JPH11333990A - 芳香性多層構造体の製造方法 - Google Patents

芳香性多層構造体の製造方法

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JPH11333990A
JPH11333990A JP10142004A JP14200498A JPH11333990A JP H11333990 A JPH11333990 A JP H11333990A JP 10142004 A JP10142004 A JP 10142004A JP 14200498 A JP14200498 A JP 14200498A JP H11333990 A JPH11333990 A JP H11333990A
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resin
fragrance
layer
resin component
aromatic
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JP10142004A
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Kazunori Kobashi
一範 小橋
Kosuke Arai
宏介 新居
Hideaki Yamamoto
英明 山本
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却ロール等への香料付着がなく作業性に優
れ、かつ、生産性にも優れる、芳香性多層構造体の製造
方法を提供する。 【解決手段】 スチレン−アクリル酸エステル−ブタジ
エン共重合体樹脂と、ローズ系調合香料1wt%とを含
有する樹脂成分と、エチレンー酢酸ビニル共重合体ケン
化物とを後者が表層に来るように共押する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂から
なる包装用シート及びフィルム等の用途において、内容
物を保護し、内容物の特性を失わせることなく、かつ、
商品のイメージアップを図るために芳香が付与された、
シート及びフィルム状の多層構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香性フィルム又はシートは、香料を含
む基材フィルム又はシートの両面に香気バリア性フィル
ムを配し、使用時においてこの香気バリア性フィルムを
剥がして用いられる。この様な芳香性フィルム又はシー
トの製造方法としては、香料を香料と相溶性を有する軟
質性樹脂に事前に含浸し、この香料含浸軟質性樹脂と熱
可塑性樹脂の混合物を用い、押出機等で成膜、その後、
予め成膜された香気バリア性フィルムを張り合わせるこ
とにより、香気バリア層/芳香層/香気バリア層のフィ
ルム又はシートを製造する方法が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法で
は、基材芳香性フィルム又はシートと、香気バリア性フ
ィルムとを事前に成膜するという工程上の煩雑さがある
他、基材芳香性フィルム又はシートの製造時において、
冷却ロール等を汚し、著しい生産効率の低下をきたした
り、また、規格変更時において前記冷却ロールの洗浄が
必要になるなど、製造コストの上昇を招くものであっ
た。本発明が解決しようとする課題は、冷却ロール等へ
の香料の付着がないため、それらの洗浄が不要で作業性
にも優れ、各々の層を事前に成膜、張り合わせといった
工程が不要であるため生産性にも優れる、芳香性多層構
造体の製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、香料含有樹脂成分と、
該樹脂成分と非相溶性の香気バリア性樹脂とを押出機に
より共押出成膜することにより、作業性及び生産性が著
しく改善されることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0005】即ち、本発明は、熱可塑性樹脂(a1)及
び香料(a2)を含有する樹脂成分(A)と、香料バリ
ア性を有し、且つ、前記樹脂(a1)に対して非溶性の
樹脂(b1)を含有する樹脂成分(B)とを、夫々溶融
混練し、樹脂成分(B)が両表層に来るように押出しす
ることを特徴とする芳香性多層構造体の製造方法に関す
る。
【0006】樹脂成分(A)で用いられる熱可塑性樹脂
(a1)は、特に制限されるものではなく、例えば、ポ
