JP2007287724A - 積層型電気化学デバイス - Google Patents

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Abstract


【課題】 小型で電気特性、信頼性に優れた積層型電気化学デバイスを提供する。
【解決手段】 セパレータシート9の外周部の一部が熱可塑性樹脂10により接合される袋状セパレータに正極板8あるいは負極板を収容し、正極板8と負極板を袋状セパレータを介して積層する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、電気二重層キャパシタ、リチウム二次電池等、複数の電極板をセパレータを介して積層した積層型電気化学デバイスに関するものである。
電気二重層キャパシタは、電荷の蓄積に分極性電極と電解質の界面に生じる電気二重層を利用したコンデンサであり、この電気二重層の厚さが数ナノメートルと非常に小さく、かつ、活性炭のような比表面積の大きな材料が分極性電極(以下、活物質ともいう)に用いられることによって、大きな容量を実現してきた。電気二重層キャパシタは、構成材料に重金属などの有害物質を使用していないことから環境汚染の危険性がなく、さらに二次電池のように化学反応を伴わないことから充放電サイクル寿命に優れているといった特徴がある。このため、電気二重層キャパシタは、二次電池の代替デバイスとして、マイコンやメモリーなどのバックアップ電源として広く用いられるようになった。
近年、電気二重層キャパシタの特徴を活かし、電気自動車などのモーター駆動用エネルギー源あるいはエネルギー回生システムとして、また無停電電源装置等、新しい用途が検討され、電気二重層キャパシタが期待されている。従来用途のメモリーなどのバックアップ電源としては、電極板やセパレータを捲回した型の電気二重層キャパシタが主流として用いられているが、自動車等の高い出力が必要な用途に用いるためには、複数の電極板を積層した積層型電気二重層キャパシタが好適である。
電極板を積層した電気二重層キャパシタをはじめとする積層型電気化学デバイスにおいて、出来るだけケース内に無駄な空間を発生させず、正極と負極を正確にセパレータを介して積層させることを目的として多くの工夫が成されてきた。
例えば特許文献1に開示されているように、屏風状に電極板やセパレータを折り曲げて外装ケースに収納する技術が開示されている。また、特許文献2には熱溶融性樹脂繊維布を溶着した袋状のセパレータを用い、その中に電極板を収納する技術が記載されている。
特開平3−1455号公報 特公昭62−31786号公報
しかしながら、積層型電気化学デバイスにおいて、電極やセパレータを屏風状にすることに対しては、電極の折り曲げ部分での電流の偏りを避けるために、活物質の存在しない部分と活物質が存在する部分とを交互に規則的且つ正確に正極と負極の基板上に製作しなければならなく、製造上加工が非常に困難である。
また、樹脂系セパレータを袋状にして、その中に電極を収納させることに対しては、電極の周囲を熱融着接合して電極を収納する袋状セパレータとしてから積層を行うと、積層ズレを防ぐことができるものの、ポリエチレンやポリプロピレンなどの樹脂系セパレータを加熱によって熱融着させるため、融着しわが生じ、しわによって電極間距離が増大することで電気特性を劣化させる。さらに、周囲を熱融着接合するためセパレータの材質が限定され、樹脂系以外の天然セルロースなどのセパレータが使用できないという問題点がある。
本発明は、上記の問題を解決すべくなされたものであり、特に、袋状セパレータの構造を工夫し、特性の優れた積層型電気化学デバイスを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明の積層型電気化学デバイスは、セパレータシートの外周部の一部が熱可塑性樹脂により接合される袋状セパレータに正極板あるいは負極板を収容し、前記正極板と前記負極板を前記袋状セパレータを介して積層したことを特徴とする。
