JPH11330264A - 半導体集積回路装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体集積回路装置およびその製造方法

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JPH11330264A
JPH11330264A JP10128394A JP12839498A JPH11330264A JP H11330264 A JPH11330264 A JP H11330264A JP 10128394 A JP10128394 A JP 10128394A JP 12839498 A JP12839498 A JP 12839498A JP H11330264 A JPH11330264 A JP H11330264A
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transistor
channel
impurity
forming
region
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JP10128394A
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Fumio Otsuka
文雄 大塚
Katsuhiko Ichinose
勝彦 一瀬
Morio Nakamura
守男 中村
Masaya Iida
雅也 飯田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 相対的に低いVthのトランジスタについて
は基板効果定数を確保し、かつ、相対的に高いVthの
トランジスタについては逆短チャネル効果を防止する。 【解決手段】 高VthのMIS・FETQHのチャネ
ル不純物層7Hには、低VthのMIS・FETQLの
チャネル不純物層7Lの不純物元素よりも軽い不純物元
素を導入した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路装
置およびその製造技術に関し、特に、電位の異なる2種
以上のしきい電圧を有する半導体集積回路装置に適用し
て有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばマイクロプロセッサ(microproce
ssor unit )等のような高速動作が要求される半導体集
積回路装置においては、消費電力と動作周波数とがトレ
ードオフの関係にある。すなわち、高速化するためには
MIS(Metal Insulator Semiconductor )トランジス
タのしきい電圧(Vth)を下げてドレイン電流を増加
させることが必要となるが、オフ電流も増加するため消
費電力も増大するという問題が生じる。これを防止する
ため、電位の異なる2種以上のVthを設けて、半導体
集積回路装置の動作周波数を決める論理回路のVthの
みを下げるという設計方式が提案されている。
【0003】なお、動作速度を維持したまま消費電力を
下げる技術としては、例えば日経BP社、1996年8
月1日発行、「日経マイクロデバイス」P57〜P66
に記載があり、ここには、上記した設計方式とは異なり
Vthを可変にすることで低消費電力を実現する方式で
あって、回路動作時には低電力化および高速化のために
Vthを低くし、回路待機時にはリーク電流を低減する
ためにVthを高くする技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記2種以
上のVthを設けて所定の論理回路のVthのみ下げる
設計技術においては、以下の課題があることを本発明者
が見出した。
【0005】すなわち、この設計方式の場合、大部分の
MISトランジスタが相対的に低いVthのMISトラ
ンジスタ(以下、低VthのMISトランジスタとい
う)となるため、エージング時に熱暴走が生じる。この
対策として、エージング時にバックバイアスを印加して
しきい電圧を上げる必要が生じるが、低VthのMIS
トランジスタはチャネルドーズ量が少ないために、基板
効果定数が小さく、バックバイアスを印加してもVth
が必要な程度までに上がらないという問題がある。
【0006】そこで、本発明者の検討結果によれば、基
板効果と低Vth化との両立を図るため、低VthのM
ISトランジスタのチャネル形成用の不純物濃度プロフ
ァイルは、接合深さ以内の深さにピーク濃度を持つよう
に設定し、トータルドーズ量を所定量以上に保ちつつ、
かつ、半導体基板の表面不純物濃度を下げることが必要
であることが見出された。
【0007】このようなチャネル領域の不純物濃度プロ
ファイルは、相対的に重い元素を導入することで実現さ
れるが、同じ不純物元素を相対的に高いVthのMIS
トランジスタ(以下、高VthのMISトランジスタ)
に用いるとドーズ量を多くする必要が生じるため、半導
