JPH11334303A - キャスタ装置 - Google Patents

キャスタ装置

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JPH11334303A
JPH11334303A JP10147295A JP14729598A JPH11334303A JP H11334303 A JPH11334303 A JP H11334303A JP 10147295 A JP10147295 A JP 10147295A JP 14729598 A JP14729598 A JP 14729598A JP H11334303 A JPH11334303 A JP H11334303A
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JP
Japan
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support
wheel
rotation
lock body
upper cover
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JP10147295A
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English (en)
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Katsunori Hama
克典 濱
Yasuhiro Yamamoto
康博 山本
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Itoki Crebio Corp
Original Assignee
Itoki Crebio Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】テーブル等の被支持物を移動自在に支持するキ
ャスタ装置の機能を向上させる。 【手段】被支持物Aに回転不能に取付いた上カバー2に
筒部2aを形成し、この筒部2aにアジャストリング8をね
じ込む。アジャストリング8の下端に支持体13を回転自
在で抜け不能に取付ける。アジャストリング8の内側
に、車輪16の回転と支持体13の水平回転とを阻止するロ
ック機構を配置する。ロック機構は、水平動する操作レ
バー4と、操作レバー4の水平動によって上下動する操
作ピン5で操作される。車輪16のロックの有無に関係な
く、アジャストリング8を回転して高さを調節できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばテーブルや
ワゴンのような家具類、或いはスタンド式黒板のような
各種什器類等に使用するキャスタ装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】キャスタ装置は床面を転動する車輪を備
えており、一般に、家具等の本体の下面に水平回転自在
(又は回動自在)に取付けた支持体に車輪を取付けて、
車輪が水平旋回自在となるように構成されている。そし
て、車輪の回転と水平旋回とをロックすることが提案さ
れている。
【0003】その例として例えば特許第 2647337号公報
や特開昭9-156304号公報には、家具等の本体の下面に、
下向きに開口したアウターケースを固定的に取付け、こ
のアウターケースの内部にインナーケースを水平回転自
在に取付け、このインナーケースに車輪を取付け、更
に、インナーケース内に、車輪の回転をロックするため
の部材とインナーケースの回転をロックするための部材
とを設け、これらの部材を、インナーケース及びアウタ
ーケースから上向きに突出した2個のプッシュボタンに
よって個別に操作するようにした構造が記載されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、家具等のガ
タ付きをなくすため、或いは隣合った家具同士の高さを
揃える等のために、キャスタ装置に高さ調節機能(アジ
ャスタ機能)を持たせることが望ましい。しかし、従来
の高さ調節手段としては、例えば実開昭59−172604号公
報に記載されているように、家具等にねじ込まれるねじ
棒にロックナットを螺合し、家具等に対するねじ棒のね
じ込み量を加減してから、ロックナットでねじ棒を家具
