JPH09199101A - 鉛蓄電池用袋状セパレータ - Google Patents

鉛蓄電池用袋状セパレータ

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JPH09199101A
JPH09199101A JP8003910A JP391096A JPH09199101A JP H09199101 A JPH09199101 A JP H09199101A JP 8003910 A JP8003910 A JP 8003910A JP 391096 A JP391096 A JP 391096A JP H09199101 A JPH09199101 A JP H09199101A
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shaped separator
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fiber
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JP8003910A
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Riichi Senoo
利一 妹尾
Masanori Shoji
昌紀 庄司
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極と袋状セパレータとの度重なる接触によ
っても、酸化劣化することの著しく抑制された鉛蓄電池
用袋状セパレータを提供する。 【解決手段】 多孔性基材シートから構成された鉛蓄電
池用袋状セパレータにおいて、少なくとも該袋状セパレ
ータ内面の電極と当接する左右両端部にホットメルトタ
イプの樹脂被覆層を形成する。前記ホットメルトタイプ
の樹脂としては、アタクチックポリプロピレンを主成分
とするホットメルトタイプがとくに好適であり、前記多
孔性基材シートを構成する素材としては、合成パルプ2
0ないし70重量%、該合成パルプの融点もしくは分解
温度よりも低い融点を有するバインダー1ないし10重
量%、ならびに合成繊維、複合型熱接着繊維、耐酸性無
機繊維及び耐酸性無機粉体からなる群より選ばれた少な
くとも1種0ないし75重量%からなる抄造体が適して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉛蓄電池用袋状セ
パレータに関するものであって、より詳しくは、電極と
袋状セパレータとの度重なる接触によっても、酸化劣化
することの著しく抑制された鉛蓄電池用袋状セパレータ
に関する。
【0002】
【従来技術】鉛蓄電池においては、エキスパンド方式の
極板が多用されるにつれて、多孔性基材シートとガラス
マットを張り合せた従来の板状のセパレータに代わっ
て、袋状セパレータが用いられるようになっている。上
記板状のセパレータにおいては、ガラスマットの面を陽
極板側に配置するために多孔性基材シートと陽極板とが
直接接触することが避けられ、鉛蓄電池の充電中に陽極
板より発生する酸素ガスの影響によりセパレータが酸化
劣化されるということは余り問題とはならない。
【0003】ところが、袋状セパレータにおいては、ガ
ラスマットを使用せずに、袋状セパレータの極板に対向
する面にリブを設ける構成になっているものが一般的で
あり、そのために、内部抵抗が小さく、放電時の電圧降
下が小さいという特徴を有するが、高温時の充放電によ
る電極板の膨張等が原因で、電極側端のエッジ部におい
てセパレータと陽極板が直接接触しやすくなる。また、
この際、電極側端のエッジ部では電荷集中により電流密
度が増大するため、他の電極部分に比べて多量の酸素ガ
スを発生するため、その部分の酸化劣化が促進され、セ
パレータ自体の劣化を招くことが重要な問題として認識
されている。
【0004】かかる技術的問題を解決するために、例え
ば、特開平4−167356号公報においては、極板枠
骨に対応する部分に、該枠骨と平行でないリブを有する
袋状セパレータが提案されているし、特開平4−272
653号公報においては、陽極または陰極板の格子枠骨
と対応する部分に、ガス溜まり部を有する隔離板を用い
た袋状セパレータが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、袋状セ
パレータの構造をこのようにしてみても、高温時の充放