体基板に点欠陥が生じ、ソース・ドレイン用の不純物濃
度プロファイルの変調をきたし、逆短チャネル効果が生
じて、Vthのばらつきが増加する問題が生じる。な
お、逆短チャネル効果とチャネルイオン注入との関係に
ついては、例えばIED97:P227〜P230に記
載されている。
【0008】そこで、本発明の目的は、相対的に低いV
thのトランジスタについては基板効果定数を確保し、
かつ、相対的に高いVthのトランジスタについては逆
短チャネル効果を防止することのできる技術を提供する
ことにある。
【0009】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
次のとおりである。
【0011】本発明の半導体集積回路装置は、異なるし
きい電圧を2以上有する半導体集積回路装置において、
相対的に高いしきい電圧を有する第1のトランジスタに
おける第1導電型のチャネル領域には、相対的に低いし
きい電圧を有する第2のトランジスタにおける第1導電
型のチャネル領域の不純物元素よりも軽い不純物元素を
導入したものである。
【0012】また、本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、半導体基板に相対的に高いしきい電圧の第1の
トランジスタと、相対的に低いしきい電圧の第2のトラ
ンジスタとを設けている半導体集積回路装置の製造方法
において、(a)前記半導体基板の前記第1のトランジ
スタ形成領域および前記第2のトランジスタ形成領域
に、ウエル形成用の不純物および第1導電型のチャネル
形成用の第1の不純物を導入する工程と、(b)前記半
導体基板の前記第2のトランジスタ形成領域に、ウエル
形成用の不純物および前記第1の不純物よりも軽い不純
物であって第1導電型のチャネル形成用の第2の不純物
を導入する工程と、(c)前記(a)工程および(b)
工程後に、前記第1のトランジスタおよび第2のトラン
ジスタのゲート絶縁膜を半導体基板上に形成する工程
と、(d)前記ゲート絶縁膜を形成した後、その上に、
前記第1のトランジスタおよび第2のトランジスタのゲ
ート電極を形成する工程とを有するものである。
【0013】さらに、本発明の半導体集積回路装置の製
造方法は、半導体基板に相対的に高いしきい電圧の第1
のトランジスタと、相対的に低いしきい電圧の第2のト
ランジスタとを設けている半導体集積回路装置の製造方
法において、(a)前記半導体基板の前記第1のトラン
ジスタ形成領域に、ウエル形成用の不純物および第1導
電型のチャネル形成用の第1の不純物を導入する工程
と、(b)前記(a)工程後、前記半導体基板上にゲー
ト絶縁膜を形成した後、その上に導体膜を形成する工程
と、(c)前記(b)工程後、前記半導体基板の前記第
2のトランジスタ形成領域に、ウエル形成用の不純物お
よび前記第1の不純物よりも軽い不純物であって第1導
電型のチャネル形成用の第2の不純物を前記導体膜を通
過させて導入する工程と、(d)前記(c)工程後に、
前記第1のトランジスタおよび第2のトランジスタのゲ
ート電極を形成する工程とを有するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する(なお、実施の形態を説明す
るための全図において同一機能を有するものは同一の符
号を付し、その繰り返しの説明は省略する)。
【0015】(実施の形態1)図1は本発明の一実施の
形態である半導体集積回路装置の説明図、図2〜図5は
本実施の形態の半導体集積回路装置の製造工程中におけ
る要部断面図、図6および図7は図2〜図5の半導体集
積回路装置の製造工程等を経て得られた半導体集積回路
装置のMISトランジスタ形成領域における不純物濃度
プロファイルを示すグラフ図である。
【0016】まず、本発明の基本構成の一例を図1によ
り説明する。なお、図1には同一の半導体基板1Sに設
けられた低VthのMIS・FETQLおよび高Vth
のMIS・FETQHが示されているが、そのMIS・
FETQL, QHのチャネルの導電型はnチャネルおよ
びpチャネルのいずれでも良いので、ここでは説明を簡
単にするため特に定めていない。
【0017】半導体基板1Sは所定導電型のSi単結晶
からなり、その上部には所定導電型のウエル2Wが形成
されている。また、この半導体基板1Sの主面には分離
部3が形成されている。この分離部3は、半導体基板1
Sの厚さ方向に掘られた分離溝3a内に分離用絶縁膜3
bが埋め込まれて形成されている。ただし、この分離部
3は、溝型に限定されるものではなく、例えば選択酸化
法等によって形成されたフィールド絶縁膜で形成しても
良い。
【0018】この分離部3に囲まれた素子形成領域に
は、上記した低VthのMIS・FETQLおよび高V
thのMIS・FETQHが形成されている。この低V
thのMIS・FETQLのVthは、特に限定されな
いが、例えば0〜0.1V程度である。低VthのMIS
・FETは、主として半導体集積回路装置の中のクリテ
