JPH11337675A - 原子炉格納容器およびその建設方法 - Google Patents

原子炉格納容器およびその建設方法

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JPH11337675A
JPH11337675A JP10143504A JP14350498A JPH11337675A JP H11337675 A JPH11337675 A JP H11337675A JP 10143504 A JP10143504 A JP 10143504A JP 14350498 A JP14350498 A JP 14350498A JP H11337675 A JPH11337675 A JP H11337675A
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liner
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reactor
rccv
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    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C13/00Pressure vessels; Containment vessels; Containment in general
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04HBUILDINGS OR LIKE STRUCTURES FOR PARTICULAR PURPOSES; SWIMMING OR SPLASH BATHS OR POOLS; MASTS; FENCING; TENTS OR CANOPIES, IN GENERAL
    • E04H5/00Buildings or groups of buildings for industrial or agricultural purposes
    • E04H5/02Buildings or groups of buildings for industrial purposes, e.g. for power-plants or factories
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Abstract

(57)【要約】 【課題】建設現場におけるRCCV工事の作業を削減
し、建設作業の効率化、能率化を図って安全性を向上さ
せ、建設期間の大幅短縮を図った原子炉格納容器および
その建設方法を提供する。 【解決手段】原子炉建屋に鉄筋コンクリート製の原子炉
格納容器2を収納させる。原子炉格納容器2を構成する
円筒部ライナ10とこのライナ10外側配設のRCCV
内側配筋11,90とを予め地上にて組み立てて建設現
場に吊り込み、据付けたものである。原子炉格納容器
2,10を上部のドライウェル28と下部の圧力抑制室
25とに区画するダイアフラムフロア8や原子炉格納容
器2の頂部を覆設するトップスラブは、これらを構成す
るダイアフラムフロアライナモジュール85およびトッ
プスラブモジュールをいずれも予め地上にて一体構造物
に組み立てて建設現場の設定位置に吊り下ろして据付け
たものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子力発電所に設
置される原子炉建屋の建設技術に係り、特に原子炉建屋
内に鉄筋コンクリート製の原子炉格納容器を格納させた
原子炉格納容器およびその建設方法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所には原子炉建屋内に原子炉
格納容器が格納されている。この原子炉格納容器は、鉄
筋コンクリート製で、円筒部ライナである鋼製ライナー
の外側に、内側配筋と外側配筋を配筋したコンクリート
駆体を配置した構造となっている。例えば改良型沸騰水
型原子力発電所(以下、ABWR原子力発電所とい
う。)における原子炉格納容器の建設工事は、ABWR
原子力発電所建設工程のクリティカルパスとなってい
る。
【0003】従来の鉄筋コンクリート製原子炉格納容器
(以下、RCCVという。)の建設方法をABWR発電
所を例にとって図16ないし図19に説明する。
【0004】図16は、ABWR原子力発電所の原子炉
建屋1内を概略的に示す部分断面図であり、原子炉建屋
1内にRCCV2が格納されており、このRCCV2内
に原子炉圧力容器3が格納される。原子炉圧力容器3
は、基礎床としての原子炉建屋マット4上に立設された
原子炉圧力容器支持ペデスタル(以下、RPV支持ペデ
スタルという。)5に支持される。
【0005】一方、RCCV2は、円筒形の壁6とトッ
プスラブと呼ばれる上部床7とから構成される鉄筋コン
クリート構築物であり、図16に示すように構成され
る。RCCV2は、図17ないし図19に示す建設工事
でABWR原子力発電所に据え付けられる。図17はR
CCV2の円筒壁6の工事中の断面図であり、図18は
ダイアフラムフロア8の工事を示す断面図であり、また
図19は、RCCV2のトップスラブの工事を示す断面
図である。
【0006】RCCV2は、図17に示すように、鋼製
ライナ10の外周側に内側配筋11と外側配筋12が配
筋される一方、鋼製ライナ10にはコンクリートへのア
ンカの役割を果すカットティ材13が取り付けられる。
鋼製ライナ10は、予め工場もしくは現場近傍の地上に
て輪切り構造のライナエレメントを組み立てて円筒状に
製造したもので、トーラス状、スリーブ状あるいはリン
グ状プレハブライナエレメントを多段構造に積み上げて
円筒状あるいはスリーブ状に構成される。
【0007】RCCV2の建設時には、図16および図
17に示すように、原子炉建屋マット4が施工された
後、ライナエレメントであるライナ1段目15を揚重機
により原子炉建屋1内に吊り込み、ライナ1段目15を
原子炉建屋マット4上に据え付ける。ライナ1段目15
の高さは、圧力抑制室ライナ16とダイアフラムライナ
17までを一体とするのが一般的である。
【0008】鋼製ライナ10のライナ1段目15には、
図17に示すように、原子炉建屋1に貫通する配管,電
気ケーブル,計装配管等のペネトレーション18および
人員アクセス・機器搬出入用のハッチ19が取り付けら
れているが、配管ペネトレーション18の一部は二重管
構造となって荷重的に大きいため、口径の大きいペネト
レーション18は、仮設の斜材等の仮設材20で仮支持
される。ハッチ19についても同様に仮設材にて支持さ
れて現場内に吊り込まれる。
【0009】ライナ1段目15が吊り込まれた後、ライ
ナ1段目15の外周側にて鉄筋コンクリート工事を開始
する。RCCV2の内側配筋11および外側配筋12の
施工を行ない、外側型枠22を取り付け、コンクリート
の打設を実施する。ライナ1段目15はコンクリート打
設時の内側の型枠を兼ねている。RCCVコンクリート
の打設はRCCV自体が原子炉建屋躯体の一部となって
いるため、一般的には原子炉建屋1の1フロア分ずつ実
施される。
【0010】ライナ1段目15のRCCVコンクリート
工事と並行してRCCV2の内部では、図16に示すよ
うに、RCCV底部ライナ23、RPV支持ペデスタル
5、圧力抑制室アクセストンネル24等内部構造物の組
立が実施される。RPV支持ペデスタル5は鋼製で、内
部にグラウトか充填される構造となっている。
【0011】圧力抑制室25の内部構造物がある程度据
え付いた段階で次のライナエレメントであるライナ2段
目26の吊り込みが実施される。ライナ2段目26もラ
イナ1段目15と同様に、予め工場もしくは現場近傍の
地上でリング状の輪切りエレメントを円筒状に組み立て
たものであり、口径の大きいペネトレーション18およ
びハッチ19は仮設材で支持されて現場内に吊り込まれ
る。ライナ2段目26はドライウェルライナ27を一体
とするのが一般的である。ドライウェルライナ27で囲
まれた内部にドライウェル28が形成される。
【0012】ライナ2段目26が吊り込まれた後、ライ
ナ1段目15とライナ2段目26の周溶接が実施され
る。周溶接が完了すると、図17に示されたライナ1段
目15と同様、ライナ2段目26の外周側にて鉄筋コン
クリート工事が開始され、RCCV2の内側配筋11、
外側配筋12および外側型枠22を取り付け、コンクリ
ートの打設を順次実施していく。
【0013】一方、圧力抑制室25内の内部構造物の取
込みが完了した段階で、図18に示すようにダイアフラ
ムフロア(以下、DFという。)工事が開始される。
【0014】ダイアフラムフロア(DF)8は鋼板のシ
ールプレート30と鉄筋コンクリート31で構成される
構造物で、DF8を境としてRCCV2内を下部の圧力
抑制室25と上部のドライウェル28に分離形成(区
画)している。ダイアフラムフロア8は内側端部をRP
V支持ペデスタル5で、外側端部をダイアフラムライナ
17を介してRCCV円筒壁6に支持される構造となっ
ている。
【0015】ダイアフラムフロア8の施工は、まず最初
に、DF8のシールプレート30および鉄筋コンクリー
ト31の施工荷重を支持する仮設支持構造物33の取付
を実施する。図18の仮設支持構造物33はRPV支持
ペデスタル5からの跳ね出し鋼材による支持方法を示し
たものであるが、RCCV円筒部コンクリート駆体の進
捗によってはRPV支持ペデスタル5とRCCV2の両
端支持、また、原子炉建屋マット4から一般建築と同
様、仮設の支保工を組み立てて支持する方法もある。
【0016】仮設支持構造物33の取付が完了すると、
鋼板製のシールプレート30の据付を実施する。シール
プレート30は一般に、扇状に3〜4分割されたプレー
トエレメントを仮設支持構造物33上に吊り下ろし、溶
接にてドーナツ状あるいはトーラス状に一体に組み立て
る。
【0017】シールプレート30の据付完了およびRP
V支持ペデスタル5の内部グラウト完了後、配筋工事を
実施する。ダイアフラムフロア配筋体34は、放射・円
周配筋であり、放射・円周配筋34の外側の端部はダイ
アフラムライナ17に固定の配筋カプラ35にグラウト
継手により結合される構造となっている。
【0018】配筋工事完了後、コンクリートの打設工事
を実施する。そして、DF鉄筋コンクリート31の強度
発現後、上部ドライウェル28内へ内部構造物の搬入を
開始するとともに、DF仮設支持構造物33の撤去を実
施する。
【0019】上部ドライウェル28の内部構造物の取込
みが完了し、またRCCV2の円筒部6のコンクリート
打設がトップスラブ7下まで完了した段階で、図19に
示すように、RCCVトップスラブ7の施工を開始す
る。トップスラブ7は鋼板のトップスラブライナ37、
RCCV内部フランジ38および鉄筋コンクリート39
で構成され、RCCV円筒部6から片持ち支持される構
造となっている。
【0020】トップスラブ7の施工の前に、上部ドライ
ウェル28内に据え付けられた原子炉遮蔽壁30に支持
用ブラケット41を撤去可能に取り付け、またRCCV
円筒部6のコンクリート打設完了面に支持用の支柱43
の取付を実施する。
【0021】トップスラブ7は予め現場近傍の地上に
て、トップスラブライナ37、RCCV下部フランジ3
8、直交配筋44および内蔵支持構造材45を一体構造
にプレハブして吊り込まれる。
【0022】内蔵支持構造材45はプレハブされて一体
構造となったトップスラブ7の吊り込み時の支持構造材
になるとともに、原子炉遮蔽壁40の支持用ブラケット
41とRCCV円筒部の支柱43にて内蔵支持構造材4
5を支持することにより、トップスラブ7の据付時およ
びコンクリート打設時の荷重を支持する役割を果す。
【0023】プレハブされて一体構造となったトップス
ラブ7の吊込み後、ライナ2段目26とトップスラブラ
イナ37の周溶接が実施される。溶接はRCCV2内側
からの片側溶接にて実施される。
【0024】ライナの溶接作業と並行して、RCCV円
筒部6の内側および外側配筋11,12とトップスラブ
配筋44の取合部配筋46の施工が実施される。取合部
配筋46完了後、トップスラブ7のRCCV円筒部分外
側に型枠を取り付け、コンクリートの打設を実施する。
そして、トップスラブコンクリート39の強度発現後、
原子炉遮蔽壁40の支持用ブラケット41の撤去を実施
する。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】従来のRCCVの建設
方法においてはRCCV円筒部6の施工は、鋼製ライナ
10の吊込みおよび据付を実施した後、RCCV2の配
筋作業に着手するが、このためには、まずRCCV内側
配筋作業用の足場を組み立て、RCCV内側配筋11の
配筋作業を行う。RCCV内側配筋11の配筋作業後、
一旦足場を解体して再度RCCV外側配筋作業用の足場
の組立を実施してから外側配筋12の配筋作業を実施し
なければならず、RCCV2の建設工事が長い期間を要
する原因となっていた。
【0026】また、従来のRCCVダイアフラムフロア
部の施工はライナ2段目26が吊り込まれた後、仮設支
持構造物33、シールプレート30および配筋作業34
を現場内で実施していたため、いずれもライナ2段目2
6とRPV支持ペデスタル5の間の狭い場所への搬入作
業となり、作業性が良くなかった。
【0027】さらに、従来のRCCV2のトップスラブ
