JPH11337777A - 光素子実装用基板ならびに光素子実装構造 - Google Patents

光素子実装用基板ならびに光素子実装構造

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JPH11337777A
JPH11337777A JP14729398A JP14729398A JPH11337777A JP H11337777 A JPH11337777 A JP H11337777A JP 14729398 A JP14729398 A JP 14729398A JP 14729398 A JP14729398 A JP 14729398A JP H11337777 A JPH11337777 A JP H11337777A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の光素子実装構造では光素子を精度良く
かつ容易に実装することが困難であり、実装後のボンデ
ィングボールの破壊や剥離等の信頼性も低かった。 【解決手段】 上面に、光素子搭載用の凹部2と、一端
が凹部2の近傍に位置する光ファイバ実装用の溝3とが
形成されて成り、凹部2は、その底面に光素子実装用の
接続パッド6を有するとともに、側壁に光素子5の下面
の一辺が当接する傾斜面2aを有している光素子実装用
基板1の凹部2に、光素子5をその下面の一辺を傾斜面
2aに当接させて載置し、光素子5を光ファイバ実装用
の溝3に対して位置決めするとともに、導電性相互接続
部材8を介して光素子5下面の電極パッド7を接続パッ
ド6に接続した光素子実装構造である。光素子5の位置
決めを容易に かつ精度良く行なうことができ、導電性
相互接続部材8の破壊等もなく実装の信頼性が高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信システムあ
るいはコンピュータ・交換機等において光信号の伝送に
用いられる光素子実装用基板ならびにそれを用いた光素
子実装構造に関し、特に光素子の高精度な位置合わせが
容易に行なえる光素子実装用基板ならびに光素子実装構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光通信システムやコンピュータ・交換機
等の光信号伝送システムにおいては、光素子実装用基板
上で光ファイバや光導波路等の光伝送路と半導体レーザ
等の発光素子やフォトダイオード等の受光素子等の光素
子とを位置精度良く接続した光モジュールが用いられ
る。このような光モジュールに使用される光素子実装用
基板においては光伝送路と光素子との精密な光軸整合を
行なって光素子を実装することが必要である。
【0003】そこで、光モジュールの製造時に基板への
光素子の実装のための手作業による光軸調整を不要にす
べく、光素子実装方法として、光素子を基板に対して半
田バンプ等のボンディングボールからなる導電性相互接
続部材を介していわゆるフリップチップ実装し、そのボ
ンディングボールを溶融する際の表面張力を利用したセ
ルフアライメントにより位置決めするパッシブアライメ
ント法が提案されている。
【0004】このようなパッシブアライメント法により
光素子実装用基板上に光素子を実装する場合、基板上で
光ファイバあるいは光導波路の光信号伝搬部であるコア
部の高さと光素子の受発光部の高さを合わせるには、例
えば、光素子を実装する際に光素子に一定の圧力をかけ
ることによってボンディングボールを押しつぶすことに
より光素子の高さを調整する方法が用いられている。
【0005】また、高さ方向の位置合わせを精度良くか
つ簡単に行なうために、例えば "Assembly and Wiring
Technologies in PLC Platforms for Low-Cost and Hig
h-Speed Applications" IEEE 1997 Electronic Compone
nts and Technology Conference Proceedings (ECTC 19
97), p632 には、シリコン基板からなる光素子実装用基
板上に所定高さのシリコンテラスと呼ばれる段差部を設
け、光素子にボンディングボールを押しつぶす方向の圧
力をかけた際に光素子の下面をこのシリコンテラスに接
触させることにより光素子の高さ方向の位置合わせを行
