JPH11340135A - パターンの位置ずれ検出マークと半導体装置およびフォトマスク - Google Patents

パターンの位置ずれ検出マークと半導体装置およびフォトマスク

Info

Publication number
JPH11340135A
JPH11340135A JP10196020A JP19602098A JPH11340135A JP H11340135 A JPH11340135 A JP H11340135A JP 10196020 A JP10196020 A JP 10196020A JP 19602098 A JP19602098 A JP 19602098A JP H11340135 A JPH11340135 A JP H11340135A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mark
pattern
line segments
marks
layers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10196020A
Other languages
English (en)
Inventor
Takaharu Asano
高治 浅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP10196020A priority Critical patent/JPH11340135A/ja
Publication of JPH11340135A publication Critical patent/JPH11340135A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electron Beam Exposure (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パターンの位置ずれ検出マークと半導体装置
およびフォトマスクに関し、形成されたパターンの位置
ずれを検出するマークを小型化し、パターンの位置ずれ
検出精度の向上および、半導体装置およびフォトマスク
の高性能化・高精度化を目的とする。 【解決手段】 基板上の積層膜のそれぞれに形成パター
ンの位置ずれ検出用マークを、積層膜の厚さ方向に対応
する一対の十字形状のマーク11と12またはL字形状のマ
ーク21と22または十字形状のマーク31とL字形状のマー
ク32の組み合わせ、または複数の線分またはその組み合
わせをEB露光により形成したものとする。前記本発明
によるマークを使用してパターン精度を検出した半導体
装置およびフォトマスク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置等およ
びフォトマスクの製造プロセスにおいて、形成されたパ
ターンの位置ずれを検出する位置ずれ検出マークと半導
体装置およびフォトマスク、特にリソグラフィおよびエ
ッチング等によって積層膜のそれぞれに形成したパター
ンのずれを、光学的に検出する位置ずれ検出技術と、該
位置ずれ検出技術によってパターンのずれが保証された
半導体装置およびフォトマスクに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置等の微細加工において、レジ
ストパターンを形成するリソグラフィには各種の方式が
あるが、一般に光リソグラフィおよび電子線(EB)リ
ソグラフィが用いられている。
【0003】光リソグラフィは、光学写真の技術を用い
たステップアンドリピート方式の縮小露光装置(ステッ
パ)またはスキャン方式の縮小露光装置(スキャナ)に
より、マスクに形成された所望のパターンを1/4〜1
/5程度に縮小し転写するもので、DRAM等の汎用の
半導体集積回路の生産に最も利用されている。
【0004】EBリソグラフィは、電子銃から出射する
電子ビームを磁場によって所望の位置にコントロールし
描画するものであり、光リソグラフィ用フォトマスク
(レチクル)の製造には、独占的に利用されている。
【0005】光リソグラフィの最近の技術動向として
は、より微細なパターンを形成する必要から、光源にK
rFエキシマ・レーザ(λ=249μm)またはArF
エキシマ・レーザ(λ=193μm)を使用した技術が
実用化されつつある。
【0006】そして、微細パターンの形成と同時に積層
パターンの重ね合わせ精度を向上させるため、パターン
形成後に下層パターンと上層パターンの位置ずれを一層
正確に測定し管理することが重要視されてきており、微
細パターン幅の1/4程度の重ね合わせ精度が要求され
る積層パターンの重ね合わせ技術は、リソグラフィにお
けるキーテクノロジーの一つとして位置付けられる。
【0007】一方、エキシマ・レーザを使用を含む従来
の光リソグラフィの実用技術は、既に物理的を限界に近
づいており、EBリソグラフィやX線リソグラフィ等、
今まで十分に利用されていかった新しいリソグラフィ技
術が検討段階に入っており、近い将来、それらが光リソ
グラフィの欠点を補完し、場合によっては光リソグラフ
ィに置き替わる可能性が大きい。その際、既に半導体チ
ップの一部の少量生産にも実用化されているEBリソグ
ラフィが特に有望な技術として考えられている。
【0008】光リソグラフィとEBリソグラフィの併用
または、EBリソグラフィの単独利用による半導体チッ
プの製造では、光リソグラフィによる位置精度確保の技
術体系と、EBリソグラフィにおける位置精度の確保す
る技術体系とが根本的に異なるため、光リソグラフィの
単独露光とは異なる新たな問題が発生する。
【0009】なお、EB露光システム(装置)は、大き
く分けて電子ビームを発生させる電子ビーム発生部
(電子銃)、電子ビーム進行方向を意図どおりに偏向
させる偏向部、電子ビームの形状を意図どおりに変え
るビーム形状変更部、露光されるウェーハを搭載し移
動させるステージ、前記〜を高精度,高スループ
ットに制御するためコンピュータ,制御系,ソフトウエ
ア等にてなる制御システム部からなる。
【0010】の偏向部は一般に2〜3階層に分かれて
おり、例えば2階層の場合に主偏向器(メイン・ディフ
レクタ)で電子ビームを大きく偏向し、副偏向器(サブ
・ディフレクタ)でより小さく偏向させ、電子ビームの
位置精度を確保するようになる。
【0011】かかるEB露光装置で1回に露光できる範
囲(ショットサイズ)は、光リソグラフィに比べて格段
に狭く、最大でも1ショット10μm□以下、通常は数
μm□程度である。
【0012】なお、2階層の偏向部において、主偏向器
により形成される領域をメイン・フィールドと言い、そ
の領域は1〜5mm□程度であり、副偏向器により形成
される領域をサブ・フィールドと言い、その領域は30
〜100μm□程度である。
【0013】従って、EB露光ではこれらの偏向部やシ
ョット間における位置ずれのばらつきを抑制し、つなぎ
部分のずれを小さくすることが露光装置の位置精度の向
上あるいは、露光したパターンの合わせ露光位置精度の
向上につながる。
【0014】そして、重ね合わせ露光後の位置ずれ精度
の評価は、従来ボックス・イン・ボックスマークが用い
られてきた。重ね合わせをチェックする2層のそれぞれ
に寸法の異なるボックス型マークを形成し、そのマーク
を構成する線間の位置関係を測定して、設計値とのずれ
を測定することである。