電に伴う電極板の膨張現象は避けられないし、充電中に
陽極板から発生する酸素ガスによって袋状セパレータが
酸化劣化することも根本的には避けられず、当該部分の
酸化劣化の問題は依然として本質的な解決には至ってい
ない。
【0006】袋状セパレータにおいて前記酸化劣化の問
題は、セパレータ内側の左右両端の極板側端近傍におい
て集中的に発生する。これは、極板側端近傍では、極板
が膨張して極板エッジ部がセパレータの内壁面に接触し
たり、極板エッジ部での電荷集中により電流密度が増大
するとともに、鉛蓄電池の充電中に陽極板から発生する
酸素ガスの影響によって、セパレータの酸化劣化が促進
されることによる。したがって、極板の表裏面に対応す
るセパレータの中央部分より、極板側端近傍の方がより
酸価劣化の影響を受けることになる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、袋状セパレー
タにおける上記技術的課題を解決するために、袋状セパ
レータの耐酸化性、とくに袋状セパレータ内壁面の左右
両端部近傍の耐酸化性に優れた鉛蓄電池用袋状セパレー
タを得るための研究実験を繰り返し行った。その結果、
少なくとも該袋状セパレータ内面の電極と当接する左右
両端部にホットメルトタイプの樹脂被覆層を形成するこ
とにより、前記課題が解決できるという知見を得、本発
明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明によれば、多孔性基材シ
ートから構成された鉛蓄電池用袋状セパレータにおい
て、少なくとも該袋状セパレータ内面の電極と当接する
左右両端部近傍にホットメルトタイプの樹脂被覆層を形
成したことを特徴とする鉛蓄電池用袋状セパレータが提
供される。
【0009】また、本発明によれば、ホットメルトタイ
プの樹脂が、アタクチックポリプロピレンを主成分とす
る前記鉛蓄電池用袋状セパレータが提供される。
【0010】また、本発明によれば、多孔性基材シート
が、合成パルプ20ないし70重量%、該合成パルプの
融点もしくは分解温度よりも低い融点を有するバインダ
ー1ないし10重量%、ならびに合成繊維、複合型熱接
着繊維及び耐酸性無機粉体からなる群より選ばれた少な
くとも1種0ないし75重量%からなる抄造体である前
記鉛蓄電池用袋状セパレータが提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
<ホットメルトタイプの樹脂>本発明の技術的特徴は、
少なくとも該袋状セパレータ内面の電極と当接する左右
両端部にホットメルトタイプの樹脂被覆層を形成するこ
とにある。図1に、多孔性基材シートにホットメルトタ
イプの樹脂被覆層を形成した状態を示し、図2に、これ
を用いて作製した本発明の袋状セパレータの一態様を示
した。本発明の袋状セパレータ1は、両端部近傍にホッ
トメルトタイプの樹脂被覆層を形成した多孔性基材シー
ト11を折り返し、両端部をシール12した上方開放の
袋状セパレータからなり、その内部に電極14が収納さ
れるものである。ホットメルトタイプ樹脂層13は、通
常、多孔性基材シートの当該箇所にロールなどによって
塗布することによって形成される。
【0012】本願発明において用いることのできるホッ
トメルトタイプの樹脂は、鉛蓄電池の電解液である硫酸
水溶液に対して耐性を有するものであれば良く、ポリオ
レフィン系、ポリアミド系、ポリエステル系、エチレン
−酢酸ビニル共重合体系、熱可塑性ゴム系、ポリウレタ
ン系、エポキシ系等の樹脂の単独または2種以上の混合
物等が例示される。
【0013】これらの中でも、耐酸化性に優れているポ
リオレフィン系樹脂が好ましく、とりわけ、アタクチッ
クポリプロピレン(APP)やポリエチレンを主成分と
するポリオレフィン系樹脂が好ましく用いられる。これ
らホットメルトタイプの樹脂は、特に配合量が制限され
るものではないが、塗布などの作業性のし易さ等の点か
ら50重量%以上の割合で配合されることが好ましい。
【0014】また、樹脂の耐酸化性や機械的強度を向上
させるために、アイソタクチックポリプロピレン、低分
子量ポリプロピレンワックスあるいは低分子量ポリエチ
レンワックス等の熱可塑性樹脂、および/または合成シ
リカ等の無機粉体を混合してもよい。これらの添加成分
は、主成分である樹脂よりも少ない割合で配合されるこ
とが好ましく、通常、5ないし35重量%の割合で配合
される。
【0015】<袋状セパレータ>本発明の袋状セパレー
タは、多孔性基材シートを折り返し、両端部を超音波や
