JPH11334770A - 電子レンジ加熱用食品容器 - Google Patents

電子レンジ加熱用食品容器

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JPH11334770A
JPH11334770A JP10158529A JP15852998A JPH11334770A JP H11334770 A JPH11334770 A JP H11334770A JP 10158529 A JP10158529 A JP 10158529A JP 15852998 A JP15852998 A JP 15852998A JP H11334770 A JPH11334770 A JP H11334770A
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JP
Japan
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container
microwave oven
food
heating
weakly
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JP10158529A
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English (en)
Inventor
Mamoru Tomita
守 冨田
Kazutaka Makino
収孝 牧野
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Morinaga Milk Industry Co Ltd
Original Assignee
Morinaga Milk Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品が密封された容器であって、何ら前処理
することなく、そのまま電子レンジにより加熱し得る電
子レンジ加熱用食品容器を提供する。 【解決手段】 包材に電子レンジ加熱用の食品を充填
し、充填した包材を適宜接着して前記食品を密封し、容
器状に形成した電子レンジ加熱用食品容器において、一
部に接着強度が小さい弱接着箇所を設けて前記包材を接
着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、コーヒ
ー、紅茶等の飲料、スープ、味噌汁等の液状食品、米
飯、カレー等の水分を多量に含有する食品、加熱により
液状又は水分を多量に含有する食品となる冷凍食品等
(以下、これらをまとめて食品と記載する。)を容器本
体と蓋体とからなる包材に充填密封した容器、包材を袋
状、チューブ状等に成形して食品を充填し包材どうしを
接着した包装袋等(以下、これらを一括して容器と記載
する。)であって、専ら電子レンジにより前記食品を加
熱して摂取する電子レンジ加熱用食品容器に関する。
【0002】更に詳しくは、本発明は、摂取する前に容
器に充填された食品を加熱する場合、容器を密封してい
る包材を開封することなく、密封された容器をそのまま
で電子レンジにより加熱することが可能である新規な電
子レンジ加熱用食品容器に関する。
【0003】尚、本発明において、包材とは、容器を形
成するための材料を総括して表現する用語である。
【0004】
【従来の技術】最近、多種多様な食品等が市販されてい
るが、このような食品を購入した消費者は、これらの食
品を摂取する前に電子レンジ等で加熱する場合、包材の
接着箇所、例えば蓋体と容器本体との接着箇所を開封
し、充填された食品を他の容器に移し替えるか、又は、
包材の接着箇所の一部若しくは全部を除去するか、いず
れかの処理を行わなければならず、次のとおりの不都合
があった。
【0005】即ち、これらの食品が充填された容器をそ
のまま電子レンジで加熱した場合、容器の液体の気化に
伴い、容器の圧力が増加し、容器の破裂等を惹起し、電
子レンジ内を汚染し、場合によっては火傷等の危険が伴
うのである。
【0006】また、容器の破裂等を惹起しないために、
加熱前に包材、又は容器の蓋体の一部に穿孔し、容器内
の空気、蒸気等を排出することも行われているが、この
場合穿孔するための道具及び手間が必要となり、かつ穿
孔した容器を、コンビニエンス・ストアー等で加熱し、
車、自宅等に運搬するのには不都合があった。
【0007】前記の不都合を解決するために、容器の蓋
体を複数層となし、上層を剥離し、下層にガス抜き孔を
