JP3709075B2 - 光素子実装方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信システムあるいはコンピュータ・交換機等において光信号の伝送に用いられる光素子実装用基板を用いた光素子実装方法に関し、特に光素子の高精度な位置合わせが容易に行なえる光素子実装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光通信システムやコンピュータ・交換機等の光信号伝送システムにおいては、光素子実装用基板上で光ファイバや光導波路等の光伝送路と半導体レーザ等の発光素子やフォトダイオード等の受光素子等の光素子とを位置精度良く接続した光モジュールが用いられる。このような光モジュールに使用される光素子実装用基板においては光伝送路と光素子との精密な光軸整合を行なって光素子を実装することが必要である。
【0003】
そこで、光モジュールの製造時に基板への光素子の実装のための手作業による光軸調整を不要にすべく、光素子実装方法として、光素子を基板に対して半田バンプ等のボンディングボールからなる導電性相互接続部材を介していわゆるフリップチップ実装し、そのボンディングボールを溶融する際の表面張力を利用したセルフアライメントにより位置決めするパッシブアライメント法が提案されている。
【0004】
このようなパッシブアライメント法により光素子実装用基板上に光素子を実装する場合、基板上で光ファイバあるいは光導波路の光信号伝搬部であるコア部の高さと光素子の受発光部の高さを合わせるには、例えば、光素子を実装する際に光素子に一定の圧力をかけることによってボンディングボールを押しつぶすことにより光素子の高さを調整する方法が用いられている。
【0005】
また、高さ方向の位置合わせを精度良くかつ簡単に行なうために、例えば "Assembly and Wiring Technologies in PLC Platforms for Low-Cost and High-Speed Applications" IEEE 1997 Electronic Components and Technology Conference Proceedings (ECTC 1997), p632 には、シリコン基板からなる光素子実装用基板上に所定高さのシリコンテラスと呼ばれる段差部を設け、光素子にボンディングボールを押しつぶす方向の圧力をかけた際に光素子の下面をこのシリコンテラスに接触させることにより光素子の高さ方向の位置合わせを行なう光素子実装構造および方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来のパッシブアライメント法を用いた光素子実装方法によれば、水平方向の位置決めを行なった後に光素子の上から圧力をかけて高さ方向の位置決めを行なっているため、水平方向および高さ方向の実装位置決めを同時に行なうことができず、作製工程に手間がかかってしまい、光素子を精度良くかつ容易に実装することが困難であるという問題点があった。
【0007】
また,従来の光素子実装方法・実装構造では、いずれも光素子を実装する際に光素子に対してボンディングボールを押しつぶす方向に圧力をかけるため、その実装構造においてボンディングボールは中央部が太くなった太鼓型あるいは樽型の形状となっており、そのような太鼓型あるいは樽型の導電性相互接続部材では、光素子を実装後に温度サイクル等の熱的な負荷をかけた際に、基板と接続部材との接触部分に機械的応力が集中して接続部材の破壊や剥離を生じるため、実装の信頼性が低くなるという問題点があった。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みて案出されたものであり、その目的は、フリップチップ実装により光素子を位置精度良くかつ容易に実装することができ、光モジュール等の生産性に優れ、しかも光素子実装の信頼性が高い光素子実装方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の光素子実装方法は、底面に光素子実装用の接続パッドを有するとともに、側壁に傾斜面を有する凹部と、一端が前記凹部の近傍に位置する光ファイバ実装用の溝もしくは光ファイバ接続用の光導波路と、をその上面に有して成る光素子実装用基板に対して、下面に電極パッドを有する光素子を実装する方法であって、前記光素子実装用基板の前記凹部に光素子を該光素子の下面の一辺で前記傾斜面に当接させて載置し、導電性相互接続部材を介して前記光素子下面の電極パッドを前記接続パッドに接続することにより、前記光素子をその下面の一辺で前記傾斜面に当接しつつ前記凹部の底面方向に引っ張らせて、前記光素子を前記傾斜面上を移動させて前記光ファイバ実装用の溝もしくは光導波路に対して位置決めすることを特徴とするものである。
