JPH11339752A - 鉛蓄電池用セパレータおよびその製造方法 - Google Patents
鉛蓄電池用セパレータおよびその製造方法Info
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- JPH11339752A JPH11339752A JP10150343A JP15034398A JPH11339752A JP H11339752 A JPH11339752 A JP H11339752A JP 10150343 A JP10150343 A JP 10150343A JP 15034398 A JP15034398 A JP 15034398A JP H11339752 A JPH11339752 A JP H11339752A
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Abstract
ブ形成層のつぶれ、折り割れ性、密着性に優れたシート
状または袋状等の鉛蓄電池用セパレータ。 【解決手段】 構成繊維が多分岐状態にある合成パルプ
と、耐酸性無機粉体および/または耐酸性無機繊維とか
らなり、湿式抄造法により製造された多孔性基材シート
Bの少なくとも片面に、加熱発泡バインダーを含んだ耐
酸性リブ層Aを形成する、鉛蓄電池用セパレータ。
Description
ータおよびその製造方法に関するものであって、より詳
しくは、電気抵抗が低く、耐酸化性が優れ、しかもリブ
形成層のつぶれ、折り割れ性、密着性に優れたシート状
または袋状等の鉛蓄電池用セパレータおよびその製造方
法に関する。
タは、電気抵抗が低く、耐酸化性に優れることが要求さ
れている。また鉛蓄電池用バッテリーセパレータとして
の上記要求を満たすことを目的としたリブを有するセパ
レータとして、袋状のセパレータであって、セパレータ
基材を所定間隔で折り曲げて山形形状の凸部を袋の内側
に縦方向に形成した複数のラインリブを有するセパレー
タ(特開平3−127448号公報)や、セパレータ基
材の片面に、所定間隔で熱可塑性樹脂からなるパイプ状
の凸部を縦方向に形成した、いわゆるパイプ状リブを複
数本有するセパレータ(特開昭63−51046号公
報)が知られている。セパレータにおける上記リブの主
な役割の一つは、電池内の電極間に必要な電解液量を保
持するために、その空間を確保することにある。
8号公報に開示された折筋状にラインリブを有するセパ
レータでは、正極板が膨張してセパレータの内寸法以上
になっても、ラインリブ部が変形し、セパレータの内寸
法が変化することによって側部でのセパレータの破れを
防止することはできても、全体として強度不足のため、
電池内の極板群圧等により、ラインリブがつぶれる等の
変形を生じてしまい、電解液保持に必要な空間の確保が
不十分である。
ブと合成樹脂を線状に盛りつけて形成したアーモリブを
有するセパレータ(特開平3−138855号公報)や
ホットメルトタイプの合成樹脂から粘着性リブを有する
セパレータ(特公平4−340号公報、特開昭62−2
62761号公報、特開昭61−126767号公報、
特開昭58−97262号公報)がある。
ブを有するセパレーターは、電解液保持に必要な空間の
確保の点では改良されているものの、その粘着性ゆえに
電池組立装置内での走行性不良を生じたり、セパレータ
を電池に組み込む際に、リブのつぶれ、折れ、割れ、あ
るいはリブ剥離を生じやすい等の問題があり、電池組立
て適性が不十分であり、また、多孔性基材シートとリブ
の密着性も不十分である。
パレータにおける上記技術的課題を解決し、上記リブの
問題点であるリブのつぶれ、折れ・割れ性、多孔性基材
シートへの密着性に優れ、電気抵抗が低く、耐酸化性に
優れたセパレータを得るための研究実験を繰り返し行っ
た。その結果、湿式抄造体からなる多孔性基材シートの
少なくとも片面に、加熱発泡バインダーおよび耐酸性材
料を含有するリブを形成することにより、前記課題が解
決できるという知見を得、本発明を完成するに至った。