等の下面に固定する構成が採用されているに過ぎなかっ
た。
【0005】本発明はこのような実情に鑑みなされたも
ので、機能をアップしたキャスタ装置を提供することを
目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の請求項1のキャスタ装置は、床に接地する車輪を回転
自在に取付けた支持体と、外部からのレバーの操作によ
って前記車輪の回転と支持体の旋回とをロックしたりロ
ック解除したりできるロック機構と、家具等の被支持物
と支持体との上下間隔を調節し得るアジャスタ機構とを
備える構成にした。
【0007】また、請求項2のキャスタ装置は請求項1
の構成をより具体化したもので、家具等の被支持物の下
面に回転不能に取付く上カバーと、その下方に配置した
支持体と、この支持体に回転自在に取付けた車輪と、車
輪の回転と支持体の回転とをロックするために上カバー
と支持体との間に配置したロック用部材と、ロック用部
材を操作するための操作機構と、前記ロック用部材を囲
うと共に外周面を外側に露出させたアジャストリングと
を備えており、前記アジャストリングを、上カバーと支
持体とのうちいずれか一方に対しては回転自在で抜け不
能に取付け、他方に対しては水平回転自在にねじ合わせ
ている。
【0008】
【発明の奏する効果】この構成によると、車輪の回転と
旋回とをロックする機能と家具等の高さ調節機能とを兼
ね備えているため、家具等の被支持物を軽快に移動させ
得ることと移動不能に固定することとを自在に選択でき
るものでありながら、被支持物をガタ付きのない状態に
保持したり、複数の被支持物の高さを揃えたりすること
ができる。
【0009】特に請求項2のように構成すると、車輪の
回転と水平旋回とをロックした状態でもアジャストリン
グを回転操作して家具等の被支持物を高さ調節すること
ができるから、高さ調節に際して一々ロック機構を操作
する必要はなく、それだけ高さ調節を簡単に行うことが
できる利点がある。
【0010】
【発明の実施形態】次に、本発明の実施形態を図面に基
づいて説明する。 (1).主たる実施形態(図1〜図12) 図1〜図12で主たる実施形態を示している。本実施形態
は、逆T字状に形成した左右一対の脚で天板を支持して
成るテーブルに適用した例を示しており、図1に部分的
に示すように、脚の水平部Aの先端部にキャスタ装置1
を取付けている。従って、テーブルは合計4個のキャス
タ装置で支持されている。図2はキャスタ装置1の操作
機構の概略図であり、この点は後述する。
【0011】なお、脚の水平部Aは図1に黒塗り矢印B
で示す方向に延びており、以下の説明では、矢印Bの方
向から見た状態を正面視として、これを基準にして前後
左右を表現する。 .構成部材の概要 図3は全体の分離図であり、この図3に示すように、キ
ャスタ装置1は、大雑把に見て上から順に、上カバー
(上部支持体)2、ガイド体3、操作レバー4、操作ピ
ン5、抜け止めリング6、円盤状の旋回阻止部材7、ア
ジャストリング8、第1及び第2の揺動ロック体9,10、
ばね11,12 、支持体13、ボール(鋼球)14、スライドロ
ック体15及び車輪16を備えている。
【0012】操作レバー4、操作ピン5、旋回阻止部材
7、各ロック体9,10,15及びばね11,12 は請求項1に記
載したロック機構を構成する部材であり、このうち操作
レバー4と操作ピン5は請求項2に記載した操作機構に
該当し、旋回阻止部材7と両揺動ロック体9,10,スライ
ドロック体15はそれぞれ請求項2に記載したロック部材
に該当する。アジャストリング8はアジャスタ機構の主
要部材である。
【0013】旋回阻止部材7は、第2揺動ロック体10と
協働して支持体13の回転(換言すると車輪16の水平旋
回)を阻止するためのものであり、また、アジャストリ
ング8は上カバー2と支持体13との上下間隔を変更して
テーブルを高さ調節するためのものであり、更に、抜け
止めリング6は、旋回阻止部材7をアジャストリング8
に対して回転自在な状態で抜け不能に取付けるためのも
のである。
【0014】脚の水平部2aは下向きに開口した溝型に形
成されており、その先端部内に上カバー2が下方から回
転不能に嵌め入れられている。なお、脚の水平部A及び
キャスタ装置1を構成する各部材の殆どは、POM樹脂
やポリアミド樹脂のような合成樹脂で製造しているが、
金属製等でも良い。以下、図4以下の図面も参照して各
部材の構造並びに相互関係を説明する。
