JPH11330865A - ミクサ、バラン、送信装置および受信装置 - Google Patents

ミクサ、バラン、送信装置および受信装置

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JPH11330865A
JPH11330865A JP13576298A JP13576298A JPH11330865A JP H11330865 A JPH11330865 A JP H11330865A JP 13576298 A JP13576298 A JP 13576298A JP 13576298 A JP13576298 A JP 13576298A JP H11330865 A JPH11330865 A JP H11330865A
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balun
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coupling
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Mitsuhiro Shimozawa
充弘 下沢
Kenji Ito
健治 伊東
Kenji Kawakami
憲司 川上
Hiroshi Ikematsu
寛 池松
Yoji Isoda
陽次 礒田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 IF帯域を広帯域化でき、小型化が可能なミ
クサを実現し、それに用いるバランと、それを用いた送
信装置および受信装置を得る。 【解決手段】 RFバラン2aから逆相で出力されるR
F信号の一方を第1および第2のFET5a,5bのド
レイン端子6a,6bに、他方を第3および第4のFE
T5c,5dのドレイン端子6c,6dに印加し、LO
バラン4aから逆相で出力されるLO波の一方を第1お
よび第2のFET5a,5bのゲート端子7a,7b
に、他方を第3および第4のFET5c,5dのゲート
端子7c,7dに印加して、第1および第4のFET5
a,5dのソース端子8a,8dと、第2および第3の
FET5b,5cのソース端子8b,8cとに出力され
るIF信号を、IF信号同相合成器30aで合成して外
部へ出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、無線通信システ
ムで用いられるミクサの広帯域化に関するものであり、
さらにはそのミクサで用いられるバラン、およびそのミ
クサを用いた送信装置および受信装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図19は1996年にArteck H
ouse社から出版された「Microwave Mi
xers」の340ページから344ページに記載され
た、従来のミクサの一例としての、FETを用いた受信
用のレジスティブミクサを示す構成図であり、以下、こ
の受信用のレジスティブミクサを例に従来のミクサを説
明する。図において、1はRF信号が入力される信号入
力端子、2aはRF信号を逆相分配するRFバラン、2
bはその入力端子、2c、2dはその第1および第2の
出力端子であり、3はLO波が入力されるLO波入力端
子、4aはLO波を逆相分配するLOバラン、4bはそ
の入力端子、4c、4dはその第1および第2の出力端
子である。また、5a、5b、5c、5dは第1、第
2、第3および第4のFETであり、6a、6b、6
c、6dはそれらのドレイン端子、7a、7b、7c、
7dはゲート端子、8a、8b、8c、8dはソース端
子である。9aはIF信号を逆相合成するIFバラン、
9b、9cはその第1および第2の入力端子、9dはそ
の出力端子であり、10はIF信号が出力される信号出
力端子である。
【0003】なお、第1および第2のFET5a,5b
のドレイン端子6a,6bはRFバラン2aの第1の出
力端子2cに、第3および第4のFET5c,5dのド
レイン端子6c,6dはRFバラン2aの第2の出力端
子2dにそれぞれ接続され、第1および第4のFET5
a,5dのソース端子8a,8dはIFバラン9aの第
1の入力端子9bに、第2および第3のFET5b,5
cのソース端子8b,8cはIFバラン9aの第2の入
力端子9cにそれぞれ接続されている。また、第1およ
び第3のFET5a,5cのゲート端子7a,7cはL
Oバラン4aの第1の出力端子4cに、第2および第4
のFET5b,5dのゲート端子7b,7dはLOバラ
ン4aの第2の出力端子4dにそれぞれ接続されてい
る。なお、図では略しているが、各FET5a〜5dの
ドレイン端子6a〜6dとソース端子8a〜8dは直流
的に接地され、ゲート端子7a〜7dには適当な負電圧
が印加されている。
【0004】次に動作について説明する。図20は図1
9に示したミクサの信号の流れを示す説明図であり、以
下これを用いてその動作を説明する。信号入力端子1に
入力されたRF信号は、RFバラン2aで等振幅かつ逆
相に分配される。ここで、これらの信号を同相成分およ
び逆相成分と呼び、それぞれRFとRF ̄と表す。この
うちの同相成分RFはRFバラン2aの第1の出力端子
2cを経て、第1および第2のFET5a、5bのドレ
イン端子6a、6bに出力される。一方、逆相成分RF
 ̄はRFバラン2aの第2の出力端子2dを経て、第3
および第4のFET5c、5dのドレイン端子6c、6
dに出力される。
【0005】また、LO波入力端子3に入力したLO波
は、LOバラン4aで等振幅かつ逆相に分配される。こ
こでも同相成分はLO、逆相成分はLO ̄と表す。この
うちの同相成分LOは、LOバラン4aの第1の出力端
子4cを経て第1および第3のFET5a、5cのゲー
ト端子7a、7cに、逆相成分LO ̄は、LOバラン4
aの第2の出力端子4dを経て第2および第4のFET
5b、5dのゲート端子7b,7dにそれぞれ供給され
る。
【0006】各FET5a〜5dでは、それぞれのドレ
イン端子6a〜6dから入力されたRF信号と、ゲート
端子7a〜7dから入力されたLO波によって、次に示
した式(1)で表されるIF信号が発生し、それがそれ
ぞれのソース端子8a〜8dに出力される。なお、この
式(1)における、Fif、Frf、Floはそれぞ
れ、IF信号、RF信号、LO波の周波数である。 Fif=Frf−Flo ・・・・ (1)
【0007】第1のFET5aでは、RF信号、LO波
ともに同相成分であるので出力されるIF信号も同相と
なる。第2のFET5bでは、RF信号が同相成分、L
O波が逆相成分であるので出力されるIF信号は逆相と
なる。同様にRF信号とLO波の位相により、第3のF
ET5c、第4のFET5dではそれぞれ、逆相および
同相のIF信号が出力される。図中、同相のIF信号を
IF、逆相のIF信号をIF ̄で表している。
【0008】第1のFET5aのソース端子8aと第4
のFET5dのソース端子8dから出力されたIF信号
は、IFバラン9aの第1の入力端子9bに入力され
る。また、第2のFET5bのソース端子8bと第3の
FET5cのソース端子8cから出力されたIF信号は
IFバラン9aの第2の入力端子9cに入力される。I
Fバラン9aではそれらのIF信号を逆相合成して信号
出力端子10より外部へ出力する。
【0009】このように、図19に示すレジスティブミ
クサではRF信号、LO波、IF信号のいずれもバラン
を用いて合成・分配を行っている。このため、図21に
示すように、第1のFET5aのドレイン端子6aと第
2のFET5bのドレイン端子6bの接続点と、第3の
FET5cのドレイン端子6cと第4のFET5dのド
レイン端子6dの接続点とを結ぶ軸11上では、位相関
係からIF信号、LO波のいずれもが短絡となるため、
IF信号とLO波が軸11上に接続されているRFバラ
ン2aを経て信号入力端子1へ漏洩することがない。
【0010】また、第1のFET5aのソース端子8a
と第4のFET5dのソース端子8dの接続点と、第2
のFET5bのソース端子8bと第3のFET5cのソ
ース端子8cの接続点とを結ぶ軸12上では、位相関係
からRF信号とLO波のいずれもが短絡となるため、R
F信号、LO波が軸12上に接続されているIFバラン
9aを経て信号出力端子10へ漏洩することがない。従
って、各端子にフィルタ等を設けることなく、RF信
号、LO波、IF端子の各端子間のアイソレーションを
高めることができる。
【0011】以上のようなバランを用いて構成したミク
サを、広帯域にわたって動作させるためには広帯域なバ
ランが必要である。図22は上記「Microwave
Mixers」の258ページから260ページに記
載された、広帯域な特性を有するマーチャントバランを
示す構成図である。図において、13a、13bはそれ
ぞれ、線路長が動作帯域の中心周波数の1/4波長の、
第1および第2の結合線路であり、14a、14bはそ
れらの入力端子、15a、15bはそれらの結合端子、
16a、16bはそれらの出力端子、17a、17bは
それらのアイソレーション端子である。18はこのマー
チャントバランの入力端子であり、19a、19bは第
1および第2の出力端子である。
【0012】なお、第1の結合線路13aの出力端子1
6aと第2の結合線路13bの入力端子14bとを接続
し、第1の結合線路13aの結合端子15aと第2の結
合線路13bのアイソレーション端子17bとをそれぞ
れ接地するとともに、第1の結合線路13aの入力端子
14aと入力端子18を接続し、第1の結合線路13a
のアイソレーション端子17aを第1の出力端子19a
に、第2の結合線路13bの結合端子15bを第2の出
力端子19bに接続して、マーチャントバランを構成し
ている。
【0013】ここで、理想結合線路を用いた場合のマー
チャントバランの比帯域の計算結果を図23に示す。図
中、Zoeは結合線路の偶モードインピーダンス、Zo
oは結合線路の奇モードインピーダンスである。奇モー
ドインピーダンスZooが小さく、インピーダンス比Z
oe/Zooが大きいほど比帯域が高くなることがわか
る。
【0014】図22に示すマーチャントバランは結合線
路で構成されているので、半導体基板上にも形成可能で
あり、小形なマイクロ波回路の構成が可能となるモノリ
シックマイクロ波集積回路に適している。