また、前記袋状セパレータは、1枚のセパレータシートを折り返し、外周部の一部が熱可塑性樹脂により接合されてもよく、前記袋状セパレータは、2枚のセパレータシートの外周部の一部を熱可塑性樹脂により接合されてもよい。さらに、前記セパレータシートは、天然セルロースであってもよい。
本発明では、重ね合わせたセパレータシートの外周部の一部を熱可塑性樹脂により接合するので、袋状セパレータがしわを生ずることなく形成され、また、安価な材質のセパレータの使用が可能となり、低コストで特性が良く、信頼性の高い積層型電気化学デバイスを提供できる。
さらに、電気二重層キャパシタにおいては、安価な天然セルロースを材質とするセパレータの使用が可能となり、ESR、静電容量、自己放電特性の良好な信頼性の高い製品を提供できる。
本発明の実施の形態を以下に図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施形態による積層型電気二重層キャパシタを説明する図であり、図1(a)は、平面図、図1(b)は、正面図、図1(c)は、断面図である。図1に示すように、積層型電気二重層キャパシタ4は、複数枚の正極板および負極板からなる電極板を有する電極積層体5および電解液を収納した外装フィルム3と電極積層体5に接続されて外装フィルム3の外部に突出した正極リード板2及び負極リード板1とを有する。外装フィルム3は、例えば内面に熱可塑性樹脂を配する金属箔との複合フィルムなどからなるシートを袋状にしたのもので形成され、その中に電極積層体5及び電解液を収容した後、真空雰囲気中で封止される。電極積層体5は正極板と負極板をセパレータを介して交互に積層されて形成される。
図2は本発明の正極板を示す平面図である。正極板8は集電体上に形成された活物質7と活物質が形成されない正極リード端子6から構成される。電気二重層キャパシタの場合は、負極板も正極板と同様のものが使用できる。正極板、負極板は、従来と同様にアルミニウム箔またはニッケル箔等からなる集電体と炭素材料を主成分とする活物質(分極性電極)とを一体化させたものを用いることができる。炭素材料としては、木材、鋸屑、椰子殻、パルプ廃液などの植物系物質、石炭、石油重質油、またはそれらを熱分解して得られる石炭系及び石油系ピッチ、石油コークス、カーボンエアロゲル、タールピッチなどの化石燃料系物質、フェノール樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデンなどの合成高分子系物質など各種のものが用いられ、これら原料を炭化後、ガス賦活法または薬品賦活法によって賦活した比表面積が700〜3000m2/g、特に1000〜2000m2/gが好ましい。導電剤としては、アセチレンブラック、ケッチェンブラックのようなカーボンブラック、天然黒鉛、熱膨張黒鉛炭素繊維が好ましく、5〜30重量%程度添加するのがより好ましい。バインダー物質としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フルオロオレフィン共重合体架橋ポリマー、ポリビニルアルコールなどが用いられ、3〜20重量%程度のバインダを含んで作製させるのが好ましく、特にポリテトラフルオロエチレンが耐熱性、耐薬品性、シート強度の観点から好ましい。
次に、正極板、負極板の作製方法の例を説明する。フェノール樹脂を炭化・賦活した活性炭粉末とカーボンブラックをバインダにて混練し、次いで圧延を行いシート状物を成形する。得られたシート状物をアルミニウム又はニッケルなどの粗面化された集電体箔に導電性カーボンペーストを用いて接着する。さらに、加熱乾燥することで一体化を行い、これを正極板または負極板とする。 正極板または負極板は、活物質と集電体とを重ね合わせて圧延することにより、これらを互いに圧着させる方法で作製されてもよい。活物質は集電体の片面に接着してもよいし、両面に接着してもよい。またメチルセルロースやポリフッ化ビニリデン等のバインダを溶媒に溶解した溶液に炭素材料を分散させてスラリーとし、該スラリーを集電体の片面あるいは両面に塗工することで正極板または負極板を作製してもよい。
