JPH1133430A - 電気破砕方法及び装置 - Google Patents

電気破砕方法及び装置

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JPH1133430A
JPH1133430A JP19726997A JP19726997A JPH1133430A JP H1133430 A JPH1133430 A JP H1133430A JP 19726997 A JP19726997 A JP 19726997A JP 19726997 A JP19726997 A JP 19726997A JP H1133430 A JPH1133430 A JP H1133430A
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crushing
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偉雄 吉見
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豊久 藤田
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    • B02CRUSHING, PULVERISING, OR DISINTEGRATING; PREPARATORY TREATMENT OF GRAIN FOR MILLING
    • B02CCRUSHING, PULVERISING, OR DISINTEGRATING IN GENERAL; MILLING GRAIN
    • B02C19/00Other disintegrating devices or methods
    • B02C19/18Use of auxiliary physical effects, e.g. ultrasonics, irradiation, for disintegrating
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エネルギーロスが少なく効率の良い電気破砕
を実現でき、また、タイムロスの少ない連続処理が可能
な電気破砕方法及び装置を提供すること。 【解決手段】 塊状の被破砕物38を挟んで対向する対
の電極板33,34が、上下方向に開通すると共に下側
に向かって次第に通路幅が狭くなる通路31を形成する
ように、対向配置され、これら一対の電極板33,34
間の通路31に被破砕物38を投入して、一対の電極板
33,34間に発生する電気放電により被破砕物38を
破砕させる構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対の電極板に高電
圧パルスを印加して、この電極板間に発生する放電によ
り被破砕物を破砕する電気破砕方法及び装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】まず、電気放電によって起こる被破砕物
の破砕現象は、図9の(1)〜(3)の三つの場合に分
けられる。図9の(1)は、電気放電が被破砕物6から
離れた位置を通る場合である。この場合は、電気放電に
よってその周囲の媒体が状態変化を起こして衝撃波が発
生し、衝撃波が圧縮力として被破砕物6に作用すること
によって被破砕物6が破砕される場合である。
【0003】図9の(2),(3)は、いずれも電気放
電が被破砕物6内を通り、被破砕物6内部を通る電気放
電が物体内部の微細空隙6a中の空気や水等に爆発的熱
膨張を引き起こし、この爆発的熱膨張によって物体に作
用する引っ張り荷重によって被破砕物6が破砕される場
合である。
【0004】例えば、鉱石の場合、次の表1に示すよう
に、圧縮強度と比較して、引張強度が著しく小さい。従
って、被破砕物6が鉱石の場合では、破砕方法として
は、電気放電を物体内に通して、電気放電が引き起こす
爆発的熱膨張により引っ張り破壊を起こさせることが、
破砕の効率化に繋がる。
【0005】なお、前述の図9の(3)の場合は電気放
電を発生する両電極が被破砕物6に密着しているが、図
9の(2)場合は一方の電極と被破砕物6との間に隙間
が存在する。このように、隙間が存在している場合は、
放電エネルギの一部が隙間空間に散逸してしまうエネル
ギロスが起こるため、図9の(3)のように両電極が被
破砕物6に密着している場合と比較すると、破砕効率が
