JP2001240150A - 電子レンジ加熱用包装体 - Google Patents

電子レンジ加熱用包装体

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JP2001240150A
JP2001240150A JP2000052258A JP2000052258A JP2001240150A JP 2001240150 A JP2001240150 A JP 2001240150A JP 2000052258 A JP2000052258 A JP 2000052258A JP 2000052258 A JP2000052258 A JP 2000052258A JP 2001240150 A JP2001240150 A JP 2001240150A
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和彰 大橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子レンジなどの調理機内で加熱に伴って加
圧された包装体内部の気体が、包装体に形成されたスポ
ット状の開孔から静かな開封音と共にスムーズに排気さ
れるようにした電子レンジ加熱用包装体を提供する。 【解決手段】 電子レンジ加熱用包装体において、ヒー
トシール部の少なくとも一部の横断面に、強シール部と
弱シール部が内外方向に並列に隣接して形成されてお
り、かつ、強シール部が非ヒートシール部を介して不連
続であり、弱シール部が連続していることを特徴とする
電子レンジ加熱用包装体。弱シール部とは、常温でのシ
ール強度が15N/15mm幅未満であり、強シール部
とは、常温でシール強度が15N/15mm幅以上であ
り、強シール部と弱シール部の配置は、どちらが外端部
または内端部であってもよい。この包装体は、強シール
部と弱シール部で構成されるヒートシール部分の幅方向
の長さ(W)と、縦方向の長さ(H)が、式、W>1
3.77H-0.3883 の関係を満たすように構成されるこ
とが好ましく、レトルトパウチとして、特に優れてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、調理済あるいは半
調理状態の食品等を密封状態でヒートシールした電子レ
ンジ加熱用包装体に関するものであって、より詳しく
は、電子レンジなどの調理器内で加熱に伴って加圧され
た包装体内部の気体だけが、破裂音ないし爆発音を伴う
ことなく、静かにスムーズに排気されるようにした電子
レンジ加熱用包装体に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】近年、包装体用として優
れた特性を持つ素材の開発にともない、食品分野におけ
る包装体の発展も目覚ましいものがあり、調理した食材
をただちに包装し、調理状態の味を損なうことなく消費
者に提供できるようにした食品包装体が数多く市場に出
回っている。
【0003】これらの食品包装体としては、2枚のフィ
ルムの周辺をヒートシールして内容物を密封した袋状の
包装体、あるいは、底部を介して2枚のフィルムの周辺
をヒートシールしたスタンディングパウチと呼ばれる包
装体、さらには、丸型や角型のカップ状の容器のフラン
ジ部をフィルムによってヒートシールしたカップ状包装
体などが知られている。
【0004】これらの包装体は、使用時には、調理時の
状態に復元するまで電子レンジなどの加熱調理器で加熱
されるため、その加熱に耐えるだけの耐熱性を備えてい
ることはもとより、調理時の加熱によって包装体内の気
体や水蒸気が膨張し、圧力が高まり、やがては包装体が
破裂するなどの事態を回避する手段を備えていることが
望まれている。このような問題を解決するために、包装
体のヒートシール部の一部を剥離可能な構成にしておい
て、そこから外部に包装体内の気体を排出させる技術も
数多く提案されている。
【0005】例えば、特開平10−95471号公報に
は、包装体周縁を構成するヒートシール部の一辺全体
に、他辺よりシール強度の弱い部分を設け、その部分か
ら、包装体内に発生した水蒸気や気体を外部に放出する
ように構成された包装体が開示されている。つまり、こ
の包装体のシール強度の弱い部分とは、包装体の内圧が
高まった時に層間剥離可能なシール状態を意味するもの
である。
【0006】ところが、上記先行技術は、高まった包装