部の施工は、トップスラブ7とRCCV円筒部6の取合
いにおいて、トップスラブ配筋44が直交配筋であるの
に対し、RCCV円筒部6の配筋11,12は円周状あ
るいは円筒状に上がってくるため、RCCV円筒部6の
縦配筋11,12をトップスラブ定着部まで先に上げて
おくと、プレハブされて一体構造となったトップスラブ
7を吊り込む際にトップスラブ直交配筋44とRCCV
円筒縦配筋11,12の定着部分が干渉してしまう。こ
のため、RCCV円筒部6の内側および外側配筋11,
12をトップスラブ7下で一旦止めておき、トップスラ
ブ7吊込み完了後にRCCV円筒部配筋46とトップス
ラブ7の定着部の取合い配筋作業が発生し、この取合い
配筋作業がトップスラブ施工工程を短縮できない要因と
なっていた。
【0028】さらにまた、従来のRCCV2のトップス
ラブ部の施工において、トップスラブ7の据付時および
コンクリート打設時の荷重支持用として原子炉遮蔽壁4
0に支持用ブラケット41を取り付けている。支持用ブ
ラケット41の内蔵支持構造材45の内側端部とトップ
スラブ直交配筋44のループ状最外筋の干渉を避けて、
内蔵支持構造材45の内側端部を最外筋手前で止めてい
る。このため、支持用ブラケット41が必要となってい
た。この支持用ブラケット41はトップスラブ7のコン
クリート強度発現後、本設構造物の取付と干渉するため
撤去しなければならなかった。
【0029】また、従来のRCCV2の鋼製ライナ10
に取付く貫通ペネトレーション18およびハッチ19は
鋼製ライナ10から仮設斜材20等で仮支持されている
ため、RCCVライナ10吊込み後、RCCV配筋1
1,12の配筋作業を開始した段階で配筋作業と干渉す
る部材について付け替え作業が発生し、RCCV配筋作
業と錯綜する要因となっていた。
【0030】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、建設現場内のRCCV工事の作業を大幅に削
減し、RCCV工事の作業の効率化、能率化を図って安
全性を確保し、さらにRCCV工事の大幅な工程短縮、
工事期間の短縮を図ることができる原子炉格納容器およ
びその建設方法を提供することを目的とする。
【0031】本発明の他の目的は、鋼製の円筒部ライナ
の外側に現場近傍の地上にてRCCVの内側配筋を独立
して組み立て、鋼製ライナと内側配筋を同時に建設現場
の所定位置に吊り込み、建設現場内のRCCV内側配筋
作業(足場組立,配筋,足場解体)を削減し、RCCV
建設工事の工程を短縮する原子炉格納容器およびその建
設方法を提供することを目的とする。
【0032】本発明のさらに他の目的は、仮設支持構造
物、ダイアフラムフロアライナモジュール、トップスラ
ブモジュールを予め作業性の良い地上にて地組みし、建
設現場内に吊り込むことにより、建設現場内の作業を大
幅に削減する原子炉格納容器およびその建設方法を提供
するにある。
【0033】本発明の別の目的は、トップスラブ配筋体
とRCCV円筒部との定着部取合い形状をRCCV円筒
部配筋に合せてトップスラブ配筋体に配筋継手を設けて
放射状に曲げることにより、トップスラブモジュールを
RCCV円筒部配筋に干渉なく吊り込むことが可能とな
り、トップスラブ吊り込み後の定着部取合い配筋作業を
削減し、トップスラブ施工工程を大幅に短縮することが
可能な原子炉格納容器およびその建設方法を提供するに
ある。
【0034】さらに、本発明の別の目的は、トップスラ
ブモジュールの内蔵支持構造材の内側端部を原子炉遮蔽
壁の上面部より支持可能にし、原子炉遮蔽壁への支持用
ブラケットの取付および撤去作業を不要にした原子炉格
納容器およびその建設方法を提供するにある。
【0035】また、本発明の他の目的は、原子炉建屋の
先行鉄骨から貫通ペネトレーションおよびハッチを支持
することにより、配筋作業との干渉をなくし、工事の錯
綜を削減することができる原子炉格納容器およびその建
設方法を提供するにある。
【0036】
【課題を解決するための手段】本発明に係る原子炉格納
容器は、上述した課題を解決するために、請求項1に記
載したように、原子炉建屋に収納された鉄筋コンクリー
ト製の原子炉格納容器において、上記原子炉格納容器を
構成する円筒部ライナとこのライナの外側に配設される
原子炉格納容器の内側配筋とを予め地上にて組み立てて
建設現場内に吊り込んで据え付けたものである。
【0037】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る原子炉格納容器は、請求項2に記載したよう
に、原子炉格納容器の円筒部ライナは円筒部下部ライ
ナ、ダイアフラムライナおよび円筒部上部ライナを一体
に接合して構成する一方、原子炉格納容器の内側配筋は
内側下部配筋と内側上部配筋とを直接あるいは取合い配
筋を介して配筋継手手段で繋いで一体化させ、前記原子
炉格納容器の円筒部下部ライナと内側下部配筋とを地上
にて組み立てる一方、原子炉格納容器の円筒部上部ライ
ナと内側上部配筋とを別途地上にて組み立てたものであ
る。
【0038】さらに、本発明に係る原子炉格納容器は、
上述した課題を解決するために、請求項3に記載したよ
うに、原子炉建屋に収納された鉄筋コンクリート製の原
子炉格納容器において、上記原子炉格納容器内をダイア
フラムフロアで上部のドライウェルと下部の圧力抑制室
に区画する一方、上記ダイアフラムフロアは、地上にて
予め一体に組み立てられたダイアフラムフロアライナモ
ジュールで構成し、上記ライナモジュールを原子炉建屋
内に吊り込み、原子炉建屋マット上に立設された原子炉
圧力容器支持ペデスタルと原子炉格納容器の円筒部ライ
ナ上に吊り下ろして据え付けたものである。
【0039】さらにまた、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る原子炉格納容器は、請求項4に記載し
たように、前記ダイアフラムフロアライナモジュールは
ダイアフラムフロア配筋体、内蔵もしくは外部支持構造
体、シールプレートおよびダイアフラムライナを一体に
組み立ててディスク状あるいはトーラス状に構成され、
ダイアフラムフロアライナモジュールの内周側に原子炉
圧力容器支持ペデスタルのペデスタル上段が予め地上に
て一体的に組み付けられたものであり、さらに、請求項
5に記載したように、前記ダイアフラムフロアライナモ
ジュールは外周側にリング状あるいはスリーブ状のダイ
アフラムライナが一体に組み付けられ、このダイヤフラ
ムライナは複数のシアープレート材が周方向に間隔をお
いて複数個固定されて補強されたものである。
【0040】またさらに、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る原子炉格納容器は、請求項6に記載し
たように、シアープレート材はダイアフラムライナを放
射方向に貫通して両側に突出するように固定され、ダイ
アフラムライナのシアープレート外側と原子炉格納容器
の円筒部ライナを補強するカットティ材との間に仮設支
持手段を撤去可能に設けたものであり、また、請求項7
に記載したように、前記ダイアフラムフロアライナモジ
ュールの内蔵支持構造体は多数の内蔵支持構造材を放射
状に配設し、上記内蔵支持構造体はダイアフラムフロア
配筋体を上下部に保持する一方、上記内蔵支持構造材の
内側端部を原子炉圧力容器支持ペデスタル上に仮設支持
手段を介して支持し、上記内蔵支持構造材の外側端部は
ダイアフラムライナのシアープレート材に保持されたも
のである。
【0041】一方、本発明に係る原子炉格納容器は、上
述した課題を解決するために、請求項8に記載したよう
に、原子炉建屋に収納される鉄筋コンクリート製の原子
炉格納容器において、上記原子炉格納容器の頂部をトッ
プスラブで覆設する一方、上記トップスラブを構成する
トップスラブモジュールを予め地上に組み立てて吊設
し、ダイアフラムフロア上に立設される原子炉遮蔽壁お
よび原子炉格納容器の円筒部上に吊り下ろして支持させ
たものである。
【0042】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る原子炉格納容器は、請求項9に記載したよ
うに、トップスラブモジュールはトップスラブ配筋体、
内蔵支持構造体、トップスラブライナおよびトップスラ
ブ上面躯体差筋を予め地上にて一体に組み立てられたも
のであり、また、請求項10に記載したように、トップ
スラブモジュールの内蔵支持構造体は多数の内蔵支持構
造材を放射状に配設して構成され、各内蔵支持構造材の
内側端部は原子炉遮蔽壁上に撤去可能な仮設支持手段を
介して支持され、各内蔵支持構造材の外側端部は原子炉
格納容器の円筒部に立設された仮設支柱に支持されたも
のである。
【0043】さらにまた、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る原子炉格納容器は、請求項11に記載
したように、トップスラブモジュールは内周側において
トップスラブ配筋体の内側最外配筋と各内蔵支持構造材
の内側端部が干渉しないように、上記内側最外配筋およ
び各内蔵支持構造材の内側端部の少なくとも一方を屈曲
させたものであり、さらに、請求項12に記載したよう
に、トップスラブモジュールは外周側においてトップス
ラブ配筋体の外側最外配筋と原子炉格納容器の円筒部の
縦配筋が干渉しないように、トップスラブ配筋体の外側
最外配筋を屈曲させ放射状に延設させたものである。
【0044】また、本発明に係る原子炉格納容器は、上
述した課題を解決するために、請求項13に記載したよ
うに、原子炉建屋に収納される鉄筋コンクリート製の原
子炉格納容器において、原子炉格納容器の円筒部ライナ
に取り付けられる貫通ペネトレーションおよびハッチを
原子炉建屋の先行鉄骨から支持させたものである。
【0045】他方、本発明に係る原子炉格納容器の建設
方法は、上述した課題を解決するために、請求項14に
記載したように、鉄筋コンクリート製の原子炉格納容器
の円筒部ライナを予め地上で一体化させ、上記円筒部ラ
イナの外側に原子炉格納容器の内側配筋を地上にて独立
させて組み立て、上記円筒部ライナと内側配筋とを揚重
機により原子炉建屋の建設現場の所定位置に同時に吊り
込んで据え付け、原子炉格納容器を建設する方法であ
る。
【0046】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る原子炉格納容器の建設方法は、請求項15に
記載したように、原子炉建屋の建設現場に固定されたマ
ット差筋等の原子炉格納容器配筋と吊り込まれる原子炉
格納容器の内側配筋の継ぎを各段毎に長さを固定にして
配筋継手手段により連結させる方法であり、さらに、請
求項16に記載したように、原子炉格納容器の円筒部ラ
イナと内側配筋を建設現場に同時に吊り込んだ後、円筒
部ライナを据え付けられた既設ライナに溶接する際、上
記円筒部ライナの溶接期間中、原子炉格納容器の下部コ
ンクリートに立設された仮設支柱に上記内側配筋を吊設
支持させる方法である。
【0047】さらに、本発明に係る原子炉格納容器の建
設方法は、上述した課題を解決するために、請求項17
に記載したように、鉄筋コンクリート製の原子炉格納容
器内にダイアフラムフロアを設置する際、上記ダイアフ
ラムフロアを構成するダイアフラムフロアライナモジュ
ールを予め地上にて組み立ててディスク状の一体構造物
に構成し、この一体構造物のダイアフラムフロアライナ
モジュールを揚重機で吊設して建設現場に吊り込み、吊
り込まれたダイアフラムフロアライナモジュールを既設
の円筒部ライナおよび原子炉圧力容器支持ペデスタルに
支持させて固定する方法である。
【0048】さらにまた、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る原子炉格納容器の建設方法は、請求項
18に記載したように、ダイアフラムフロアライナモジ
ュールはダイアフラムライナ、ダイアフラムフロア配筋
体、シールプレートおよび内蔵あるいは外部支持構造体
を備え、これらを予め地上にてディスク状の一体構造物
に組み立てる方法であり、請求項19に記載したよう
に、ダイアフラムフロアライナモジュールは、内周側に
原子炉圧力容器支持ペデスタルのペデスタル上段を備
え、このペデスタル上段を予め地上にて一体に組み付け
て構成する方法である。
【0049】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る原子炉格納容器の建設方法は、請求項20に
記載したように、ダイアフラムフロアライナモジュール
は予め地上にてダイアフラムライナ、ダイアフラムフロ
ア配筋体、シールプレートおよび内蔵支持構造材を一体
のディスク状に組み立てて構成し、一体構造物のダイア
フラムフロアライナモジュールを揚重機で吊設して吊り
込み、ダイアフラムフロアライナモジュールの吊込み荷
重を既設円筒部ライナのカットティ材およびダイアフラ
ムライナに固定のシアープレート材にて支持する方法で
あり、さらに、請求項21に記載したように、ダイアフ
ラムフロアライナモジュールは、予め地上にてダイアフ
ラムライナ、ダイアフラムフロア支持体、シールプレー
トおよび外部支持構造材を一体のディスク状に組み立て
て構成し、一体構造物のダイアフラムフロアライナモジ
ュールを揚重機で吊設して吊り込み、ダイアフラムフロ
アライナモジュールの吊込み荷重を既設円筒部ライナの
カットティ材およびシアープレート材にて支持する方法