加熱等による融着シール、あるいは歯車圧着等によるメ
カニカルシール等によって袋状に形成される。したがっ
て、ホットメルトタイプの樹脂層は、前記多孔性基材が
シートの状態で塗布されるものである。ホットメルトタ
イプ樹脂の塗布は、基本的には、多孔性基材シートを袋
状セパレータに形成した時に、極板のエッジ部に当接す
る箇所に行えば良く、通常縦方向へ帯状に形成される。
【0016】なお、必要に応じて、鉛蓄電池の充放電中
およびその後の電極板膨張による寸法変化や物理的衝撃
による電極板のずれ等を考慮して、樹脂層の形成範囲を
任意に変え得ることは当然である。したがって、ホット
メルトタイプ樹脂の塗布幅は、1ないし50mm程度の
範囲で任意に変え得るものであり、5ないし25mmの
幅がとくに好ましい。また、ホットメルトタイプ樹脂層
の長さは、電極板の縦方向長さの20%以上であれば良
く、塗布状態が連続的であっても、不連続的であっても
良いが、電極板の縦方向長さ以上であることが好まし
い。さらに、ホットメルトタイプ樹脂層の厚さは10μ
m以上であれば良く、20μmないし1mmの範囲が好
ましい。
【0017】<多孔性基材シート>本発明においては、
多孔性基材シートとして、合成パルプ20ないし70重
量%、該合成パルプの融点もしくは分解温度よりも低い
融点を有するバインダー1ないし10重量%、ならびに
合成繊維、複合型熱接着繊維、耐酸性無機繊維および耐
酸性無機粉体からなる群より選ばれた少なくとも1種0
ないし75重量%から成る混合物の抄造体が好ましく用
いられる。
【0018】前記合成パルプは、耐酸性を有するもので
あることが好ましく、その例としては、ポリエチレン、
ポリプロピレン等のオレフィンの単独重合体、エチレン
−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合
体、エチレン−4−メチルペンテン−1共重合体等のエ
チレンと他のα−オレフィンとの共重合体から成るポリ
オレフィン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリアクリロニトリル、塩化ビニル樹脂、塩化ビニ
リデン樹脂、ナイロン、ポリエステル、ポリフルオロエ
チレン等の重合体を主成分とする合成パルプが挙げられ
るが、中でも、ポリオレフィン系の合成パルプが耐酸性
に優れ、しかも安価であることから好適に用いられる。
また、前記合成パルプは、袋状セパレータ作製時のヒー
トシール加工において、大きな剥離強度を示す点でメル
トフローレート(MFR)が10以下のものが好まし
い。
【0019】ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、
ポリプロピレン、4−メチルペンテン−1等のオレフィ
ンの単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチ
レン−1−ブテン共重合体、エチレン−4−メチルペン
テンー1共重合体等のエチレンと他のα−オレフィンと
の共重合体などが例示されるが、なかでも、耐酸性の点
からポリエチレンやポリプロピレンが好適に使用され
る。
【0020】また、合成パルプの平均繊維長は、0.1
ないし10mmであることが好ましい。0.1mm以下
では、繊維間の絡み合いが小さく実質的にシートにする
ことが難しく、10mm以上では湿式抄紙で均質なシー
トとすることが難しい。更に、合成パルプの濾水度は
1.0ないし20秒/g、とくに2.0ないし10.0
秒/gであることが好ましい。1.0秒/g以下では充
分なシート強度が得られず、20秒/g以上ではシート
が緊密となり過ぎ保液性が悪化する傾向がある。
【0021】本発明に於いて用いられる合成パルプは、
それ自体は公知のものであり、製法の詳細は、Encyclop
edia of Chemical Technology 3rd ed.Vol.19 P420 な
いし425 に詳細に説明されている。好ましい方法として
は、たとえば、溶液フラッシュもしくはエマルジョンフ
ラッシュを行った後に叩解処理をする方法などが例示さ
れる。
【0022】本発明に於いては、シートに強度を与える
目的で、前記合成パルプの融点もしくは分解温度よりも
低い温度で接着できる熱接着型バインダーが使用され
る。使用される熱接着型バインダーとしては、合成パル
プの融点よりも低い融点を持つポリエチレン、ポリプロ
ピレン等のポリオレフィン、ポリスチレン、ポリメチル
メタクリレート、ポリアクリロニトリル、塩化ビニリデ