【0015】図4のうち (A)はキャスタ装置1の略上半
分の分離斜視図、 (B)はガイド体3をひっくり返した状
態の斜視図、 (C)は抜け止めリング6の部分正面図、
(D)は(C)の D-D視断面図である。図5のうち (A)は上カ
バー2をひっくり返した状態の斜視図、 (B)は旋回阻止
部材7の部分斜視図、 (C)は旋回阻止部材7をひっくり
返した状態での斜視図である。図6のうち (A)はキャス
タ装置1の略下半分の分離斜視図、 (B)及び (C)は第2
揺動ロック体10を方向を変えて見た斜視図、 (D)は第1
揺動ロック体9を方向を変えて見た斜視図、 (E)はスラ
イドロック体15の一部破断側面図である。
【0016】図7のうち (A)〜(C) は支持体13の斜視
図、 (D)及び(E) は車輪を示す図である。図8のうち
(A)は支持体の平面図、 (B)は (A)の B-B視断面図、
(C)は (A)の C-C視断面図である。更に、図9のうち
(A)は簡略化した状態でのキャスタ装置1の平面図、
(B)は図3の IXB-IXB視図、図10は縦断正面図、図11は
図9(B)のXI−XI視断面図、図12のうち (A)は図9(B)の X
IIB-XIIB視断面図、 (B)は (A)の要部拡大断面図、 (C)
は (B)の C-C視図、 (D)はロック解除状態の図である。
【0017】.上カバー2及びガイド体3 図4(A)及び図5(A)に明瞭に示すように、上カバー2は下
向きに開口した筒部2aを備えており、この筒部2aの内周
面には、請求項に記載したアジャスタ機構の一環として
雌ねじ18を形成している。また、筒部2aの上面には、脚
の水平部Aの前後中央部に向けて後ろ向きに延びるアー
ム部2bが一体に連接されている。アーム部2bは、その後
端部の高さが高くなるように段違い状に形成されてお
り、アーム部2bを脚の水平部Aにねじ(図示せず)で締
結している。
【0018】上カバー2における筒部2aの中心部には平
面視角形の昇降ガイド穴19が空いている。また、例えば
図5から容易に把握できるように、昇降ガイド穴19の下
面には、操作レバー4が摺動自在に嵌まるガイド溝20が
形成されている。ガイド溝20は、昇降ガイド穴19を挟ん
だ反対側まで延びている。上カバー2の筒部2aのうちア
ーム部2bの下方の部位には、操作レバー4が摺動自在に
嵌まる透穴21が空いている。
【0019】ガイド体3は、高さ調節に際して操作レバ
ー4を旋回阻止部材7等と一体に上下動させるためのも
ので、前記上カバー2の昇降ガイド穴19に昇降自在で回
転不能に嵌まるように平面視十字状に形成されている。
前記上カバー2における昇降ガイド穴19の内周縁のうち
左右2箇所の部位には、ガイド体3が下降し切ったとき
にその上部が当たるストッパー22を、内向きに張り出し
た状態で下向きに突設している。
【0020】図4から明瞭に把握できるように、ガイド
体3には、左右一対ずつのストッパー足23と、コーナー
部に位置した左右2対ずつの爪足24とを下向きに突設し
ている。爪足24は外向き鉤状に形成されている(ストッ
パー足23と爪足24との意味は後述する)。図4(B)に明示
するように、左右のストッパー足23及び爪足24の間に操
作レバー4が前後摺動自在に嵌まるように設定している
が、この場合、左右ストッパー足23間の間隔よりも左右
爪足24間の間隔を大きくしている。
【0021】.操作レバー4及び操作ピン5 操作レバー4のうちその前端寄り部位には、操作ピン5
の上端が嵌まり得る下向き開口の凹所25を形成してい
る。図11にも明瞭に示すように、凹所25のうち手前側の
面は傾斜している。従って、操作レバー4を前後方向に
スライドさせて、凹所25を操作ピン5に嵌脱させること
により、凹所25の深さ寸法だけ操作ピン5を上下動させ
ることができる。
【0022】図4に示すように、操作レバー4の前端に
はやや幅広のストッパー片26を形成している。このスト
ッパー片26は、前記ガイド体3における左右爪足24の間
には入るが、ガイド体3における左右ストッパー足23の
間には入らないように設定している。従って、操作レバ
ー4のストッパー片26がガイド体3の左右ストッパー足
23に当たることにより、操作レバー4の後退位置が規制
される。
【0023】操作レバー4の後端には第1リンク27の前
端部をピン28で水平回動自在に取付けている。第1リン
ク27は図1でも示されており、前後第1リンク27を、テ
