JPH11339701A - 電子ビーム管 - Google Patents

電子ビーム管

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JPH11339701A
JPH11339701A JP14857798A JP14857798A JPH11339701A JP H11339701 A JPH11339701 A JP H11339701A JP 14857798 A JP14857798 A JP 14857798A JP 14857798 A JP14857798 A JP 14857798A JP H11339701 A JPH11339701 A JP H11339701A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱電子放射部と電流供給部が接続された部分
の近傍における熱電子放射部の温度低下を抑制し、熱電
子放射部の温度を均一にすることにより、電子ビーム照
射領域のビーム出力が均一になる電子ビーム管を提供す
ることにある。 【解決手段】電子ビームを出射する窓部材8が形成され
た真空室1内に、一対の電流供給部21間に架設された
金属製の熱電子放射部31とこの熱電子放射部31から
離間して当該熱電子放射部31に沿って挟むように配置
された一対の電子ビーム加速電極32とを設けてなる電
子ビーム管において、前記熱電子放射部31の発熱量
を、その両端の電流供給部21近傍の発熱量がそれ以外
の部分の発熱量と比較して大きくなるようにしたことを
特徴とする電子ビーム管。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、電子ビームを放射
する電子ビーム管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子ビームを利用して印刷用イン
キの乾燥、食品や医療品の殺菌、電子部品の接着が行わ
れるようになってきており、最近では、米国特許第56
37953号に示されているように、電子ビームを出射
する窓部材を有する真空室内に電子ビーム発生手段を設
けてなる電子ビーム管が利用されるようになってきた。
【0003】このような電子ビーム管は、従来のような
大掛かりな真空装置を必要とせず、複雑な装置構造が不
要となり、小型化を達成でき、幅広い用途での利用が検
討されている。
【0004】図6は、このような電子ビーム管の説明用
一部断面図であり、図6は、電子ビーム発生手段の側面
図である。真空室1は、直径38mm、長さ76mmの
円筒状のパイレックスガラスよりなり、シリコン製の蓋
部材8が、この真空室1の開口を覆い内部が気密状態に
なるように配置されている。この蓋部材8には、後述す
る電子ビーム発生手段3より発生した電子が通過するた
めのモリブデン製の厚さ3.2mmの金属箔による窓部
材2が形成されており、図8に示すように、この窓部材
2は直線上に並んだ幅2mm、長さ5mmのスリット状
の複数の開口Kを覆うように形成したものである。さら
に、真空室1の後方には封止部11が形成されている。
【0005】電子ビーム発生手段3は、熱電子放射部で
あるフィラメント31と電子ビーム加速電極32とから
なり、以下に詳細に説明する。
【0006】熱電子放射部であるタングステンよりなる
フィラメント31は、真空室1内に延在する第1の電流
供給部である一対の第1内部リード21の端部間に溶接
やカシメ等によって電気的機械的に接続されて架設され
ている。そして、この一対の第1内部リード21の他端
は封止部11に封止されたピン6に接続されている。
【0007】図9は、熱電子放射部であるフィラメント
の形状を説明する説明図であって、図9(a)は窓部材
方向と直交する方向から見た正面図であり、図9(b)
は図9(a)における矢印方向から見た側面図であり、
左右どちらの方向から見ても同じであるので1つの図で
示している。このようにフィラメント31の形状は平板
帯状であり、両側で湾曲して第1内部リード21に溶接
によって接続されている。
【0008】図6、図7に戻り説明すると、電子ビーム
加速電極32は、真空室1内に延在する第2の電流供給
部である一対の第2内部リード22の端部に接続され、
フィラメント31から離間してフィラメント31を挟む
ように配置されている。そして、この一対の第2内部リ
ード22の他端は封止部11に封止されたピン7に接続
されている。
【0009】ここで、電子ビームの発生方法を説明する
と、フィラメント31を通電するとフィラメント31が
高温になり、フィラメント31から熱電子が放射され
る。そして、放射された電子は、50KVという高電圧
