JP3717905B2 - バランおよびミクサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、無線通信システムで用いられるバラン、およびそのバランを用いたミクサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図14は非特許文献1に記載された、バランを用いる従来のミクサの一例としての、FETを用いた受信用のレジスティブミクサを示す構成図であり、以下、この受信用のレジスティブミクサを例に従来のミクサを説明する。図において、1はRF信号が入力される信号入力端子、2aはRF信号を逆相分配するRFバラン、2bはその入力端子、2c、2dはその第1および第2の出力端子であり、3はLO波が入力されるLO波入力端子、4aはLO波を逆相分配するLOバラン、4bはその入力端子、4c、4dはその第1および第2の出力端子である。また、5a、5b、5c、5dは第1、第2、第3および第4のFETであり、6a、6b、6c、6dはそれらのドレイン端子、7a、7b、7c、7dはゲート端子、8a、8b、8c、8dはソース端子である。9aはIF信号を逆相合成するIFバラン、9b、9cはその第1および第2の入力端子、9dはその出力端子であり、10はIF信号が出力される信号出力端子である。
【0003】
なお、第1および第2のFET5a,5bのドレイン端子6a,6bはRFバラン2aの第1の出力端子2cに、第3および第4のFET5c,5dのドレイン端子6c,6dはRFバラン2aの第2の出力端子2dにそれぞれ接続され、第1および第4のFET5a,5dのソース端子8a,8dはIFバラン9aの第1の入力端子9bに、第2および第3のFET5b,5cのソース端子8b,8cはIFバラン9aの第2の入力端子9cにそれぞれ接続されている。また、第1および第3のFET5a,5cのゲート端子7a,7cはLOバラン4aの第1の出力端子4cに、第2および第4のFET5b,5dのゲート端子7b,7dはLOバラン4aの第2の出力端子4dにそれぞれ接続されている。なお、図では略しているが、各FET5a〜5dのドレイン端子6a〜6dとソース端子8a〜8dは直流的に接地され、ゲート端子7a〜7dには適当な負電圧が印加されている。
【0004】
次に動作について説明する。
図15は図14に示したミクサの信号の流れを示す説明図であり、以下これを用いてその動作を説明する。信号入力端子1に入力されたRF信号は、RFバラン2aで等振幅かつ逆相に分配される。ここで、これらの信号を同相成分および逆相成分と呼び、それぞれRFとRF ̄と表す。このうちの同相成分RFはRFバラン2aの第1の出力端子2cを経て、第1および第2のFET5a、5bのドレイン端子6a、6bに出力される。一方、逆相成分RF ̄はRFバラン2aの第2の出力端子2dを経て、第3および第4のFET5c、5dのドレイン端子6c、6dに出力される。
【0005】
また、LO波入力端子3に入力したLO波は、LOバラン4aで等振幅かつ逆相に分配される。ここでも同相成分はLO、逆相成分はLO ̄と表す。このうちの同相成分LOは、LOバラン4aの第1の出力端子4cを経て第1および第3のFET5a、5cのゲート端子7a、7cに、逆相成分LO ̄は、LOバラン4aの第2の出力端子4dを経て第2および第4のFET5b、5dのゲート端子7b,7dにそれぞれ供給される。
【0006】
各FET5a〜5dでは、それぞれのドレイン端子6a〜6dから入力されたRF信号と、ゲート端子7a〜7dから入力されたLO波によって、次に示した式(1)で表されるIF信号が発生し、それがそれぞれのソース端子8a〜8dに出力される。なお、この式(1)における、Fif、Frf、Floはそれぞれ、IF信号、RF信号、LO波の周波数である。
Fif=Frf−Flo ・・・・ (1)
【0007】
第1のFET5aでは、RF信号、LO波ともに同相成分であるので出力されるIF信号も同相となる。第2のFET5bでは、RF信号が同相成分、LO波が逆相成分であるので出力されるIF信号は逆相となる。同様にRF信号とLO波の位相により、第3のFET5c、第4のFET5dではそれぞれ、逆相および同相のIF信号が出力される。図中、同相のIF信号をIF、逆相のIF信号をIF ̄で表している。
【0008】
第1のFET5aのソース端子8aと第4のFET5dのソース端子8dから出力されたIF信号は、IFバラン9aの第1の入力端子9bに入力される。また、第2のFET5bのソース端子8bと第3のFET5cのソース端子8cから出力されたIF信号はIFバラン9aの第2の入力端子9cに入力される。IFバラン9aではそれらのIF信号を逆相合成して信号出力端子10より外部へ出力する。
【0009】
このように、図14に示すレジスティブミクサではRF信号、LO波、IF信号のいずれもバランを用いて合成・分配を行っている。このため、図21に示すように、第1のFET5aのドレイン端子6aと第2のFET5bのドレイン端子6bの接続点と、第3のFET5cのドレイン端子6cと第4のFET5dのドレイン端子6dの接続点とを結ぶ軸11上では、位相関係からIF信号、LO波のいずれもが短絡となるため、IF信号とLO波が軸11上に接続されているRFバラン2aを経て信号入力端子1へ漏洩することがない。
【0010】
また、第1のFET5aのソース端子8aと第4のFET5dのソース端子8dの接続点と、第2のFET5bのソース端子8bと第3のFET5cのソース端子8cの接続点とを結ぶ軸12上では、位相関係からRF信号とLO波のいずれもが短絡となるため、RF信号、LO波が軸12上に接続されているIFバラン9aを経て信号出力端子10へ漏洩することがない。従って、各端子にフィルタ等を設けることなく、RF信号、LO波、IF端子の各端子間のアイソレーションを高めることができる。
【0011】
以上のようなバランを用いて構成したミクサを、広帯域にわたって動作させるためには広帯域なバランが必要である。図17は非特許文献1のp.258〜260に記載された、広帯域な特性を有するマーチャントバランを示す構成図である。図において、13a、13bはそれぞれ、線路長が動作帯域の中心周波数の1/4波長の、第1および第2の結合線路であり、14a、14bはそれらの入力端子、15a、15bはそれらの結合端子、16a、16bはそれらの出力端子、17a、17bはそれらのアイソレーション端子である。18はこのマーチャントバランの入力端子であり、19a、19bは第1および第2の出力端子である。
【0012】
なお、第1の結合線路13aの出力端子16aと第2の結合線路13bの入力端子14bとを接続し、第1の結合線路13aの結合端子15aと第2の結合線路13bのアイソレーション端子17bとをそれぞれ接地するとともに、第1の結合線路13aの入力端子14aと入力端子18を接続し、第1の結合線路13aのアイソレーション端子17aを第1の出力端子19aに、第2の結合線路13bの結合端子15bを第2の出力端子19bに接続して、マーチャントバランを構成している。