形成される構造とした蓋体により密封した容器(実公平
6−24381号公報、実公平7−52058号公報及
び特公昭62−12099号公報。以下従来技術1と記
載する。)が開示されている。
【0008】また、加熱前に容器の蓋に穿孔しないため
に、通気性フィルム、紙と開口部を有する合成樹脂フィ
ルムとのラミネート等(特開昭63−63353号公報
及び実開昭63−59867号公報。以下従来技術2と
記載する。)が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術1におい
ては、蓋体の上層を剥離するのみで自動的に気体排出孔
が設けられ、穿孔用の道具を必要としないが、蓋体の上
層を剥離せずに加熱した場合、加熱により容器内部の圧
力が増加し、容器の破裂等の恐れがある。
【0010】また、前記従来技術2においては、包装材
に通気性があるため、加熱により包装内部の圧力は増加
しないが、飲食品類を包装する場合、通気性による外部
からの汚染が生じる可能性があり、品質上の問題が発生
する。
【0011】前記従来技術に鑑みて、本発明者らは、食
品を包材に充填し接着することにより密封した容器であ
って、そのまま電子レンジにより加熱し得る容器につい
て鋭意研究を行った結果、包材を接着するに際し、容器
内部の圧力の増加により自然に包材が剥離可能な程度の
弱い接着強度で接着する箇所(以下、弱接着箇所と記載
する。)を一部に設けることにより、容器をそのまま電
子レンジにより加熱し得ることを見い出し、本発明を完
成した。
【0012】本発明の目的は、食品が密封された容器
を、何ら前処理することなく、そのまま電子レンジによ
り加熱し得る電子レンジ加熱用食品容器を提供すること
である。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明は、包材に電子レンジ加熱用の食品を充填し、充填し
た包材を適宜接着して前記食品を密封し、容器状に形成
した電子レンジ加熱用食品容器において、一部に接着強
度が小さい弱接着箇所を設けて前記包材を接着し、前記
容器を電子レンジにより加熱したとき、前記容器内部の
圧力増加により前記弱接着箇所の包材が剥離し、容器内
部の圧力を前記弱接着箇所より低下させることを特徴と
する電子レンジ加熱用食品容器、である。また本発明
は、包材が、開口部にフランジ部を有し内部に食品が充
填される容器本体と、前記容器本体のフランジ部に接着
され前記食品を密封する蓋体とからなり、一部に接着強
度が小さい弱接着箇所を設けて前記蓋体をフランジ部に
接着したこと、蓋体の端に挟持用の舌片部が設けられ、
前記弱接合箇所が、前記舌片部の反対方向の位置に設け
られること、前記弱接着箇所における接着強度が、10
0〜1650gf/15mmであること、前記弱接着箇
所以外における接着強度が、300gf/15mm以上
であること、及び、前記弱接着箇所における接着強度
を、前記弱接着箇所以外における接着強度で除した値
が、2/3以下(0を含まず)であること、を望ましい
態様としてもいる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明を説明するが、本発
明の要素には後記する実施例の要素との対応を容易にす
るため、実施例の要素の符号をカッコで囲み、付記して
いる。本発明を後記の実施例の符号と対応させて説明す
る理由は、本発明の理解を容易にするためであって、本
発明の技術的範囲を実施例に限定するためではない。
【0015】図1は、本発明の電子レンジ加熱用食品容
器の一実施例を示す斜視図である。図2は、本発明の電
子レンジ加熱用食品容器の一実施例の作用を示す断面図
である。図3は、本発明の電子レンジ加熱用食品容器の
他の実施例を示す斜視図である。
【0016】本発明の電子レンジ加熱用食品容器(1、
10)は、基本的には、包材(2、7、11)に電子レ
ンジ加熱用の食品(S)を充填し、充填した包材(2、
7、11)を適宜接着し、前記食品(S)を密封し、容
器状に形成した電子レンジ加熱用食品容器(1、10)
である。
【0017】包材(2、7、11)の例としては、後記
する容器本体(2)と蓋体(7)とからなるものを例示
できるが、また単一種類の包材(11)を袋状に形成し
たものも例示することができる。このような包材(2、
7、11)は、基本的には包材(2、7、11)相互を
接着することによって、容器の形状に形成されるのであ
る。
【0018】包材(2、7、11)は、電子レンジによ