を電子ビーム加速電極32によってかけられることによ
り、電子ビーム加速電極32から強力に反発し加速され
て開口Kの方向に流れ、窓部材2を通過して電子ビーム
となる。
【0010】4はフィラメント31から放出された電子
が空間的に拡散することを防止するための電界印加電極
であり、具体的には図7で示すX方向、Y方向の電子の
広がりを抑制して、狭い角度範囲内に電子を飛ばし、す
なわち、図8に示す開口Kの幅H内に向けて電子が流れ
効率良く開口Kを通過し窓部材2から電子を放射させる
働きを有するものである。
【0011】このようにして発生した電子ビームは、図
6に破線で示すようにフィラメント31を中心にして一
定角度をもって扇状に広がった状態で形成される。した
がって、図10に示されているように電子ビームが照射
される非処理物上に、長手方向に伸びる帯状の電子ビー
ム照射領域が形成さる。
【0012】なお、金属製の筒5内に、フィラメント3
1と電子ビーム加速電極32と電界印加電極4が配置さ
れている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この電
子ビーム管は、図10の非処理物上の電子ビーム照射領
域の点々模様で示されている長手方向の端部側におい
て、ビーム出力が低下して有効電子ビーム照射領域Lが
電子ビーム照射領域全長に比べ狭くなり、よって、非処
理物の処理範囲が狭くなる、という問題があった。
【0014】本出願人は、このような現象が起こる原因
を調査した結果、ファイラメント31と第1内部リード
21が接続された部分の近傍におけるフィラメント31
の熱が、第1内部リード21に奪われてこの部分のフィ
ラメント温度が下がり、それ以外の部分と比較してこの
部分のフィラメント31からの熱電子放射が小さくな
り、さらに、前述したように電子ビームはフィラメント
31を中心にして一定角度をもって扇状に広がるので、
フィラメント31の第1内部リード21が接続された部
分の近傍からの熱電子放射に影響される電子ビーム照射
領域の長手方向端部側のビーム出力が低下することを発
見した。
【0015】以下に上記のような現象が起こる理由を説
明する。図11は、フィラメントの長手方向の温度状態
を測定した結果を示すデータであり、縦軸にフィラメン
ト温度、横軸にフィラメント位置を示す。なお、横軸の
0mmのフィラメント位置は図9(a)のsで示した位
置であり、横軸の5.7mmのフィラメント位置は図9
(a)のeで示した位置である。
【0016】図11中、従来の電子ビーム管のフィラメ
ント温度は曲線Aで示されており、このデータから分か
るように、フィラメントの端部の温度は、フィラメント
の中心部の最高温度と比較して、約12%も低下してい
ることが分かる。
【0017】次に、図12を用いてフィラメントの温度
と放射電流との関係を説明すると、熱電子の放射量は放
射電流が大きくなるにつれて多くなることは既に知られ
ており、図12から分かるように、フィラメントの温度
が下がれば、それだけ放射電流が小さくなり、熱電子の
放射量が少なくなることがわかる。なお、図12では、
フィラメントの温度が1750℃の時の放射電流を10
0%と規定して、各フィラメント温度に対する放射電流
を比率で示したものである。
【0018】これらのことにより、従来の電子ビーム管
は、フィラメントと第1内部リードが接続された部分の
近傍におけるフィラメントの温度が下がり、それ以外の
部分と比較してこの部分のフィラメントからの熱電子放
射が小さくなり、さらに、電子ビームがフィラメントを
中心にして一定角度をもって扇状に広がるので、フィラ
メントの第1内部リードが接続された部分の近傍からの
熱電子放射に影響される電子ビーム照射領域の長手方向
端部側のビーム出力が低下するものであることを見出し
た。
【0019】一方、図9(a)に示されているフィラメ
ントのs,e間を長くし、つまり、フィラメントの温度
が均一になる部分を長くして、電子ビーム照射領域の長
手方向端部側のビーム出力低下を抑制することも考えら
れるが、前述したように電子ビームは、フィラメントを
中心にして一定角度をもって扇状に広がるので、フィラ
メントが長くなった分だけ角度が大きくなり、蓋部材に
形成された開口方向から外れた方向に流れる電子の割合
が多くなり、この結果、フィラメントに入力される電流
に対して効率良く窓部材を透過する電子の割合が低くな
るという問題があった。
【0020】本発明は、以上のような事情に基づいてな
されたものであって、その目的は、熱電子放射部と電流
供給部が接続された部分の近傍における熱電子放射部の
温度低下を抑制して、熱電子放射部の温度を均一にする
