイミック酸等が使用できる。
【0020】硬化促進剤としては、イミダゾール類とし
てアルキル基置換イミダゾール、ベンゾイミダゾール等
が使用できる。これらの硬化剤または硬化促進剤の必要
な量は、アミン類の場合は、アミンの活性水素の当量
と、エポキシ樹脂のエポキシ当量がほぼ等しくなる量が
好ましい。次に、硬化促進剤であるイミダゾールの場合
は、単純に活性水素との当量比とならず、経験的にエポ
キシ樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部必
要となる。多官能フェノール類や酸無水物類の場合、エ
ポキシ樹脂1当量に対して、0.6〜1.2当量必要で
ある。これらの硬化剤または硬化促進剤の量は、少なけ
れば未硬化のエポキシ樹脂が残り、Tgが低くなり、多
すぎると、未反応の硬化剤及び硬化促進剤が残り、絶縁
性が低下する。この他に、多層配線板に使用する際に、
必要に応じてスルーホール内壁等のめっき密着性を上げ
ること及びアディティブ法で配線板を製造するために、
無電解めっき用触媒を加えることもできる。
【0021】本発明で使用する絶縁性接着シートは、上
記の組成物を有機溶媒中で混合して得られる耐熱性樹脂
組成物を用いて作製できる。このような有機溶媒として
は、溶解性が得られるものであれば制限なく、例えば、
ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブ
チロラクトン、スルホラン、シクロヘキサノン等が使用
できる。
【0022】本発明の絶縁性接着シートを得るための耐
熱性樹脂組成物は、シロキサン変性ポリアミドイミド樹
脂100重量部と熱硬化性樹脂成分1〜150重量部と
からなる樹脂組成物であって、ワニス溶剤の揮発速度が
速く、厚膜でも残存溶剤分5重量%以下にすることが可
能であり、基材との密着性の良好なフィルムまたはシー
トを得ることができる。この耐熱性樹脂組成物を、離型
PETフィルムやステンレス板等の基材に塗布して乾燥
し基材から単離する事で本発明で使用する絶縁性接着シ
ートとすることができる。絶縁性接着シートの厚みは第
一の回路の導体回路の厚み等で要求値が変わるが、回路
上での電気的絶縁性が保たれ、第二の回路を作製するの
に十分な平坦性を得られる厚みがよい。例えば第一の回
路の厚みが18μmであれば絶縁性接着シートとしては
30μm以上、第一の回路の厚みが30μmであれば絶
縁性接着シートとしては50μm以上が一般に必要とい
われる。絶縁性接着シートの乾燥には耐熱性樹脂組成物
の硬化を起こさない条件で作製されればよくシロキサン
変性ポリアミドイミドを含むワニスは乾燥性に優れるの
で優位である。第一の回路と絶縁性接着シート及び銅箔
の積層にはプレスが使用される。プレスは温度130〜
250℃、圧力1kg/cm2〜50kg/cm2で行うこ
とができる。
【0023】銅箔は特に制限はないが銅箔と絶縁性接着
シートの間で密着性を出すために、銅箔の表面を電気的
あるいは化学的に粗化したものが好ましい。例えば銅箔
の表面を電気的に粗化したTSC銅箔やSLP銅箔、C
Z処理と呼ばれる化学的に粗化した銅箔などを使用する
ことができる。また第二の回路を微細化するために銅/
ニッケル薄層からなる2層箔や銅/ニッケル/銅からな
る3層箔を使用することも可能である。積層された銅箔
に接続したい穴部分に接続穴と同じ大きさ形状の穴をエ
ッチングによりあける。この工程は通常のフォトリソ工
程をそのまま使用することができる。つぎにこの穴のあ
いた銅箔層をマスクとして絶縁性接着剤層に接続穴を形
成する。接続穴の形成は例えば炭酸ガスレーザにより行
うことができる。この穴あけの後、接続穴部分にめっき
を施し、第一の回路層と積層した銅箔を電気的に接続す
る。めっきは無電解めっきでもよいし、無電解めっきの
薄層を形成した後に、電気めっきにより厚付けを行う方
法でも良い。最後に積層した銅箔にフォトリソ法により
回路を形成することで、第一の回路と第二の回路を接続
穴により電気的に接続した多層配線板を得ることができ
る。
【0024】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明するが、本
発明はこれに制限されるものでない。 (シロキサン変性ポリアミドイミドの合成)環流冷却器
を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度
計、撹拌器を備えた1リットルのセパラブルフラスコに
芳香族環を3個以上有するジアミンとしてBAPP
(2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン)65.7g(0.16mol)、シロキ
サンジアミンとして反応性シリコンオイルX−22−1
61AS(信越化学工業株式会社製商品名、アミン当量
416)33.3g(0.04mol)、TMA(無水