である。
【0050】さらに、本発明に係る原子炉格納容器の建
設方法は、上述した課題を解決するために、請求項22
に記載したように、鉄筋コンクリート製の原子炉格納容
器の頂部を覆設するトップスラブを設置する際、上記ト
ップスラブを構成するトップスラブモジュールを予め地
上にて組み立てて一体構造物に構成し、一体構造物のト
ップスラブモジュールを揚重機にて吊設して建設現場に
吊り込み、吊り込まれたトップスラブモジュールは原子
炉格納容器の円筒部に立設された仮設支柱および原子炉
遮蔽壁上に支持させ、据え付ける方法である。
【0051】さらにまた、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る原子炉格納容器の建設方法は、請求項
23に記載したように、トップスラブモジュールは、ト
ップスラブ配筋体、内蔵支持構造体、トップスラブライ
ナおよびトップスラブ差筋を備え、これらを予め地上に
て一体に組み立てて一体構造物を構成する方法であり、
請求項24に記載したように、トップスラブモジュール
は内周側に予め地上にて一体に組み付けられる原子炉格
納容器下部フランジを備え、地上における組立時に内蔵
支持構造体の内周側とトップスラブ配筋体の内側最外配
筋との干渉を防止するように、内蔵支持構造体の放射状
配列の各内蔵支持構造体の内側端部および前記内側最外
配筋のいずれか一方を加工して屈曲形成させる方法であ
り、さらに、請求項25に記載したように、トップスラ
ブモジュールは地上における組立時に、トップスラブ配
筋体の外側最外配筋と原子炉格納容器の円筒部の縦配筋
との干渉を防止するために、上記外側最外配筋を加工し
て屈曲させ、放射状に延設させる方法である。
【0052】またさらに、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る原子炉格納容器の建設方法は、請求項
26に記載したように、内側最外配筋および外側最外配
筋はトップスラブ配筋体のトップスラブ直交配筋に配筋
継手手段を介して連結させる方法であり、さらに、請求
項27に記載したように、原子炉格納容器の頂部に吊り
込まれるトップスラブモジュールは、内蔵支持構造体を
構成する放射状配列の各内蔵支持構造材の内側端部が原
子炉遮蔽壁上に撤去可能な仮設支持を介して支持し、上
記内蔵支持構造材の外側端部は原子炉格納容器の円筒部
に立設された仮設支柱に支持され、トップスラブモジュ
ールの荷重は内周側と外周側で支持される方法である。
【0053】また、本発明に係る原子炉格納容器の建設
方法は、上述した課題を解決するために、請求項28に
記載したように、鉄筋コンクリート製の原子炉格納容器
を構成する円筒部ライナが建設現場にて吊り込まれる
際、円筒部ライナに取り付けられた貫通ペネトレーショ
ンおよびハッチの支持を原子炉建屋の先行鉄骨からの支
持に切り換え、据え付けられた円筒部ライナの貫通ペネ
トレーションおよびハッチを原子炉建屋の先行鉄骨から
支持させる方法である。
【0054】
【発明の実施の形態】本発明に係る鉄筋コンクリート製
の原子炉格納容器およびその建設方法の実施の形態につ
いて添付図面を参照して説明する。
【0055】図1は、本発明に係る原子炉格納容器を備
えたABWR原子力発電所の原子炉建屋1を概略的に示
す全体断面図であり、従来の原子炉建屋1と共通する部
材には同一符号を付して説明する。
【0056】原子炉建屋1は内部に鉄筋コンクリート製
の原子炉格納容器(RCCV)2を格納しており、この
原子炉格納容器2内に原子炉圧力容器3が収納される。
原子炉圧力容器3は原子炉建屋マット4上に立設された
原子炉格納容器支持ペデスタル(RPV支持ペデスタ
ル)5上に支持される。原子炉格納容器3はRPV支持
ペデスタル5から上方に延びる原子炉遮蔽壁40で囲繞
されて、この原子炉遮蔽壁40が原子炉からの放射線を
遮蔽するようになっている。
【0057】また、原子炉格納容器(RCCV)2は、
原子炉建屋マット4上に立設される円筒上あるいはスリ
ーブ状の円筒壁6とこの円筒壁6内を上下2室に区画す
るダイアフラムフロア8と上記円筒壁6の頂部を覆うト
ップスラブと呼ばれる上部床7とから構成される鉄筋コ
ンクリート製の容器である。RCCV2内はダイアフラ
ムフロア8により下部の圧力抑制室25と上部のドライ
ウェル28とに区画される。圧力抑制室25には冷却水
としてのサプレッションプール水が貯溜されるようにな
っている。
【0058】RCCV2の建設に際し、RCCV鋼製ラ
イナ10は、予め工場あるいは建設現場近傍の地上にて
プレハブを実施し、リング状あるいはトーラス状ライナ
エレメントを積み上げて円筒状あるいはスリーブ状に構
成される円筒部ライナである。RCCVライナ10は圧
力抑制室ライナあるいはドライウェルライナで構成され
る。
【0059】図2は、工場あるいは建設現場近傍の地
上、例えばヤード定盤上でRCCV2の円筒部鋼製ライ
ナ10の外周側にRCCV内側配筋11を独立して配筋
し、組立を実施した状態を示す図である。RCCVライ
ナ10のリング状ライナエレメントを円筒状あるいはス
リーブ状に完成させた後、RCCVライナ10の外周側
に、工場あるいは建設現場近傍の地上の例えばヤード定
盤上にてRCCV内側配筋11の組立(地組み)を行な
う。符号50は配管、電気ケーブル、計装配管等の貫通
ペネトレーションであり、符号51はRCCVライナ1
0に取り付けられる機器出入れ用の機器ハッチであり、
符号52は作業員の出入用ハッチである。
【0060】(1)原子炉格納容器(RCCV)の円筒
壁構造 RCCVの円筒壁構造を説明するに当り、RCCV内側
配筋11の組立(地組み)を図3を参照して説明する。
【0061】図3は、図2に示されたRCCVライナ1
0の外周側に、工場内あるいは建設現場近傍の地上、例
えばヤード定盤上で、RCCV内側配筋11の組立(地
組み)を実施する際の部分的な縦断面図である。RCC
V内側配筋11は、例えば直径50mmφ程度の縦配筋5
7と横配筋58を縦横に走らせて円筒状あるいはスリー
ブ状に組み立てた筒状体配筋59(60,61)であ
り、この筒状体配筋を複数体、例えば3体59,60,
61を同心円状に配設して構成される内側配筋モジュー
ルである。
【0062】初めに、リング状あるいはスリーブ状にプ
レハブされたRCCVライナ11の外周部に作業用足場
54を円周上に沿って組み立て、この足場54の内側に
RCCV内側配筋11を受ける階段状の架構55を組立
て設置する。架構55や足場54は工場内あるいは建設
現場近傍の地上に組み立てられ、リング状あるいはスリ
ーブ状に設置される。リング状あるいはスリーブ状のR
CCVライナ10は予め工場あるいは建設現場近傍の地
上、例えばヤード定盤上でプレハブを実施し、ライナ受
け台56上に支持させる。RCCVライナ11には外周
側にコンクリートへのアンカの役割を果すカットティ材
13が周方向に所要の間隔をおいて複数個、例えば20
個固定される。カットティ材13はRCCVライナ11
の軸方向ほぼ全長に亘って延設され、RCCVライナ1
1を補強している。
【0063】RCCVライナ10の外側でのRCCV内
側配筋11の組立て配筋作業は次のようにして行われ
る。RCCV内側配筋11は、初めに一番内側(1列目
・第1段)の縦配筋57が配設され、この縦配筋57に
横配筋58を外側から周方向に順次取り付け、縦・横配
筋57,58で筒状の枠組構造に組み立てられる。一番
内側の縦・横配筋57,58の荷重は、階段状の架構5
5の第1段で支持される。縦配筋57を外側に横配筋5
8が内側に来るように配置してもよい。縦・横配筋5
7,58の荷重は階段状の架構55で受け、RCCVラ
イナ10に加わらないようにセットされる。
【0064】一番内側(1段目)の縦・横配筋57,5
8の組立により、一列目の筒状体配筋59が枠組構造に
構成され、この一列目の筒状体配筋59の外側に2列
目、3列目の筒状体配筋60,61が順次配列され、組
み立てられる。2列目および3列目筒状体配筋60,6
1も一列目筒状体配筋59と同様、縦配筋57と横配筋
58を配列し、組み立てることにより一体化され、各々
独立した枠組構造に構成される。
【0065】各列の筒状体配筋59,60,61は階段
状架構55の各段にそれぞれ支持される。架構55は第
1段から半径方向外方のn段、例えば第3段に向って上
り階段状に構成される。架構55は、RCCV内側配筋
11と建設現場での立上げ配筋であるマット差筋63と
の取合いを容易にするため、一番内側(1列目)の縦配
筋57を受ける部分が最も低くなっている。架構55は
ライナ受け台56上設置されたRCCVライナ10の外
周側を取り囲むようにリング状あるいはトーラス状に構
成されても、また、複数の架構55を周方向に適宜間隔
をおいて配置し、全体としてリング状あるいはトーラス
状配置となるように構成してもよい。
【0066】RCCV内側配筋11の配筋作業により各
列の筒状体配筋59,60,61は独立した枠組構造に
組み立てられ、各列の筒状体配筋59,60,61の荷
重がRCCVライナ10に作用しないようにセットされ
る。RCCV内側配筋11の荷重をRCCVライナ10
に作用させないのは、内側配筋荷重が非常に大きいのに
対し、RCCVライナ10は例えば6.4mm厚と薄肉構
造であり、その剛性強度が小さいためである。内側配筋
荷重をRCCVライナ10にモーメントをもった荷重と
してかけるとRCCVライナ10およびライナ軸方向の
構成材であるカットティ材13が座屈する虞があるが、
内側配筋荷重を作用させないことにより、この座屈を防
ぐことができる。
【0067】RCCVライナ10の外周側にRCCV内
側配筋11を設置し、RCCV内側配筋11の取付、組
立が完了すると、RCCVライナ10とRCCV内側配
筋11の建設現場内への吊り込みを実施する。吊込み
は、揚重機65を操作して吊り天秤66を昇降、移動操
作させることにより行なわれる。この吊り天秤66を用
いてRCCVライナ10とRCCV内側配筋11を同時
に独立して吊り上げて移動させ、吊り下ろすことによ
り、吊込みが実施され、建設現場内に吊り下ろされる。
揚重機65は例えば1000トン級の揚重ができる大型
揚重機である。
【0068】図4は、RCCVライナ10のライナ一段
目である円筒部ライナとしての圧力抑制室ライナ16と
RCCV内側配筋11を原子炉建屋マット4上に吊り下
ろした状態を示す断面図である。
【0069】原子炉建屋マット4には、RCCV内側配
筋11に連結される内側マット差筋63が植設されてい
る。RCCV内側配筋11のマット差筋63は、例えば
約50mmφ程度の直径を有し、一番内側の1列目の縦配
筋67を長く形成し、この縦配筋67は2列目、3列目
と外側に向って段々と短い階段形状にセットされる。符
号68はマット差筋63の横配筋である。
【0070】これに対し、建設現場に吊り下げられるR
CCV内側配筋11の各列の縦配筋57,57,57は
架構55の階段形状により一番内側の1列目の縦配筋5
7が長く、2列目、3列目と外側に向って段々と短い形
状にセットされている。
【0071】しかして、原子炉建屋マット4からのRC
CV内側マット差筋63とRCCV内側配筋11の取合
いは、図4に示すように取合い配筋70を用いて行なわ
れる。
【0072】図4(A)に示すように、まず、一番内側
の1列目(第1段)に取合い配筋70を設ける。1列目
の取合い配筋70は縦配筋71と横配筋72とを組立て
構成されるが、初めに、原子炉建屋マット4の既設マッ
ト差筋63と吊り下ろされたRCCV内側配筋11の間
隔分に相当する1列目の縦配筋71を挿入し、配筋継手
手段である配筋カプラ73を用いて機械継手あるいはグ
ラウト継手によりRCCV内側マット差筋63とRCC
V内側配筋11の縦配筋57,67同士を順次連絡す
る。RCCV内側マット差筋63とRCCV内側配筋1
1を取合い配筋70の縦配筋71を用いて配筋カプラ7
3で順次接続して取合部が連結される。1列目の取合い
配筋70の縦配筋71と、配筋カプラ73とを用いてR
CCV内側マット差筋63とRCCV内側配筋63の1
列目の縦配筋同士を連結した後に、取合い配筋70の縦
配筋71に横配筋72を取り付けて一体化し、取合い配
筋70が組み立てられる。
【0073】1列目の取合い配筋70で1列目のRCC
V内側マット差筋63とRCCV内側配筋11とを連結
させた後、2列目および3列目の取合い配筋70,70
を1列目と同様の接続手順により取り付け、各列の各取
合い配筋70で各列のRCCV内側マット差筋63とR
CCV内側配筋11とを順次連結していく。
【0074】取合部の取合い配筋70,70,70は1
列目から2列目、3列目と外側(半径方向外方)に向っ
て徐々に拡がっているため、各列の取合い配筋70の縦
配筋71の挿入、配筋カプラ73による締付け、あるい
はグラウトの注入および横配筋72の取付けが、他の列
に支障を与えることなく、円滑かつスムーズに施工を実
施することができる。
【0075】また、原子炉建屋マット4上に揚重機65
を用いてRCCVライナ10およびRCCV内側配筋1
1を吊り込んだ後、RCCV内側配筋11は揚重機65
の吊り天秤66により数日間吊設状態に保たれ、この吊
設状態の中でRCCV内側マット差筋63とRCCV内
側配筋11との取合いが行なわれる。
【0076】RCCV内側配筋11を原子炉建屋マット
4からのRCCV内側マット差筋63に取合い配筋70