【0011】
さらに、本発明の光素子実装方法は、前記光素子を実装したときに、前記導電性相互接続部材は、その中央部の断面積が前記接続パッドおよび前記電極パッドとの接続部の断面積よりも小さいことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光素子実装方法について添付図面に基づき説明する。
【0013】
図1は本発明の光素子実装方法を説明するための実施の形態の一例を示す分解斜視図であり、図2はその実装状態を示す断面図である。
【0014】
これらの図において、1は光素子実装用基板であり、2はその基板1上面に形成された光素子搭載用の凹部、3はその凹部2の近傍に一端が位置するように形成された光ファイバ実装用の溝、4は光ファイバ、5は光素子、6は凹部2の底面に形成された光素子5実装用の接続パッド、7は光素子5の下面に形成された電極パッド、8は導電性相互接続部材である。なお、この例では光ファイバ実装用の溝3をその一端が凹部2の近傍に位置するように形成した例を示しているが、凹部2と光ファイバ実装用の溝3との間に、光ファイバ接続用の光導波路をその一端が凹部2の近傍に位置するように形成したものであってもよい。
【0015】
また、2aは凹部2の側壁であって光素子5がその下面の一辺で当接する傾斜面であり、光素子5の凹部2への搭載時に光素子5がその下面の一辺で当接することにより、光素子5を光ファイバ実装用の溝3もしくは光ファイバ接続用の光導波路に対して位置決めするものである。この例では、四角形状の光素子5に対して、傾斜面2aを四角穴状に形成した凹部2の4つの側壁にそれぞれ形成した例を示しているが、この傾斜面2aは、光素子5の形状に応じてその位置決めができるように凹部2の側壁の一部に形成されていればよいものである。
【0016】
例えば、光素子5がその下面に光ファイバ実装用の溝3もしくは光ファイバ接続用の光導波路に対していわゆるX方向またはY方向の一辺を有している場合に凹部2のその一辺に当接する傾斜面2aを形成すれば、光素子5のX方向またはY方向の位置決めを容易に行なうことができる。また、光素子5がその下面にX方向およびY方向の直交する2辺を有している場合に凹部2にその2辺の各々に当接するようにX方向およびY方向の2つの隣り合う傾斜面2aを形成すれば、光素子5のX方向およびY方向の位置決めを容易に行なうことができる。さらに、光素子5の下面が四角形状の場合に凹部2にそのうちの3つの辺または4つの辺に当接するように3つまたは4つの傾斜面2aを形成すれば、X方向およびY方向の位置決めとともに高さ方向であるZ方向の位置決めも容易に行なえるものとなる。
【0017】
このように、本発明に係る光素子実装用基板1によれば、その上面の光素子搭載用の凹部2が、その底面に光素子実装用の接続パッドを有するとともに、側壁に光素子5が光素子5の下面の一辺で当接しつつその上を滑らかに移動する傾斜面2aを有していることから、光素子5をいわゆるフリップチップ実装により実装して光ファイバ実装用の溝3もしくは光ファイバ接続用の光導波路に対して容易に、かつ精度良く位置決めすることができ、これにより光素子5と光ファイバ4との位置整合を精度良く行なうことができる、光モジュール等の生産性に優れた光素子実装用基板1ならびに光素子実装構造となる。
【0018】
しかも、本発明に係る光素子実装用基板1によれば、凹部2に傾斜面2aを設けることにより、凹部2の開口がその傾斜面2aを有する側壁において底面に対して徐々に広がることとなるので、光素子5をこの傾斜面2aに沿って滑らせるようにして搭載することにより、光素子搭載部である凹部2に対してその上方から光素子5を容易に搭載して実装することができる。
【0019】
また、光素子5の実装の位置決めに傾斜面2aを利用することから、光ファイバ実装用の溝3もしくは光ファイバ接続用の光導波路に対して平行方向の光素子5の位置アライメントは、その傾斜面2aの加工精度によって精密に制御することができるものとなり、高精度の位置アライメントが実現できる。
【0020】
また、前述のように傾斜面2aを複数設けて光素子5の高さ方向の位置決めも行なえるようにしたときには、光素子5は、凹部2の傾斜面2aを滑って光素子5の受発光部と溝3もしくは光導波路との高さが同じになる所定の位置で止まり、基板1に対して垂直方向の位置決めも容易に、かつ精度良く行ないつつ導電性相互接続部材8により電極パッド7を接続パッド6に接続して実装することができ、これにより光素子5の受発光部と光ファイバ4のコア部4aとの光軸合わせも容易に、かつ精度良く行なって光素子5を実装することができる。
