JPH11335644A - 接着性樹脂組成物およびその積層体 - Google Patents

接着性樹脂組成物およびその積層体

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JPH11335644A
JPH11335644A JP14764098A JP14764098A JPH11335644A JP H11335644 A JPH11335644 A JP H11335644A JP 14764098 A JP14764098 A JP 14764098A JP 14764098 A JP14764098 A JP 14764098A JP H11335644 A JPH11335644 A JP H11335644A
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adhesive resin
ethylene
laminate
weight
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JP14764098A
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English (en)
Inventor
Nobuo Furusawa
伸夫 古沢
Norimasa Sekine
徳政 関根
Hiroshi Umeyama
浩 梅山
Masayoshi Suzuta
昌由 鈴田
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高温加工性に優れ、ポリスチレンのような極性
基を持たない樹脂に対しても良好な接着性を示し、かつ
少ない粘着付与剤の量でも高強度を示す接着性樹脂組成
物およびその積層体を提供することを目的とする。 【解決手段】エチレンーαオレフィン共重合体50乃至
99重量%と水素添加された石油樹脂1乃至50%とか
らなる樹脂組成物(A)5乃至99重量%と低密度ポリ
エチレン(B)1乃至95重量%とからなる樹脂組成物
(C)60乃至99重量%と、該樹脂組成物(A)及び
低密度ポリエチレン(B)に対し、完全非相溶あるいは
部分非相溶の高分子化合物(D)1乃至40重量%から
なることを特徴とする接着性樹脂組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は接着性樹脂組成物お
よびその接着性樹脂組成物を、基材上に積層したシーラ
ント層を有し、ヒートシール可能な積層体に係わり、特
に食品分野の包装材料に使用される接着性樹脂組成物お
よびその積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】接着性樹脂は天然高分子、熱硬化性ポリ
マー、熱可塑性ポリマー、ゴム系ポリマー、ホットメル
ト、瞬間接着剤等と多岐にわたっている。そして、その
性能、使用用途によって選択される接着性樹脂が異な
る。接着性樹脂の使用目的として、例えば異種材料間を
接着させることで、より高機能化させることがある。
【0003】例えば、食品包装分野においては、カップ
もしくはトレー容器の蓋材のシーラントとしてこのよう
な接着性樹脂が使用されている。これらの容器の材質と
しては、カップラーメンの容器に代表されるような発泡
ポリスチレンやゼリー、ヨーグルトといったような容器
に代表されるポリスチレン、ポリプロピレンなどが挙げ
られる。
【0004】これらの材料において、例えばポリスチレ
ンのような極性基を持たない材料とポリエチレンのよう
な極性基を持たない異種材料同士をヒートシールした場
合、接着性が得られず、良好な接着性を有する材料とし
て粘着付与剤を用いた系での検討がされてきた。
【0005】例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体と
粘着付与剤との組成物を用いる方法や変性ポリオレフィ
ンにエチレン・酢酸ビニル共重合体及び脂肪族系石油樹
脂を配合してなるポリオレフィン組成物が提案されてい
るが、実際はこれらの接着性樹脂組成物は色相、耐候
性、接着性に劣る欠点があった。
【0006】また、エチレンーα、β不飽和カルボン酸
共重合体にエチレンー酢酸ビニル共重合体及び脂環族系
炭化水素樹脂のような粘着付与剤を配合してなる接着性
樹脂組成物が提案されているが、ポリスチレンとの良好
な接着性が得られていない。
【0007】一般に粘着付与剤を用いる場合において
は、粘着付与剤の添加量を変えることで、接着性のコン
トロールがされており、より良好な接着性が必要な場合
は粘着付与剤の量を増やす方法がとられた。しかし、粘
着付与剤は低分子量であるため衛生上成分の溶出が問題
となるため、ブレンド量には制限が設けられている。
【0008】また、ポリオレフィン系の樹脂に極性基を
導入して接着性の機能を付与させる方法が提案されてい
る。この方法は、アクリル酸基、メタクリル酸基、アク
リル酸エステル基、メタクリル酸メチル基、無水マレイ
ン酸基などの官能基を持つモノマーをエチレン、プロピ
レンなどのαーオレフィンと高圧下で共重合させてラン
ダムコポリマーとするか、あるいはエチレン、プロピレ
ンまたは2種以上のαーオレフィン共重合体に前記官能
基を持つモノマーを触媒重合法等によりグラフトコポリ
マーとして接着性を付与した樹脂が提案されている。
【0009】一般に積層体を形成する加工方法として、
Tダイ法によるラミネート方法があり、基材と良好な接
着性を得るためには高温で押し出し加工できることが望
ましい。しかし、これらの接着性樹脂組成物は高温押し
出し加工が困難であり、かつポリスチレンとの良好な接
着が得られていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題点を鑑み考案されたものであり、高温加工性に優
れ、ポリスチレンのような極性基を有しない樹脂に対し