ことにより、電子ビーム照射領域のビーム出力が均一に
なる電子ビーム管を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の電子ビーム管は、電子ビームを出
射する窓部材が形成された真空室内に、一対の電流供給
部間に架設された金属製の熱電子放射部とこの熱電子放
射部から離間して当該熱電子放射部に沿って挟むように
配置された一対の電子ビーム加速電極とを設けてなる電
子ビーム管において、前記熱電子放射部の発熱量を、そ
の両端の電流供給部近傍の発熱量がそれ以外の部分の発
熱量と比較して大きくなるようにしたことを特徴とす
る。
【0022】請求項2に記載の電子ビーム管は、請求項
1に記載の電子ビーム管において、特に、前記熱電子放
射部の電流供給部近傍が、それ以外の部分より断面積を
小さくして電気抵抗値が大きくなるようにしたことを特
徴とする。
【0023】請求項3に記載の電子ビーム管は、請求項
1に記載の電子ビーム管において、特に、前記熱電子放
射部は、平板帯状のタングステン板からなることを特徴
とする。
【0024】請求項4に記載の電子ビーム管は、請求項
3に記載の電子ビーム管において、特に、前記熱電子放
射部は、電流供給部近傍が屈曲されて隣接する熱電子放
射部からの輻射熱より当該電流供給部近傍の熱電子放射
部の発熱量をそれ以外の部分の発熱量と比較して大きく
なるようにしたことを特徴とする。
【0025】請求項5に記載の電子ビーム管は、請求項
1に記載の電子ビーム管において、特に、前記熱電子放
射部は、コイル状のタングステンコイルからなり、当該
タングステンコイルは、電流供給部近傍がそれ以外の部
分よりコイルピッチが小さくなるようにしたことを特徴
とする。
【0026】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の電子ビーム管に
用いられる熱電子放射部である平板帯状のタングステン
板のフィラメントの説明図であって、図1(a)は窓部
材方向と直交する方向から見た正面図、図1(b)は図
1(a)における矢印方向から見た側面図であり、左右
どちらの矢印方向から見ても同じであるので1つの図で
示している。
【0027】フィラメント311は、幅0.5mm、長
さ12mm、厚さ0.05mmの平板帯状のタングステ
ン板であり、その両端に第1内部リード21が溶接によ
って接合されている。
【0028】そして、図1(b)に示すように、フィラ
メント311は、第1内部リード21に接続された部分
の近傍において、それ以外の部分より幅を約0.3mm
短くして高発熱部311aが形成されている。つまり、
この高発熱部311aの断面積は、この部分以外のフィ
ラメント311の断面積より小さくなっており、高発熱
部311aの電気抵抗値がこの部分以外のフィラメント
の電気抵抗値より大きくなっているので、高発熱部31
1aの発熱量を増大させ、高発熱部311aの温度を上
昇させることができる。
【0029】なお、電気抵抗値を上げる方法は、前述し
た高発熱部311a以外に図2のフィラメントの側面図
に示すように複数の孔を設けた構造であっても良い。
【0030】従って、第1内部リード21にフィラメン
ト311の熱が奪われるが、少なくとも奪われる熱量の
損失分だけ発熱量を増やす構造であるので、フィラメン
ト311の第1内部リード21側の温度低下を抑制する
ことができ、フィラメント311の温度を均一にするこ
とができる。
【0031】図3は、本発明の電子ビーム管に用いられ
る熱電子放射部であるフィラメントの他の構造説明図で
あって、窓部材方向と直交する方向から見た正面図であ
る。フィラメント312は、幅0.5mm、長さ12m
m、厚さ0.05mmの平板帯状のタングステン板であ
り、その両端に第1内部リード21が溶接によって接合
されている。
【0032】そして、図3に示すように、フィラメント
312は、第1内部リード21に接続された部分の近傍
において、屈曲して高発熱部312aが形成されてい
る。つまり、この高発熱部312aは、屈曲することに
よりフィラメント312が隣接するので、隣接するフィ
ラメントからの輻射熱により高発熱部312aの発熱量
を増大させ、この部分以外のフィラメント312より高
発熱部312aの温度を上昇させることができる。
【0033】従って、第1内部リード21にフィラメン
ト312の熱が奪われるが、少なくとも奪われる熱量の
損失分だけ発熱量を増やす構造であるので、フィラメン
ト312の第1内部リード21側の温度低下を抑制する
ことができ、フィラメント312の温度を均一にするこ
とができる。
【0034】図4は、本発明の電子ビーム管に用いられ