リチウム二次電池の場合には、電解質と電極の組み合わせを公知のものの中から適宜選択して使用することができる。好ましくはゲル電解質と電極活物質、必要により導電剤をバインダーで一体化させたものを用いるとよい。通常、負極には、炭素材料、リチウム金属、リチウム合金、酸化物材料などの負極活物質を用い、正極には、リチウムイオンがインターカレート可能な酸化物、または炭素材料などの正極活物質が用いられる。
正極板の製造は正極活物質と必要に応じて導電剤とバインダーを溶液に分散したスラリーをアルミニウムなどの集電体に塗布して行なう。負極板の製造は負極活物質と必要に応じて導電剤とバインダーを溶液に分散したスラリーを銅、ニッケル等の集電体に塗布して行なう。
図3は、本発明のセパレータシートを示す平面図である。電気二重層キャパシタの場合には、セパレータシート9は、厚さが薄く、電子絶縁性およびイオン透過性の高い材料が好ましく、特に限定されるものではないが、ポリエチレンやポリプロピレンなどの不織布、またはビスコースレイヨンや天然セルロースの抄紙等が好適に使用される。セパレータの材料は電気化学デバイスに応じて材料選定すればよい。例えばリチウム二次電池の場合には、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類の一種、又は二種以上(二種以上の場合、2層以上のフィルムを張り合わせたものなどがある)、ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル類、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体のような熱可塑性フッ素樹脂類、セルロース類などが採用される。
図4は、本発明の第一の実施の形態のセパレータシートの外周部の一部に熱可塑性樹脂をセットした状態を示す図であり、図4(a)は平面図、図4(b)は斜視図である。図5は本発明の第一の実施の形態のセパレータシートの上に熱可塑性樹脂および正極板をセットした状態を示す図であり、図5(a)は平面図、図5(b)は斜視図である。図6は本発明の第一の実施の形態のセパレータシートの上に熱可塑性樹脂および正極板さらにセパレータシートをセットした状態を示す図である。
図4に示すように、セパレータシート9のうちの三辺の外周部に熱可塑性樹脂10をセットする。セパレータシート9上に設ける熱可塑性樹脂10は、耐溶剤性および樹脂、天然セルロースとの接着性の高い材料が好ましく、特に限定されるものではないが、たとえば、ポリプロピレンやポリエチレン、アイオノマーなどを選定することが好ましい。
次に、図5に示すように、セパレータシート9の中央部には正極板8を配す。なお、この熱可塑性樹脂10、或いは正極板8はどちらを先にセットしてもよい。続いて図6に示すように、熱可塑性樹脂10および正極板8の上にセパレータシート9を正極リード端子6のみがセパレータシート9から突出するようにセットし、正極板8の表裏面がセパレータシート9で覆われるようにする。
図7は本発明の第一の実施の形態の正極ユニットを示す平面図である。正極ユニット11は、活物質を塗布していない正極リード端子6が一端に形成された正極板8と、正極板8を収納した袋状セパレータ12とを有する。袋状セパレータ12は、2枚のセパレータシートの間に、正極板8の外周部より外側で、且つセパレータシート外周部内に配置される熱可塑性樹脂によって2枚のセパレータシートをヒートプレス等により熱融着固定している。セパレータシートを接合するための熱可塑性樹脂にセパレータシートより軟化点、融点の低い材料を用いることによりセパレータシートが収縮せず接合することができる。本発明では、樹脂系以外の天然セルロース材質のセパレータを用いることもできるが、その場合には熱可塑性樹脂が溶融し、天然セルロース材質の繊維間に樹脂が流れ込み冷却されることで天然セルロース/熱可塑性樹脂/天然セルロース間の接着が可能である。