トリメリット酸)80.7g(0.42mol)を、非
プロトン性極性溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピ
ロリドン)560gを仕込み、80℃で30分間撹拌し
た。そして水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエ
ン100mlを投入してから温度を上げ約160℃で2
時間環流させた。水分定量受器に水が約7.2ml以上
たまっていること、水の流出が見られなくなっているこ
とを確認し、水分定量受器にたまっている流出液を除去
しながら、約190℃まで温度を上げて、トルエンを除
去した。その後、溶液を室温に戻し、芳香族ジイソシア
ネートとしてMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート)60.1g(0.24mol)を投入
し、190℃で2時間反応させた。反応終了後、シロキ
サン含有ポリアミドイミドのNMP溶液を得た。
【0025】(耐熱性樹脂ワニスの調整)シロキサン変
性ポリアミドイミド樹脂100gとエポキシ樹脂として
ESCN195(住友化学工業株式会社製商品名)15
g、2−エチル−4−メチルイミダゾール1.5gを配
合し、樹脂が均一になるまで約1時間撹拌した後、脱泡
のため24時間、室温で静置し耐熱性樹脂組成物とし
た。
【0026】(絶縁性接着シートの作製)耐熱性樹脂組
成物を、PETフィルム上に乾燥後の膜厚が50μmと
なるように塗布し、120℃、40分乾燥させた。PE
Tフィルムから剥がしBステージ状の絶縁性接着シート
を得た。
【0027】(積層プレス)第一の回路を含む基板とし
てガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張り積層板であるM
CL E−67(日立化成工業株式会社製商品名)を用
いて、櫛型電極を作製した第一の回路基板(ライン/ス
ペース=200/200μm、銅箔厚み18μm)を得
た。この第一の回路基板上に上記で得られた絶縁性接着
シート及び銅箔(古河サーキットフォィル株式会社製商
品名、TSC−18)を重ね温度170℃、製品圧力1
0kg/cm2で1時間プレスを行い積層一体化した。
【0028】(接続穴形成)銅箔面上にドライフィルム
をラミネートし100μmの穴パターンを作製した。次
に塩化第二銅エッチング液で銅箔をエッチングし、ドラ
イフィルムを剥離した。得られた穴付銅箔をマスクとし
て炭酸ガスレーザ(住友重機械工業株式会社製)により
絶縁性接着層の穴部分の樹脂を除去した。
【0029】(めっき/パターニング)過マンガン酸系
デスミア工程を行った後、CUST201めっき液(日
立化成工業株式会社製商品名)により約2μm厚のめっ
きを行った。その後、硫酸銅電気めっきで銅箔厚みが3
0μmになるまで厚付けめっきを行った。銅箔面上にド
ライフィルムをラミネートしライン/スペース=100
/100μmのラインパターンを第一の櫛型回路と直交
するように作製した。次に塩化第二銅エッチング液で銅
箔をエッチングし、ドライフィルムを剥離し、多層配線
板を得た。
【0030】(比較例)環流冷却器を連結したコック付
き25mlの水分定量受器、温度計、撹拌器を備えた1
リットルのセパラブルフラスコに芳香族環を3個以上有
するジアミンとして(2,2−ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]プロパン)82.1g(0.2
0mol)、TMA(無水トリメリット酸)80.7g
(0.42mol)、非プロトン性極性溶媒としてNM
P(N−メチル−2−ピロリドン)560gを仕込み、
80℃で30分間撹拌した。そして水と共沸可能な芳香
族炭化水素としてトルエン100mlを投入してから温
度を上げ約160℃で2時間環流させた。水分定量受器
に水が約7.2ml以上たまっていること、水の流出が
見られなくなっていることを確認し、水分定量受器にた
まっている流出液を除去しながら、約190℃まで温度
を上げて、トルエンを除去した。その後、溶液を室温に
戻し、芳香族ジイソシアネートとしてMDI(4,4’
−ジフェニルメタンジイソシアネート)60.0g
(0.24mol)を投入し、190℃で2時間反応さ
せた。反応終了後、芳香族ポリアミドイミド樹脂のNM
P溶液を得た。
【0031】この芳香族ポリアミドイミド樹脂のNMP
溶液を用いて上記と同様に多層配線板を作製し、比較例
とした。
【0032】(評価)得られた多層配線板の銅箔/絶縁
接着剤層間のピール強度を測定した結果、実施例、比較
例共に1.8kN/mであった。260℃でのはんだ耐
熱性において、実施例は、180秒以上、フクレや剥が
れ等が見られず問題なかったが、比較例では、180秒
以内にフクレが見られた。Bステージの絶縁性接着フィ
ルムの加熱処理前後(180℃、1時間)のフィルムの
