JP2017217644A - 物品の分解装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 パルス放電の放電経路が一箇所に集中してしまうことにより物品の一部分だけが局所的に分解されることを防ぎ、一定回数の放電で、物品全体を、目的とする粒度に分解することができる物品の分解装置を提供する。【解決手段】 パルス放電を用いて、物品5を破砕する分解装置であって、液体2を満たすことができる容器3と、液体内で、物品がまたがって上面に載置できるように互いに平行に配置される正電極8及び負電極6と、正電極及び負電極の各上面上方の物品分解領域を囲う物品の飛散防止手段4と、両電極間に高電圧パルスを印加するパルス電源9とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、液体中においてパルスパワー放電を起こすことにより、基板もしくは基板を含む物品を分解する物品の分解装置に関する。
使用済み家電製品などをリサイクルするためには、多様な作業が必要である。解体では、多種多様な形態のビス止め部又は半田付け部などを個別に分解する必要が有るため、自動化が困難であり、作業者による手解体が主流となっている。手解体により、作業の柔軟性は確保されるものの、作業効率が低いため、多種多様な使用済み家電製品を自動的かつ効率的に解体する方法が求められている。
特許文献1には、液体を満たした反応容器中に、岩石又はコンクリート塊の物品を投入し、液中に設けた振動分級篩に構成した接地分級電極と棒状の放電電極との間でパルス放電を発生させることで破砕する方法が記載されている。
図11は、特許文献1に示されている従来の物品の分解装置の構成を示す図である。図11の分解装置では、液槽91内の水(W)中に、発振機96で加振されて物品90を傾斜長軸方向に移動させる振動分級篩に構成した接地分級電極92を浸漬配置する一方、その接地分級電極92の上方に、先端を半球状に形成した棒状の放電電極93を、液槽91の上部に設けた支持軸94で軸支すると共に、液槽91外の高電圧パルス発生器95に接続させて、接地分級電極92の上面を指向する先端部を接地分級電極92上での物品90の移動方向に回動自由に配設している。この分解装置に、物品を連続して供給すると、接地分級電極92上を移動する塊状の物品90に対し、放電電極93の先端を自動的に接触させてパルス放電することができ、物品90である岩石又はコンクリート塊を破砕することができる。
特開平9−192526号公報
しかしながら、連続放電によって処理を進める際、棒状の放電電極93が物品、例えば岩石又はコンクリート、携帯電話又は薄型テレビなどの電気製品に上から接触するため、棒状の放電電極93の重さによって物品を押さえつけることになり、物品が固定されてしまう。その結果として、物品と接地分級電極92及び放電電極93とが接触する部分が、一定になってしまい、パルス放電が物品の同一箇所で発生するため、処理後の物品に未分解又は過度の分解が発生する課題があった。
従って、本発明の目的は、前記問題を解決することにあって、パルス放電の放電経路が一箇所に集中してしまうことにより物品の一部分だけが局所的に分解されることを防ぎ、一定回数の放電で、物品全体を、目的とする粒度に分解することができる物品の分解装置を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明の1つの態様にかかる物品の分解装置は、パルス放電を用いて、物品を破砕する分解装置であって、
液体を満たすことができる容器と、
前記液体内で、前記物品がまたがって上面に載置できるように互いに平行に配置される正電極及び負電極と、
前記正電極及び前記負電極の前記各上面上方の物品分解領域を囲う物品の飛散防止手段と、
前記両電極間に高電圧パルスを印加するパルス電源とを備える。
以上のように、本発明の前記態様は、液体中における放電によって例えば筐体が絶縁物質で構成される物品を分解する際に、パルス放電の放電経路が一箇所に集中してしまうことにより物品の一部分だけが局所的に分解されることを防ぎ、一定回数の放電で、物品全体を、目的とする粒度に分解することができる。
