JPH11334276A - インク保溜体を備えた筆記具 - Google Patents
インク保溜体を備えた筆記具Info
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- JPH11334276A JPH11334276A JP11079980A JP7998099A JPH11334276A JP H11334276 A JPH11334276 A JP H11334276A JP 11079980 A JP11079980 A JP 11079980A JP 7998099 A JP7998099 A JP 7998099A JP H11334276 A JPH11334276 A JP H11334276A
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Abstract
雰囲気下で放置等した場合にも、ペン先の汚れを防止す
ることができると共に、組立機の簡素化及び生産性を向
上させることができるインク保溜体を備えた筆記具を提
供する。 【解決手段】 軸筒1後部にインクを直に貯溜するイン
ク室2を有し、かつ軸筒2前方にインク保溜体5を装着
してなるインク直接貯溜方式の筆記具において、インク
室2のインクをペン先10に供給するインク誘導芯8を
付設させるための貫通孔6が形成されたインク保溜体5
の側面部に、上記貫通孔6に連通する通気孔7を設けた
ことを特徴とするインク保溜体5を備えた筆記具。
Description
を直に貯溜するインク室を有し、かつ軸筒前方にインク
保溜体を装着してなるインク直接貯溜方式のインク保溜
体を備えた筆記具に関する。
は、インクを中綿等に吸蔵させないで直接貯溜するイン
ク室を有し、また、インク室内の空気が温度上昇等によ
って膨張した場合にインク室から押し出されるインクを
ペン先や空気孔からボタ落ちさせないために一時的に保
溜するインク保溜体を備えており、マーキングペン、ボ
ールペンなどに適用されている。また、このインク直接
貯溜方式における筆記具に用いるインクとしては、通
常、顔料及び/又は染料からなる着色剤、エチレングリ
コール、グリセリン、プロピレングリコールなどの溶
剤、水及びその他の筆記具用添加剤を含有した水性イン
クなどから構成されている。
ンク室のインクをペン先に供給するためのインク誘導芯
がインク保溜体の貫通孔に付設されており、インク誘導
芯はインク保溜体の貫通孔の後部では圧入又は多少の隙
間をもって装着され、筆記具の組立直後に下向き又は横
向きにするとインク保溜体の後部とインク誘導芯の後部
がインクで濡れインク保溜体は後部がインクでシールさ
れる状態となる。
外気と通じることになり、インク室のインクがインク誘
導芯の毛管を伝わりペン先に達するとき、インク誘導芯
の毛管内の空気を前方へ押し、押された空気はペン先先
端から排出され、最終的にインク誘導芯の空間、すなわ
ち毛管はインクで充満されて筆記可能となる。しかしな
がら、このような状態になると、特に、ペン先がボール
ペン等の場合、ペン先支持とチップのところもインクで
満たされるため、インク保溜体の貫通孔とインク誘導芯
の隙間は閉空間となる。
室外等での0℃以下の雰囲気下で放置等すると、該筆記
具内の水性インクは凍結していくこととなる。このよう
な凍結が起こる場合には、まず、インク中の水分が先に
凍結し体積膨張し、水より凍結温度が低いインク中の溶
剤、例えば、エチレングリコール、グリセリン、プロピ
レングリコール等はまだ凍らない状態となっているの
で、上記体積膨張により凍結しない溶剤がペン先から押
し出され、ペン先を汚すといった不具合が生じるという
課題がある。
立直後のインク室からインク誘導芯を経てペン先にイン
クが行くまでインク誘導芯内の空気をペン先先端から押
し出さなければならず、特に、ペン先がボールペンの場
合、ボールとボールを抱えているホルダーとの隙間が小
さく、後部からインクで押し出される空気が抜けにく
く、インクがペン先先端までに来るのに時間がかかり、
筆記具組立後の筆記検査までの時間が長くなり、筆記具
の組立速度を上げても、この間題で総合的な組立速度が
上げられない点に課題がある。更に、組立速度を上げよ
うとして、組み立て後の筆記具をインクがペン先に来る