図8は本発明の第二の実施の形態の正極ユニットを示す平面図である。本発明の第二の実施の形態においては、1枚の矩形状のセパレータシートを折り返し袋状セパレータ12を作製するものであり、セパレータシートの外周部のうち1辺とそれに隣り合う1辺の半分についてセパレータシート上の外周部に熱可塑性樹脂10をセットする。熱可塑性樹脂10をセットした辺に沿って熱可塑性樹脂に隣接するように正極板8を配す。次いで熱可塑性樹脂10をセットした辺の対向辺を折り返して熱可塑性樹脂10をセットした辺と合わせることにより正極板8をセパレータシートで覆う。続いて熱可塑性樹脂10によりセパレータシートを融着固定し正極板8が袋状セパレータ12に収納され、正極ユニット11とする。
図9は本発明の第三の実施の形態の正極ユニットを示す平面図である。本発明の第三の実施の形態においては、2枚のセパレータシートを用いてセパレータシートの3辺に熱可塑性樹脂10をセットし袋状セパレータ12を得ることは同様であるが、3辺の外周部全体に熱融着樹脂をセットするのではなく、間欠的に熱可塑性樹脂10をセットした後、2枚のセパレータシートを熱融着固定し正極板8が袋状セパレータ12に収納され、正極ユニット11とする。
図10は本発明の第一の実施の形態の正極ユニット上に負極板をセットした状態を示す図であり、図10(a)は平面図、図10(b)は斜視図である。図10に示すように正極ユニット11上に、活物質14を形成した負極板15を正極板と対向するように配置し、正極リード端子6と負極リード端子13はショートを防止するために重ならないようにセットする。
図11は本発明の電極積層体の斜視図である。電極積層体5は、複数枚の正極ユニット11と複数枚の負極板とが交互に積層されている。ここでは外側の電極が負極板となるように積層している。外側2枚の負極板のさらに外側にはセパレータシート19が積層される。
図12は本発明の正負極リード板取り付け後の電極積層体の斜視図である。図12に示すように正極リード端子6は一括して正極リード板2と接続され、負極リード端子13は一括して負極リード板1と接続される。電極積層体5を外装フィルム3に収納することにより図1に示すような積層型電気二重キャパシタが得られる。
図13は参考例によるセパレータシート/正極板/セパレータシートとセットした状態を示す平面図である。セパレータシート109の中央部に正極板108を配し、正極リード端子106のみがセパレータシート109から突出するようにセットしている。
図14は参考例による正極ユニットの平面図である。参考例の正極ユニット111は袋状セパレータ112のほぼ中央部に正極板108を配置し、活物質を塗布していない正極リード端子106が袋状セパレータ112から突出して周縁部の3辺を熱融着して固定している。
図15は参考例による正極ユニット上に負極板をセットした状態を示す図であり、図15(a)は平面図であり、図15(b)は斜視図である。参考例の正極ユニット111に負極板115を正極板と対向するように配置し、正極リード端子106と負極リード端子113とはショートを防止するために重ならないようにセットする。
図16は参考例による電極積層体の斜視図であり、図17は参考例の正負極リード板取り付け後の電極積層体の斜視図である。参考例の場合も、図9、図10の場合と同様に正極ユニット111と、負極板を交互に積層して、正極リード端子106を一括して正極リード板2と接続し、負極リード端子113を一括して負極リード板1と接続することにより積層型電気二重層キャパシタを得ることができる。
以下、図面を参照して実施例について説明する。
(実施例1)
比表面積1500m2/gのフェノール系活性炭とカーボンブラックを重量比8:1の割合で混合し、この混合粉末にバインダとしてNメチルピロリドンに溶解したポリフッ化ビニリデン(混合粉末:バインダ=9:1)を加え混練してスラリーを得た。次いでエッチング処理された厚さ30μmのアルミニウム箔にそのスラリーを均一に両面塗布し、その後、乾燥させることで活物質の厚みが両側70μmずつの分極性正極板または負極板を得た。