【0013】
ここで、理想結合線路を用いた場合のマーチャントバランの比帯域の計算結果を図18に示す。図中、Zoeは結合線路の偶モードインピーダンス、Zooは結合線路の奇モードインピーダンスである。奇モードインピーダンスZooが小さく、インピーダンス比Zoe/Zooが大きいほど比帯域が高くなることがわかる。
【0014】
図17に示すマーチャントバランは結合線路で構成されているので、半導体基板上にも形成可能であり、小形なマイクロ波回路の構成が可能となるモノリシックマイクロ波集積回路に適している。
【0015】
また、図17に示すマーチャントバランは全線路長が1/2波長となるので、周波数が低い場合には形状が大きくなる。そのため、IFバランを半導体基板上に構成する場合は、通常、図19に示すように集中定数化ラットレースが用いられる。図中、20は当該IFバランの入力端子、21a,21bはそれぞれ当該IFバランの第1および第2の出力端子である。22a、22b、22c、22dはそれぞれ、第1、第2、第3、第4のインダクタ、23a、23b、23c、23d、23e、23fはそれぞれ、第1、第2、第3、第4、第5、第6のキャパシタ、24は抵抗である。
【0016】
なお、この集中定数化ラットレースを半導体基板上に形成する場合、第1〜第4のインダクタ22a〜22dはスパイラルインダクタで、第1〜第6のキャパシタ23a〜23fはMIMキャパシタでそれぞれ実現する。図20はその一例を示した斜視図であり、図中の50がスパイラルインダクタによるインダクタ、51がMIMキャパシタによるキャパシタであり、52はそれらが形成される半導体基板である。
【0017】
図19に示した集中定数化ラットレースは受動素子で構成されているため、信号の分配と合成のいずれも可能であり、第1の出力端子21aおよび第2の出力端子21bに印加した、互いに逆相の2信号を合成することができ、図14に示すレジスティブミクサのIFバラン9aとして使用できる。
【0018】
ここで、広帯域な特性を得ようとした場合、広帯域なバランをいかに形成するかが課題となる。図17に示したマーチャントバランは半導体基板上に容易に形成できるバランのうちで比較的広帯域であるが、さらなる広帯域化をはかろうとした場合には、図18からもわかるように、奇モードインピーダンスZooを下げるか、偶モードインピーダンスZoeを高めればよい。
【0019】
なお、図21は半導体基板上に形成された結合線路の偶モードインピーダンスZoeと奇モードインピーダンスZooの関係を説明するための、当該結合線路における線路間容量と対地容量を示す概念図である。図中、25は地導体、26は誘電体であり、27a、27bはそれぞれ結合線路を構成する第1および第2の線路である。28a、28bはそれぞれ第1の線路27aおよび第2の線路27bと地導体25の間の対地容量であり、その値をそれぞれCgで表している。また29は第1の線路27aと第2の線路27bの間の線路間容量であり、その値をCmで表している。奇モードインピーダンスZooと偶モードインピーダンスZoeは、第1の線路27aおよび第2の線路27bの線路間容量29の値Cmと、地導体25との間の対地容量28a,28bの値Cgより、次の式(2)および式(3)にて与えられる。なお、この式(2)および式(3)中のvは伝搬速度である。
Zoo=1/v(2Cg+Cm) ・・・・・・ (2)
Zoe=1/v2Cg ・・・・・・ (3)
【0020】
マーチャントバランを広帯域化するためには、第1の線路27aと第2の線路27bとの間隔をせばめて、第1の線路27aおよび第2の線路27bの線路間容量Cmを大きくすることによって、奇モードインピーダンスZooを下げればよい。
【0021】
なお、このような従来のミクサに関連する記載のある文献としては、非特許文献1の外にも、例えば特許文献1などがある。
【0022】
【非特許文献1】
「Microwave Mixers」Arteck House社、1996年、p.340〜344
【特許文献1】
特開平8−265048号公報
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
バランを用いた従来のミクサは以上のように構成されているので、広帯域なミクサを得ようとした場合、バランとして広帯域な特性を有するものを用いる必要がある。マーチャントバランの広帯域化のためには、結合線路13a,13bを形成する第1の線路27aと第2の線路27bの線路間隔をせばめて、奇モードインピーダンスZooを下げればよいが、半導体基板52上の線路間隔は半導体の製造プロセスによって最小値が決まっているため、奇モードインピーダンスZooを下げるには限界があり、マーチャントバランの帯域が所望の値が得られないという課題があった。
【0024】
また、IFバラン9aとして用いられる集中定数化ラットレースは、マーチャントバランに比べれば小さく形成することができるが、比帯域が40%程度と狭いという課題があり、さらに半導体基板52上に形成したスパイラルインダクタ50とMIMキャパシタ51で集中定数化ラットレースを実現した場合、それらの素子で実現できるのは通常、10nH、20pF程度が上限であり、これを越えると半導体基板52の面積が非常に大きくなり、現実的でなくなるため、図19に示す従来のミクサではIF信号の周波数が1〜2GHz程度と高くなるなどの課題があった。
【0025】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、広帯域で良好な特性を備えたバランを得ること目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るバランは、第1の結合線路の出力端子と第2の結合線路の入力端子、第3の結合線路の出力端子と第4の結合線路の入力端子をそれぞれ接続し、第1の結合線路と第3の結合線路の結合端子、第2の結合線路と第4の結合線路のアイソレーション端子を接地して、第1の結合線路と第3の結合線路の入力端子を接続して当該バランの入力端子とし、第1の結合線路と第3の結合線路のアイソレーション端子とを接続して当該バランの第1の出力端子、第2の結合線路第3の結合線路の結合端子を接続して当該バランの第2の出力端子としたものである。
【0027】
この発明に係るバランは、各結合線路を、互いに並行に配置されて結合している、それぞれ1本の第1の線路と第2の線路による2線条結合線路で構成し、第1の線路の一端を入力端子、他端を出力端子、第2の線路の一端を結合端子、他端をアイソレーション端子としたものである。
【0028】
この発明に係るバランは、各結合線路を、互いに並行に配置されて結合している、少なくとも1本の第1の線路と複数本の第2の線路による多線条結合線路で構成し、第1の線路の一端を結合端子、他端をアイソレーション端子、第2の線路の一端を入力端子、他端を出力端子としたものである。
【0029】