題を解決しようとするものであって、電気抵抗が低く、
耐酸化性に優れたシート状、袋状等の鉛蓄電池用セパレ
ータおよびその製造方法を提供することを目的としてい
る。
分岐状態にある合成パルプと、耐酸性無機粉体および/
または耐酸性無機繊維とからなり、湿式抄造法により製
造された多孔性基材シートの少なくとも片面に、加熱発
泡バインダーを含んだ耐酸性リブ層を形成することを特
徴とする鉛蓄電池用セパレータが提供される。
孔性基材シート層の表面にほぼ同一直線上に連続または
不連続に形成されている上記鉛蓄電池用セパレータが提
供される。
熱発泡バインダー、耐酸性無機粉体、耐酸性樹脂でリブ
状に接着形成されている上記鉛蓄電池用セパレータが提
供される。
熱発泡バインダー5ないし50重量%、耐酸性無機粉体
5ないし50重量%および耐酸性樹脂30ないし95重
量%を含む上記鉛蓄電池用セパレータが提供される。
秤量が、5ないし100g/m2 の範囲内にある上記鉛
蓄電池用セパレータが提供される。
体が、合成シリカ、けいそう土、電融アルミナ、パーラ
イト、ゼオライトからなる群より選ばれた無機粉体から
なる上記鉛蓄電池用セパレータが提供される。
が、アクリル樹脂、オレフィン系ないしジエン系重合
体、ポリスチレン、ポリアクリルスチレン、ポリ塩化ビ
ニル、スチレンブタジエンラバー、ニトリルブタジエン
ラバーからなる群より選ばれた重合体である上記鉛蓄電
池用セパレータが提供される。
トが袋状に形成されている上記鉛蓄電池用セパレータが
提供される。
ートが、合成パルプ20ないし70重量%、耐酸性無機
粉体、耐酸性無機繊維、合成繊維および複合型接着性繊
維からなる群より選ばれた少なくとも1種20ないし7
5重量%、および該合成パルプの融点もしくは分解温度
よりも低い融点を有するバインダーを10重量%以下の
割合で含む上記鉛蓄電池用セパレータが提供される。
状態にある合成パルプと、耐酸性無機粉体および/また
は耐酸性無機繊維とを媒体中に分散させて湿式抄造法に
より多孔性基材シートを調製し、次いで、加熱発泡バイ
ンダーと耐酸性材料からなる混合液を該多孔性基材シー
トの少なくとも片面に塗布し、乾燥してリブ層を形成す
ることを特徴とする鉛蓄電池用セパレータの製造方法が
提供される。
ートが、合成パルプ20ないし70重量%、耐酸性無機
粉体、耐酸性無機繊維、合成繊維および複合型接着性繊
維からなる群より選ばれた少なくとも1種20ないし7
5重量%からなる上記鉛蓄電池用セパレータの製造方法
が提供される。
ートが、合成パルプないし20ないし70重量%、耐酸
性無機粉体、耐酸性無機繊維、合成繊維および複合型接
着性繊維からなる群より選ばれた少なくとも1種20な
いし75重量%、および該合成パルプの融点もしくは分
解温度よりも低い融点を有するバインダーを10重量%
以下の割合で含む上記鉛蓄電池用セパレータの製造方法
が提供される。
が、加熱発泡バインダー5ないし50重量%、耐酸性無
機粉体5ないし50重量%および耐酸性樹脂30ないし
95重量%を含む上記鉛蓄電池用セパレータの製造方法
が提供される。
工液を、多孔性基材シートの少なくとも片面に乾燥重量
で5ないし100g/m2 塗布する上記鉛蓄電池用セパ
レータの製造方法が提供される。
ートの少なくとも片面に加熱発泡バインダーを含んだリ
ブ形成用塗工液を用いて線状のリブを連続または不連続
に接着形成する上記鉛蓄電池用セパレータの製造方法が
提供される。
て前記多孔性基材シートを製造した後、あるいは前記積
層シートを製造した後多孔性基材シートを構成する複合
型接着性繊維の接着温度以上かつ合成パルプの融点以下
の温度で、もしくはバインダーが接着力を発現する温度
で熱処理を施す上記鉛蓄電池用セパレータの製造方法が
提供される。
トを重ね合わせ、その側端部をシールして一つの開口部
を形成して袋状とする上記鉛蓄電池用セパレータの製造
方法が提供される。
いては、多孔性基材シートとして、合成パルプ20ない
し70重量%、該合成パルプの融点もしくは分解温度よ