悪くなる。
【0006】
【表1】
【0007】ここで、図8は従来の電気破砕装置の一例
であり、特開昭60−118252号公報に開示された
ものがある。この電気破砕装置1は、タイヤ等の常温で
は破砕が不能又は困難な被破砕物に対し、例えば液化窒
素ガス等の低温液化ガスで冷却して脆化させた後に、電
気放電によって破砕するものである。
【0008】この電気破砕装置1では、被破砕物6を収
容しているバケット8は昇降装置18によって搬入用の
コンベヤ5の終端から処理槽3内の固定電極4の付近ま
で昇降可能にされている。また、可動電極10は移動装
置19によって支持されている。
【0009】この移動装置19は、バケット8が被破砕
物6を固定電極4上に降ろす時には、図に実線で示すよ
うに、バケット8の動作の邪魔にならない位置に可動電
極10を退避させ、バケット8がコンベヤ5の終端側に
戻った時には、図に2点鎖線で示すように、固定電極4
と対向する位置に可動電極10が来るように、可動電極
10を進出させる。また、移動装置19は、固定電極4
上の被破砕物6が固定電極4と可動電極10によって挟
まれるように、固定電極4を降下させる構成となってい
る。
【0010】ここで、電気放電により破砕を行う場合に
は、図9の(3)に示した状態で電気放電が成されるよ
うに、一対の電極相互の位置、あるいは一対の電極間の
被破砕物6の状態を制御・管理すれば、より少ない電力
で効率よく破砕処理を実施でき、省エネルギーと、生産
性の向上とを図ることが可能になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図8に示し
た従来の電気破砕装置1では、可動電極10と被破砕物
6とをバランスよく接触させることができず、被破砕物
6を固定電極4と可動電極10とで隙間なく挟み込んだ
状態を得ることは、実際上不可能に近い。従って、可動
電極10と被破砕物6とは非接触の状態で放電されるの
で、図9の(1)または(2)の状態で電気放電がなさ
れる場合が大半となり、放電エネルギーのロスが多くな
るという問題があった。
【0012】更に、図8の装置では、被破砕物6を一定
量ずつバッチ式に搬入・搬出する方式となっており、連
続処理ができず生産性の向上を図ることが難しい。ま
た、放電エネルギーのロスを見込んで放電電圧を高めて
いると、たまたま可動電極10と被破砕物6との距離が
近く、図9の(3)に示す理想の放電がなされた場合に
は、電気放電が強力すぎて、過度の破砕が発生する虞も
あった。
【0013】このように、図9の(3)に示す理想の放
電を安定して実現させるには、被破砕物の一つずつの固
まりを電極により挟む他になく、生産性が悪すぎるため
に、今日まで実現されていない。
【0014】そこで、本発明の目的は上記課題を解消す
ることにあり、一対の電極間に隙間なく被破砕物を挟ん
だ理想の状態で被破砕物内に電気放電を通して、エネル
ギーロスが少なく効率の良い電気破砕を実現でき、ま
た、被破砕物の投入時に一方の電極の退避等が必要な
く、連続処理が可能で、省エネルギーと生産性の向上と
を実現することのできる電気破砕方法及び装置を提供す
ることである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、対
の電極に高電圧パルスを印加して、その放電によりこれ
ら電極間の放電路中にある被破砕物を破砕する電気破砕
方法において、前記電極が対の電極板で上下方向に開通
して下側に向かって次第に通路幅が狭くなる通路を形成
して対向配置され、これら対の電極板間の通路に被破砕
物が投入され、被破砕物と電極板との接触位置から被破
砕物同士の接触部分を通る放電により破砕されることに
より達成される。
【0016】実際の主要な構成としては、上下方向に開
通して下側に向かって次第に通路幅が狭くなる通路を形
成して対向配置された対の電極板と、該対の電極板に高
電圧パルスを印加して電極板間に放電を発生させる高電
圧パルス発生手段と、電極板間の通路に被破砕物を投入
する被破砕物供給手段とを備える構成の電気破砕装置と
なる。
【0017】そして、上記構成によれば、被破砕物供給
手段から対の電極板間に投入された被破砕物は、自然落
下によって対の電極板間の通路を通過しようとする。そ
して、対の電極板間の通路は、下側に向かって次第に通
路幅が狭まる構成のため、対の電極板間の下端の離間寸
法を適宜に設定しておけば、対の電極板の下端部で投入