り加熱するので、非金属材、かつ非通気性の材質から構
成され、かかる材質としては、ポリエステル、ナイロ
ン、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン樹脂
のプラスチック材、紙、前記プラスチック材の積層材、
紙の積層材、紙及びプラスチック材の積層材等を例示す
ることができる。また、包材(2、7、11)の厚さ
は、4〜500μmであることが好ましい。
【0019】本発明では、包材(2、7、11)を接着
する際に、少なくとも一部に、接着強度が小さい弱接着
箇所(6、14)を設けることを特徴とする。このよう
な弱接着箇所(6、14)は、例えば、包材(2、7、
11)がヒ−トシ−ルにより接着される場合は、弱接着
箇所(6、14)におけるヒ−トシ−ルの温度を、他の
箇所よりも低い温度とすることにより、又は、ヒ−トシ
−ルする面の一部にリリ−ス剤を塗布することにより、
確実に弱接着箇所(6、14)を形成することができ
る。
【0020】弱接着箇所(6、14)の形状及び個数は
任意であり、容器の容積、充填される食品(S)の量及
び水分含量等に応じて適宜設置することができる。ま
た、弱接着箇所(6、14)の広さには特に制約はな
い。ただし、包材(2、7、11)が接着された箇所
は、全体的に、充填された食品(S)を密封するための
ものであるから、包材(2、7、11)が接着された箇
所の全体的な接着強度が低下することは好ましくない。
即ち、接着強度の平均値が可及的に低下しないように、
弱接着箇所(6、14)を設定することが望ましいので
ある。このためには、弱接着箇所(6、14)の面積
は、その機能を果たしさえすれば、可及的に狭いことが
望ましい。
【0021】次に、以上の弱接着箇所(6、14)を備
えた本発明の電子レンジ加熱用食品容器(1、10)の
作用を説明する。
【0022】最初に、前記容器(1、10)を電子レン
ジに入れ、食品(S)を加熱する。食品(S)が電子レ
ンジにて加熱されると、容器(1、10)の中の圧力が
増加する。ところが、本発明の容器(1、10)におい
ては、包材(2、7、11)の接着面(5、13)の一
部に弱接着箇所(6、14)が形成されている。従っ
て、容器(1、10)の中の圧力が増加すれば、まず最
初に弱接着箇所(6、14)において、包材(2、7、
11)が剥離するのである。
【0023】この結果、容器(1、10)の内外が導通
し、これが気体排出孔となり、容器(1、10)内に充
満した蒸気、空気等が排出される。この結果、容器
(1、10)の破裂が防止されるのである。
【0024】加熱した後には、包材(2、7、11)を
開封すれば、暖かい食品(S)を摂取することができ
る。
【0025】本発明の電子レンジ加熱用食品容器(1)
は、包材(2、7)が、容器本体(2)と蓋体(7)と
からなるものを好ましい態様としている。
【0026】容器本体(2)は、開口部にフランジ部
(4)を備えている。容器本体(2)の内部には、食品
(S。図2参照)を充填する。
【0027】容器本体(2)に食品(S)を充填した
後、蓋体(7)をフランジ部(4)の上面(5)に接着
し、食品(S)を密封する。尚、食品(S)の殺菌に関
しては、充填する前に殺菌し、無菌状態で容器本体
(2)に充填しても良く、また、容器本体(2)に充填
し蓋体7により密封した後に加圧加熱殺菌しても良い。
【0028】本発明の蓋体(7)は、4〜500μm、
望ましくは10〜300μm、の厚さを有している。蓋
体(7)は、後記する弱接着箇所(6)を除き、容器本
体(2)のフランジ部(4)に強い強度で接着され、摂
取する直前に剥離した場合、比較的大きな力が作用する
ので、剥離途中における蓋体(7)の破損を防止する観
点から、前記のとおりの厚さとするのが適当である。
【0029】蓋体(7)をフランジ部(4)に接着する
態様は、いかなるものでも良く、ヒ−トシ−ルにより接
着すれば良い。その他、接着剤を用いても良いが、かか
る接着剤としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、エ
チレン−アクリル酸系樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂
等を例示することができる。ただし、接着剤の場合は、
食品衛生に配慮したものを採用することが望ましい。
【0030】本発明では、蓋体(7)をフランジ部
(4)に接着する際に、少なくとも一部に、接着強度が