この発明に係るバランは、各結合線路を、互いに並行に配置されて結合している、少なくとも1本の第1の線路と複数本の第2の線路による多線条結合線路で構成し、第1の線路の一端を入力端子、他端を出力端子、第2の線路の一端を結合端子、他端をアイソレーション端子としたものである。
【0030】
この発明に係るバランは、半導体基板上に、結合線路をその外形が四角形となるようスパイラル状に巻き込んで形成し、結合線路の内側の線路と外側の線路の長さが等しくなるように、それら各線路を交差させたものである。
【0031】
この発明に係るバランは、四角形の第1の辺に相当する部分とそれと隣り合った第2の辺に相当する部分との接続部、および第1の辺に対向する第3の辺に相当する部分と第2の辺に対向する第4の辺に相当する部分との接続部において、結合線路の内側の線路と外側の線路とを交差させたものである。
【0032】
この発明に係るバランは、四角形を構成している4つ辺に相当する部分の各接続部のすべてにおいて、結合線路の内側の線路と外側の線路とをそれぞれ交差させたものである。
【0033】
この発明に係るバランは、四角形を構成している辺に相当する部分の接続部において、結合線路の最も外側の線路を最も内側に、もしくは最も内側の線路を最も外側に交差させたものである。
【0034】
この発明に係るバランは、四角形を構成している辺に相当する部分の中央部に相当する位置において、結合線路の内側の線路と外側の線路とをそれぞれ交差させたものである。
【0035】
この発明に係るミクサは、入力信号バランおよびLO波バランとして、請求項1から請求項9のうちのいずれか1項記載のバランを用いるものである。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるバランを示す構成図である。図において、13aは第1の結合線路、13bは第2の結合線路、13cは第3の結合線路、13dは第4の結合線路であり、その線路長はそれぞれ動作帯域の中心周波数の1/4波長に設定されている。14a、14b、14c、14dはそれぞれ、第1の結合線路13a、第2の結合線路13b、第3の結合線路13c、および第4の結合線路13dの入力端子であり、15a、15b、15c、15dはそれぞれ、第1の結合線路13a、第2の結合線路13b、第3の結合線路13c、および第4の結合線路13dの結合端子である。16a、16b、16c、16dはそれぞれ、第1の結合線路13a、第2の結合線路13b、第3の結合線路13c、および第4の結合線路13dの出力端子であり、17a、17b、17c、17dはそれぞれ、第1の結合線路13a、第2の結合線路13b、第3の結合線路13c、および第4の結合線路13dのアイソレーション端子である。また、18は当該バランの入力端子であり、19aはその第1の出力端子、19bはその第2の出力端子である。
【0037】
また、36aはその一端が入力端子14a、他端が出力端子16aとなって上記第1の結合線路13aを構成する第1の線路であり、37aはその一端が結合端子15a、他端がアイソレーション端子17aとなり、この第1の線路36aに結合して上記第1の結合線路13aを構成する第2の線路である。36bはその一端が入力端子14b、他端が出力端子16bとなって上記第2の結合線路13bを構成する第1の線路であり、37bはその一端が結合端子15b、他端がアイソレーション端子17bとなり、この第1の線路36bに結合して上記第2の結合線路13bを構成する第2の線路である。36cはその一端が入力端子14c、他端が出力端子16cとなって上記第3の結合線路13cを構成する第1の線路であり、37cはその一端が結合端子15c、他端がアイソレーション端子17cとなり、この第1の線路36cに結合して上記第3の結合線路13cを構成する第2の線路である。36dはその一端が入力端子14d、他端が出力端子16dとなって上記第4の結合線路13dを構成する第1の線路であり、37dはその一端が結合端子15d、他端がアイソレーション端子17dとなり、この第1の線路36dに結合して上記第4の結合線路13dを構成する第2の線路である。
【0038】
この実施の形態1によるバランは、それらを以下のように接続することによって構成されている。すなわち、第1の結合線路13aの出力端子16aと第2の結合線路13bの入力端子14bを接続し、第3の結合線路13cの出力端子16cと第4の結合線路13dの入力端子14dを接続するとともに、第1の結合線路13aの結合端子15a、第2の結合線路13bのアイソレーション端子17b、第3の結合線路13cの結合端子15c、および第4の結合線路13dのアイソレーション端子17dをそれぞれ接地する。また、第1の結合線路13aの入力端子14aと第3の結合線路13cの入力端子14cとを接続して、そこに当該バランの入力端子18を接続するとともに、第1の結合線路13aのアイソレーション端子17aと第3の結合線路13cのアイソレーション端子17cとを接続して、そこに当該バランの第1の出力端子19aを接続し、第2の結合線路13bの結合端子15bと第4の結合線路13dの結合端子15dとを接続して、そこに当該バランの第2の出力端子19bを接続する。
【0039】
次に動作について説明する。
ここで、図2はこのように構成されたバランの動作を示す説明図である。この図2において、38aは図1に示したこの実施の形態1によるバランであり、偶モードインピーダンスと奇モードインピーダンスがそれぞれZoea、Zooaの、第1の結合線路13a、第2の結合線路13b、第3の結合線路13c、および第4の結合線路13dからなる。また、38bは図17に示した従来のマーチャントバランであり、偶モードインピーダンスと奇モードインピーダンスがそれぞれZoeb、Zoobの、第5の結合線路13eと第6の結合線路13fからなる。
【0040】
この実施の形態1によるバラン38aは、第1の結合線路13aおよび第2の結合線路13bからなるマーチャントバランと、第3の結合線路13cおよび第4の結合線路13dからなるマーチャントバランが並列接続された構造となっているので、その特性は偶モードインピーダンスと奇モードインピーダンスがともに1/2の2つの結合線路からなる従来のマーチャントバラン38bの特性と等しくなる。すなわち、図2に示すように、この実施の形態1によるバラン38aと従来のマーチャントバラン38bの2つのバランの間には、次の式(4)および式(5)が成立する。
Zoob=Zooa/2 ・・・・・ (4)
Zoeb=Zoea/2 ・・・・・ (5)
【0041】
つまり、偶モードインピーダンスと奇モードインピーダンスがそれぞれ、Zoea、Zooaである結合線路13a〜13dを用いて、38aに示すバランを構成することで、Zoea/2、Zooa/2の第5および第6の結合線路13e,13fを用いたマーチャントバランを実現することができる。マーチャントバランの比帯域を高めるには、奇モードインピーダンスを低くすればよく、そのためには結合線路を構成している線路の線路間隔を狭めればよいが、通常は製造プロセスによる制限を受けて、所望の値を得られない場合がある。そこで、この実施の形態1に示すような構造とすることにより、結合線路を構成している線路の線路間隔を物理的に狭めなくとも所望のインピーダンスが得られることになる。