次いで図5に示すように、天然セルロース材質のセパレータシート9に、正極板8及びその正極板8の外周部にポリプロピレンからなる熱可塑性樹脂10をセットし、2枚のセパレータシート9間に正極板8と熱可塑性樹脂10が配置されるようにした。熱可塑性樹脂10が配置されている部位をセパレータ上から熱融着し、図7に示すように、正極ユニット11を作製した。以上のようにして袋状セパレータ12に収納された正極ユニット11が得られた後、図11に示すように、正極ユニット11と負極板を交互に積層した。最も外側の電極板は負極板になるようにし、その負極板の外側にセパレータシート19を設置し電極積層体5を形成した(セパレータシート/負極板/正極ユニット/負極板/・・・・・/負極板/セパレータシートという順番で負極板、正極ユニット及びセパレータシートを積層した)。
次いで、図12に示すように、積層した正極ユニットの正極リード端子6と正極リード板2を一括して超音波溶接した。同様に、負極リード端子13と負極リード板1を一括して超音波溶接し正負極リード端子を取り付けた電極積層体5を得た。
これにより得られた電極積層体5を、図1に示すように、外装フィルム3に収納し、次に電解液を注入した。電解液は、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートを0.7mol/lの濃度でプロピレンカーボネートに溶解することによって調製した電解液を使用した。電解液注入後、真空雰囲気中にて外装体を封止し、このようにして実施例1の積層型電気二重層キャパシタを作製した。
(実施例2)
セパレータシートにポリエチレンを、熱可塑性樹脂にアイオノマーを使用した以外は実施例1と同様な方法で電気二重層キャパシタを作製した。
(比較例)
分極性電極は、実施例と同様ものを使用した。参考例として示した図13〜図17に示すように、正極板を2枚のポリエチレン材質からなるセパレータシート109に挟み、リード端子引き出し辺以外の周囲3辺のセパレータ同士を熱融着することで固定し、正極ユニット111を作製した。以上のようにして袋状セパレータ112に収納された正極ユニット111及び負極板115が得られた後、正極ユニット111と負極板115を交互に積層した。最も外側の電極板は負極板115になるようにし、その負極板の外側にセパレータシートを設置した(セパレータシート/負極/正極ユニット/負極/・・・・・/負極/セパレータシートという順番で電極及びセパレータシートを積層した)。このようにして電極積層体105を作製した以外は実施例1と同様の方法で積層型電気二重層キャパシタを作製した。
実施例1、実施例2及び比較例の方法で作製した積層型電気二重層キャパシタについて、ESR、静電容量、自己放電特性の測定を行った。これらの特性の測定は、サンプル作製後と、60℃、2.7V、1,000時間の負荷(電圧)を印加し室温まで冷却した後について行なった。
ここでESRは、交流1kHzの正弦波の発振器を用いて,キャパシタに交流電流10mAを流し積層型電気二重層キャパシタ両端の電圧を測定し算出することで求めた。静電容量は、2.7Vで30分間充電した後、電流100mAで放電したときの2.0Vから1.5V間の傾きより算出することで求めた。自己放電特性(SD)は、2.7Vで1時間充電したのち開回路にし、24時間後の端子間電圧を測定することで求めた。
実施例1、実施例2及び比較例の方法で作製した積層型電気二重層コンデンサの、初期特性及び電圧印加前後のESR、静電容量及び自己放電特性の平均値を表1に示す。なお、ESR及び静電容量、自己放電特性は作製したサンプル10個の平均値である。
Figure 2007287724
表1の測定結果より、実施例1、実施例2と比較例のESR及び静電容量、自己放電特性を比べると、初期の値は同等である。
電圧印加後では、実施例1が最もESR上昇及び静電容量減少率が少なく、自己放電特性においても良好な値を示している。これらの要因として、天然セルロースセパレータの方がポリエチレンセパレータよりも高温で乾燥でき、電解液中に含まれる水分量がおさえられたことが挙げられる。
また比較例においては、10個のサンプルのうち2個において24時間後の電圧が2.0V以下になっているものがあった。内部を分解し解析した結果、セパレータ融着しわが生じており、しわによって電気特性を劣化させたと考える。実施例1、実施例2においては、2枚のセパレータシート間に熱可塑性樹脂を用い接着しており、融着しわが生じず、60℃−2.7V/1000Hの高温負荷試験においても良好な結果が得られたと考える。