【0015】図12は従来のパターンの位置ずれ検出マ
ークを示すものであり、(a)はシングルボックスタイ
プと呼ばれ、(b)はダブルボックスタイプと呼ばれ、
(c)は前記ダブルボックスタイプと基本的に同じだが
線間が離れており、バー・イン・バータイプと呼ばれて
いる。
【0016】何れのマークも、図の上下方向および左右
方向(X方向とY方向)に対称の箱型かその類似型、か
つ、外箱内に内箱が対応するものであり、位置ずれを検
知する精度を上げるために種々の工夫、例えば膜厚を変
える等の工夫がなされている。
【0017】これらのマークは各線の位置を画面上で正
確に測定するため、種々の方法が取られきた。即ち、画
像処理する際の画素単位で画像の明度(グレーレベル)
を測定し、そのピークを線の位置とする方法あるいは、
グレーレベルが下がって一定レベル以下になった位置
(スレッシュホールド:箱型マークの内側からとる方法
と外側からとる方法がある)を読み取る方法等がある。
【0018】上記の方法は、シングルボックスタイプお
よびダブルボックタイプの双方に有効であり、さらに、
マークを構成する線の位置を決める方法の他に、左右方
向または上下方向の対称像を折り返して左右方向または
上下方向のマッチングをとり、最も一致した折り返し点
を取る方法(相関法)、マークの形状(シングルボック
スとダブルボックス等の別、寸法、線幅等)を予め決め
おき、理想的なグレーレベルの出力パターン(いわゆる
テンプレート)と計測されたパターンとのマッチングを
取り、最も一致するところを見つけるテンプレート法
等、多くの方法が実用化されている。
【0019】どの方法が精度的に優れるかは測定条件等
によりいちがいに言えないが、何れの方法も1点,1回
だけの計測でなく数回〜数十回の画像処理測定と、場合
によってはデータ要素のスクリーニングをすることで、
ノイズの影響を除いたり、1画素当たりの長さよりも微
細な位置ずれの測定を可能にしている。つまり、統計的
を手法を使って多くのデータを処理することにより、一
つのマークから高精度の測定を可能にしている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
積層された膜のそれぞれに形成したパターン間のずれ
は、一般に箱型の位置ずれ検出マークによって評価して
いた。しかし、その評価に一層の高精度が要求されると
共に、従来使用していたマークの小型化も求められるよ
うになってきた。特に、従来のマークでは、内箱の直線
部分が外箱の直線部分より著しく短くなることが、評価
精度を改善する妨げになっていた。
【0021】前記評価の高精度化およびマークの小型化
は、ひとつには開発や試作の段階で多くの位置(箇所)
に位置ずれ検出マークが必要とされる一方、チップの大
型化に伴ってテストパターン(TEG:Test Element G
roup) 部分の大型化が必然化するため、位置ずれ検出マ
ークを導入する場所を割り当てることがより困難とな
り、従来の位置ずれ検出マークは内側の箱型寸法によっ
て検出精度が抑制されることによる。
【0022】一方、デバイスの微細化に伴い、パターン
に要求される精度は厳しくなる。特に、位置ずれ検出マ
ークが小さくなり数μm□程度の大きさになると、光リ
ソグラフィで形成したものは端部が丸くなってその分直
線部分が短くなり、一つのマークから光学的に得られる
画像(ピクセル)情報が少なくなり、測定精度および再
現性が低下すると共に、従来の箱型マークの内側ではレ
ジストの膜厚が変動する場合があり、マークの寸法(マ
ークエッジの位置)が変動して大きな測定誤差を生む場
合が往々にしてある。
【0023】また、従来の位置ずれ検出マークは光ソグ
ラフィを基準にしたものであり、EBソグラフィへの適
用、例えばEB装置における数ショットで1本の線を形
成させる、例えば1ショットで形成される数μmの長さ
の線をつないで十数μmの長さの線を得る方法は、ショ
ット間,サブ・フィールド間,メイン・フィルド間のつ
なぎ合わせ精度の測定精度を低下させる等の問題があ
る。特に、サイズの小さなショットやサブ・フィールド
のばらつきおよび歪みは制御する要素でありながら、こ
れらを高精度かつ高い再現性および高スループットの条
件を満たしながら、直接的に測定する有効な方法がなか
った。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、位置ず
れ検出マークの小型化を可能にし、即ち高倍率の測定画
像上での測定を可能にし、しかも測定する直線の位置の
情報量が多く取れ、異なる膜に形成したマークの直線部
分の差が少なくなるようにし、積層膜に形成したパター
ンの位置ずれを正確に認識することでアライメント精度
を上げた半導体装置を提供することであり、本発明の構
成は、光リソグラフィを利用した構成のものと、EB露
光装置を使用した構成のものに分かれている。
【0025】図1は本発明によるパターンの位置ずれ検
出マークの基本構成の説明図(その1)であり、(a)
は十字形状のパターンの位置ずれ検出マーク、(b)は
L字形状のパターンの位置ずれ検出マーク、(c)は十
字形状とL字形状のパターンの位置ずれ検出マークを組
み合わせた平面図である。ただし、図1の構成は光リソ
グラフィを利用するものでる。
【0026】図1(a)において、本発明の第1のパタ
ーンの位置ずれ検出マーク(その1)は、基板上に被着
した積層膜の二層それぞれに形成されたパターンの位置
ずれを検出マーク11と12が、上下方向(Y方向)に
延在する少なくとも1本の第1の線分11aまたは12
aと、左右方向(X方向)に延在する少なくとも1本の
第2の線分11bまたは12bとが直交する十字形状で
あり、該二層のそれぞれに形成された一対の十字形状の
マーク11と12は、少なくとも一部が重ならないよう
にずらして形成されていることを特徴とするものであ
る。
【0027】図1(b)において、本発明による第1の
パターンの位置ずれ検出マーク(その2)は、基板上に
被着した積層膜の二層それぞれに形成されたパターンの
位置ずれを検出マーク21と22が、上下方向に延在す
る少なくとも1本の第1の線分21aまたは22aと、
左右方向に延在する少なくとも1本の第2の線分21b
または22bとが直交するL字形状であり、該積層膜の
一方と他方に分けて形成し該積層膜の厚さ方向に対応す
る一対のL字形状のマーク21と22は、少なくとも一
部が重ならないようにずらして形成されていることを特
徴とするものである。
【0028】図1(c)において、本発明による第2の
パターンの位置ずれ検出マークは、基板上に被着した積
層膜の二層それぞれに形成されたパターンの位置ずれを
検出するため該二層のそれぞれに形成する位置ずれ検出
用マークにおいて、該二層の一方に形成した該位置ずれ
検出用マーク31が、上下方向に延在する少なくとも1
本の第1の線分31aと、左右方向に延在する少なくと
も1本の第2の線分31bとが直交する十字形状であ
り、該二層の他方に形成した該位置ずれ検出マーク32
が、前後方向に延在する少なくとも1本の第1の線分3
2aと、左右方向に延在する少なくとも1本の第2の線
分32bとが直交するL字形状であり、十字形状の位置
ずれ検出マーク31とL字形状の位置ずれ検出マーク3
2の組み合わせであることを特徴とするものでる。
【0029】本発明による第3のパターンの位置ずれ検
出マークは、前記本発明の第1のパターンの位置ずれ検