【0015】また、図22に示すマーチャントバランは
全線路長が1/2波長となるので、周波数が低い場合に
は形状が大きくなる。そのため、IFバランを半導体基
板上に構成する場合は、通常、図24に示すように集中
定数化ラットレースが用いられる。図中、20は当該I
Fバランの入力端子、21a,21bはそれぞれ当該I
Fバランの第1および第2の出力端子である。22a、
22b、22c、22dはそれぞれ、第1、第2、第
3、第4のインダクタ、23a、23b、23c、23
d、23e、23fはそれぞれ、第1、第2、第3、第
4、第5、第6のキャパシタ、24は抵抗である。
【0016】なお、この集中定数化ラットレースを半導
体基板上に形成する場合、第1〜第4のインダクタ22
a〜22dはスパイラルインダクタで、第1〜第6のキ
ャパシタ23a〜23fはMIMキャパシタでそれぞれ
実現する。図25はその一例を示した斜視図であり、図
中の50がスパイラルインダクタによるインダクタ、5
1がMIMキャパシタによるキャパシタであり、52は
それらが形成される半導体基板である。
【0017】図24に示した集中定数化ラットレースは
受動素子で構成されているため、信号の分配と合成のい
ずれも可能であり、第1の出力端子21aおよび第2の
出力端子21bに印加した、互いに逆相の2信号を合成
することができ、図19に示すレジスティブミクサのI
Fバラン9aとして使用できる。
【0018】ここで、広帯域な特性を得ようとした場
合、広帯域なバランをいかに形成するかが課題となる。
図22に示したマーチャントバランは半導体基板上に容
易に形成できるバランのうちで比較的広帯域であるが、
さらなる広帯域化をはかろうとした場合には、図23か
らもわかるように、奇モードインピーダンスZooを下
げるか、偶モードインピーダンスZoeを高めればよ
い。
【0019】なお、図26は半導体基板上に形成された
結合線路の偶モードインピーダンスZoeと奇モードイ
ンピーダンスZooの関係を説明するための、当該結合
線路における線路間容量と対地容量を示す概念図であ
る。図中、25は地導体、26は誘電体であり、27
a、27bはそれぞれ結合線路を構成する第1および第
2の線路である。28a、28bはそれぞれ第1の線路
27aおよび第2の線路27bと地導体25の間の対地
容量であり、その値をそれぞれCgで表している。また
29は第1の線路27aと第2の線路27bの間の線路
間容量であり、その値をCmで表している。奇モードイ
ンピーダンスZooと偶モードインピーダンスZoe
は、第1の線路27aおよび第2の線路27bの線路間
容量29の値Cmと、地導体25との間の対地容量28
a,28bの値Cgより、次の式(2)および式(3)
にて与えられる。なお、この式(2)および式(3)中
のvは伝搬速度である。 Zoo=1/v(2Cg+Cm) ・・・・・・ (2) Zoe=1/v2Cg ・・・・・・ (3)
【0020】マーチャントバランを広帯域化するために
は、第1の線路27aと第2の線路27bとの間隔をせ
ばめて、第1の線路27aおよび第2の線路27bの線
路間容量Cmを大きくすることによって、奇モードイン
ピーダンスZooを下げればよい。
【0021】なお、このような従来のミクサに関連する
記載のある文献としては、上記「Microwave
Mixers」の外にも、例えば特開平8−26504
8号公報などがある。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】従来のミクサは以上の
ように構成されているので、広帯域なミクサを得ようと
した場合、バランとして広帯域な特性を有するものを用
いる必要があり、マーチャントバランの広帯域化のため
には、結合線路13a,13bを形成する第1の線路2
7aと第2の線路27bの線路間隔をせばめて、奇モー
ドインピーダンスZooを下げればよいが、半導体基板
52上の線路間隔は半導体の製造プロセスによって最小
値が決まっているため、奇モードインピーダンスZoo
を下げるには限界があり、マーチャントバランの帯域が
所望の値が得られないという課題があった。
【0023】また、IFバラン9aとして用いられる集
中定数化ラットレースは、マーチャントバランに比べれ
ば小さく形成することができるが、比帯域が40%程度
と狭いという課題があり、さらに半導体基板52上に形
成したスパイラルインダクタ50とMIMキャパシタ5
1で集中定数化ラットレースを実現した場合、それらの
素子で実現できるのは通常、10nH、20pF程度が
上限であり、これを越えると半導体基板52の面積が非
常に大きくなり、現実的でなくなるため、図19に示す
従来のミクサではIF信号の周波数が1〜2GHz程度
と高くなるなどの課題があった。
【0024】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、IF帯域を広帯域化でき、小型化
も可能なミクサ、広帯域で良好な特性を備えたバラン、
さらには広帯域な特性を備えた送信装置および受信装置
を得ること目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】この発明に係るミクサ
は、入力信号バランから出力される互いに逆相の入力信
号の一方を第1のFETと第2のFETのドレイン端子
に、他方を第3のFETと第4のFETのドレイン端子
に印加するとともに、LOバランから出力される互いに
逆相のLO波の一方を第1のFETと第2のFETのゲ
ート端子に、他方を第3のFETと第4のFETのゲー
ト端子に印加して、第1のFETおよび第4のFETの
ソース端子と、第2のFETおよび第3のFETのソー
ス端子とにそれぞれ出力される出力信号を、出力信号同
相合成器で合成して外部へ出力するようにしたものであ
る。
【0026】この発明に係るバランは、第1の結合線路
の出力端子と第2の結合線路の入力端子、第3の結合線
路の出力端子と第4の結合線路の入力端子をそれぞれ接
続し、第1の結合線路と第3の結合線路の結合端子、第
2の結合線路と第4の結合線路のアイソレーション端子
を接地して、第1の結合線路と第3の結合線路の入力端
子を接続して当該バランの入力端子とし、第1の結合線
路と第3の結合線路のアイソレーション端子とを接続し
て当該バランの第1の出力端子、第2の結合線路第3の
結合線路の結合端子を接続して当該バランの第2の出力
端子としたものである。
【0027】この発明に係るバランは、各結合線路を、
互いに並行に配置されて結合している、それぞれ1本の
第1の線路と第2の線路による2線条結合線路で構成
し、第1の線路の一端を入力端子、他端を出力端子、第
2の線路の一端を結合端子、他端をアイソレーション端
子としたものである。
【0028】この発明に係るバランは、各結合線路を、
互いに並行に配置されて結合している、少なくとも1本
の第1の線路と複数本の第2の線路による多線条結合線
路で構成し、第1の線路の一端を結合端子、他端をアイ
ソレーション端子、第2の線路の一端を入力端子、他端
を出力端子としたものである。
【0029】この発明に係るバランは、各結合線路を、
互いに並行に配置されて結合している、少なくとも1本
の第1の線路と複数本の第2の線路による多線条結合線
路で構成し、第1の線路の一端を入力端子、他端を出力
端子、第2の線路の一端を結合端子、他端をアイソレー
ション端子としたものである。
【0030】この発明に係るバランは、半導体基板上
に、結合線路をその外形が四角形となるようスパイラル
状に巻き込んで形成し、結合線路の内側の線路と外側の
線路の長さが等しくなるように、それら各線路を交差さ
せたものである。
【0031】この発明に係るバランは、四角形の第1の
辺に相当する部分とそれと隣り合った第2の辺に相当す
る部分との接続部、および第1の辺に対向する第3の辺
に相当する部分と第2の辺に対向する第4の辺に相当す
る部分との接続部において、結合線路の内側の線路と外
側の線路とを交差させたものである。
【0032】この発明に係るバランは、四角形を構成し
ている4つ辺に相当する部分の各接続部のすべてにおい
て、結合線路の内側の線路と外側の線路とをそれぞれ交
差させたものである。
【0033】この発明に係るバランは、四角形を構成し
ている辺に相当する部分の接続部において、結合線路の
最も外側の線路を最も内側に、もしくは最も内側の線路
を最も外側に交差させたものである。
【0034】この発明に係るバランは、四角形を構成し
ている辺に相当する部分の中央部に相当する位置におい
て、結合線路の内側の線路と外側の線路とをそれぞれ交
差させたものである。
【0035】この発明に係るミクサは、請求項2から請
求項10のうちのいずれか1項に示されたバランによっ
て、入力信号バランおよびLO波バランを構成したもの
である。
【0036】この発明に係る受信装置は、請求項1また
は請求項11に示されたミクサによって、RF信号にL
O波を混合してIF信号を出力するミクサを構成したも
のである。
【0037】この発明に係る送信装置は、請求項1また
は請求項11に示されたミクサによって、IF信号にL
O波を混合してRF信号を出力するミクサを構成したも
のである。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1によるミ
クサを示す構成図である。なお、ここでも従来の技術の
場合と説明と同様に、受信用ミクサを例に説明する。図
において、1は入力信号としてのRF信号が外部より入
力される、当該ミクサの信号入力端子である。2aはこ
の信号入力端子1から入力されたRF信号を等振幅かつ
逆相に分配する入力信号バランとしてのRFバラン(入
力信号バラン)であり、2bは上記RFバラン2aの入
力端子(入力信号バランの入力端子)、2cは上記RF
バラン2aの第1の出力端子(入力信号バランの第1の
出力端子)、2dは上記RFバラン2aの第2の出力端
子(入力信号バランの第2の出力端子)である。3はL
O波が入力される当該ミクサのLO波入力端子である。
4aはこのLO波入力端子3から入力されたLO波を等
振幅かつ逆相に分配するLOバランであり、4bは上記
LOバラン4aの入力端子、4cは上記LOバラン4a
の第1の出力端子、4dは上記LOバラン4aの第2の
出力端子である。
【0039】また、5aは第1のFET、5bは第2の