る熱電子放射部であるフィラメントの他の構造説明図で
あって、窓部材方向と直交する方向から見た正面図であ
る。
【0035】フィラメント313は、直径0.15mm
のコイル状のタングステンコイルであり、その両端に第
1内部リード21が溶接によって接合されている。
【0036】そして、図4に示すように、フィラメント
313は、第1内部リード21に接続された部分の近傍
において、フィラメントのコイルピッチが、それ以外の
部分より小さくなっている密巻部313aが形成されて
いる。つまり、この密巻部313aは、この部分以外の
フィラメント313よりコイルピッチが小さくなってい
るので、隣接するフィラメントからの輻射熱により密巻
部313aの発熱量を増大させ、この部分以外のフィラ
メント313より密巻部313aの温度を上昇させるこ
とができる。
【0037】なお、コイルピッチとは、図5に示すよう
に、タングステン素線の直径をa、一巻きに進むコイル
の距離をbとすると、b/aで示される値が、コイルピ
ッチである。
【0038】従って、第1内部リード21にフィラメン
ト313の熱が奪われるが、少なくとも奪われる熱量の
損失分だけ発熱量を増やす構造であるので、フィラメン
ト313の第1内部リード21側の温度低下を抑制する
ことができ、フィラメント313の温度を均一にするこ
とができる。
【0039】図11を用いて本発明の電子ビーム管に用
いられるフィラメントの長手方向の温度状態を説明す
る。なお、横軸の0mmのフィラメント位置は、図1
(a)のs、及び、図3のs、及び、図4のsで示した
位置であり、横軸の5.7mmのフィラメント位置は図
1(a)のe、及び、図3のe、及び、図4のeで示し
た位置である。図11中、曲線Bは図1に示すフィラメ
ントの温度状態を示すものであり、曲線Cは図3に示す
フィラメントの温度状態を示すものであり、曲線Dは図
4に示すフィラメントの温度状態を示すものである。つ
まり、それぞれのフィラメント温度は中心部の最高温度
と端部の温度との差はほとんどなく、フィラメントの温
度が均一になっていることがわかる。
【0040】この結果、本発明の電子ビーム管は平板帯
状のタングステン板よりなるフィラメント311を用い
た場合は、フィラメント311と第1内部リード21が
接続された部分の近傍に断面積を小さくして電気抵抗値
が大きくなうようにした高発熱311aが形成されてい
るので、この高発熱部311aで発熱量が増大し、この
部分以外のフィラメント311より高発熱部311aの
温度を上昇させることができ、フィラメント311の温
度を均一にすることができる。
【0041】また、平板帯状のタングステン板よりなる
フィラメント312を用いた場合は、フィラメント31
2と第1内部リード21が接続された部分の近傍におい
て屈曲した高発熱312aが形成されているので、この
高発熱部312aで隣接するフィラメントからの輻射熱
により高発熱部312aの発熱量が増大し、この部分以
外のフィラメント312より高発熱部3121aの温度
を上昇させることができ、フィラメント312の温度を
均一にすることができる。
【0042】さらに、コイル状のタングステンコイルよ
りなるフィラメント313を用いた場合は、フィラメン
ト313と第1内部リード21が接続された部分の近傍
に密巻部312aが形成されているので、この密巻部3
13aで隣接するフィラメントからの輻射熱により密巻
部313aの発熱量が増大するので、この部分以外のフ
ィラメント313より密巻部313aの温度を上昇させ
ることがフィラメント313の温度を均一にすることが
できる。
【0043】よって、平板帯状のタングステン板よりな
るフィラメント311,312を用いた場合も、コイル
状のタングステンコイル313を用いた場合も、フィラ
メント311,312,313の全ての部分からほぼ均
一な量で熱電子が放射され、電子ビームがフィラメント
を中心にして一定角度をもって扇状に広がるのでビーム
出力が均一になり、電子ビーム照射領域の長手方向端部
側のビーム出力が低下せず有効電子ビーム照射領域が電
子ビーム照射領域全長と等しくなり、非処理物の処理範
囲を広くすることができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電子ビー
ム管は、電子ビーム発生手段において、熱電子放射部
は、電気抵抗値を変えたり、屈曲させたり、或いは、コ
イルピッチを変えて電流供給部に接続された部分の近傍
の発熱量が、それ以外の部分の発熱量と比較して大きく
なるようにしたので、電流供給部に接続された近傍部分
の発熱量を増大させ、この部分の温度を上昇させること
ができる。
【0045】従って、電流供給部に熱電子放出部の熱が
