JP2005064207A - 電気化学デバイス及び電気化学デバイスの製造方法 - Google Patents

電気化学デバイス及び電気化学デバイスの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005064207A
JP2005064207A JP2003291773A JP2003291773A JP2005064207A JP 2005064207 A JP2005064207 A JP 2005064207A JP 2003291773 A JP2003291773 A JP 2003291773A JP 2003291773 A JP2003291773 A JP 2003291773A JP 2005064207 A JP2005064207 A JP 2005064207A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
layer
electrochemical
electric double
electrochemical device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003291773A
Other languages
English (en)
Inventor
Sachiko Hirabayashi
幸子 平林
Takeru Suzuki
長 鈴木
Koji Tanabe
孝司 田辺
Satoru Maruyama
哲 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2003291773A priority Critical patent/JP2005064207A/ja
Publication of JP2005064207A publication Critical patent/JP2005064207A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/13Energy storage using capacitors

Abstract

【課題】電気化学素体に対して熱によるダメージを与えることなく電気化学素体を封止することが可能な電気化学デバイスを提供する。
【解決手段】 本発明に係る電気化学デバイス1は、対向する一対の電極層10,20、一対の電極層10,20間に配置される電気絶縁性のセパレータ層40、及び、一対の電極層10,20間に存在する電解質(不図示)を有する電気化学素体61,62,63と、電気化学素体61,62,63の端面を封止する封止部30とを有し、封止部30は紫外線の照射により硬化された樹脂である。
【選択図】 図2