FET、5cは第3のFET、5dは第4のFETであ
り、互いにリング状に接続されてレジスティブミクサを
構成している。6a、6b、6c、6dはそれぞれ、第
1のFET5a、第2のFET5b、第3のFET5
c、および第4のFET5dのドレイン端子であり、7
a、7b、7c、7dはそれぞれ、第1のFET5a、
第2のFET5b、第3のFET5c、および第4のF
ET5dのゲート端子、8a、8b、8c、8dはそれ
ぞれ、第1のFET5a、第2のFET5b、第3のF
ET5c、および第4のFET5dのソース端子であ
る。なお、これら1〜8dは図19に同一符号を付して
示した各部に相当するものである。
【0040】30aはレジスティブミクサを構成する第
1〜第4のFET5a〜5dから出力される、出力信号
としてのIF信号を等振幅かつ同相に合成する、出力信
号同相合成器としてのIF信号同相合成器(出力信号同
相合成器)である。30bはこのIF信号同相合成器3
0aの第1の入力端子(出力信号同相合成器の第1の入
力端子)、30cはこのIF信号同相合成器30aの第
2の入力端子(出力信号同相合成器の第2の入力端子)
であり、30dはこのIF信号同相合成器30aの出力
端子(出力信号同相合成器の出力端子)である。10は
このIF信号同相合成器30aで合成されたIF信号が
外部に出力される、図19に同一符号を付したものと同
じ当該ミクサの信号出力端子である。
【0041】ここで、第1のFET5aのドレイン端子
6aと第2のFET5bのドレイン端子6bとが互いに
接続されて、これにRFバラン2aの第1の出力端子2
cが接続されている。同様に、第3のFET5cのドレ
イン端子6cと第4のFET5dのドレイン端子6dと
が互いに接続されて、これにRFバラン2aの第2の出
力端子2dが接続されている。また、第1のFET5a
のソース端子8aと第4のFET5dのソース端子8d
とが互いに接続されて、これにIF信号同相合成器30
aの第1の入力端子30bが接続されている。同様に、
第2のFET5bのソース端子8bと第3のFET5c
のソース端子8cとが互いに接続されて、これにIF信
号同相合成器30aの第2の入力端子30cが接続され
ている。さらに、第1のFET5aのゲート端子7aと
第2のFET5bのゲート端子7bとが互いに接続され
て、これにLOバラン4aの第1の出力端子4cが接続
されている。同様に、第3のFET5cのゲート端子7
cと第4のFET5dのゲート端子7dとが互いに接続
されて、これにLOバラン4aの第2の出力端子4dが
接続されている。
【0042】次に動作について説明する。図2は図1に
示したミクサの信号の流れを示す説明図であり、以下こ
れを用いてその動作を説明する。図20を用いて説明し
た従来のミクサの場合と同様に、信号入力端子1に入力
されたRF信号は、RFバラン2aで等振幅かつ逆相に
分配され、その第1の出力端子2cよりその同相成分R
Fが、第2の出力端子2dよりその逆相成分RF ̄がそ
れぞれ出力される。これらのうち、RFバラン2aの第
1の出力端子2cより出力された同相成分RFは、第1
のFET5aのドレイン端子6aと、第2のFET5b
のドレイン端子6bとに印加される。一方、RFバラン
2aの第2の出力端子2dより出力された逆相成分RF
 ̄は、第3のFET5cのドレイン端子6cと、第4の
FET5dのドレイン端子6dとに印加される。
【0043】また、LO波入力端子3に入力されたLO
波は、LOバラン4aで等振幅かつ逆相に分配され、そ
の第1の出力端子4cよりその同相成分LOが、第2の
出力端子4dよりその逆相成分LO ̄がそれぞれ出力さ
れる。これらのうち、LOバラン4aの第1の出力端子
4cより出力された同相成分LOは、第1のFET5a
のゲート端子7aと、第2のFET5aのゲート端子7
bとに印加される。一方、LOバラン4aの第2の出力
端子4dより出力された逆相成分LO ̄は、第3のFE
T5cのゲート端子7cと、第4のFET5dのゲート
端子7dとに印加される。
【0044】各FET5a〜5dでは、それぞれのドレ
イン端子6a〜6dから入力されたRF信号と、それぞ
れのゲート端子7a〜7dから入力されたLO波によっ
てIF信号が生成され、それぞれのソース端子8a〜8
dに出力される。ここで、第1のFET5aと第2のF
ET5bでは、RF信号、LO波ともに同相成分である
ので、それらより出力されるIF信号も同相となる。同
様に、RF信号とLO波の位相により、第3のFET5
cおよび第4のFET5dでも同相のIF信号が出力さ
れる。これら同相のIF信号は、IF信号同相合成器3
0aにその第1の入力端子30bおよび第2の入力端子
30cより入力される。IF信号同相合成器30aはそ
のIF信号を同相合成して、それを出力端子30dより
信号出力端子10を経て外部へ出力する。
【0045】このようなミクサに用いられるIF信号同
相合成器30aの構成例を図3に示す。図中、31a,
31bはそれぞれ第1および第2のインダクタ、32
a,32b,32cはそれぞれ第1、第2および第3の
キャパシタであり、33は抵抗である。34aはこのI
F信号同相合成器30aの第1の入力端子、34bはそ
の第2の入力端子であり、35はこのIF信号同相合成
器30aの出力端子である。
【0046】このIF信号同相合成器30aは、集中定
数素子で構成したウィルキンソン形電力分配器であり、
その周波数特性は低域通過回路と同じであるので、所定
の周波数より低い周波数がその第1の入力端子34aと
第2の入力端子34bに入力された場合、それらは同相
合成される。従って、図24に示した集中定数化ラット
レースによるIFバランを用いたミクサに比べて、IF
信号の帯域をはるかに広帯域化することができる。この
ため、図1に示したこの実施の形態1によるミクサは、
図19に示した従来のミクサに比べてIF帯域を広帯域
にすることができる。また、部品数も図3に示すIF信
号同相合成器のほうが、図24に示すIFバランより少
なく、小形な回路を構成することが可能となる。
【0047】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、ミクサのIF出力をバランではなくIF信号同相合
成器で合成しているので、バランを用いる従来のミクサ
に比べて、IF信号の周波数帯域を広帯域なものにする
ことができ、また回路を小形化することも可能になるな
どの効果が得られる。
【0048】なお、上記説明では受信用のミクサに適用
したものを示しているが、本発明はこれに限らず、送信
用のミクサに適用することも可能であり、上記と同様の
効果を奏する。そのような送信用のミクサでは、入力信
号としてのIF信号をLO波と混合して周波数変換を行
い、RF信号を出力信号として出力することとなる。従
って、入力信号バランとしては、図1に符号2aを付し
て示したRF信号を逆相分配するRFバランの代わり
に、IF信号を逆相分配するIFバランが用いられ、出
力信号同相合成器としては、図1に符号30aを付して
示したIF信号を同相合成するIF信号同相合成器の代
わりに、RF信号を同相合成するRF信号同相合成器が
用いられる。
【0049】実施の形態2.上記実施の形態1では、こ
の発明によるミクサについて説明したが、次に、そのよ
うなミクサにおいて、RFバランまたはLOバランとし
て用いられるバランについて説明する。図4はそのよう
なこの発明の実施の形態2によるバランを示す構成図で
ある。
【0050】図において、13aは第1の結合線路、1
3bは第2の結合線路、13cは第3の結合線路、13
dは第4の結合線路であり、その線路長はそれぞれ動作
帯域の中心周波数の1/4波長に設定されている。14
a、14b、14c、14dはそれぞれ、第1の結合線
路13a、第2の結合線路13b、第3の結合線路13
c、および第4の結合線路13dの入力端子であり、1
5a、15b、15c、15dはそれぞれ、第1の結合
線路13a、第2の結合線路13b、第3の結合線路1
3c、および第4の結合線路13dの結合端子である。
16a、16b、16c、16dはそれぞれ、第1の結
合線路13a、第2の結合線路13b、第3の結合線路
13c、および第4の結合線路13dの出力端子であ
り、17a、17b、17c、17dはそれぞれ、第1
の結合線路13a、第2の結合線路13b、第3の結合
線路13c、および第4の結合線路13dのアイソレー
ション端子である。また、18は当該バランの入力端子
であり、19aはその第1の出力端子、19bはその第
2の出力端子である。
【0051】また、36aはその一端が入力端子14
a、他端が出力端子16aとなって上記第1の結合線路
13aを構成する第1の線路であり、37aはその一端
が結合端子15a、他端がアイソレーション端子17a
となり、この第1の線路36aに結合して上記第1の結
合線路13aを構成する第2の線路である。36bはそ
の一端が入力端子14b、他端が出力端子16bとなっ
て上記第2の結合線路13bを構成する第1の線路であ
り、37bはその一端が結合端子15b、他端がアイソ
レーション端子17bとなり、この第1の線路36bに
結合して上記第2の結合線路13bを構成する第2の線
路である。36cはその一端が入力端子14c、他端が
出力端子16cとなって上記第3の結合線路13cを構
成する第1の線路であり、37cはその一端が結合端子
15c、他端がアイソレーション端子17cとなり、こ
の第1の線路36cに結合して上記第3の結合線路13
cを構成する第2の線路である。36dはその一端が入
力端子14d、他端が出力端子16dとなって上記第4
の結合線路13dを構成する第1の線路であり、37d
はその一端が結合端子15d、他端がアイソレーション
端子17dとなり、この第1の線路36dに結合して上
記第4の結合線路13dを構成する第2の線路である。
【0052】この実施の形態2によるバランは、それら
を以下のように接続することによって構成されている。
すなわち、第1の結合線路13aの出力端子16aと第
2の結合線路13bの入力端子14bを接続し、第3の
結合線路13cの出力端子16cと第4の結合線路13
dの入力端子14dを接続するとともに、第1の結合線
路13aの結合端子15a、第2の結合線路13bのア
イソレーション端子17b、第3の結合線路13cの結
合端子15c、および第4の結合線路13dのアイソレ