【0042】
以上のように、この実施の形態1によれば、結合線路を構成する線路の線路間隔を狭めなくとも低い奇モードインピーダンスが得られるため、広帯域なバランを実現でき、このバランを適用することでミクサの動作周波数を広帯域化することが可能になるという効果が得られる。
【0043】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、第1〜第4の結合線路として、それぞれ1本ずつの第1の線路と第2の線路による2線条結合線路を用いたものを示したが、本発明はこれに限らず、少なくとも1本の第1の線路と、この第1の線路の両側にそれぞれ少なくとも1本ずつ配置された第2の線路とによる、3線以上の多線条結合線路を用いてもよい。
【0044】
図3はこの発明の実施の形態2によるバランの一例を示す構成図であり、ここでは3線条結合線路を用いた場合を示している。図において、36aは第1の結合線路13aを構成する1本の第1の線路であり、37aはこの第1の線路36aの両側に1本ずつ配置され、それぞれ第1の線路36aに結合して第1の結合線路13aを構成する第2の線路である。同様に、36bは第2の結合線路13bを構成する第1の線路、37bは第2の結合線路13bを構成する第2の線路であり、36cは第3の結合線路13cを構成する第1の線路、37cは第3の結合線路13cを構成する第2の線路、36dは第4の結合線路13dを構成する第1の線路、37dは第4の結合線路13dを構成する第2の線路である。
【0045】
なお、この実施の形態2においては、各結合線路13a〜13dの入力端子14a〜14dは、それぞれの第2の線路37a〜37dの一端から導出されており、出力端子16a〜16cはその他端から導出されている。同様に、結合端子15a〜15dは第1の線路36a〜36dの一端から、アイソレーション端子17a〜17dはその他端からそれぞれ導出されている。
【0046】
また、当該バランの入力端子18は第1および第3の結合線路13a,13cのそれぞれ2つの入力端子14aおよび14cに接続されており、第1の出力端子19aは第1および第3の結合線路13a,13cのアイソレーション端子17aおよび17cに、第2の出力端子19bは第2および第4の結合線路13b,13dの結合端子15bおよび15dにそれぞれ接続されている。第1および第3の結合線路13a,13cのそれぞれ2つの出力端子16a,16cは第2および第4の結合線路13b,13dのそれぞれ2つの入力端子14b,14dに接続されており、第1および第3の結合線路13a,13cの結合端子15a,15c、および第2および第4の結合線路13b,13dのアイソレーション端子17a,17cは接地されている。
【0047】
ここで、図4は半導体基板上に形成された第1の結合線路13aの偶モードインピーダンスZoeと奇モードインピーダンスZooの関係を説明するための、第1の結合線路13aにおける線路間容量と対地容量を示す概念図である。図中、25は地導体、26は誘電体であり、36aは第1の結合線路13aを構成する第1の線路、37aは第1の結合線路13aを構成する第2の線路である。28a、28bはそれぞれ第1の線路36aおよび第2の線路37aと地導体25の間の対地容量であり、その値をそれぞれCgで表している。また29a,29bは第1の線路36aと第2の線路37aの間の線路間容量であり、その値をそれぞれCmで表している。なお、奇モードインピーダンスZooと偶モードインピーダンスZoeは、第1の線路36aおよび第2の線路37aの線路間容量29a,29bの値Cmと、地導体25との間の対地容量28a,28bの値Cgより、次の式(6)および式(7)にて与えられる。なお、この式(6)および式(7)におけるvは伝搬速度である。
Zoo=1/v(3Cg+2Cm) ・・・・・・ (6)
Zoe=1/v3Cg ・・・・・・ (7)
【0048】
バランを広帯域化するためには、この奇モードインピーダンスZooを下げればよい。この場合、第1の線路36aおよび第2の線路37aの幅とそれらの間隔、および誘電体26の材質と厚さが等しければ、上記式(6)で与えられる奇モードインピーダンスZooは、2線条結合線路を用いたバランの奇モードインピーダンスZoo(従来のマーチャントバランと同様に式(3)で与えられる)に比べて明らかに小さくなる。このことから、3線条結合線路を用いたバランではより広帯域な特性が得られる。
【0049】
以上のように、この実施の形態2によれば、デザインルールで規定された線路間隔を維持しながら、2線条結合線路を用いたバランよりも第1の線路と第2の線路間の容量を大きくすることが可能となって、奇モードインピーダンスZooを容易に小さくすることがとができるため、バランのより広帯域化をはかることができる効果が得られる。
【0050】
実施の形態3.
上記実施の形態2では、少なくとも1本の第1の線路と、その両側にそれぞれ少なくとも1本ずつ配置された第2の線路とで構成された多線条結合線路において、第2の線路の一端をその入力端子、他端を出力端子とし、第1の線路の一端を結合端子、他端をアイソレーション端子としたものを示したが、本発明はこれに限らず、第1の線路の一端をその入力端子、他端を出力端子とし、第2の線路の一端を結合端子、他端をアイソレーション端子としてもよく、上記実施の形態2の場合と同様の効果を奏する。
【0051】
図5はこの発明の実施の形態3によるバランの一例を示す構成図であり、ここでも3線条結合線路を用いた場合を示している。なお、図中の各部には、図3の相当部分と同一符号を付してその説明を省略する。図示のように、この実施の形態3においては、各結合線路13a〜13dの入力端子14a〜14dは、それぞれの第1の線路36a〜36dの一端から導出されており、出力端子16a〜16cはその他端から、結合端子15a〜15dは第2の線路37a〜37dの一端から、アイソレーション端子17a〜17dはその他端からそれぞれ導出されている。
【0052】
なお、当該バランの入力端子18は第1および第3の結合線路13a,13cの入力端子14aおよび14cに接続され、第1の出力端子19aは第1および第3の結合線路13a,13cのそれぞれ2つのアイソレーション端子17aおよび17cに、第2の出力端子19bは第2および第4の結合線路13b,13dのそれぞれ2つの結合端子15bおよび15dに接続されている。また、第1および第3の結合線路13a,13cの出力端子16a,16cは第2および第4の結合線路13b,13dの入力端子14b,14dに接続され、第1および第3の結合線路13a,13cのそれぞれ2つの結合端子15a,15c、および第2および第4の結合線路13b,13dのそれぞれ2つのアイソレーション端子17b,17dは接地されている。このように、実施の形態2における第1の線路と第2の線路の役割を入れ替えても、バランとして動作する。
【0053】
実施の形態4.