りも低い融点を有するバインダー1ないし10重量%、
ならびに合成繊維、複合型熱接着繊維、耐酸性無機繊維
および耐酸性無機粉体からなる群より選ばれた少なくと
も1種0ないし75重量%から成る混合物の抄造体が好
ましく用いられる。
あることが好ましく、その例としては、ポリエチレン、
ポリプロピレン等のオレフィンの単独重合体、エチレン
−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合
体、エチレン−4−メチルペンテン−1共重合体等のエ
チレンと他のα−オレフィンとの共重合体から成るポリ
オレフィン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリアクリロニトリル、塩化ビニル樹脂、塩化ビニ
リデン樹脂、ナイロン、ポリエステル、ポリフルオロエ
チレン等の重合体を主成分とする合成パルプが挙げられ
るが、中でも、ポリオレフィン系の合成パルプが耐酸性
に優れ、しかも安価であることから好適に用いられる。
また、前記合成パルプは、袋状セパレータ作製時のヒー
トシール加工において、大きな剥離強度を示す点でメル
トフローレート(MFR)が10以下のものが好まし
い。
ポリプロピレン、4−メチルペンテン−1等のオレフィ
ンの単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチ
レン−1−ブテン共重合体、エチレン−4−メチルペン
テンー1共重合体等のエチレンと他のα−オレフィンと
の共重合体などが例示されるが、なかでも、耐酸性の点
からポリエチレンやポリプロピレンが好適に使用され
る。
ないし10mmであることが好ましい。0.1mm以下
では、繊維間の絡み合いが小さく実質的にシートにする
ことが難しく、10mm以上では湿式抄紙で均質なシー
トとすることが難しい。更に、合成パルプの濾水度は
1.0ないし20秒/g、とくに2.0ないし10.0
秒/gであることが好ましい。1.0秒/g以下では充
分なシート強度が得られず、20秒/g以上ではシート
が緊密となり過ぎ保液性が悪化する傾向がある。
それ自体は公知のものであり、製法の詳細は、Encyclop
edia of Chemical Technology 3rd ed.Vol.19 P420 な
いし425 に詳細に説明されている。好ましい方法として
は、たとえば、溶液フラッシュもしくはエマルジョンフ
ラッシュを行った後に叩解処理をする方法などが例示さ
れる。
目的で、前記合成パルプの融点もしくは分解温度よりも
低い温度で接着できる熱接着型バインダーが使用され
る。使用される熱接着型バインダーとしては、合成パル
プの融点よりも低い融点を持つポリエチレン、ポリプロ
ピレン等のポリオレフィン、ポリスチレン、ポリメチル
メタクリレート、ポリアクリロニトリル、塩化ビニリデ
ン樹脂、ナイロン、ポリエステル等が用いられる。ま
た、上記バインダーとしては、上記合成パルプと原料を
同じくする各種合成繊維、芯の部分が合成パルプの融点
よりも高い融点を有し、鞘の部分が合成パルプの融点よ
りも低い融点を有する、いわゆる鞘芯型の複合型繊維、
ポリオレフィン系樹脂粉末、低融点ポリエステル粉末、
塩化ビニル樹脂粉末、エポキシ樹脂粉末、またはそれら
のエマルジョン、天然あるいは合成ゴムラテックスおよ
びアクリル系樹脂エマルジョンからなる群より選ばれる
少なくとも1種が例示される。
しては、必要に応じて、75重量%までの、合成繊維、
複合型熱接着繊維、耐酸性無機繊維及び耐酸性無機粉体
からなる群より選ばれた少なくとも1種を配合しても良
い。
しては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオ
レフィンの単独重合体、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−4−メ
チルペンテン−1共重合体等のエチレンと他のα−オレ
フィンとの共重合体からなるポリオレフィン、ポリスチ