Description

本発明は電気化学デバイス及びその製造方法に関し、より詳しくは、電気二重層キャパシタをはじめとする電気化学キャパシタ、及び、リチウムイオン2次電池をはじめとする電池を含む電気化学デバイスに関する。
電気二重層キャパシタをはじめとする電気化学キャパシタや、リチウムイオン2次電池をはじめとする電池等の電気化学デバイスは、容易に小型化、軽量化が可能な電気化学デバイスであるため、例えば、携帯機器(小型電子機器)等の電源或いはバックアップ用電源、電気自動車又はハイブリッド車向けの補助電源として期待されている。
これらの電気化学デバイスは、対向する一対の電極層、一対の電極層間に配置されるセパレータ層、及び、この一対の電極層間に存在する電解質を含む電気化学素体と、電気化学素体の端面を覆う封止部とを有している。
そして、特開2003−92092号公報では電池内部への水の浸入や、電池内部からの電解質の漏出を阻止すべく、電気化学素体の端面を耐熱性、低透湿性に優れた芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)にて被覆し封止している。
特開2003−92092号公報
しかしながら、液晶ポリマーを用いて電気化学素体の端面を封止する際、液晶ポリマーをその融点以上(250℃〜300℃)に加熱して電気化学素体の端面に融着させる必要があり、電気化学素体に熱の負荷がかなりかかってしまい、電気化学デバイスの性能に悪影響を及ぼす場合がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、電気化学素体に対して熱によるダメージを与えることなく電気化学素体を封止することが可能な電気化学デバイスおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る電気化学デバイスは、対向する一対の電極層、一対の電極層間に配置されるセパレータ層、及び、一対の電極層間に存在する電解質を有する電気化学素体と、電気化学素体の端面を封止する封止部と、を有し、封止部は紫外線の照射により硬化された樹脂である。
本発明に係る電気化学デバイスの製造方法は、対向する一対の電極層、一対の電極層間に配置されるセパレータ層、及び、一対の電極層間に存在する電解質を有する電気化学素体の端面に、紫外線の照射により硬化可能な樹脂原料を塗布する工程と、塗布された樹脂原料に紫外線を照射する工程と、を含む。
これらの発明によれば、電気化学素体の端面を封止する封止部が、紫外線を照射することによって硬化された樹脂により形成される。したがって、端面を樹脂で封止する際に、樹脂や樹脂原料を加熱する必要がない。これにより、端面を樹脂で封止する際に電気化学素体に対してほとんど熱負荷が与えられない。
ここで、本発明の電気化学デバイスは、導電性の集電体層を間に挟んで電気化学素体が
複数積層された積層体を有し、封止部は、この積層体の端面を被覆することが好ましい。
これによれば、電気化学素体が複数直列に接続された、いわゆる、直列構造の電気化学デバイスにおいて、個々の電気化学素体を個別に封止する必要がないので、電気化学デバイスの製造が容易になると共に、このような直列構造の電気化学デバイスの小型軽量化が可能となる。
また、上述の電気化学デバイスにおいて、電気化学素体または積層体を挟む一対の導電性の集電端子層を備え、封止部は、さらに集電端子層の端面を被覆することが好ましい。
これによれば、一つの電気化学素体を有する単セル、又は、複数の電気化学素体が直列に積層された直列セルにおいて、電気化学素体をより一層密閉度高く封止することができる。
ここで、封止部は、さらに、集電端子層の主表面を被覆することが好ましい。
これによれば、封止部が電気化学素体の端面を封止する機能を発揮すると共に、電気化学デバイスの外装体としても機能する。従って、封止部と外装体とを一体に形成することができ、製造工程が簡略化される。
また、紫外線の照射により硬化された樹脂としては、エポキシ樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、及び、(メタ)アクリレート樹脂からなる群から選択される少なくとも一つの樹脂を含むものが好適である。
電気化学素体に対して熱によるダメージを与えることなく電気化学素体の端面を封止することができ、電気化学デバイスの信頼性を向上できる。
以下、図面を参照しながら本発明の電気化学デバイスを電気二重層キャパシタに適用した場合について、その好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
(第一実施形態)
図1は本発明の第一実施形態に係る電気化学デバイスとしての電気二重層キャパシタ100を示す部分破断斜視図である。また、図2は図1のYZ断面図、図3は図1のXZ面断面図である。
本実施形態に係る電気二重層キャパシタ100は、図1〜図3に示すように、主として、積層構造体85と、積層構造体85を密閉した状態で収容するケース50と、積層構造体85とケース50の外部とを接続するためのリード導体12及びリード導体22とから構成されている。積層構造体85は、積層体80と、積層体80を積層体80の積層方向(上下方向)の両側から挟む集電端子層15、集電端子層18とを有している。
積層体80は、板状の素体(電気化学素体)61、素体(電気化学素体)62及び素体(電気化学素体)63と、素体61と素体62との間に配置される板状の集電体層16と、素体62と素体63との間に配置される板状の集電体層17と、を有している。
素体61、素体62及び素体63は、図2に示すように、それぞれ、互いに対向する板状のアノード10(電極層)及び板状のカソード20(電極層)と、アノード10とカソード20との間に隣接して配置される板状の電気絶縁性のセパレータ(セパレータ層)40と、アノード10、カソード20、及び、セパレータ40中に含有される電解質を含む電解質溶液(図示せず)と、から各々構成されている。
素体61、素体62及び素体63のそれぞれのアノード10及びカソード20は、電子伝導性の多孔体である。
アノード10及びカソード20の構成材料としては、特に限定されず、公知の電気二重層キャパシタに用いられている炭素電極等の分極性電極を構成する多孔体層として使用されているものと同様の材料を使用することができる。例えば、原料炭(例えは、石油系重質油の流動接触分解装置のボトム油や減圧蒸留装置の残さ油を原料油とするディレードコーカーより製造された石油コークス等)を賦活処理することにより得られる炭素材料(例えば、活性炭)を構成材料の主成分としているものを使用することができる。その他の条件(バインダー等の炭素材料以外の構成材料の種類とその含有量)は特に限定されるものではない。例えば、炭素粉末に導電性を付与するための導電性補助剤(カーボンブラック等)と、例えばバインダー(ポリテトラフルオロエチレン,以下、PTFEという)とが添加されていてもよい。
アノード10とカソード20との間に配置されるセパレータ40は、電気絶縁性の多孔体から形成されていれば特に限定されず、公知の電気二重層キャパシタに用いられているセパレータを使用することができる。例えば、電気絶縁性の多孔体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリオレフィンからなるフィルムの積層体や上記樹脂の混合物の延伸膜、或いは、セルロース、ポリエステル及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の構成材料からなる繊維不織布が挙げられる。