上記実施の形態1に示したバランを半導体基板上に形成した、この発明の実施の形態4について説明する。図6はそのようなこの発明の実施の形態4によるバランの構成を示すパターン図であり、相当部分には図1と同一符号を付してその説明を省略する。図において、39aは第1の結合線路13aの第1の線路36aおよび第2の線路37aと、第3の結合線路13cの第1の線路36cおよび第2の線路37cとを並行に並べてこれをスパイラル状に巻き込み、かつ、その外形を四角形とした第1の4線条結合線路である。39bは第2の結合線路13bの第1の線路36bおよび第2の線路37bと、第4の結合線路13dの第1の線路36dおよび第2の線路37dとを並行に並べてこれをスパイラル状に巻き、かつ、その外形を四角形とした第2の4線条結合線路である。40はその下に配置された線路と接触することなく、その両端の線路を接続するためのエアブリッジである。52はこのような第1の4線条結合線路39aおよび第2の4線条結合線路39bが形成される半導体基板である。
【0054】
図示のように、この実施の形態4によるバランは、第1の4線条結合線路39a内において、第1の結合線路13aおよび第3の結合線路13cをスパイラル状に巻き込み、かつその外形を四角形にした場合に、その四角形を構成する第1の辺に相当する部分とそれに隣り合う第2の辺に相当する部分との接続部、および第1の辺に対向する第3の辺に相当する部分と第2の辺に対向する第4の辺に相当する部分との接続部において、各結合線路13a,13cを構成している第1の線路36a,36cと第2の線路37a,37cについて、その内側の線路と外側の線路をエアブリッジ40を用いて交差させている。また、第2の4線条結合線路39b内においても同様に、外形を四角形にした第2の結合線路13bおよび第4の結合線路13dの、第1の辺に相当する部分と第2の辺に相当する部分との接続部、および第3の辺に相当する部分と第4の辺に相当する部分との接続部において、それらの第1の線路36b,36dと第2の線路37b,37dの、内側の線路と外側の線路をエアブリッジ40を用いて交差させている。
【0055】
ここで、このバランを構成する結合線路は、動作帯域の中心周波数で1/4波長となるので、例えば中心周波数を12GHzとし、ガリウム砒素基板に形成した場合には、全長2mm以上になる。そこで結合線路をスパイラル状に巻き込むことで、占有面積の縮小をはかることができる。しかしながら、結合線路を構成する複数の線路のうち、同一周回において常に外側となる線路の線路長と常に内側となる線路ではその線路長に差が生じるため、分配・位相特性が劣化する。これを避けるため、図6に示すように、第1の4線条結合線路39aと第2の4線条結合線路39bにおいて、四角形の対角となるコーナー部分で、内側の線路が外側となり、かつ、外側の線路が内側となるようにエアブリッジを用いて接続している。これにより、4線条結合線路を構成する個々の線路の長さを同一にすることができる。
【0056】
以上のように、この実施の形態4によれば、四角形の対向する2つのコーナー部分において内側と外側の線路を交差させているので、比較的少ない数のエアブリッジによって、結合線路を構成している個々の線路の線路長を同一にすることが可能となるため、特性の良好なバランを容易に実現することができるという効果が得られる。
【0057】
なお、上記説明では、実施の形態1に示したバランの第1の4線条結合線路39a内で、第1の結合線路13aを構成する第2の線路37a(結合端子15aとアイソレーション端子17aが導出されている線路)と第3の結合線路13cを構成する第2の線路37cとが隣り合い、第2の4線条結合線路39b内で、第2の結合線路13bを構成する第2の線路37bと、第4の結合線路13dを構成する第2の線路37dが隣り合うものを示したが、本発明はこれに限らず、例えば図7に示すように、第1の4線条結合線路39a内で、第1の結合線路13aの第1の線路36a(入力端子14aと出力端子16aが導出されている線路)と第3の結合線路13cの第1の線路36cが隣り合い、第2の4線条結合線路39b内で、第2の結合線路13bの第1の線路36bと第4の結合線路13dの第1の線路36dが隣り合うようにしてもよく、上記説明の場合と同様の効果を奏する。
【0058】
また、上記説明では、実施の形態1に示したバランを半導体基板上に形成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、結合線路を使用した回路一般に適用することができる。例えば、図17に示した従来のマーチャントバランにおいても、結合線路をスパイラル状に巻き、かつ、その外形を四角形とすることで占有面積を縮小できるが、同一周回において常に外側となる線路と常に内側となる線路において線路長に差が生じる。そこで、コーナー部分で内側の線路が外側となるように、かつ、外側の線路が内側となるようにエアブリッジを用いて接続すれば、結合線路を構成する個々の線路長が同一となり、特性劣化を防ぐことができる。
【0059】
実施の形態5.
上記実施の形態4では、四角形を構成する第1の辺に相当する部分とそれに隣り合う第2の辺に相当する部分の接続部、およびそれらに対向する第3の辺に相当する部分と第4の辺に相当する部分の接続部で、結合線路を構成する内外の線路が交差するようにしたものを示したが、本発明はこれに限らず、四角形を構成する4つの辺に相当する部分のすべての接続部で、結合線路を構成する内外の線路が交差するようにしてもよく、上記実施の形態4の場合と同様に、結合線路の線路長の不均一が解消でき、良好な特性のバランが実現できるという効果が得られる。
【0060】
図8はそのようなこの発明の実施の形態5によるバランの構成を示すパターン図であり、各部には図6の相当部分と同一符号を付してその説明を省略する。図示のように、この実施の形態5によるバランは、第1の4線条結合線路39a内において、その外形を四角形にした第1および第3の結合線路13a,13cの四角形を構成している第1〜第4の辺に相当する部分のすべての接続部において、それらを構成している第1の線路36a,36cと第2の線路37a,37cについて、その内側の線路と外側の線路をエアブリッジ40を用いて交差させている。また、第2の4線条結合線路39b内においても同様に、第2および第4の結合線路13b,13dの第1〜第4の辺に相当する部分のすべての接続部において、それらの第1の線路36b,36dと第2の線路37b,37dの、内側の線路と外側の線路をエアブリッジ40にて交差させている。
【0061】
このように、結合線路の外形が四角形に構成された、第1の4線条結合線路39aと第2の4線条結合線路39bの4つのコーナー部分のすべてにおいて、内側の線路が外側となり、かつ、外側の線路が内側となるようにエアブリッジを用いて交差させているので、4線条結合線路を構成する個々の線路が同一の線路長となる。
【0062】
なお、この場合も実施の形態4と同様に、第1の結合線路13aを構成する第1の線路36aと、第3の結合線路13cを構成する第1の線路36cが隣り合い、かつ、第2の結合線路13bを構成する第1の線路36bと、第4の結合線路13dを構成する第1の線路36dが隣り合うようにしてもよく、また、バランを半導体基板52上に形成する場合に限らず、結合線路を使用した回路一般にも適用可能であり、上記説明の場合と同様の効果を奏する。
【0063】
実施の形態6.