【0021】
このような傾斜面2aは凹部2内に搭載される光素子5の大きさとそのアライメント位置に応じて設定するものであるが、傾斜面2aの形状は、傾斜面2aと凹部2の底面とが交わる辺が光素子5の傾斜面2aと当接する一辺よりも光素子5の内側に位置することが必要となる。このとき、凹部2の底面と傾斜面2aとがなす角度は、0度より大きく90度より小さいものとなる。
【0022】
また、凹部2の深さは、接続パッド6と導電性相互接続部材8と電極パッド7の3つを合わせた高さ(接続パッド6と電極パッド7との間で表面張力が効く距離)よりも深いことが必要となる。
【0023】
また、凹部2の形状が上から見たときに四角形状をなす場合には、接続する光ファイバ4または光導波路の導波部分に光素子5の受光部あるいは発光部が位置するように光素子5が4面の傾斜面2aと当接して支えられるようにすることが好ましく、このとき、この4面により囲まれる形状は光素子5の底面の形状に等しいものとなる。
【0024】
また、傾斜面2aは光素子5を凹部2に搭載する際に光素子5の底面が傾斜面2aの表面形態(突起や表面粗さ・うねり等)に影響されずに滑らかに傾斜面2a上を移動することが可能である程度に滑らかな表面形態であることを必要とする。
【0025】
本発明に係る光素子実装用基板1としてシリコン基板を用いた場合には、光素子搭載部である凹部2の底面と傾斜面2aがなす角度は固定されることとなり、基板表面に垂直な方向が〔100〕方向を有するシリコン単結晶基板の場合であれば、凹部2の底面と傾斜面2aとがなす角度は54.74度である。
【0026】
このような傾斜面2aを有する凹部2の形成方法としては、光ファイバ実装用の溝3を加工するのと同様の方法によればよい。つまり、シリコン基板であれば、まずその表面にSiO2 膜を形成し、その上にフォトリソグラフィ法によりレジストパターンを形成する。次に、これをマスクとしてKOH(水酸化カリウム)による異方性エッチングを利用して凹部2を形成する。このとき、底面がXμm×Yμmの直方体の光素子5を搭載するための深さが100 μmの凹部2であれば、その凹部2の底面の寸法は(X−70)μm×(Y−70μm)となり、開口の寸法は(X+70)μm×(Y+70)μmとなる。
【0027】
また、光素子実装用基板1としてアルミナ基板やガラスセラミックス基板等を用いた場合には、基板1上に、凹部2および光ファイバ実装用の溝3もしくは光ファイバ接続用の光導波路を形成する樹脂層を形成するとよい。このような樹脂層の樹脂としては、例えばポリイミドやエポキシ系の樹脂を使用し、その上にアルミニウム等の金属膜をスパッタリング法や蒸着法により形成し、フォトリソグラフィ法により金属膜のパターニングを行ない、これをマスクとしてRIEあるいはECRを用いて異方性エッチングを行ない、凹部2を形成する。このとき、RIEあるいはECRの加工条件を調整することによって、傾斜面2aと凹部2の底面がなす角度は任意の角度で形成することが可能で、前記の条件を満たす凹部2を設計して形成すればよい。
【0028】
さらに、光素子5の電極パッド7と光素子搭載部である凹部2の底面の接続パッド6とを導電性相互接続部材8で接続する際において、図2に示したように、導電性相互接続部材8の中央部の断面積を接続パッド6および電極パッド7との接続部の断面積よりも小さいものとしたときは、光素子実装用基板1の光素子搭載部と光素子との間に導電性相互接続部材8の表面張力が作用することとなるため、光素子5はその下面の一辺を傾斜面2aに当接させつつ凹部2の底面方向に引っ張られることとなり、光素子5が基板1に対して水平方向の位置が修正されて設置され、より高精度なアライメントが可能になる。
【0029】
また、従来技術の実装方法・実装構造では光素子を実装する際に導電性相互接続部材であるボンディングボールを押しつぶす方向に圧力をかけていたためにボンディングボールの破壊や剥離が生じやすかったが、本発明によれば、光素子5の高さ方向の位置決めは光素子5が凹部2の側壁の傾斜面2aを滑って所定の位置で止まることによって行なうため、導電性相互接続部材8ヘの過剰な圧力を加えることなく実装を行なうことができるため、導電性相互接続部材8の破壊や剥離が生じることがなく、信頼性が高い光素子実装構造となる。
【0030】