本発明の実施形態にかかるパルスパワー放電を用いる物品の分解装置の全体概略斜視図 本発明の実施形態にかかるパルスパワー放電を用いる物品の分解装置の全体概略斜視図 各電極の、のこぎり刃形状になっている端辺部の組合せを示す図 中間電極の数及び電極間距離を変化させたときの、小型家電を模したプラスチック製ケースの破砕に要した放電回数の評価結果を示す図 本発明の実施形態にかかるパルスパワー放電を用いる物品の分解装置の全体概略斜視図 本発明の実施形態にかかるパルスパワー放電を用いる物品の分解装置の全体概略図 本発明の実施形態にかかるパルスパワー放電を用いる物品の分解装置における電圧印加部の斜視図 本発明の実施形態にかかるパルスパワー放電を用いる物品の分解装置の全体概略斜視図 電極およびスペーサの構造と放電経路を示す図 本発明の実施形態にかかるパルスパワー放電を用いる物品の分解装置の全体概略斜視図 従来のパルスパワー放電を用いる物品の分解装置の概略図
以下、図面を参照して本発明における第1実施形態を詳細に説明する。
本発明の実施形態にかかる物品の分解装置は、液体中に静置された電極間でパルス放電を発生させ、放電、もしくは放電により誘起された衝撃波を利用して物品の分解を行うというものである。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1にかかる物品の分解装置の一様態を表す。
物品分解装置1は、液体2を満たした容器3と、負電極6及び正電極8と、パルス電源9と、飛散防止手段4とを備える。
容器3は、一例として、直方体の容器であるが、形状はこれに限られるものではない。
負電極6及び正電極8は、液体2中で分解処理する対象物である物品5を負電極6及び正電極8にまたがって上面に載置できるように互いに平行に配置される。
パルス電源9は、正電極8と負電極6との間に高電圧パルスを印加する。
飛散防止手段4は、物品5が飛散することを防ぐように、正電極8及び負電極6の各上面上方の物品分解領域を囲むように配置され、一例として直方体形状の箱体形状で構成される。
図1では、負電極6及び正電極8は、それぞれ一定幅の長方形の平坦な棒状又は板状で、それぞれの断面が長方形であるが、各断面が円もしくは多角形でも同様の効果が得られる。また図1では、負電極6及び正電極8として板を図示しているが、柵又は網などでもよい。
パルス電源9は、500kVまでの任意の電圧を印加できるマルクス発生器を用いることが出来る。放電は、正電極8と負電極6との間に、物品5の下面に沿って沿面放電が生じる。そして、正電極8と負電極6とにまたがって載置された物品5は、放電もしくは放電により誘起された衝撃波により、分解される。このとき、物品下面で発生した沿面放電により、液体2の急激な気化膨張が発生し、物品5は、液体2中を上方へ押し上げられる力が加わって舞い上がるが、飛散防止手段4があるために上方及び前後左右の四方への移動が規制され、再び、電極6,8の上に落下する。落下したときの正電極8と負電極6とに対する物品5の位置又は向きは、前回のパルス放電印加時とは異なる。この状態で、物品5の下面に沿って沿面放電が続いて生じるため、パルス放電が物品5の異なる位置で発生し、同一箇所で発生することを抑制でき、物品5を効率的且つ物品全体を目的の粒度に破砕することが可能となる。また、沿面放電により、物品5の破壊に必要な衝撃波が物品5の表面で発生するため、衝撃波の伝搬に伴う破壊エネルギーの減衰を抑制でき、物品5を効率的に破壊することができる。
従って、液体2中における放電によって、例えば筐体が絶縁物質で構成される物品5を分解する際に、パルス放電の放電経路が一箇所に集中してしまうことにより物品5の一部分だけが局所的に分解されることを防ぎ、一定回数の放電で、物品全体を、目的とする粒度に分解することができる。
(実施の形態2)
図2の本発明の実施の形態2にかかる、物品の分解装置は、図1の装置において、負電極6と正電極8のそれぞれの他電極と対向する端辺部がのこぎり刃形状になっており、さらに電気的に浮遊した中間電極7が負電極6と正電極8との間に間隔をあけて追加されている分解装置である。一例として、中間電極7は負電極6と正電極8とに対して互いに平行に配置され、一定幅の長方形の平坦な棒状又は板状である。物品5a,5bは、中間電極7が負電極6との間、及び、中間電極7と正電極8との間にそれぞれまたがって載置可能である。
図2において、負電極6と中間電極7と正電極8との、他の電極と対向する端辺部が、それぞれ、のこぎり刃形状になっているために、のこぎり刃の先端部分で電界集中が発生し、高電圧の印加によって導電性の低い物質に電流が流れ始める「絶縁破壊」が発生しやすくなり、安定した放電を発生させることが可能となる。