電解質溶液は、アノード10及びカソード20、及びセパレータ40の孔の内部に含有されている。電解質溶液は、特に限定されず、公知の電気二重層キャパシタに用いられている電解質溶液(電解質水溶液、有機溶媒を使用する電解質溶液)を使用することができる。ただし、電解質水溶液は電気化学的に分解電圧が低いことにより、キャパシタの耐用電圧が低く制限されるので、有機溶媒を使用する電解質溶液(非水電解質溶液)であることが好ましい。
なお、本実施形態において、電解質溶液は液状の状態以外にゲル化剤を添加することにより得られるゲル状電解質であってもよい。また、電界質溶液に代えて、固体電解質(固体高分子電解質又はイオン伝導性無機材料からなる電解質)が含有されていてもよい。
集電体層16及び集電体層17並びに集電端子層15及び集電端子層18は、電荷の移動を充分に行うことができる良導体であれば特に限定されず、公知の電気二重層キャパシタに用いられている集電体を使用することができる。例えば、アルミニウムなどの金属箔等が挙げられる。
ここで、集電端子層15は、電気二重層キャパシタ100のケース50を形成するシート51の内面と素体61との間に形成され、集電端子層18はケース50のシート51の内面と素体63との間に形成されている。
ケース50は、図1に示すように、矩形状の可撓性のシート51を長手方向の略中央部で2つ折りにして形成したものであり、積層構造体85を積層方向(上下方向)の両側から挟み込んでいる。2つ折りにされたシート51の端部のうち、折り返し部分50aを除く3辺のシール部50bがヒートシール又は接着剤により接着されており、積層構造体85が内部に密封されている。
このケース50を構成するシート51は可とう性を有するシートであれば特に限定されないが、ケース50の十分な機械的強度と軽量性を確保しつつ、ケース50外部からケース50内部への水分や空気の侵入及びケース50内部からケース50外部への電解質成分の漏出を効果的に防止する観点から、電解質溶液に接触する合成樹脂製の最内部の層と、最内部の層の外側に配置される金属層とを少なくとも有する「複合包装フィルム」であることが好ましい。
具体的には、図2に示すように、金属層52の両面に樹脂層53及び樹脂層54が形成された複合包装フィルムが好ましい。ここで、樹脂層54が集電端子層15、集電端子層18に接触している。なお、シート51が外側の樹脂層53を有さなくても動作は可能である。
最内部の樹脂層54は可とう性を有する層であり、その構成材料は上記の可とう性を発現させることが可能であり、かつ、使用される電解質溶液に対する化学的安定性(化学反応、溶解、膨潤が起こらない特性)、並びに、酸素及び水(空気中の水分)に対する化学的安定性を有している合成樹脂であれば特に限定されないが、更に酸素、水(空気中の水分)及び電解質溶液の成分に対する透過性の低い特性を有している材料が好ましい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン酸変成物、ポリプロピレン酸変成物、ポリエチレンアイオノマー、ポリプロピレンアイオノマー等の熱可塑性樹脂などが挙げられる。
また、樹脂層53は、樹脂層54と同様の構成材料を使用できるが、特に本実施形態では、合成樹脂製の層としては、例えば、強度の高いポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(ナイロン)等のエンジニアリングプラスチックからなる層を使用している。
金属層52としては、酸素、水(空気中の水分)及び電解質溶液に対する耐腐食性を有する金属材料から形成されている層であることが好ましい。例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、クロム等からなる金属箔を使用できる。
リード導体12は、図1に示すように、一端が集電端子層15に接続されると共に他端がケース50のシール部50bから外部に突出している。一方リード導体22は、一端が集電端子層18に接続されると共に他端がケース50のシール部50bから外部に突出している。
リード導体12及び、リード導体22としては、例えば、アルミニウムやニッケル等の導電材料を利用できる。
更に、図1に示すように、リード導体12及びリード導体22は、ケース50のシール部50bにおいて、ケース50のシート51の金属層52との接触を防止するべく、絶縁体14によって各々被覆されている。そして、ケース50のシール部50bは、この絶縁層14,14を挟むようにリード導体12及びリード導体22をシールしている。
これら絶縁体14の材質は特に限定されないが、例えば、それぞれ合成樹脂から形成されていてもよい。なお、リード導体12及びリード導体22のそれぞれに対するシート51中の金属層52の接触が充分に防止可能であれば、これら絶縁体14、14を設けなくても動作可能である。
そして、図1〜図3に示すように、本実施形態に係る電気二重層キャパシタ100において、積層体80を含む積層構造体85の端面85aは、紫外線の照射により硬化された樹脂からなる電気絶縁性の封止部30により封止されている。この紫外線の照射により硬化された樹脂からなる封止部30は、素体61、素体62及び素体63からの電解質溶液の漏れを防止する。
ここで、紫外線の照射により硬化された樹脂とは、モノマーやオリゴマーが紫外線の照射によってラジカル重合又はカチオン重合することにより形成されてなる電気絶縁性のポリマー樹脂である。
ここで、紫外線の照射により硬化された樹脂としては、具体的には、例えば、エポキシ樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、(メタ)アクリレート樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂等の樹脂を挙げることができる。特に、紫外線硬化樹脂として、エポキシ樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、(メタ)アクリレート樹脂が好ましい。ここで、(メタ)アクリレートとはアクリレート又はそれに対応するメタクリレートを意味する。
このような紫外線の照射により硬化された樹脂は、紫外線の照射により光重合可能なモノマーやオリゴマーを含有する樹脂原料組成物を端面85aに塗布した後、この樹脂原料組成物に紫外線を照射して重合・硬化させることにより形成できる。
このような、紫外線の照射により硬化された樹脂を形成するための樹脂原料組成物としては、例えば、従来から知られているモノマーやオリゴマー、例えば、エポキシ化合物、エポキシ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エステル(メタ)アクリレート等のモノマーやオリゴマーを挙げることができる。
また、紫外線の照射により硬化された樹脂の強度を高める観点から、この樹脂原料組成物は光重合開始剤を含有することが好ましい。また、樹脂原料組成物は、必要に応じて、可塑剤や増感剤を含んでもよい。これらの場合には、紫外線の照射により硬化された樹脂は、可塑剤や、増感剤や、光重合開始剤及び光重合開始剤が光により分解された成分等他の成分を含む。
光重合開始剤としては、従来から知られている光重合開始剤であれば特に限定されないが、ラジカル重合においては、例えば、アリールアルキルケトン、オキシムケトン、アシルホスフィンオキシド、チオ安息香酸S−フェニル、チタノセン、芳香族ケトン、チオキサントン等の化合物を挙げることができ、カチオン重合においては、例えば、アリールジアゾニウム塩、アリールヨードニウム塩、スルホニウム塩、スルホニルアセトフェノン等を挙げることができる。