レン、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリ
ル、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ナイロン、
ポリエステル、ポリフルオロエチレン等の重合体から得
られる各種繊維や、鞘芯型の複合型繊維が挙げられる。
ガラス繊維、シリカ繊維、アルミナシリケート繊維等の
無機繊維を挙げることができ、耐酸性無機粉体として
は、シリカ粉末、ケイソウ土等を例示することができ
る。
に応じて配合される、合成繊維、複合型熱接着繊維、耐
酸性無機繊維及び耐酸性無機粉体からなる群より選ばれ
る混合物は、これを湿式抄造することによりシート化さ
れる。湿式抄造ではワイヤー上に湿潤シートが抄き上げ
られるが、この湿潤シートをサクション脱水のみ、また
は、サクション脱水及び軽いプレス脱水が行われる。プ
レス脱水を強くし過ぎると、シートは緊密となり吸液性
が悪くなる。シートの乾燥は熱風で行うことが好まし
く、熱風炉中で乾燥が行われる。ドラム型乾燥機では、
シート表面の緊密度が上昇するため、吸液性が悪くなり
好ましくない。乾燥工程に続き熱処理が行われる。熱処
理もまた熱風で行うことが好ましく、バインダーの融点
以上、主材のポリオレフィン合成パルプの融点以下の温
度で行われ、好ましくは、バインダー融点より5℃以
上、ポリオレフィン合成パルプの融点より5℃以下の範
囲で熱処理が行われる。
ートにおける凸部形成法は、リブ形成法により行われ
る。例えば図1に示すように、多孔性基材シートの表面
にリブが形成されている。
基材シートの少なくとも片面に、好ましくは複数個のリ
ブをたとえばほぼ直線上に形成する。リブの形成によ
り、電解液の拡散や電極から発生するガスの放出を良好
にする事ができる。また、リブの形成により多孔性基材
シートが直接電極と接触しにくくなるために、多孔性基
材シートは電極反応による酸化劣化を受けにくくなる。
ものではない。リブは通常、ほぼ同一直線上に連続もし
くは不連続な直線上に形成され、また巾方向に所定間隔
をおいて複数個形成される。リブの高さは、0.2ない
し2mm程度であればよく、その間隔は、3ないし30
mm程度で良い。また、リブを構成する材質は、耐酸性
を有し、電極から発生する酸素ガスによる酸化劣化を受
けない材料であれば、特に限定されるものではない。特
に耐酸性無機粉体、耐酸性バインダー、耐酸性加熱発泡
バインダーが好ましく用いられる。リブの乾燥重量が5
ないし100g/m2 の範囲にあることにより、リブに
必要な形状の保持が容易であり、リブの品質保持に適し
ている。
マイクロカプセル内に低沸点溶剤を封入した熱膨張性マ
イクロカプセルである。このカプセルは、80ないし2
00℃の比較的低温度で短時間の加熱により、直径が約
4ないし5倍、体積が50ないし100倍に膨張する平
均粒径5ないし30μmの粒子である。
ン、石油エーテル、ヘキサン、低沸点ハロゲン化炭化水
素、メチルシラン等の揮発性有機溶剤(膨張剤)を塩化
ビニリデン、アクリロニトリル、アクリル酸エステル、
メタクリル酸エステル等の共重合体から成る熱可塑性樹
脂で包み込んだものであり、マイクロカプセルの膜のポ
リマーの軟化点以上に加熱されると膜ポリマーが軟化し
はじめ、同時に内包されている膨張剤の蒸気圧が上昇
し、膜が押し広げられてカプセルが膨張する。
ロスフェア−F−30D、同F−30GS、F−20
D、F−50D、F−80D(松本油脂(株)製)、エ
クスパンセルWU、同DU(スウェーデン製、販売元日
本フェライト(株)製)が知られているが、もちろんこ
れらに限定されるわけではない。
構成材料中に占める配合量が制限されるものではない
が、リブの品質(密着性、折れ割れ性等)と経済性の面
で、乾燥時のリブ総重量のうち5ないし50重量%程度
の割合で配合されることが好ましい。また加熱発泡バイ
ンダーによるリブの品質、耐酸化性、機械的強度を向上
させる為に、合成シリカ等の耐酸性無機粉体やアクリル