図3は、各電極6,7,8の、のこぎり刃形状になっている端辺部の組合せを示している。図3の(a)は、各電極6,7,8が、他の電極と対向する端辺部の全てが、のこぎり刃形状を持たない場合である。それに対して、図3の(b)では、中間電極7と対向する負電極6の一端辺部がのこぎり刃形状になっているため、図3の(a)の場合より、中間電極7と負電極6との間の電界集中が発生し、安定した放電を発生させることができる。さらに図3の(c)では、図3の(b)の形状に加えて、中間電極7と正電極8の互いに対向する両端辺部が、のこぎり刃形状になっているため、その間に中間電極7と負電極6の間よりも大きな電界集中が発生する。そのため、図3の(b)よりも安定した放電を
発生させることができる。同様に、図示していない組合せにおいても、のこぎり刃形状の端辺部が多くなるほど、電界集中は発生しやすくなり、安定した放電が可能となる。図3の(d)では、図3の(c)の形状において、中間電極7と負電極6の互いに対向する両端辺部が、のこぎり刃形状にすることにより、他の電極と対向する端辺部の全てが、のこぎり刃形状になっているため、最も電界集中が発生しやすく、最も安定した放電を発生させることができる。なお、のこぎり刃形状の端辺部が無い場合でも、棒状又は板状の電極の断面形状を三角などの多角形にすることで、断面の頂点部分において電界集中が発生するので、同様の効果が得られる。
また、図2では、中間電極7が1つの場合で例示しているが、複数存在してもよい。中間電極7を設置することで、正電極8と負電極6との間の距離を変えることなく、各電極間の距離を小さくすることができる。各電極間の距離は、破砕対象物5の大きさと、目的とする破砕粒度で決定するべきである。各電極間距離より破砕対象物5が大きければ、対象物5を電極間にまたがって載置することができ、分解処理を進めることができる。また、分解された物品の大きさが、各電極間距離より小さくなれば、分解された物品が電極間
から下方に落下していくため、各電極間距離を調節することにより、目的に合わせて破砕粒度を自由に変えることが可能であり、様々な大きさの物品を処理することが可能となる。あるいは、各電極間の距離を変えることなく、正電極と負電極との間の距離を長くすることにより、沿面放電で絶縁破壊が発生する距離を長くすることができ、物品に対して、より強力な破砕力を広範囲に加えることができ、効率的に破砕を進展させることが可能となる。また、図2において、正電極8と負電極6との間にパルス電圧を印加すると、物品5bの直下の正電極8と中間電極7との間及び、物品5a直下の中間電極7と負電極6との間で放電が発生する。つまり、複数の物品が一直線上に並んでいない場合でも、それぞれの物品直下で放電を起こすことが可能になるので、効率的に分解を進めることが可能になる。
次に、電極間距離と破砕力の関係について説明する。
小型家電を模したプラスチック製ケース(試料1)について、図2に示す物品の分解装置を用いて分解処理試験を行った。
試料1の製作条件を以下に記載する。
試料1は、50×120×30mmの大きさのABS樹脂ケースであり、ABS樹脂ケースの蓋は4箇所のネジ止めによって固定した。
前記物品を、図2に示す装置にて、放電電圧150kV、パルス周波数1Hzで放電させて分解した。負電極6、中間電極7、正電極8の電極は、10mm×200mmとした。各電極の距離は、10mmから60mmの間で変化させ、中間電極の数は、0、1、2の3条件で実験を行った。
試料1を用いた前記分解試験の評価は、試料1の筐体が分解されるか、蓋が外れるまでに要したパルス放電回数で行った。図4に評価結果を示す。
実験条件1は、電極間距離の合計が最も短い5mmという条件であり、この場合、100回放電しても筐体を分解することができなかった。電極間距離の合計が10mm以上の実験条件では、筐体を分解することができ、電極間距離の合計が大きいほど、分解に要する放電回数が少なくなる傾向がある。電極間距離の合計は、絶縁破壊が発生し沿面放電が起きた長さと考えられるため、絶縁破壊が発生した距離が長いほど、放電もしくは放電により誘起された衝撃波による破壊力が大きくなることを示している。一方で、実験条件9、13では、電極間距離の合計がそれぞれ110mm、120mmになっており、放電を発生させることができなかった。
以上から、小型家電の分解において、印加電圧150kVという条件では、電極間距離の合計が、10mm以上100mm以下の場合に筐体を分解することができ、100mm程度にすることで、効率的な分解を行えることがわかった。一般に絶縁破壊距離と印加電圧とは正比例するため、電極間距離の合計は、印加する電圧に合わせて決定するべきである。