体内部の圧力によって、包装体内側からヒートシール部
の一部を自動的に層間剥離させ、気体を外部に排出して
包装体の破裂や変形を防止する技術であるが、ヒートシ
ール部が易剥離性に構成されているために、運搬時の衝
撃により破袋してしまうという虞があるばかりでなく、
一旦剥離が始まると、剥離開口部は大きく連破されてゆ
き、大きな開封音を伴ったり、さらには、内容物が飛び
散るなどの事態を引き起こす可能性もある。
【0007】しかも、上記先行技術においては、ヒート
シール部が包装体の内圧によって剥離する程度のシール
強度しか有していないために、かかる包装体は、ヒート
シールのシール強度がmax23N/15mm幅と規定
されているレトルト対応の加熱調理用包装体としての使
用は到底不可能である。
【0008】そこで、本発明の目的は、電子レンジ加熱
用包装体の電子レンジによる加熱に際して、包装体内部
の圧力が高まった時に自動的に小さなスポット状の開口
が形成され、そこから気体だけを外部に排出させること
のできる電子レンジ加熱用包装体を提供することにあ
る。また本発明の他の目的は、上記気体の排出が、破裂
音や爆発音を伴うことなく行われ、快適な調理環境を醸
成できる電子レンジ加熱用包装体を提供することにあ
る。また本発明の他の目的は、レトルト対応可能な電子
レンジ加熱用包装体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために提案されたものであって、包装体のヒート
シール部の少なくとも一か所に連続した弱シール部とこ
れに隣接して並列状態で不連続の強シール部を形成する
ことに重要な特徴を有するものである。
【0010】すなわち、本発明によれば、電子レンジ加
熱用包装体において、ヒートシール部の少なくとも一部
の横断面に、強シール部と弱シール部が内外方向に並列
に隣接して形成されており、かつ、強シール部が非ヒー
トシール部を介して不連続であり、弱シール部が連続し
ていることを特徴とする電子レンジ加熱用包装体が提供
される。
【0011】また、本発明によれば、弱シール部のシー
ル強度が、常温で15N/15mm幅未満であり、強シ
ール部のシール強度が、常温で15N/15mm幅以上
である上記電子レンジ加熱用包装体が提供される。
【0012】また、本発明によれば、強シール部の不連
続部分が弱シール部として形成されている上記電子レン
ジ加熱用包装体が提供される。
【0013】また、本発明によれば、強シール部のシー
ル強度が、max23N/15mm幅以上であるレトル
ト対応可能な上記電子レンジ加熱用包装体が提供され
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を詳細に説明
する。本発明の目的は、食品等を収納した包装体を電子
レンジ等で加熱する場合に、加熱によって高められた内
圧を、破裂や爆発などの開封音をほとんど伴わずにスム
ーズに外部に排出できる機能を包装体に付与したことに
あり、かつ、好ましくは、レトルト対応可能な包装体を
提供することにある。
【0015】前述した先行技術を踏まえて、前記目的を
達成するために本発明者らが想到した包装体の構成の最
大の特徴は、ヒートシール部の少なくとも一部に、連続
した弱シール部と不連続の強シール部をヒートシール部
内に並列に隣接させた点にある。本願明細書において
は、上記した本発明の電子レンジ加熱用包装体における
弱シール部と強シール部が並列に形成されたヒートシー
ル域を、「開封域」と言うことがある。
【0016】以下、本発明の好適な態様を図面に基づい
て説明する。本発明の電子レンジ加熱用包装体11は、
周縁がヒートシールされており、そのヒートシール部の
少なくとも一部に、加熱によって高められた包装体内圧
により剥離可能な弱シール部12と、それに隣接して並
列された不連続状態で形成されている強シール部13か
らなる開封域が形成されている。開封域の構成は、ヒー
トシール部の包装体外縁Aまたは内縁Bに沿って強シー
ル部13が形成され、それに隣接して、ヒートシール部
の包装体内縁Bまたは外縁Aに沿って弱シール部12が
形成されている。
【0017】したがって、包装体ヒートシール部の外縁
側に強シール部13が形成されている時は、それに隣接
して、包装体内縁側に弱シール部12が形成されている
ことになり、この弱シール部12と強シール部13の配
列は、包装体外縁側が弱シール部であって、内縁側が強