ーブルにおける脚の水平部Aに水平回動自在に取付けた
第2リンク29の一端と他端とにそれぞれピンにて回動自
在に取付け、更に、第2リンク29の一端部を、脚の外側
に突出するハンドル部29aとしている。従って、人がハ
ンドル部29aに手を当てて第2リンク29を回動させる
と、前後2個のキャスタ装置1の操作レバー4は、それ
ぞれ両リンク29,27 を介して前後動する。
【0024】この場合、図2に示すように、デーブルの
左右脚に配置された2本の第2リンク29を、回転軸30と
第3リンク31とハンドルリンク32とを備えた連動手段で
連結し、1本のハンドルリンク32の水平回動によって4
個のキャスタ装置1の操作レバー4を一斉に操作できる
ように構成しても良い。もとより、各キャスタ装置1の
操作レバー4をそれぞれ単独でスライド操作する構成で
も良い。
【0025】操作ピン5、操作レバー4、各リンク27,2
9,31等は請求項2に記載した操作機構を構成している。
複数の操作レバー4を連動させる場合、実施形態のよう
なリンク機構には限らず、ワイヤーやギア等を使用した
他の連動手段を採用しても良い。 .抜け止めリング6、旋回阻止部材7、アジャストリ
ング8 図4(A),5,10,11等に示すように、旋回阻止部材7の外周
縁には下方に段落ちした状態のフランジ7aが形成されて
いる一方、アジャストリング8の上部8aは旋回阻止部材
7のフランジ7aが回転自在に嵌まる内径に形成されてお
り、この上部8aと旋回阻止部材7との間に形成された環
状溝に抜け止めリング6を嵌め入れている。
【0026】そして、例えば図6(A)に示すように、アジ
ャストリング8の上部8aに適宜個数(実施形態では4
個)の第1係合穴34を内外に貫通させる一方、抜け止め
リング6には、図4(A)(C)(D)に明瞭に示すように前記第
1係合穴34に対応した第1係止爪35を設け、各第1係止
爪35をその弾性に抗して第1係合穴34に上方から嵌め入
れることにより、旋回阻止部材7を、アジャストリング
8に対して回転自在で抜け不能に嵌め入れている。
【0027】アジャストリング8の上面と旋回阻止部材
7の上面とは略同一面に設定されている(上カバー2を
最下限まで下降させた状態で、上カバー2と干渉するこ
となく旋回阻止部材7を回転させ得るためである)。旋
回阻止部材7の中心部には、前記操作ピン5よりも一回
り大きい内径の丸穴36が空いている。また、旋回阻止部
材7の上面のうち丸穴36を挟んだ前後両側の部位には一
対のランド部37を設けており、図11に示すように、前記
ランド部37で操作レバー4を下方から摺動自在に支持し
ている。
【0028】旋回阻止部材7のうちランド部37の左右両
側の4箇所の部位には、それぞれ内向き鉤状の第2係合
爪38を突設しており、各第2係合爪38とランド部37との
間を上下に開口させている。4個の第2係合爪38と前記
ガイド体3における4本の爪足24とは対応しており、図
10に示すように、前記ガイド体3の爪足24を、その弾性
に抗しての変形によって旋回阻止部材7の第2係合爪38
に係合させている。
【0029】図4から容易に把握できるように、ガイド
体3の左右ストッパー足23は、旋回阻止部材7の上面に
当たる(図12(A) 参照)。このため、ガイド体3は、旋
回阻止部材7に上下動不能の状態に取付けられる。ま
た、操作レバー4は、ガイド体3により、旋回阻止部材
7と一体に上下動するように保持される。ガイド体3は
上カバー2の昇降ガイド穴19に対して回転不能に嵌まっ
ているので、ガイド体3が取付いた旋回阻止部材7は水
平回転させることはできず、従って、旋回阻止部材7を
水平回転不能に保持した状態でアジャストリング8を回
転させ得る。また、例えば図4(A),5(B),12(A) に示すよ
うに、旋回阻止部材7には、上カバー2に形成したスト
ッパー22の真下に位置した逃がし穴39が空いている。図
12(A) に示すように、旋回阻止部材7が上昇し切った状
態で上カバー2のストッパー22が旋回阻止部材7の逃が
し穴39に嵌まり込んでいる。
【0030】旋回阻止部材7の外周寄りの部位には、支
持体13を回転不能に保持するための係合部の一例として
の第3係合穴40を円周方向に沿って多数形成している。
各第3係合穴40は上下に貫通しているが、旋回阻止部材
7が厚肉の場合には下方にのみ開口させただけでも良
い。図6や図10に示すように、アジャストリング8の外
周面には、前記上カバー2の雌ねじ18に螺合する雄ねじ