ても良好な接着性を示し、かつ少ない粘着付与剤の量で
も高強度を示す接着性樹脂組成物およびその積層体を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明により、上記課題
は下記の手段によって解決できる。
【0012】請求項1記載の発明は、エチレンーαオレ
フィン共重合体50乃至99重量%と水素添加された石
油樹脂1乃至50%とからなる樹脂組成物(A)5乃至
99重量%と低密度ポリエチレン(B)1乃至95重量
%とからなる樹脂組成物(C)60乃至99重量%と、
該樹脂組成物(A)及び低密度ポリエチレン(B)に対
し、完全非相溶あるいは一部相溶の高分子化合物(D)
1乃至40重量%からなることを特徴とする接着性樹脂
組成物である。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の接
着性樹脂組成物において、前記高分子化合物(D)が、
下記の式1で定義される溶解度パラメーターが6.2乃
至7.8(calcm-31/ 2 又は8.5(calc
-31/2 以上の範囲を満足すことを特徴とする。
【0014】
【数2】 (ただし、CEDは凝集エネルギー[ calcm-3] 、
Hは蒸発熱[ calmol- 1 ] 、Tは温度[ K] 、V
は容積[ cm3 mol-1] 、Rは気体定数である。)
【0015】請求項3記載の発明は、請求項1乃至2記
載の何れかの接着性樹脂組成物において、前記エチレン
ーαオレフィン共重合体が、シングルサイト触媒により
合成されたことを特徴とする。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項1乃至3記
載の何れかの接着性樹脂組成物において、前記エチレン
ーαオレフィン共重合体が、ブテンー1、ヘキセンー
1、オクテンー1、4ーメチルーペンテン−1から選ば
れたコモノマーとエチレンの共重合体であるとを特徴こ
とする。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項1乃至4記
載の何れかの接着性樹脂組成物において、前記エチレン
ーαオレフィン共重合体の密度が、0.860g/cm
3 以上0.925g/cm3以下であることを特徴とす
る。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項1乃至5記
載の何れかの接着性樹脂組成物において、前記石油樹脂
が、脂環族系石油樹脂であることを特徴とする。
【0019】請求項7記載の発明は、請求項1乃至6記
載の何れかの接着性樹脂組成物において、前記石油樹脂
の水素添加割合が、10から100%である水素添加石
油樹脂からなることを特徴とする。
【0020】請求項8記載の発明は、請求項1乃至7記
載の何れかの接着性樹脂組成物において、前記石油樹脂
の軟化点が、70℃以上150℃ 以下であることを特
徴とする。
【0021】請求項9記載の発明は、請求項1乃至8記
載の何れかの接着性樹脂組成物を、基材上に積層したこ
とを特徴とする積層体である。
【0022】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
積層体において、前記積層体は、該接着性樹脂組成物を
押し出し成形法によって基材に積層したことを特徴とす
る。
【0023】請求項12記載の発明は、請求項11記載
の積層体において、前記積層体は、該接着性樹脂組成物
をシート状に成形し、そのシート状接着性樹脂組成物を
基材に貼り合わせて積層したことを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明する。本発明の接着性樹脂組成物は、エチレン
ーαオレフィン共重合体50乃至99重量%と水素添加
された石油樹脂1乃至50%とからなる樹脂組成物
(A)5乃至99重量%と低密度ポリエチレン(B)1
乃至95重量%とからなる樹脂組成物(C)60乃至9
9重量%と、該樹脂組成物(A)及び低密度ポリエチレ
ン(B)に対し、完全非相溶あるいは一部相溶の高分子
化合物(D)1乃至40重量%からなることを特徴とす
る。
【0025】そして、本発明に用いられる高分子化合物
(D)は、樹脂組成物(A)及び低密度ポリエチレン
(B)に対し、完全非相溶あるいは一部相溶の樹脂であ
り、溶解度パラメーター(PS)で規定できる。溶解度
パラメーター(SP)は、異なる物質間の親和性を見る
上で参考となる指標である。「高分子新素材便覧:高分
子学会編、丸善株式会社(1989)」によれば、溶解
度パラメーターは次式で定義される。 SP2 =CED=(H−RT)/V ここで、CEDは凝集エネルギー[ calcm-3] 、H
は蒸発熱[ calmol -1] 、Tは温度[ K] 、Vは容
積[ cm3 mol-1] 、Rは気体定数である。CEDは
表面エネルギーと相関を持ち、SP値が近い程親和性が
高い。
【0026】溶解度パラメーターの数値は各参考書によ
ってばらつきがあるが、本発明においては、「高分子新
素材便覧:高分子学会編、丸善株式会社(1989)」
を参考にした。
【0027】溶解度パラメーターが、6.2から7.8
(calcm-31/2 または8.5(calcm-3
1/2 以上の範囲である前記高分子化合物(D)は、ポリ
スチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリ酢酸ビニル、
ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ニトロセルロー
ス、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート、酢酸セルロース、ポリアクリロニトリル、ポリ
アミド等挙げられるが、上記さた溶解度パラメーター
が、6.2から7.8(calcm-31/2 または8.