なう光素子実装構造および方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のパッシブアライメント法を用いた光素子実
装方法によれば、水平方向の位置決めを行なった後に光
素子の上から圧力をかけて高さ方向の位置決めを行なっ
ているため、水平方向および高さ方向の実装位置決めを
同時に行なうことができず、作製工程に手間がかかって
しまい、光素子を精度良くかつ容易に実装することが困
難であるという問題点があった。
【0007】また,従来の光素子実装方法・実装構造で
は、いずれも光素子を実装する際に光素子に対してボン
ディングボールを押しつぶす方向に圧力をかけるため、
その実装構造においてボンディングボールは中央部が太
くなった太鼓型あるいは樽型の形状となっており、その
ような太鼓型あるいは樽型の導電性相互接続部材では、
光素子を実装後に温度サイクル等の熱的な負荷をかけた
際に、基板と接続部材との接触部分に機械的応力が集中
して接続部材の破壊や剥離を生じるため、実装の信頼性
が低くなるという問題点があった。
【0008】本発明は上記事情に鑑みて案出されたもの
であり、その目的は、フリップチップ実装により光素子
を位置精度良くかつ容易に実装することができ、光モジ
ュール等の生産性に優れ、しかも光素子実装の信頼性が
高い光素子実装用基板ならびにそれを用いた光素子実装
構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の光素子実装用基
板は、上面に、光素子搭載用の凹部と、一端が前記凹部
の近傍に位置する光ファイバ実装用の溝もしくは光ファ
イバ接続用の光導波路とが形成されて成り、前記凹部
は、その底面に光素子実装用の接続パッドを有するとと
もに、側壁に、光素子の下面の一辺が当接する傾斜面を
有していることを特徴とするものである。
【0010】また、本発明の光素子実装構造は、上記構
成の光素子実装用基板の前記凹部に光素子をこの光素子
の下面の一辺を前記傾斜面に当接させて載置し、前記光
素子を前記光ファイバ実装用の溝もしくは光導波路に対
して位置決めするとともに、導電性相互接続部材を介し
て前記光素子下面の電極パッドを前記接続パッドに接続
したことを特徴とするものである。
【0011】さらに、本発明の光素子実装構造は、上記
構成の光素子実装構造において、前記導電性相互接続部
材は、その中央部の断面積が前記接続パッドおよび前記
電極パッドとの接続部の断面積よりも小さいことを特徴
とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光素子実装用基板
ならびに光素子実装構造について添付図面に基づき説明
する。
【0013】図1は本発明の光素子実装用基板ならびに
光素子実装構造を説明するための本発明の実施の形態の
一例を示す分解斜視図であり、図2はその実装状態を示
す断面図である。
【0014】これらの図において、1は光素子実装用基
板であり、2はその基板1上面に形成された光素子搭載
用の凹部、3はその凹部2の近傍に一端が位置するよう
に形成された光ファイバ実装用の溝、4は光ファイバ、
5は光素子、6は凹部2の底面に形成された光素子5実
装用の接続パッド、7は光素子5の下面に形成された電
極パッド、8は導電性相互接続部材である。なお、この
例では光ファイバ実装用の溝3をその一端が凹部2の近
傍に位置するように形成した例を示しているが、凹部2
と光ファイバ実装用の溝3との間に、光ファイバ接続用
の光導波路をその一端が凹部2の近傍に位置するように
形成したものであってもよい。
【0015】また、2aは凹部2の側壁であって光素子
5の下面の一辺が当接する傾斜面であり、光素子5の凹
部2への搭載時に光素子5の下面の一辺が当接すること
により、光素子5を光ファイバ実装用の溝3もしくは光
ファイバ接続用の光導波路に対して位置決めするもので
ある。この例では、四角形状の光素子5に対して、傾斜
面2aを四角穴状に形成した凹部2の4つの側壁にそれ
ぞれ形成した例を示しているが、この傾斜面2aは、光
素子5の形状に応じてその位置決めができるように凹部
2の側壁の一部に形成されていればよいものである。
【0016】例えば、光素子5がその下面に光ファイバ
実装用の溝3もしくは光ファイバ接続用の光導波路に対
していわゆるX方向またはY方向の一辺を有している場
合に凹部2のその一辺に当接する傾斜面2aを形成すれ
ば、光素子5のX方向またはY方向の位置決めを容易に