シール部であってもよい。さらにこの開封域の構成にお
いて重要なことは、強シール部13が不連続であり、弱
シール部12が連続して形成されていることである。こ
の不連続部分14を通って包装体内の気体が外部に排出
される。
【0018】つまり、包装体を加熱した際に高められた
内圧は、強シール部13の不連続部分14で開孔の大き
さが制限され、それに隣接する弱シール部12を剥離し
て、気体を外部へ排出するものである。本発明の電子レ
ンジ加熱用包装体における強シール部とは、常温でのシ
ール強度が15N/15mm幅以上であることを意味
し、弱シール部とは、常温でのシール強度が15N/1
5mm幅未満であることを意味する。
【0019】開封域が形成される箇所は、ヒートシール
部の少なくとも一か所であればいずれの箇所でもよく、
それ以外のヒートシール部15は、強シール部として形
成される。強シール部13の不連続部分14は、非ヒー
トシール部として形成されていてもよいが、弱シール部
として形成されていてもよい。不連続部分14が弱シー
ル部として形成される場合は、該部分が非ヒートシール
部14として形成されるものよりも全体としてのシール
強度が大きくなり、特にレトルト対応の包装体として好
適である。
【0020】強シール部13の構成は、不連続であれば
任意の形状に構成することができるが、例えば、図2に
示したようなものが例示される。図2(a)は三角形を
並べた態様であり、三角形の底辺と隣接する三角形の底
辺との間に不連続部が存在する。同じように、(b)は
台形を並べた態様、(c)は五角形を並べた態様、
(d)は変形台形を並べた態様であり、いずれも、それ
ぞれの底辺部間に不連続部が存在する。
【0021】強シール部−強シール部間の最短距離は、
とくに制限されるものではないが、静かな開封音の元に
包装体内の気体を排出するという本発明の電子レンジ加
熱用包装体の目的から言えば、その上限は16mm以下
であることが好ましい。
【0022】開封域における強シール部13/弱シール
部12の幅方向の比は、とくに制限されるものではない
が、耐衝撃性の観点から弱シール部のシール強度が10
N/15mm幅程度を有することが好ましい。本発明の
ヒートシール部の一部に開封域を設けた包装体の構成
は、図1に示した袋状の包装体だけでなく、図4の
(a)に示したスタンディングパウチの上部ヒートシー
ル部、同じく(b)または(c)に示したような丸型あ
るいは角型のカップ状包装体のフランジ部16の少なく
とも一部にも同様に適用できる。
【0023】本発明の電子レンジ加熱用包装体の開封域
における弱シール部は、包装体を構成するフィルムの内
層同士が同種のポリマーではなく、それぞれ異種のポリ
マーをヒートシールすることによって形成される。好ま
しい一例としては、一方のフィルムの内層がポリプロピ
レンであって、他方のフィルムの内層がポリプロピレン
とポリエチレンのブレンドのような組み合わせが、包装
体を加熱した時の内圧の高まりで自動的に開封する弱シ
ール部を構成できる。
【0024】弱シール部の内層は上記の他、例えば、ポ
リプロピレンをベースとしエチレン−酢酸ビニル共重合
体(EVA)をブレンドしたもの、ポリ−α−メチルス
チレン、ポリビニルトルエン等のスチレン系重合体、ジ
ペンテン重合体、α−ピネン重合体等のテルペン系重合
体、ロジン等をブレンドした樹脂を使用できる。
【0025】これに対して、強シール部は、ヒートシー
ルするフィルムの内層同士が同一ポリマーであることが
好ましく、例えば、それぞれのフィルム内層がポリプロ
ピレンである場合などに強シール部が形成される。この
強シール部は、包装体の内圧で開封することはなく、強
シール部−強シール部のあらかじめ特定された幅の不連
続部だけが開封することになる。したがって、本発明の
電子レンジ加熱用包装体は、加熱によってスポット的な
開孔が形成されるため、開封時に破裂音などの大きな音
は発することなく、静かな開封音の元に包装体内の気体
の排出が行われる。
【0026】強シール部のシール強度は、15N/15
mm幅以上であれば、その目的を達成できるものである
が、max23N/15mm幅以上というレトルト対応
の規定を満たすものである場合には、レトルト対応可能
な包装体として使用することができる。このような、レ
トルト対応が可能なシール強度は、強シール部を構成す
するフィルムの内層がポリプロピレン同士である場合な
どに達成できる。