5(calcm-31/2 以上の範囲を満たす高分子化合
物であれば特に限定されるものではない。
【0028】上記高分子化合物(D)のメルトフローレ
ートは、特に制限されるものではなく、樹脂組成物
(A)と低密度ポリエチレン(B)とからなる樹脂組成
物の溶融粘度にあわせて選ぶことができる。好ましく
は、加工温度における高分子化合物(D)の溶融粘度
が、樹脂組成物(A)と低密度ポリエチレン(B)とか
らなる樹脂組成物の溶融粘度より小さい条件を満たすよ
うに、高分子化合物(D)を選択することにより、高分
子化合物(D)の分散状態を考えた上では望ましい。
【0029】高分子化合物(D)として被接着体と同一
の樹脂を選択することで、本発明における接着性樹脂組
成物と被接着体との接着強度を向上させることができ
る。
【0030】また、本発明に用いられる低密度ポリエチ
レンとは、高圧ラジカル重合法による高圧法低密度ポリ
エチレンが好ましく、その密度は、0.910から0.
930g/cm3 で、190℃、2160g加重におけ
るメルトフローレートが0.1から30g/10min
の範囲にあるものより選択される。
【0031】また、本発明に用いられるエチレンーαオ
レフィン共重合体とは、チーグラー触媒やシングルサイ
ト系触媒より合成されるものであり、好ましくはシング
ルサイト系触媒より合成されるものである。
【0032】上記シングルサイト系触媒は特に限定され
るものではないが、シクロペンタジエニルジルコノセン
誘導体を例とする、Zr,Ti、Hfなどの遷移金属と
シクロペンタジエニル環やインデニル環などの不飽和環
とからなる、いわゆるメタロセン触媒が挙げられる。
【0033】また、シングルサイト系触媒の他の例とし
て、従来型のチーグラーナッタ系触媒を改良してシング
ルサイト化したものであって、その重合体の重量平均分
子量と数平均分子量との比Mw/Mnが1.0以上2.
5以下、好ましくは2.0以下のものを用いることがで
きる。
【0034】本発明におけるエチレンーαオレフィン共
重合体のコノモマーとしてはブテンー1、ヘキセンー
1、オクテンー1、4ーメチルーペンテン−1などから
選ばれたものならばよく、ブテンー1、ヘキセンー1、
オクテンー1をコモノマーとしたエチレンーαオレフィ
ン共重合体が安価なため好適である。
【0035】本発明におけるエチレンーαオレフィン共
重合体の密度は、0.860以上0.925以下が好ま
しく、0.860より小さいと耐熱性が損なわれ、更に
加工性も悪くなる。また、0.925より大きいと接着
性が悪くなる。よって、エチレンーαオレフィン共重合
体の密度は、好ましくは0.880以上、0.920以
下とするのが好適であり、更に好ましくは0.890以
上、0.910以下である。また、190℃、2160
g加重におけるメルトフローレートが0.1から30g
/10minの範囲にあるものより選択される。
【0036】本発明における石油樹脂としては、脂肪族
系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、脂
環族系石油樹脂から選ばれたものならばよく、特に、脂
環族系石油樹脂が好適である。また、これらの石油系樹
脂をブレンドして用いてもよい。また、ロジン、重合ロ
ジン、水添ロジン、ロジングリセリンエステル及びその
水添物または重合物、ロジンペンタエリスリトール及び
その水添物または重合物のようなロジン類を目的を損な
わない範囲で添加できるが、石油樹脂に対して0.1〜
10重量%程度が望ましい。
【0037】上記石油樹脂の水素添加割合は、好ましく
は10から100%とするのが好適であり、更に好まし
くは30から100%である。水素添加割合が10%よ
り小さいと分解されやすく、黄変しやすいため好ましく
ない。
【0038】エチレンーαオレフィン共重合体、石油樹
脂、低密度ポリエチレンの混練方法としては特に制限は
ないが、ドライブレンドが簡易的である。しかし、物性
の安定性を考慮した場合、単軸押し出し機、2軸押し出
し機、ニーダー、熱ロール等を用いて溶融混合させる方
がより望ましい。
【0039】また、エチレンーαオレフィン共重合体と
石油樹脂を溶融混合したペレットを作製した後、低密度
ポリエチレンおよび溶解度パラメーターが請求項記載の
範囲にある樹脂とドライブレンドしてもよい。
【0040】本発明における接着性樹脂組成物には、更
に必用に応じて、酸化防止剤、安定剤、滑剤、アンチブ
ロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、粘着調整剤、充填
剤、着色剤などの添加剤を加えることができる。
【0041】本発明の接着性樹脂組成物を、基材上に積
層して積層体とすることができる。基材に積層させる方
法としては、押し出し成形法によって基材に積層する方