行なうことができる。また、光素子5がその下面にX方
向およびY方向の直交する2辺を有している場合に凹部
2にその2辺の各々に当接するようにX方向およびY方
向の2つの隣会う傾斜面2aを形成すれば、光素子5の
X方向およびY方向の位置決めを容易に行なうことがで
きる。さらに、光素子5の下面が四角形状の場合に凹部
2にそのうちの3つの辺または4つの辺に当接するよう
に3つまたは4つの傾斜面2aを形成すれば、X方向お
よびY方向の位置決めとともに高さ方向であるZ方向の
位置決めも容易に行なえるものとなる。
【0017】このように、本発明の光素子実装用基板1
によれば、その上面の光素子搭載用の凹部2が、その底
面に光素子実装用の接続パッドを有するとともに、側壁
に光素子5の下面の一辺が当接する傾斜面2aを有して
いることから、光素子5をいわゆるフリップチップ実装
により実装して光ファイバ実装用の溝3もしくは光ファ
イバ接続用の光導波路に対して容易に、かつ精度良く位
置決めすることができ、これにより光素子5と光ファイ
バ4との位置整合を精度良く行なうことができる、光モ
ジュール等の生産性に優れた光素子実装用基板1ならび
に光素子実装構造となる。
【0018】しかも、本発明の光素子実装用基板1によ
れば、凹部2に傾斜面2aを設けることにより、凹部2
の開口がその傾斜面2aを有する側壁において底面に対
して徐々に広がることとなるので、光素子5をこの傾斜
面2aに沿って滑らせるようにして搭載することによ
り、光素子搭載部である凹部2に対してその上方から光
素子5を容易に搭載して実装することができる。
【0019】また、光素子5の実装の位置決めに傾斜面
2aを利用することから、光ファイバ実装用の溝3もし
くは光ファイバ接続用の光導波路に対して平行方向の光
素子5の位置アライメントは、その傾斜面2aの加工精
度によって精密に制御することができるものとなり、高
精度の位置アライメントが実現できる。
【0020】また、前述のように傾斜面2aを複数設け
て光素子5の高さ方向の位置決めも行なえるようにした
ときには、光素子5は、凹部2の傾斜面2aを滑って光
素子5の受発光部と溝3もしくは光導波路との高さが同
じになる所定の位置で止まり、基板1に対して垂直方向
の位置決めも容易に、かつ精度良く行ないつつ導電性相
互接続部材8により電極パッド7を接続パッド6に接続
して実装することができ、これにより光素子5の受発光
部と光ファイバ4のコア部4aとの光軸合わせも容易
に、かつ精度良く行なって光素子5を実装することがで
きる。
【0021】このような傾斜面2aは凹部2内に搭載さ
れる光素子5の大きさとそのアライメント位置に応じて
設定するものであるが、傾斜面2aの形状は、傾斜面2
aと凹部2の底面とが交わる辺が光素子5の傾斜面2a
と当接する一辺よりも光素子5の内側に位置することが
必要となる。このとき、凹部2の底面と傾斜面2aとが
なす角度は、0度より大きく90度より小さいものとな
る。
【0022】また、凹部2の深さは、接続パッド6と導
電性相互接続部材8と電極パッド7の3つを合わせた高
さ(接続パッド6と電極パッド7との間で表面張力が効
く距離)よりも深いことが必要となる。
【0023】また、凹部2の形状が上から見たときに四
角形状をなす場合には、接続する光ファイバ4または光
導波路の導波部分に光素子5の受光部あるいは発光部が
位置するように光素子5が4面の傾斜面2aと当接して
支えられるようにすることが好ましく、このとき、この
4面により囲まれる形状は光素子5の底面の形状に等し
いものとなる。
【0024】また、傾斜面2aは光素子5を凹部2に搭
載する際に光素子5の底面が傾斜面2aの表面形態(突
起や表面粗さ・うねり等)に影響されずに滑らかに傾斜
面2a上を移動することが可能である程度に滑らかな表
面形態であることを必要とする。
【0025】本発明の光素子実装用基板1としてシリコ
ン基板を用いた場合には、光素子搭載部である凹部2の
底面と傾斜面2aがなす角度は固定されることとなり、
基板表面に垂直な方向が〔100〕方向を有するシリコ
ン単結晶基板の場合であれば、凹部2の底面と傾斜面2
aとがなす角度は54.74 度である。
【0026】このような傾斜面2aを有する凹部2の形
成方法としては、光ファイバ実装用の溝3を加工するの
と同様の方法によればよい。つまり、シリコン基板であ
れば、まずその表面にSiO2 膜を形成し、その上にフ