ィカルパスに使用されている。また、高VthのMIS
・FETQHのVthは、特に限定されないが、例えば
0.2 〜0.4 V程度である。この高VthのMIS・FE
TQHは、SRAM(Static Random Access Memory )
やDRAM(Dynamic Random Access Memory)等のよう
なメモリセルまたはPLL(Phase LockedLoop )等の
ようなアナログ系回路に使用されている。
【0019】この低VthのMIS・FETQLおよび
高VthのMIS・FETQHの各々は、半導体基板1
Sに形成された一対の半導体領域4d, 4dと、半導体
基板1Sの主面上に形成されたゲート絶縁膜5iと、そ
の上に形成されたゲート電極6gとを有している。
【0020】一対の半導体領域4d, 4dは、低Vth
のMIS・FETQLおよび高VthのMIS・FET
QHのソース・ドレイン領域を形成する領域であり、互
いに離間する位置に形成されている。各半導体領域4d
は、低不純物濃度領域4d1と、高不純物濃度領域4d2
と、シリサイド層4d3 とを有している。低不純物濃
度領域4d1 は、ホットキャリア効果を抑制するための
領域であり、最もチャネル領域に近い位置に形成されて
いる。また、高不純物濃度領域4d2 は、低不純物濃度
領域4d1 の平面寸法分だけチャネル領域から平面的に
離間した位置に形成されている。この低不純物濃度領域
4d1 および高不純物濃度領域4d2 は、同一導電型に
設定されており、互いに電気的に接続されている。ただ
し、低不純物濃度領域4d1 の導電型を決める不純物の
濃度は、高不純物濃度領域4d2のそれに比べて低く設
定されている。また、シリサイド層4d3 は、例えばタ
ングステンシリサイド等からなり、高不純物濃度領域4
d2 の上部に形成されている。
【0021】このような一対の半導体領域4d, 4d間
にチャネル領域が形成される。このチャネル領域には、
チャネル不純物層7H, 7Hが形成されている。チャネ
ル不純物層7L, 7Hは、それぞれ低VthのMIS・
FETQLおよび高VthのMIS・FETQHのVt
hを設定するための不純物が一対の半導体領域4d,4
d間に導入されて形成された領域であり、一般的に、p
チャネル型のMIS・FETならn型に設定され、nチ
ャネル型のMIS・FETならp型に設定される。
【0022】また、半導体領域4dを構成する低不純物
濃度領域4d1 の下部および高不純物濃度領域4d2 の
チャネル領域側の底部角の近傍にはポケット領域8が形
成されている。このポケット領域8は、ソース・ドレイ
ン間のパンチスルーを抑制するための領域であり、半導
体領域4dの導電型とは反対の導電型になるように設定
されている。
【0023】ゲート絶縁膜5iは、例えばシリコン酸化
膜からなる。ただし、ゲート絶縁膜5iを酸窒化膜(S
iON)で形成しても良い。これにより、MIS・FE
Tの電気的特性を向上させることが可能となる。また、
ゲート電極6gは、例えば低抵抗ポリシリコンからなる
導体膜6g1 上にタングステンシリサイド等からなるシ
リサイド層6g2 を設けて構成されている。ただし、ゲ
ート電極6gの構造は、これに限定されるものではなく
種々変更可能であり、例えば低抵抗ポリシリコンの単体
膜構造または低抵抗ポリシリコン上に窒化チタンや窒化
タングステン等のバリア金属膜を介してタングステン等
のような金属膜を設けたポリメタル構造でも良い。な
お、ゲート電極6gの側面には、例えばシリコン酸化膜
またはシリコン窒化膜等からなるサイドウォール9が形
成されている。
【0024】ところで、本発明の技術思想においては、
低VthのMIS・FETQLの上記チャネル不純物層
7Lの不純物濃度ピーク位置が、高VthのMIS・F
ETQHのチャネル不純物層7Hの不純物濃度ピーク位
置よりも深くなっている。また、低VthのMIS・F
ETQLのチャネル不純物層7Lの不純物元素は、高V
thのMIS・FETQHのチャネル不純物層7Hの不
純物元素よりも重いものが使用されている。
【0025】すなわち、低VthのMIS・FETQL
のチャネル領域におけるチャネル不純物層7Lを相対的
に重い不純物元素で形成することにより、当該チャネル
領域における半導体基板1Sの表面不純物濃度を低くす
ることができるのでVthを低くでき、かつ、チャネル
不純物層7Lを形成するための不純物のドーズ量を高く
設定できるので基板効果定数を増加させることが可能と
なる。そして、低VthのMIS・FETQLにおける
基板効果定数を増加させることができるので、エージン
グ等に際してはバックバイアスを印加することで当該V
thを高くすることができ、熱暴走を防止することが可
能となる。
【0026】一方、高VthのMIS・FETQHのチ
ャネル領域におけるチャネル不純物層7Hを相対的に軽
い不純物元素で形成することにより、当該不純物元素が
軽く拡散し易いので半導体基板1Sの表面不純物濃度が