ン樹脂、ナイロン、ポリエステル等が用いられる。ま
た、上記バインダーとしては、上記合成パルプと原料を
同じくする各種合成繊維、芯の部分が合成パルプの融点
よりも高い融点を有し、鞘の部分が合成パルプの融点よ
りも低い融点を有する、いわゆる鞘芯型の複合型繊維、
ポリオレフィン系樹脂粉末、低融点ポリエステル粉末、
塩化ビニル樹脂粉末、エポキシ樹脂粉末、またはそれら
のエマルジョン、天然あるいは合成ゴムラテックスおよ
びアクリル系樹脂エマルジョンからなる群より選ばれる
少なくとも1種が例示される。
【0023】また、本発明の多孔性基材シートの素材と
しては、必要に応じて、75重量%までの、合成繊維、
複合型熱接着繊維、耐酸性無機繊維及び耐酸性無機粉体
からなる群より選ばれた少なくとも1種を配合しても良
い。
【0024】前記合成繊維あるいは複合型熱接着繊維と
しては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオ
レフィンの単独重合体、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−4−メ
チルペンテン−1共重合体等のエチレンと他のα−オレ
フィンとの共重合体からなるポリオレフィン、ポリスチ
レン、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリ
ル、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ナイロン、
ポリエステル、ポリフルオロエチレン等の重合体から得
られる各種繊維や、鞘芯型の複合型繊維が挙げられる。
【0025】また、耐酸性無機繊維としては、例えば、
ガラス繊維、シリカ繊維、アルミナシリケート繊維等の
無機繊維を挙げることができ、耐酸性無機粉体として
は、シリカ粉末、ケイソウ土等を例示することができ
る。
【0026】上記合成パルプとバインダー、および必要
に応じて配合される、合成繊維、複合型熱接着繊維、耐
酸性無機繊維及び耐酸性無機粉体からなる群より選ばれ
る混合物は、これを湿式抄造することによりシート化さ
れる。湿式抄造ではワイヤー上に湿潤シートが抄き上げ
られるが、この湿潤シートをサクション脱水のみ、また
は、サクション脱水及び軽いプレス脱水が行われる。プ
レス脱水を強くし過ぎると、シートは緊密となり吸液性
が悪くなる。シートの乾燥は熱風で行うことが好まし
く、熱風炉中で乾燥が行われる。ドラム型乾燥機では、
シート表面の緊密度が上昇するため、吸液性が悪くなり
好ましくない。乾燥工程に続き熱処理が行われる。熱処
理もまた熱風で行うことが好ましく、バインダーの融点
以上、主材のポリオレフィン合成パルプの融点以下の温
度で行われ、好ましくは、バインダー融点より5℃以
上、ポリオレフィン合成パルプの融点より5℃以下の範
囲で熱処理が行われる。
【0027】本発明の袋状セパレータは、図2に示した
ように、必要に応じて前記袋状セパレータの少なくとも
片面に複数本のリブ15を形成しても良い。リブの形成
によって、電解液の拡散や酸素ガスの放出を良好にする
ことができる。リブの高さはとくに限定されるものでは
ないが、通常0.2ないし2mm程度であれば良く、そ
の間隔は、3ないし30mm程度で良い。また、リブを
構成する材質も酸素ガスによって酸化劣化を受けないも
のであれば、とくに限定されるものではないが、耐酸性
の熱可塑性樹脂やホットメルトタイプの樹脂等を好適に
用いることができる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、簡単な構成で、耐酸化
性、とくに袋状セパレータにおける従来からの課題であ
った、左右両端部において極板より発生する酸素ガスに
起因する破れや穴あきなどの障害をもたらさない程の耐
酸化性に優れた袋状セパレータを提供することができ
る。
【0029】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明
を具体的に説明する。 <実施例1ないし4>表1に示した配合組成により鉛蓄
電池用セパレータ原紙を作成した。セパレータ原紙とし
ては、表1に示した配合組成において、合成パルプとし
てポリエチレン合成パルプ、合成繊維としてポリエステ
ル繊維、複合繊維としてポリプロピレンとポリエチレン
からなる複合型熱接着繊維、無機粉体としてシリカ粉
末、バインダーとしてスチレン−ブタジェン共重合体ゴ