各電極間の距離については、物品を分解することができた実験条件5の5mm以上が好ましい。また、実験条件4の電極間距離が60mmの場合は、電極間距離が大きすぎたために、連続して放電を印加している途中でサンプルが脱落してしまい、筐体を分解することができなかった。以上から、各電極間の距離は、5mm以上50mm以下が好ましい。
(実施の形態3)
図5の本発明の実施の形態3にかかる物品の分解装置は、図2の装置において、負電極6及び中間電極7及び正電極8の各電極が、長辺方向の中間部、例えば中央部分、で2つに湾曲又は折れ曲がることでU字型又はV字型になっており、各電極6,7,8が図2の飛散防止手段4を兼ねている分解装置である。
図5では、V字型になった電極(負電極6、中間電極7及び正電極8)を下に凸になるように配置することによって、飛散防止手段4を兼ねている。すなわち、各電極6,7,8の中間部の最底部を除く両端部が、図5の手前側と奥側との棒状の飛散防止部材として機能し、左右端の電極6と電極8とが中間電極7よりも上方に配置されることにより、図5の左右の飛散防止部材として機能するようにしている。従って、最底部の位置25で、電極6又は電極8と中間電極7とにまたがった物品5に放電を発生させることによって、物品5が液体2中を上方へ押し上げられる力が加わって最底部の位置25から舞い上がるが、V字型になった電極6,7,8があるために前後左右の四方への移動が規制される。よって、V字型形状を有しかつV字型に配置された電極6,7,8は飛散防止手段4を兼ねていることになる。より具体的には、図5では、負電極6が一端(例えば左端)に配置され、正電極8が他端(例えば右端)に配置されている。そして、複数の中間電極7、例えば6本の中間電極7が負電極6と正電極8との間に間隔をあけて配置され、かつ、6本の中間電極7のうちの真ん中の2本が最も底部に位置し、それらに隣接する2本の中間電極7が少し上に配置され、さらに、それらに隣接する2本の中間電極7が少し上に配置され、それらに隣接する負電極6と正電極8とが少し上に配置されている。ここでは、中央の中間電極7付近から負電極6又は正電極8にまたがって物品が載置されて放電が発生するものとしている。このような場合には、四方すべての飛散防止手段を兼ねていることになるが、例えば左右のみ飛散防止手段を兼ねる構成にして、残りの前後方向には、別途、板状の飛散防止手段を設置してもよい。この分解装置では、両電極と物品が物品下面だけでなく、側面でも接触するようになるため、物品の表面に発生する沿面放電の放電経路が多様になり、物品をより均一に処理することが可能となる。
(実施の形態4)
図6の本発明の実施の形態4にかかる物品の分解装置は、図5の装置において、コンベアの絶縁性のコンベアベルト20にコンベア進行方向に対して垂直に同一U字又はV字形状の電極21が複数吊り下げられて設置され、連続処理を可能にしている分解装置である。図7は、電圧印加部13の斜視図を表す。
各電極21は、両端辺部がのこぎり刃形状となっている。
ベルト20のコンベア進行に伴って、電圧印加部13の正電極位置58と負電極位置56と中間電極位置57とにそれぞれ位置した電極21が、正電極8と負電極6と中間電極7としてそれぞれ機能できるようにしている。ベルト20は、正電極位置58と負電極位置56との間の中間電極位置57の中央部が下向き凸の凹部形状を描くように走行されている。
図6及び図7では、ベルト20のコンベア進行に伴って、正電極位置58と負電極位置56とにそれぞれ位置した電極21に対して、一端が接離するように他端周りに正逆回動する接点14が接触することにより、正電極8と負電極6としてそれぞれ機能できるようにしている。また、ベルト20のコンベア進行に伴って、中間電極位置57に位置した電極21が、中間電極7として機能できるようにしている。コンベアのベルト20の矢印方向への連続的な進行又は間欠的な進行に合わせて、各電極21が、パルス電源9に接続される正電極8と負電極6と、パルス電源9に接続されていない中間電極7とに次々に切り替わる構成になっている。この処理装置では、物品5を連続的に投入、処理、及び回収することが可能となり、処理能力を大幅に向上させることが可能になっている。
(実施の形態5)