出マーク(その1)11および12または前記本発明の
第1のパターンの位置ずれ検出マーク(その2)21お
よび22または前記本発明の第2のパターンの位置ずれ
検出マーク31および32が、上から見たとき上下方向
または左右方向に対し線対称に形成されていることを特
徴とするものである。
【0030】本発明による第1の半導体装置は、基板上
に被着した基板上に被着した積層膜の二層それぞれに形
成されたパターンの位置ずれを検出するためのマーク
が、1本または平行する複数本の第1の線分と、1本ま
たは平行する複数本の第2の線分とが直交する十字形状
またはL字形状であり、該二層のそれぞれに形成された
該十字形状またはL字形状のパターンの少なくとも一部
が重ならないようにずらして形成された複合パターンで
あるパターンの位置ずれ検出マーク、更に具体的には前
記本発明第1乃至第3のパターンの位置ずれ検出マーク
を有することを特徴とするものである。
【0031】前記本発明の第1〜第2のパターンの位置
ずれ検出マーク11と12または21と22または31
と32によれば、従来のマークに対比させたとき、同じ
面積のマークでも検出に必要な直線部分が従来のものよ
り長く採れる。そのため、画像計測で得られる測定デー
タの数が多くなり、マークの占める面積が削減されるの
は言うまでもなく、同時に精度の向上と計測時間の短縮
(スループットの向上)が図れる。
【0032】前記本発明の第3のパターンの位置ずれ検
出マークは、より狭い領域に形成可能とし、位置ずれの
検出精度を正確にすることが可能とする。前記本発明の
第1の半導体装置は、積層膜のそれぞれに形成した所要
パターンの層間のずれが従来のものより高精度に認識さ
れるため、高性能化が可能になる。
【0033】例えば図12(b)の従来のダブルボック
スタイプのマークでは、内箱の上下方向の直線部分の検
出長をaとして左右方向の直線部分の検出長をbとし、
外箱の上下方向の直線部分の検出長をcとして左右方向
の直線部分の検出長をdとしたとき、内箱の検出長aと
bは外箱の検出長cとdに対比させて短いため、外箱よ
り内箱の位置検出精度が著しく低くなるのに対し、本発
明のマーク例えば図1(a)の位置ずれ検出マーク11
と12では、それぞれの検出長が従来の検出長aおよび
bより長くなり、そのため画像処理で取れるデータ量が
増大し、積層膜のそれぞれに形成したパターンの位置ず
れ検出精度が向上することになる。
【0034】また、光リソグラフィによる工程でも、本
発明のマークを使用すれば、位置ずれ測定パターンが事
実上孤立パターンでなく繰り返し状となるため、マーク
部分の解像度が向上するため、パターン密度が増しより
一層マークの小型化が図れるという効果と共に、マーク
部分付近でのレジスト膜厚のばらつきが小さくなりマー
ク形状の再現性が向上し、位置ずれ計測精度が向上する
効果が大きい。
【0035】図5は本発明によるパターンの位置ずれ検
出マークの基本構成の説明図(その2)であり、EB露
光装置を利用する位置ずれ検出マークは、EB露光時の
サブ・フィールド内にEB露光で形成することで、積層
膜のそれぞれに形成し、前記本発明の第1〜第4のパタ
ーンの位置ずれマークより一層の小型化を可能とした。
【0036】そして、本発明の第4のパターンの位置ず
れ検出マークは、基板上に被着した積層膜の二層の一方
に形成されたマーク71と、該二層の他方に形成したマ
ーク72からなり、マーク71と72は上下方向(Y方
向)に延在する複数本(または1本:図は2本)の線分
71aまたは72aと、左右方向(X方向)に延在する
複数本(または1本:図は2本)の線分71bまたは7
2bとで構成され、EB露光装置におけるサブ・フィー
ド内の複数箇所にEB露光で形成されていることを特徴
とするものである。
【0037】本発明の第5のパターンの位置ずれ検出マ
ークは、前記本発明の第4のパターンの位置ずれ検出マ
ークにおいて、マーク71または72を構成する線分7
1aまたは72aと71bまたは72bのそれぞれが、
EB露光装置の1ショットで形成されていることを特徴
とするものである。
【0038】本発明の第6のパターンの位置ずれ検出マ
ークは、前記本発明の第4のパターンの位置ずれ検出マ
ークにおいて、前記二層の一方および他方の同一膜に形
成された線分71aと71bからなる複合パターンおよ
び、線分72aと72bからなる複合パターンが、EB
露光装置の1ショットで形成されていることを特徴とす
るものである。
【0039】本発明の第7のパターンの位置ずれ検出マ
ークは、前記第4〜第6のパターンの位置ずれ検出マー
クが、前記サブ・フィード内の少なくとも4隅近傍に形
成されていることを特徴とするものである。
【0040】本発明による第2の半導体装置は、半導体
基板上に被着した積層膜の二層それぞれに形成されたパ
ターンの位置ずれを検出するためのマークが、1本また
は複数本の第1の線分と該第1の線分に直交する方向の
1本または複数本の第2の線分とで構成され、該マーク
がEB露光装置におけるるサブ・フィールド内の複数箇
所に、EB露光で形成されたパターンの位置ずれ検出マ
ーク、更に具体的には前記本発明による第4乃至第7の
パターンの位置ずれ検出マークの何れかを有することを
特徴とするものである。
【0041】本発明のフォトマスクは、ガラス基板上に
被着した積層膜の二層それぞれに形成されたパターンの
位置ずれを検出するためのマークが、1本または複数本
の第1の線分と該第1の線分に直交する方向の1本また
は複数本の第2の線分とで構成され、該マークがEB露
光装置におけるるサブ・フィールド内の複数箇所に、E
B露光で形成されたパターンの位置ずれ検出マーク、更
に具体的には前記本発明による第4乃至第7のパターン
の位置ずれ検出マークの何れかを有することを特徴とす
るものである。
【0042】前記本発明の第4〜第7のパターンの位置
ずれ検出マークは、何れもEB露光によって形成された
ものであり、そのため前記本発明の第1〜第3のパター
ンの位置ずれ検出マークより小型化が可能になる。
【0043】さらに前記本発明の第5のパターンの位置
ずれ検出マーク、即ちマーク71および72を構成する
各線分71aと72aと71bおよび72bを、それぞ
れEB露光装置の1ショットで形成したものは、線分7
1aと72aと71bおよび72bのそれぞれの寸法精
度を、個々にできるだけ正確になるように露光条件を調
整することが可能になるという特徴がある。
【0044】さらに前記本発明の第6のパターンの位置
ずれ検出マーク、即ちマーク71および72をそれぞれ
1回のショットで形成したものは、本発明の第6のパタ
ーンの位置ずれ検出マークよりパターン形成が容易にな
る(工程,工数が少ない)という特徴がある。
【0045】さらに前記本発明の第7のパターンの位置
ずれ検出マーク、即ちマーク71および72をサブ・フ
ィード内の少なくとも4隅近傍に形成したものは、サブ
・フィード内における誤差および偏りの傾向が把握可能
となり、積層膜に形成された所要パターンの評価が高精
度化されるという特徴がある。
【0046】前記本発明の第2の半導体装置は、積層膜
のそれぞれに形成した所要パターンの層間のずれが、前
記本発明の第1の半導体装置より高精度に認識される。
そのため、半導体装置の一層の高性能化が可能になる。
【0047】前記本発明のフォトマスクは、マスクパタ
ーンのずれが従来のものより高精度に認識される。その