を用いて連結し、取合いが完了した後、RCCV内側配
筋11の外側にRCCV外側配筋12取付用の作業用足
場75を組み立て、RCCV外側配筋作業に着手する。
【0077】RCCV外側配筋12は、RCCV内側配
筋11の外側に作業用足場75を利用してRCCV内側
配筋11と同様に配筋され、建設現場内で縦配筋76と
横配筋77とから筒状体配筋79,80,81が組み立
てられて同心円状に配設され、RCCV外側配筋12の
配筋作業が終了する。なお、RCCV外側配筋にも予め
地上にて一体的に組み立て、揚重機65を用いて建設現
場に吊り込み、RCCV内側配筋11の外側に吊り下ろ
して据え付けるようにしてもよい。
【0078】RCCV外側配筋作業が終了すると、RC
CV外側配筋12の外側に外側型枠82が取り付けら
れ、この外側型枠82とRCCVライナ10の圧力抑制
室ライナ16とで囲まれた空間内にコンクリートを打設
する。その際、RCCVライナ10は円筒部ライナであ
る圧力抑制室ライナ16自体が内側型枠を構成してい
る。コンクリートを打設していくと、圧力抑制室ライナ
16はカットティ材13の補助を受けてRCCV内側配
筋11やRCCV外側配筋12と一体化され、補強され
る。
【0079】また、RCCV外側配筋12の配筋作業や
コンクリート打設作業と並行して、原子炉建屋1の原子
炉建屋マット4上に原子炉圧力容器支持ペデスタル5が
設置される。この支持ペデスタル5は別途工場あるいは
建設現場近傍の地上(定盤)上で少なくともペデスタル
上段5aおよび下段5bに分けられて地組みされ、原子
炉建屋1内に搬入されて据付固定される。
【0080】ペデスタル上段5aは図6に後述するよう
にダイアフラムフロアライナモジュール(以下、DFラ
イナモジュールという。)85と一体的に組み立てられ
る。DFライナモジュール85はダイアフラムフロア8
を構成するディスク状ダイアフラムフロア配筋体86と
シールプレート30、内蔵支持構造体87およびダイア
フラムライナ17とが一体的に組み立てられ、一体構造
物に構成される。このDFライナモジュール85がペデ
スタル下段5bとRCCVライナ10の圧力抑制室(サ
プレッションチャンバ)ライナ16上に設置され、据え
付けられる。DFライナモジュール85は内周側にペデ
スタル上段5aが一体に備えられ、このペデスタル上段
5aがRPV支持ペデスタル5のペデスタル下段5b上
に設置される。内蔵支持構造体87は強度部材である多
数の内蔵支持構造材88を多数放射状に配列して構成さ
れ、DF配筋体86は放射配筋89aと円周配筋89b
を組み合せたものである。
【0081】圧力抑制室ライナ16上に設置されるDF
ライナモジュール85はそのリング状のダイアフラムラ
イナ17が全周溶接にて固着される。このダイアフラム
ライナ17上にRCCVライナ10のライナ2段目とし
てのドライウェルライナ27が全周溶接にて固着され
る。ドライウェルライナ27はDFライナモジュール8
5のダイアフラムライナ17に全周に亘って内周側およ
び外周側から溶着され、固定される。
【0082】RCCVライナ10のライナ2段目として
の円筒部ライナであるドライウェルライナ27およびそ
のライナ外側のRCCV内側上部配筋としてのドライウ
ェル内側配筋90は、図1および図2に示すRCCVラ
イナ10およびRCCV内側配筋11と同じ構造を有
し、図1および図2に示すものと同様に工場内あるいは
建設現場近傍の地上(ヤード定盤)にて組み立てられ
る。組み立てられたドライウェルライナ27およびドラ
イウェル内側配筋90を図3に示す揚重機65の吊り天
秤66にて吊設し、原子炉建屋1のダイアフラムフロア
8上に吊り下ろし、吊り天秤66により吊設状態に保っ
てドライウェルライナ27をダイアフラムライナ17に
全周溶接する。
【0083】ドライウェルライナ27のダイアフラムラ
イナ17への全周溶接は、原子力関係の法律の定めによ
り内周側と外周側の双方から行なわれるが、いずれか一
方側からのみでも強度的には充分である。ドライウェル
ライナ27の溶接作業が完了するまでは、ダイアフラム
フロア8の下まで立ち上がっているRCCV配筋の取合
い作業を実施できない。ドライウェルライナ27の溶接
やドライウェル内側配筋90の取合い作業に数十日間を
要するので、数十日間も揚重機65でドライウェル内側
配筋90を吊設状態に保つことは、非現実的である。
【0084】このため、図5に示すように、仮設支柱9
1を用意し、この仮設支柱91にドライウェル内側配筋
90の吊設を肩代りさせる。仮設支柱91への肩代り
は、ドライウェルライナ27とRCCV内側上部配筋で
あるドライウェル内側配筋90を吊り下ろした後、直ち
にドライウェル内側配筋90を仮設支柱91側へ吊り換
えることにより行なわれる。
【0085】仮設支柱91は、ダイアフラムフロア8の
下まで施工が終っているRCCV内側配筋11と外側配
筋12の間のコンクリート面から立設する。仮設支柱9
1は周方向に適当な間隔をおいて複数本、例えば20本
程度立設される。仮設支柱91は頂部の吊設アーム92
から吊設されるドライウェルライナ27の溶接作業やド
ライウェル内側配筋90の取合い作業に支障がない位置
に設けられる。
【0086】ドライウェルライナ27の溶接作業完了
後、RCCV内側上部配筋であるドライウェル内側配筋
90とRCCV内側配筋である既設のRCCV内側下部
配筋11との取合い作業を実施する。この場合、取合い
配筋は図4に示された取合い配筋70と同様に段状に形
成しておき、内側マット差筋63と圧力抑制室ライナ1
6のRCCV内側配筋11の取合い作業と全く同様の手
順で作業が実施される。ドライウェル内側配筋90の取
合い配筋作業完了後に、RCCV外側上部配筋であるド
ライウェル外側配筋93間の作業用足場(図示せず)を
組み立てる。この作業用足場を組み立ててRCCV外側
配筋作業に着手し、ドライウェル内側配筋90の外周側
にドライウェル外側配筋93を組み立てる。その際、仮
設支柱91は、RCCV外側配筋作業前に撤去するが、
この外側配筋作業に支障がなければそのまま存置してコ
ンクリート内に埋設してもよい。
【0087】このように、図2ないし図5に示されたも
のは、予め工場あるいは建設現場近くの地上(ヤード定
盤上)にてRCCVライナ10の外側にRCCV内側配
筋11を組み立てて一体構造物とし、この組立後に、R
CCVライナ10(ドライウェルライナ27を含む。)
とその内側配筋11(ドライウェル内側配筋90を含
む。)とを同時に吊設して建設現場内に吊り込んで据え
付ける。このRCCVライナ10とRCCV内側配筋1
1との据付方法は、RCCVライナ10を座屈させるこ
となく、RCCV内側配筋11を吊り込むことが可能と
なる。このため、建設現場内でRCCV内側配筋作業用
の足場の組立やRCCV内側配筋作業をなくすことがで
き、その分だけ、建設工程の大幅な短縮を図ることがで
きる。
【0088】また、吊り下ろしたRCCV内側配筋11
と建設現場内のRCCV内側配筋11(圧力抑制室ライ
ナ16の場合は差筋63、ドライウェルライナ27の場
合はダイアフラムフロア8下まで施工されたRCCV内
側配筋11)の取合い形状を各段毎に長さを違えて段々
に拡がる形で機械継手もしくはグラウト継手を実施する
ことで容易に取合い配筋作業を実施することが可能とな
る。
【0089】さらに、ドライウェルライナ27とRCC
V内側上部配筋であるドライウェル内側配筋90を建設
現場内に吊り下ろし、吊り下ろしたRCCV内側上部配
筋90をドライウェルライナ27の溶接期間中に、下部
のRCCVコンクリート断面より仮設支柱91を設置し
て支持する工法は、吊り込んだRCCV内側上部配筋9
0を仮設支柱91に吊り換えた後、直ちに揚重機65を
切り離すことができる。また、吊り込んだRCCV内側
上部配筋90が支障を受けることなく、ドライウェルラ
イナ27の溶接および配筋の取合い作業が実施可能とな
る。
【0090】(2)RCCVダイアフラム部の支持構造 図6および図7は、RCCVダイアフラム部を構成する
ダイアフラムフロアライナモジュール(DFライナモジ
ュール)85を示すものである。このDFライナモジュ
ール85は、工場あるいは建設現場近傍の地上、例えば
ヤード定盤上で組み立てられる。ヤード定盤は例えば、
ダイアフラムライナモジュール85用定盤とRCCVラ
イナ10およびRCCV内側配筋11用定盤および原子
炉圧力容器支持ペデスタル5用定盤のように複数種類用
意される。
【0091】DFライナモジュール85は、ダイアフラ
ムライナ17とダイアフラムフロア配筋体86とシール
プレート30および内蔵支持構造体87とを一体構造に
組み立てて構成される。ダイアフラムフロア配筋体86
は図6および図7に示すように、放射配筋89aと円周
配筋89bとを組み合せたもので、ダイアフラムフロア
配筋体86の内周側に原子炉圧力容器(RPV)支持ペ
デスタル5のペデスタル上段5aが一体に設けられる。
【0092】RPV支持ペデスタル5のペデスタル上段
5aは円筒状のペデスタル下段5b上に設置され、ペデ
スタル下段5bとの間に外周支持段差95が形成され
る。この支持段差95上に、DFライナモジュール85
の内周部が支持される。
【0093】RPV支持ペデスタル5の外周支持段差9
5上に仮設支持手段として撤去可能な仮設支柱96が立
設される。この仮設支柱96はRPV支持ペデスタル5
上面に設置され、DFライナモジュール85の内蔵支持
構造体87の内端部を支持するようになっている。内蔵
支持構造体86は多数の内蔵支持構造材88を放射状に
配列して構成され、各内蔵支持構造材88の外端部はダ
イアフラムライナ17のシアープレート内側97に結合
されて支持される。ダイアフラムライナ17のシアープ
レート材98はライナを放射状に貫通して両側に突出
し、シアープレート内側96とシアープレート外側99
が形成される。ダイアフラムライナ17のシアープレー
ト外側99と圧力抑制室ライナ16のカットティ材13
との間に仮設材またはジャッキ等の仮設支持手段100
が挿入されてシアープレート材98やダイアフラムライ
ナ17の変形や屈曲が防止される。
【0094】一方、DFライナモジュール85の内蔵支
持構造材88は、H型鋼あるいはI型鋼等の鋼材で形成
され、鋼板製のシールプレート30をダイアフラムフロ
ア配筋体86の下方で懸垂支持し、RCCVダイアフラ
ム部の荷重を全て支持する構造材である。DFライナモ
ジュール85の吊込み時には、揚重機65で内蔵支持構
造体87を吊ってRCCVダイアフラム部を建設現場内
に吊り込むことになる。
【0095】図7(A)および(B)は、RCCVダイ
アフラム部を建設現場内に吊り下ろした部分的な断面図
である。地上にて地組みされて一体化された一体構造物
のDFライナモジュール85は、圧力抑制室ライナ16
およびRPV支持ペデスタル5が所定位置、例えば、D
Fライナモジュール85下まで据付けが完了した段階で
吊り込まれる。DFライナモジュール85の吊込み時
は、DFライナモジュール85の内蔵支持構造体87を
吊設してRCCVダイアフラム部を建設現場に吊り込む
ことになる。
【0096】建設現場に吊り込まれたDFライナモジュ
ール85は、RPV支持ペデスタル5側が仮設支柱96
により内蔵支持構造材88を支持し、ダイアフラムライ
ナ17側は内蔵支持構造材88をシアープレート内側9
6に結合させることにより支持される。
【0097】このRCCVダイアフラム部の支持構造に
より、一体構造物のDFライナモジュール85の荷重を
圧力抑制室ライナ16に鉛直に伝えることができる。例
えば、圧力抑制室ライナ16に内側ブラケットを取り付
けて仮設支柱を立て、この仮設支柱にRCCVダイアフ
ラム部を支持させると、RCCVダイアフラム部のモー
メント荷重が大きい。これに対してRCVライナ10自
体が薄肉で剛性強度が小さいため、RCCVダイアフラ
ム部の大きなモーメント荷重を受けてRCCVライナ1
0およびその軸方向構造材としてのカットティ材13が
座屈してしまう虞がある。しかし、図7(A)および
(B)に示すRCCVダイアフラム部の荷重支持構造で
は、ダイアフラム部荷重を圧力抑制室ライナ16に鉛直
に伝えるため、RCCVライナ10やカットティ材13
の座屈や変形が生じるのを有効的に防止できる。
【0098】RCCVダイアフラム部がRPV支持ペデ
スタル5とRCCVライナ10の圧力抑制室ライナ16
に支持された後、圧力抑制室ライナ16とダイアフラム
ライナ17の溶接を実施する。ダイアフラムライナ17
の溶接は最初に内側から実施し、内側溶接が完了してR
CCVダイアフラム部の荷重がダイアフラムライナ17
を通して鉛直に圧力抑制室ライナ16に伝達できるよう
になった後、圧力抑制室ライナ16のカットティ材13
とダイアフラムライナ17のシアープレート材98との
間に挿入された仮設材またはジャッキ等を取り外し、外
側溶接を全周に亘って実施する。
【0099】図6および図7に示されたRCCVダイア
フラム部の支持構造においては、予め地上にてダイアフ
ラムライナ17とダイアフラムフロア配筋体86とシー
ルプレート30および内側支持構造体87を一体構造物
のモジュール構造に組み立ててDFライナモジュール8
5を地組みする。地組みされたDFライナモジュール8
5ははぼ1000トン程度あり、大型の揚重機65を用
いて一体構造物のまま吊設し建設現場に吊り込まれる。
【0100】DFライナモジュール85はその吊込み荷
重を圧力抑制室ライナ16のカットティ材13およびシ