小さい弱接着箇所(6)を設ける。このような弱接着箇
所(6)は、例えば、蓋体(7)とフランジ部(4)と
がヒ−トシ−ルにより接着される場合は、弱接着箇所
(6)におけるヒ−トシ−ルの温度を、他の箇所よりも
低い温度とすること、接着する面(5)の表面にリリ−
ス剤を塗布すること、ヒ−トシ−ルのためのヒ−タ−ヘ
ッドの形状を変更すること等により、確実に弱接着箇所
(6)を形成することができる。
【0031】また、蓋体(7)とフランジ部(4)とが
接着剤により接着される場合は、接着剤の厚さ、種類等
の諸条件を、他の箇所と異なるものとすることにより、
弱接着箇所(6)を形成することが可能である。例え
ば、弱接着箇所(6)における接着剤層の厚さは、1〜
50μm、好ましくは2〜30μmである。
【0032】弱接着箇所(6)は、形状及び個数は任意
であり、容器の容積、充填される食品(S)の量及び水
分含量等に応じて適宜設置することができる点は、前記
したとおりである。
【0033】また、弱接着箇所(6)の広さには特に制
約はないことも前記のとおりである。ただし、蓋体
(7)は、本来的には容器本体(2)に充填された食品
(S)を密封するためのものであるから、蓋体(7)の
フランジ部(4)に対する全体的な接着強度が低下する
ことは望ましくない。即ち、接着強度の平均値が可及的
に低下しないように、弱接着箇所(6)を設定すること
が望ましいのである。このためには、弱接着箇所(6)
の面積は、その機能を果たしさえすれば、可及的に狭い
ことが望ましい。
【0034】次に、以上の望ましい態様の作用を説明す
る。
【0035】前記のとおり、最初に、前記容器(1)を
電子レンジに入れ、食品(S)を加熱する。前記従来技
術1においては、蓋体(7)に対して、複数層の上層の
剥離、蓋体への穿孔等の操作が必要であったが、本発明
の容器(1)は、そのまま電子レンジに入れて加熱する
ことができる。
【0036】食品(S)が電子レンジ内で加熱され、容
器本体(2)内の圧力が増加するが、本発明の容器
(1)においては、蓋体(7)とフランジ部(4)との
接着面(5)の一部に弱接着箇所(6)が形成されてい
る。従って、容器本体(2)の中の圧力が増加すれば、
まず最初に弱接着箇所(6)において、蓋体(7)がフ
ランジ部(4)から剥離するのである。
【0037】弱接着箇所(6)において、蓋体(7)が
フランジ部(4)から剥離すれば、容器本体(2)の内
外が導通し、これが気体排出孔となり、容器本体(2)
内に充満した蒸気、空気等が排出される。この結果、容
器(1)の破裂が防止されるのである。
【0038】加熱した後には、蓋体(7)をフランジ部
(4)から剥離して除去し、暖かい食品(S)を摂取す
ることができる。
【0039】尚、蓋体(7)には、開封時に挟持するた
めの舌片部(8)を設けることが望ましいが、この場合
は、前記弱接着箇所(6)は、舌片部(8)の反対方向
の位置に設けることが望ましい。
【0040】ここに、反対方向とは、例えば、蓋体
(7)の中心部を原点とするX−Y平面を仮定した場
合、仮に、舌片部(8)が+X軸の上に位置していると
すれば、弱接着箇所(6)は、−Xの領域(第2象限又
は第3象限)に位置することを意味している。
【0041】このように、舌片部(8)の反対方向に弱
接着箇所(6)が設けられていれば、容器(1)を加熱
し、弱接着箇所(6)から高温の蒸気等が吹き出した場
合であっても、舌片部(8)が反対方向にあるため、舌
片部(8)を素手で挟持しても危険が少なく、より安全
性が高くなるのである。
【0042】本発明の望ましい別な態様は、このような
弱接着箇所(6、14)の接着強度が、常温で100〜
1650gf/15mm、望ましくは150〜1250
gf/15mm、である。接着強度が常温で100gf
/15mm未満の場合は、接着が不十分なため流通、販
売の段階で密封性を損なう恐れがあり、また、接着強度
が常温で1650gf/15mmを超える場合は、容器
(1、10)の内部の圧力が増加した場合、容器(1、
10)が破裂する可能性がある。
【0043】また、弱接着箇所(6)以外の接着部分に
おいては、接着強度は、常温において300gf/15
mm以上、望ましくは800〜1500gf/15m
m、であることがのぞましい。原則的に、接着強度が常
温で300gf/15mm未満の場合は、接着強度が全
体的に弱くなり、密封性を損なう危険があるためであ
る。
【0044】前記のとおり、包材(2、7、11)は、
本来的には食品(S)を密封するためのものであるか