法と該接着性樹脂組成物をシート状に成形した後、その
シート状接着性樹脂組成物を基材に貼り合わせて積層す
る方法がある。前者は、Tダイによる押し出しラミネー
ト法がより好ましい。後者の該接着性樹脂組成物をシー
ト状に成形する場合、特に制限はないが、Tダイ法また
はインフレーション法によって製膜した後、接着剤を用
いて基材と積層してもよい。
【0042】上記基材についても特に限定するものでは
ないが、延伸されたポリエステルフィルム、延伸された
ポリプロピレンフィルム、延伸されたナイロンフィル
ム、アルミニウム箔、紙等が一般的である。これらのフ
ィルム同士を積層したものを用いてもよい。特に、30
0℃以上で上記基材に押し出しラミネートを行う場合
は、接着剤等の使用の必要がなく好適である。
【0043】本発明における接着性樹脂組成物と接着さ
れる材質としては、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ
プロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート等が挙げ
られるが、特に限定されない。これらの被接着材質につ
いては、発泡体でもよい。いずれの材料に対しても良好
な接着性が得られる。
【0044】<作用>一般的に粘着剤は、粘着付与剤と
エラストマーを主成分として構成され、粘着力、保持
力、タックが不可欠な特性になっている。エラストマー
が、粘着付与剤と相溶することによって流動しやすくな
り、被着体表面に濡れ性と親和性で粘着される。ただ
し、粘着剤において、例えばエチレン−αオレフィンと
類似した構造をもつものではアクリル系ポリマーと粘着
付与剤を主成分とするものが代表的であるが、被着体と
の粘着については官能基の存在が必要不可欠となってい
る。本発明の樹脂組成物のエチレン−αオレフィンのよ
うに官能基を有さない場合での接着挙動について、詳細
は不明である。
【0045】一般に接着強度を向上させるためには、粘
着付与剤及びエラストマー量を増やす方法がとられる
が、これらの成分はいずれも低分子量であり、溶出しや
すいことからブレンド量については制限がある。本発明
において、少ない粘着付与剤及びエラストマー量でも、
これらと相溶しにくい樹脂をブレンドすることにより、
海島構造を形成させ、海の部分の粘着付与剤及びエラス
トマー濃度を上げることで良好な接着性を得ることがで
きる。
【0046】
【実施例】以下に実施例に基づき本発明を具体的に記述
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0047】<実施例1>紙、低密度ポリエチレン、ア
ルミ箔、低密度ポリエチレンが順次積層されたものを基
材とし、上記基材の低密度ポリエチレン側に、エチレン
ーαオレフィン共重合体(密度0.900g/cm3
SC00100 ;三井化学(株)社製)を20重量%と脂環族
系石油樹脂(アルコンP−115;荒川化学工業(株)
製)を20重量%と低密度ポリエチレン(密度0.91
9g/cm3 ;ミラソン14P;三井化学(株)製)を
40重量%とポリスチレン(スタイロン683;旭化
成)を20重量%とを25μmの厚みで320℃で押し
出し積層してシーラント層を形成した。ポリスチレンの
溶解度パラメーターは9.12(高分子新素材便覧)で
ある。
【0048】<比較例1>実施例と同じ基材の低密度ポ
リエチレン側に、エチレンーαオレフィン共重合体(密
度0.900g/cm3 ;SC00100 ;三井化学(株)社
製)を20重量%と脂環族系石油樹脂(アルコンP−1
15;荒川化学工業(株)製)を20重量%と低密度ポ
リエチレン(密度0.919g/cm3 ;ミラソン14
P;三井化学(株)製)を60重量%を25μmの厚み
で320℃で押し出し積層してシーラント層を形成し
た。
【0049】<比較例2>実施例と同じ基材の低密度ポ
リエチレン側に、エチレンーαオレフィン共重合体(密
度0.900g/cm3 ;SC00100 ;三井化学(株)社
製)を25重量%と脂環族系石油樹脂(アルコンP−1
15;荒川化学工業(株)製)を25重量%と低密度ポ
リエチレン(密度0.919g/cm3 ;ミラソン14
P;三井化学(株)製)を50重量%を25μmの厚み
で320℃で押し出し積層してシーラント層を形成し
た。
【0050】上記実施例及び比較例において作製した積
層体を、幅15mmの短冊状に切り出し、発泡倍率12
倍のポリスチレンペーパー(PSP)、及び射出成形し
たポリエステル(ポリエチレンレテフラレート;PE
T)プレートをヒートシールし、ヒートシール強度を測
定したところ表1の結果を得た。この結果から本発明の
樹脂組成物は優れたヒートシール性を示し、特に少ない