奪われるが、少なくとも奪われる熱量の損失だけ発熱量
を増やしているので、熱電子放出部の電流供給部側の温
度低下を抑制することができ、熱電子放出部の温度を均
一にすることができ、熱電子放射部の全ての部分からほ
ぼ均一な量で熱電子が放射され、電子ビームがフィラメ
ントを中心にして一定角度をもって扇状に広がるので、
ビーム出力が均一になり、電子ビーム照射領域の長手方
向端部側のビーム出力が低下せず有効電子ビーム照射領
域が電子ビーム照射領域全長と等しくなり、非処理物の
処理範囲を広くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子ビーム管の熱電子放射部であり、
断面積を小さくして電気抵抗値を上げた平板帯状のタン
グステン板よりなるフィラメントの説明図である。
【図2】本発明の電子ビーム管の熱電子放射部であり、
断面積を小さくして電気抵抗値を上げた平板帯状のタン
グステン板よりなるフィラメントの他の実施例の説明図
である。
【図3】本発明の電子ビーム管の熱電子放射部であり、
一部を屈曲した平板帯状のタングステン板よりなるフィ
ラメントの説明図である。
【図4】本発明の電子ビーム管の熱電子放射部であるコ
イル状のタングステンコイルの説明図である。
【図5】コイルピッチを定義する説明図である。
【図6】従来の電子ビーム管の一部断面説明図である。
【図7】従来の電子ビーム管の電子ビーム発生手段の側
面図である。
【図8】従来の電子ビーム管の蓋部材に形成された開口
と窓部材の関係を示す説明図である。
【図9】従来の電子ビーム管の熱電子放射部であるフィ
ラメントの説明図である。
【図10】非処理物上の電子ビーム照射領域の説明図で
ある。
【図11】フィラメントの長手方向の温度状態を示すデ
ータ説明図である。
【図12】フィラメントの温度と放射電流との関係を示
すデータ説明図である。
【符号の説明】
1 真空室 2 窓部材 3 ビーム発生手段 21 第1内部リード 22 第2内部リード 31 フィラメント 311 フィラメント 311a 高発熱部 312 フィラメント 312a 高発熱部 313 フィラメント 313a 密巻部 32 電子ビーム加速電極 4 電界印加電極 5 金属製の筒 6 ピン 7 ピン 8 蓋部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビームを出射する窓部材が形成され
    た真空室内に、一対の電流供給部間に架設された金属製
    の熱電子放射部とこの熱電子放射部から離間して当該熱
    電子放射部に沿って挟むように配置された一対の電子ビ
    ーム加速電極とを設けてなる電子ビーム管において、 前記熱電子放射部の発熱量を、その両端の電流供給部近
    傍の発熱量がそれ以外の部分の発熱量と比較して大きく
    なるようにしたことを特徴とする電子ビーム管。
  2. 【請求項2】前記熱電子放射部の電流供給部近傍が、そ
    れ以外の部分より断面積を小さくして電気抵抗値が大き
    くなるようにしたことを特徴とするの請求項1に記載の
    電子ビーム管。
  3. 【請求項3】前記熱電子放射部は、平板帯状のタングス
    テン板からなることを特徴とする請求項1に記載の電子
    ビーム管。
  4. 【請求項4】前記熱電子放射部は、電流供給部近傍が屈
    曲されて隣接する熱電子放射部からの輻射熱より当該電
    流供給部近傍の熱電子放射部の発熱量をそれ以外の部分
    の発熱量と比較して大きくなるようにしたことを特徴と
    する請求項3に記載の電子ビーム管。
  5. 【請求項5】前記熱電子放射部は、コイル状のタングス
    テンコイルからなり、当該タングステンコイルは、電流
    供給部近傍がそれ以外の部分よりコイルピッチが小さく
    なるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電子
    ビーム管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6964787B2 (en) * 2001-02-01 2005-11-15 Ecolab Inc. Method and system for reducing microbial burden on a food product
JP2017162645A (ja) * 2016-03-09 2017-09-14 浜松ホトニクス株式会社 帯電処理装置及び電子源ユニット

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