ーション端子17dをそれぞれ接地する。また、第1の
結合線路13aの入力端子14aと第3の結合線路13
cの入力端子14cとを接続して、そこに当該バランの
入力端子18を接続するとともに、第1の結合線路13
aのアイソレーション端子17aと第3の結合線路13
cのアイソレーション端子17cとを接続して、そこに
当該バランの第1の出力端子19aを接続し、第2の結
合線路13bの結合端子15bと第4の結合線路13d
の結合端子15dとを接続して、そこに当該バランの第
2の出力端子19bを接続する。
【0053】次に動作について説明する。ここで、図5
はこのように構成されたバランの動作を示す説明図であ
る。この図5において、38aは図4に示したこの実施
の形態2によるバランであり、偶モードインピーダンス
と奇モードインピーダンスがそれぞれZoea、Zoo
aの、第1の結合線路13a、第2の結合線路13b、
第3の結合線路13c、および第4の結合線路13dか
らなる。また、38bは図22に示した従来のマーチャ
ントバランであり、偶モードインピーダンスと奇モード
インピーダンスがそれぞれZoeb、Zoobの、第5
の結合線路13eと第6の結合線路13fからなる。
【0054】この実施の形態2によるバラン38aは、
第1の結合線路13aおよび第2の結合線路13bから
なるマーチャントバランと、第3の結合線路13cおよ
び第4の結合線路13dからなるマーチャントバランが
並列接続された構造となっているので、その特性は偶モ
ードインピーダンスと奇モードインピーダンスがともに
1/2の2つの結合線路からなる従来のマーチャントバ
ラン38bの特性と等しくなる。すなわち、図5に示す
ように、この実施の形態2によるバラン38aと従来の
マーチャントバラン38bの2つのバランの間には、次
の式(4)および式(5)が成立する。 Zoob=Zooa/2 ・・・・・ (4) Zoeb=Zoea/2 ・・・・・ (5)
【0055】つまり、偶モードインピーダンスと奇モー
ドインピーダンスがそれぞれ、Zoea、Zooaであ
る結合線路13a〜13dを用いて、38aに示すバラ
ンを構成することで、Zoea/2、Zooa/2の第
5および第6の結合線路13e,13fを用いたマーチ
ャントバランを実現することができる。マーチャントバ
ランの比帯域を高めるには、奇モードインピーダンスを
低くすればよく、そのためには結合線路を構成している
線路の線路間隔を狭めればよいが、通常は製造プロセス
による制限を受けて、所望の値を得られない場合があ
る。そこで、この実施の形態2に示すような構造とする
ことにより、結合線路を構成している線路の線路間隔を
物理的に狭めなくとも所望のインピーダンスが得られる
ことになる。
【0056】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、結合線路を構成する線路の線路間隔を狭めなくとも
低い奇モードインピーダンスが得られるため、広帯域な
バランを実現でき、このバランを適用することでミクサ
の動作周波数を広帯域化することが可能になるという効
果が得られる。
【0057】実施の形態3.上記実施の形態2では、第
1〜第4の結合線路として、それぞれ1本ずつの第1の
線路と第2の線路による2線条結合線路を用いたものを
示したが、本発明はこれに限らず、少なくとも1本の第
1の線路と、この第1の線路の両側にそれぞれ少なくと
も1本ずつ配置された第2の線路とによる、3線以上の
多線条結合線路を用いてもよい。
【0058】図6はそのようなこの発明の実施の形態3
によるバランの一例を示す構成図であり、ここでは3線
条結合線路を用いた場合を示している。図において、3
6aは第1の結合線路13aを構成する1本の第1の線
路であり、37aはこの第1の線路36aの両側に1本
ずつ配置され、それぞれ第1の線路36aに結合して第
1の結合線路13aを構成する第2の線路である。同様
に、36bは第2の結合線路13bを構成する第1の線
路、37bは第2の結合線路13bを構成する第2の線
路であり、36cは第3の結合線路13cを構成する第
1の線路、37cは第3の結合線路13cを構成する第
2の線路、36dは第4の結合線路13dを構成する第
1の線路、37dは第4の結合線路13dを構成する第
2の線路である。
【0059】なお、この実施の形態3においては、各結
合線路13a〜13dの入力端子14a〜14dは、そ
れぞれの第2の線路37a〜37dの一端から導出され
ており、出力端子16a〜16cはその他端から導出さ
れている。同様に、結合端子15a〜15dは第1の線
路36a〜36dの一端から、アイソレーション端子1
7a〜17dはその他端からそれぞれ導出されている。
【0060】また、当該バランの入力端子18は第1お
よび第3の結合線路13a,13cのそれぞれ2つの入
力端子14aおよび14cに接続されており、第1の出
力端子19aは第1および第3の結合線路13a,13
cのアイソレーション端子17aおよび17cに、第2
の出力端子19bは第2および第4の結合線路13b,
13dの結合端子15bおよび15dにそれぞれ接続さ
れている。第1および第3の結合線路13a,13cの
それぞれ2つの出力端子16a,16cは第2および第
4の結合線路13b,13dのそれぞれ2つの入力端子
14b,14dに接続されており、第1および第3の結
合線路13a,13cの結合端子15a,15c、およ
び第2および第4の結合線路13b,13dのアイソレ
ーション端子17a,17cは接地されている。
【0061】ここで、図7は半導体基板上に形成された
第1の結合線路13aの偶モードインピーダンスZoe
と奇モードインピーダンスZooの関係を説明するため
の、第1の結合線路13aにおける線路間容量と対地容
量を示す概念図である。図中、25は地導体、26は誘
電体であり、36aは第1の結合線路13aを構成する
第1の線路、37aは第1の結合線路13aを構成する
第2の線路である。28a、28bはそれぞれ第1の線
路36aおよび第2の線路37aと地導体25の間の対
地容量であり、その値をそれぞれCgで表している。ま
た29a,29bは第1の線路36aと第2の線路37
aの間の線路間容量であり、その値をそれぞれCmで表
している。なお、奇モードインピーダンスZooと偶モ
ードインピーダンスZoeは、第1の線路36aおよび
第2の線路37aの線路間容量29a,29bの値Cm
と、地導体25との間の対地容量28a,28bの値C
gより、次の式(6)および式(7)にて与えられる。
なお、この式(6)および式(7)におけるvは伝搬速
度である。 Zoo=1/v(3Cg+2Cm) ・・・・・・ (6) Zoe=1/v3Cg ・・・・・・ (7)
【0062】バランを広帯域化するためには、この奇モ
ードインピーダンスZooを下げればよい。この場合、
第1の線路36aおよび第2の線路37aの幅とそれら
の間隔、および誘電体26の材質と厚さが等しければ、
上記式(6)で与えられる奇モードインピーダンスZo
oは、2線条結合線路を用いたバランの奇モードインピ
ーダンスZoo(従来のマーチャントバランと同様に式
(3)で与えられる)に比べて明らかに小さくなる。こ
のことから、3線条結合線路を用いたバランではより広
帯域な特性が得られる。
【0063】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、デザインルールで規定された線路間隔を維持しなが
ら、2線条結合線路を用いたバランよりも第1の線路と
第2の線路間の容量を大きくすることが可能となって、
奇モードインピーダンスZooを容易に小さくすること
がとができるため、バランのより広帯域化をはかること
ができる効果が得られる。
【0064】実施の形態4.上記実施の形態3では、少
なくとも1本の第1の線路と、その両側にそれぞれ少な
くとも1本ずつ配置された第2の線路とで構成された多
線条結合線路において、第2の線路の一端をその入力端
子、他端を出力端子とし、第1の線路の一端を結合端
子、他端をアイソレーション端子としたものを示した
が、本発明はこれに限らず、第1の線路の一端をその入
力端子、他端を出力端子とし、第2の線路の一端を結合
端子、他端をアイソレーション端子としてもよく、上記
実施の形態3の場合と同様の効果を奏する。
【0065】図8はそのようなこの発明の実施の形態4
によるバランの一例を示す構成図であり、ここでも3線
条結合線路を用いた場合を示している。なお、図中の各
部には、図6の相当部分と同一符号を付してその説明を
省略する。図示のように、この実施の形態4において
は、各結合線路13a〜13dの入力端子14a〜14
dは、それぞれの第1の線路36a〜36dの一端から
導出されており、出力端子16a〜16cはその他端か
ら、結合端子15a〜15dは第2の線路37a〜37
dの一端から、アイソレーション端子17a〜17dは
その他端からそれぞれ導出されている。
【0066】なお、当該バランの入力端子18は第1お
よび第3の結合線路13a,13cの入力端子14aお
よび14cに接続され、第1の出力端子19aは第1お
よび第3の結合線路13a,13cのそれぞれ2つのア
イソレーション端子17aおよび17cに、第2の出力
端子19bは第2および第4の結合線路13b,13d
のそれぞれ2つの結合端子15bおよび15dに接続さ
れている。また、第1および第3の結合線路13a,1
3cの出力端子16a,16cは第2および第4の結合
線路13b,13dの入力端子14b,14dに接続さ
れ、第1および第3の結合線路13a,13cのそれぞ
れ2つの結合端子15a,15c、および第2および第
4の結合線路13b,13dのそれぞれ2つのアイソレ
ーション端子17b,17dは接地されている。このよ
うに、実施の形態3における第1の線路と第2の線路の
役割を入れ替えても、バランとして動作する。
【0067】実施の形態5.上記実施の形態2に示した
バランを半導体基板上に形成した、この発明の実施の形
態5について説明する。図9はそのようなこの発明の実
施の形態5によるバランの構成を示すパターン図であ
り、相当部分には図4と同一符号を付してその説明を省
略する。図において、39aは第1の結合線路13aの
第1の線路36aおよび第2の線路37aと、第3の結
合線路13cの第1の線路36cおよび第2の線路37
cとを並行に並べてこれをスパイラル状に巻き込み、か