リスチレン、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、
スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ゴム
質重合体にスチレン系モノマーがグラフト重合したゴム
強化ポリスチレン、ゴム質重合体とスチレン系モノマー
と(メタ)アクリル酸エステルとを、前記ゴム質重合体
が1〜20重量%となる割合でグラフト重合して得られ
る透明耐衝撃性スチレン樹脂等のスチレン系樹脂;高、
中、低密度のエチレン単独重合体、エチレン−プロピレ
ン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン
−ヘキセン−1共重合体、エチレン−4−メチルペンテ
ン−1共重合体、エチレン−オクテン−1共重合体等の
エチレンとα−オレフィンとの共重合体、プロピレンの
単独重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、プロピ
レン−ヘキセン−1共重合体、プロピレン−4−メチル
ペンテン−1共重合体、プロピレン−オクテン−1共重
合体等のポリプロピレンとα−オレフィンとの共重合
体、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1等
のポリオレフィン、該ポリオレフィンのマレイン化物、
エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重
合体等のカルボン酸エステル基含有オレフィン系共重合
体等のオレフィン系樹脂が好ましく用いられる。ここ
で、スチレン系モノマーとは、スチレン、α−メチルス
チレン等が挙げられ、ゴム質重合体としては、ポリブタ
ジエン又はスチレン/ブタジエンブロック共重合体等が
挙げられる。
【0007】これらのなかでも、特に、二次成形性に優
れ、かつ、透明性や機械的強度を兼備する点から、ゴム
質重合体とスチレン系モノマーと(メタ)アクリル酸エ
ステルとを、前記ゴム質重合体が1〜20重量%となる
グラフト重合して得られる透明耐衝撃性スチレン樹脂が
好ましい。
【0008】樹脂成分(A)において、上記熱可塑性樹
脂(a1)に配合される香料(a2)は、特に制限され
るものではないが、天然香料と人造香料とがあり、天然
香料としてはジャコウ、シベット(レイビョウ香)、カ
ストル(カイリ香)およびアンバーグリス(リューゼン
香)等の動物性香料、ラベンダー油、ハッカ油、レモン
油、オレンジ油、ローズ油、ショウノウ油、ビヤクダン
油、ヒノキ油等の植物精油からなる植物性香料等が挙げ
られる。
【0009】一方、人造香料としてはテルペン化合物、
または芳香族化合物等からなる合成香料、あるいは精油
から主として分留によって成分を分けた単離香料、その
他各種の単離香料、合成香料、天然香料などを混合して
実用に適するように調整した調合香料等が挙げられる。
【0010】香料(a2)の含有量は目的、用途および
熱可塑性樹脂の種類に従って定めればよく、特に限定さ
れるものではないが、(A)層中の香料(a2)の濃度
が0.01〜30重量%となる範囲であることが、芳香
の強さ及びその持続性の点から好ましい。
【0011】熱可塑性樹脂(a1)に香料(a2)を配
合する方法としては、特に制限されず、例えば、香料
(a2)と相溶性のある軟質樹脂に事前に含浸させたペ
レットを押出機のホッパーから熱可塑性樹脂(a1)と
共に導入、一軸押出機又は二軸押出機で溶融混練する方
法、また、二軸押出機を用いて熱可塑性樹脂(a1)を
溶融混練し、この溶融状態において香料(a2)を圧入
する方法等が挙げられる。なかでも、後者の方法が、香
料の事前含浸が不要で極めて生産性に優れると共に、サ
イロ、配管、原料フィ−ダ−、押出機ホッパ−等への香
料付着がないため、それらの洗浄が不要で作業性にも優
れ、しかも、香料の均一分散にも優れて外観、芳香持続
性良好なシート又はフィルム状の構造体が得られる点か
ら好ましい。
【0012】後者の方法で熱可塑性樹脂(a1)と香料
(a2)とを配合する場合、本発明においては、当該二
軸押出機から直接樹脂成分(B)と共押出することがで
きる。
【0013】樹脂成分(A)においては、上記熱可塑性
樹脂(a1)、香料(a2)に加え、目的に応じて種々
の可塑剤、及び滑剤を添加することができる。可塑剤と
しては公知慣用のものが何れも使用でき、例えばコハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸等の二塩基酸と、エチレ
