JPH11338057A - レンチキュラ―レンズシ―トおよびその製造方法 - Google Patents

レンチキュラ―レンズシ―トおよびその製造方法

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JPH11338057A
JPH11338057A JP11095735A JP9573599A JPH11338057A JP H11338057 A JPH11338057 A JP H11338057A JP 11095735 A JP11095735 A JP 11095735A JP 9573599 A JP9573599 A JP 9573599A JP H11338057 A JPH11338057 A JP H11338057A
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健治 今井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い光拡散性を損うことなく、色温度特性の
優れたレンチキュラーレンズシートを提供すること。 【解決手段】 屈折率がそれぞれNPAおよびNPB,平均
粒子径がそれぞれdA(μm)およびdB(μm)である
透明な二種類の光拡散性微粒子A,Bが分散された屈折
率Nsの透明なプラスチックからなり、屈折率、平均粒子
径および基体樹脂との波長別屈折率差が下記の式
(I),(II)および(III)を満足する。 (I):0.02≦|NS−NPA|(あるいは|NS−N
PB|)≦0.10 (II):5≦dA(あるいはdB)<20 (III):(|△nFA|−|△nCA|)×(|△nFB|−|
△nCB|)<0 (屈折率NS,NPAおよびNPBはd線(5893Å)に
おける屈折率、|△nFA|は基体樹脂と微粒子Aとの
F線(4861Å)における屈折率の差、|△nF B
は基体樹脂と微粒子BとのF線における屈折率の差、|
△nCA|は基体樹脂と微粒子AとのC線(6563
Å)における屈折率の差、|△nCB|は基体樹脂と微
粒子BとのC線における屈折率の差である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、背面投影型テレビの前
面スクリーンとして、フレネルレンズと組み合わせて用
いられるレンチキュラーレンズシートおよびその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、背面投影型テレビの前面スクリー
ンとしては、水平方向の視野角を広げるための平行凸レ
ンズ構造を有し、垂直方向の視野角を広げるための光拡
散材を含有し、場合によってはさらに表面を粗面化し
て、さらに光拡散性を向上させるものが多く提案されて
いる。その際、スクリーンの材質としては、メタクリル
樹脂等の透明なプラスチックが用いられ、光拡散材とし
ては基体樹脂と屈折率の異なる微粒子が用いられるのが
通例であった。
【0003】光拡散材を選択する基準としては、光拡散
性微粒子と基体樹脂の屈折率差および、粒子径が用いら
れてきた。例えば、特開昭60−139758号におい
ては透明プラスチックとしてメタクリル樹脂に屈折率差
が0.02〜0.1で粒径が10〜50μの結晶形シリ
カ、無定形シリカ、あるいは炭酸カルシウム、水酸化ア
ルミニウムなどの無機透明微粒子を混入している。又、
特開昭60−184559号においては、ポリスチレン
樹脂あるいは、ポリカーボネート樹脂に屈折率差0.0
2〜0.1で粒径が4〜10μの結晶形シリカを混入し
たもの等提案されている。この他にも、特開昭61−4
762号、同62−17426号、特公昭60−216
62号など多くの提案がなされている。以上の例は、照
明カバーや間仕切り板の他、背面投影型スクリーン用途
をも対象としており、具体的記述のある基体樹脂および
光拡散材の組合わせは極めて多岐にのぼっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法は光拡散性の向上を目的としており、背面投影型