41を形成している。また、アジャストリング8の下端部
には、操作用の大径筒部8bを上向きに突設している。更
に、アジャストリング8の下面には小径段部8cを形成し
ており、その下向き面に、ボール14が嵌まる断面円弧状
の環状溝42を形成している。
【0031】.支持体13、車輪16、スライドロック体
15 例えば図10に示すように、支持体13は、アジャストリン
グ8の小径段部8cに下方から嵌まり込む円盤状の基板44
を備えており、基板44の外周縁に前記ボール14が嵌まる
断面円弧状の環状溝45を形成している。従って、支持体
13は自在に回転させ得る。
【0032】例えば図7(B)に示すように、支持体13の下
面に、車輪16が嵌まる貫通穴46と車軸47が嵌合する軸受
け凹所48とを形成し、軸受け凹所48に車輪16の車軸47を
脱落不能に嵌め入れている。車輪16の両端面(片面で良
い)には、当該車輪16の回転をロックするための係合手
段の一例としての第4係合穴49が円周方向に沿って多数
形成されている。
【0033】一方、支持体13における基板44の上面に
は、前記車輪16を囲う平面視略半円状の第1突起部50
と、この第1突起部50と連接した状態で基板44の中央部
に位置した門型の体2突起部51と、第2突起部51の片面
に連接されると共に第1突起部50の端面と平行に延びる
板状の第3突起部52と、第2突起51を挟んで第3突起部
52と反対側に位置した第4突起部53とが形成されてい
る。第2突起部51も車輪16を囲うように形成されてい
る。第1突起部50には車輪16との干渉を防止するための
上向きの穴が空いている。
【0034】第1突起部50と第3突起部52との間の溝
に、平面視長方形のスライドロック体15が配置されてい
る。スライドロック体15の長手両側面には、その全長に
わたって延びるガイド溝54が形成されている一方、第1
突起部50と第3突起部52との相対向した面には、スライ
ドロック体15のガイド溝54が摺動自在に嵌まるガイド凸
条55が形成されている。
【0035】例えば図6に示すように、スライドロック
体15のうち第2揺動ロック体10と対向した面には、前記
車輪16の第4係合穴49に嵌脱し得る外径のロックピン56
が突設されており、また、例えば図7(C)に明示するよう
に、第2突起部51の壁には、前記ロックピン56が嵌脱し
得るガイド穴57が空いている。図11から容易に理解でき
るように、ガイド穴57は、車輪16の第4係合穴49に対応
した位置に設けている。従って、スライドロック体15を
その長手方向に摺動させて、ロックピン56をガイド穴57
から第2突起部51の内部に向けて前進・後退させると、
ロックピン56が車輪16の第4係合穴49に嵌脱して、車輪
16の回転がロックされたりロック解除されたりする。
【0036】スライドロック体15には上向きの嵌合穴58
が空いている。支持体13の第1突起部50と第3突起部52
との相対向した上端縁には、上向きに開口した第1及び
第2の軸受け溝穴49,50 が形成されている。図6(A)(E)
に明瞭に示すように、支持体13の第2突起部51の上面に
は、前記操作ピン5が摺動自在に嵌まる筒部61が一体に
形成されている。筒部61は支持体13の中心に形成されて
おり、二つ割状に形成されている(単なる円筒状や3つ
割状等でも良い)。更に、筒部61の上端部に、一対の第
5係合爪62を半径外向きに突設している。そして、図11
に示すように、筒部61を、その弾性に抗して旋回阻止部
材7の丸穴36に下方から嵌め入れて、第5係合爪62を旋
回阻止部材7の上面に引っ掛け係合させている。
【0037】従って、支持体13は旋回阻止部材7に対し
て落下不能に取付けられ、且つ、支持体13は筒部61を中
心にして回転し得る。換言すると、車輪16は支持体13と
一緒に水平旋回させることができる。支持体13の筒部61
を旋回阻止部材7に対して回転自在に取付けているの
は、テーブルを持ち上げたときに支持体13が落下しない
ように保持するためであるが、支持体13の落下防止手段
としては、例えば、アジャストリング8の下面に、支持
体13の落下を阻止するためのリングを、ねじ止めやスナ
ップ係合等の適当な手段で取付けるなどしても良い。
【0038】本実施形態では車輪16は一つだけである
が、複数の車輪を取付けても良いことは言うまでもない
(その場合は、ロック構造は異なる)。 .第1揺動ロック体9 図6(A)や図9(B)に示すように、第1揺動ロック体9は、