ングリコール、1、2−プロピレングリコール、1、3−
プロピレングリコール、1、2−ブチレングルコール、
1、3−ブチレングルコール、1、4−ブチレングルコ
ール、ネオペンチルグルコール、1、5−ペンタンジオ
ール、2、2、4−トリメチル−1、3−ペンタンジオー
ル、3−メチル−1、5−ペンタンジオール、1、6−ヘ
キサンジオール等の分子量200以下の2価のアルコー
ルからなり、好ましくは末端停止剤を1価のアルコール
もしくは1塩基酸としたポリエステル系、ジブチルフタ
レート(DBP)、ジオクチルフタレート(DOP)、ジへプ
チルフタレート(DHP)、ブチルベンジルフタレート、
(BBP)、ブチルフタリルブチルグリコレ−ト(BPBG)
等のフタル酸系、ジ−n−ブチルアジペート、ジ−(2
−エチルヘキシル)アジペート(DOA)等のアジピン酸
系、アセチルトリ−n−ブチルシトレート(ATBC)等の
アジピン酸系、ジ−n−ブチルセバケート(DBC)、ジ
−(2−エチルヘキシル)セバケート(DOS)等のセバ
シン酸系、エポキシ化大豆油(ESBO)、エポキシ化アマ
ニ油(ELSO)、エポキシ化脂肪酸エステル(EFAE)等の
エポキシ系等が挙げられる。
【0014】また、滑剤としては、金属石鹸系、炭化水
素系の流動パラフィン、ポリエチレンワックス等や脂肪
酸系の高級脂肪酸、オキシ脂肪酸等や、脂肪酸系アミド
系脂肪酸アミド、ビス脂肪酸アミド等や、エステル系の
グリセリド、エステルワックス等や、脂肪酸ケトン系、
脂肪酸アルコール系の1価アルコール、多価アルコール
等や、脂肪族と多価アルコールの部分エステル系、複合
滑剤系が添加可能であるが、特に流動パラフィン、パラ
フィンワックス等のパラフィンやジメチルポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサン等の有機ポリシロキ
サンやエチレンビスステアリルアマイド等のビス脂肪酸
アミド、及びアルキル燐酸エステル等のエステルワック
スが透明性、表面平滑性の点から好ましい。
【0015】可塑剤、滑剤の添加方法としては特に限定
されるものではないが、樹脂に予め添加しても良いし、
溶融混練する際に添加しても、或いは予め作製したマス
ターバッチを混合することにより添加しても良い。
【0016】使用し得る添加剤としては、例えば、酸化
珪素やシリコーン微粒子、ナイロン微粒子、高密度ポリ
エチレン微粒子等のアンチブロッキング剤、ショ糖脂肪
酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂
肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、エチレ
ンオキサイド付加物等の脂肪酸系、脂肪酸系アミド系、
脂肪酸ケトン系、脂肪酸エステル系及びカチオン系活性
剤、アニオン系活性剤、両性活性剤等の帯電防止剤、
2、6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)等のフ
ェノール系やトリフェニルフォスファイト等の燐系及び
ジラウリルチオジプロピオネート等の硫黄系の酸化防止
剤、ヒドロキシベンゾフェノン系やヒドロキシベンゾト
リアゾール系等の紫外線吸収剤、一般的なフィラー、例
えばタルク、炭酸カルシウム、シリカ、クレー、ケイソ
ウ土、パーライト等の無機系充填剤、或いは木粉等の有
機系充填剤、2、6−ジ−t−ブチルーメチルフェノール
(BHT)、ブチル・ヒドドキシアニーソール(BHA)の様
な酸化防止剤、燐酸エステル、イソシアネート、カルボ
ジイミド等の安定剤が挙げられ、単独或いは併用して添
加することができるが、これに制限されるものではな
い。これらの中でもアンチブロッキング剤としては酸化
珪素、シリコーン微粒子、帯電防止剤としてはショ糖脂
肪酸エステルが好ましく、特に帯電防止剤は表面塗布型
が好ましい。グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸
エステル等の非イオン系、アルキルスルホン酸塩等のイ
オン系等の界面活性剤、酸化チタン、カーボンブラック
のような着色剤等を添加しても良い。
【0017】次に上記した樹脂成分(A)と共押出させ
る樹脂成分(B)とは、芳香バリア性を有し、前記樹脂
(a1)に対して非溶性の樹脂(b1)を主たる成分と
するものであり、共押出成膜後、多層構造体の表層とし
て剥離フィルムとなるものである。
【0018】ここで、芳香バリア性とは、芳香性多層構
造体において、香料(a2)の構造体表面への透過を防