ら、弱接着箇所(6、14)以外の箇所においては、あ
る程度の高い接着強度を確保することが望ましいのであ
る。
【0045】そして、前記弱接着箇所(6、14)にお
ける接着強度は、前記弱接着箇所(6、14)以外にお
ける接着強度の2/3以下に設定することが望ましい。
接着強度をこのような比率にすることにより、容器
(1、10)を加熱した場合、弱接着箇所(6、14)
以外の接着部分において、包材(2、7、11)が剥離
することがないのである。
【0046】以上のとおり、本発明の容器(1、10)
は、容器(1、10)をそのまま特別の操作を行うこと
なく、電子レンジに入れて加熱することが可能であり、
暖かい食品(S)を、極めて簡便に摂取することができ
るのである。また、格別の操作を要しないため、消費者
が誤操作によって容器(1、10)を破裂させる事故が
起こる危険が少なく、安全性が高いのである。
【0047】次に実施例を示して本発明を更に詳細に説
明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるもので
はない。
【0048】
【実施例】実施例1 図1は、本発明の電子レンジ加熱用食品容器の一実施例
を示す斜視図である。図1において、容器1は、容器本
体2を備えている。容器本体2の内部にはス−プが貯留
されているが、図1では図示していない。
【0049】容器本体2の上部には段差3があり、容器
本体2は段差3の上において開口している。この開口部
にはフランジ部4が形成されている。フランジ部4の上
面5には、蓋体7が、上面5の全面にわたって接着され
ている。
【0050】蓋体7は、厚さ42μmのポリエチレンテ
レフタレート(PET)製であり、フランジ部4の上面
5にポリプロピレン製の接着剤により、接着強度100
0gf/15mmで接着されている。
【0051】蓋体7の一端には挟持用の舌片部8が設け
られ、この舌片部8とほぼ反対方向においては、フラン
ジ部4の上面5に弱接着箇所6が設けられている。この
弱接着箇所6においては、他の箇所よりも接着剤の厚さ
を薄くしており、接着強度は250gf/15mmでし
かない。
【0052】以上の、本発明の容器1は、充填されたス
−プ(S。図2参照)を電子レンジで加熱する場合、蓋
体7の一部又は全部を開封することなく、容器1をその
まま電子レンジで加熱する。
【0053】図2は、本発明の電子レンジ加熱用食品容
器の一実施例の作用を示す断面図である。図2は、図1
のX−X´線における容器1の上部の断面を図示してお
り、容器1を加熱した後の状態を示している。尚、図2
において、図1と共通する要素には図1と同一の符号を
付して、詳細な説明は省略する。
【0054】図2において、容器本体2にはス−プSが
充填されている。加熱によりス−プSから水蒸気が発生
し、容器本体2内の圧力が増加するが、水蒸気は蓋体7
をフランジ部4から押上げるので、接着強度の小さい弱
接着箇所6においては、蓋体7がフランジ部4から自然
に剥離する。
【0055】この剥離により容器本体2内と外部との隔
離が解除され、剥離した箇所(即ち、弱接着箇所6)よ
り水蒸気が排出する。従って、容器本体2内の圧力が低
下するので、蓋体7をした状態で加熱を継続することが
可能であり、容器本体2の破裂等の望ましくない現象は
生じない。また、弱接着箇所6以外の部分においては、
蓋体7はフランジ部4に接着された状態を維持してい
る。
【0056】加熱終了後、容器1を電子レンジから取出
し、舌片部8を剥離方向に手指で引き、蓋体7を容器本
体2から除去することができる。この除去において、舌
片部8は、弱接着箇所6の反対方向、即ち弱接着箇所6
から離れた位置にあるので、加熱時に弱接着箇所6から
水蒸気が排出しても、舌片部8は加熱されず、蓋体7の
除去が容易にかつ安全に実施できる。
【0057】尚、実施例においては、複数の弱接着箇所
6を形成し、これら複数の弱接着箇所における接着強度
をそれぞれ異なるものとすることもできる。このように
すれば、加熱の程度に応じて、複数の弱接着箇所が適宜
連通することになり、より安全性が高くなるのである。
また、容器の大部分がシールされているので、加熱によ
る水分の過剰な蒸発、突沸の防止等にも有効である。
【0058】実施例2 図3は、本発明の電子レンジ加熱用食品容器の他の実施
例を示す斜視図である。図3は、調理済みハンバ−グの
袋状容器10である。図3の袋状の容器10は、ポリプ
ロピレン製の厚さ30μmの包材11により形成されて