アープレート材98にて支持させる。この支持構造によ
り、DFライナモジュール85の荷重を圧力抑制室16
に鉛直方向に作用させることができ、圧力抑制室ライナ
16を座屈させることなく、一体構造のまま吊り込むこ
とが可能となる。作業環境の悪い建設現場でのRCCV
ダイアフラム部の組立作業をなくすことができ、建設工
程の大幅短縮を図ることが可能となる。なお、符号10
1はダイアフラムフロア配筋体86の放射配筋89Aを
ダイアフラムライナ17に固定される配筋取付手段とし
ての配筋カプラである。
【0101】DFライナモジュール85を吊り込んで据
え付けをした後、コンクリート打設工事を実施し、ダイ
アフラムフロア8を完成させる。打設されたコンクリー
トが強度発現した後、上部のドライウェル28内へ内部
構造物の搬入を開始するとともに、DF仮設支柱96の
撤去を実施する。
【0102】ドライウェル28の内部構造物の取込みが
完了し、またRCCV2の円筒部6のコンクリート打設
が頂部近くまで達した段階で、図9および図10に示す
ように、RCCVトップスラブ7の施工を開始する。ト
ップスラブ7は鋼板のトップスラブライナ37、RCC
V内部フランジ38、トップスラブ配筋体102、およ
び内蔵支持構造体103を一体に組み立てたトップスラ
ブモジュール104を備える。トップスラブ7は、RC
CV円筒部6から片持ち支持される構造となっている。
【0103】トップスラブ7の施工の前に、上部のドラ
イウェル28内に原子炉遮蔽壁30を据え付ける。
【0104】(3)RCCVダイアフラム部の支持構造
の変形例 図8(A)および(B)はRCCVダイアフラム部の支
持構造の変形例を示すものである。このRCCVダイア
フラム部の支持構造は、RCCVダイアフラム部の内部
支持構造材の代りに外部支持構造体105を採用したも
のである。
【0105】RCCVダイアフラム部はダイアフラムフ
ロアライナモジュール(DFライナモジュール)85A
が予め工場あるいは建設現場近くの地上、例えばヤード
定盤上で組み立てられる。DFライナモジュール85A
はダイアフラムライナ17とダイアフラムフロア配筋体
86とシールプレート30および外部支持構造体105
とを一体構造物のモジュール構造に地上にて組み立てた
ものである。ダイアフラムフロア配筋体86は放射配筋
89aと円周配筋89bとをディスク状に組み立てたも
ので、多層構造に構成される。
【0106】ダイアフラムフロア配筋体86の放射配筋
89aの外端部はリング状あるいはスリーブ状のダイア
フラムライナ17に配筋取付手段としての配筋カプラ1
01により連結され一体化される。ダイアフラムフロア
配筋体86のうち最上層と最下層に位置する放射配筋8
9aは内端部側が相互に連結されてコ字状に形成され、
補強される。
【0107】ディスク上ダイアフラムフロア配筋体86
の下方に鋼板製のシールプレート30が介装され、この
シールプレート30は外部支持構造体105の上面に支
持される。外部支持構造体105は放射状に配列された
多数の外部支持構造材106を有し、この構造材106
はH型鋼やI型鋼等の型鋼材で形成される。外部支持構
造材105の外端部はガセットプレート107等の連結
手段でダイアフラムライナ17に結合され、その内端部
は原子炉圧力容器支持ペデスタル5の上部外周部に突設
された取付ブラケット108上に支持可能に構成され
る。
【0108】また、DFライナモジュール85Aの内周
側には原子炉圧力容器支持ペデスタル5のペデスタル上
段5aが一体に備えられ、このペデスタル上段5aはペ
デスタル下段5b上に設置されて原子炉圧力容器支持ペ
デスタル5が構成される。
【0109】DFライナモジュール85Aは作業環境の
良い工場あるいは建設現場近くの地上にてディスク状の
一体構造物に地組みされ、この地組みされたDFライナ
モジュール85Aは例えば1000トン程度の重量があ
り、大型揚重機65の吊り天秤66に吊設されて建設現
場内に搬入される。図8(A)および(B)はDFライ
ナモジュール85Aを建設現場内に吊り下ろした断面図
であり、DFライナモジュール85Aは外部支持構造材
106が吊設されて建設現場内に吊り込まれる。外部支
持構造材106はその上面にシールプレート30を支持
してRCCVダイアフラム部の全荷重を支持するように
なっている。
【0110】外部支持構造材106が吊設されて建設現
場内に吊り込まれたDFライナモジュール85Aは、R
PV支持ペデスタル5側がペデスタル外周に突出する取
付ブラケット108に支持され、ダイアフラムライナ1
7側はカットティ材13で補強された圧力抑制室ライナ
16上にダイアフラムライナ17を介して支持される。
【0111】ダイアフラムライナ17側は図8(B)に
拡大図で示すように、リングあるいはスリーブ状のダイ
アフラムライナ17にシアープレート材98が設けられ
て補強される。ダイアフラムライナ17のシアープレー
ト外側99と圧力抑制室ライナ16のカットティ材13
との間に仮設材あるいはジャッキ等の仮設支持手段10
0が挿入される。ダイアフラムライナ17はシアープレ
ート材98を介してカットティ材13上に仮支持され
る。
【0112】このとき、外部支持構造材106の外端部
はダイアフラムライナ17にガセットプレート107を
介して結合され、一体化されている。したがって、吊り
込まれたDFライナモジュール85Aの外周側は揚重機
65にて吊設された状態で、ダイアフラムライナ17、
シアープレート材98、仮設材あるいはジャッキ等の仮
設支持手段100により圧力抑制室ライナ16上に仮支
持される。
【0113】DFライナモジュール85Aを圧力抑制室
ライナ16に仮支持した状態でダイアフラムライナ17
を圧力抑制室ライナ16に全周溶接にて固着する。初め
にダイアフラムライナ17を圧力抑制室ライナ16に内
側から溶接し、この内側溶接完了後、RCCVダイアフ
ラム部の荷重がダイアフラムライナ17を通して圧力抑
制室ライナ16に鉛直に伝達される。RCCVダイアフ
ラム部の荷重を鉛直方向に伝達できるようになった後、
圧力抑制室ライナ16のカットティ材13上に仮設され
た仮設材あるいはジャッキ等の仮設支持手段100を取
り外し、撤去する。この撤去後にダイアフラムライナ1
7と圧力抑制室ライナ16を外側から全周に亘って溶接
し、DFライナモジュール85Aを原子炉圧力容器支持
ペデスタル5と圧力抑制室ライナ16上に支持させ、据
え付ける。
【0114】DFライナモジュール85Aを所要位置に
据え付けた後、DFライナモジュール85A上にコンク
リートを打設してRCCVダイアフラム部を構成する。
【0115】この変形例に示されたRCCVダイアフラ
ム部の支持構造は、図6および図7に示されたRCCV
ダイアフラム部の支持構造と作用効果を同じくし、DF
ライナモジュール85Aを圧力抑制室ライナ16に鉛直
方向に支持させることができ、圧力抑制室ライナ16を
座屈させたり、変形させることなく吊り込むことができ
る。作業環境の悪い建設現場でのRCCVダイアフラム
部の組立作業をなくすことができ、建設方法の大幅短縮
を図ることができる。
【0116】(4)原子炉格納容器のトップスラブ部 原子炉格納容器(RCCV)2の円筒壁6の頂部に設置
されるトップスラブモジュール104は図9に示すよう
に構成され、工場あるいは建設現場近くの地上、例えば
ヤード定盤上で予め一体的に組み立てられる。トップス
ラブモジュール104は、図9に示すように、リング状
あるいはスリーブ状のRCCV下部フランジ38と、デ
ィスク状の鋼板製トップスラブライナ37と、同じくデ
ィスク状のトップスラブ配筋体102と、トップスラブ
上面躯体差筋110と、内蔵支持構造体103とをディ
スク状あるいは円盤状に一体的に組み立てた一体構造物
である。
【0117】内蔵支持構造体103は、図9、図10お
よび図11に示すように、H型鋼材あるいはI型鋼材等
の構造用型鋼材である内蔵支持構造材111を多数本放
射状に配列して構成したものであり、各内蔵用支持構造
材111の内側端をRCCV下部フランジ38と結合
し、一体化させる。
【0118】RCCV下部フランジ38は図11に示す
ように、原子炉遮蔽壁40の頂部に設置された撤去可能
な仮設支持手段としての仮設支持材112上に設けら
れ、このRCCV下部フランジ38の下端外周フランジ
部38aは鋼板製のトップスラブライナ37の内周側に
溶着にて固定され、一体化される。トップスラブライナ
37の内周端部あるいはRCCV下部フランジ38の下
端外周フランジ部38a上に支柱113が周方向に沿っ
て多数本立設され、この支柱113で内蔵支持構造材1
11の内側端部を支持している。
【0119】内蔵支持構造材111は、外側端をRCC
V円筒部(円筒壁)6まで放射状に延設される一方、ト
ップスラブライナ37を懸垂支持している。内蔵支持構
造材111はトップスラブ部の全荷重を支持する構造材
である。放射状に配列された内蔵支持構造材111を図
9に示すように同心円状の円周配筋114で相互に連結
し、物理的・機械的強度を向上させてもよい。円周配筋
114は円周方向に延設され、各内蔵支持構造材111
をクモの巣状に組み立てている。
【0120】また、トップスラブ配筋体102は例えば
38mmφのトップスラブ直交配筋で構成され、縦および
横配筋を直交交差させて組み立てられる。トップスラブ
配筋体102は縦および横配筋に代えて放射配筋と円周
配筋とを交差させることにより構成してもよい。トップ
スラブ配筋体102は多層構造、例えば3層構造のトッ
プスラブ直交配筋が内蔵支持構造材111の上下両側に
設けられる。
【0121】トップスラブ配筋体102の最上層および
最下層のトップスラブ直交配筋の内周側は、図10
(B)および図11に示すように、コ字状の連結配筋で
あるループ状最外筋115により配筋継手手段としての
配筋カプラ116により連結され、一体化される。その
際、直交配筋の最外筋115が内蔵支持構造体103と
干渉しないように屈曲され、内蔵支持構造材111を迂
回するように設けられている。
【0122】すなわち、トップスラブ部の原子炉遮蔽壁
40側支持端部の配筋形状は、図10(B)および図1
1に示すように、内蔵支持構造材111の内側端部とト
ップスラブ直交配筋102のループ状最外筋115が干
渉しないように形成される。このため、内蔵支持構造材
111の内側端付近に配筋継手である配筋カプラ116
を設け、この配筋カプラ116を用いてトップスラブ直
交配筋102と最外筋115とが内蔵支持構造材111
に干渉せず、迂回するように容易に加工して取り付けら
れる。これにより、内蔵支持構造材111を原子炉遮蔽
壁40まで内側に延設し、原子炉遮蔽壁40上に支持さ
せることができる。原子炉遮蔽壁40の上面に設置され
る仮設支柱はトップスラブ部のコンクリート打設後、コ
ンクリートの強度発現となって撤去される。
【0123】一方、地上にて地組みされ一体化されたト
ップスラブモジュール104は約1000トン近くに達
し、大型揚重機65を用いて吊設され、建設現場内に吊
り込まれる。この吊込み時には、トップスラブ取合い部
まで原子炉遮蔽壁40およびRCCV円筒部6の配筋を
実施し、コンクリート打設がトップスラブ部直下まで完
了した段階で吊り込まれる。
【0124】図10および図11はトップスラブモジュ
ール104を建設現場内に吊り下ろした状態を示す平面
図および断面図である。このトップスラブモジュール1
04の吊込み前に、トップスラブモジュール104支持
用として、原子炉遮蔽壁40の上面に仮設支持材112
を、RCCV円筒部6のコンクリート完了面に仮設支柱
117をそれぞれ取り付ける。建設現場に吊り込まれる
トップスラブモジュール104は、内蔵支持構造材11
1の内端部および外端部を仮設支持材112および仮設
支柱117で外周側と内周側が支持される。
【0125】吊り下ろされたトップスラブモジュール1
04のトップスラブ配筋は、RCCV円筒部(円筒壁)
6の縦配筋57と干渉しないように設けられる。このた
め、トップスラブモジュール104のトップスラブ直交
配筋102とRCCV円筒部6の縦配筋57との取合い
部の形状は、図10(C)および図11に示すように構
成される。
【0126】トップスラブモジュール104のトップス
ラブ直交配筋102にはRCCV円筒部6の縦配筋57
の取合い部近傍に配筋継手手段である配筋カプラ119
を設け、外周側の最外配筋119をくの字状に折曲させ
て放射状に延設し、RCCV円筒部6の縦配筋57と干
渉しないように設置する。最外配筋119をトップスラ
ブ直交配筋102からくの字状に折曲させて放射状に延
設することにより、トップスラブモジュール104の吊
下ろし時にRCCV円筒部6の縦配筋57との干渉を避
けることができ、スムーズに吊り下ろしてRCCV円筒
部6上に設置できる。
【0127】図9ないし図11に示された原子炉格納容
器2のトップスラブ7においては、トップスラブモジュ
ール104を工場あるいは建設現場近くの地上にて組み
立てられる。予め地上にて組み立てられたトップスラブ
モジュール104は大型揚重機にて内蔵支持構造材11
1を建設現場に搬送され、建設現場内に吊り込まれる。
トップスラブモジュール104を建設現場に吊り込ませ
る際に、トップスラブモジュール104のトップスラブ
直交配筋102がRCCV円筒部6の縦配筋57と干渉
しないように、トップスラブ直交配筋102の最外配筋
119が屈曲形成されて、予め放射状にセットされる。