図8の本発明の実施の形態5にかかる物品の分解装置は、図1の装置において、以下の点で構成が異なっている。すなわち、まず、正電極8及び負電極6のうちのいずれか一方を第1電極とし、他方を第2電極とする。この状態で、第1電極(例えば図8では負電極6)の上面に、間隔をあけて、例えば複数本の円柱状の導電性の第1突起101を立設し、各第1突起101の先端に、例えば円柱状の絶縁体スペーサ100を設けている。このように構成することにより、複数本の絶縁体スペーサ100で、物品5に第1電極の導電性の部分(例えば導電性の第1突起101)が直接接触しないように、絶縁体スペーサ100と第1突起101とが配置されている。一例として、第1突起101の直径は絶縁体スペーサ100の直径よりも大きくして、絶縁体スペーサ100の下端から第1突起101の上端が径方向に突出して、後述する沿面放電が発生しやすくしている。このように、沿面放電を発生しやすくするため、絶縁体スペーサ100の外形形状よりも第1突起101の外形形状が外側に突出するように構成することが好ましい。このように突出する例としては、絶縁体スペーサ100の外径よりも第1突起101の外形径が大きい場合、又は、第1突起101の外径が絶縁体スペーサ100の外径以下の場合でかつ絶縁体スペーサ100と第1突起101との中心軸がずれて第1突起101が絶縁体スペーサ100の下端から突出している場合などが例示できる。第2電極(例えば図8では正電極8)は、絶縁体スペーサ100と例えば同じ方向に突出した円柱状の導電性の第2突起102を複数本設けて、導電性の第2突起102が物品5に直接接触するように配置されている。このように構成することにより、絶縁体スペーサ100と第2突起102とに物品5がまたがって載置されている。円柱状の第1突起101の高さと円柱状の絶縁体スペーサ100の高さとの合計の高さは、第2突起102の高さとほぼ同じ程度として、図8に示すようにこれらの部材に、物品5がまたがって載置されている。
なお、絶縁体スペーサ100と第1突起101と第2突起102とは、それぞれ、円柱状の形状に限られるものではなく、角柱状、筒状など任意の形状でもよい。また、先端の形状も、平らな端面に限らず、針状に尖っていたり、湾曲したりするなど、任意の形状でもよい。すなわち、絶縁体スペーサ100と第2突起102とで物品5を下側から支持できれば、任意の形状でよい。
図8及び図9では、一例として、負電極6に絶縁体スペーサ100を設けて、物品5の表面と負電極6の導電性第1突起101とが接触しないよう配置されており、正電極8は導電性の第2突起102を介して物品5の表面に接触するよう配置されている。このような例の代わりに、正電極8に第1突起101と絶縁体スペーサ100とを設けて物品5の表面と正電極8の導電性第1突起101とが接触しないように配置する一方、負電極6に第2突起102を設けて物品5の表面に接触するように配置する構造でも良い。
図9は、図8の分解装置において、電極6,8及び絶縁体スペーサ100の構造と放電経路107とを示す図である。図9では、物品5の表面が金属の場合、絶縁体スペーサ100と負電極6の負電極ベース部6aを介して接続されている第1突起101と、正電極8の正電極ベース部8aを介して第2突起102で導通している物品5の表面との間で、電界集中を起こさせ、絶縁体スペーサ100の外面に沿って沿面放電するような配置とすることで、破壊に必要な衝撃波110を処理物である物品5の表面付近で発生させることができる。
図8の分解装置では、デジタルカメラなど物品5の表面の大部分が金属であっても、電極6,8間の短絡を防止することでき、放電回数の削減が可能である。処理物である物品5が動きやすく放電経路が集中しないため、物品5の効率的な分解が可能である。
(実施の形態6)
図10の本発明の実施の形態6にかかる物品5の分解装置は、図8の分解装置において、負電極6と正電極8とが複数本存在し、負電極6と正電極8とは交互に間隔をあけて配置され、全ての負電極6及び全ての正電極8は、それぞれ、パルス電源9に電気的に接続されている。各電極6,8間の距離、及び絶縁体スペーサ100と第2突起102との間の距離を、物品5の大きさと目的とする破砕粒度とに応じて設定することにより、効率的な物品5の分解が可能となる。各電極6,8間の距離及び絶縁体スペーサ100と第2突起102との間の距離よりも物品5が大きければ、物品5を電極6,8間にまたがって載置することができ、分解処理を進めることができる。また、分解された物品の大きさが、各電極6,8間及び電極の突起101間の距離より小さくなれば、分解された物品が電極6,8間から下方に落下していく。このため、各電極6,8間の距離を調節することにより、目的に合わせて物品5の破砕粒度を自由に変えることが可能であり、様々な大きさの物品を処理することが可能となる。図10において、正電極8と負電極6との間にパルス電源9からパルス電圧を印加すると、物品5の表面が金属の場合、絶縁体スペーサ100を介して、物品5の直下で放電が発生する。従って、電極6,8上で物品5がランダムにどこに来るかわからない場合であっても、物品5の直下で放電を起こすことが可能になるので、物品5の分解を効率的に進めることが可能になる。