ム(SBR)からなる多孔性基材シートを用いた。
【0030】多孔性基材シートは、ポリエチレン合成パ
ルプ、ポリエステル繊維または複合型熱接着繊維、SB
Rバインダー、シリカ粉末より湿紙を抄造し、浸透剤処
理した後、熱処理することによって作製した。実施例4
については、多孔性基材シートの片面(袋に形成した時
に内面になる部分)にホットメルトタイプ樹脂(旭化学
合成(株)製「アサヒタックTD3−176」)を用い
て12本のリブを形成した。これら多孔性基材シートを
タテ24×ヨコ15cmの大きさに裁断し、その片面の
電極側端部と接触するタテ方向のサイド部分にホットメ
ルトタイプ樹脂(旭化学合成(株)製「アサヒタックT
D3−148」を帯状に塗布しセパレータ素材を作製し
た。なお、ホットメルトタイプ樹脂としては、同社製
「アサヒタックTD3−176」)を用いた場合も同様
の効果が得られた。ホットメルトタイプ樹脂の塗布幅は
1mm,厚さは20μm,長さは電極板の長さと同一に
した。
【0031】上記シートをホットメルトタイプ樹脂塗布
面を内側にしてタテ方向に折り返し、両端部を3mm幅
で歯車圧着することによって袋状セパレータを得た。な
お、作製したシート状のセパレータの特性を下記の方法
によって測定し、その結果を表1に示した。
【0032】<比較例1ないし4>ホットメルトタイプ
樹脂を塗布しなかった以外は、実施例1ないし4と同様
にして、鉛蓄電池用セパレータを作成した。得られたセ
パレータの特性を実施例の結果と併せて表1に示した。
【0033】<特性測定方法> 厚さ:JIS C 2202によって測定した。 坪量:JIS P 8124によって測定した。 原紙密度:厚さ及び坪量により算出した。 電気抵抗:JIS C 2313によって測定した。 耐酸化時間:試験容器内に陽極板と陰極板を配置し、そ
の間に作成した70mm×70mmのセパレータ試料を
セットし、試料には5kgの荷重をかけた。この状態
で、容器内に電解液(20℃での比重1.3)500c
cを入れ、50℃で2.5Aの直流電流を流し、端子電
圧が2.6V以下、または電圧差が2時間以内に0.2
V降下した時間を測定し、これを耐酸化時間とした。
【0034】表1の結果からも明らかなように、耐酸化
時間は、セパレータのサイド部にホットメルトタイプ樹
脂のコートを施した実施例においては、すべての例にお
いて該コートを施さなかった比較例に比べて耐酸化時間
が長くなった。また、耐酸化時間を測定した後のセパレ
ータ試料を観察したところ、実施例1ないし4において
はセパレータサイド部の破れや穴あきは認められなかっ
たが、比較例1ないし4においては、いずれの場合も、
セパレータサイド部の破れや穴あきが認められた。これ
らの結果から、セパレータサイド部にホットメルトタイ
プの樹脂コートを施したものはいずれも耐酸化性が極め
て優れていることが判明した。
【0035】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】多孔性基材シートにホットメルトタイプの樹脂
を塗布し、袋状セパレータに形成する前の状態を示す斜
視図である。
【図2】本発明の袋状セパレータに電極を収納した状態
を示す斜視図である。
【符号の説明】 1 セパレータ 11 多孔性基材シート 12 シール部 13 ホットメルトタイプ樹脂塗布部 14 電極 15 リブ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔性基材シートから構成された鉛蓄電
    池用袋状セパレータにおいて、少なくとも該袋状セパレ
    ータ内面の電極と当接する左右両端部近傍にホットメル
    トタイプの樹脂被覆層を形成したことを特徴とする鉛蓄
    電池用袋状セパレータ。
  2. 【請求項2】 前記ホットメルトタイプの樹脂が、アタ
    クチックポリプロピレンを主成分とする請求項1記載の
    鉛蓄電池用袋状セパレータ。
  3. 【請求項3】 前記多孔性基材シートが、合成パルプ2
    0ないし70重量%、該合成パルプの融点もしくは分解
    温度よりも低い融点を有するバインダー1ないし10重
    量%、ならびに合成繊維、複合型熱接着繊維、耐酸性無
    機繊維及び耐酸性無機粉体からなる群より選ばれた少な
    くとも1種0ないし75重量%からなる抄造体である請
    求項1記載の鉛蓄電池用袋状セパレータ。
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