さらに、本発明の光素子実装方法において、導電性相互接続部材8をその中央部の断面積が接続パッド6および電極パッド7との接続部の断面積よりも小さいものとした場合には、接続パッド6と電極パッド7とを接続する際の張力が大きくなって光素子5をより確実に傾斜面2aに当接させることができるとともに、光素子5を実装後に温度サイクル等の熱的な負荷をかけた際に発生する機械的応力が導電性相互接続部材8のくびれた中央部に集中することになって、導電性相互接続部材8の破壊や接続パッド6または電極パッド7からの剥離がなくなり、光素子5の実装信頼性を向上させることができる。
【0031】
次に、図1および図2に示したような本発明の光素子実装方法の具体例を、基板1にシリコン基板を用いた場合を例にとって説明する。
【0032】
まず、表面にSiO2 から成るシリコンの熱酸化膜が形成されたシリコン基板1を用意し、周知のフォトリソグラフィ法によりレジストパターンを形成し、これをマスクとしてHF(フッ酸)によりSiO2 をエッチングした後、SiO2 膜をマスクとしてKOH(水酸化カリウム)による異方性エッチングを行ない、シリコン基板1に光ファイバ実装用の溝3であるV溝と、光素子搭載部である凹部2とを形成した。
【0033】
ここで、傾斜面2aとしては凹部2と傾斜面2aとがなす角度が54.74 度とし、凹部2の深さを100 μmとした。また、凹部2の底面から搭載した光素子5の底面までの距離は50μmとし、光素子5として大きさが210 μm×210 μmの発光素子を搭載するため、凹部2の開口の大きさを280 μm×280 μm、底面の大きさを140 μm×140 μmとした。
【0034】
その後、マスクとして使用したSiO2 膜を除去し、周知の熱酸化法によりシリコン基板1の表面に再度SiO2 膜を厚み2μmで形成した。
【0035】
なお、このように基板1にシリコン基板を用いた場合には、光ファイバ実装用の溝3および凹部2を同時にフォトリソグラフィ法によりパターン加工することができ、フォトマスクは1枚でよく、アライメント精度も上がる点で好適なものとなる。
【0036】
次いで、シリコン基板1上面にスパッタリング法によりCr(厚み0.03μm)/Au(厚み2μm)膜を成膜した後、フォトリソグラフィ法により所定のパターンを形成することにより、直径60μmの円形の接続パッド6ならびに電気配線を形成した。このとき、下面に直径40μmの円形の電極パッド7を有する光素子5の電極パッド7に、導電性相互接続部材8として体積が約12600μm3(40μm径×10μm厚み)の半田(Pd:97重量%/Sn:3重量%)層を用いて直径50μmの半田ボールを接着し、その後、それぞれの半田ボールを各接続パッド6に接触させるようにして、かつ光素子5をその下面の一辺で傾斜面2aに当接させつつ凹部2にすっかり収まるようにして光素子搭載部に載置し、半田リフローを行なって光素子5を搭載し実装した。
【0037】
このとき、半田層と半田ボールによる導電性相互接続部材8の体積は約78050μm3であり、直径40μmの電極パッド7と直径60μmの接続パッド6とそれらの距離40μmとで形成される円錐台の体積の約81640μm3よりも小さくなることから、導電性相互接続部材8の形状は、中央部がくびれた鼓型となり、光素子5はその下面の一辺を上記の傾斜面2aの所定の位置に当接させて設置された。
【0038】
次に、光ファイバ4を溝3の上方から基板1上に搭載し、その端面を光素子5に突き当てることによって正しい位置に設置し、エポキシ樹脂の接着剤により固定した。なお、この固定はUV硬化樹脂の接着剤あるいは半田を用いて行なってもよい。
【0039】
そして、このようにして作製した本発明に係る光素子実装用基板1を用いた光素子実装構造について、光素子5として発光素子を実装して発光素子の発光部と光ファイバ4との結合損失を測定したところ、±1μmの精度で精度良く実装できていることが確認できた。
【0040】
また、光素子5の実装工程においては、X,Y,Z方向の実装位置決めを同時に行なうことができ、実装工程が容易になったことも確認できた。
【0041】
また、このようにして作製した本発明に係る光素子実装構造に対して85℃85%RHの高温高湿における信頼性評価を行なったところ、出射光強度の変化は±1dB以内であり、実用上の問題はなかった。さらに、導電性相互接続部材8として使用した半田部分においても破壊や剥離等の異常は観察されなかった。
【0042】
なお、以上はあくまで本発明の実施の形態の例示であって、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や改良を加えることは何ら差し支えない。
【0043】