つ、その外形を四角形とした第1の4線条結合線路であ
る。39bは第2の結合線路13bの第1の線路36b
および第2の線路37bと、第4の結合線路13dの第
1の線路36dおよび第2の線路37dとを並行に並べ
てこれをスパイラル状に巻き、かつ、その外形を四角形
とした第2の4線条結合線路である。40はその下に配
置された線路と接触することなく、その両端の線路を接
続するためのエアブリッジである。52はこのような第
1の4線条結合線路39aおよび第2の4線条結合線路
39bが形成される半導体基板である。
【0068】図示のように、この実施の形態5によるバ
ランは、第1の4線条結合線路39a内において、第1
の結合線路13aおよび第3の結合線路13cをスパイ
ラル状に巻き込み、かつその外形を四角形にした場合
に、その四角形を構成する第1の辺に相当する部分とそ
れに隣り合う第2の辺に相当する部分との接続部、およ
び第1の辺に対向する第3の辺に相当する部分と第2の
辺に対向する第4の辺に相当する部分との接続部におい
て、各結合線路13a,13cを構成している第1の線
路36a,36cと第2の線路37a,37cについ
て、その内側の線路と外側の線路をエアブリッジ40を
用いて交差させている。また、第2の4線条結合線路3
9b内においても同様に、外形を四角形にした第2の結
合線路13bおよび第4の結合線路13dの、第1の辺
に相当する部分と第2の辺に相当する部分との接続部、
および第3の辺に相当する部分と第4の辺に相当する部
分との接続部において、それらの第1の線路36b,3
6dと第2の線路37b,37dの、内側の線路と外側
の線路をエアブリッジ40を用いて交差させている。
【0069】ここで、このバランを構成する結合線路
は、動作帯域の中心周波数で1/4波長となるので、例
えば中心周波数を12GHzとし、ガリウム砒素基板に
形成した場合には、全長2mm以上になる。そこで結合
線路をスパイラル状に巻き込むことで、占有面積の縮小
をはかることができる。しかしながら、結合線路を構成
する複数の線路のうち、同一周回において常に外側とな
る線路の線路長と常に内側となる線路ではその線路長に
差が生じるため、分配・位相特性が劣化する。これを避
けるため、図9に示すように、第1の4線条結合線路3
9aと第2の4線条結合線路39bにおいて、四角形の
対角となるコーナー部分で、内側の線路が外側となり、
かつ、外側の線路が内側となるようにエアブリッジを用
いて接続している。これにより、4線条結合線路を構成
する個々の線路の長さを同一にすることができる。
【0070】以上のように、この実施の形態5によれ
ば、四角形の対向する2つのコーナー部分において内側
と外側の線路を交差させているので、比較的少ない数の
エアブリッジによって、結合線路を構成している個々の
線路の線路長を同一にすることが可能となるため、特性
の良好なバランを容易に実現することができるという効
果が得られる。
【0071】なお、上記説明では、実施の形態2に示し
たバランの第1の4線条結合線路39a内で、第1の結
合線路13aを構成する第2の線路37a(結合端子1
5aとアイソレーション端子17aが導出されている線
路)と第3の結合線路13cを構成する第2の線路37
cとが隣り合い、第2の4線条結合線路39b内で、第
2の結合線路13bを構成する第2の線路37bと、第
4の結合線路13dを構成する第2の線路37dが隣り
合うものを示したが、本発明はこれに限らず、例えば図
10に示すように、第1の4線条結合線路39a内で、
第1の結合線路13aの第1の線路36a(入力端子1
4aと出力端子16aが導出されている線路)と第3の
結合線路13cの第1の線路36cが隣り合い、第2の
4線条結合線路39b内で、第2の結合線路13bの第
1の線路36bと第4の結合線路13dの第1の線路3
6dが隣り合うようにしてもよく、上記説明の場合と同
様の効果を奏する。
【0072】また、上記説明では、実施の形態2に示し
たバランを半導体基板上に形成する場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、結合線路を使用した回路一
般に適用することができる。例えば、図22に示した従
来のマーチャントバランにおいても、結合線路をスパイ
ラル状に巻き、かつ、その外形を四角形とすることで占
有面積を縮小できるが、同一周回において常に外側とな
る線路と常に内側となる線路において線路長に差が生じ
る。そこで、コーナー部分で内側の線路が外側となるよ
うに、かつ、外側の線路が内側となるようにエアブリッ
ジを用いて接続すれば、結合線路を構成する個々の線路
長が同一となり、特性劣化を防ぐことができる。
【0073】実施の形態6.上記実施の形態5では、四
角形を構成する第1の辺に相当する部分とそれに隣り合
う第2の辺に相当する部分の接続部、およびそれらに対
向する第3の辺に相当する部分と第4の辺に相当する部
分の接続部で、結合線路を構成する内外の線路が交差す
るようにしたものを示したが、本発明はこれに限らず、
四角形を構成する4つの辺に相当する部分のすべての接
続部で、結合線路を構成する内外の線路が交差するよう
にしてもよく、上記実施の形態5の場合と同様に、結合
線路の線路長の不均一が解消でき、良好な特性のバラン
が実現できるという効果が得られる。
【0074】図11はそのようなこの発明の実施の形態
6によるバランの構成を示すパターン図であり、各部に
は図9の相当部分と同一符号を付してその説明を省略す
る。図示のように、この実施の形態6によるバランは、
第1の4線条結合線路39a内において、その外形を四
角形にした第1および第3の結合線路13a,13cの
四角形を構成している第1〜第4の辺に相当する部分の
すべての接続部において、それらを構成している第1の
線路36a,36cと第2の線路37a,37cについ
て、その内側の線路と外側の線路をエアブリッジ40を
用いて交差させている。また、第2の4線条結合線路3
9b内においても同様に、第2および第4の結合線路1
3b,13dの第1〜第4の辺に相当する部分のすべて
の接続部において、それらの第1の線路36b,36d
と第2の線路37b,37dの、内側の線路と外側の線
路をエアブリッジ40にて交差させている。
【0075】このように、結合線路の外形が四角形に構
成された、第1の4線条結合線路39aと第2の4線条
結合線路39bの4つのコーナー部分のすべてにおい
て、内側の線路が外側となり、かつ、外側の線路が内側
となるようにエアブリッジを用いて交差させているの
で、4線条結合線路を構成する個々の線路が同一の線路
長となる。
【0076】なお、この場合も実施の形態5と同様に、
第1の結合線路13aを構成する第1の線路36aと、
第3の結合線路13cを構成する第1の線路36cが隣
り合い、かつ、第2の結合線路13bを構成する第1の
線路36bと、第4の結合線路13dを構成する第1の
線路36dが隣り合うようにしてもよく、また、バラン
を半導体基板52上に形成する場合に限らず、結合線路
を使用した回路一般にも適用可能であり、上記説明の場
合と同様の効果を奏する。
【0077】実施の形態7.上記実施の形態6では、結
合線路を構成している4本の線路のすべてについて、内
側と外側の線路を交差させるものを示したが、本発明は
これに限らず、4線条結合線路ではそれを構成する4本
の線路のうちの1本のみを交差させるようにしてもよ
い。図12はそのようなこの発明の実施の形態6による
バランの構成を示すパターン図であり、各部には図9の
相当部分と同一符号を付してその説明を省略する。
【0078】図示のように、この実施の形態7によるバ
ランは、第1の4線条結合線路39a内において、第1
および第3の結合線路13a,13cの四角形を構成し
ている第1〜第4の辺に相当する部分のすべての接続部
おいて、それらを構成している第1の線路36a,36
cと第2の線路37a,37cのうちの最も外側の線路
が、最も内側となるようにエアブリッジ40を用いて交
差させている。また、第2の4線条結合線路39b内に
おいても同様に、第2および第4の結合線路13b,1
3dの第1〜第4の辺に相当する部分のすべての接続部
において、それらの第1の線路36b,36dと第2の
線路37b,37dの内で最も外側のものが、最も内側
となるようにエアブリッジ40にて交差させている。な
お、最も内側の線路を最も外側となるように交差させて
もよい。
【0079】このように、結合線路の外形が四角形に構
成された、第1の4線条結合線路39aと第2の4線条
結合線路39bの4つのコーナー部分のすべてにおい
て、最も内側の線路が最も外側となるように、あるいは
最も外側の線路が最も内側となるようにエアブリッジを
用いて交差させているので、4線条結合線路を構成する
線路をスパイラル状に巻き込むことによる線路長の差が
累積されることがなくなり、内側と外側の線路長の差は
最小限に抑えることができる。なお、この交差を4の倍
数回だけ行うようにすれば、4本の線路の線路長を等し
くすることも可能である。
【0080】以上のように、この実施の形態7によれ
ば、結合線路を構成する線路をスパイラル状に巻き込む
ことに起因する、ここの線路の線路長の不均一を最小限
に抑えることが可能となるため、特性の良好なバランを
実現することができるという効果が得られる。
【0081】なお、この場合も実施の形態6や実施の形
態7と同様に、第1の4線条結合線路39a内の第1の
結合線路13aを構成する第1の線路36aと第3の結
合線路13cを構成する第1の線路36cが隣り合い、
第2の4線条結合線路39b内の第2の結合線路13b
を構成する第1の線路36bと第4の結合線路13dを
構成する第1の線路36dが隣り合うようにしてもよ
く、また、バランを半導体基板52上に形成する場合に
限らず、結合線路を使用した回路一般にも適用可能であ
り、上記説明の場合と同様の効果を奏する。
【0082】実施の形態8.上記実施の形態4から実施
の形態7では、実施の形態2に示すバランを半導体基板
上に形成する際、結合線路をスパイラル状に巻き込んで
その外形を四角形にし、その四角形を構成する辺に相当
する部分の接続部において、結合線路を構成する内外の
線路が交差するようにしたものを示したが、四角形を構
成するそれぞれの辺に相当する部分の中央部に相当する
位置で、結合線路を構成する内外の線路が交差するよう