ため、半導体装置等の一層の高性能化が可能になる。な
お、例えば図5のマーク71および72において、EB
露光装置の1ショットで形成される線分71a,71
b,72a,72bの長さは、通常の装置を使用して2
〜5μmであり、幅を0.5μmとしたとき、線分71
aと71bと72aと72bは10μm□程度の領域に
形成可能となる。そして、EB露光装置における通常の
サブ・フィードの大きさが数十μm□であることから、
マーク71と72からなる位置ずれ検出マークは、サブ
・フィード内の複数箇所に配置可能であり、積層膜パタ
ーンの位置検出が高精度に実施可能となり、そのように
したものが、本発明の第5〜第6の位置ずれ検出マーク
である。
【0048】さらに、マーク71と72をEB露光装置
で形成するに際し、シテンシルマスク等を利用すること
で線分以外の形状パターンを1ショットで形成できるよ
うになる。即ち、いわゆるブロック露光型のEB露光装
置を使用し線分71aと71bおよび線分72aと72
bをそれぞれ1ショットで形成できるようになり、その
ようにしたものが、本発明の第7のパターンの位置ずれ
検出マークである。
【0049】
【発明の実施の形態】図2は本発明の第1の実施例の説
明図であり、積層膜を省略し上から見下ろして示す図2
において、下層膜に形成したパターンの位置ずれ検出マ
ーク41は、上下方向に延在する2本の線分41aと、
左右方向に延在する2本の第2の線分41bとが直交す
る十字形状であり、上層膜に形成したパターンの位置ず
れ検出マーク42は、前後方向に延在する2本の線分4
2aと、左右方向に延在する2本の第2の線分42bと
が直交する十字形状である。
【0050】本発明の第1(その1)および第3のパタ
ーンの位置ずれ検出マークに相当するマーク41と42
において、平行する線分41aと42aおよび41bと
42bは重ならないように形成されている。そして、線
分42aと42bの交点より外方の線分42aの有効検
出長および、線分41aが線分42bより外方に突出す
る有効検出長をl-1とし、線分42aと42bの交点よ
り外方の線分42bの有効検出長および、線分41bが
線分42aより外方に突出する有効検出長をl -2とした
とき、マーク41および42の左右方向のトータル有効
検出長は各々l -1×8となり、前後方向のトータル有効
検出長は各々l-2×8となる。
【0051】ただし、有効検出長l-1およびl-2は、線
分先端部および交点における丸みを除外し、各線分41
aと41bと42aおよび42bの幅方向の両側に設定
している。
【0052】図3は本発明の第2の実施例の説明図であ
り、積層膜を省略し上から見下ろして示す図3におい
て、下層膜に形成した4つのパターンの位置ずれ検出マ
ーク51は、上下方向に延在する第1の線分51aと、
左右方向に延在する第2の線分51bとが直交するL字
形状であり、上層膜に形成した4つのパターンの位置ず
れ検出マーク52は、前後方向に延在する第1の線分5
2aと、左右方向に延在する第2の線分52bとが直交
するL字形状である。
【0053】本発明の第1(その2)および第3のパタ
ーンの位置ずれ検出マークに相当するマーク51と52
において、平行する線分51aと52aおよび51bと
52bは重ならないように形成されている。そして、線
分52aと52bの交点より外方に突出する線分52a
の有効検出長をl-3とし、線分52aと52bの交点よ
り外方に突出する線分52bの有効検出長をl-4とし、
線分51aと51bの交点より外方に突出する線分51
aの有効検出長をl-5とし、線分51aと51bの交点
より外方に突出する線分51bの有効検出長をl-6とし
たとき、マーク51は左右方向のトータル有効検出長は
-6×8で前後方向のトータル有効検出長はl-5×8と
なり、マーク52は左右方向のトータル有効検出長は各
々l-3×8で前後方向のトータル有効検出長はl-4×8
となる。
【0054】ただし、有効検出長l-3〜l-6は、線分先
端部および交点における丸みを除外し、各線分51aと
51bおよび52aと52bの幅方向の両側に設定して
いる。
【0055】図4は本発明の第3の実施例の説明図であ
り、本発明の第2および第3のパターンの位置ずれ検出
マークの説明図であり、積層膜を省略し上から見下ろし
て示す図4において、下層膜に形成したパターンの位置
ずれ検出マーク61は、上下方向に延在する2本の第1
の線分61aと、左右方向に延在する2本の第2の線分
61bとが直交する十字形状であり、該十字形状のL字
形凹部に添う如く上層膜に形成した4つのパターンの位
置ずれ検出マーク62は、前後方向に延在する第1の線
分62aと、左右方向に延在する第2の線分62bとが
直交するL字形状であり、位置ずれ検出マーク62のL
字形状に添う如く形成した4つのパターンの位置ずれ検
出マーク63は、前後方向に延在する第1の線分63a
と、左右方向に延在する第2の線分63bとが直交する
L字形状である。
【0056】かかるマーク61と62および63におい
て、平行する線分61aと62aと63aおよび61b
と62bと63bは重ならないように形成されている。
そして、線分61aと61bの交点より外方に突出する
線分61aの有効検出長をl -7とし、線分61aと61
bの交点より外方に突出する線分61bの有効検出長を
-8とし、線分62aと62bの交点より外方に突出す
る線分62aの有効検出長をl-9とし、線分62aと6
2bの交点より外方に突出する線分62bの有効検出長
をl-10 とし、線分63aと63bの交点より外方に突
出する線分63aの有効検出長をl-11 とし、線分63
aと63bの交点より外方に突出する線分63bの有効
検出長をl-12 としたとき、マーク61の左右方向のト
ータル有効検出長は各々l-7×8で前後方向のトータル
有効検出長は各々l-8×8となり、マーク62の左右方
向のトータル有効検出長は各々l-9×8で前後方向のト
ータル有効検出長は各々l-10 ×8となり、マーク63
の左右方向のトータル有効検出長は各々l-11 ×8で前
後方向のトータル有効検出長は各々l-12 ×8となる。
【0057】ただし、有効検出長l-7〜l-12 は、線分
先端部および交点における丸みを除外し、各線分61a
と61bおよび62aと62bおよび63aと63bの
幅方向の両側に設定している。
【0058】次いで、図12(b)に示す従来のダブル
ボックスマークと、図2に示す本発明の十字形状のマー
クとの信頼性に関する実験結果について説明する。ただ
し、従来のダブルボックスマークは20μm□の領域内
に形成したのに対し、本発明の十字形状は15μm□の
領域内に形成したものであり、他の条件即ちi線ステッ
パを使用したこと、下層膜はレジストとシリコン酸化膜
をマスクにシリコンを0.5μmエッチングし、その上
の上層膜はEB露光装置によりレジストパターンで形成
し、マークの検出には重ね合わせ測定機を使用した。
【0059】そして、下層膜のマークの位置をグレーレ
ベルの最下点を検出する方法により決め、下層膜マーク
から検出したその中心点と、上層膜マークから検出した
その中心点の位置ずれをnm単位まで算出し、下層膜マ
ークの中心点と上層膜マークの中心点のずれについて、
画像処理を10回ずつ行い、その中心点の位置ずれの算
出値のばらつき(3σ)を比較したものが表1であり、
表1から本発明マークが従来マークより優れていること