支持体13の第1突起部50及び第2突起部51に形成した第
1軸受け溝穴59に回転自在に嵌合する軸部64を備えてお
り、この軸部64に、支持体13における第2突起部51の外
側面に沿って延びるアーム部65を一体に形成し、更に、
アーム部65に、支持体13の第2突起部51の内部に嵌まり
込むピン受け部66を一体に形成している。従って、第1
揺動ロック体9は平面視で略コ字状に形成されている。
【0039】そして、第1揺動ロック体9の軸部64に、
前記スライドロック体15に向けて延びる足片67を一体に
設け、この足片67の下端をスライドロック体15の嵌合穴
58に嵌め入れている。図9(B)に示すように、第1揺動ロ
ック体9のピン受け部66の先端は操作ピン5の下面が部
分的に当たるように設定している。また、例えば図6(D)
から容易に理解できるように、第1揺動ロック体9にお
けるアーム部65の先端部と支持体13との間には、第1ば
ね11を介在させている(第1揺動ロック体9と支持体13
とにはばね受け突起68,69 を形成している)。
【0040】従って、操作ピン5を下降動させると、第
1揺動ロック体9は第1ばね11に抗して軸部64を中心に
して揺動し、これに連動して足片67が回動してスライド
ロック体15が後退動させ、これにより、ロックピン56が
車輪16の第4係合穴49から離脱して車輪16のロックが解
除される。 .第2揺動ロック体10 図6(A)(B)(C)や図9(B)に示すように、第2揺動ロック体
10は、支持体13の第1突起部50及び第3突起部52に形成
した第2軸受け溝穴60に回転自在に嵌まる軸部70を備え
ており、この軸部70に、前記第1揺動ロック体9を外側
から囲うように延びる平面視略コ字状のアーム部71を一
体に設け、このアーム部71の途中に、前記支持体13の第
2突起部51の内部に入り込むピン受け部72を突設し、更
に、アーム部71の先端に、支持体13の第1突起部50と第
4突起部53との間に挟まれたような状態の先端部73を設
け、この先端部73に、前記旋回阻止部材7に係合する係
止部の一例として、旋回阻止部材7の第3係合穴40に下
方から嵌脱し得る係止突起74を上向きに突設している。
【0041】従って、係止突起74は、旋回阻止部材7に
おける第3係合穴40の下方に位置している。図9(B)に示
すように、第2揺動ロック体10のピン受け部72は第1揺
動ロック体9のピン受け部66と平行に並んでおり、操作
ピン5は両方のピン受け部66,72 に跨がって載ってい
る。第2揺動ロック体10と支持体13との間には、第2揺
動ロック体10を上向きに付勢する第2ばね12が介在させ
ている(第2揺動ロック体10と支持体13とにはばね受け
突起75,76 を形成している)。
【0042】操作ピン5が上向き移動している状態で
は、第2揺動ロック体10は、その係止突起74が上向き動
するように第2ばね12で付勢されており、このため、図
10に示すように、第2揺動ロック体10の係止突起74が旋
回阻止部材7の第3係合穴40に嵌まり込んで、支持体13
は回転不能にロックされている。この場合、前記したよ
うに、第2揺動ロック体10の先端部73は支持体13の第1
突起部50と第4突起部53との間に挟まった状態になって
いるため(図9(B)参照)、支持体13と旋回阻止部材7と
の間に生じる回転偶力が第2揺動ロック体10のアーム部
71にモーメントとして作用することはなく、このため、
第2揺動ロック体10は頑丈な構造にしなくても破損・変
形を防止できる。
【0043】.動作の説明 既に説明した通り、図10及び図11は操作レバー4を前進
させた状態を示しており、この状態では、図11に示すよ
うに、操作ピン5は操作レバー4の凹所25に嵌まり込ん
でおり、このため、操作ピン5は上向きに突出してい
る。そして、この状態では、両揺動ロック体9,10がばね
11,12 で付勢されて上向き回動しているため、図12(B)
に示すように、スライドロック体15のロックピン56が車
輪16の第4係合穴49に嵌まって、車輪16の回転がロック
されており、且つ、第2揺動ロック体10の係止突起74が
旋回阻止部材7の第3係合穴40に嵌まっているため、支
持体13は水平回転不能にロックされている。
【0044】そして、図10や図11から容易に理解できる
ように、アジャストリング8は上カバー2及び旋回阻止
部材7並びに支持体13に対して回転自在であるから、車