された被破砕物が詰まった状態を作ることができ、結
局、対の電極間に接触状態で被破砕物を挟んだ理想の状
態で被破砕物内に電気放電を通すことができ、エネルギ
ーロスが少なく効率の良い電気破砕を実現することがで
きる。そして、対の電極板は、投入される被破砕物の粒
塊寸法に変更がなければ、いずれも固定配置にしても良
く、被破砕物の投入時に一方の電極の退避等が必要な
く、電極板の退避操作等によるタイムロスを招くことな
く、連続処理が可能である。
【0018】また、被破砕物に両電極が密着して、放電
エネルギーのロスが少ない理想の状態で電気破砕を実施
できるため、放電エネルギーのロスを見込んで放電電圧
を高めに設定する必要がなく、電気放電が強力すぎて過
度の破砕が発生するという不都合を防止することができ
る。
【0019】なお、上記の電気破砕方法及び装置におい
て、上下方向に開通すると共に下側に向かって次第に通
路幅が狭くなる通路を形成するように対向配置される上
記対の電極板は、上下多段に且つ下段側ほど対向間隔が
小さくなるように装備し、多段階放電で徐々に小径とす
る破砕を可能とすることができる。このようにすると、
各段の電極板毎に、破砕対象の被破砕物の塊の大きさを
ある程度の範囲に設定することができ、より適正な放電
電圧を設定することができる。
【0020】なお、上記の電気破砕方法及び装置におい
て、対の電極板は、処理槽の液中に浸漬されて、液中で
被破砕物に電気放電を行うようにしてもよい。このよう
にすると、一対の電極板を浸漬する液の電気特性を適宜
に選定することによって、被破砕物に通す電気放電をよ
り高精度に制御・管理可能になる。また、上記の電気破
砕方法及び装置において、対の電極板の角度調整機構を
備えることができる。この機構により、破砕処理済みの
物体の落下を調整することができ、破砕物の粒径を任意
に変更することもできる。更に、本発明は対の電極板間
でプリッジングしている被破砕物に放電電流を通す発明
であるが、放電しない時のプリッジングは不要であるの
で、電極板に揺動機構を設けることで、プリッジングを
解消することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の実施形態に係る電気破砕装置を詳細に説明する。図1
は本発明に係る電気破砕装置の第1実施形態の概略構成
図、図2は図1における要部の拡大図、図3は対向配置
された一対の電極板間における電気放電の発生形態の説
明図である。
【0022】この第1実施形態の電気破砕装置30は、
上下方向に開通すると共に下側に向かって次第に通路幅
が狭くなる通路31を形成するように対向配置された対
の電極板33,34と、これらの対の電極板33,34
に高電圧パルスを印加して放電を発生させる高電圧パル
ス発生装置36と、通路31に被破砕物38を投入する
被破砕物供給手段としてのシュータ40と、対の電極板
33,34を浸漬する液42を貯留した処理槽44と、
通路31の下端出口から落下してくる破砕処理済みの被
破砕物38を槽外に排出する回収用搬送手段46とを備
えて、対の電極板33,34間の通路31に投入された
被破砕物38を対の電極板33,34間に発生する電気
放電により破砕させる。
【0023】この第1実施形態の場合は、電極板33,
34は、これらの電極板33,34間の挟角αが30゜
程度になるように、設定しているが、対向する電極板相
互の挟角αは、この実施形態のものに限定するものでは
なく、投入される被破砕物38の初期の塊の大きさ等に
応じて、適宜に設計変更可能である。但し、実用的に
は、挟角αは、約30〜90゜の範囲で適宜値に設定す
るとよい。
【0024】前述の各電極板33,34はいずれも、図
2に示すように、上下方向の途中の3カ所に絶縁材料性
の絶縁域48を装備したもので、実質的には、電極板3
3は上下方向に離間配置した4つの互いに独立した電極
板33a,33b,33c,33dとして機能し、電極
板34は上下方向に離間配置した4つの互いに独立した
電極板34a,34b,34c,34dとして機能す
る。また、絶縁域48で分割された各電極板33a,3
3b,33c,33d,34a,34b,34c,34
dは、水平方向に対向するもの同士が、下方側に向かっ
て次第に通路幅が狭くなる通路31を形成する電極板の
対となる。絶縁域48は、電気放電が対向配置された電
極板間以外に飛ぶことを防止するためのもの、即ち、上