【0027】ちなみに、強シール部のシール強度のma
x23N/15mm幅以上という要件は、図5に示した
ように、強シール部を含む幅方向の長さ(W)と、強シ
ール部外縁から内縁までの長さ(H)を、式、W>1
3.77H-0.3883 の関係を満たすことにより達成する
ことができる。そして、この関係式を満足することによ
り、レトルトパウチのような電子レンジ加熱用包装体で
あっても、不快な破裂音や爆発音を立てることなく、加
熱調理に伴う気体をスムーズに排出することができるよ
うになる。
【0028】なお、図5−Aに示した構成を用いて、こ
のWHの関係について補足すると、強シール部の不連続
部14を含む15mm幅を任意に取った場合に、ヒート
シール部の形は、10mm(W)×5mm(H)の長方
形になる。この長方形から、上記関係式W>13.77
-0.3883 を満たすように形成されていれば良いという
ことである。
【0029】なお、この関係式W>13.77H
-0.3883 は、図5−Bに示すような強シール部が不連続
部分により分断された場合、幅方向の長さ(W)は、強
シール部幅方向の長さの和(W=W1+W2)として適
用することができる。このことから、図5に示した構成
ではいずれも10mm(W)×5mm(H)であり、こ
の間形式を満足している。
【0030】上記ヒートシール部の幅方向の長さ(W)
と、ヒートシール部外縁から内縁までの長さ(H)との
関係式は、本発明者らの度重なる実験の結果として導か
れたものであり、この関係式を満足させるものは、図6
からも明らかなように、ヒートシール部のシール強度が
レトルト対応のmax23N/15mm幅以上を達成す
るものとなり、この関係式を満足しない場合は、max
23N/15mm幅以上のシール強度を達成することが
できない。
【0031】本発明の電子レンジ加熱用包装体において
強シール部を構成する素材は、シール面となる内層とし
て、ポリプロピレン、またはプロピレンと、エチレン、
ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1などプロピレ
ン以外のα−オレフィンとの共重合体、ヒートシール性
のある熱可塑性樹脂、例えば、ポリエステル、ナイロン
などが使用される。
【0032】また、弱シール部としては、一方のシール
面の内層が、前記強シール部を構成するポリマーと同じ
であってよく、他方のフィルム内層を構成するポリマー
の種類を適宜変更してシール強度が常温で15N/15
mm幅未満になるように適宜採択すれば良い。
【0033】また、これらの内層と積層される外層とし
ては、ヒートシール性を有するまたは有さない熱可塑性
樹脂、例えば、二軸延伸ポリプロピレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体(EVA)、EVAケン化物、イオン
架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)等のポリオレ
フィン類:ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合
体等の芳香族ビニル共重合体:ポリ塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン樹脂等のハロゲン化ビニル重合体:ポリアクリ
ル系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アク
リロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体等のニト
リル重合体:二軸延伸ポリエチレンテレフタレート、ポ
リテトラオキシメチレンテレフタレート等のポリエステ
ル:各種ポリカーボネート:ポリオキシメチレン等のポ
リアセタール類:脂肪族系、芳香族系ポリアミド、ポリ
イミド等の熱可塑性樹脂を単独でまたは二種類以上を積
層して使用することができる。また、ガス遮断性を付与
する目的で、非金属の蒸着膜、鱗片状物質、酸素吸収性
物質を使用してもよい。積層フィルムは、2層からなる
ものばかりでなく、酸素バリア性などの点から3層以上
の構造にすることもできる。
【0034】この積層フィルムは、とくに製造方法が限
定されるものではなく、内層と外層を接着剤によって貼
り合わせる手段、熱ラミネートによる貼り合わせ手段、
共押出による貼り合わせ手段など任意の手段を採り得