以上の結果より、セパレータシートを電極板外周部より突出し且つセパレータシート外周部内に配置される少なくとも1箇所以上の熱可塑性樹脂によって袋状に加工されて、電極板を収納した袋状セパレータを有することで、安価な天然セルロース材質セパレータの使用が可能となり、さらに信頼性も向上させることが出来る。
また、本発明を実施することにより、電気二重層キャパシタの製品において信頼性に優れた製品作製が可能となり、ESR、静電容量、自己放電特性において良好な結果が得られた。実施例では、天然セルロース、ポリエチレン材質のセパレータを使用したが、樹脂及びセルロース材質以外の多孔質セパレータにも応用が可能である。また、実施例では袋状セパレータを形成するのと同時に正極板を収納したが、袋状セパレータを形成後、収納してもよい。さらに、袋状セパレータには収納するのは正極板に限定されるものではない。本発明は、電気二重層キャパシタについて実施例を示したが、電気二重層キャパシタに限らず、リチウムイオン電池をはじめとする積層型電気化学デバイスに適用できる。
本発明の実施の形態による積層型電気二重層キャパシタを説明する図、図1(a)は、平面図、図1(b)は、正面図、図1(c)は、断面図。 本発明の正極板を示す平面図。 本発明のセパレータシートを示す平面図。 本発明の第一の実施の形態のセパレータシートの外周部の一部に熱可塑性樹脂をセットした状態を示す図、図4(a)は平面図、図4(b)は斜視図。 本発明の第一の実施の形態のセパレータシートの上に熱可塑性樹脂および正極板をセットした状態を示す図、図5(a)は平面図、図5(b)は斜視図。 本発明の第一の実施の形態のセパレータシートの上に熱可塑性樹脂および正極板さらにセパレータシートをセットした状態を示す図。 本発明の第一の実施の形態の正極ユニットを示す平面図。 本発明の第二の実施の形態の正極ユニットを示す平面図。 本発明の第三の実施の形態の正極ユニットを示す平面図。 本発明の第一の実施の形態の正極ユニット上に負極板をセットした状態を示す図、図10(a)は平面図、図10(b)は斜視図。 本発明の電極積層体の斜視図。 本発明の正負極リード板取り付け後の電極積層体の斜視図。 参考例によるセパレータ/正極板/セパレータとセットした状態を示す平面図。 参考例による正極ユニットの平面図。 参考例による正極ユニット上に負極板をセットした状態を示す図、図15(a)は平面図、図15(b)は斜視図。 参考例による電極積層体の斜視図。 参考例の正負極リード板取り付け後の電極積層体の斜視図。
符号の説明
1 負極リード板
2 正極リード板
3 外装フィルム
4 積層型電気二重層キャパシタ
5,105 電極積層体
6,106 正極リード端子
7 活物質(正極)
8,108 正極板
9,19,109 セパレータシート
10 熱可塑性樹脂
11,111 正極ユニット
12,112 袋状セパレータ
13,113 負極リード端子
14 活物質(負極)
15,115 負極板

Claims (4)

  1. セパレータシートの外周部の一部が熱可塑性樹脂により接合される袋状セパレータに正極板あるいは負極板を収容し、前記正極板と前記負極板を前記袋状セパレータを介して積層したことを特徴とする積層型電気化学デバイス。
  2. 前記袋状セパレータは、1枚のセパレータシートを折り返し、外周部の一部が熱可塑性樹脂により接合されることを特徴とする請求項1記載の積層型電気化学デバイス。
  3. 前記袋状セパレータは、2枚のセパレータシートの外周部の一部を熱可塑性樹脂により接合されることを特徴とする請求項1記載の積層型電気化学デバイス。
  4. 前記セパレータシートは、天然セルロースからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層型電気化学デバイス。
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