にしてもよい。図13はそのようなこの発明の実施の形
態8によるバランの構成を示すパターン図であり、各部
には図9の相当部分と同一符号を付してその説明を省略
する。
【0083】図示のように、この実施の形態8によるバ
ランは、第1の4線条結合線路39a内において、その
外形を四角形にした第1および第3の結合線路13a,
13cの四角形を構成している4つの辺に相当する部分
のそれぞれの中央部に相当する位置において、それらを
構成している第1の線路36a,36cと第2の線路3
7a,37cについて、その内側の線路と外側の線路を
エアブリッジ40を用いて交差させている。また、第2
の4線条結合線路39b内においても同様に、第2およ
び第4の結合線路13b,13dの4つの辺に相当する
部分のそれぞれの中央部に相当する位置で、それらの第
1の線路36b,36dと第2の線路37b,37d
の、内側の線路と外側の線路をエアブリッジ40にて交
差させている。
【0084】このように、結合線路の外形が四角形に構
成された、第1の4線条結合線路39aと第2の4線条
結合線路39bの4つの辺に相当する部分のそれぞれの
中央部に相当する位置において、それらを構成している
第1の線路36a,36cと第2の線路37a,37c
について、その内側の線路と外側の線路をエアブリッジ
40を用いて交差させているので、4線条結合線路を構
成する線路をスパイラル状に巻き込むことによる線路長
の差が累積されることがなくなり、内側と外側の線路長
の差を最小限に抑えることができる。なお、この交差を
4の倍数回だけ行うようにすれば、4本の線路の線路長
を等しくすることも可能である。
【0085】以上のように、この実施の形態8によれ
ば、結合線路を構成する線路をスパイラル状に巻き込む
ことに起因する、当該線路の線路長の不均一を最小限に
抑えることが可能となるため、特性の良好なバランを実
現することができるという効果が得られる。
【0086】なお、この実施の形態8においても実施の
形態5から実施の形態7の場合と同様に、第1の4線条
結合線路39a内の第1の結合線路13aを構成する第
1の線路36aと第3の結合線路13cを構成する第1
の線路36cが隣り合い、第2の4線条結合線路39b
内の第2の結合線路13bを構成する第1の線路36b
と第4の結合線路13dを構成する第1の線路36dが
隣り合うようにしてもよく、上記説明の場合と同様の効
果を奏する。
【0087】また、上記説明では、すべての辺の中央部
に相当する位置で、エアブリッジを用いて結合線路を構
成する内外の線路が交差するようにしたものを示した
が、本発明はこれに限らず、例えば図14に示すよう
に、ある一辺に相当する部分とそれに対向する一辺に相
当する部分の中央部に相当する位置においてのみ、内側
の線路と外側の線路を交差させるようにしてもよい。な
お、この図14には、図22に示した従来のマーチャン
トバランを構成する結合線路のパターン構成を示してい
る。この場合においても、同一周回において常に外側と
なる線路と常に内側となる線路の間で生じる線路長の不
均一を最小限に抑え、特性の良好なバランを得ることが
できる。
【0088】さらに、上記説明では、実施の形態2に示
したバランを半導体基板上に形成する場合について述べ
たが、本発明はこれに限らず、結合線路を使用した回路
一般に適用することができる。図15はパラレルライン
バランの等価回路と、それを構成する結合線路をスパイ
ラル状に巻き、かつその外形を四角形とした場合のパラ
レルラインバランの構成を示す説明図である。このよう
に、四角形を構成する対向する辺に相当する部分の中央
部に相当する位置で、内側の線路と外側の線路を交差さ
せることで、同一周回において常に外側となる線路と常
に内側となる線路との間に生じる線路長の不均一を最小
限に抑制でき、特性劣化を防止することが可能となる。
【0089】実施の形態9.上記実施の形態2から実施
の形態8では、この発明によるバランについて説明した
が、次にこれらのバランを用いて構成したミクサについ
て説明する。図16はそのようなこの発明の実施の形態
9によるミクサを示す構成図であり、ここでは実施の形
態5によるバランを用いて半導体基板上に構成したミク
サについて示している。
【0090】図において、1は信号入力端子であり、2
aは入力信号バランとしてのRFバラン、2bはRFバ
ラン2aの入力端子、2cはRFバラン2aの第1の出
力端子、2dはRFバラン2aの第2の出力端子であ
る。3はLO波入力端子であり、4aはLOバラン、4
bはLOバラン4aの入力端子、4cはLOバラン4a
の第1の出力端子、4dはLOバラン4aの第2の出力
端子である。5a〜5dは第1〜第4のFET、10は
信号出力端子であり、30aは出力信号同相合成器とし
てのIF信号同相合成器、30bはIF信号同相合成器
30aの第1の入力端子、30cはIF信号同相合成器
30aの第2の入力端子、30dはIF信号同相合成器
30aの出力端子である。なお、これらは図1に同一符
号を付した部分に相当するものである。
【0091】また、13aはRFバラン2aもしくはL
Oバラン4aの第1の結合線路であり、13bは同じく
第2の結合線路、13cは同じく第3の結合線路、13
dは同じく第4の結合線路である。39aは第1の結合
線路13aおよび第3の結合線路13cを並行に並べて
四角形のスパイラル状に巻き込んだ第1の4線条結合線
路であり、39bは第2の結合線路13bおよび第4の
結合線路13dを並行に並べて四角形のスパイラル状に
巻き込んだ第2の4線条結合線路である。52はその上
にRFバラン38a、LOバラン38c、IF信号同相
合成器30a、および第1〜第4のFET5a〜5dが
構成される半導体基板である。なお、これらは図9に同
一符号を付した部分と同等のものである。
【0092】この実施の形態9によるミクサにおいて
は、半導体基板52上に形成されるRFバラン2aおよ
びLOバラン4aとして、実施の形態5に示したバラン
を用いている。なお、当該ミクサの動作は実施の形態1
で説明したものと同一であるため、ここではその説明は
省略する。このように、実施の形態5によるバランをR
Fバラン2aおよびLOバラン4aとして用いることに
よって、RF周波数およびLO周波数を広帯域な特性と
することができる。さらに、レジスティブミクサでは第
1〜第4のFET5a〜5dのドレイン端子とソース端
子を直流的に接地する必要があるが、RFバラン2aお
よびLOバラン4aに実施の形態5のバランを用いるこ
とでこれらの条件が満たされるため、別に接地回路を設
ける必要がなくなる。
【0093】以上のように、この実施の形態9によれ
ば、RFバランやLOバランに実施の形態5によるバラ
ンを用いているので、広帯域な特性を有するミクサを容
易に実現することができ、またFETのドレイン端子と
ソース端子を直流的に接地するる回路を別途設ける必要
がないため、ミクサの小形化も可能になるなどの効果が
得られる。
【0094】なお、上記説明では、RFバランおよびL
Oバランとして、実施の形態5によるバランを用いたも
のを示したが、実施の形態2から実施の形態8のいずれ
のバランを用いてもよく、広帯域な特設を有するミクサ
が容易に実現できるという効果が得られる。
【0095】実施の形態10.上記実施の形態2および
実施の形態9においては、この発明によるミクサについ
て説明したが、次に、そのミクサを受信用ミクサとして
用いた受信装置について説明する。図17はそのような
この発明の実施の形態10による受信装置の構成を示す
ブロック図であり、ここでは、受信用ミクサとして実施
の形態9によるミクサを用いて受信装置を構成したもの
として説明する。
【0096】図において、101aは受信アンテナ、1
02はこの受信アンテナ101aで受信したRF信号を
増幅する受信増幅器であり、103aは受信増幅器10
2で増幅されたRF信号の不要波成分を除去するための
帯域通過フィルタである。104aはこの不要波成分が
除去されたRF信号にLO信号を混合してIF信号に変
換する受信用ミクサ(ミクサ)であり、ここでは実施の
形態9に示したミクサが用いられている。105はこの
受信用ミクサ104aに供給されるLO波を生成する局
部発振回路であり、103bは受信用ミクサ104aで
変換されたIF信号の不要波成分を除去するための帯域
通過フィルタ、106はこの不要波成分が除去されたI
F信号を入力して、伝送された元の信号を復調する復調
回路である。
【0097】次に動作について説明する。受信アンテナ
101aで受信されたRF信号は受信増幅器102で増
幅された後、帯域通過フィルタ103aで不要波成分が
除去されて受信用ミクサ104aに入力される。この受
信用ミクサ104aには局部発振回路105よりLO波
が供給されており、受信用ミクサ104aは入力された
RF信号とこのLO波を混合して周波数変換を行い、I
F信号を生成して出力する。受信用ミクサ104aより
出力されたIF信号は、さらに帯域通過フィルタ103
bで不要波成分が除去されて復調回路106に送られ
る。復調回路106では、帯域通過フィルタ103bで
不要波成分が除去されたIF信号から、元の信号を再生
して出力端子17より出力する。
【0098】ここで、従来のミクサはRFバランおよび
LOバランの周波数帯域は狭いものであったため、受信
装置の受信周波数範囲を広帯域としようとした場合、受
信周波数に応じた複数のミクサをあらかじめ用意してお
き、それらをスイッチで切り替えて、最適なものを選択
するなどの方法が取られていた。また、出力されるIF
信号の周波数も高いため、後段にさらにミクサを接続し
てさらに周波数変換を行い、復調回路の低い入力周波数
まで周波数を下げていた。しかし、受信用ミクサに実施
の形態9に示したミクサを用いることで、受信周波数に
関係なく、一つの受信用ミクサで動作するようになり、
さらに出力されるIF信号の周波数も低くすることがで
きるので、後段に別のミクサを接続して周波数変換を行
うことなく、直接、復調回路へIF信号を入力すること
ができる。
【0099】このように、この実施の形態10によれ
ば、受信用ミクサとして実施の形態9に示されたミクサ
を用いているため、1つのミクサで広帯域な特性を有す
る受信装置を実現できる効果が得られる。
【0100】なお、上記説明では、受信用ミクサとし
て、実施の形態9に示したミクサを用いた場合について