重量変化からBステージでのフィルム中の残存揮発分を
測定した結果、実施例は、2.1重量%であったのに対
し、比較例では13.0重量%の残存揮発分が見られ
た。接続穴を顕微鏡で観察したところ、接続穴には残渣
もなく良好であった。また第一の回路の凹凸による表面
段差が少なく第一の回路と直交する第二の回路を問題を
生じることなく作製できた。絶縁性接着シートを単独で
硬化させて測定した硬化物のTgはいずれも200℃以
上と高い値を示した。銅箔に対する接着力も高い値を示
した。
【0033】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によっ
て、耐熱性、銅箔密着性に優れた耐熱性絶縁接着シート
を使用した多層配線板を提供することができる。本発明
により得られる多層配線板は、表面平滑性が高く、銅箔
密着性に優れることから微細配線を要求される配線板用
途に最適である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)第一の回路基板上に絶縁性接着シ
    ート及び銅箔を積層する工程、(b)第一の回路基板上
    の回路と接続穴を形成する位置の銅箔上に接続穴と同じ
    大きさの穴を形成する工程、(c)銅箔をマスクとして
    絶縁性接着シートに接続穴を形成する工程、(d)接続
    穴内部を導体でめっきして第一の回路と銅箔を電気的に
    接続する工程、(e)フォトリソ工程により第一の回路
    基板上の回路と接続穴を介して電気的に接続された第二
    の回路を形成する工程を有する多層配線板の製造方法に
    おいて、絶縁性接着シートがシロキサン変性ポリアミド
    イミド樹脂100重量部と熱硬化性樹脂成分1〜150
    重量部を含むことを特徴とする多層配線板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の絶縁性接着シートで使
    用するシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂が芳香族環
    を3個以上有するジアミン及びシロキサンジアミンの混
    合物と無水トリメリット酸を反応させて得られる一般式
    (1式)及び一般式(2式)で示されるジイミドジカル
    ボン酸を含む混合物と一般式(3式)で示される芳香族
    ジイソシアネートを反応させて得られるシロキサン変性
    ポリアミドイミド樹脂であり熱硬化性樹脂成分が2個以
    上のグリシジル基を持つエポキシ樹脂であることを特徴
    とする請求項1に記載の多層配線板の製造方法。 【化1】 【化2】 【化3】
  3. 【請求項3】 熱硬化性樹脂成分が、2個以上のグリシ
    ジル基を持つエポキシ樹脂とその硬化促進剤または硬化
    促進剤と硬化剤を含有することを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の多層配線板の製造方法。
  4. 【請求項4】 シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂
    が、(a)芳香族環を3個以上有するジアミン及び
    (b)シロキサンジアミンの混合物(a/b=99.9
    /0.1〜0/100(モル比))と無水トリメリット
    酸とを(a+b)の合計モルと無水トリメリット酸のモ
    ル比が(a+b)の合計モル/無水トリメリット酸=1
    /2.05〜1/2.20で反応させて得られる一般式
    (1式)及び一般式(2式)で示されるジイミドジカル
    ボン酸を含む混合物と一般式(3式)で示される芳香族
    ジイソシアネートとを(a+b)の合計モルと芳香族ジ
    イソシアネートのモル比が(a+b)の合計モル/芳香
    族ジイソシアネート=1/1.05〜1/1.50で反
    応させて得られるシロキサン変性ポリアミドイミドであ
    ることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか
    に記載の多層配線板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007157950A (ja) * 2005-12-02 2007-06-21 Kaneka Corp 多層プリント配線板の製造方法及び多層プリント配線板
JP2010083958A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Hitachi Chem Co Ltd 多層フレキシブル基板用接着剤及びこれを用いた多層フレキシブル基板材料、積層板並びに印刷配線板

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