ォトリソグラフィ法によりレジストパターンを形成す
る。次に、これをマスクとしてKOH(水酸化カリウ
ム)による異方性エッチングを利用して凹部2を形成す
る。このとき、底面がXμm×Yμmの直方体の光素子
5を搭載するための深さが100 μmの凹部2であれば、
その凹部2の底面の寸法は(X−70)μm×(Y−70μ
m)となり、開口の寸法は(X+70)μm×(Y+70)
μmとなる。
【0027】また、光素子実装用基板1としてアルミナ
基板やガラスセラミックス基板等を用いた場合には、基
板1上に、凹部2および光ファイバ実装用の溝3もしく
は光ファイバ接続用の光導波路を形成する樹脂層を形成
するとよい。このような樹脂層の樹脂としては、例えば
ポリイミドやエポキシ系の樹脂を使用し、その上にアル
ミニウム等の金属膜をスパッタリング法や蒸着法により
形成し、フォトリソグラフィ法により金属膜のパターニ
ングを行ない、これをマスクとしてRIEあるいはEC
Rを用いて異方性エッチングを行ない、凹部2を形成す
る。このとき、RIEあるいはECRの加工条件を調整
することによって、傾斜面2aと凹部2の底面がなす角
度は任意の角度で形成することが可能で、前記の条件を
満たす凹部2を設計して形成すればよい。
【0028】さらに、光素子5の電極パッド7と光素子
搭載部である凹部2の底面の接続パッド6とを導電性相
互接続部材8で接続する際において、図2に示したよう
に、導電性相互接続部材8の中央部の断面積を接続パッ
ド6および電極パッド7との接続部の断面積よりも小さ
いものとしたときは、光素子実装用基板1の光素子搭載
部と光素子との間に導電性相互接続部材8の表面張力が
作用することとなるため、光素子5はその下面の一辺を
傾斜面2aに当接させつつ凹部2の底面方向に引っ張ら
れることとなり、光素子5が基板1に対して水平方向の
位置が修正されて設置され、より高精度なアライメント
が可能になる。
【0029】また、従来技術の実装方法・実装構造では
光素子を実装する際に導電性相互接続部材であるボンデ
ィングボールを押しつぶす方向に圧力をかけていたため
にボンディングボールの破壊や剥離が生じやすかった
が、本発明によれば、光素子5の高さ方向の位置決めは
光素子5が凹部2の側壁の傾斜面2aを滑って所定の位
置で止まることによって行なうため、導電性相互接続部
材8ヘの過剰な圧力を加えることなく実装を行なうこと
ができるため、導電性相互接続部材8の破壊や剥離が生
じることがなく、信頼性が高い光素子実装構造となる。
【0030】さらに、本発明の光素子実装構造におい
て、導電性相互接続部材8をその中央部の断面積が接続
パッド6および電極パッド7との接続部の断面積よりも
小さいものとした場合には、接続パッド6と電極パッド
7とを接続する際の張力が大きくなって光素子5をより
確実に傾斜面2aに当接させることができるとともに、
光素子5を実装後に温度サイクル等の熱的な負荷をかけ
た際に発生する機械的応力が導電性相互接続部材8のく
びれた中央部に集中することになって、導電性相互接続
部材8の破壊や接続パッド6または電極パッド7からの
剥離がなくなり、光素子5の実装信頼性を向上させるこ
とができる。
【0031】次に、図1および図2に示したような本発
明の光素子実装用基板1ならびに光素子実装構造の具体
例を、基板1にシリコン基板を用いた場合を例にとって
説明する。
【0032】まず、表面にSiO2 から成るシリコンの
熱酸化膜が形成されたシリコン基板1を用意し、周知の
フォトリソグラフィ法によりレジストパターンを形成
し、これをマスクとしてHF(フッ酸)によりSiO2
をエッチングした後、SiO2膜をマスクとしてKOH
(水酸化カリウム)による異方性エッチングを行ない、
シリコン基板1に光ファイバ実装用の溝3であるV溝
と、光素子搭載部である凹部2とを形成した。
【0033】ここで、傾斜面2aとしては凹部2と傾斜
面2aとがなす角度が54.74 度とし、凹部2の深さを10
0 μmとした。また、凹部2の底面から搭載した光素子
5の底面までの距離は50μmとし、光素子5として大き
さが210 μm×210 μmの発光素子を搭載するため、凹
部2の開口の大きさを280 μm×280 μm、底面の大き
さを140 μm×140 μmとした。
【0034】その後、マスクとして使用したSiO2
を除去し、周知の熱酸化法によりシリコン基板1の表面
に再度SiO2 膜を厚み2μmで形成した。