示したが、実施の形態2に示したミクサを用いてもよい
ことはいうまでもなく、上記説明の場合と同様の効果を
奏する。
【0101】実施の形態11.上記実施の形態10で
は、受信用ミクサとして、実施の形態9に示したミクサ
を用いた受信装置を示したが、そのミクサを送信用ミク
サとして用いて送信装置を構成することも可能である。
図18はそのようなこの発明の実施の形態11による送
信装置の構成を示すブロック図である。
【0102】図において、104bはIF信号とLO波
を混合してRF信号に変換する送信用ミクサ(ミクサ)
であり、105はこの送信用ミクサ104bに供給され
るLO波を生成する局部発振回路である。なお、上記送
信用ミクサ104bとしては、実施の形態10の受信用
ミクサ104aと同様に、実施の形態9に示したミクサ
が用いられている。107は送信される元の信号を変調
してこの送信用ミクサ104bに入力するIF信号を生
成する変調回路であり、103cはこの変調回路107
からのIF信号より不要波成分を除去するための帯域通
過フィルタ、103dは送信用ミクサ104bより出力
されるRF信号より不要波成分を除去するための帯域通
過フィルタである。108は不要波成分が除去されたR
F信号を増幅する送信増幅器であり、101bはこの送
信増幅器108にて増幅されたRF信号を空間に放射す
る送信アンテナである。
【0103】次に動作について説明する。入力された送
信される元の信号は変調回路107にて変調され、生成
されたIF信号は帯域通過フィルタ103cで不要波成
分が除去されて送信用ミクサ104bに入力される。こ
の送信用ミクサ104bには局部発振回路105よりL
O波が供給されており、送信用ミクサ104bは入力さ
れたIF信号とこのLO波を混合して周波数変換を行
い、RF信号を生成して出力する。送信用ミクサ104
bより出力されたRF信号は、さらに帯域通過フィルタ
103dで不要波成分が除去されて送信増幅器108に
送られる。送信増幅器108では、帯域通過フィルタ1
03dにて不要波成分が除去されたRF信号を電力増幅
し、それを送信アンテナ101bより空間に放射する。
【0104】この場合も、実施の形態9に示したミクサ
を用いることで、送信用ミクサの特性が広帯域化される
ため、IF信号とRF信号の周波数差が大きくとも、一
つの送信用ミクサで動作するようになり、後段に別のミ
クサを接続してさらに周波数変換を行う必要もない。
【0105】このように、この実施の形態11によれ
ば、送信用ミクサとして実施の形態9に示されたミクサ
を用いているため、1つのミクサで広帯域な特性を有す
る送信装置を実現できる効果が得られる。
【0106】なお、上記説明では、送信用ミクサとし
て、実施の形態9に示したミクサを用いた場合について
示したが、実施の形態2に示したミクサを用いてもよい
ことはいうまでもなく、上記説明の場合と同様の効果を
奏する。
【0107】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、リン
グ状に接続したFETによるミクサから出力されるIF
出力もしくはRF出力を、出力信号同相合成器を用いて
同相合成しているので、バランを用いて逆相合成した場
合に比べて、出力される信号の帯域を広帯域化すること
ができ、また、半導体基板上に構成する際、出力信号同
相合成器は逆相合成を行うバランよりも回路構成が簡単
で、使用部品数も少ないため、回路の小形化も可能なミ
クサが得られる効果がある。
【0108】この発明によれば、2つのマーチャントバ
ランの入力端子、第1の出力端子、および第2の出力端
子をそれぞれ並列に接続してバランを形成しているた
め、それぞれの結合線路の偶モードインピーダンスと奇
モードインピーダンスが等価的に1/2となるので、容
易に低い奇モードインピーダンスを得ることができ、マ
ーチャントバランを構成する結合線路の線路間隔を狭め
ることによって奇モードインピーダンスを小さくする必
要がなくなるため、半導体基板上に形成する場合でも最
小線路間隔などの半導体プロセスのデザインルールの制
限を受けにくくなって、広帯域な特性を有するバランが
容易に得られるという効果がある。
【0109】この発明によれば、各結合線路として3線
条結合線路もしくはそれ以上の多線条結合線路を用いて
いるので、さらに低い奇モードインピーダンスを得るこ
とが容易となるため、バランのより広帯域化をはかるこ
とができるとという効果がある。
【0110】この発明によれば、結合線路を半導体基板
上に、その外形が四角形となるようスパイラル状に巻き
込んで形成し、結合線路の内側の線路と外側の線路の長
さが等しくなるようにそれら各線路を交差させているの
で、結合線路を構成している線路の線路長の不均一を解
消することが可能となるため、バランの特性の劣化を防
ぐことができ、良好な特性のバランが得られる効果があ
る。
【0111】この発明によれば、結合線路の内側の線路
と外側の線路との交差を、四角形の互いに隣り合った2
つの辺に相当する部分の接続部と、それら両辺に対向す
る2つの辺に相当する部分の接続部において行っている
ので、エアブリッジの数を抑えて、良好な特性のバラン
が得られる効果がある。
【0112】この発明によれば、結合線路の内側の線路
と外側の線路との交差を、四角形を構成している4つ辺
に相当する部分のすべての接続部でそれぞれ行っている
ので、結合線路の線路長の不均一が解消でき、良好な特
性のバランが得られる効果がある。
【0113】この発明によれば、四角形のコーナー部分
において、結合線路の最も外側の線路を最も内側に、も
しくは最も内側の線路を最も外側に交差させているの
で、さらに少ないエアブリッジ数にて、バランの特性を
改善することができる効果がある。
【0114】この発明によれば、四角形を構成している
辺に相当する部分の中央部に相当する位置において、結
合線路の内側の線路と外側の線路とを交差さているの
で、結合線路を構成する線路の長さの差を容易に解消す
ることが可能となり、バランの特性を改善できる効果が
ある。
【0115】この発明によれば、入力信号バランおよび
LO波バランに、請求項2から請求項10のうちのいず
れか1項に記載されたバランを用いているので、広帯域
な特性を有するミクサが得られる効果がある。
【0116】この発明によれば、受信用ミクサに、請求
項1もしくは請求項11に記載されたミクサを用いてい
るので、広帯域な特性を有する受信装置が得られる効果
がある。
【0117】この発明によれば、送信用ミクサに、請求
項1もしくは請求項11に記載されたミクサを用いてい
るので、広帯域な特性を有する送信装置が得られる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるミクサを示す
構成図である。
【図2】 実施の形態1によるミクサにおける信号の流
れを示す説明図である。
【図3】 実施の形態1によるミクサで用いられるIF
信号同相合成器を示す構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態2によるバランを示す
構成図である。
【図5】 実施の形態2によるバランの動作を示す説明
図である。
【図6】 この発明の実施の形態3によるバランを示す
構成図である。
【図7】 実施の形態3によるバランにおけるインピー
ダンスの関係を説明するための、結合線路の構造を示す
概念図である。
【図8】 この発明の実施の形態4によるバランを示す
構成図である。
【図9】 この発明の実施の形態5によるバランの構成
を示すパターン図である。
【図10】 実施の形態5による他のバランの構成を示
すパターン図である。
【図11】 この発明の実施の形態6によるバランの構
成を示すパターン図である。
【図12】 この発明の実施の形態7によるバランの構
成を示すパターン図である。
【図13】 この発明の実施の形態8によるバランの構
成を示すパターン図である。
【図14】 実施の形態8による他のバランの構成を示
すパターン図である。
【図15】 実施の形態8によるさらに他のバランの等
価回路と構成を示す説明図である。
【図16】 この発明の実施の形態9によるミクサを示
す構成図である。
【図17】 この発明の実施の形態10による受信装置
を示すブロック図である。
【図18】 この発明の実施の形態11による送信装置
を示すブロック図である。
【図19】 従来のミクサを示す構成図である。
【図20】 従来のミクサにおける信号の流れを示す説
明図である。
【図21】 従来のミクサの動作を示す説明図である。
【図22】 従来のマーチャントバランを示す構成図で
ある。
【図23】 従来のマーチャントバランを構成する結合
線路のインピーダンスと比帯域の関係を示す説明図であ
る。
【図24】 従来のミクサで用いられるIFバランを示
す構成図である。
【図25】 半導体基板上に構成されたスパイラルイン
ダクタとMIMキャパシタを示す斜視図である。
【図26】 従来のマーチャントバランにおけるインピ
ーダンスの関係を説明するための、結合線路の構造を示
す概念図である。
【符号の説明】
1 信号入力端子、2a RFバラン(入力信号バラ
ン)、2b RFバランの入力端子(入力信号バランの
入力端子)、2c RFバランの第1の出力端子(入力
信号バランの第1の出力端子)、2d RFバランの第
2の出力端子(入力信号バランの第2の出力端子)、3
LO波入力端子、4a LOバラン、4b LOバラ
ンの入力端子、4c LOバランの第1の出力端子、4
d LOバランの第2の出力端子、5a 第1のFE
T、5b 第2のFET、5c 第3のFET、5d
第4のFET、6a 第1のFETのドレイン端子、6
b 第2のFETのドレイン端子、6c 第3のFET
のドレイン端子、6d 第4のFETのドレイン端子、
7a 第1のFETのゲート端子、7b 第2のFET
のゲート端子、7c 第3のFETのゲート端子、7d
第4のFETのゲート端子、8a 第1のFETのソ
ース端子、8b 第2のFETのソース端子、8c 第
3のFETのソース端子、8d 第4のFETのソース
端子、10 信号出力端子、13a 第1の結合線路、
13b 第2の結合線路、13c 第3の結合線路、1
3d 第4の結合線路、14a 第1の結合線路の入力
端子、14b 第2の結合線路の入力端子、14c 第
3の結合線路の入力端子、14d第4の結合線路の入力