テレビにおける均一な色調の画面を得るための色温度特
性に関しては、必ずしも配慮されていなかった。色温度
は、黒体から輻射される光の色を黒体の温度で表した一
次元の指標であり、ブラウン管の蛍光体から発する光を
表現するのに必ずしも適切な指標ではないが、白色付近
の色差を簡便に表現できるのが好ましい。レンチキュラ
ーレンズシートは後方から照射された光と色を忠実に前
面に分配する必要があり、分配の割合が波長によって異
なると色あいが異なって見えるので好ましくない。
【0005】従来提案されている光拡散板は、以上のよ
うな観点からみて必ずしも満足できるものではない。そ
の理由は、従来の光拡散板が主として照明、ディスプレ
イ等に用いることを意図して主に開発されてきたことに
よると思われる。
【0006】本発明の目的は、フレネルレンズと組合わ
せて背面投影型テレビの前面スクリーンとして用いられ
るレンチキュラーレンズシートにおいて、基体樹脂と、
適当な屈折率、平均粒子径及び波長別屈折率差をもった
実質的に透明な微粒子とを組合わせることによって、高
い光拡散性を損うことなく、色温度特性の優れたレンチ
キュラーレンズシートを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明すな
わち、光拡散性微粒子がその内部に分散された屈折率Ns
の実質的に透明なプラスチックからなるレンチキュラー
レンズシートにおいて、光拡散性微粒子としてその屈折
率がそれぞれNPAおよびNPB,平均粒子径がそれぞれd
A(μm)およびdB(μm)である実質的に透明なAお
よびBの二種類の光拡散性微粒子を用い、屈折率、平均
粒子径および基体樹脂との波長別屈折率差が下記の式
(I),(II)および(III)を満足するものであること
を特徴とするレンチキュラーレンズシートにより達成す
ることができる。 (I):0.02≦|NS−NPA|≦0.10 0.02≦|NS−NPB|≦0.10 (II):5≦dA<20 5≦dB<20 (III):(|△nFA|−|△nCA|)×(|△nFB|−|
△nCB|)<0 (ただし、上式において屈折率NS,NPAおよびNPB
d線(5893Å)における屈折率であり、|△nFA
|は基体樹脂と光拡散性微粒子AとのF線(4861
Å)における屈折率の差であり、|△nFB|は基体樹
脂と光拡散性微粒子BとのF線(4861Å)における
屈折率の差であり、|△nCA|は基体樹脂と光拡散性
微粒子AとのC線(6563Å)における屈折率の差で
あり、|△nCB|は基体樹脂と光拡散性微粒子Bとの
C線(6563Å)における屈折率の差である。)
【0008】
【作用】本発明にいうレンチキュラーレンズシートとは
背面投影型テレビの前面板として、フレネルレンズシー
トと共に用いられるもので、シートに用いられるプラス
チックとしては、メタクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、
MMA−スチレン共重合樹脂、ポリカーボネート樹脂、
塩化ビニル樹脂等の透明性の高い樹脂が用いられ、特に
メタクリル樹脂、スチレン系樹脂は透明性が高いので好
ましい。
【0009】レンチキュラーレンズシート中に分散すべ
き光拡散性微粒子の具備すべき性能の第一の要件は、微
粒子と基体樹脂との屈折率差である。本発明の目的を達
成するには、屈折率差が0.02以上0.10以下の範
囲であることが必要である。屈折率差が0.02未満の
場合は、光の垂直指向特性が小さく、中心部に対して周
辺部(上方又は下方)での好適な明るさの角度範囲が狭
く好ましくない。また、拡散効果が小さいため、多量の
添加が必要となり、これは経済的理由あるいは機械的物
性面からみて好ましくない。また、屈折率差が0.10
より大きいと、中心部に比して周辺部(垂直方向におけ
る上方又は下方)では明るく、可視角度範囲は広くなる
が、正面付近での輝度の変化率が大きく、又、添加量も
少なくなることから、透けによるホットバンドと称する
縞が見えやすくなり、好ましくない。以上から、屈折率
差は0.02から0.10の範囲であることが必要であ
るが、好ましくは0.04〜0.06程度であることが