【0035】なお、このように基板1にシリコン基板を
用いた場合には、光ファイバ実装用の溝3および凹部2
を同時にフォトリソグラフィ法によりパターン加工する
ことができ、フォトマスクは1枚でよく、アライメント
精度も上がる点で好適なものとなる。
【0036】次いで、シリコン基板1上面にスパッタリ
ング法によりCr(厚み0.03μm)/Au(厚み2μ
m)膜を成膜した後、フォトリソグラフィ法により所定
のパターンを形成することにより、直径60μmの円形の
接続パッド6ならびに電気配線を形成した。このとき、
下面に直径40μmの円形の電極パッド7を有する光素子
5の電極パッド7に、導電性相互接続部材8として体積
が約12600 μm3 (40μm径×10μm厚み)の半田(P
d:97重量%/Sn:3重量%)層を用いて直径50μm
の半田ボールを接着し、その後、それぞれの半田ボール
を各接続パッド6に接触させるようにして、かつ光素子
5をその下面の一辺を傾斜面2aに当接させつつ凹部2
にすっかり収まるようにして光素子搭載部に載置し、半
田リフローを行なって光素子5を搭載し実装した。
【0037】このとき、半田層と半田ボールによる導電
性相互接続部材8の体積は約78050μm3 であり、直径4
0μmの電極パッド7と直径60μmの接続パッド6とそ
れらの距離40μmとで形成される円錐台の体積の約8164
0 μm3 よりも小さくなることから、導電性相互接続部
材8の形状は、中央部がくびれた鼓型となり、光素子5
はその下面の一辺が上記の傾斜面2aの所定の位置に当
接させて設置された。
【0038】次に、光ファイバ4を溝3の上方から基板
1上に搭載し、その端面を光素子5に突き当てることに
よって正しい位置に設置し、エポキシ樹脂の接着剤によ
り固定した。なお、この固定はUV硬化樹脂の接着剤あ
るいは半田を用いて行なってもよい。
【0039】そして、このようにして作製した本発明の
光素子実装用基板1を用いた光素子実装構造について、
光素子5として発光素子を実装して発光素子の発光部と
光ファイバ4との結合損失を測定したところ、±1μm
の精度で精度良く実装できていることが確認できた。
【0040】また、光素子5の実装工程においては、
X,Y,Z方向の実装位置決めを同時に行なうことがで
き、実装工程が容易になったことも確認できた。
【0041】また、このようにして作製した本発明の光
素子実装構造に対して85℃85%RHの高温高湿における
信頼性評価を行なったところ、出射光強度の変化は±1
dB以内であり、実用上の問題はなかった。さらに、導
電性相互接続部材8として使用した半田部分においても
破壊や剥離等の異常は観察されなかった。
【0042】なお、以上はあくまで本発明の実施の形態
の例示であって、本発明はこれらに限定されるものでは
なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や改
良を加えることは何ら差し支えない。
【0043】例えば、上記の例では基板1としてシリコ
ン基板を用いたが、セラミック基板や多層セラミック基
板等を用いてもよく、また、光ファイバ実装用の溝3や
光素子搭載部である凹部2・傾斜面2aは、基板1上に
コーティングしたポリイミド樹脂やシロキサンポリマの
ようなエポキシ樹脂等をRIEまたはECRで加工し、
あるいはダイシングで切り出して形成してもよい。
【0044】また、導電性相互接続部材8としては、半
田として組成がPd:60重量%/Sn:40重量%のもの
やAu:80重量%/Sn:20重量%のもの、あるいはA
u/Geから成るもの等を用いてもよく、その他、Pb
−AgやBi−Sn・In:52% Sn:48%・Ni−
Au・Au・Cu等を用いてもよい。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明の光素子実装用基
板によれば、上面に、光素子搭載用の凹部と、一端が凹
部の近傍に位置する光ファイバ実装用の溝もしくは光フ
ァイバ接続用の光導波路とが形成されて成り、凹部は、
その底面に光素子実装用の接続パッドを有するととも
に、側壁に、光素子の下面の一辺が当接する傾斜面を有
しているものとしたことから、この傾斜面を利用するこ
とにより光素子をフリップチップ実装により光ファイバ
実装用の溝もしくは光ファイバ接続用の光導波路に対し
て容易に、かつ精度良く位置決めすることができ、光素
子と光ファイバとの位置整合を精度良く行なうことがで