そして、樹脂原料組成物を積層構造体85の端面85aに塗布する方法としては、例えば、ノズル法、ディップ法、スプレー法、転写法、はけ塗りのような直接塗布法、等を挙げることができる。
そして、このような本実施形態の電気二重層キャパシタ100によれば、積層構造体85の端面85a、すなわち、素体61,62,63の各端面が封止部30により封止されており、この封止部30が紫外線の照射により硬化された樹脂により形成されている。そして、紫外線の照射により硬化された樹脂は、加熱ではなく紫外線を照射することにより硬化されたものであるので、これら各端面を封止する際にこの樹脂が加熱されていない。したがって、これら各端面を封止する際に電気化学素体61,62,63に対してほとんど熱負荷が与えられずに封止されている。このため、電気化学素体61,62,63に対して、電解質溶液の蒸発や変質といったダメージがほとんど与えられないので、長寿命かつ信頼性の高い電気二重層キャパシタ100を得ることができる。
また、本実施形態の電気二重層キャパシタ100によれば、素体61,62,63が導電性の集電体層17、集電体層16を介して積層された積層体80を有しており、封止部30がこの積層体80の端面をも封止している。
そのため、素体61、素体62及び素体63を1つづつ独立に密封する構成としなくても素体61,62間、素体62,63間等の電解質の接触、すなわち短絡を十分に防止することができる。したがって、本実施形態のような直列構造の電気二重層キャパシタ100の製造が容易になると共に、薄型化、小型化、軽量化が可能となる。
また、本実施形態の電気二重層キャパシタ100によれば、積層体80に加えて、これを挟む集電端子層15及び集電端子層18の端面85aを紫外線の照射により硬化された樹脂を含む封止部30で被覆しているので、素体61,62,63を高い密閉度で封止することができる。
なお、電気二重層キャパシタ100の各素体61〜63は、図4に示す構成を有してもよい。
すなわち、各素体61〜63において、各セパレータ40の端面が、アノード10及びカソード20の端面よりも外側に突出していても良い。このようにした場合には、同一の素体(例えば、素体61)中におけるアノード10とカソード20との短絡をより確実に防止することができる。ここで、セパレータ40の突出長さが、アノード10又はカソード20の厚みと、セパレータ40の厚みの半分と、を合わせた長さよりも短いことが好ましく、これによりセパレータ40の突出部が折れ曲がったとしても、隣り合う素体間でセパレータ40同士が接触することを確実に防止することができる。例えば、素体61のセパレータ40と素体62のセパレータ40が、それぞれの先端部で接触することを確実に防止することができる。この場合でも、封止部30は、各素体61,62,63、集電体層16,17、及び、集電端子層15,18の端面を封止している。
また、携帯用の小型電子機器内の限られた狭い設置スペースにも設置可能とする観点から、電気二重層キャパシタ100は、その厚さ(電気二重層キャパシタ100全体の厚さ)が0.2〜2.0mmであることが好ましく、0.2〜1.0mmであることがより好ましい。
更に、携帯用の小型電子機器内の限られた狭い設置スペースにも設置可能とする観点から、素体61〜63のそれぞれの厚さが、0.1〜0.4mmであることが好ましく、0.1〜0.3mmであることがより好ましい。
なお、電気二重層キャパシタ100の説明で使用する「アノード」及び「カソード」は説明の便宜上、電気二重層キャパシタ100の放電時の極性を基準に決定したものである。
次に、上述したケース50及び電気二重層キャパシタ100の作製方法の一例について説明する。
素体61(アノード10、セパレータ40及びカソード20がこの順で順次積層された積層体)の製造方法は、特に限定されず、公知の電気二重層キャパシタ100の製造に採用されている公知の薄膜製造技術を用いることができる。
アノード10及びカソード20となる電極(多孔体層)が炭素電極(分極性電極)の場合、例えば、公知の方法により賦活処理済みの活性炭等の炭素材料を用いてシート状の電極を作製することができる。この場合、例えば、炭素材料を5〜100μm程度に粉砕し粒度を整えた後、例えば炭素粉末に導電性を付与するための導電性補助剤(カーボンブラック等)と、例えば結着剤(ポリテトラフルオロエチレン,以下、PTFEという)とを添加して混練し、混練物を圧延伸してシート状に成形して製造することができる。
ここで、上記の導電性補助剤としては、カーボンブラックの他、粉末グラファイトなどを用いることができ、また、結着剤としては、PTFEの他、PVDF、PE、PP、フッ素ゴムなどを使用することができる。
次に、セパレータ40をアノード10とカソード20との間に接触した状態(非接着状態)で配置し、素体61〜63を完成する。
次に、素体61、素体62及び素体63、集電体層16、集電体層17を図2に示した配置条件で配置し、これらの積層体80を形成する。さらに、集電端子層15及び集電端子層18を、図5(a)のように配置して積層構造体85を形成し、集電端子層15及び集電端子層18のそれぞれに対して、図1に示すように、リード導体12及びリード導体22をそれぞれ電気的に接続する。
なお、アノード10及びカソード20となる電極を形成するための構成材料を含む塗布液(スラリー)を調製し、これを用いて上述の積層構造体85を形成してもよい。例えば、集電端子層18上に塗布液を塗布し、乾燥させてカソード20を形成する。次に、カソード20上にセパレータ40を配置し、セパレータ40上に塗布液を塗布し、乾燥させてアノード10を形成し、素体63を形成する。以下同様にして素体62、素体61を順次形成し、積層構造体85とすることができる。
続いて、積層構造体85に前述のごとき電界質溶液を注入又は含浸させる。
続いて、積層構造体85の端面85aを紫外線の照射により硬化された樹脂からなる封止部30で封止する。例えば、図5(b)に示すように、上述のような紫外線の照射により重合可能なモノマーやオリゴマーを主成分とする樹脂原料組成物30aを端面85aに塗布し、その後、図5(c)に示すように、塗布した樹脂原料組成物30aに紫外線を照射して、硬化させて、封止部30を形成すればよい。
なお、この時点では、封止部30を形成せず、後述するケース50内に積層構造体85を収容した後、ケース50の内の隙間に樹脂原料組成物を充填し、ケース50の外部から紫外線を照射して樹脂原料組成物を硬化させ紫外線の照射により硬化された封止部30を形成してもよい。この場合、特に、紫外線の照射により硬化可能なモノマーやオリゴマーを溶媒に溶解しておき、ケース50内に該溶液を充填した後に紫外線を照射して重合開始剤により重合反応を開始させることが好ましい。
次に、ケース50の作製方法の一例について説明する。まず、ケース50のシート51を先に述べた複合包装フィルムから構成する場合には、ドライラミネ−ション法、ウエットラミネ−ション法、ホットメルトラミネ−ション法、エクストル−ジョンラミネ−ション法等の既知の製造法を用いて作製する。
例えば、複合包装フィルムを構成する合成樹脂製の層となるフィルム、アルミニウム等からなる金属箔を用意する。金属箔は、例えば金属材料を圧延加工することにより用意することができる。
次に、好ましくは先に述べた複数の層の構成となるように、合成樹脂製の層となるフィルムの上に接着剤を介して金属箔を貼り合わせる等して複合包装フィルム(多層フィルム)を作製する。そして、複合包装フィルムを所定の大きさに切断し、矩形状のフィルムを1枚用意する。