トップスラブ直交配筋102には、RCCV円筒部6の
縦配筋57との取合い部近傍に配筋継手手段である配筋
カプラ118を設け、この配筋カプラ118を介してト
ップスラブ直交配筋102に最外配筋119を結合させ
る。
【0128】最外配筋119は予めくの字状に折曲され
ており、トップスラブ直交配筋102の最外配筋119
が、図10(C)に示すように、RCCV円筒部5の縦
配筋57と干渉しないように、縦配筋57間に吊り込ま
れてセットされる。
【0129】トップスラブ直交配筋102の最外配筋1
19を放射状に折曲させることにより、RCCV円筒部
6の縦配筋57,57をトップスラブ取合い部まで先行
して立ち上げておいても、トップスラブモジュール10
4をRCCV円筒部6の縦配筋57への干渉を確実に防
止してスムーズに吊り下ろすことができる。
【0130】トップスラブモジュール104の吊下ろし
により、RCCV円筒部6上での取合い配筋作業をなく
すことができる。従来はRCCV円筒部6の縦配筋57
をトップスラブ7下で止めておき、トップスラブ部の吊
込み完了後にRCCV円筒部6の縦配筋57とトップス
ラブ部の定着部の取合い配筋作業が発生している。この
取合い配筋作業をなくすことで、トップスラブ部の施工
工程を大幅に短縮することができる。
【0131】また、トップスラブモジュール104は半
径方向内方側の最外配筋115を内蔵支持構造材111
の内側端部と干渉しないように、トップスラブ直交配筋
102の最外配筋115を予め屈曲させる。この場合、
トップスラブ配筋体102の組立配筋作業が容易に行な
われ得るように、内蔵支持構造材111の内側端部付近
に配筋継手手段である配筋カプラ116を設ける。この
配筋カプラ116により、内蔵支持構造材111に干渉
しないように加工した最外配筋115を着脱自在に予め
地上にて円滑かつスムーズに取り付けることができ、原
子炉遮蔽壁40の上部外側面に取着ブラケットを取り付
ける必要がない。
【0132】従来は、原子炉遮蔽壁40の外側面に取着
ブラケットを取り付け、この取着ブラケット上に内蔵支
持構造材の内側端部を支持させ、内蔵支持構造材を最外
配筋の手前で終端させ、内蔵支持構造材と最外配筋との
干渉を防止している。しかしながら、従来のトップスラ
ブ部の支持構造では、内蔵支持構造材を支持する取着ブ
ラケットが必要となる。その上、取着ブラケットはトッ
プスラブ部の施工が完了し、コンクリートの強度発現後
には取り外されるが、この大形状の取着ブラケットの原
子炉遮蔽壁40への取付けや取外しが面倒で長時間を要
する一方、取り外された取着ブラケットの撤去作業が困
難であった。
【0133】これに対し、図9ないし図11に示すよう
に、建設現場に吊り込まれたトップスラブモジュール1
04は内蔵支持構造材111の内側端部を原子炉遮蔽壁
40上に仮設支持材112を介して支持し、内蔵支持構
造材111の外側端部はRCCV円筒部6に立設された
仮設支柱117に支持され、内蔵支持構造材111は外
周側と内周側とが安定的に支持される。トップスラブ部
を構成するトップスラブモジュール104の全荷重を支
持する各内蔵支持構造材111が、トップスラブモジュ
ール104の吊込みにより、原子炉遮蔽壁40およびR
CCV円筒部6上に仮設支持材112および仮設支柱1
17を介して安定的に支持される。
【0134】トップスラブモジュール104の内蔵支持
構造材111が原子炉遮蔽壁40とRCCV円筒部6に
支持された状態でトップスラブライナ37を円筒部ライ
ナ10の頂部に内側から全周溶接して固着する。この固
着後にコンクリートが打設され、RCCVトップスラブ
7が形成される。
【0135】RCCVトップスラブ7は打設されたコン
クリートによる強度発現後に、原子炉遮蔽壁40上の仮
設支持材112が取り外され、撤去される。RCCV円
筒部6上の仮設支柱117はコンクリート打設時にRC
CV円筒部6の上部内に埋設され、そのまま残される。
その際、仮設支持材112は原子炉遮蔽壁40上に設置
されているだけであるので、仮設支持材112の撤去作
業は容易になる。
【0136】(5)原子炉格納容器のトップスラブ部の
変形例 図12は原子炉格納容器2のトップスラブ部の変形例を
示す拡大平面図である。
【0137】この変形例に示された原子炉格納容器(R
CCV)2のトップスラブ部は、トップスラブモジュー
ル104Aの原子炉遮蔽壁40側を改良したものであ
る。トップスラブモジュール104Aは工場あるいは建
設現場近くの地上にて予め地組みされることは、図9な
いし図11に示されるトップスラブモジュール104と
同様であり、異ならない。
【0138】図12に示されたトップスラブモジュール
104Aは、トップスラブ最外配筋のループ状配筋と内
蔵支持構造材111の内側端部が干渉しないように、内
蔵支持構造材111の内側端部を曲げ加工し、曲げ加工
された内蔵支持構造材111の内側端部を、トップスラ
ブ最外配筋を迂回させてRCCV下部フランジ38に結
合させ、固着したものである。
【0139】他の構成および作用は図9ないし図11に
示されたRCCVトップスラブ部と異ならないので説明
を省略する。
【0140】(6)貫通ペネトレーションおよびハッチ
の取付構造 図13および図14は、RCCVライナ10に取り付け
られる貫通ペネトレーション50およびハッチ51,5
2の取付構造を示す図である。RCCVライナ10には
図2に示すように、機器搬出入用ハッチ51、人員アク
セス用の出入口用ハッチ52および配管、電気ケーブ
ル、計装配管等を通す貫通ペネトレーション50が取り
付けられている。
【0141】RCCVライナ10は工場あるいは建設現
場近くの地上にて溶接にて一体的に組み立てられ、円筒
状あるいはスリーブ状に構成される。このRCCVライ
ナ10に取り付けられる貫通ペネトレーション50やハ
ッチ51,52は、建設現場内に吊り込まれるまでは、
仮設斜材等の補助材でRCCVライナ10に仮支持され
る。建設現場へのRCCVライナ10の吊込みが完了し
た後には、RCCV外部の原子炉建屋1から延びる先行
鉄骨1aにより、鋼材120、ワイヤ121等を用いて
貫通ペネトレーション50およびハッチ51,52を仮
支持し、仮設斜材等を撤去する。
【0142】図13および図14はRCCVライナ10
に取り付けられる貫通ペネトレーション50およびハッ
チ51,52を、原子炉建屋1の先行鉄骨1aから支持
させた支持状態を示す図である。建設現場である原子炉
建屋1内に吊り込まれたRCCVライナ10は貫通ペネ
トレーション50やハッチ51,52を原子炉建屋1の
先行鉄骨1aに仮支持させる。原子炉建屋1の先行鉄骨
1aに仮支持させることにより、鋼材120やワイヤ1
21がRCCV配筋作業とは干渉が生じるのを防止で
き、工事の錯綜を削減することができる。
【0143】従来は、RCCVライナ10に取り付けら
れる貫通ペネトレーションやハッチに仮設部材20を取
り付ける。この仮設部材20はRCCV配筋作業を開始
した段階で、RCCV配筋作業と干渉する仮設部材を、
干渉させないように逐一付け換えていた。
【0144】これに対し、図13および図14に示すよ
うに、RCCVライナ10に取り付けられた貫通ペネト
レーション50やハッチ51,52の仮支持を、RCV
ライナ10を原子炉建屋1内に吊り込み、この吊込み完
了後に仮設部材20を撤去し、貫通ペネトレーション5
0やハッチ51,52を原子炉建屋1の先行鉄骨1aか
ら垂下される鋼材120やワイヤ121等で仮支持する
ことで、RCCV配筋作業との干渉を有効的に、かつ未
然に防止でき、工事の錯綜を削減することができる。
【0145】(7)原子炉格納容器の建設工法 原子炉建屋1に格納される鉄筋コンクリート製原子炉格
納容器(RCCV)2は、図15(A)〜(H)に示す
手順で建設される。
【0146】初めに、原子炉建屋1の建設現場に図15
(A)に示すように、原子炉建屋マット4を敷設し、こ
の原子炉建屋マット4からマット差筋63を円周方向に
突出させる。マット差筋63は図15(A)および
(B)に示すように、内側マット差筋63aと外側マッ
ト差筋63bとから構成される。内側マット差筋63a
および外側マット差筋63bは、内側と外側の相互間
で、例えば600mm〜700mmの間隔を有してそれぞれ
複数列ずつ、例えば3列ずつ同心円状に配列され、半径
方向外方に向って下り階段となるように階段状に突出し
ている。
【0147】マット差筋63を植設した原子炉建屋1の
原子炉建屋マット4上に、図15(B)に示すように、
RCCVライナ(ライナ1段目の圧力抑制室ライナ1
6)10とRCCV内側配筋11が吊り込まれ。吊り込
まれたRCCVライナ10は原子炉建屋マット4上に設
置される一方、RCCV内側配筋11は図4(A)およ
び(B)に示すように、取合い配筋70および配筋継手
手段としての配筋カプラ73を介して内側マット差筋6
3aに接続される。内側マット差筋63aには、初めに
RCCVライナ10の第1段である1列目が全周に亘っ
て接合され、取り合される。1列目の取合いが終了する
と、RCCV内側配筋11の2列目、続いて3列目が同
様にして取合い配筋70を用いて接合される。
【0148】RCCV内側配筋11を内側マット差筋6
3aに接合させる際、内側第1段である1列目の接合が
終了すると、2列目、3列目が順次接合される。しか
も、2列目や3列目はRCCV内側配筋11と内側マッ
ト差筋63aとの距離が1列目より階段状に大きく開口
する構成となっているので、RCCV内側配筋11と内
側マット差筋63aとの取合い配筋作業を円滑かつスム
ーズに行なうことができる。
【0149】この場合、RCCV内側配筋11およびR
CCVライナ(ライナ1段目の圧力抑制室ライナ16)
10は作業環境の良い工場あるいは現場近くの地上、例
えばヤード定盤上で組み立てられるので、建設現場で作
業用足場を組み、RCCV内側配筋11を組み立てるこ
とが不要となる。RCCV内側配筋11を組み立てるた
めの配筋作業を建設現場で行なう必要がないので、原子
炉建屋1でRCCV内側配筋用の作業用足場を組んだ
り、組み立てられた作業用足場を解体する作業が不要と
なる。したがって、RCCV内側配筋11の配筋作業や
RCCVライナ10の組立作業を原子炉建屋マット4の
マット敷設作業を並行させて効率よく進めることができ
る。
【0150】原子炉建屋マット4上にRCCV10およ
びRCCV内側配筋11を据え付けた後、図15(C)
に示すように、RCCV内側配筋11の外周側に作業用
足場75を組み、この作業用足場75を利用してRCC
V外側配筋12の配筋作業を行なう。RCCV外側配筋
12は原子炉建屋マット4の外側マット差筋63bに接
合させることにより行なわれるが、この場合にも、RC
CV外側配筋12の配筋作業は1列目の縦・横配筋の配
筋作業を行なった後、続けて2列目および3列目の配筋
作業を順次行ない、最外周側の配筋作業終了後にRCC
V外側配筋12の外側に型枠22を当てがい、図15
(D)に示すように、コンクリートを打設する。RCC
V外側配筋12もRCCV内側配筋11と同様に予め地
上にて組み立てた後、建設現場内に吊り込み、据え付け
るようにしてもよい。この場合、建設現場での配筋作業
が簡素化される。
【0151】このように、RCCV外側配筋12の配筋
作業を進めながらコンクリートを打設していき、原子炉
格納容器2を順次立ち上げ、積み上げていく。この原子
炉格納容器2の立上げと並行して、原子炉圧力容器(R
PV)支持ペデスタル5のペデスタル下段5bを大型揚
重機65にて吊り込み、原子炉建屋マット4上に据え付
ける。このRPV支持ペデスタル5も工場内あるいは建
設現場近くの地上にて予め地組みされ、一体に組み立て
られる。
【0152】原子炉建屋マット4上にRPV支持ペデス
タル5のペデスタル下段5bを吊り込み、据え付けた
後、図15(E)に示すようにダイアフラムフロア(D
F)ライナモジュール85(85A)を大形揚重機65
にて吊設し、PRV支持ペデスタル5およびRCCVラ
イナ10の圧力抑制室ライナ16上に吊り下ろし、RP
V支持ペデスタル5およびRCCVライナ10上にセッ
トする。
【0153】この場合、DFライナモジュール85は作
業環境の良い工場内あるいは建設現場の近傍の地上にて
一体構造物に組み立てられる。DFライナモジュール8
5は、図6ないし図7(A)および(B)に示すよう
に、ダイアフラムフロア配筋体86、内蔵支持構造体8
7およびダイアフラムライナ17を一体化する一方、R
PV支持ペデスタル5のペデスタル上段5aをDFライ
ナモジュール85の内周側に組み込んで構成される。D
Fライナモジュール85は図8に示す構成としてもよ
い。
【0154】DFライナモジュール85は大型の揚重機
65に吊設されて建設現場に搬送され、建設現場内に吊
り下ろされる。DFライナモジュール85は、図7
(A)および(B)に示すように、内蔵支持構造材88
の内側端部がRPV支持ペデスタル5の頂部に仮設支柱
96を介して支持される。一方、内側支持構造材88の
外側端部はシアープレート材98を介してダイアフラム
ライナ17に結合され、このダイアフラムライナ17を
RCCVライナ16に内周側および外周側から全周溶接
することにより、RCCVライナ16上に垂直に支持さ
れる。この全周溶接時にはDFライナモジュール85は
揚重機65によりモジュール荷重が作用しないように、
吊設状態に保持され、DFライナモジュール85は揚重
機65で支持した状態で行なわれる。全周溶接完了後に