望ましい。
【0010】光拡散性微粒子の具備すべき性能の第二の
要件として、微粒子の平均粒子径dが5μm以上30μ
m以下の範囲のものであることが必要である。平均粒子
径が30μmを越えると、所望の拡散効果を得るのに微
粒子の量が多く必要となり、好ましくなく、拡散効果が
低下し、透けが起こりやすくなる。また平均粒子径が5
μmより小さいと、微粒子の量は少なくてすむが、微少
粒子の存在は、色温度特性に良い影響を与えないこと
と、添加量が少なくなることから、透けが起こりやすく
なる。以上から、光拡散性微粒子の平均粒子径は5〜3
0μmの範囲が適当であるが、好ましくは、10〜20
μm程度であることが望ましい。
【0011】次に光拡散性微粒子の具備すべき第三の要
件は、基体樹脂との波長別屈折率差がある。一般に、物
質における屈折率は光の波長によって異なり、短波長で
ある青色光の屈折率は長波長の赤色光より屈折率が大き
い。波長による屈折率の違いにより生ずる光の分散を表
すものに、F線(4861Å)、d線(5893Å)、
C線(6563Å)の屈折率を用いて表す分散値(nF
−nC)、Abbe数(nd−1)/(nF−nC)な
どが知られている。
【0012】本発明において、この基体樹脂と微粒子の
波長別屈折率差の違いに注目し、レンチキュラーレンズ
シートの色温度特性が波長別屈折率差により起因してい
ることを突きとめ、適当な波長別屈折率差をもった透明
微粒子を混合、分散せしめることで均一な色温度特性を
もったレンチキュラーレンズシートを実現できることを
見出した。一種類の微粒子にて混合、分散せしめる場
合、基体樹脂との屈折率差Δndが適当であっても、波
長別屈折率差ΔnF,ΔnCが適当であるとは限らず、
色温度特性に劣るものである場合が多い。一般に、物質
の屈折率は各々の分子構造に起因するものであり、基体
樹脂との屈折率差を変えずに波長別屈折率差のみを操作
することはむずかしい。
【0013】本発明は、単独では波長別屈折率差が適当
でなく、色温度特性に劣るもの同士でも互いに組合わせ
ることによって、一転して色温度特性に優れた適正な微
粒子として使用可能であることを見い出した。
【0014】具体的には、波長別屈折率差が式(III)
の関係にあり、かつ第一の要件、第二の要件を満たす微
粒子A,Bを前記の式(IV)を満たすように混合せしめ
ることにより本発明の目的を達成することが可能とな
る。式(III)は、微粒子A,Bの波長別屈折率差につ
いての関係を示すもので、ΔnF,ΔnCの関係はどれ
か一方の(ΔnF−ΔnC)が負となることを示す。ま
た、式(IV)すなわち 0.95≦(SA|△nFA|+SB|△nFB|)/(SA
|△nCA|+SB|△nCB|)≦1.05 (上式において、SAは光拡散性微粒子Aの比断面積c
2/gおよび添加量g/kgと、光拡散性微粒子Aお
よび基体樹脂の屈折率差|△ndA|との積であり、SB
は光拡散性微粒子Bの比断面積cm2/gおよび添加量
g/kgと、光拡散性微粒子Bおよび基体樹脂の屈折率
差|△ndB|との積であり、|△nFA|は基体樹脂と
光拡散性微粒子AとのF線(4861Å)における屈折
率の差であり、|△nFB|は基体樹脂と光拡散性微粒
子BとのF線(4861Å)における屈折率の差であ
り、|△ndA|は基体樹脂と光拡散性微粒子Aとのd
線(5893Å)における屈折率の差であり、|△nd
B|は基体樹脂と光拡散性微粒子Bとのd線(5893
Å)における屈折率の差であり、|△nCA|は基体樹
脂と光拡散性微粒子AとのC線(6563Å)における
屈折率の差であり、|△nCB|は基体樹脂と光拡散性
微粒子BとのC線(6563Å)における屈折率の差で
ある。)は微粒子A,Bと基体樹脂との波長別屈折率差
と添加量及び比断面積との関係を表すもので、微粒子
A,Bの比が0.95〜1.05の範囲にあるとき、色
温度差を垂直方向0〜25°において1500k以内と
することができる。
【0015】色温度差1500kは、目視にて色調の変
化が識別できない程度の色温度差であり、実用上支障の
ない範囲として設定した。しかしながら、色温度差はで