次に、先に図1を参照して説明したように、1枚のフィルムを中央で折り曲げて重ね合わせ、2辺のみを、例えば、シール機等を用いて所定の加熱条件で所望のシール幅だけヒートシールする。これによって、積層構造体85を導入するための開口部が形成された状態の袋状のケース50が得られる。
そして、開口部を有した状態のケース50の内部に、リード導体12及びリード導体22が電気的に接続された積層構造体85を挿入する。続いて、リード導体12、リード導体22の一部がそれぞれケース50内から外部に突出した状態で、シール機を用いて、ケース50の開口部をシールする。このようにして電気二重層キャパシタ100の作製が完了する。
(第二実施形態)
続いて、第二実施形態に係る電気化学デバイスとしての電気二重層キャパシタ200について説明する。図6は本実施形態に係る電気二重層キャパシタ200を示す断面図である。本実施形態に係る電気二重層キャパシタ200は、主として、素体61と、素体61の両主面上に形成された一対の板状の集電端子層15,18と、素体61及び集電端子層15,18を含む積層構造体201の端面201aを封止する封止部30と、から構成されている。ここで、素体61及び集電端子層15,18、封止部30の材質は第一実施形態と同様であり、また、このような電気二重層キャパシタ200は第一実施形態と同様にして製造できる。
そして、本実施形態に係る電気二重層キャパシタ200は、紫外線硬化樹脂による封止部30が素体61の端面を封止しているので、第一実施形態と同様に、素体61に対する熱ダメージがきわめて少なくなっている。
また、封止部30が集電端子層15,18を含む積層構造体201の端面を被覆しているので、いわゆる単一セルにおいて、素体61がより密閉度高く封止されている。
(第三実施形態)
つづいて、第三実施形態に係る電気化学デバイスとしての電気二重層キャパシタ210について図7を参照して説明する。本実施形態に係る電気二重層キャパシタ210が第二実施形態と異なる点は、封止部30が、積層構造体201の端面201aを被覆するだけでなく、積層構造体201の上下面、すなわち、集電端子層15の上面(主表面)及び集電端子層18の下面(主表面)を被覆しており、いわゆる、全面封止型とされている点である。
これに対応して、各々の集電端子層15,18には、各集電端子層15,18と、封止部30の外部とを各々接続するためのリード線6a,6bが接続されている。具体的には、一方のリード線6aは、一方の集電端子層15の端面から積層構造体201の積層方向と直交する方向外側に延びており、他方のリード線6bは、他方の集電端子層18の端面から、一方のリード線6aの延在方向とは反対の方向に延びている。
このような電気二重層キャパシタ210によっても、第二実施形態と同様の作用効果を奏する。加えて、本実施形態の電気二重層キャパシタ210によれば、封止部30が、素体61の端面を被覆すると共に、各集電端子層15,18の端面及び主表面を被覆する、いわゆる、全面封止構造であり、封止部30が電気二重層キャパシタ210の外装体としても機能する。従って、外装体と封止部とを一体に製造できるので、製造工程が簡略化される。
(第四実施形態)
つづいて、第四実施形態に係る電気化学デバイスとしての電気二重層キャパシタ220について図8を参照して説明する。本実施形態に係る電気二重層キャパシタ220が第三実施形態と異なる点は、他方のリード線6bが、他方の集電端子層18の端面から、一方のリード線6aの延在方向と平行に延びている点である。これによっても、第三実施形態と同様の作用効果を奏する。
(第五実施形態)
つづいて、第五実施形態に係る電気化学デバイスとしての電気二重層キャパシタ230について図9を参照して説明する。本実施形態に係る電気二重層キャパシタ220が第3実施形態と異なる点は、一方のリード線6aが、一方の集電端子層15の主表面から上方に延びており、他方のリード線6bは、他方の集電端子層18の主表面から下方に延びている点である。これによっても、第三実施形態と同様の作用効果を奏する。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、第一実施形態では、素体が3つ積層された態様について説明したが、素体の数は1つ、2つでもよく3つ以上でもよい。
また、第一実施形態において、ケース50として、複合包装フィルムから形成されるものを採用しているが、金属缶外装体等の金属製のケースであってもよい。この場合には、ケースに対して複合包装フィルムよりも高い機械的強度が要求される場合等の用途に適用できる。
また、第二〜第五実施形態では、素体が1層であるが複数でも良い。
また、上記実施形態の説明においては、主として、本発明を電気二重層キャパシタに適用した場合に好適な構成について説明したが、本発明の電気化学デバイスは電気二重層キャパシタに限定されるものではなく、例えば、シュードキャパシタ、レドックスキャパシタ等の電気化学デバイスに適用可能である。
更に、上記実施形態の説明においては、本発明を電気化学キャパシタ(特に電気二重層キャパシタ)に適用した場合に好適な構成について説明したが、本発明の電気化学デバイスはこれに限定されるものではなく、リチウムイオン2次電池等の2次電池にも適用可能である。この場合には、第1の電極(アノード)となる多孔体層には、リチウムイオン2次電池等の2次電池のアノードに使用可能な電極活物質が含有される。また、第2の電極(カソード)となる多孔体層には、リチウムイオン2次電池等の2次電池のカソードに使用可能な電極活物質が含有される。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の電気化学デバイスの内容をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
以下の手順により、図1〜図3に示した電気二重層キャパシタ100と同様の構成を有する電気二重層キャパシタを作製した。
(1)電極の作製
アノード(分極性電極)及びカソード(分極性電極)は以下の手順により作製した。先ず、賦活処理を施した活性炭素材料(比表面積:2000m2/g、クラレケミカル社製、商品名:「BP−20」)と、バインダー(フッ素ゴム、デュポン社製、商品名:「Viton-GF」)と、導電助剤(アセチレンブラック、電気化学工業社製、商品名:「DENKABLACK」)とを、これらの質量比が炭素材料:バインダー:導電助剤=80:10:10となるように配合し、これを溶媒であるMIBK(メチルイソブチルケトン)中に投入して混練することにより、電極形成用の塗布液(以下、「塗布液L1」という)を調製した。
次に、アルミニウム箔からなる集電体層(厚さ:50μm)を4つ(図2における集電端子層15、集電体層16、集電体層17、集電端子層18に相当するもの)用意した。次に、そのうちの2つ(集電端子層15及び集電端子層18に相当するもの)については塗布液L1をそれぞれの一方の面上に均一に塗布した。また、残りの2つ(集電体層16及び集電体層17に相当するもの)については塗布液L1をそれぞれの両面に均一に塗布した。
更に、その後、乾燥処理により、塗膜からMIBKを除去し、更に圧延ロールを用いて集電体層と乾燥後の塗膜とからなる積層体をプレスし、集電体層の一方の面に電子伝導性の多孔体層(厚さ:37μm)が形成された集電体層/電極層という構成の2層積層体及び集電体層の両面に電子伝導性の多孔体層(厚さ:37μm)が形成された電極層/集電体層/電極層という構成の3層積層体をそれぞれ2つずつ作製した。