樹脂等の耐酸性樹脂とともに加熱発泡バインダーに配合
する事が好ましい。これらの耐酸性無機粉体は、乾燥時
のリブ総重量のうち5ないし50重量%、好ましくは5
ないし30重量%、耐酸性樹脂は30ないし95重量
%、とくに40ないし80重量%の割合で配合される事
が好ましい。
材シートへの塗工性、リブ形状(高さ、巾)確保の点か
ら1000ないし10000cps、とくに1500な
いし5000cps(25℃)の範囲内にあることが好
ましい。ペースト状混合液の調製において、加熱発泡バ
インダー、耐酸性無機粉体と耐酸性重合体と水との混合
だけでは、上記範囲内の粘度が得られず、多孔性基材シ
ートへの塗工性、リブ形状確保が不十分な場合には、こ
れらの成分の他に、増粘剤を添加することができる。増
粘剤としては、具体的には、ポリアクリル酸ソーダ、カ
ルボキシメチルセルロース、ゼラチン、ポリビニルアル
コールなどが用いられる。
はないが、5ないし100g/m2程度が好ましい。塗
布量がこの範囲にあることにより加熱発泡状態が制御し
やすく、またリブに必要な形状の保持が容易であるとと
もに、リブの品質も優れている。塗布後の加熱発泡温度
条件は加熱発泡バインダーの成分に左右されるので特に
限定されるものではないが、本発明では、120ないし
150℃で30秒から90秒程度が好ましい。
り行った。この装置の概略はコンプレッサーおよび複数
個のニードルノズルに連結した密閉されたシリンジにリ
ブ形成用途工液を入れてコンプレッサーよりの圧力調製
で直径約0.5mm程度のニードルの先端からリブ形成
用途工液を押し出して線状に塗布し、ドライヤーで乾燥
し、加熱発泡させる。もちろんこれらの塗工方法に限定
されるものではない。
記のようなリブが形成された多孔性基材シートからなる
が、このシートをそのまま用いてシート状セパレータで
あってもよいし、また袋状にして用いた袋状セパレータ
であってもよい。袋状セパレータは、加熱発泡バインダ
ーを含んだ耐酸性リブ層を形成した後、必要に応じて、
多孔性基材シートを折り返し、リブ形成層が内側または
外側になるように両端部を超音波や加熱等による融着シ
ール、あるいは歯車圧着等によるメカニカルシール等に
よって袋状に形成される。袋状セパレータの構造の一例
は、本出願人の出願にかかる特願平8−3910号に詳
しく開示されている。
化性に優れ、しかもリブ形成層のつぶれ、折り割れ性、
密着性に優れたシート状、袋状等の鉛蓄電池用セパレー
タを提供することができる。
が本発明はこれらに限定されるものではない。なお以下
において%および部は特に断りのない限り、重量%、重
量部をそれぞれ示す。
る合成パルプとして、ポリエチレン合成パルプ(融点1
35℃、平均繊維長=1mm、濾水度=3秒/g)30
重量%、耐酸性無機粉末として合成シリカ50重量%、
複合型接着性繊維としてポリプロピレンとポリエチレン
(融点=110℃)とからなる複合型接着繊維20重量
%、およびバインダーとしてスチレン−ブタジエン共重
合体ゴムバインダー2重量%からなるシートを湿式抄造
法で成形し、その後125℃に設定したドラム型乾燥機
を通して乾燥および熱処理を施し、米坪90g/m2 、
厚さ0.25mm、密度0.36g/cm3 の多孔性基
材シートを調製した。(空隙率=76%、平均孔径=
1.7μm、最大孔径18μm)
90g/m2 の多孔性基材シートの片面に乾燥後の重量
が30g/m2 となるようにノズル塗工装置を用いて乾
燥温度130℃で塗布した。リブ高さ0.8mm、リブ
間隔10mmとなるように連続直線上のリブを複数個形
成し、鉛蓄電池用セパレータを得た。得られたセパレー
タについて、セパレータ特性を下記の方法によって測定
した。その結果を表1に示す。
した。 (2)電気抵抗値:JIS C 2313に従って測定
した。 (3)耐酸化時間:試験容器内に陽極板と陰極板を配置
し、その間に、作製した50mm×50mmのセパレー
タ試料をセットし、試料には5kgの荷重をかけた。こ
の状態で、容器内に硫酸水溶液(20℃での比重1.