上記実施の形態5では、結合線路を構成している4本の線路のすべてについて、内側と外側の線路を交差させるものを示したが、本発明はこれに限らず、4線条結合線路ではそれを構成する4本の線路のうちの1本のみを交差させるようにしてもよい。図9はそのようなこの発明の実施の形態6によるバランの構成を示すパターン図であり、各部には図6の相当部分と同一符号を付してその説明を省略する。
【0064】
図示のように、この実施の形態6によるバランは、第1の4線条結合線路39a内において、第1および第3の結合線路13a,13cの四角形を構成している第1〜第4の辺に相当する部分のすべての接続部おいて、それらを構成している第1の線路36a,36cと第2の線路37a,37cのうちの最も外側の線路が、最も内側となるようにエアブリッジ40を用いて交差させている。また、第2の4線条結合線路39b内においても同様に、第2および第4の結合線路13b,13dの第1〜第4の辺に相当する部分のすべての接続部において、それらの第1の線路36b,36dと第2の線路37b,37dの内で最も外側のものが、最も内側となるようにエアブリッジ40にて交差させている。なお、最も内側の線路を最も外側となるように交差させてもよい。
【0065】
このように、結合線路の外形が四角形に構成された、第1の4線条結合線路39aと第2の4線条結合線路39bの4つのコーナー部分のすべてにおいて、最も内側の線路が最も外側となるように、あるいは最も外側の線路が最も内側となるようにエアブリッジを用いて交差させているので、4線条結合線路を構成する線路をスパイラル状に巻き込むことによる線路長の差が累積されることがなくなり、内側と外側の線路長の差は最小限に抑えることができる。なお、この交差を4の倍数回だけ行うようにすれば、4本の線路の線路長を等しくすることも可能である。
【0066】
以上のように、この実施の形態6によれば、結合線路を構成する線路をスパイラル状に巻き込むことに起因する、ここの線路の線路長の不均一を最小限に抑えることが可能となるため、特性の良好なバランを実現することができるという効果が得られる。
【0067】
なお、この場合も実施の形態5や実施の形態6と同様に、第1の4線条結合線路39a内の第1の結合線路13aを構成する第1の線路36aと第3の結合線路13cを構成する第1の線路36cが隣り合い、第2の4線条結合線路39b内の第2の結合線路13bを構成する第1の線路36bと第4の結合線路13dを構成する第1の線路36dが隣り合うようにしてもよく、また、バランを半導体基板52上に形成する場合に限らず、結合線路を使用した回路一般にも適用可能であり、上記説明の場合と同様の効果を奏する。
【0068】
実施の形態7.
上記実施の形態3から実施の形態6では、実施の形態1に示すバランを半導体基板上に形成する際、結合線路をスパイラル状に巻き込んでその外形を四角形にし、その四角形を構成する辺に相当する部分の接続部において、結合線路を構成する内外の線路が交差するようにしたものを示したが、四角形を構成するそれぞれの辺に相当する部分の中央部に相当する位置で、結合線路を構成する内外の線路が交差するようにしてもよい。図10はそのようなこの発明の実施の形態7によるバランの構成を示すパターン図であり、各部には図6の相当部分と同一符号を付してその説明を省略する。
【0069】
図示のように、この実施の形態7によるバランは、第1の4線条結合線路39a内において、その外形を四角形にした第1および第3の結合線路13a,13cの四角形を構成している4つの辺に相当する部分のそれぞれの中央部に相当する位置において、それらを構成している第1の線路36a,36cと第2の線路37a,37cについて、その内側の線路と外側の線路をエアブリッジ40を用いて交差させている。また、第2の4線条結合線路39b内においても同様に、第2および第4の結合線路13b,13dの4つの辺に相当する部分のそれぞれの中央部に相当する位置で、それらの第1の線路36b,36dと第2の線路37b,37dの、内側の線路と外側の線路をエアブリッジ40にて交差させている。
【0070】
このように、結合線路の外形が四角形に構成された、第1の4線条結合線路39aと第2の4線条結合線路39bの4つの辺に相当する部分のそれぞれの中央部に相当する位置において、それらを構成している第1の線路36a,36cと第2の線路37a,37cについて、その内側の線路と外側の線路をエアブリッジ40を用いて交差させているので、4線条結合線路を構成する線路をスパイラル状に巻き込むことによる線路長の差が累積されることがなくなり、内側と外側の線路長の差を最小限に抑えることができる。なお、この交差を4の倍数回だけ行うようにすれば、4本の線路の線路長を等しくすることも可能である。
【0071】
以上のように、この実施の形態7によれば、結合線路を構成する線路をスパイラル状に巻き込むことに起因する、当該線路の線路長の不均一を最小限に抑えることが可能となるため、特性の良好なバランを実現することができるという効果が得られる。
【0072】
なお、この実施の形態7においても実施の形態4から実施の形態6の場合と同様に、第1の4線条結合線路39a内の第1の結合線路13aを構成する第1の線路36aと第3の結合線路13cを構成する第1の線路36cが隣り合い、第2の4線条結合線路39b内の第2の結合線路13bを構成する第1の線路36bと第4の結合線路13dを構成する第1の線路36dが隣り合うようにしてもよく、上記説明の場合と同様の効果を奏する。
【0073】
また、上記説明では、すべての辺の中央部に相当する位置で、エアブリッジを用いて結合線路を構成する内外の線路が交差するようにしたものを示したが、本発明はこれに限らず、例えば図11に示すように、ある一辺に相当する部分とそれに対向する一辺に相当する部分の中央部に相当する位置においてのみ、内側の線路と外側の線路を交差させるようにしてもよい。なお、この図11には、図17に示した従来のマーチャントバランを構成する結合線路のパターン構成を示している。この場合においても、同一周回において常に外側となる線路と常に内側となる線路の間で生じる線路長の不均一を最小限に抑え、特性の良好なバランを得ることができる。
【0074】
さらに、上記説明では、実施の形態1に示したバランを半導体基板上に形成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、結合線路を使用した回路一般に適用することができる。図12はパラレルラインバランの等価回路「図12(a)」と、それを構成する結合線路をスパイラル状に巻き、かつその外形を四角形とした場合のパラレルラインバランの構成「図12(b)」を示す説明図である。このように、四角形を構成する対向する辺に相当する部分の中央部に相当する位置で、内側の線路と外側の線路を交差させることで、同一周回において常に外側となる線路と常に内側となる線路との間に生じる線路長の不均一を最小限に抑制でき、特性劣化を防止することが可能となる。
【0075】
実施の形態8.