きる、光モジュール等の生産性に優れたものとなる。
【0046】また、本発明の光素子実装用基板によれ
ば、凹部に傾斜面を設けたことにより、光素子を凹部に
対してこの傾斜面に沿って滑らせるようにして容易に搭
載して実装することができる。
【0047】さらに、光素子の実装の位置決めに傾斜面
を利用することから、光ファイバ実装用の溝もしくは光
ファイバ接続用の光導波路に対して平行方向の光素子の
位置アライメントはその傾斜面の加工精度によって精密
に制御することができ、高さ方向についても同様に高精
度の位置アライメントが実現できる。
【0048】本発明の光素子実装構造によれば、上記構
成の光素子実装用基板の凹部に光素子をこの光素子の下
面の一辺を傾斜面に当接させて載置し、光素子を前記光
ファイバ実装用の溝もしくは光導波路に対して位置決め
するとともに、導電性相互接続部材を介して光素子下面
の電極パッドを接続パッドに接続したことから、光素子
をフリップチップ実装により光ファイバ実装用の溝もし
くは光ファイバ接続用の光導波路に対して容易に、かつ
精度良く位置決めすることができ、光素子と光ファイバ
との位置整合を精度良く行なうことができる、光モジュ
ール等の生産性に優れたものとなる。
【0049】また、光素子を凹部に対して傾斜面に沿っ
て滑らせるようにして容易に搭載して実装することがで
き、光ファイバ実装用の溝もしくは光ファイバ接続用の
光導波路に対して平行方向の光素子の位置アライメント
は、その傾斜面の加工精度によって精密に制御すること
ができ、高さ方向についても同様に高精度の位置アライ
メントが実現できる。
【0050】さらに、本発明の光素子実装構造におい
て、導電性相互接続部材をその中央部の断面積が接続パ
ッドおよび電極パッドとの接続部の断面積よりも小さい
ものとしたときには、光素子搭載部の凹部底面と光素子
との間に導電性相互接続部材の表面張力が作用すること
となって光素子はその下面の一辺を傾斜面に当接させつ
つ凹部の底面方向に引っ張られることとなり、より高精
度なアライメントが可能なものとなる。
【0051】以上により、本発明によれば、フリップチ
ップ実装により光素子を位置精度良くかつ容易に実装す
ることができ、光モジュール等の生産性に優れ、しかも
光素子実装の信頼性が高い光素子実装用基板ならびにそ
れを用いた光素子実装構造を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光素子実装用基板ならびに光素子実装
構造の実施の形態の一例を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の光素子実装用基板ならびに光素子実装
構造の実施の形態の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・光素子実装用基板 2・・・凹部 2a・・傾斜面 3・・・光ファイバ実装用の溝 4・・・光ファイバ 5・・・光素子 6・・・接続パッド 7・・・電極パッド 8・・・導電性相互接続部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に、光素子搭載用の凹部と、一端が
    前記凹部の近傍に位置する光ファイバ実装用の溝もしく
    は光ファイバ接続用の光導波路とが形成されて成り、前
    記凹部は、その底面に光素子実装用の接続パッドを有す
    るとともに、側壁に、光素子の下面の一辺が当接する傾
    斜面を有していることを特徴とする光素子実装用基板。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光素子実装用基板の前記
    凹部に光素子を該光素子の下面の一辺を前記傾斜面に当
    接させて載置し、前記光素子を前記光ファイバ実装用の
    溝もしくは光導波路に対して位置決めするとともに、導
    電性相互接続部材を介して前記光素子下面の電極パッド
    を前記接続パッドに接続したことを特徴とする光素子実
    装構造。
  3. 【請求項3】 前記導電性相互接続部材は、その中央部
    の断面積が前記接続パッドおよび前記電極パッドとの接
    続部の断面積よりも小さいことを特徴とする請求項2記
    載の光素子実装構造。
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