きるだけ小さい方が望ましく、色温度差をさらに小さく
することは、(IV)式の値をさらに1.0に近づけるこ
とで達成される。
【0016】本発明においては、3種類以上の光拡散性
微粒子を混合する場合、波長別屈折率差、添加量及び比
断面積との関係についても検討された。すなわち本発明
は、光拡散性微粒子がその内部に分散された屈折率NS
の実質的に透明なプラスチックからなるレンチキュラー
レンズシートにおいて、k番目の(ただし1≦k≦a)
の光拡散性微粒子としてその屈折率がNPk、平均粒子径
がdk(μm)である実質的に透明なa種類(ただしa
≧3)の微粒子を用い、屈折率、平均粒子径および基体
樹脂との波長別屈折率差が下記の式(V),(VI)およ
び(VII)を満足するレンチキュラーレンズシートに関
する。 (V):0.02≦|NS−NPk|≦0.10 (VI):5≦dk≦30
【数3】 (ただし、Skはk番目の光拡散性微粒子の比断面積c
2/gおよび添加量g/kgと、k番目の光拡散性微
粒子および基体樹脂の屈折率差|Δndk|との積である
(|Δndk|は基体樹脂とk番目の光拡散性微粒子との
d線(5893Å)における屈折率の差である。)。|
ΔnFk|および|ΔnCk|は、それぞれ基体樹脂とk番
目の光拡散性微粒子とのF線(4861Å)およびC線
(6563Å)における屈折率の差である。)
【0017】そして、基体樹脂と光拡散性微粒子との波
長別屈折率差において、混合するa種類の微粒子の(|
ΔnF|−|ΔnC|)が、少なくとも1つは他の種類(|
ΔnF|−|ΔnC|)と異符号であり、|ΔnF|と|Δn
C|の大小関係が逆転していることが好ましい。
【0018】以上に述べたように、単独では色温度特性
に劣る微粒子をある割合で互いに混合することによっ
て、レンチキュラーレンズシートの色温度特性が改善さ
れ、均一な色調の画像が得られることが判明した。
【0019】前記の屈折率および平均粒子径の範囲を満
たす透明微粒子としては、無機微粒子(ガラスビーズ、
シリカ、水酸化アルミなど)や有機高分子微粒子(メチ
ルメタアクリレート系架橋重合体微粒子など)等があ
り、いずれも、基体樹脂との屈折率差及び波長別屈折率
差によって、好適に用いることができる
【0020】上記の通りの2種類あるいは3種類以上の
光拡散性微粒子が実質的に透明なプラスチックに混合さ
れた樹脂を溶融押し出しし、レンズ形状を賦与するため
彫刻されたロール間を通して、平行な凸レンズからなる
レンチキュラーレンズシートとすることによってレンチ
キュラーレンズシートを製造することができる。
【0021】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお実施例中または比較例中において、平均粒子径
は、セイシンミクロンフォトサイザー(セイシン企業
(株)SKA−5000)による重量メジアン径であ
る。また屈折率は、ATAGO精密アツベ屈折計3Tと
ATAGO分光光源装置MM−700を用いて各波長別
屈折率を測定した。輝度及び色温度はミノルタ(株)
製、色彩色度計CS−100を用いた。スクリーンのゲ
イン及び色温度を測定するには50インチ投影型テレビ
にレンチキュラーレンズシートを取りつけ、距離1mの
位置から、法線方向の輝度を測定し、ゲイン既知のサン
プルよりG0を計算し求めた。さらにレンチキュラーレ
ンズの軸に平行な方向(垂直方向)の0〜25°の角度
におけるゲイン及び色温度を判定した。各濃度、混合割
合におけるゲイン及び色温度を測定し、色温度について
は、0〜25°までの色温度差で評価した。
【0022】実施例1〜4 屈折率1.53のMMA−スチレン共重合樹脂(電気化
学工業(株)TX−400−300L)に平均粒子径1
8.9μm、屈折率1.56のガラスビーズ(東芝バロ
ティーニ(株)EGB210)とスチレン系架橋重合体
樹脂微粒子(積水化成品(株)SBX−17)平均粒子
径12.3μm、屈折率1.59を表1記載の割合で混
合溶融押出しし、レンズ形状を賦与するため彫刻された
ロール間を通して、平行な凸レンズからなるレンチキュ
ラーレンズシートを得た。このシートを50インチ型の