3)1000mlを入れ、50℃で2.5Aの直流電流
を流し、両電極間の端子電圧が2.6V以下、または電
圧差が2時間以内に0.2V降下した時間を測定し、こ
れを耐酸化時間とした。 (4)孔径分布値:パームポロメーター(POROUS MATER
IALS,INC. 製) を用いて、ASTM F 316−86
に基づいて測定した値である。 (5)リブの密着性:多孔性基材シートに形成したリブ
を指で押して剥がれ具合を評価した。 ○ 良好 、× 不良 (6)リブの折れ割れ性:多孔性基材シートに形成した
リブを二つ折りにして折れ割れ具合を評価した。 ○ 良好 、× 不良
いてI液を200部、II液を100部の割合で混合した
以外は実施例1と同様にして鉛蓄電池用セパレータを得
た。
いてI液を300部、II液を100部の割合で混合した
以外は実施例1と同様にして鉛蓄電池用セパレータを得
た。
性基材シートを調製した。この多孔性基材シートの片面
にホットメルト型樹脂(旭化学合成(株)製「アサヒタ
ックTD3−176」(商品名)を用いて、リブ高さ
0.8mm、リブ間隔10mmとなるように連続直線上
のリブを複数個形成し、鉛蓄電池用セパレータを得た。
の調製におけるI液を用いて行った以外は実施例1と同
様にして鉛蓄電池用セパレータを得た。
途工液の調製におけるIII 液を用いて行った以外は実施
例1と同様にして鉛蓄電池用セパレータを得た。 III 液調製 部 注4) 加熱発泡タイプバインダー(40%濃度) 60 注5) アクリル樹脂エマルジョン(48%濃度) 40 上記の実施例1ないし4の本発明のセパレータおよび比
較例1、2のセパレータについて、セパレータ特性を下
記の方法によって測定し、その結果を表1に示した。
ある。
Claims (17)
- 【請求項1】 構成繊維が多分岐状態にある合成パルプ
と、耐酸性無機粉体および/または耐酸性無機繊維とか
らなり、湿式抄造法により製造された多孔性基材シート
の少なくとも片面に、加熱発泡バインダーを含んだ耐酸
性リブ層を形成することを特徴とする鉛蓄電池用セパレ
ータ。 - 【請求項2】 前記リブ層が、多孔性基材シート層の表
面にほぼ同一直線上に連続または不連続に形成されてい
る請求項1記載の鉛蓄電池用セパレータ。 - 【請求項3】 前記リブ層が、加熱発泡バインダー、耐
酸性無機粉体、耐酸性樹脂でリブ状に接着形成されてい
る請求項1または2記載の鉛蓄電池用セパレータ。 - 【請求項4】 前記リブ層が、加熱発泡バインダー5な
いし50重量%、耐酸性無機粉体5ないし50重量%お
よび耐酸性樹脂30ないし95重量%を含む請求項1な
いし3のいずれか1項記載の鉛蓄電池用セパレータ。 - 【請求項5】 前記リブ層の乾燥秤量が、5ないし10
0g/m2 の範囲内にある請求項1ないし4のいずれか
1項記載の鉛蓄電池用セパレータ。 - 【請求項6】 前記耐酸性無機粉体が、合成シリカ、け
いそう土、電融アルミナ、パーライト、ゼオライトから
なる群より選ばれた無機粉体からなる請求項1ないし5
のいずれか1項記載の鉛蓄電池用セパレータ。 - 【請求項7】 前記耐酸性樹脂が、アクリル樹脂、オレ
フィン系ないしジエン系重合体、ポリスチレン、ポリア
クリルスチレン、ポリ塩化ビニル、スチレンブタジエン
ラバー、ニトリルブタジエンラバーからなる群より選ば
れた重合体である請求項1ないし6のいずれか1項記載
の鉛蓄電池用セパレータ。 - 【請求項8】 前記リブ形成シートが袋状に形成されて
いる請求項1ないし7のいずれか1項記載の鉛蓄電池用
セパレータ。 - 【請求項9】 前記多孔性基材シートが、合成パルプ2
0ないし70重量%、耐酸性無機粉体、耐酸性無機繊
維、合成繊維および複合型接着性繊維からなる群より選
ばれた少なくとも1種20ないし75重量%、および該
合成パルプの融点もしくは分解温度よりも低い融点を有
するバインダーを10重量%以下の割合で含む請求項1
ないし8のいずれか1項記載の鉛蓄電池用セパレータ。 - 【請求項10】 構成繊維が多分岐状態にある合成パルプ
と、耐酸性無機粉体および/または耐酸性無機繊維とを