が確認された。
【0060】
【表1】
【0061】図6は本発明の第4の実施例の説明図、即
ち、本発明の第4乃至第7のパターンの位置ずれ検出マ
ークに対応する説明図であり、積層膜を省略し上から見
下ろして示す図6において、下層膜(または上層膜)に
形成したパターンの位置ずれ検出マーク81は、上下方
向に延在する2本の線分81aと、左右方向に延在する
2本の第2の線分81bとが、一辺が8μmの四角形の
四辺それぞれの中央部内側に配設された線分であり、上
層膜(または下層膜)に形成したパターンの位置ずれ検
出マーク82は、前後方向に延在する2本の線分82a
と、左右方向に延在する2本の第2の線分82bとが、
一辺が4μmの四角形の四辺の中央部内側に配設された
線分である。
【0062】かかるマーク81と82の組み合わせにお
いて、例えば長さが約2μmで幅が約0.5μmの線分
81aと81bと82aと82bを、それぞれがEB露
光装置の1ショット(可変矩形露光モード)で形成した
ものが本発明の第6のパターンの位置ずれ検出マークで
ある。
【0063】しかし、シテンシルマスクを利用する等に
よって、EB露光装置における1ショット領域が拡張可
能となる。そこで、マーク81(線分81aと81b)
を1ショットで露光し、マーク82(線分82aと82
b)を1ショットの計2ショットで露光形成させると、
ショットごとのばらつきによる測定誤差の低減が可能と
なり、マーク形成の工程と工数が低減され、そのように
2ショットでマーク81と82を形成したものが、本発
明の第7のパターンの位置ずれ検出マークである。
【0064】このような小型サイズのマーク81と82
を使用すれば、サブ・フィールド内の歪みの傾向や経時
変化を直接的に追跡することができる。従って、EB露
光装置の調整や実際のプロセスへの適用(露光)時の露
光位置精度のチェック等に使用でき、例えばEB露光装
置やその装置で露光処理した基板仕掛かり品の品質(こ
こでは露光位置精度,下層に対する上層の重ね合わせ位
置精度等)を、メイン・フィールド,サブ・フィールド
およびショットのばらつき要素を分解して詳細に解析
し、露光装置または製品の精度にフィードバックするこ
とができる。
【0065】逆に、サブ・フィールド内に1ショットで
露光できる大きさのマークは、ショットサイズの最大寸
法に制限されるため、必然的に小型となる。そして、1
ショットのサイズ(大きさ)は高々10μm以下である
ことが多いため、図5に示す如き構成のマーク81と8
2の場合、外側の線分81aおよび81bの長さは数μ
m以下となるが、露光装置の性能により露光形状に歪み
が生じる等の問題が生じない範囲、かつ、またマークの
長辺は露光装置の1ショットで露光できる範囲で、でき
るだけ長いことが望ましい。
【0066】図7はパターンの位置ずれ検出マークを形
成したサブ・フィールドの配設例、図8はサブ・フィー
ルド内に形成した本発明マークの配設例、図9はサブ・
フィールド内のマーク形成手順の説明図である。
【0067】図7においてメイン・フィールド86は一
辺の長さが1.875mmの正方形で、サブ・フィール
ド87は一辺の長さが75μmの正方形であり、サブ・
フィールド87はメイン・フィールド86の中心部と四
隅の計5箇所(87-1,87 -2,87-3,87-4,87
-5)に設定している。
【0068】図7において、左上,右上,中心,左下,
右下の順に符号付けしたサブ・フィールド87-1,87
-2,87-3,87-4,87-5のそれぞれの内側には、図
8に示す如く9箇所に本発明の第5のパターンの位置ず
れ検出マーク、即ちサブ・フィールド87-1,87-2
87-3,87-4,87-5の各中心部と、上下方向および
左右方向に30μmの等間隔だけ離れたマトリックス状
の9箇所に、図6を用いて説明したマーク81と82が
形成されている。
【0069】なお、前記サブ・フィールド内におけるマ
ーク81と82の配設は、サブ・フィールド87-1,8
-2,87-3,87-4,87-5の中心部に配設可能な最
も好ましい場合である。そして、サブ・フィールド内で
マーク81と82の配設が制限されるときも、サブ・フ
ィールドの4隅には配設させることが望ましい。
【0070】さらに、線分間の間隔、即ち線分81aお
よび81bに対する線分82aまたは82bの間隔は、
使用するEB露光装置の性能と露光条件にもよるが、露
光時に隣の線分に対するかぶりが出ないようにすると共
に、マーク読み取り時に輪郭の検出の誤りをなくすた
め、最低2μm程度離すことが望ましい。
【0071】従って、例えば幅0.5μmの線分81a
と81bを8μm□の正方形に沿わせて形成したとき、
幅0.5μmの線分82aと82bは4μm□の正方形
に沿わせて形成することになる。
【0072】なおマーク81と82は、それぞれに異な
る積層膜に形成させるため、別工程で形成することにな
る。従って、予めアライメントマークを形成しEB露光
装置のステージに搭載したウェーハは、マーク81を形
成するためアライメントと、マーク82を形成するため
アライメントを行って露光し形成させる、即ち図9
(a)に示す如くマーク81を形成したのち、図9
(b)に示す如くマーク81の内側かつマーク81と同
心にマーク82を形成することになる。
【0073】図10は本発明マークの実測例の説明図で
あり、メイン・フィールド86の5箇所のサブ・フィー
ルド87-1,87-2,87-3,87-4,87-5内には、
図9を用いて説明した方法で、図8を用いて説明した位
置に、図6を用いて説明したマーク81と82をレジス
ト膜に形成し、合計5×9箇所におけるマーク81と8
2のx方向およびy方向の位置を、可視光を利用する光
学的重ね合わせ検査装置で5回ずつ測定し、その位置ず
れ量とそのばらつき(3σ)の大きさおよび方向を算出
し、矢印で示したものである。
【0074】表2は図10の実測データから、各サブ・
フィールド87-1,87-2,87-3,87-4,87-5
9箇所の5回のばらつき値の平均ばらつき(3σ)値
を、x方向とy方向別に示すものである。
【0075】
【表2】
【0076】ただし、表2において従来マークによる平
均ばらつきは、従来技術による測定例、即ち従来マーク
(ダブルボックスタイプ)を従来技術で形成した試料に
ついて測定し算出したものであり、そのための試料は図
10の実測データの測定に使用したものと同様に、5箇
所のサブ・フィールド87-1,87-2,87-3,8
-4,87-5の9箇所に従来のマークを形成し、それを
光学的重ね合わせ検査装置で測定した測定値から算出し
たものである。
【0077】かかる表2において、本発明マークによる
平均ばらつきは従来マークによる平均ばらつきの1/2
以下であり、本発明マークによる位置検出精度は従来技
術のものより卓越していることが確認された。
【0078】表3は図7を用いて説明したメイン・フィ
ールド86の5箇所のサブ・フィールド87-1,8
-2,87-3,87-4,87-5内に、図8を用いて説明
した9箇所のマーク81と82を基板上の厚さ1000
Åのシリコン酸化膜にEBレジストの抜きパターンとし
て形成し、合計5×9箇所におけるマーク81と82の
x方向およびy方向の位置ずれを、可視光を利用する光
学的重ね合わせ検査装置で5回ずつ測定し、その位置ず
れ量とそのばらつき(3σ)の大きさおよび方向を算出
し、表したものである。