DFライナモジュール85は揚重機65から解放され、
RPV支持ペデスタル5と圧力抑制室ライナ16により
支持される。
【0155】このようにして、吊り込まれたDFライナ
モジュール85がRPV支持ペデスタル5およびRCC
Vライナ10上に支持された状態でDFライナモジュー
ル85上へコンクリート打設が行なわれる。打設された
コンクリートがコンクリート強度を発現した後、図7
(A)および(B)に示される仮設材あるいはジャッキ
等の仮設支持手段100が取り外され、撤去される。こ
のようにして、原子炉格納容器2内を上部のドライウェ
ル28と下部の圧力抑制室25に区画するダイアフラム
フロア8が形成される。
【0156】原子炉格納容器2内にダイアフラムフロア
8を形成している間に原子炉格納容器2の円筒部6はコ
ンクリートが打設されてダイアフラムフロア8の下方ま
で立ち上げられ、図15(F)に示すように、RCCV
ライナ10の外側に打設されるコンクリート上に仮設支
柱91が立設される。仮設支柱91はRCCVライナ1
0の外周側に周方向に沿って複数本、例えば20本立設
され、据え付けられる。
【0157】一方、原子炉建屋1内にDFライナモジュ
ール85を吊り込み、このDFライナモジュール85を
据え付けてダイアフラムフロア8を形成した後、RCC
Vライナ(ライナ2段目のドライウェルライナ77)1
0およびRCCV内側配筋であるドライウェル内側配筋
90が大型揚重機65にて吊設されてダイアフラムフロ
ア8上に吊り下ろされる。
【0158】吊り下ろされたRCCVライナ10(ドラ
イウェルライナ27)は吊設状態に保たれている間にダ
イアフラムライナ17と内周側および外周側から全周溶
接さ、ドライウェルライナ27はダイアフラムライナ1
7上に据え付けられ、固着される。一方、ドライウェル
ライナ27とともに吊り下ろされたドライウェル内側配
筋90は、ドライウェルライナ28が外周溶接に移行さ
れる前に、揚重機65による支持から仮設支柱91によ
る支持に切り換えられ、複数本の仮設支柱91により支
持された状態となる。
【0159】ドライウェル内側配筋90を仮設支柱91
で支持した状態で既設されたRCCV内側配筋11と図
4(A),(B)に示されたものと同様な取合い配筋お
よび配筋継手を利用して相互に連結され、一体化され
る。ドライウェルライナ27およびドライウェル内側配
筋90は、RCCVライナ上段およびRCCV内側上部
配筋を構成するものであり、図3に示すように作業環境
の良い工場内あるいは建設現場近くの地上(ヤード定
盤)上で予め地組みされる。地組みされたドライウェル
ライナ27およびドライウェル内側配筋90は大型の揚
重機65に吊設されて、建設現場に搬送され、建設現場
内の所定位置に同時に吊り下ろされる。
【0160】原子炉格納容器2の円筒部6上に吊り下ろ
され、ドライウェル内側配筋90は図15(G)に示す
ように、既設のRCCV内側(下部)配筋11と図示し
ない取合い配筋および配筋継手により接合され、一体化
される。RCCV内側上部配筋であるドライウェル内側
配筋90を既設のRCCV内側(下部)配筋11に接合
した後、ドライウェル内側配筋27の外周側に作業用足
場を必要に応じて組み立てて、ドライウェル外側配筋9
3の配筋作業を行なう。
【0161】ドライウェル外側配筋93はRCCV外側
上部配筋を構成しており、このドライウェル外側配筋9
3も縦配筋と横配筋を組み合せて円筒状あるいはスリー
ブ状に組み立てられる。ドライウェル外側配筋93の配
筋作業の進行に伴い、あるいは配筋作業の完了後にドラ
イウェル外側配筋93の外周側に型枠22を当てがい、
この型枠22とドライウェルライナ27との間にコンク
リートを打設し、原子炉格納容器2の円筒部6を積み上
げていく。このとき、ドライウェルライナ27は内周側
の型枠22を構成している。
【0162】原子炉格納容器2の円筒部6を構築中に、
RPV支持ペデスタル5に対応するダイアフラムフロア
8上に原子炉遮蔽壁40を立設し、据え付ける。原子炉
遮蔽壁40をダイアフラムフロア8上に据え付けて固定
した状態で、大型揚重機65を利用して図15(H)に
示すように、トップスラブモジュール104を吊り込
み、このトップスラブモジュール104を原子炉遮蔽壁
40およびRCCV2の仮設支柱117上に支持させ
る。
【0163】トップスラブモジュール104は、図9な
いし図11に示すように構成され、トップスラブモジュ
ール104の全荷重を支持する内蔵支持構造材111の
内側端部が原子炉遮蔽壁40上に仮設支持材112を介
して支持され、その外側端部はRCCV2の円筒部6か
ら立ち上がる仮設支柱117により支持され、内周側と
外周側で支持される。トップスラブモジュール104を
原子炉遮蔽壁40上およびRCCV2の円筒部6上に支
持された状態でコンクリートを打設する。
【0164】このコンクリート打設後、コンクリートの
強度発現をまって仮設部材117を原子炉遮蔽壁40上
から取り除き、撤去する。一方、RCCV2の円筒部6
に立設された仮設支柱117はコンクリートの打設によ
り埋設され、円筒部6内に強度部材として残される。
【0165】この原子炉格納容器2の建設方法によれ
ば、圧力抑制室ライナ16およびドライウェルライナ2
7を有するRCCVライナ10、RCCV内側(下部)
配筋11および内側上部配筋91を主としたRCCV内
側配筋11、ダイアフラムフロアライナモジュール85
(85A)、原子炉圧力容器支持ペデスタル5や原子炉
遮蔽壁40、トップスラブモジュール104を、いずれ
も作業環境の良い工場内あるいは原子炉建屋1の建設現
場近くの地上にて組み立てることができ、RCCV建設
工事において、作業環境の悪い建設現場での作業を大幅
に削減し、RCV建築工事の作業の効率化、安全性を確
保することができる。また、作業環境の悪い建設現場で
の作業を大幅に減らすことができ、しかも作業環境の良
い工場あるいは建設現場近くの地上での作業は、複数の
ヤード定盤を用いて原子炉建屋1の建設と並行して同時
進展をさせることができる。したがって、RCCV建設
工事の大幅な工程短縮を図ることができ、建設期間を例
えば140万KW(1400MW)級の原子炉でも1年
数ヶ月、例えば1年8ヶ月程度とすることができ、従来
より大幅に数ヶ月も短縮させることができる。
【0166】
【発明の効果】本発明に係る原子炉格納容器およびその
建設方法においては、原子炉格納容器(RCCV)建設
工事の建設現場内の作業を大幅に削減することができ、
RCCV建設工事作業の効率化、能率化、安全性を確保
することができ、ひいてはRCCV建設工事の大幅な工
程短縮ならびに建設期間の大幅短縮を図ることができ
る。
【0167】また、本発明に係る原子炉格納容器および
その建設方法においては、RCCVライナの外側に予め
地上にてRCCV内側配筋を独立して組み立て、RCC
Vライナと内側配筋を同時に建設現場の所定位置に吊り
込み、据え付けるようにしたので、建設現場内でのRC
CV内側配筋作業(足場組立、配筋、足場解体)を削減
し、RCCV建設工事の工程短縮ならびに工事期間の大
幅短縮を図ることができる。
【0168】さらに、本発明に係る原子炉格納容器およ
びその建設方法においては、ダイアフラムフロア(D
F)ライナモジュールを予め作業性のよい地上にて一体
的に組み立てた一体構造物とし、この一体構造物を建設
現場の所定位置に吊り込んで据え付けることにより、ダ
イアフラムフロアを形成するための建設現場内での仮設
支持構造物の組立や撤去、シールプレートの据付、ダイ
アフラムフロア配筋作業が不要となり、作業性を改善す
るとともに、建設現場内の作業を大幅に削減し、RCC
V建設工事の工程短縮ならびに工事期間の大幅短縮を図
ることができる。
【0169】さらにまた、本発明に係る原子炉格納容器
およびその建設方法においては、トップスラブモジュー
ルを作業性の良い地上にて予め一体的に組み立てて一体
構造物とし、この一体化されたトップスラブモジュール
をRCCV円筒部の配筋に干渉させることなく吊り込ん
で据え付けることができるので、トップスラブモジュー
ル吊込み後の定着部の取合い配筋作業を削減することが
でき、トップスラブ施工工程を大幅に短縮し、建設工事
期間の短縮を図ることができる。
【0170】またさらに、本発明に係る原子炉格納容器
およびその建設方法においては、予め地上にて組み立て
られるトップスラブモジュールは、その構成部材である
内蔵支持構造材の内側端部とトップスラブ配筋体の内周
側(ループ状)最外配筋の干渉を防止できる構造を採用
して内蔵支持構造材の内側端部を原子炉遮蔽壁上に支持
可能に構成し、原子炉遮蔽壁外周上への支持ブラケット
を不要とし、ブラケットの取付け、撤去作業を大幅に削
減し、建設現場での作業の効率化、能率化を図り、建設
期間の大幅短縮を図ることができる。
【0171】また、本発明に係る原子炉格納容器および
その建設方法においては、建設現場の所定位置にRCC
Vライナの吊り込み後、RCCVライナに取り付けられ
ている貫通ペネトレーションおよびハッチを原子炉建屋
の先行鉄骨から支持させることにより、建設現場におけ
るRCCV配筋作業との干渉を確実かつ有効的に防止
し、建設作業の錯綜を削減し、建設作業の効率化、能率
化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る原子炉格納容器を収容した原子炉
建屋の縦断面図。
【図2】本発明に係る原子炉格納容器の円筒部を構成す
るRCCVライナとRCCV内側配筋の配置関係を示す
斜視図。
【図3】建設現場近傍の地上にて組み立てられるRCC
VライナとRCCV内側配筋の組み立て例を示す部分的
な縦断面図。
【図4】(A)および(B)は建設現場に吊り込まれた
RCCVライナおよびRCCV内側配筋の据付例を示す
もので、RCCV内側配筋とマット差筋との取り合いを
示す断面図。
【図5】RCCVライナであるドライウェルライナと内
側配筋の建設現場への吊り込みを実施したときの形状を
示す断面図。
【図6】本発明に係る原子炉格納容器内に設置されるダ
イアフラムフロア(DF)ライナモジュールを予め地上
にて一体構造物に組み立てた状態を示す斜視図。
【図7】(A)は一体構造物のDFライナモジュールを
建設現場内に吊り込んだ状態を示す図、(B)は図7
(A)のA部を拡大して示す断面図。
【図8】(A)は本発明に係る原子炉格納容器内に組み
付けられるDFライナモジュールの変形例を示す図、
(B)は図8(A)のB部を拡大して示す断面図。
【図9】本発明に係る原子炉格納容器の頂部を覆設する
RCCVトップスラブモジュールを予め地上にて一体構
造物に組み立てた状態を示す斜視図。
【図10】(A)は図9に示されたトップスラブモジュ
ールの部分的な平面図、(B)は図10(A)のB部を
拡大して示す平面図、(C)は図10(A)のC部を拡
大して示す平面図。
【図11】図9のRCCVトップスラブモジュールを示
す断面図。
【図12】本発明に係る原子炉格納容器の頂部を覆うト
ップスラブモジュールの変形例を示すもので、RCCV
トップスラブモジュールの原子炉遮蔽壁側の平面拡大
図。
【図13】本発明に係る原子炉格納容器のRCCVライ
ナに取り付けられる貫通ペネトレーションおよびハッチ
を先行鉄骨から支持した状態を示す断面図。
【図14】図13の XIV− XIV線に沿う側面図。
【図15】(A)〜(H)は本発明に係る原子炉格納容
器の建設手順を簡略的に示す工程図。
【図16】従来の原子炉格納容器(RCCV)の構成を
示す断面図。
【図17】原子炉建屋の建設現場における従来のRCC
V円筒部の建設工事を示す断面図。
【図18】従来のRCCVダイヤフラムフロアの据付工
事を示す断面図。
【図19】従来のRCCVのトップスラブの据付工事を
示す断面図。
【符号の説明】
1 原子炉建屋 2 鉄筋コンクリ−ト製原子炉格納容器(RCCV) 3 原子炉圧力容器 4 原子炉建屋マット 5 原子炉圧力容器支持ペデスタル(RPV支持ペデス
タル) 6 RCCVの円筒壁(円筒部) 7 RCCVの上部床(トップスラブ) 8 ダイアフラムフロア 10 綱製ライナ(RCCVライナ、円筒部ライナ) 11 内側配筋(RCCV内側下部配筋) 12 外側配筋 13 カットティ材 15 ライナ1段目(ライナエレメント) 16 圧力抑制室ライナ(円筒部ライナ) 17 ダイアフラムライナ 18 ペネトレーション 19 ハッチ 20 仮設材 22 外側型枠 23 RCCV底部ライナ 24 圧力抑制室アクセストンネル 25 圧力抑制室 26 ライナ2段目(ライナエレメント) 27 ドライウェルライナ(円筒部ライナ) 28 ドライウェル 30 シールプレート 31 鉄筋コンクリート 33 仮設支持構造物 34 配筋 35 鉄筋カプラ 37 トップスラブライナ 38 RCCV内部フランジ 39 鉄筋コンクリート(トップスラブコンクリート) 40 原子炉遮蔽壁 41 支持用ブラケット 43 支柱 44 直交配筋(トップスラブ配筋) 45 内蔵支持構造物 46 取合部配筋 50 貫通ペネトレーション 51 機器ハッチ 52 出入用ハッチ 54 足場 55 架構 56 ライナ受け部 57 縦配筋 58 横配筋 59,60,61 筒状体配筋 63 内側マット差筋 65 揚重機 66 吊り天秤 67 縦配筋 68 横配筋 70 取合配筋 71 縦配筋 72 横配筋 73 配筋カプラ(配筋継手手段) 75 作業用足場 76 縦配筋 77 横配筋 79,80,81 筒状体配筋 82 外側型枠 85,85A ダイアフラムフロアライナモジュール