いる。容器10は、包材11を曲折し、端部相互を接着
して縦シ−ル部13を形成し、全体を筒状となし、調理
済みハンバ−グ(図示せず)を逐次挿入し、両端を接着
して横シ−ル部12a及び12bを形成し、これによっ
て調理済みハンバ−グを密封したものである。
【0059】図3において、縦シ−ル部13、並びに横
シ−ル部12a及び12bの接着強度は2000gf/
15mmであるが、縦シ−ル部13の一部に、接着強度
500gf/15mmの弱接着箇所14が形成されてい
る。
【0060】図3の容器10を電子レンジに入れ、加熱
した場合は、調理済みハンバ−グから水蒸気が発生し、
容器10が膨脹するが、弱接着箇所14において包材1
1が剥離し、弱接着箇所14により容器10の内外が導
通し、容器10が破裂することが防止される。
【0061】
【発明の効果】以上詳細に説明したとおり、本発明は、
包材を接着する際に、一部に接着強度が小さい弱接着箇
所を設けた電子レンジ加熱用食品容器であるため、本発
明により奏せられる効果は次のとおりである。 1)本発明の電子レンジ加熱用食品容器は、容器内の圧
力が増加した場合においても、弱接着箇所では包材が自
然剥離し、容器の圧力を低下させることができる。従っ
て、電子レンジによる加熱で蒸気が発生した場合でも、
何ら処理を施すことなく、加熱を継続することができ
る。 2)電子レンジによる加熱を行う前に、容器に穿孔等の
前処理を施す道具及び手間が不要であり、容器をそのま
ま電子レンジで加熱することができる。 3)電子レンジによる加熱した後、容器を容易に運搬す
ることが可能である。 4)非通気性の材料から構成されているので、食品を衛
生的に保存することが可能である。 5)容器がシールされているので、加熱による水分の過
剰な蒸発、突沸の防止等にも有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の電子レンジ加熱用食品容器の
一実施例を示す斜視図である。
【図2】図2は、本発明の電子レンジ加熱用食品容器の
一実施例の作用を示す断面図である。
【図3】図3は、本発明の電子レンジ加熱用食品容器の
他の実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
S ス−プ 1 容器 2 容器本体 3 段差 4 フランジ部 5 上面 6 弱接着箇所 7 蓋体 8 舌片部 10 容器 11 包材 12 横シ−ル部 13 縦シ−ル部 14 弱接着箇所

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 包材に電子レンジ加熱用の食品を充填
    し、充填した包材を適宜接着して前記食品を密封し、容
    器状に形成した電子レンジ加熱用食品容器において、一
    部に接着強度が小さい弱接着箇所を設けて前記包材を接
    着し、前記容器を電子レンジにより加熱したとき、前記
    容器内部の圧力増加により前記弱接着箇所の包材が剥離
    し、容器内部の圧力を前記弱接着箇所より低下させるこ
    とを特徴とする電子レンジ加熱用食品容器。
  2. 【請求項2】 包材が、開口部にフランジ部を有し内部
    に食品が充填される容器本体と、前記容器本体のフラン
    ジ部に接着され前記食品を密封する蓋体とからなり、一
    部に接着強度が小さい弱接着箇所を設けて前記蓋体をフ
    ランジ部に接着したことを特徴とする請求項1に記載の
    電子レンジ加熱用食品容器。
  3. 【請求項3】 蓋体の端に挟持用の舌片部が設けられ、
    前記弱接合箇所が、前記舌片部の反対方向の位置に設け
    られる請求項2に記載の電子レンジ加熱用食品容器。
  4. 【請求項4】 前記弱接着箇所における接着強度が、1
    00〜1650gf/15mmである請求項1乃至請求
    項3のいずれかに記載の電子レンジ加熱用食品容器。
  5. 【請求項5】 前記弱接着箇所以外における接着強度
    が、300gf/15mm以上である請求項1乃至請求
    項4のいずれかに記載の電子レンジ加熱用食品容器。
  6. 【請求項6】 前記弱接着箇所における接着強度を、前
    記弱接着箇所以外における接着強度で除した値が、2/
    3以下(0を含まず)である請求項1乃至請求項5のい
    ずれかに記載の電子レンジ加熱用食品容器。
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