下に近接する電極板間で電気放電が発生することを防止
するためのものである。
【0025】即ち、この第1実施形態の場合は、実質的
には、上下方向に開通すると共に下側に向かって次第に
通路幅が狭くなる通路31を形成するように対向配置さ
れる4対の電極板が、対向間隔が下段側が小さくなるよ
うに、上下に4段に装備された構成となっている。図3
に示すように、上下方向に開通すると共に下側に向かっ
て次第に通路幅が狭くなる通路51を形成するように対
向配置される電極板52,53に、電気放電を発生させ
る所定の電圧が印加されると、基本的には、通路幅wが
最小となる各電極板の下端域A間に、電気放電が発生す
る。実際には、被破砕物が投入されると、各電極板5
2,53に接触している被破砕物同士が更に接触してい
る経路が下端域A間に形成され、この経路を通って電気
放電が発生する。そして、この経路にある被破砕物が破
砕される。
【0026】従って、この第1実施形態のように、上下
方向に4段に、電極板対を配置した構成では、各段の電
極板対毎に、各電極板の下端域で電気放電が発生し、結
局、被破砕物38は、通路31を通過するまでに、最
大、4回の電気破砕を受け、段階的に所望の粒径に破砕
されることになる。なお、対の電極板の隙間は目的の破
砕程度に対応して設定される。
【0027】高電圧パルス発生装置36は、一定周期毎
に、互いに対をなす各段の電極板33a,33b,33
c,33d,34a,34b,34c,34dに、高電
圧パルスの印加を行う。また、高電圧パルス発生装置3
6は、被破砕物38を通過する電気放電が強力過ぎて過
破砕が生じないように、各段の電極板に印加する高電圧
パルスは、各段における通路幅や、被破砕物38の特性
(引張強度や硬度などの特性)に応じて設定する。更
に、対となっている電極以外の電極に放電しないよう
に、各段へのパルス供給を同時に行うことが好適であ
る。
【0028】実際には、高電圧パルス発生装置36で
は、所望の破砕程度について、各段の電極板毎に、図4
に示すようなサンプリングデータに基づいて、各電極板
間の電気容量や、各供給電圧条件、更には、電極板間の
媒体の電気抵抗、放電インターバルを設定している。図
4は、花崗岩を破砕する場合を例にとって、各電極板間
の電気容量について、印加する電圧と放電エネルギーと
の相関を示したもので、各電気容量の線上の●印は電気
は流れるが花崗岩は破砕されない部分、電気容量の線上
△印は流れる電気によって花崗岩が実際に破砕される部
分を示している。この図4では、曲線Bよりも上方の範
囲が絶縁破壊(electrical breakdown)を興じる部分
で、曲線Cよりも上方の部分が実際に花崗岩が電気破砕
される範囲である。従って、曲線Cよりも上方の範囲に
入るように、各電極板間の電気容量設定や、供給電圧を
設定することになる。
【0029】電極板33,34が浸漬される液42は、
電気放電が良好に果たせるように両極板間における絶縁
特性を調整する機能と、例えば、被破砕物38が多孔性
の鉱石等の場合に、電気放電が被破砕物38内を通過し
たときに起こる爆発的膨張によって引っ張り荷重が被破
砕物38内の微細空隙に効率良く作用するように、被破
砕物38内の空隙を埋める機能を果たすもので、これら
の機能を満足する液体(水が好適)が適宜選定される。
【0030】更に、上記の装置における対の電極板の隙
間やなす角度、及び、各電極板間の電気容量、各供給電
圧条件、電極板間の媒体の電気抵抗、放電インターバル
等は、原料の粒度、空隙率、硬度、水分量にもよって変
更を受ける。
【0031】以上の電気破砕装置30では、対の電極板
間の放電域に被破砕物38を挟んだ理想の状態で被破砕
物38内に電気放電を通して、エネルギーロスが少なく
効率の良い電気破砕を実現することができる。そして、
対の電極板33,34は、投入される被破砕物38の粒
塊寸法に変更がなければ、いずれも固定配置にしても良
く、被破砕物38の投入時に一方の電極の退避等が必要
なく、電極板33,34の退避操作等によるタイムロス
を招くことなく、連続処理が可能である。従って、より
少ない電力で効率よく破砕処理を実施でき、省エネルギ
ーと生産性の向上とを実現することができる。
【0032】また、被破砕物38に両電極が接触して、
放電エネルギーのロスが少ない理想の状態で電気破砕を
実施できるため、放電エネルギーのロスを見込んで放電
電圧を高めに設定する必要がなく、電気放電が強力すぎ