止し、(A)層の芳香の逸散を防止乃至は抑止する効果
をいう。
【0019】この様な樹脂(b2)としては、特に限定
されないが、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(E
VOH)及び塩化ビニリデン樹脂(PVDC)、ポリカーボネート
(PC)、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等
が挙げられる。これらのなかでも芳香バリア性に優れ、
特に、芳香性多層構造体において、(A)層がスチレン
系樹脂又はオレフィン系樹脂から形成されている場合
に、優れた離型性を発現する点からエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体ケン化物(EVOH)が好ましい。
【0020】以上詳述した樹脂成分(A)及び樹脂成分
(B)から共押出により多層構造体を製造するには、樹
脂成分(A)及び樹脂成分(B)をそれぞれ異なった押
出機を用いて溶融押出し、これを、フィードブロックに
て積層し、フラットTダイにて成膜する方法や、マルチ
ダイ(多層ダイ)を用いてダイ内にて積層成膜する方法
が挙げられる。
【0021】フラットTダイを用いる成形では、押出後
のシート、フィルムの冷却は通常温調された鏡面または
梨地のキャストロールにより冷却される。なおこの際
に、冷却効果を高めるためにエアーナイフ、静電ピレニ
ング、あるいはポリシングロールを補助的に用いること
が好ましい。また、ベント孔を付設した押出機を用いる
と、脱水効果が高いため、事前乾燥は必要なく、効率的
な成膜が可能となり好ましい。押出温度は、特に制限さ
れないが、香料が熱劣化防止の点から100〜270℃
の範囲が好ましい。
【0022】成膜されたシート、フィルム状の多層構造
体は、ガラス転移温度以上、融点以下の温度でテンター
方式やインフレーション方式等で、一軸及び二軸に延伸
することができる。延伸処理を施すことにより、分子配
向を生じさせ、耐衝撃性、剛性、透明性等の物性を改良
することができる。
【0023】なお、延伸は同時延伸、逐次延伸どちらで
も良く、延伸速度に関しても、特に制限はない。延伸倍
率も特に制限はないが、二軸延伸の際は縦横方向とも通
常2〜4倍の延伸が好ましい。
【0024】この様にして得られる芳香性多層構造体
は、表層に存在する(B)層と、(A)層との剥離強度
が300g/15cm以下であることが使用時における
剥離が容易になり好ましい。
【0025】
【実施例】以下、実施例および比較例において用いた評
価方法は以下の通りである。
【0026】1)芳香性 得られたフィルムの所定日数経過後、保香層を剥がしフ
ィルムの匂いをかぎ感応試験を行った。成膜直後、7日
経過時、1ヶ月経過時、3ヶ月経過時のそれぞれにおい
て、芳香の有無を評価した。また、成膜直後のシートか
ら10×10cmで試験片を切り出し、オーブン中で5
0℃24hrの条件で処理した後の芳香の有無を評価し
た。匂いがあったものを○とし、匂いがなかったものを
×とした。
【0027】2)保香性 得られたフィルムの所定日数経日後の匂いをかぎ感応試
験を行った。匂いがなかったものを○、匂いがあるもの
を×とした。
【0028】3)フィルム外観 得られたフィルムの所定日数経過後の外観を目視評価し
クラック等が発生していないものを○とし、クラックが
発生しているものを×とした。
【0029】4)透明性 JIS K−7105に準拠してヘイズ値を測定し、下
記の基準に従って評定した。ヘイズ値が小さいものほど
透明性に優れる。 ◎:1%未満、○:1%以上5%未満、△:5%以上1
0%未満、×:10%以上
【0030】5)剥離性 バリヤー層と基材芳香層の剥離性は、作製したフィルム
の端から手で保香層を剥がし、その時の剥離強度によっ
て下記の基準に従って評価した。 ○:300g/15cm未満、△:300g/15cm
以上500g/15cm未満。×:500g/15cm
以上。
【0031】実施例1 基材層を構成する熱可塑性樹脂としてスチレン−アクリ
ル酸エステル−ブタジエン共重合体樹脂を二軸押出機で
230℃の温度条件で溶融混練、この混練途中でローズ
系調合香料(高砂香料株式会社製、商品名:BKD−6
925)1wt%含有するように圧入し、一方、ガスバ
リア性のあるエチレンー酢酸ビニル共重合体ケン化物を
一軸押出機で230℃で溶融混練し、該エチレンー酢酸
ビニル共重合体ケン化物が表層に来るようにフィードブ
ロックにて積層し、厚み100μmの共押し多層フィル