【0079】ただし、マーク81および82において、
線分81a,81b,82a,82bは、幅が0.6μ
mで長さ4.0μmであり、マーク81を1ショット,
マーク82を1ショット、即ちマーク81および82を
構成するそれぞれ複数の線分81aと81bまたは線分
82aと82bをEB露光装置の1ショットで形成して
いる。
【0080】
【表3】
【0081】なお、表3において従来マークによる測定
結果は従来技術による測定例、即ち20μm□の大きさ
に従来マーク(ダブルボックスタイプ)を従来技術で厚
さ1000Åの酸化膜に形成した試料について測定し算
出したものであり、そのための試料は表3の実測データ
の測定に使用したものと同様に、5箇所のサブ・フィー
ルド87-1,87-2,87-3,87-4,87-5の9箇所
に従来のマークを形成し、それを光学的重ね合わせ検査
装置で測定した測定値から算出したものである。
【0082】かかる表3において、本発明マークによる
平均ばらつきは従来マークによる平均ばらつきの1/2
〜1/3以下であり、本発明マークによる位置検出精度
は従来技術のものより卓越していることが確認された。
【0083】図11は十字型マークとL字型マークを組
み合わせた実施例マークの説明図、即ち積層膜の一方に
は一つの井桁形状のマーク91を形成し、積層膜の他方
にはマーク91の四隅のコーナ部のそれぞれに対応する
L字型マーク92および93を形成してなる。
【0084】かかるマーク91と92,93は、図6を
用いて説明したマーク81と82に変えて形成する、即
ち図7を用いて説明したメイン・フィールド86の5箇
所のサブ・フィールド87-1,87-2,87-3,8
-4,87-5内それぞれの9箇所にEB露光装置を用い
て形成した。
【0085】図11はEB露光装置を使用した他の実施
例の説明図である。積層膜を省略し上から見下ろして示
す図11において、パターンの位置ずれ検出マークは、
積層膜の一方(下層膜)に形成した井桁形状のマーク9
1と、積層膜の他方かつマーク91の四隅のコーナ部の
それぞれに対応せしめ形成したL字型マーク92および
93からなり、かかる構成は図4に示すマーク61と6
2および63に相当する。
【0086】従って、マーク91と92および93の詳
細は、マーク61と62および63のそれらと同一であ
り説明を省略するが、マーク91と92および93が形
成される大きさ(領域)は10μm□以下とし、マーク
91の形成にはシテンシルマスクを利用したEB露光装
置の1ショット、マーク92と93の形成にもシテンシ
ルマスクを利用したEB露光装置の1ショット、計2シ
ョットで形成したものである。
【0087】表4は、図11を用いて説明したパターン
の位置ずれ検出マーク(マーク91と92と93)を、
図7を用いて説明したメイン・フィールド86の5箇所
のサブ・フィールド87-1,87-2,87-3,87-4
87-5内、かつ、図8を用いて説明した9箇所に形成
し、合計5×9箇所におけるマーク91に対するマーク
92と93のx方向およびy方向の位置ずれを、可視光
を利用する光学的重ね合わせ検査装置で5回ずつ測定
し、その位置ずれ量とそのばらつき(3σ)の大きさお
よび方向を算出し、表したものである。
【0088】
【表4】
【0089】なお、表4において従来マークによる測定
結果は従来技術による測定例、即ち20μm□の大きさ
に従来マーク(ダブルボックスタイプ)を従来技術で形
成した試料について測定し算出したものであり、そのた
めの試料は表4の実測データの測定に使用したものと同
様に、5箇所のサブ・フィールド87-1,87-2,87
-3,87-4,87-5の9箇所に従来のマークを形成し、
それを光学的重ね合わせ検査装置で測定した測定値から
算出したものである。
【0090】かかる表4において、本発明マークによる
平均ばらつきは従来マークによる平均ばらつきの1/3
程度であり、本発明マークによる位置検出精度は従来技
術のものより卓越していることが確認された。
【0091】表5は図7を用いて説明したメイン・フィ
ールド86の5箇所のサブ・フィールド87-1,8
-2,87-3,87-4,87-5内に、図8を用いて説明
した9箇所にマーク81と82を、石英ガラス基板上の
クロムメタル膜にEBレジストの抜きパターンとして形
成し、合計5×9箇所におけるマーク81と82のx方
向およびy方向の位置ずれを、可視光を利用する光学的
重ね合わせ検査装置で5回ずつ測定し、その位置ずれ量
とそのばらつき(3σ)の大きさおよび方向を算出し、
表したものである。
【0092】ただし、マーク81および82において、
線分81a,81b,82a,82は、幅が0.6μm
で長さ4.0μmであり、マーク81および82を構成
する各線分81a,81b,82a,82bを、それぞ
れEB露光装置の1ショットで形成している。
【0093】
【表5】
【0094】なお、表5において従来マークによる測定
結果は従来技術による測定例、即ち20μm□の大きさ
に従来マーク(ダブルボックスタイプ)を従来技術で形
成した試料について測定し算出したものであり、そのた
めの試料は表4の実測データの測定に使用したものと同
様に、5箇所のサブ・フィールド87-1,87-2,87
-3,87-4,87-5の9箇所に従来のマークを形成し、
それを光学的重ね合わせ検査装置で測定した測定値から
算出したものである。
【0095】かかる表5において、本発明マークによる
平均ばらつきは従来マークによる平均ばらつきの2/3
〜1/2程度であり、本発明マークによる位置検出精度
は従来技術のものより卓越していることが確認された。
【0096】以上説明したように、本発明によるパター
ンの位置ずれ検出マークは積層膜のそれぞれに形成した
パターンを従来のものより高精度に評価できる。そのた
め、本発明によるパターンの位置ずれ検出マークを使用
し評価し、位置ずれを系統的に修正されたパターンで形
成された半導体装置およびフォトマスクは、従来の半導
体装置およびフォトマスクより高性能化が約束されるよ
うになった。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるパタ
ーンの位置ずれ検出マークは、積層膜に形成したパター
ンの検出精度が向上し、そのことで従来のマークより小
型化が可能になる。そして、本発明によるパターンの位
置ずれ検出マークを使用し製造された半導体装置および
フォトマスクは、パターン精度が従来のものより高精度
に評価できるため、高性能化を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるパターンの位置ずれ検出マークの
基本構成の説明図(その1)である。
【図2】本発明の第1の実施例の説明図である。
【図3】本発明の第2の実施例の説明図である。
【図4】本発明の第3の実施例の説明図である。
【図5】本発明によるパターンの位置ずれ検出マークの
基本構成の説明図(その2)である。
【図6】本発明の第4の実施例の説明図である。
【図7】パターンの位置ずれ検出マークを形成したサブ
・フィールドの配設例である。
【図8】サブ・フィールド内に形成したサブ・フィール
ドの配設例である。
【図9】サブ・フィールド内のマーク形成手順の説明図
である。
【図10】本発明マークの実測例の説明図である。
【図11】十字型マークとL字型マークを組み合わせた
実施例マークの説明図である。