輪16の回転や支持体13の水平回転をロックした状態でア
ジャストリング8を回転してテーブルを高さ調節するこ
とができる。車輪16をロックした状態で高さ調節する場
合は、車輪16が連れ旋回することはないため操作が楽で
ある。
【0045】操作レバー4を後退させると、図12(D) に
示すように、操作ピン5が押し下げられ、これにより、
両揺動ロック体9,10がばね11,12 に抗して下向き回動す
る。すると、第1揺動ロック体9の回動によってスライ
ドロック体15が後退動することにより、ロックピン56が
車輪16から外れて車輪16は回転自在となり、且つ、第2
揺動ロック体10が下向き回動してその係止突起74が旋回
阻止部材7の第3係合穴40から離脱することにより、支
持体13は水平回転自在となる。
【0046】このロック解除状態でも、アジャストリン
グ8を回転させることによってテーブルを高さ調節でき
る。 .実施形態の利点・その他 アジャストリング8は、上カバー2に対して回転自在で
上下動不能に保持し、支持体13とねじ合わせても良い
が、かくすると、ロック解除状態でアジャストリング8
を回転するに際して支持体13が連れ回りしないように支
持体13を保持しておく必要がある。これに対して実施形
態のようにアジャストリング8を上カバー2にねじ合わ
せると、ロックの有無に関係なくアジャストリング8を
確実に回転させることができるので、好適である。
【0047】また、アジャストリング8に実施形態のよ
うな操作部8bを設けると、アジャストリング8の外周に
その全長に近い状態で雄ねじ41を形成した場合であって
も、操作がし易い。更に、アジャストリング8は支持体
13よりも大径であるため、当該アジャストリング8に大
きな力を作用させることができ、その結果、高さ調節を
軽快に行うことができる。また、アジャストリング8は
床Fの近くに位置しているため操作しやすい。
【0048】実施形態のように、アジャストリング8と
支持体13との間にボール14を介在させると、アジャスト
リング8と支持体13との相対回転が軽快となる利点があ
る。また、支持体13に設けた筒部61を旋回阻止部材7の
丸穴36に嵌め入れ係合させるだけで、支持体13を旋回阻
止部材7に取付けでき、しかも、ガイド体3は旋回阻止
部材7に対して嵌め入れるだけで取付けできるため、ね
じ止めに比べて組立が容易である(もとより、ねじ止め
しても良い)。
【0049】また、支持体13を旋回阻止部材7に取付け
るための筒部61を操作ピン5の上下動のガイド部材に兼
用しているため、それだけ構造が簡単になると共にスペ
ースを有効利用できる。更に、第1係合爪35を備えた抜
け止めリング6を利用して旋回阻止部材7をアジャスト
リング8に取付けると、旋回阻止部材7の取付けが簡単
になる。
【0050】第1揺動ロック体9と第2揺動ロック体10
とを2本の操作レバー4で別々に操作しても良いが、実
施形態のように1本の操作レバー4で操作すると、ロッ
ク・ロック解除の操作が簡単である(現実には、このよ
うな機能で十分である)。実施形態のように、第2揺動
ロック体10を、平面視で第1揺動ロック体9を囲うよう
な形状に形成すると、スペースを有効利用できる利点が
ある。
【0051】本発明はアジャスタ機構を備えている点に
特徴を有するが、アジャスタ機能を必要としない場合
は、図13に示す中間カバー78を使用すれば良い。すなわ
ち、この中間カバー78は、上述の旋回阻止部材7とアジ
ャストリング8とを一体化したような形態であり(アジ
ャスタ機能が必要でないので、既述の雄ねじ41や操作部
8bは存在しない)、この中間カバー78を使用すると、上
述した上カバー2や、操作レバー4、支持体13、各ロッ
ク体9,10,16 等の部材をそのまま使用して、アジャスタ
機能を備えていないキャスタ装置とすることができる。
従って、アジャスタ機能を備えたキャスタ装置1とアジ
ャスタ機能を備えていないキャスタ装置とに殆どの部材
を共用できることになり、このため、異なった機能のキ
ャスタ装置を安価に製造できる。
【0052】(2).他の実施形態 図14では別例を示している。このうち分図(A) では、家
具における脚の水平部のような被支持物Aの一部に下向
きの円筒状部A1を形成し、この円筒状部A1に、アジャス
トリング8を回転自在で抜け不能に取付け、アジャスト
リング8を支持体13にねじ合わせている。なお、他の構
成部材は省略している。円筒状部A1には操作レバー4が