まで一時的に滞留させることも考えられるが、組立機が
複雑になるといった課題がある。
課題等に鑑み、これを解消しようとするものであり、0
℃以下の雰囲気下でインク直接貯溜方式の筆記具を放置
等した場合にも、インクに含まれる溶剤等がペン先から
押し出されることによるペン先の汚れを防止し、かつ、
組立機の簡素化及び生産性を向上することができるイン
ク保溜体を備えた筆記具を提供することを目的とする。
の課題等について、鋭意検討した結果、インク室のイン
クをペン先に供給するインク誘導芯を付設させるための
貫通孔が形成されたインク保溜体の側面部を特定構造と
することにより、上記目的のインク保溜体を備えた筆記
具が得られることを見い出し、本発明を完成するに至っ
たのである。すなわち、本発明のインク保溜体を備えた
筆記具は、軸筒後部にインクを直に貯溜するインク室を
有し、かつ軸筒前方にインク保溜体を装着してなるイン
ク直接貯溜方式の筆記具において、インク室のインクを
ペン先に供給するインク誘導芯を付設させるための貫通
孔が形成されたインク保溜体の側面部に、上記貫通孔に
連通する通気孔を設けたことを特徴とする。
面に基づき詳しく説明する。図1〜図4は、本発明の実
施形態の一例を示したものである。本実施形態に用いる
筆記具Pは、ボールペンに適用した場合であり、図1に
示すように、軸筒1の後部をインク室2となし、前方に
はインク保溜体5が装着され、このインク保溜体5の先
にはペン先10がペン先支持部9を介して装着されてい
る。
うに、外周面に多数形成された周溝を保溜溝3とし、こ
の保溜溝3を連通させる縦溝4が形成されている。この
縦溝4は、インク室2に通じており、インク室2内の空
気が温度変化等で膨張しインクをインク室2から押しだ
そうとしたとき、ペン先10からインクをボタ落ちさせ
ないようにこの縦溝4を経て保溜溝3に一時的に溜め、
また、インク室2の空気が収縮し元の状態に戻ったとき
は保溜溝3のインクはインク室2に戻る機能をなしてい
る。
に貫通孔6が形成され、この貫通孔6にインク誘導芯8
が該貫通孔6の後部(インク室側)では圧入嵌合か又は
多少の隙間をもって貫装されている。更に、このインク
誘導芯8の先端は、ペン先10に接続されてインク室2
のインクをペン先10に供給するようになっている。
室2のインクをペン先10に供給するインク誘導芯8を
付設させるための貫通孔6が形成されたインク保溜体5
の側面部には、上記貫通孔8に連通する通気孔7が設け
られている。本実施形態では、インク保溜体5に多数形
成した保溜溝3の先端部分となる側面部に、上記貫通孔
8に連通する通気孔7を設けてあり、また、通気孔7の
個数は図3に示すように、3つからなっている。
れたインク誘導芯8は、細い繊維を多数束ね樹脂等で接
着し棒状に形成されたものであり、インクをインク室2
からペン先10に送給するための毛細管が軸方向に形成
され、その毛細管は個々に連通すると共に、外周面から
外へとも通気している。また、本実施形態では、インク
室2のインクは、顔料及び/又は染料からなる着色剤、
エチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコー
ルからなる溶剤、水及びその他の筆記具用添加剤(分散
剤、防錆剤等)を含有した水性インクから構成されてい
る。なお、図示符号12は、軸筒1とペン先支持部9と
を取り付けるための先軸部材である。
Pにおいて、組立初期、まずインク室2のインクは、イ
ンク誘導芯8の後部から、該インク誘導芯8の毛管を伝
わり、中の空気を押し出しながらペン先10に達する。
この時、インク室2のインクがインク保溜体5の後部に
濡れると、貫通孔6とインク誘導芯8の間に多少の隙間
が有ったとしても、インクがシール剤になり空気の流通
はできなくなる。このため、インク誘導芯8の後部から
前方ヘインクが伝わる時、インク誘導芯8内の空気がイ
ンクにより押し出されることとなる。この押し出される
空気は、少なくともペン先支持部9のインク誘導芯8と
の空隙が無くなる所にインクが達するまではインク誘導
芯8の外周面を通りインク保溜体8の側面に形成された
通気孔7からインク保溜体8の外側に排出され、更に通
気路11を経て外に排出されることとなる。その後、イ
ンクで押し出されるインク誘導芯8内の空気は、ペン先