端子、15a 第1の結合線路の結合端子、15b 第
2の結合線路の結合端子、15c 第3の結合線路の結
合端子、15d 第4の結合線路の結合端子、16a
第1の結合線路の出力端子、16b 第2の結合線路の
出力端子、16c 第3の結合線路の出力端子、16d
第4の結合線路の出力端子、17a 第1の結合線路
のアイソレーション端子、17b 第2の結合線路のア
イソレーション端子、17c 第3の結合線路のアイソ
レーション端子、17d 第4の結合線路のアイソレー
ション端子、18 バランの入力端子、19a バラン
の第1の出力端子、19b バランの第2の出力端子、
30aIF信号同相合成器(出力信号同相合成器)、3
0b IF信号同相合成器の第1の入力端子(出力信号
同相合成器の第1の入力端子)、30c IF信号同相
合成器の第2の入力端子(出力信号同相合成器の第2の
入力端子)、30dIF信号同相合成器の出力端子(出
力信号同相合成器の出力端子)、36a 第1の結合線
路を構成する第1の線路、36b 第2の結合線路を構
成する第1の線路、36c 第3の結合線路を構成する
第1の線路、36d 第4の結合線路を構成する第1の
線路、37a 第1の結合線路を構成する第2の線路、
37b第2の結合線路を構成する第2の線路、37c
第3の結合線路を構成する第2の線路、37d 第4の
結合線路を構成する第2の線路、101a 受信アンテ
ナ、101b 送信アンテナ、102 受信増幅器、1
04a 受信用ミクサ(ミクサ)、104b 送信用ミ
クサ(ミクサ)、105 局部発振回路、106 復調
回路、107 変調回路、108 送信増幅器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池松 寛 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 礒田 陽次 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力端子と第1の出力端子および第2の
    出力端子を備え、信号入力端子より入力される入力信号
    の逆相分配を行う入力信号バランと、 入力端子と第1の出力端子および第2の出力端子を備
    え、LO波入力端子より入力されて前記入力信号に混合
    されるLO波の逆相分配を行うLOバランと、 第1の入力端子および第2の入力端子と出力端子を備
    え、前記入力信号とLO波を混合して得られた出力信号
    を同相合成して信号出力端子より出力する出力信号同相
    合成器と、 前記入力信号とLO波を混合して出力信号を得るための
    第1のFET、第2のFET、第3のFETおよび第4
    のFETとを有し、 前記第1のFETのドレイン端子と第2のFETのドレ
    イン端子に前記入力信号バランの第1の出力端子を接続
    し、 前記第3のFETのドレイン端子と第4のFETのドレ
    イン端子に前記入力信号バランの第2の出力端子を接続
    し、 前記第1のFETのソース端子と第4のFETのソース
    端子に前記出力信号同相合成器の第1の入力端子を接続
    し、 前記第2のFETのソース端子と第3のFETのソース
    端子に前記出力信号同相合成器の第2の入力端子を接続
    し前記第1のFETのゲート端子と第2のFETのゲー
    ト端子に前記LOバランの第1の出力端子を接続し、 前記第3のFETのゲート端子と第4のFETのゲート
    端子に前記LOバランの第2の出力端子を接続してなる
    ミクサ。
  2. 【請求項2】 それぞれが入力端子、出力端子、結合端
    子およびアイソレーション端子を備えた、第1の結合線
    路、第2の結合線路、第3の結合線路および第4の結合
    線路を有し、 前記第1の結合線路の出力端子と前記第2の結合線路の
    入力端子を接続するとともに、前記第1の結合線路の結
    合端子と前記第2の結合線路のアイソレーション端子を
    接地し、 前記第3の結合線路の出力端子と前記第4の結合線路の
    入力端子を接続するとともに、前記第3の結合線路の結
    合端子と前記第4の結合線路のアイソレーション端子を
    接地し、 前記第1の結合線路の入力端子と前記第3の結合線路の
    入力端子とを接続して当該バランの入力端子とし、 前記第1の結合線路のアイソレーション端子と前記第3
    の結合線路のアイソレーション端子とを接続して当該バ
    ランの第1の出力端子とし、 前記第2の結合線路の結合端子と前記第4の結合線路の
    結合端子とを接続して当該バランの第2の出力端子とし
    てなるバラン。
  3. 【請求項3】 第1の結合線路、第2の結合線路、第3
    の結合線路および第4の結合線路を、1本の第1の線路
    と、前記第1の線路に並行して配置されて当該第1の線
    路と結合する1本の第2の線路とによる2線条結合線路
    によってそれぞれ構成し、 前記第1の線路の一端を前記結合線路の入力端子、他端
    を前記結合線路の出力端子とし、 前記第2の線路の一端を前記結合線路の結合端子、他端
    を前記結合線路のアイソレーション端子としたことを特
    徴とする請求項2記載のバラン。
  4. 【請求項4】 第1の結合線路、第2の結合線路、第3
    の結合線路および第4の結合線路を、少なくとも1本の
    第1の線路と、前記第1の線路と並行して配置されて当
    該第1の線路と結合する複数本の第2の線路とによる多
    線条結合線路によってそれぞれ構成し、 前記第1の線路それぞれの一端を前記結合線路の結合端
    子、他端を前記結合線路のアイソレーション端子とし、 前記第2の線路それぞれの一端を前記結合線路の入力端
    子、他端を前記結合線路の出力端子としたことを特徴と
    する請求項2記載のバラン。
  5. 【請求項5】 第1の結合線路、第2の結合線路、第3
    の結合線路および第4の結合線路を、少なくとも1本の
    第1の線路と、前記第1の線路に沿って配置されて当該
    第1の線路と結合する複数本の第2の線路とによる多線
    条結合線路によってそれぞれ構成し、 前記第1の線路それぞれの一端を前記結合線路の入力端
    子、他端を前記結合線路の出力端子とし、 前記第2の線路それぞれの一端を前記結合線路の結合端
    子、他端を前記結合線路のアイソレーション端子とした
    ことを特徴とする請求項2記載のバラン。
  6. 【請求項6】 それを構成する線路を、その外形が四角
    形となるようにスパイラル状に巻き込んで形成した結合
    線路を有するバランにおいて、 外形が四角形の前記結合線路の、スパイラル状に巻き込
    まれた内側の線路と外側の線路を、それら各線路の長さ
    が等しくなるように交差させたことを特徴とするバラ
    ン。
  7. 【請求項7】 外形が四角形の結合線路の、スパイラル
    状に巻き込まれた内側の線路と外側の線路を、 前記四角形の第1の辺に相当する部分と当該第1の辺に
    隣接した第2の辺に相当する部分との接続部、および前
    記第1の辺に対向する第3の辺に相当する部分と前記第
    2の辺に対向する第4の辺に相当する部分との接続部に
    おいて交差させたことを特徴とする請求項6記載のバラ
    ン。
  8. 【請求項8】 外形が四角形の結合線路の、スパイラル
    状に巻き込まれた内側の線路と外側の線路を、 前記四角形を構成している4つの辺に相当する部分の各
    接続部において、それぞれ交差させたことを特徴とする
    請求項6記載のバラン。
  9. 【請求項9】 外形が四角形の結合線路の、スパイラル
    状に巻き込まれた線路を、 前記四角形を構成している辺に相当する部分の接続部に
    おいて、前記結合線路の最も外側の線路を最も内側に、
    もしくは最も内側の線路を最も外側に交差させたことを
    特徴とする請求項6記載のバラン。
  10. 【請求項10】 外形が四角形の結合線路の、スパイラ
    ル状に巻き込まれた内側の線路と外側の線路を、 前記四角形を構成している辺に相当する部分の、中央部
    に相当する位置で交差させたことを特徴とする請求項6
    記載のバラン。
  11. 【請求項11】 入力信号バランおよびLO波バランと
    して、請求項2から請求項10のうちのいずれか1項に
    記載されたバランを用いたことを特徴とする請求項1記
    載のミクサ。
  12. 【請求項12】 RF信号とLO波を混合してIF信号
    を出力する、請求項1または請求項11に記載のミクサ
    と、 受信アンテナで受信されたRF信号を増幅して、前記ミ
    クサの信号入力端子に入力する受信増幅器と、 前記ミクサのLO波入力端子に供給するLO波を生成す
    る局部発振回路と、前記ミクサの信号出力端子より出力
    されるIF信号を伝送された元の信号に復調する復調回
    路とを備えた受信装置。
  13. 【請求項13】 IF信号とLO波を混合してRF信号
    を出力する、請求項1または請求項11に記載のミクサ
    と、 伝送する元の信号を変調して前記ミクサの信号入力端子
    にIF信号として入力する変調回路と、 前記ミクサのLO波入力端子に供給するLO波を生成す
    る局部発振回路と、 前記ミクサの出力信号端子より出力されるRF信号を増
    幅して、送信アンテナより送信する送信増幅器とを備え
    た送信装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002023714A1 (fr) * 2000-09-13 2002-03-21 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Melangeur resistif
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KR100482692B1 (ko) * 2002-05-06 2005-04-14 주식회사 엔컴 밀리미터파 집적회로에 적용되는 이중 평형 혼합기

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