なお、物品5の表面の大部分が金属であるデジタルカメラの場合、図2の分解装置で実験を行った場合、放電回数200回でもすべての物品を所望の破砕粒度まで破砕することができなかったが、図10の分解装置では放電回数200回ですべての物品を所望の破砕粒度まで破砕が可能であった。
なお、前記様々な実施形態又は変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせ又は実施例同士の組み合わせ又は実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態又は実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。
本発明の前記態様にかかる物品の分解装置は、筐体がプラスチック等の絶縁物質で構成される物品の場合、物品の表面に電流が流れる沿面放電を多様な電流経路で発生させることができ、分解に重要な液体の絶縁破壊を効果的に発生させることが可能であるため、リサイクルを目的とした携帯電話又はゲーム機などの小型情報家電の分解に適用できる。
1 物品分解装置
2 液体
3 容器
4 飛散防止手段
5 物品
5a 物品
5b 物品
6 負電極
6a 負電極ベース部
7 中間電極
8 正電極
8a 正電極ベース部
9 パルス電源
13 電圧印加部
14 接点
20 コンベアのベルト
25 最底部
56 負電極位置
57 中間電極位置
58 正電極位置
90 物品
91 液槽
92 接地分級電極
93 放電電極
94 支持軸
95 高電圧パルス発生器
96 発振機
100 絶縁体スペーサ
101 第1突起
102 第2突起
107 放電経路
110 衝撃波

Claims (7)

  1. パルス放電を用いて、物品を破砕する分解装置であって、
    液体を満たすことができる容器と、
    前記液体内で、前記物品がまたがって上面に載置できるように互いに平行に配置される正電極及び負電極と、
    前記正電極及び前記負電極の前記各上面上方の物品分解領域を囲う物品の飛散防止手段と、
    前記両電極間に高電圧パルスを印加するパルス電源とを備える、物品の分解装置。
  2. 前記正電極と前記負電極との間に、少なくとも1つ以上の電気的に浮遊して配置された中間電極をさらに備えて、前記正電極と前記中間電極との間又は前記負電極と前記中間電極との間にまたがって各上面に前記物品を載置可能な、請求項1に記載の物品の分解装置。
  3. 前記正電極または前記負電極または前記中間電極の他の電極と対向する端辺部の少なくとも1つが、のこぎり刃形状である請求項2に記載の物品の分解装置。
  4. 前記正電極及び前記負電極及び前記中間電極の長辺方向の中間部が湾曲もしくは折れ曲って配置されている、請求項2又は3に記載の物品の分解装置。
  5. 複数本の電極が、進行方向に対して垂直にコンベアベルトに設置され、
    前記コンベアベルトの進行に合わせて、前記複数本の電極が前記正電極と前記負電極とに順に切り替わる、請求項1〜4のいずれか1つに記載の物品の分解装置。
  6. 前記正電極及び前記負電極のうちのいずれか一方を第1電極とし、他方を第2電極とするとき、
    前記第1電極は、導電性の第1突起を設け、前記第1突起の先端に絶縁体のスペーサを設けて、前記スペーサにより前記物品と前記第1電極とが接触しないよう配置されており、
    前記第2電極は、前記第1突起と同じ側に突出した導電性の第2突起を設けて前記第2突起が前記物品に接触するように配置されて、前記スペーサと前記第2突起とに前記物品がまたがって載置される、請求項1に記載の物品の分解装置。
  7. 前記正電極と前記負電極とはそれぞれ複数本存在し、前記正電極と前記負電極とは交互に間隔をあけて配置され、全ての前記正電極及び全ての前記負電極は、それぞれ前記パルス電源に電気的に接続されている、請求項6に記載の物品の分解装置。
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