例えば、上記の例では基板1としてシリコン基板を用いたが、セラミック基板や多層セラミック基板等を用いてもよく、また、光ファイバ実装用の溝3や光素子搭載部である凹部2・傾斜面2aは、基板1上にコーティングしたポリイミド樹脂やシロキサンポリマのようなエポキシ樹脂等をRIEまたはECRで加工し、あるいはダイシングで切り出して形成してもよい。
【0044】
また、導電性相互接続部材8としては、半田として組成がPd:60重量%/Sn:40重量%のものやAu:80重量%/Sn:20重量%のもの、あるいはAu/Geから成るもの等を用いてもよく、その他、Pb−AgやBi−Sn・In:52% Sn:48%・Ni−Au・Au・Cu等を用いてもよい。
【0045】
【発明の効果】
以上のように、本発明の光素子実装方法によれば、底面に光素子実装用の接続パッドを有するとともに、側壁に傾斜面を有する凹部と、一端が前記凹部の近傍に位置する光ファイバ実装用の溝もしくは光ファイバ接続用の光導波路と、をその上面に有して成る光素子実装用基板に対して、下面に電極パッドを有する光素子を実装する方法であって、前記光素子実装用基板の前記凹部に光素子を該光素子の下面の一辺で前記傾斜面に当接させて載置し、導電性相互接続部材を介して前記光素子下面の電極パッドを前記接続パッドに接続することにより、前記光素子をその下面の一辺で前記傾斜面に当接しつつ前記凹部の底面方向に引っ張らせて、前記光素子を前記傾斜面上を移動させて前記光ファイバ実装用の溝もしくは光導波路に対して位置決めするようにしたことから、この傾斜面を利用することにより光素子をフリップチップ実装により光ファイバ実装用の溝もしくは光ファイバ接続用の光導波路に対して容易に、かつ精度良く位置決めすることができ、光素子と光ファイバとの位置整合を精度良く行なうことができる、光モジュール等の生産性に優れたものとなる。
【0049】
また、光素子を凹部に対して傾斜面に沿って滑らせるようにして容易に搭載して実装することができ、光ファイバ実装用の溝もしくは光ファイバ接続用の光導波路に対して平行方向の光素子の位置アライメントは、その傾斜面の加工精度によって精密に制御することができ、高さ方向についても同様に高精度の位置アライメントが実現できる。
【0050】
さらに、本発明の光素子実装方法において、前記光素子を実装したときに、導電性相互接続部材をその中央部の断面積が接続パッドおよび電極パッドとの接続部の断面積よりも小さくなるようにしたときには、光素子搭載部の凹部底面と光素子との間に導電性相互接続部材の表面張力が作用することとなって光素子はその下面の一辺で傾斜面に当接しつつ凹部の底面方向に引っ張られることとなり、より高精度なアライメントが可能なものとなる。
【0051】
以上により、本発明によれば、フリップチップ実装により光素子を位置精度良くかつ容易に実装することができ、光モジュール等の生産性に優れ、しかも光素子実装の信頼性が高い光素子実装用基板ならびにそれを用いた光素子実装構造を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光素子実装方法の実施の形態の一例を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の光素子実装方法の実施の形態の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・光素子実装用基板
2・・・凹部
2a・・傾斜面
3・・・光ファイバ実装用の溝
4・・・光ファイバ
5・・・光素子
6・・・接続パッド
7・・・電極パッド
8・・・導電性相互接続部材
Claims (2)
- 底面に光素子実装用の接続パッドを有するとともに、側壁に傾斜面を有する凹部と、一端が前記凹部の近傍に位置する光ファイバ実装用の溝もしくは光ファイバ接続用の光導波路と、をその上面に有して成る光素子実装用基板に対して、下面に電極パッドを有する光素子を実装する方法であって、
前記光素子実装用基板の前記凹部に光素子を該光素子の下面の一辺で前記傾斜面に当接させて載置し、導電性相互接続部材を介して前記光素子下面の電極パッドを前記接続パッドに接続することにより、前記光素子をその下面の一辺で前記傾斜面に当接しつつ前記凹部の底面方向に引っ張らせて、前記光素子を前記傾斜面上を移動させて前記光ファイバ実装用の溝もしくは光導波路に対して位置決めすることを特徴とする光素子実装方法。 - 前記光素子を実装したときに、前記導電性相互接続部材は、その中央部の断面積が前記接続パッドおよび前記電極パッドとの接続部の断面積よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の光素子実装方法。
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