ムを作成した。
【0032】実施例2 基材層を構成する熱可塑性樹脂として汎用ポリスチレン
を用い実施例1と同様の条件で厚み100μmの芳香性
フィルムを作製した。
【0033】実施例3 基材層を構成する熱可塑性樹脂としてエチレンープロピ
レンランダム共重合体(エチレンコンテント3%)を用
い実施例1と同様の条件で厚み100μmの芳香性フィ
ルムを作製した。
【0034】比較例1 基材層を構成する熱可塑性樹脂(a1)としてスチレン
−アクリル酸エステル−ブタジエン共重合体樹脂を用
い、香料1wt%含有させた芳香層とし、バリヤー層に
はエチレン−プロピレンランダム共重合体(エチレンコ
ンテント3%)を用いた厚み100μmのフィルムを作
成した。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、冷却ロール等への香料
の付着がないため、それらの洗浄が不要で作業性にも優
れ、各々の層を事前に成膜、張り合わせといった工程が
不要であるため生産性にも優れる、芳香性多層構造体の
製造方法を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 29:00 B29L 7:00 9:00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂(a1)及び香料(a2)
    を含有する樹脂成分(A)と、香料バリア性を有し、且
    つ、前記樹脂(a1)に対して非溶性の樹脂(b1)を
    含有する樹脂成分(B)とを、夫々溶融混練し、樹脂成
    分(B)が両表層に来るように共押出しすることを特徴
    とする芳香性多層構造体の製造方法。
  2. 【請求項2】 芳香性多層構造体の両表層に有する、樹
    脂成分(B)で構成される層(以下、「(B)層」と略
    記)の合計が、芳香性多層構造体全厚の1〜30%とな
    る様に共押出する請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 樹脂成分(A)で構成される基材層(以
    下、「(A)層」と略記)中の香料(a2)の濃度が
    0.01〜30重量%となる範囲である請求項1又は2
    記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂(a1)を二軸押出機で溶
    融混練し、かつ、樹脂(a1)の溶融状態で香料(a
    2)を圧入し、次いで共押出を行う請求項1、2又は3
    記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 香料(a2)の圧入を2〜10kgf/cm2
    で行う請求項4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 熱可塑性樹脂(a1)が、スチレン系樹
    脂、オレフィン系樹脂であって、かつ、樹脂(b1)
    が、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、塩化ビニ
    リデン樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド系樹脂又は
    ポリエステル系樹脂である請求項1〜5の何れか1つに
    記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 スチレン系樹脂が、ゴム質重合体とスチ
    レン系モノマーと(メタ)アクリル酸エステルとを、前
    記ゴム質重合体が1〜20重量%となるグラフト重合し
    て得られる樹脂である請求項6記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 得られる芳香性多層構造体において、表
    層に存在する(B)層と、(A)層との剥離強度が30
    0g/15cm以下の強度となる様に共押出す請求項1
    〜7の何れか1つに記載の製造方法。
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JP2013203043A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Idemitsu Unitech Co Ltd 芳香フィルム

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