上記実施の形態1から実施の形態7では、この発明によるバランについて説明したが、次にこれらのバランを用いて構成したミクサについて説明する。図13はそのようなこの発明の実施の形態8によるミクサを示す構成図であり、ここでは実施の形態4によるバランを用いて半導体基板上に構成したミクサについて示している。
【0076】
図において、1は信号入力端子であり、2aは入力信号バランとしてのRFバラン、2bはRFバラン2aの入力端子、2cはRFバラン2aの第1の出力端子、2dはRFバラン2aの第2の出力端子である。3はLO波入力端子であり、4aはLOバラン、4bはLOバラン4aの入力端子、4cはLOバラン4aの第1の出力端子、4dはLOバラン4aの第2の出力端子である。5a〜5dは第1〜第4のFET、10は信号出力端子であり、30aは出力信号同相合成器としてのIF信号同相合成器、30bはIF信号同相合成器30aの第1の入力端子、30cはIF信号同相合成器30aの第2の入力端子、30dはIF信号同相合成器30aの出力端子である。なお、これらは図1に同一符号を付した部分に相当するものである。
【0077】
また、13aはRFバラン2aもしくはLOバラン4aの第1の結合線路であり、13bは同じく第2の結合線路、13cは同じく第3の結合線路、13dは同じく第4の結合線路である。39aは第1の結合線路13aおよび第3の結合線路13cを並行に並べて四角形のスパイラル状に巻き込んだ第1の4線条結合線路であり、39bは第2の結合線路13bおよび第4の結合線路13dを並行に並べて四角形のスパイラル状に巻き込んだ第2の4線条結合線路である。52はその上にRFバラン38a、LOバラン38c、IF信号同相合成器30a、および第1〜第4のFET5a〜5dが構成される半導体基板である。なお、これらは図6に同一符号を付した部分と同等のものである。
【0078】
この実施の形態8によるミクサにおいては、半導体基板52上に形成されるRFバラン2aおよびLOバラン4aとして、実施の形態4に示したバランを用いている。このように、実施の形態4によるバランをRFバラン2aおよびLOバラン4aとして用いることによって、RF周波数およびLO周波数を広帯域な特性とすることができる。さらに、レジスティブミクサでは第1〜第4のFET5a〜5dのドレイン端子とソース端子を直流的に接地する必要があるが、RFバラン2aおよびLOバラン4aに実施の形態4のバランを用いることでこれらの条件が満たされるため、別に接地回路を設ける必要がなくなる。
【0079】
以上のように、この実施の形態8によれば、RFバランやLOバランに実施の形態4によるバランを用いているので、広帯域な特性を有するミクサを容易に実現することができ、またFETのドレイン端子とソース端子を直流的に接地するる回路を別途設ける必要がないため、ミクサの小形化も可能になるなどの効果が得られる。
【0080】
なお、上記説明では、RFバランおよびLOバランとして、実施の形態4によるバランを用いたものを示したが、実施の形態1から実施の形態7のいずれのバランを用いてもよく、広帯域な特設を有するミクサが容易に実現できるという効果が得られる。
【0081】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、2つのマーチャントバランの入力端子、第1の出力端子、および第2の出力端子をそれぞれ並列に接続してバランを形成しているため、それぞれの結合線路の偶モードインピーダンスと奇モードインピーダンスが等価的に1/2となるので、容易に低い奇モードインピーダンスを得ることができ、マーチャントバランを構成する結合線路の線路間隔を狭めることによって奇モードインピーダンスを小さくする必要がなくなるため、半導体基板上に形成する場合でも最小線路間隔などの半導体プロセスのデザインルールの制限を受けにくくなって、広帯域な特性を有するバランが容易に得られるという効果がある。
【0082】
この発明によれば、各結合線路として3線条結合線路もしくはそれ以上の多線条結合線路を用いているので、さらに低い奇モードインピーダンスを得ることが容易となるため、バランのより広帯域化をはかることができるという効果がある。
【0083】
この発明によれば、結合線路を半導体基板上に、その外形が四角形となるようスパイラル状に巻き込んで形成し、結合線路の内側の線路と外側の線路の長さが等しくなるようにそれら各線路を交差させているので、結合線路を構成している線路の線路長の不均一を解消することが可能となるため、バランの特性の劣化を防ぐことができ、良好な特性のバランが得られる効果がある。
【0084】
この発明によれば、結合線路の内側の線路と外側の線路との交差を、四角形の互いに隣り合った2つの辺に相当する部分の接続部と、それら両辺に対向する2つの辺に相当する部分の接続部において行っているので、エアブリッジの数を抑えて、良好な特性のバランが得られる効果がある。
【0085】
この発明によれば、結合線路の内側の線路と外側の線路との交差を、四角形を構成している4つ辺に相当する部分のすべての接続部でそれぞれ行っているので、結合線路の線路長の不均一が解消でき、良好な特性のバランが得られる効果がある。
【0086】
この発明によれば、四角形のコーナー部分において、結合線路の最も外側の線路を最も内側に、もしくは最も内側の線路を最も外側に交差させているので、さらに少ないエアブリッジ数にて、バランの特性を改善することができる効果がある。
【0087】
この発明によれば、四角形を構成している辺に相当する部分の中央部に相当する位置において、結合線路の内側の線路と外側の線路とを交差さているので、結合線路を構成する線路の長さの差を容易に解消することが可能となり、バランの特性を改善できる効果がある。
【0088】
この発明によれば、入力信号バランおよびLO波バランに請求項1から請求項9のうちのいずれか1項記載のバランを用いているので、広帯域な特性を有するミクサが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるバランを示す構成図である。
【図2】 実施の形態1によるバランの動作を示す説明図である。
【図3】 この発明の実施の形態2によるバランを示す構成図である。
【図4】 実施の形態2によるバランにおけるインピーダンスの関係を説明するための、結合線路の構造を示す概念図である。
【図5】 この発明の実施の形態3によるバランを示す構成図である。
【図6】 この発明の実施の形態4によるバランの構成を示すパターン図である。
【図7】 実施の形態4による他のバランの構成を示すパターン図である。
【図8】 この発明の実施の形態5によるバランの構成を示すパターン図である。
【図9】 この発明の実施の形態6によるバランの構成を示すパターン図である。