次に、この2層積層体及び3層積層体を矩形(大きさ:8mm×8mm)状を呈するように切断した。更に、これらの2相積層体及び3層積層体に対して150℃〜175℃の温度での真空乾燥を12時間以上行うことにより、電極の表面に吸着した水分を除去した。
(2)電気二重層キャパシタ100の作製
つづいて、再生セルロース不織布からなるセパレータ(8.1mm×8.1mm、厚さ:0.05mm、ニッポン高度紙工業製、商品名:「TF4050」)を3つ用意する。そして、これらの3つのセパレータと、(1)で作製した2つの2層積層体及び2つの3層積層体を用い、これらを、2層積層体/セパレータ/3層積層体/セパレータ/3層積層体/セパレータ/2層積層体の順に積層させることにより、図2に示した積層構造体85を作製した。ここで、2層積層体における電極がセパレータと接触するように各2層積層体を配置する。
次に、積層構造体85の上下面に配置されたアルミ箔である集電端子層(図2における集電端子層15及び集電端子層18に相当するもの)の表面(多孔体層の形成されていない側の面)の外縁部にアルミニウム箔からなるリード部(幅2mm、長さ10mm)をそれぞれ配設した。
次に、積層構造体85内へ電解質溶液(1.8mol/Lの四フッ化トリエチルメチルアンモニウム塩のプロピレンカーボネート溶液)を減圧下(2〜10mmHg)注入した。次に、積層構造体85の端面に紫外線により硬化可能な原料樹脂組成物としてエポキシ系紫外線硬化樹脂(スリーボンド社製、商品名:「3113B」)を塗布した。その後、紫外線硬化樹脂が塗布された積層構造体85の端面85aに紫外線を照射して紫外線の照射により硬化された樹脂を形成して端面85aを封止した。
次に、リード付きの積層構造体85を可とう性を有する複合包装フィルムから形成されたケース中へ入れ、減圧下でヒートシールした。
ケースとしては、複合包装フィルムを2枚重ね合せ、その縁部をヒートシールしたものを用いた。複合包装フィルムとしては、電解質溶液に接触する合成樹脂製の最内部の層(変性ポリプロピレンからなる層)、アルミニウム箔からなる金属層、ポリアミドからなる層がこの順で順次積層された積層体を使用した。
以上の手順で、電気二重層キャパシタを完成させた。ここでは、同様の電気二重層キャパシタを5つ作製した。
(比較例1)
積層構造体85の端面に紫外線の照射により硬化された樹脂を形成することに代えて、積層体80の端面に液晶ポリマーシートを接触させ、この液晶ポリマーシートを300℃に3秒間加熱して液晶ポリマーを積層体80の端面に熱融着した以外は、実施例1の電気二重層キャパシタと同様の手順及び条件により比較例1の電気二重層キャパシタを5つ作製した。
(比較例2)
積層構造体85の端面85aを封止しなかったこと以外は、実施例1と同様にして比較例2の電気二重層キャパシタを5つ作製した。
そしてこれら電気二重層キャパシタの内部抵抗を、電気二重層キャパシタに荷重をかけない状態と、電気二重層キャパシタの上下面に応力が4.9×105Paとなる荷重を加えた状態とにおいて、内部抵抗、及び、放電容量を各々測定した。
具体的には、充放電の測定は、充放電試験装置(北斗電工(株)製、HJ−101SM6)を使用した。先ず、2mAの電流充電を行い、電気二重層キャパシタに電荷が蓄積していくに従って電圧が上昇するのをモニタし、電位が8Vに達したのち、定電圧充電(緩和充電)に移行し、電流が充電電流の1/10になった時に充電を終了させた。なお、このときのトータルの充電時間(つまり、充電時間+緩和充電時間)は、セルの放電容量に依存する。そして、放電も2mAの定電流放電を行い終止電圧を0Vとした。この試験後、2mAの電流で充電を行い、電位が8Vに達した後、定電圧充電に移行し、電流が充電電流の1/10になったときに充電を終了させた。そして、放電も2mAの定電流放電を行い終止電圧を0Vとした。再び充電を開始させ、これを10回繰り返した。
そして、放電容量(電気二重層キャパシタのセルの静電容量)は次のようにして求めた。すなわち、放電曲線(放電電圧vs.放電時間)から放電電力(放電電圧×電流(=2mA)の時間積分として合計放電エネルギー[W・s]を求め、放電容量[F]=合計放電エネルギー[W・s]/(放電開始電圧[V])2の関係式を用いて評価セルの放電容量[F]を求めた。
次に、各電気二重層キャパシタの内部抵抗(インピーダンス)は以下の方法で求めた。すなわち、測定環境温度25℃、相対湿度60%において、Solartron(東陽テクニカ社製,商品名)を用いて測定した1KHzの周波数における値を示した。
図10に、これらの電気二重層キャパシタにおける、荷重なし状態における内部抵抗及び放電容量と、荷重あり状態における内部抵抗及び放電容量とを各々示す。
図10に示した結果から明らかなように、実施例1の電気二重層キャパシタは、無荷重状態において、内部抵抗が11.0〜11.5Ω、放電容量が約22mFであり、また、荷重状態において、内部抵抗が10.5〜11.0Ω、放電容量が約22mFであった。これにより、実施例1の電気二重層キャパシタは無荷重状態及び荷重状態のいずれの状態においても支障なく作動することが確認された。
一方、比較例1の電気二重層キャパシタは、無荷重状態において、内部抵抗が50〜120Ω、放電容量が約10〜15mFであり、また、荷重状態において、内部抵抗が50〜120Ω、放電容量が約10〜15mFであった。無荷重状態及び荷重状態のいずれの状態でも、内部抵抗が高すぎると共に放電容量が少なすぎるという結果となった。これは、素体の端面を封止する際に液晶ポリマーを300℃程度にまで加熱したため、素体の電解液が揮発して電解液が不足したためと考えられる。
また、比較例2の電気二重層キャパシタは、無荷重状態においては、内部抵抗が11.0〜11.5Ω、放電容量が約22mFであった。ところが、荷重状態において、比較例2の電気二重層キャパシタの内の2つは、内部抵抗が10.5〜11.5Ω、放電容量が約22mF程度であったが、残りの3つは、8Vまで充電することができず、放電容量や内部抵抗が測定不能であった。すなわち、荷重状態において特に動作不良が生じることが確認された。
この原因としては、素体の端面が封止されていないため、荷重が加わると電気二重層キャパシタの素体中から電解液が漏れ、素体間の電解質の短絡が発生したためであると考えられる。
これらにより、本発明のごとく、紫外線の照射により硬化された樹脂により素体の端面が封止された電気化学デバイスは、高い信頼性を有することが確認された。
第一実施形態に係る電気二重層キャパシタの一部破断斜視図である。 図1の電気二重層キャパシタのYZ平面に沿った断面図である。 図1の電気二重層キャパシタのXZ平面に沿った断面図である。 図1の電気二重層キャパシタの積層体80の変形例を示す模式断面図である。 図5(a)、図5(b)および図5(c)は、図1の電気二重層キャパシタの製造方法を示す断面図である。 第二実施形態に係る電気二重層キャパシタの模式断面図である。 第三実施形態に係る電気二重層キャパシタの模式断面図である。 第四実施形態に係る電気二重層キャパシタの模式断面図である。 第五実施形態に係る電気二重層キャパシタの模式断面図である。 実施例1及び比較例1,2に係る電気二重層キャパシタの特性を示す表である。
符号の説明
10…アノード(電極層)、20…カソード(電極層)、15…集電端子層、16,17…集電体層、18…集電端子層、30…封止部、40…セパレータ層、50…ケース、61,62,63…素体(電気化学素体)、80…積層体、100,200,210,220,230…電気二重層キャパシタ(電気化学デバイス)。