(DFライナモジュール) 86 ダイアフラムフロア配筋体 87 内蔵支持構造体 88 内蔵支持構造材 89a 放射配筋 89b 円周配筋 90 ドライウェル内側配筋(RCCV内側上部配筋) 91 仮設支柱 92 吊設アーム 93 ドライウェル外側配筋(RCCV外側上部配筋) 95 外周支持段差 96 仮設支柱(仮設支持手段) 97 シアープレート内側 98 シアープレート材 99 シアープレート外側 100 仮設支持手段 101 配筋カプラ(配筋取付手段) 102 トップスラブ配筋体(トップスラブ直交配筋) 103 内蔵支持構造体 104 トップスラブモジュール 105 外部支持構造体 108 取付ブラケット 110 トップスラブ上面躯体差筋 111 内蔵支持構造材 112 仮設支持材(仮設支持手段) 113 支柱 114 円周配筋 115 円周側の最外配筋 116 配筋カプラ(配筋継手手段) 118 配筋カプラ(配筋継手手段) 119 外周側の最外配筋

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉建屋に収納された鉄筋コンクリー
    ト製の原子炉格納容器において、上記原子炉格納容器を
    構成する円筒部ライナとこのライナの外側に配設される
    原子炉格納容器の内側配筋とを予め地上にて組み立てて
    建設現場内に吊り込んで据え付けたことを特徴とする原
    子炉格納容器。
  2. 【請求項2】 原子炉格納容器の円筒部ライナは円筒部
    下部ライナ、ダイアフラムライナおよび円筒部上部ライ
    ナを一体に接合して構成する一方、原子炉格納容器の内
    側配筋は内側下部配筋と内側上部配筋とを直接あるいは
    取合い配筋を介して配筋継手手段で繋いで一体化させ、
    前記原子炉格納容器の円筒部下部ライナと内側下部配筋
    とを地上にて組み立てる一方、原子炉格納容器の円筒部
    上部ライナと内側上部配筋とを別途地上にて組み立てた
    請求項1記載の原子炉格納容器。
  3. 【請求項3】 原子炉建屋に収納された鉄筋コンクリー
    ト製の原子炉格納容器において、上記原子炉格納容器内
    をダイアフラムフロアで上部のドライウェルと下部の圧
    力抑制室に区画する一方、上記ダイアフラムフロアは、
    地上にて予め一体に組み立てられたダイアフラムフロア
    ライナモジュールで構成し、上記ライナモジュールを原
    子炉建屋内に吊り込み、原子炉建屋マット上に立設され
    た原子炉圧力容器支持ペデスタルと原子炉格納容器の円
    筒部ライナ上に吊り下ろして据え付けたことを特徴とす
    る原子炉格納容器。
  4. 【請求項4】 前記ダイアフラムフロアライナモジュー
    ルはダイアフラムフロア配筋体、内蔵もしくは外部支持
    構造体、シールプレートおよびダイアフラムライナを一
    体に組み立ててディスク状あるいはトーラス状に構成さ
    れ、ダイアフラムフロアライナモジュールの内周側に原
    子炉圧力容器支持ペデスタルのペデスタル上段が予め地
    上にて一体的に組み付けられた請求項3記載の原子炉格
    納容器。
  5. 【請求項5】 前記ダイアフラムフロアライナモジュー
    ルは外周側にリング状あるいはスリーブ状のダイアフラ
    ムライナが一体に組み付けられ、このダイヤフラムライ
    ナは複数のシアープレート材が周方向に間隔をおいて複
    数個固定されて補強された請求項3または4記載の原子
    炉格納容器。
  6. 【請求項6】 シアープレート材はダイアフラムライナ
    を放射方向に貫通して両側に突出するように固定され、
    ダイアフラムライナのシアープレート外側と原子炉格納
    容器の円筒部ライナを補強するカットティ材との間に仮
    設支持手段を撤去可能に設けた請求項5記載の原子炉格
    納容器。
  7. 【請求項7】 前記ダイアフラムフロアライナモジュー
    ルの内蔵支持構造体は多数の内蔵支持構造材を放射状に
    配設し、上記内蔵支持構造体はダイアフラムフロア配筋
    体を上下部に保持する一方、上記内蔵支持構造材の内側
    端部を原子炉圧力容器支持ペデスタル上に仮設支持手段
    を介して支持し、上記内蔵支持構造材の外側端部はダイ
    アフラムライナのシアープレート材に保持された請求項
    3または5記載の原子炉格納容器。
  8. 【請求項8】 原子炉建屋に収納される鉄筋コンクリー
    ト製の原子炉格納容器において、上記原子炉格納容器の
    頂部をトップスラブで覆設する一方、上記トップスラブ
    を構成するトップスラブモジュールを予め地上に組み立
    てて吊設し、ダイアフラムフロア上に立設される原子炉
    遮蔽壁および原子炉格納容器の円筒部上に吊り下ろして
    支持させたことを特徴とする原子炉格納容器。
  9. 【請求項9】 トップスラブモジュールはトップスラブ
    配筋体、内蔵支持構造体、トップスラブライナおよびト
    ップスラブ上面躯体差筋を予め地上にて一体に組み立て
    られた請求項8記載の原子炉格納容器。
  10. 【請求項10】 トップスラブモジュールの内蔵支持構
    造体は多数の内蔵支持構造材を放射状に配設して構成さ
    れ、各内蔵支持構造材の内側端部は原子炉遮蔽壁上に撤
    去可能な仮設支持手段を介して支持され、各内蔵支持構
    造材の外側端部は原子炉格納容器の円筒部に立設された
    仮設支柱に支持された請求項8記載の原子炉格納容器。
  11. 【請求項11】 トップスラブモジュールは内周側にお
    いてトップスラブ配筋体の内側最外配筋と各内蔵支持構
    造材の内側端部が干渉しないように、上記内側最外配筋
    および各内蔵支持構造材の内側端部の少なくとも一方を
    屈曲させた請求項9記載の原子炉格納容器。
  12. 【請求項12】 トップスラブモジュールは外周側にお
    いてトップスラブ配筋体の外側最外配筋と原子炉格納容
    器の円筒部の縦配筋が干渉しないように、トップスラブ
    配筋体の外側最外配筋を屈曲させ放射状に延設させた請
    求項9または11記載の原子炉格納容器。
  13. 【請求項13】 原子炉建屋に収納される鉄筋コンクリ
    ート製の原子炉格納容器において、原子炉格納容器の円
    筒部ライナに取り付けられる貫通ペネトレーションおよ
    びハッチを原子炉建屋の先行鉄骨から支持させたことを
    特徴とする原子炉格納容器。
  14. 【請求項14】 鉄筋コンクリート製の原子炉格納容器
    の円筒部ライナを予め地上で一体化させ、上記円筒部ラ
    イナの外側に原子炉格納容器の内側配筋を地上にて独立
    させて組み立て、上記円筒部ライナと内側配筋とを揚重
    機により原子炉建屋の建設現場の所定位置に同時に吊り
    込んで据え付け、原子炉格納容器を建設することを特徴
    とする原子炉格納容器の建設方法。
  15. 【請求項15】 原子炉建屋の建設現場に固定されたマ
    ット差筋等の原子炉格納容器配筋と吊り込まれる原子炉
    格納容器の内側配筋の継ぎを各段毎に長さを異にして配
    筋継手手段により連結させる請求項14記載の原子炉格
    納容器の建設方法。
  16. 【請求項16】 原子炉格納容器の円筒部ライナと内側
    配筋を建設現場に同時に吊り込んだ後、円筒部ライナを
    据え付けられた既設ライナに溶接する際、上記円筒部ラ
    イナの溶接期間中、原子炉格納容器の下部コンクリート
    に立設された仮設支柱に上記内側配筋を吊設支持させる
    請求項14記載の原子炉格納容器の建設方法。
  17. 【請求項17】 鉄筋コンクリート製の原子炉格納容器
    内にダイアフラムフロアを設置する際、上記ダイアフラ
    ムフロアを構成するダイアフラムフロアライナモジュー
    ルを予め地上にて組み立ててディスク状の一体構造物に
    構成し、この一体構造物のダイアフラムフロアライナモ
    ジュールを揚重機で吊設して建設現場に吊り込み、吊り
    込まれたダイアフラムフロアライナモジュールを既設の
    円筒部ライナおよび原子炉圧力容器支持ペデスタルに支
    持させて固定することを特徴とする原子炉格納容器の建
    設方法。
  18. 【請求項18】 ダイアフラムフロアライナモジュール
    はダイアフラムライナ、ダイアフラムフロア配筋体、シ
    ールプレートおよび内蔵あるいは外部支持構造体を備
    え、これらを予め地上にてディスク状の一体構造物に組
    み立てる請求項17記載の原子炉格納容器の建設方法。
  19. 【請求項19】 ダイアフラムフロアライナモジュール
    は、内周側に原子炉圧力容器支持ペデスタルのペデスタ
    ル上段を備え、このペデスタル上段を予め地上にて一体
    に組み付けて構成する請求項18記載の原子炉格納容器
    の建設方法。
  20. 【請求項20】 ダイアフラムフロアライナモジュール
    は予め地上にてダイアフラムライナ、ダイアフラムフロ
    ア配筋体、シールプレートおよび内蔵支持構造材を一体
    のディスク状に組み立てて構成し、一体構造物のダイア
    フラムフロアライナモジュールを揚重機で吊設して吊り
    込み、ダイアフラムフロアライナモジュールの吊込み荷
    重を既設円筒部ライナのカットティ材およびダイアフラ
    ムライナに固定のシアープレート材にて支持する請求項
    17記載の原子炉格納容器の建設方法。
  21. 【請求項21】 ダイアフラムフロアライナモジュール
    は、予め地上にてダイアフラムライナ、ダイアフラムフ
    ロア支持体、シールプレートおよび外部支持構造材を一
    体のディスク状に組み立てて構成し、一体構造物のダイ
    アフラムフロアライナモジュールを揚重機で吊設して吊
    り込み、ダイアフラムフロアライナモジュールの吊込み
    荷重を既設円筒部ライナのカットティ材およびシアープ
    レート材にて支持する請求項17記載の原子炉格納容器
    の建設方法。
  22. 【請求項22】 鉄筋コンクリート製の原子炉格納容器
    の頂部を覆設するトップスラブを設置する際、上記トッ
    プスラブを構成するトップスラブモジュールを予め地上
    にて組み立てて一体構造物に構成し、一体構造物のトッ
    プスラブモジュールを揚重機にて吊設して建設現場に吊
    り込み、吊り込まれたトップスラブモジュールは原子炉
    格納容器の円筒部に立設された仮設支柱および原子炉遮
    蔽壁上に支持させ、据え付けることを特徴とする原子炉
    格納容器の建設方法。
  23. 【請求項23】 トップスラブモジュールは、トップス
    ラブ配筋体、内蔵支持構造体、トップスラブライナおよ
    びトップスラブ差筋を備え、これらを予め地上にて一体
    に組み立てて一体構造物を構成する請求項22記載の原
    子炉格納容器の建設方法。
  24. 【請求項24】 トップスラブモジュールは内周側に予
    め地上にて一体に組み付けられる原子炉格納容器下部フ
    ランジを備え、地上における組立時に内蔵支持構造体の
    内周側とトップスラブ配筋体の内側最外配筋との干渉を
    防止するように、内蔵支持構造体の放射状配列の各内蔵
    支持構造体の内側端部および前記内側最外配筋のいずれ
    か一方を加工して屈曲形成させる請求項22記載の原子
    炉格納容器の建設方法。
  25. 【請求項25】 トップスラブモジュールは地上におけ
    る組立時に、トップスラブ配筋体の外側最外配筋と原子
    炉格納容器の円筒部の縦配筋との干渉を防止するため
    に、上記外側最外配筋を加工して屈曲させ、放射状に延
    設させる請求項2記載の原子炉格納容器の建設方法。
  26. 【請求項26】 内側最外配筋および外側最外配筋はト
    ップスラブ配筋体のトップスラブ直交配筋に配筋継手手
    段を介して連結させる請求項24または25記載の原子
    炉格納容器の建設方法。
  27. 【請求項27】 原子炉格納容器の頂部に吊り込まれる
    トップスラブモジュールは、内蔵支持構造体を構成する
    放射状配列の各内蔵支持構造材の内側端部が原子炉遮蔽
    壁上に撤去可能な仮設支持を介して支持し、上記内蔵支
    持構造材の外側端部は原子炉格納容器の円筒部に立設さ
    れた仮設支柱に支持され、トップスラブモジュールの荷
    重は内周側と外周側で支持される請求項22記載の原子
    炉格納容器の建設方法。
  28. 【請求項28】 鉄筋コンクリート製の原子炉格納容器
    を構成する円筒部ライナが建設現場にて吊り込まれる
    際、円筒部ライナに取り付けられた貫通ペネトレーショ
    ンおよびハッチの支持を原子炉建屋の先行鉄骨からの支
    持に切り換え、据え付けられた円筒部ライナの貫通ペネ
    トレーションおよびハッチを原子炉建屋の先行鉄骨から
    支持させることを特徴とする原子炉格納容器の建設方
    法。
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