る。
【0035】以上説明した本発明の包装体の構成は、電
子レンジ等で加熱調理される包装体にいずれも適用でき
るものであるが、シール強度がmax23N/15mm
幅であることが義務付けられているレトルトパウチにお
いても、破裂音や爆発音を伴うことなくパウチ内の気体
をスムーズに排出するという本発明の目的をより有効に
達成することができる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、電子レンジ等で加熱調
理する包装体において、加熱によって包装体内に膨満し
た気体が静かな開封音の元に弱シール部を剥離させ、包
装体外へスムーズに排出できる電子レンジ加熱用包装体
が提供される。
【0037】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を説明する。
この実施例は、本発明の好適な態様を説明するためのも
のであり、本発明がこれによって制限されるものではな
い。
【0038】実施例1(4方パウチの縦型例) 12μmポリエチレンテレフタレート/15μmナイロ
ン/70μmポリプロピレン(PP)の積層体を130
mm×170mmのサイズに切断し、PP層同士を内面
にしてヒートシール(ヒートシール幅:10mm)を行
い、4方パウチを形成した。図1に示したこの積層袋の
短辺側シール部内容品側に短冊状(130mm×5m
m)の易開封性フィルム(東レ製 9501A,厚さ7
0μm)を挿入し、ヒートシールを行い、弱シール部1
2,強シール部13,非ヒートシール部14を設け、電
子レンジ加熱用包装袋とした。強シール部13および非
ヒートシール部14の形状はそれぞれ図5に示した形状
(強シール部 10mm×5mmの長方形:非ヒートシ
ール部 5mm×5mmの正方形)を有するものであ
る。該包装袋に水およびカレーを充填・密封し、電子レ
ンジ加熱用包装袋とした。該包装袋を121℃、30分
の加圧蒸気レトルト処理を行い、さらに開封域の剥離試
験[テンシロン(ORIENTEC製、型番UCT−5
T)で剥離速度300mm/min,室温23℃、湿度
45%]および電子レンジ加熱試験を行った。評価結果
を表1に示した。
【0039】
【表1】 この結果より、弱シール部を設けることにより、応力集
中の弱い短辺側でも気体排出のための開封がされること
が確認された。
【0040】比較例1 易開封性フィルムを挿入しない、つまり、弱シール部を
設けないこと以外は実施例1と同様にして電子レンジ加
熱用包装袋を形成した。この袋を用いて、実施例1と同
様に、充填・密封し、レトルト処理、開封域の剥離試
験、電子レンジ加熱試験を行った。評価結果を表2に示
した。
【0041】
【表2】 弱シール部を形成しない包装袋は、電子レンジでの加熱
時に破裂音を発することが認められれた。
【0042】比較例2 強シール部が連続、つまり、、非ヒートシール部を設け
ないこと以外は実施例1と同様にして電子レンジ加熱用
包装袋を形成した。この袋を用いて、実施例1と同様
に、充填・密封し、レトルト処理、開封域の剥離試験、
電子レンジ加熱試験を行った。評価結果を表3に示し
た。
【0043】
【表3】 開封口となる非ヒートシール部を形成しない包装袋は、
電子レンジの加熱時に破裂音を発することが認められ
た。
【0044】実施例2(弱シール部・強シール部のシー
ル強度) 図5に示す強シール部のHの長さを変化させる以外は実
施例1と同様にして電子レンジ加熱用包装袋を形成し
た。これに実施例1と同様に、充填・密封し、レトルト
処理、開封域の剥離試験、電子レンジ加熱試験を行っ
た。評価結果を表4に示した。
【0045】
【表4】 この結果より、開封域となる強シール部のシール強度が
常温で15N/15mm幅以上あれば、開封口は非ヒー
トシール部幅で規制できることが確認された。
【0046】実施例3(強シール部が弱シール部を介し
て不連続の構成) 非ヒートシール部を弱シールする、つまり、強シール部
が弱シール部を介して不連続であること以外は実施例1
と同様にして電子レンジ加熱用包装袋を形成した。これ
を用いて実施例1と同様に、充填・密封し、レトルト処
理、開封域の剥離試験、電子レンジ加熱試験を行った。
評価結果を表5に示した。
【0047】
【表5】 この結果より、開封口となる非ヒートシール部を弱シー
ル部として形成しても、気体排出のための開封がされる
ことが確認された。