Claims (7)

  1. 対向する一対の電極層、前記一対の電極層間に配置されるセパレータ層、及び、前記一対の電極層間に存在する電解質を有する電気化学素体と、
    前記電気化学素体の端面を封止する封止部と、を有し、
    前記封止部は、紫外線の照射により硬化された樹脂である電気化学デバイス。
  2. 前記電気化学素体を挟む一対の導電性の集電端子層を備え、前記封止部は、さらに前記集電端子層の端面を被覆する、請求項1に記載の電気化学デバイス。
  3. 導電性の集電体層を間に挟んで前記電気化学素体が複数積層された積層体を有し、
    前記封止部は、前記積層体の端面を被覆する請求項1の電気化学デバイス。
  4. 前記積層体を挟む一対の集電端子層を備え、前記封止部は、さらに前記集電端子層の端面を被覆する、請求項3に記載の電気化学デバイス。
  5. 前記封止部は、さらに、前記集電端子層の主表面を被覆する請求項2又は4に記載の電気化学デバイス。
  6. 前記樹脂は、エポキシ樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、及び、(メタ)アクリレート樹脂からなる群から選択される少なくとも一つの樹脂を含む請求項1〜5の何れか一項に記載の電気化学デバイス。
  7. 対向する一対の電極層、前記一対の電極層間に配置されるセパレータ層、及び、前記一対の電極層間に存在する電解質を有する電気化学素体の端面に、紫外線の照射により硬化可能な樹脂原料を塗布する工程と、
    前記塗布された樹脂原料に紫外線を照射する工程と、
    を含む電気化学デバイスの製造方法。