【図10】 この発明の実施の形態7によるバランの構成を示すパターン図である。
【図11】 実施の形態7による他のバランの構成を示すパターン図である。
【図12】 実施の形態7によるさらに他のバランの等価回路と構成を示す説明図である。
【図13】 この発明の実施の形態8によるミクサを示す構成図である。
【図14】 従来のミクサを示す構成図である。
【図15】 従来のミクサにおける信号の流れを示す説明図である。
【図16】 従来のミクサの動作を示す説明図である。
【図17】 従来のマーチャントバランを示す構成図である。
【図18】 従来のマーチャントバランを構成する結合線路のインピーダンスと比帯域の関係を示す説明図である。
【図19】 従来のミクサで用いられるIFバランを示す構成図である。
【図20】 半導体基板上に構成されたスパイラルインダクタとMIMキャパシタを示す斜視図である。
【図21】 従来のマーチャントバランにおけるインピーダンスの関係を説明するための、結合線路の構造を示す概念図である。
【符号の説明】
13a 第1の結合線路、13b 第2の結合線路、13c 第3の結合線路、13d 第4の結合線路、14a 第1の結合線路の入力端子、14b 第2の結合線路の入力端子、14c 第3の結合線路の入力端子、14d 第4の結合線路の入力端子、15a 第1の結合線路の結合端子、15b 第2の結合線路の結合端子、15c 第3の結合線路の結合端子、15d 第4の結合線路の結合端子、16a 第1の結合線路の出力端子、16b 第2の結合線路の出力端子、16c 第3の結合線路の出力端子、16d 第4の結合線路の出力端子、17a 第1の結合線路のアイソレーション端子、17b 第2の結合線路のアイソレーション端子、17c 第3の結合線路のアイソレーション端子、17d 第4の結合線路のアイソレーション端子、18 バランの入力端子、19aバランの第1の出力端子、19b バランの第2の出力端子、36a 第1の結合線路を構成する第1の線路、36b 第2の結合線路を構成する第1の線路、36c 第3の結合線路を構成する第1の線路、36d 第4の結合線路を構成する第1の線路、37a 第1の結合線路を構成する第2の線路、37b 第2の結合線路を構成する第2の線路、37c 第3の結合線路を構成する第2の線路、37d 第4の結合線路を構成する第2の線路。

Claims (10)

  1. それぞれが入力端子、出力端子、結合端子およびアイソレーション端子を備えた、第1の結合線路、第2の結合線路、第3の結合線路および第4の結合線路を有し、
    前記第1の結合線路の出力端子と前記第2の結合線路の入力端子を接続するとともに、前記第1の結合線路の結合端子と前記第2の結合線路のアイソレーション端子を接地し、
    前記第3の結合線路の出力端子と前記第4の結合線路の入力端子を接続するとともに、前記第3の結合線路の結合端子と前記第4の結合線路のアイソレーション端子を接地し、
    前記第1の結合線路の入力端子と前記第3の結合線路の入力端子とを接続して当該バランの入力端子とし、
    前記第1の結合線路のアイソレーション端子と前記第3の結合線路のアイソレーション端子とを接続して当該バランの第1の出力端子とし、
    前記第2の結合線路の結合端子と前記第4の結合線路の結合端子とを接続して当該バランの第2の出力端子としてなるバラン。
  2. 第1の結合線路、第2の結合線路、第3の結合線路および第4の結合線路を、1本の第1の線路と、前記第1の線路に並行して配置されて当該第1の線路と結合する1本の第2の線路とによる2線条結合線路によってそれぞれ構成し、
    前記第1の線路の一端を前記結合線路の入力端子、他端を前記結合線路の出力端子とし、
    前記第2の線路の一端を前記結合線路の結合端子、他端を前記結合線路のアイソレーション端子としたことを特徴とする請求項1記載のバラン。
  3. 第1の結合線路、第2の結合線路、第3の結合線路および第4の結合線路を、少なくとも1本の第1の線路と、前記第1の線路と並行して配置されて当該第1の線路と結合する複数本の第2の線路とによる多線条結合線路によってそれぞれ構成し、
    前記第1の線路それぞれの一端を前記結合線路の結合端子、他端を前記結合線路のアイソレーション端子とし、
    前記第2の線路それぞれの一端を前記結合線路の入力端子、他端を前記結合線路の出力端子としたことを特徴とする請求項1記載のバラン。
  4. 第1の結合線路、第2の結合線路、第3の結合線路および第4の結合線路を、少なくとも1本の第1の線路と、前記第1の線路に沿って配置されて当該第1の線路と結合する複数本の第2の線路とによる多線条結合線路によってそれぞれ構成し、
    前記第1の線路それぞれの一端を前記結合線路の入力端子、他端を前記結合線路の出力端子とし、
    前記第2の線路それぞれの一端を前記結合線路の結合端子、他端を前記結合線路のアイソレーション端子としたことを特徴とする請求項1記載のバラン。
  5. 外形が四角形となるようにスパイラル状に巻き込んで形成した結合線路を有するバランにおいて、
    外形が四角形の前記結合線路の、スパイラル状に巻き込まれた内側の線路と外側の線路を、それら各線路の長さが等しくなるように交差させたことを特徴とするバラン。
  6. 外形が四角形の結合線路の、スパイラル状に巻き込まれた内側の線路と外側の線路を、
    前記四角形の第1の辺に相当する部分と当該第1の辺に隣接した第2の辺に相当する部分との接続部、および前記第1の辺に対向する第3の辺に相当する部分と前記第2の辺に対向する第4の辺に相当する部分との接続部において交差させたことを特徴とする請求項5記載のバラン。
  7. 外形が四角形の結合線路の、スパイラル状に巻き込まれた内側の線路と外側の線路を、
    前記四角形を構成している4つの辺に相当する部分の各接続部において、それぞれ交差させたことを特徴とする請求項5記載のバラン。
  8. 外形が四角形の結合線路の、スパイラル状に巻き込まれた線路を、
    前記四角形を構成している辺に相当する部分の接続部において、前記結合線路の最も外側の線路を最も内側に、もしくは最も内側の線路を最も外側に交差させたことを特徴とする請求項5記載のバラン。
  9. 外形が四角形の結合線路の、スパイラル状に巻き込まれた内側の線路と外側の線路を、
    前記四角形を構成している辺に相当する部分の、中央部に相当する位置で交差させたことを特徴とする請求項5記載のバラン。
  10. 入力信号バランおよびLO波バランとして、請求項1から請求項9のうちのいずれか1項記載のバランを用いたことを特徴とするミクサ。
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