嵌まる切欠き溝A2を形成している。
【0053】アジャストリング8を円筒状部A1に抜け不
能に保持する手段としては、円筒状部A1の外周に環状溝
A3を形成し、この環状溝A3に、アジャストリング8に適
宜間隔で取付けたピン79を嵌め入れているが、他の手段
でも良いことは言うまでもない。分図 (B)では、被支持
物Aの円筒状部A1にアジャストリング8をねじ込んで、
支持体13を、押え板80を介してアジャストリング8の下
端に抜け不能で回転自在に取付けている。
【0054】これらの両図に示すように、アジャストリ
ング8は被支持物Aに取付けても良いのである。(3).そ
の他 本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、
更に様々の形態に変更することができる。例えば、ロッ
ク機構は実施形態のような揺動式及びスライド式のロッ
ク体を使用することには限らない。また、車輪の回転及
び旋回を阻止する手段としては、車輪及び旋回阻止部材
に突起を形成し、ロック体に係合穴を形成するなどして
も良い。
【0055】また、操作機構は水平スライドするレバー
を使用することには限らず、プッシュボタン方式や回動
式レバーなどを使用しても良い。アジャストリングが被
支持物の奥の方に入り込んでいる場合は、アジャストリ
ングを間接的に回転させる補助リングを設けるなどして
も良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】キャスタ装置を取付けたテーブルの脚の部分斜
視図である。
【図2】操作機構の概略を示す図である。
【図3】第1実施形態の構成要素を分離した状態の正面
図である。
【図4】 (A)はキャスタ装置の略上半分程度を構成する
部材の分離斜視図、 (B)〜 (D)は構成部材の図である。
【図5】構成部材の斜視図である。
【図6】 (A)はキャスタ装置の略下半分程度を構成する
部材の分離斜視図、 (B)〜 (D)は構成部材の図である。
【図7】各分図とも構成部材の図である。
【図8】支持体の図である。
【図9】 (A)は平面図、 (B)は図3の IXB-IXB視平面図
である。
【図10】キャスタ装置の正断面図である。
【図11】図9(B)のXI−XI視断面図である。
【図12】 (A)は図9(B)の XIIA-XIIA視断面図、他は作用
を示す図である。
【図13】実施形態に関連した中間カバーの斜視図であ
る。
【図14】本発明の変形例を示す図である。
【符号の説明】
A 被支持物(テーブルの脚) 1 キャスタ装置 2 上カバー 3 ガイド体 4 操作レバー 5 操作ピン 6 抜け止めリング 7 旋回阻止部材 8 アジャストリング 9,10 揺動ロック体 13 支持体 15 スライドロック体 16 車輪 18 雌ねじ 27 第1リンク 40 旋回阻止部材に形成したロック用の第3係合穴 41 雄ねじ 49 車輪に形成したロック用の第4係合穴 50〜52 支持体の突起部 56 ロックピン 74 突起部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】床に接地する車輪を回転自在に取付けた支
    持体と、外部からのレバーの操作によって前記車輪の回
    転と支持体の旋回とをロックしたりロック解除したりで
    きるロック機構と、家具等の被支持物と支持体との上下
    間隔を調節し得るアジャスタ機構とを備えているキャス
    タ装置。
  2. 【請求項2】家具等の被支持物Aの下面に回転不能に取
    付く上カバー2と、その下方に配置した支持体13と、こ
    の支持体13に回転自在に取付けた車輪16と、車輪16の回
    転と支持体13の回転とをロックするために上カバー2と
    支持体13との間に配置したロック用部材7,9,10,15 と、
    ロック用部材9,10,15 を操作するための操作機構4,5,2
    7,29 と、前記ロック用部材7,9,10,15 を囲うと共に外
    周面を外側に露出させたアジャストリング8とを備えて
    おり、 前記アジャストリング8を、上カバー2と支持体13との
    うちいずれか一方に対しては回転自在で抜け不能に取付
    け、他方に対しては水平回転自在にねじ合わせてなるキ
    ャスタ装置。
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