【図12】従来のパターンの位置ずれ検出マークであ
る。
【符号の説明】
11、12、21、22、31、32、41、42、51、52、61、62、7
1、72、81、82、91、92、93 パターンの位置ずれ検出
マーク 11a 、11b 、12a 、12b 、21a 、21b 、22a 、22b 、31
a 、31b 、32a 、32b、41a 、41b 、42a 、42b 、51a
、51b 、52a 、52b 、61a 、61b 、62a 、62b、63a 、
63b 、71a 、71b 、72a 、72b 、81a 、81b 、82a 、82
b パターンの位置ずれ検出マークを構成する線分 86 メイン・フィールド 87-1、87-2、87-3、87-4、87-5 サブ・フィールド

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に被着した積層膜の二層それぞれ
    に形成されたパターンの位置ずれを検出するマークが、
    1本または平行する複数本の第1の線分に1本または平
    行する複数本の第2の線分が直交する十字形状またはL
    字形状であり、該二層のそれぞれに形成された該十字形
    状またはL字形状は、少なくとも一部が重ならないよう
    にずらして形成されていることを特徴とするパターンの
    位置ずれ検出マーク。
  2. 【請求項2】 基板上に被着した積層膜のそれぞれに形
    成されたパターンの位置ずれを検出するため該積層膜の
    二層それぞれに形成する位置ずれ検出用マークにおい
    て、 該二層の一方に形成した該位置ずれ検出用マークが、1
    本または平行する複数本の第1の線分と、1本または平
    行する複数本の第2の線分とが直交する十字形状であ
    り、 該二層の他方に形成した該位置ずれ検出用マークが、1
    本または平行する複数本の第3の線分と、1本または平
    行する複数本の第4の線分とが直交するL字形状であ
    り、 該十字形状マークと該L字形状マークの組み合わせであ
    ることを特徴とするパターンの位置ずれ検出マーク。
  3. 【請求項3】 前記十字形状パターンの組み合わせまた
    は、前記L字形状パターンの組み合わせまたは、前記十
    字形状パターンとL字形状パターンの組み合わせである
    前記パターンの位置ずれ検出マークが、上から見たとき
    上下方向または左右方向に対し線対称に形成されている
    ことを特徴とする請求項1または2または3に記載した
    パターンの位置ずれ検出マーク。
  4. 【請求項4】 基板上に被着した積層膜の二層それぞれ
    に形成されたパターンの位置ずれを検出するためのマー
    クが、1本または平行する複数本の第1の線分と、1本
    または平行する複数本の第2の線分とが直交する十字形
    状またはL字形状であり、該二層のそれぞれに形成され
    た該十字形状またはL字形状のパターンの少なくとも一
    部が重ならないようにずらして形成された複合パターン
    であるパターンの位置ずれ検出マークを有することを特
    徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 基板上に被着した積層膜の二層それぞれ
    に形成されたパターンの位置ずれを検出するためのマー
    クが、1本または複数本の第1の線分と該第1の線分に
    直交する方向の1本または複数本の第2の線分とで構成
    され、該マークがEB露光装置におけるるサブ・フィー
    ルド内の複数箇所に、EB露光で形成されていることを
    特徴とするパターンの位置ずれ検出マーク。
  6. 【請求項6】 前記第1および第2の線分が、1本ずつ
    前記EB露光装置の1ショットで形成されたものである
    ことを特徴とする請求項5記載のパターンの位置ずれ検
    出マーク。
  7. 【請求項7】 前記積層膜の二層の一方および他方の同
    一膜に形成された前記複合パターンが、前記EB露光装
    置の1ショットで形成されたものであることを特徴とす
    る請求項5記載のパターンの位置ずれ検出マーク。
  8. 【請求項8】 前記マークが、前記サブ・フィールド内
    の少なくとも4隅近傍に形成されていることを特徴とす
    る請求項5乃至7記載のパターンの位置ずれ検出マー
    ク。
  9. 【請求項9】 半導体基板上に被着した積層膜の二層そ
    れぞれに形成されたパターンの位置ずれを検出するため
    のマークが、1本または複数本の第1の線分と該第1の
    線分に直交する方向の1本または複数本の第2の線分と
    で構成され、該マークがEB露光装置におけるるサブ・
    フィールド内の複数箇所に、EB露光で形成されたパタ
    ーンの位置ずれ検出マークを有することを特徴とする半
    導体装置。
  10. 【請求項10】 ガラス基板上に被着した積層膜の二層
    それぞれに形成されたパターンの位置ずれを検出するた
    めのマークが、1本または複数本の第1の線分と該第1
    の線分に直交する方向の1本または複数本の第2の線分
    とで構成され、該マークがEB露光装置におけるるサブ
    ・フィールド内の複数箇所に、EB露光で形成されたパ
    ターンの位置ずれ検出マークを有することを特徴とする
    フォトマスク。
JP10196020A 1998-03-25 1998-07-10 パターンの位置ずれ検出マークと半導体装置およびフォトマスク Withdrawn JPH11340135A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10196020A JPH11340135A (ja) 1998-03-25 1998-07-10 パターンの位置ずれ検出マークと半導体装置およびフォトマスク

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-77711 1998-03-25
JP7771198 1998-03-25
JP10196020A JPH11340135A (ja) 1998-03-25 1998-07-10 パターンの位置ずれ検出マークと半導体装置およびフォトマスク

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11340135A true JPH11340135A (ja) 1999-12-10

Family

ID=26418783

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10196020A Withdrawn JPH11340135A (ja) 1998-03-25 1998-07-10 パターンの位置ずれ検出マークと半導体装置およびフォトマスク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11340135A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001209167A (ja) * 2000-01-26 2001-08-03 Mitsubishi Electric Corp フォトマスク、フォトマスクペア、半導体装置および半導体装置の製造方法