背面投影型テレビの前面に取りつけ、白色の信号を写し
出し、シート前面よりレンズの軸に平行な方向の輝度及
び色温度を測定した。
【0023】その結果、微粒子A,Bの比断面積、添加
量、及び基体樹脂との波長別屈折率差の関係において式
(III)による比が1.0〜1.05となる様に混合し
た時、色温度差は200〜1200kと小さかった。な
お、図1において実施例1,2,3,4はそれぞれ,
,,に相当している。
【0024】実施例5〜8 実施例1〜4と同様に、屈折率1.53のMMA−スチ
レン共重合樹脂に、スチレン系架橋微粒子の代わりに、
MMA系架橋重合体樹脂微粒子(積水化成品(株)MB
X−8)平均粒子径7.9μm屈折率1.49を表1記
載の割合でガラスビーズ(EGB210)と混合溶融押
出しし、レンチキュラーレンズシートを得た。このシー
トを同様に50インチ型の背面投影型テレビの前面に取
りつけ、白色信号での輝度及び色温度を測定した。
【0025】その結果、実施例1〜4と同じく、(II
I)式での比が1.0〜1.05となる様に混合した
時、色温度差は700〜1200kと小さかった。な
お、図1において、実施例5,6,7,8はそれぞれ
、、、に相当している。
【0026】比較例1〜2 屈折率1.53のMMA−スチレン共重合樹脂にMMA
系架橋重合体樹脂微粒子(MBX−8)とスチレン系架
橋重合体樹脂微粒子(SBX−17)を表1の割合で混
合溶融押出しし、レンチキュラーレンズシートを得た。
このシートを同様に50インチ型の背面投影型テレビの
前面に取りつけ、白色信号での輝度及び色温度を測定し
た。
【0027】その結果、上記2種の混合では、(III)
式での比が0.95〜1.05の範囲に入る混合比を得
ることが出来ず、色温度差も3000k以上と大きかっ
た。なお、図1において、比較例1,2はそれぞれ、
(10)に相当している。
【0028】比較例3〜4 屈折率1.53のMMA−スチレン共重合樹脂にガラス
ビーズ(EGB210)のみを混合溶融押出しし、レン
チキュラーレンズシートを得た。このシートを同じく5
0インチ型の背面投影型テレビの前面に取りつけ、白色
信号での輝度及び色温度を測定した。
【0029】その結果、(III)式での比が0.95未
満となり、色温度差も−3500kと大きかった。な
お、第1図において、比較例3,4はそれぞれ(11)、(1
2)に相当している。
【0030】比較例5〜6 屈折率1.53のMMA−スチレン共重合樹脂にMMA
系架橋重合体樹脂微粒子(MBX−8)のみを混合溶融
押出しし、レンチキュラーレンズシートを得た。このシ
ートを同じく50インチ型の背面投影型テレビの前面に
取りつけ、白色信号での輝度及び色温度を測定した。
【0031】その結果、(III)式での比が1.05以
上となり、色温度差も5000kと大きかった。なお、
図1において、比較例5,6はそれぞれ(13)、(14)に相
当している。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、光拡散性微粒子の組合
わせにより、背面投影型テレビにおいて、高い拡散性能
を損なうことなく色温度差のない均一な色調の画面を得
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例および比較例における式(IV)値とΔK
の関係を示すものである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光拡散性微粒子がその内部に分散された
    屈折率Nsの実質的に透明なプラスチックからなるレンチ
    キュラーレンズシートにおいて、光拡散性微粒子として
    その屈折率がそれぞれNPAおよびNPB,平均粒子径がそ
    れぞれdA(μm)およびdB(μm)である実質的に透
    明なAおよびBの二種類の光拡散性微粒子を用い、屈折
    率、平均粒子径および基体樹脂との波長別屈折率差が下
    記の式(I),(II)および(III)を満足するものであ