て過度の破砕が発生するという不都合を防止することが
でき、適正な破砕処理を経済的に連続実施することがで
きる。
【0033】上記のように、段階的に破砕を実施できる
ため、一度の電気破砕で処理を完了させる場合と比較す
ると、各段の電極板毎に、破砕対象の被破砕物38の塊
の大きさに応じた適正な放電電圧を設定することがで
き、破砕を徐々に進めて、破砕程度をより均一にするこ
とができ、製品歩留まりの低下を防止することができ
る。
【0034】また、この第1実施形態の場合は、一対の
電極板33,34は、処理槽44の液42中に浸漬され
て、液42中で被破砕物38に電気放電を行うため、液
42の電気特性を適宜に選定することによって、被破砕
物38に通す電気放電をより高精度に制御・管理可能に
なる。
【0035】なお、以上の実施形態では、下方に向かっ
て次第に通路幅が狭まるように対向配置される電極板5
7,58を、液中に浸漬するようにしたが、電極板5
7,58は、被破砕物38の特性によっては、空中に設
置するようにしても良い。
【0036】図5は本発明に係る電気破砕装置の第2実
施形態の概略構成図、図6は図5における要部の拡大図
である。この第2実施形態の電気破砕装置55は、上下
方向に開通すると共に下側に向かって次第に通路幅が狭
くなる通路を形成するように対向配置された電極板5
7,58と、これらの電極板57,58に高電圧パルス
を印加してこれらの電極板57,58間に電気放電を発
生させる高電圧パルス発生装置36と、電極板57,5
8間の通路に被破砕物38を投入する被破砕物供給手段
としてのシュータ40と、電極板57,58間の通路を
通過した被破砕物38を受ける処理槽60と、処理槽6
0の底部に落下してくる破砕処理済みの被破砕物38を
槽外に排出する回収用搬送手段62とを備えて、電極板
57,58間の通路に投入された被破砕物38を電極板
57,58間に発生する電気放電により破砕させる。
【0037】前述の第1実施形態と異なる点は、電極板
57,58が上下方向に三段に完全に分離して装備され
ている点、三段に装備した各電極板57,58はいずれ
も空中に設置している点、さらに、シュータ40の上に
投入された被破砕物38に対して散水するシャワー64
を装備した点である。
【0038】シャワー64は、被破砕物38が多孔質性
または亀裂が多い構造で強度的に弱い素材の場合に、散
水により投入された被破砕物38に含水させて、電気放
電による被破砕物38の過破砕を防止するためのもので
ある。
【0039】この実施形態では、上下方向に三段に装備
された各電極板57,58の内、最上段の電極板57,
58は挟角θ1が約30゜、中断の電極板57,58は
挟角θ2が約60゜、最下段の電極板57,58は挟角
θ3が約90゜になるように、対向配置されている。ま
た、それぞれの電極板57,58は、背面が絶縁体66
で覆われている。この絶縁体66は、電気放電が対向配
置された電極板57,58間以外に飛ぶことを防止する
ためのもの、即ち、上下に近接する電極板間で電気放電
が発生することを防止するためのものである。
【0040】また、この実施形態の場合は、各段の電極
板間の下端の通路幅は、各電極板の下端を結んだ線分6
8,69相互の挟角βが30゜よりも小さくなるよう
に、下段側のものほど小さく設定されている。しかしな
がら、各角度及び電極板間の下端の通路幅は、適宜設定
されることができる。
【0041】また、処理槽60の底部側には、液70が
貯留されている。この液70は、最下段の電極板57,
58を通過して落下してくる破砕処理済みの被破砕物3
8を受けて、処理槽60への衝突による過破砕を防止す
ると共に、処理槽60への落下・衝突による騒音の発生
を防止する。
【0042】以上の電気破砕装置55の場合も、前述し
た第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、下方に向かって次第に通路幅が狭まるように対向
配置される電極板の装備段数は、前述の実施形態に限定
するものではない。例えば、2段あるいは5段以上の任
意段数に装備するようにしてもよい。また、以上の実施
形態では、下方に向かって次第に通路幅が狭まるように
対向配置される電極板が、上下方向に多段に装備する構
成としたが、多段階に破砕を行う必要がない場合には、
電極板の装備を一段としてもよい。
【0043】更に、図7は被破砕物のプリッジングを防
止するための揺動装置80と、破砕処理済みの被破砕物