WO2005036589A3 (ja) * 2003-10-08 2005-06-02 Nippon Kogaku Kk 位置ずれ検出用マーク、ウエハ、及びパターンの位置ずれの測定方法
JP2005175270A (ja) * 2003-12-12 2005-06-30 Nikon Corp 位置ずれ検出用マーク
JP2005347305A (ja) * 2004-05-31 2005-12-15 Nikon Corp 位置ずれ検出用マークおよび位置ずれ検出方法
JP2007178538A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd フォトマスク、ショット重ね合わせ精度測定方法、及び半導体装置の製造方法
KR100755663B1 (ko) 2005-11-03 2007-09-05 삼성전자주식회사 반도체 소자의 다목적 측정 마크와 그것을 이용한칼리브레이션 방법, 측정 시스템 및 컴퓨터 프로그램
JP2010008921A (ja) * 2008-06-30 2010-01-14 Toshiba Corp マスクパターンデータの生成方法およびマスクの製造方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001209167A (ja) * 2000-01-26 2001-08-03 Mitsubishi Electric Corp フォトマスク、フォトマスクペア、半導体装置および半導体装置の製造方法
WO2005036589A3 (ja) * 2003-10-08 2005-06-02 Nippon Kogaku Kk 位置ずれ検出用マーク、ウエハ、及びパターンの位置ずれの測定方法
JP2005175270A (ja) * 2003-12-12 2005-06-30 Nikon Corp 位置ずれ検出用マーク
JP4525067B2 (ja) * 2003-12-12 2010-08-18 株式会社ニコン 位置ずれ検出用マーク
JP2005347305A (ja) * 2004-05-31 2005-12-15 Nikon Corp 位置ずれ検出用マークおよび位置ずれ検出方法
JP4599893B2 (ja) * 2004-05-31 2010-12-15 株式会社ニコン 位置ずれ検出方法
KR100755663B1 (ko) 2005-11-03 2007-09-05 삼성전자주식회사 반도체 소자의 다목적 측정 마크와 그것을 이용한칼리브레이션 방법, 측정 시스템 및 컴퓨터 프로그램
JP2007178538A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd フォトマスク、ショット重ね合わせ精度測定方法、及び半導体装置の製造方法
JP4634929B2 (ja) * 2005-12-27 2011-02-16 パナソニック株式会社 フォトマスク、ショット重ね合わせ精度測定方法、及び半導体装置の製造方法
JP2010008921A (ja) * 2008-06-30 2010-01-14 Toshiba Corp マスクパターンデータの生成方法およびマスクの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8193100B2 (en) Exposure mask manufacturing method, drawing apparatus, semiconductor device manufacturing method, and mask blanks product
US6949755B2 (en) Position detection apparatus, position detection method, exposure apparatus, device manufacturing method, and substrate
CN111522210B (zh) 套刻对准标记、套刻误差测量方法和套刻对准方法
KR20070114109A (ko) 오버레이 측정 타겟
JPH11307424A (ja) 半導体製造方法および製造装置、ならびにそれにより製造された半導体デバイス
JPH1069066A (ja) マスクおよびその検査方法ならびに露光方法
US7865328B2 (en) Position detecting method and apparatus
JP2610815B2 (ja) 露光方法
US7388213B2 (en) Method of registering a blank substrate to a pattern generating particle beam apparatus and of correcting alignment during pattern generation
US8072579B2 (en) Measuring method, adjustment method for stage movement characteristics, exposure method, and device manufacturing method
JP3339079B2 (ja) アライメント装置、そのアライメント装置を用いた露光装置、並びにアライメント方法、そのアライメント方法を含む露光方法、その露光方法を含むデバイス製造方法、そのデバイス製造方法により製造されたデバイス
US7050151B2 (en) Exposure apparatus, exposure method, and device manufacturing method
JPH11340135A (ja) パターンの位置ずれ検出マークと半導体装置およびフォトマスク
JP2001274073A (ja) 重ね合わせ露光方法及び露光システム
US6617080B1 (en) Photomask, semiconductor device, and method for exposing through photomask
JPH08330204A (ja) 露光方法
JP3448826B2 (ja) 位置合わせ方法、露光方法、及びデバイス製造方法
US20030046821A1 (en) Reticle, and pattern positional accuracy measurement device and method
KR20060009249A (ko) 오버레이 측정 마크
EP3842866A1 (en) Metrology method
JP2001102285A (ja) 位置合わせマーク
JP5196159B2 (ja) フォトマスク基板の作製方法及びその方法により作製されたフォトマスク基板
US20060266953A1 (en) Method and system for determining a positioning error of an electron beam of a scanning electron microscope
US6649920B1 (en) Cell projection using an electron beam
JPH06275495A (ja) 位置合わせ方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20051004