    ることを特徴とするレンチキュラーレンズシート。 (I):0.02≦|NS−NPA|≦0.10 0.02≦|NS−NPB|≦0.10 (II):5≦dA<20 5≦dB<20 (III):(|△nFA|−|△nCA|)×(|△nFB|−|
    △nCB|)<0 ただし、上式において屈折率NS,NPAおよびNPBはd
    線(5893Å)における屈折率であり、|△nFA
    は基体樹脂と光拡散性微粒子AとのF線(4861Å)
    における屈折率の差であり、|△nFB|は基体樹脂と
    光拡散性微粒子BとのF線(4861Å)における屈折
    率の差であり、|△nCA|は基体樹脂と光拡散性微粒
    子AとのC線(6563Å)における屈折率の差であ
    り、|△nCB|は基体樹脂と光拡散性微粒子BとのC
    線(6563Å)における屈折率の差である。
  2. 【請求項2】 光拡散性微粒子Aおよび光拡散性微粒子
    Bが、下記の式(IV)を満足するように混合されている
    請求項1記載のレンチキュラーレンズシート。 (IV):0.95≦(SA|△nFA|+SB|△nF
    B|)/(SA|△nCA|+S B|△nCB|)≦1.05 上式において、SAは光拡散性微粒子Aの比断面積cm2
    /gおよび添加量g/kgと、光拡散性微粒子Aおよび
    基体樹脂の屈折率差|△ndA|との積であり、SBは光
    拡散性微粒子Bの比断面積cm2/gおよび添加量g/
    kgと、光拡散性微粒子Bおよび基体樹脂の屈折率差|
    △ndB|との積であり、|△nFA|は基体樹脂と光拡
    散性微粒子AとのF線(4861Å)における屈折率の
    差であり、|△nFB|は基体樹脂と光拡散性微粒子B
    とのF線(4861Å)における屈折率の差であり、|
    △ndA|は基体樹脂と光拡散性微粒子Aとのd線(5
    893Å)における屈折率の差であり、|△ndB|は
    基体樹脂と光拡散性微粒子Bとのd線(5893Å)に
    おける屈折率の差であり、|△nCA|は基体樹脂と光
    拡散性微粒子AとのC線(6563Å)における屈折率
    の差であり、|△nCB|は基体樹脂と光拡散性微粒子
    BとのC線(6563Å)における屈折率の差である。
  3. 【請求項3】 実質的に透明なプラスチックがメチルメ
    タクリレート−スチレン共重合樹脂であり、光拡散性微
    粒子がメチルメタクリレート系またはスチレン系の架橋
    重合体樹脂よりなる微粒子とガラスビーズとの混合物で
    ある請求項1または2記載のレンチキュラーレンズシー
    ト。
  4. 【請求項4】 光拡散性微粒子がその内部に分散された
    屈折率NSの実質的に透明なプラスチックからなるレン
    チキュラーレンズシートにおいて、k番目の(ただし1
    ≦k≦a)の光拡散性微粒子としてその屈折率がNPk
    平均粒子径がdk(μm)である実質的に透明なa種類
    (ただしa≧3)の微粒子を用い、屈折率、平均粒子径
    および基体樹脂との波長別屈折率差が下記の式(V),
    (VI)および(VII)を満足するものであることを特徴
    とするレンチキュラーレンズシート。 (V):0.02≦|NS−NPk|≦0.10 (VI):5≦dk≦30 【数1】 ただし、基体樹脂と光拡散性微粒子との波長別屈折率差
    において、混合するa種類の微粒子の(|ΔnF|−|Δ
    nC|)が、少なくとも1つは他の種類の(|ΔnF|−|
    ΔnC|)と異符号である。Skはk番目の光拡散性微粒
    子の比断面積cm2/gおよび添加量g/kgと、k番
    目の光拡散性微粒子および基体樹脂の屈折率差|Δndk
    |との積である(|Δndk|は基体樹脂とk番目の光拡散
    性微粒子とのd線(5893Å)における屈折率の差で
    ある。)。|ΔnFk|および|ΔnCk|は、それぞれ基体
    樹脂とk番目の光拡散性微粒子とのF線(4861Å)
    およびC線(6563Å)における屈折率の差である。
  5. 【請求項5】 屈折率がそれぞれNPAおよびNPB,平均