媒体中に分散させて湿式抄造法により多孔性基材シート
を調製し、次いで、加熱発泡バインダーと耐酸性材料か
らなる混合液を該多孔性基材シートの少なくとも片面に
塗布し、乾燥してリブ層を形成することを特徴とする鉛
蓄電池用セパレータの製造方法。 - 【請求項11】 前記多孔性基材シートが、合成パルプ2
0ないし70重量%、耐酸性無機粉体、耐酸性無機繊
維、合成繊維および複合型接着性繊維からなる群より選
ばれた少なくとも1種20ないし75重量%からなる請
求項10記載の鉛蓄電池用セパレータの製造方法。 - 【請求項12】 前記多孔性基材シートが、合成パルプな
いし20ないし70重量%、耐酸性無機粉体、耐酸性無
機繊維、合成繊維および複合型接着性繊維からなる群よ
り選ばれた少なくとも1種20ないし75重量%、およ
び該合成パルプの融点もしくは分解温度よりも低い融点
を有するバインダーを10重量%以下の割合で含む請求
項10記載の鉛蓄電池用セパレータの製造方法。 - 【請求項13】 前記リブ層の組成が、加熱発泡バインダ
ー5ないし50重量%、耐酸性無機粉体5ないし50重
量%および耐酸性樹脂30ないし95重量%を含む請求
項10ないし12のいずれか1項記載の鉛蓄電池用セパ
レータの製造方法。 - 【請求項14】 前記リブ形成用塗工液を、多孔性基材シ
ートの少なくとも片面に乾燥重量で5ないし100g/
m2 塗布する請求項10ないし13のいずれか1項記載
の鉛蓄電池用セパレータの製造方法。 - 【請求項15】 前記多孔性基材シートの少なくとも片面
に加熱発泡バインダーを含んだリブ形成用塗工液を用い
て線状のリブを連続または不連続に接着形成する請求項
10ないし14のいずれか1項記載の鉛蓄電池用セパレ
ータの製造方法。 - 【請求項16】 湿式抄造法によって前記多孔性基材シー
トを製造した後、あるいは前記積層シートを製造した後
多孔性基材シートを構成する複合型接着性繊維の接着温
度以上かつ合成パルプの融点以下の温度で、もしくはバ
インダーが接着力を発現する温度で熱処理を施す請求項
10ないし15のいずれか1項記載の鉛蓄電池用セパレ
ータの製造方法。 - 【請求項17】 前記リブ形成シートを重ね合わせ、その
側端部をシールして一つの開口部を形成して袋状とする
請求項10ないし16のいずれか1項記載の鉛蓄電池用
セパレータの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10150343A JPH11339752A (ja) | 1998-05-29 | 1998-05-29 | 鉛蓄電池用セパレータおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10150343A JPH11339752A (ja) | 1998-05-29 | 1998-05-29 | 鉛蓄電池用セパレータおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11339752A true JPH11339752A (ja) | 1999-12-10 |
Family
ID=15494929
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10150343A Pending JPH11339752A (ja) | 1998-05-29 | 1998-05-29 | 鉛蓄電池用セパレータおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11339752A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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1998
- 1998-05-29 JP JP10150343A patent/JPH11339752A/ja active Pending
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