【0048】実施例4(レトルト対応のWH関係) 12μmポリエチレンテレフタレート/15μmナイロ
ン/70μmポリプロピレン(PP)の積層体を100
mm×15mmのサイズに切断し、10mm×15mm
幅内に強シール部と非ヒートシール部が形成されるよ
う、PP層同士を内面にヒートシールを行い、図7に示
される試験片を作製した。該試験片において、図8に示
される強シール部の横方向の長さを(W)、強シール部
の縦方向の長さを(H)とした時、W×Hの長方形のシ
ール部剥離強度を評価した。Wが15,10,7.5,
5,Hが10,7.5,5の場合の結果を表6に示し
た。強シール部−不連続部−強シール部の試験片も同様
に作製し、測定結果を表7に示した。図9および図10
は、Wが10mm,Hが5mmの場合の試験片を示す。
【0049】
【表6】
【0050】
【表7】 同様にWおよびHを更に細分化し、得られた結果を元に
して、下式、W>13.77H-0.3883 を導き出した。
WHの関係を満たす形状が本発明のレトルト対応加熱調
理用密封包装体となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子レンジ加熱用包装体の一例のヒー
トシール部の構成を説明するための概略図である。
【図2】ヒートシール部の強シール部の形状例を示す部
分概略図である。
【図3】本発明の電子レンジ加熱用包装体の他の一例の
ヒートシール部の構成を説明するための概略図である。
【図4】本発明のヒートシール部の構成を適用できる包
装体の他の一例を示す概略図である。
【図5】ヒートシール部におけるW−Hの関係を説明す
るための部分概略図である。
【図6】本発明の包装体におけるヒートシール強度の規
定を説明するためのグラフである。
【図7】ヒートシール部のシール剥離強度を測定するた
めの試験片の概略図である。
【図8】ヒートシール部のシール剥離強度を測定するた
めの試験片であって、Wが15mm,Hが5mmの場合
の概略図である。
【図9】ヒートシール部のシール剥離強度を測定するた
めの試験片であって、Wが10mm,Hが5mmの場合
の概略図である。
【図10】(a)ヒートシール部のシール剥離強度を測
定するための試験片であって、W1 が5mm,W2 が5
mm,Hが5mmの場合の概略図である。 (b)ヒートシール部のシール剥離強度を測定するため
の試験片であって、W1 が2mm,W2 が8mm,Hが
5mmの場合の概略図である。
【符号の説明】
11 電子レンジ加熱用包装体 12 弱シール部 13 強シール部 14 不連続部分 15 開封域以外のヒートシール部 16 フランジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E064 AA01 AB23 AD30 BA26 BA29 BA30 BA35 BA36 BA37 BA38 BA54 BA55 BA60 BB01 BB03 BC18 EA30 FA05 GA01 HD10 HE02 HN05 3L086 AA01 BF05 DA01 DA23 4B055 AA10 BA03 BA07 BA37 CA01 CC43 DB15 FB34 FB44 FB48

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子レンジ加熱用包装体において、ヒー
    トシール部の少なくとも一部の横断面に、強シール部と
    弱シール部が内外方向に並列に隣接して形成されてお
    り、かつ、強シール部が非ヒートシール部を介して不連
    続であり、弱シール部が連続していることを特徴とする
    電子レンジ加熱用包装体。
  2. 【請求項2】 弱シール部のシール強度が、常温で15
    N/15mm幅未満であり、強シール部のシール強度
    が、常温で15N/15mm幅以上である請求項1記載
    の電子レンジ加熱用包装体。
  3. 【請求項3】 強シール部の不連続部分が弱シール部と
    して形成されている請求項1または2記載の電子レンジ
    加熱用包装体。
  4. 【請求項4】 強シール部のシール強度が、max23
    N/15mm幅以上であるレトルト対応可能な請求項1
    ないし3のいずれか1項記載の電子レンジ加熱用包装
    体。
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