    粒子径がそれぞれd A(μm)およびdB(μm)であ
    り、屈折率、平均粒子径および基体樹脂との波長別屈折
    率差が下記の式(I),(II)および(III)を満足する
    ものである実質的に透明なAおよびBの二種類の光拡散
    性微粒子が屈折率Nsの実質的に透明なプラスチックに混
    合された樹脂を溶融押し出しし、レンズ形状を賦与する
    ため彫刻されたロール間を通して、平行な凸レンズから
    なるレンチキュラーレンズシートとすることを特徴とす
    るレンチキュラーレンズシートの製造方法。 (I):0.02≦|NS−NPA|≦0.10 0.02≦|NS−NPB|≦0.10 (II):5≦dA<20 5≦dB<20 (III):(|△nFA|−|△nCA|)×(|△nFB|−|
    △nCB|)<0 ただし、上式において屈折率NS,NPAおよびNPBはd
    線(5893Å)における屈折率であり、|△nFA
    は基体樹脂と光拡散性微粒子AとのF線(4861Å)
    における屈折率の差であり、|△nFB|は基体樹脂と
    光拡散性微粒子BとのF線(4861Å)における屈折
    率の差であり、|△nCA|は基体樹脂と光拡散性微粒
    子AとのC線(6563Å)における屈折率の差であ
    り、|△nCB|は基体樹脂と光拡散性微粒子BとのC
    線(6563Å)における屈折率の差である。
  6. 【請求項6】 k番目の(ただし1≦k≦a)の光拡散
    性微粒子の屈折率がNPk、平均粒子径がdk(μm)で
    あり、屈折率、平均粒子径および基体樹脂との波長別屈
    折率差が下記の式(V),(VI)および(VII)を満足す
    るものである実質的に透明なa種類(ただしa≧3)の
    光拡散性微粒子が屈折率Nsの実質的に透明なプラスチッ
    クに混合された樹脂を溶融押し出しし、レンズ形状を賦
    与するため彫刻されたロール間を通して、平行な凸レン
    ズからなるレンチキュラーレンズシートとすることを特
    徴とするレンチキュラーレンズシートの製造方法。 (V):0.02≦|NS−NPk|≦0.10 (VI):5≦dk≦30 【数2】 ただし、基体樹脂と光拡散性微粒子との波長別屈折率差
    において、混合するa種類の微粒子の(|ΔnF|−|Δ
    nC|)が、少なくとも1つは他の種類の(|ΔnF|−|
    ΔnC|)と異符号である。Skはk番目の光拡散性微粒
    子の比断面積cm2/gおよび添加量g/kgと、k番
    目の光拡散性微粒子および基体樹脂の屈折率差|Δndk
    |との積である(|Δndk|は基体樹脂とk番目の光拡散
    性微粒子とのd線(5893Å)における屈折率の差で
    ある。)。|ΔnFk|および|ΔnCk|は、それぞれ基体
    樹脂とk番目の光拡散性微粒子とのF線(4861Å)
    およびC線(6563Å)における屈折率の差である。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003066209A (ja) * 2001-08-28 2003-03-05 Nitto Denko Corp 光拡散性シート、光学素子および表示装置
US6665118B2 (en) 2000-08-30 2003-12-16 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Rear-projection screen and rear-projection image display
CN100356200C (zh) * 2003-09-25 2007-12-19 大日本印刷株式会社 透光性片材和荧光屏
JP2008116879A (ja) * 2006-11-08 2008-05-22 Toppan Printing Co Ltd レンズアレイシートおよび透過型スクリーン

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