の落下調整若しくは破砕物の粒径調整のための開度調整
装置90を備えた形態をしている。図5,6の実施形態
の装置を例に取ると、この揺動装置80と開度調整装置
90は少なくとも一方が電極板57,58の背面に備え
られた絶縁体66に取り付けられるが、当然、図1,2
の実施形態の装置にも適用できる。揺動装置80として
は、振動を与える機構や揺動モーター等により電極板5
7,58を振る機構などが与えられる。また、開度調整
装置90は、油圧シリンダーや電動のアクチュエーター
等を電極板57,58の下部又は上部に取付け、その取
付位置の反対端を軸支して、適宜角度調整が計られる。
【0044】
【発明の効果】本発明の電気破砕方法及び装置によれ
ば、対の電極間に被破砕物を挟んだ理想の状態で被破砕
物内に電気放電を通して、エネルギーロスが少なく効率
の良い電気破砕を実現することができる。また、連続処
理が可能で、より少ない電力で効率よく破砕処理を実施
でき、省エネルギーと生産性の向上とを実現することが
できる。そして、被破砕物に両電極が密着して、放電エ
ネルギーのロスが少ない理想の状態で電気破砕を実施で
きるため、適正な破砕処理を経済的に連続実施すること
ができる。さらに、上記の電気破砕方法及び装置におい
て、上下に多段に電極板対を装備したことで、破砕を徐
々に進めることができ、破砕程度をより均一にすること
ができ、製品歩留まりの低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気破砕装置の第1実施形態の概
略構成図である。
【図2】図1における要部の拡大図である。
【図3】対向配置された一対の電極板間における電気放
電の発生形態の説明図である。
【図4】対向配置された一対の電極板間の電気容量につ
いての電圧と放電エネルギーとの相関図である。
【図5】本発明に係る電気破砕装置の第2実施形態の概
略構成図である。
【図6】図5における要部の拡大図である。
【図7】本発明に係る電気破砕装置の電極板の他の形態
を示す部分概略図である。
【図8】従来の電気破砕装置の概略構成図である。
【図9】電気放電による物体の破砕形態の説明図であ
る。
【符号の説明】
30 電気破砕装置 31 通路 33,34 電極板 36 高電圧パルス発生装置 38 被破砕物 40 シュータ(被破砕物供給手段) 42 液 44 処理槽 46 回収用搬送手段 55 電気破砕装置 57,58 電極板 60 処理槽 62 回収用搬送手段 64 シャワー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対の電極に高電圧パルスを印加して、そ
    の放電によりこれら電極間の放電路中にある被破砕物を
    破砕する電気破砕方法であって、 前記電極が対の電極板で上下方向に開通して下側に向か
    って次第に通路幅が狭くなる通路を形成して対向配置さ
    れ、 これら対の電極板間の通路に被破砕物が投入され、 被破砕物と電極板との接触位置から被破砕物同士の接触
    部分を通る放電により破砕されることを特徴とした電気
    破砕方法。
  2. 【請求項2】 前記対の電極板を上下多段に且つ下段側
    ほど対向間隔が小さくなるように装備した構成とし、多
    段階放電で徐々に小径とする破砕を可能としたことを特
    徴とした請求項1に記載の電気破砕方法。
  3. 【請求項3】 上下方向に開通して下側に向かって次第
    に通路幅が狭くなる通路を形成して対向配置された対の
    電極板と、 該対の電極板に高電圧パルスを印加して電極板間に放電
    を発生させる高電圧パルス発生手段と、 前記電極板間の通路に被破砕物を投入する被破砕物供給
    手段とを備えることを特徴とした電気破砕装置。
  4. 【請求項4】 前記対の電極板を絶縁体により上下多段
    に且つ下段側ほど対向間隔が小さくなるように装備した
    ことを特徴とした請求項3に記載の電気破砕装置。
  5. 【請求項5】 前記対の電極板が処理槽の液中に浸漬さ
    れていることを特徴とした請求項3又は4に記載の電気
    破砕装置。
  6. 【請求項6】 前記対の電極板の少なくとも1つに角度
    調整手段が設けられていることを特徴とした請求項3〜
    5の一項に記載の電気破砕装置。
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