JP2003291773A 2003-08-11 2003-08-11 電気化学デバイス及び電気化学デバイスの製造方法 Pending JP2005064207A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003291773A JP2005064207A (ja) 2003-08-11 2003-08-11 電気化学デバイス及び電気化学デバイスの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003291773A JP2005064207A (ja) 2003-08-11 2003-08-11 電気化学デバイス及び電気化学デバイスの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005064207A true JP2005064207A (ja) 2005-03-10

Family

ID=34369352

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003291773A Pending JP2005064207A (ja) 2003-08-11 2003-08-11 電気化学デバイス及び電気化学デバイスの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005064207A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007023622A1 (ja) * 2005-08-22 2007-03-01 Fdk Energy Co., Ltd. 電池端子および電池および電池ホルダ
JP2007273626A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Nippon Chemicon Corp 電子部品
WO2013047402A1 (ja) * 2011-09-30 2013-04-04 三洋電機株式会社 積層式電池およびその製造方法
WO2020184619A1 (ja) * 2019-03-14 2020-09-17 太陽誘電株式会社 蓄電デバイス、蓄電モジュール及び蓄電デバイスの製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007023622A1 (ja) * 2005-08-22 2007-03-01 Fdk Energy Co., Ltd. 電池端子および電池および電池ホルダ
JP2007059068A (ja) * 2005-08-22 2007-03-08 Fdk Energy Co Ltd 電池端子および電池および電池ホルダ
JP2007273626A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Nippon Chemicon Corp 電子部品
WO2013047402A1 (ja) * 2011-09-30 2013-04-04 三洋電機株式会社 積層式電池およびその製造方法
WO2020184619A1 (ja) * 2019-03-14 2020-09-17 太陽誘電株式会社 蓄電デバイス、蓄電モジュール及び蓄電デバイスの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7623339B2 (en) Electrochemical device
JP4753369B2 (ja) 積層型電気化学デバイス
US7256099B2 (en) Method of producing electrochemical device, and the electrochemical device
WO2004107493A1 (ja) 非水電解質溶液及びリチウムイオン2次電池
US7310219B2 (en) Electrochemical capacitor
JPWO2019031438A1 (ja) 電極シート製造方法、全固体電池および全固体電池製造方法
KR20040100991A (ko) 전기 이중층 커패시터 및 전기 이중층 커패시터 적층체
JP4956777B2 (ja) バイポーラ電池、組電池及びそれらの電池を搭載した車両
JP2007287724A (ja) 積層型電気化学デバイス
JP2004303759A (ja) 電気化学デバイスの製造方法
JP2004253562A (ja) 電気化学キャパシタ
JP4432405B2 (ja) 電気化学デバイスの製造方法
JPWO2004095480A1 (ja) 電気化学キャパシタ用電極の製造方法、電気化学キャパシタの製造方法及びこれらに用いる溶媒付き多孔体粒子
JP2005064207A (ja) 電気化学デバイス及び電気化学デバイスの製造方法
KR101601795B1 (ko) 슈퍼커패시터 및 그 제조방법
EP2642567B1 (en) Redox polymer energy storage system
JP2010278455A (ja) 電気化学デバイス
JP2009088279A (ja) 電気化学素子
JP4595465B2 (ja) 電気化学デバイス
TWM598511U (zh) 蓄電裝置及蓄電裝置組結構
JP2006278896A (ja) 電気化学デバイス
WO2011155164A1 (ja) キャパシタ
JP4905492B2 (ja) 電気二重層キャパシタ
JP2005045180A (ja) 電気化学素子
JP2005026343A (ja) 電気化学素子電極用活性炭、それを用いた電気化学素子電極、及び、電気化学素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060510

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081125

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090126

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090707

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091007

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20091118

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20091218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120113