10の狭い隙間から排出されることになる。
具Pでは、インク保溜体5の側面部に、上記貫通孔8に
連通する通気孔7を設けることにより、組立後のインク
誘導芯8に入ってくるインクにより押される空気を通気
孔7から排出させ、インク室2からインク誘導芯8を経
てペン先10までに行くインクの到達時間を短縮するこ
とができるものとなる。これにより、筆記具組立後から
筆記検査までの時間が短くなりインクがペン先に来るま
で筆記具を長い時間滞留させるための機構が不要となり
組立機が簡素化され生産性も向上することとなる。
Pを室内又は室外等での0℃以下の雰囲気下で放置等し
たときに、該筆記具P内の水性インク、すなわち、エチ
レングリコール、グリセリン、プロピレングリコールか
らなる溶剤、水などの凍結温度(凝固点)が相違する2
種以上の成分を含有した水性インクが凍結する場合にお
いて、水分が先に凍結し体積膨張しても、該体積膨張を
上記インク保溜体5の側面部に形成した通気孔7からイ
ンク保溜体5の外側に排出することができるので、まだ
水より凝固点の低い、凍らない溶剤をペン先から押し出
さないようにすることができ、ペン先を汚すこともなく
なるものとなる。
上述のように構成されるものであるが、本発明は上記実
施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更
しない範囲で種々変更して適用することができる。すな
わち、本発明の要旨は、インク保溜体を備えた筆記具に
おいて、インク室のインクをペン先に供給するインク誘
導芯を付設させるための貫通孔が形成されたインク保溜
体の側面部に、上記貫通孔に連通する通気孔を設けるこ
とにより、上述の如く、組立初期におけるインク室か
らインク誘導芯を経てペン先までに行くインクの到達時
間を短縮せしめることにより、組立機の簡素化及び生産
性を向上させること、上述の如く、筆記具内のインク
が凍結し始める0℃以下の雰囲気下で放置等したときに
も、インク中含まれる水分の凍結による体積膨張が起き
ても、まだ凍らない溶剤がペン先から押し出ることがな
いので、ペン先の汚れを防止すること、などを達成する
ものであるから、本発明の要旨に関係ない構成、例え
ば、軸筒、インク誘導芯などの形状及び構造は、特に限
定されるものではなく、また、上記及びの作用効果
等を達成できるものであれば、インク保溜体の側面部に
設ける通気孔の設置箇所、形状及びその数も特に限定さ
れるものではない。
のインク保溜体を備えた筆記具によれば、筆記具内のイ
ンクが凍結し始める0℃以下の雰囲気下で放置等した場
合にも、ペン先の汚れを防止することができると共に、
組立機の簡素化及び生産性を向上させることができる。
図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 軸筒後部にインクを直に貯溜するインク
室を有し、かつ軸筒前方にインク保溜体を装着してなる
インク直接貯溜方式の筆記具において、インク室のイン
クをペン先に供給するインク誘導芯を付設させるための
貫通孔が形成されたインク保溜体の側面部に、上記貫通
孔に連通する通気孔を設けたことを特徴とするインク保
溜体を備えた筆記具。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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JP9692698 | 1998-03-26 | ||
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Country Status (1)
Country | Link |
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Cited By (1)
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1999
- 1999-03-24 JP JP07998099A patent/JP4212714B2/ja not_active Expired - Fee Related
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