粘着付与剤でも高強度を有することが明らかになった。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】本発明の接着性樹脂組成物は、優れた高
温加工性を有し、ポリスチレンのような極性基を持たな
い樹脂に対しても良好な接着性を示すものである。ま
た、少ない粘着付与剤量で高強度を得ることができるた
め、大変衛生性に優れる。本発明による樹脂組成物から
なる積層体は、積層されることで更に高機能化され、特
に食品包装分野において安価で優れた積層体を提供する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴田 昌由 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレンーαオレフィン共重合体50乃至
    99重量%と水素添加された石油樹脂1乃至50%とか
    らなる樹脂組成物(A)5乃至99重量%と低密度ポリ
    エチレン(B)1乃至95重量%とからなる樹脂組成物
    (C)60乃至99重量%と、該樹脂組成物(A)及び
    低密度ポリエチレン(B)に対し、完全非相溶あるいは
    一部相溶の高分子化合物(D)1乃至40重量%からな
    ることを特徴とする接着性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記高分子化合物(D)が、下記の式1で
    定義される溶解度パラメーターが6.2乃至7.8(c
    alcm-31/2 又は8.5(calcm-31/2
    上の範囲を満足すことを特徴とする請求項1記載の接着
    性樹脂組成物。 【数1】 (ただし、CEDは凝集エネルギー[ calcm-3] 、
    Hは蒸発熱[ calmol- 1 ] 、Tは温度[ K] 、V
    は容積[ cm3 mol-1] 、Rは気体定数である。)
  3. 【請求項3】前記エチレンーαオレフィン共重合体が、
    シングルサイト触媒により合成されたことを特徴とする
    請求項1乃至2記載の何れかの接着性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】前記エチレンーαオレフィン共重合体が、
    ブテンー1、ヘキセンー1、オクテンー1、4ーメチル
    ーペンテン−1から選ばれたコモノマーとエチレンの共
    重合体であるとを特徴ことする請求項1乃至3記載の何
    れかの接着性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】前記エチレンーαオレフィン共重合体の密
    度が、0.860g/cm3 以上0.925g/cm3
    以下であるとを特徴ことする請求項1乃至4記載の何れ
    かの接着性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】前記石油樹脂が、脂環族系石油樹脂である
    ことを特徴とする請求項1乃至5記載の何れかの接着性
    樹脂組成物。
  7. 【請求項7】前記石油樹脂の水素添加割合が、10から
    100%である水素添加石油樹脂からなる請求項1乃至
    6記載の何れかの接着性樹脂組成物
  8. 【請求項8】前記石油樹脂の軟化点が、70℃以上15
    0℃ 以下であることを特徴とする請求項1乃至7記載
    の何れかの接着性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】請求項1乃至8記載の何れかの接着性樹脂
    組成物を、基材上に積層したことを特徴とする積層体。
  10. 【請求項10】前記積層体は、該接着性樹脂組成物を押
    し出し成形法によって基材に積層したことを特徴とする
    請求項9記載の積層体。
  11. 【請求項11】前記積層体は、該接着性樹脂組成物をシ
    ート状に成形し、そのシート状接着性樹脂組成物を基材
    に貼り合わせて積層したことを特徴とする請求項9記載
    の積層体。
JP14764098A 1998-05-28 1998-05-28 接着性樹脂組成物およびその積層体 Pending JPH11335644A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016186059A (ja) * 2015-03-27 2016-10-27 三井・デュポンポリケミカル株式会社 接着性樹脂組成物、積層フィルム、包装材料及び包装容器
JP2019172961A (ja) * 2018-03-29 2019-10-10 藤森工業株式会社 接着性樹脂組成物、フッ素系樹脂接着用フィルム、積層体、及び積層体の製造方法

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