低下しないようにできる結果、チャネル不純物層7Hを
形成するための不純物のドーズ量を低く設定することが
可能となる。したがって、当該ドーズ量を多くしなけれ
ばならなかった場合に生じた点欠陥やそれに起因するソ
ース・ドレイン用の不純物の濃度プロファイル変調を抑
制でき、逆短チャネル効果を抑えることができるので、
高VthのMIS・FETQHにおけるVthのばらつ
きを抑制することが可能となる。
【0027】次に、本発明を、例えば高速CMIS(Co
mplimentary MIS )プロセッサに適用した場合を一例と
して、本実施の形態1の半導体集積回路装置の製造方法
を図2〜図5により説明する。なお、図2〜図5におい
て、左側は低VthのMIS・FET形成領域を示し、
右側は高VthのMIS・FET形成領域を示してい
る。さらに、低VthのMIS・FET形成領域および
高VthのMIS・FET形成領域の各々において左側
はpチャネル型のMIS・FET(以下、pMISと略
す)形成領域を示し、右側はnチャネル型のMIS・F
ET(以下、nMISと略す)形成領域を示している。
【0028】まず、図2に示すように、例えばp- 型の
シリコン単結晶からなる半導体基板1Sの主面に溝型の
分離部3を形成する。この分離部3は、半導体基板1S
の厚さ方向に分離溝3aを掘った後、その分離溝3aを
含む半導体基板1Sの主面上に、例えばシリコン酸化膜
等からなる分離用絶縁膜3bをCVD法で被着し、さら
にその後、分離溝3a内以外の領域の分離用絶縁膜3b
をCMP(Chemical Mechanical Polishing )法等によ
り削ることで形成されている。
【0029】続いて、低VthのpMIS形成領域にn
ウエル2NWL およびチャネル不純物層7PLを形成す
る。すなわち、不純物導入領域が露出され、かつ、他の
領域が被覆されるようなフォトレジストパターンを形成
した後、これをマスクとして、nウエル2NWL 形成用
の不純物およびチャネル不純物層7PL形成用の不純物
をイオン注入法等により半導体基板1Sに導入する。
【0030】このnウエル2NWL には、例えばリンが
導入されており、そのイオン打ち込みエネルギーは、例
えば400keV〜700keV程度、そのドーズ量
は、例えば1〜4×1013/cm2 程度である。また、
チャネル不純物層7PLには、例えばヒ素またはアンチ
モンが導入されており、そのイオン打ち込みエネルギー
は、例えば200keV程度、そのドーズ量は、例えば
5×1011/cm2 程度である。
【0031】続いて、上記フォトレジストパターンを除
去した後、低VthのnMIS形成領域にpウエル2P
WL およびチャネル不純物層7NLを形成する。その方
法は、低VthのpMIS形成領域のnウエル2NWL
およびチャネル不純物層7PLと同様なので説明を省略
する。
【0032】このpウエル2PWL には、例えばホウ素
が導入されており、そのイオン打ち込みエネルギーは、
例えば170keV〜300keV程度、そのドーズ量
は、例えば上記nウエル2NWL の場合と同じである。
また、チャネル不純物層7NLには、例えばインジウム
または2フッ化ホウ素が導入されており、そのイオン打
ち込みエネルギーは、例えば190keV程度、そのド
ーズ量は、例えば上記チャネル不純物層7PLの場合と
同じである。
【0033】次いで、図3に示すように、高Vthのp
MIS形成領域にnウエル2NWHおよびチャネル不純
物層7PHを形成する。その方法は、低VthのpMI
S形成領域のnウエル2NWL およびチャネル不純物層
7PLと同様なので説明を省略する。また、このnウエ
ル2NWH を形成するための不純物、イオン打ち込みエ
ネルギーおよびドーズ量についても、上記したnウエル
2NWL 形成の場合と同じである。ただし、この場合の
チャネル不純物層7PHには、上記チャネル不純物層7
PL形成用の不純物よりも相対的に軽い不純物が導入さ
れており、例えばリンが用いられている。また、そのイ
オン打ち込みエネルギーは、例えば20keV程度、そ
のドーズ量は、例えば1.5×1012/cm2 程度であ
る。
【0034】続いて、高VthのnMIS形成領域にp
ウエル2PWH およびチャネル不純物層7NHを形成す
る。その方法は、低VthのnMIS形成領域のpウエ
ル2PWL およびチャネル不純物層7NLと同様なので
説明を省略する。また、このpウエル2PWH を形成す
るための不純物、イオン打ち込みエネルギーおよびドー
ズ量についても、上記したpウエル2PWL 形成の場合
と同じである。ただし、この場合のチャネル不純物層7
NHには、上記チャネル不純物層7NLで形成用の不純
物よりも相対的に軽い不純物が導入されており、例えば
ホウ素が用いられている。また、そのイオン打ち込みエ
ネルギーは、例えば10keV程度、そのドーズ量は、
例えば上記チャネル不純物層7PHの場合と同じであ
る。
【0035】次いで、図4に示すように、ゲート絶縁膜
5iを半導体基板1Sの主面上に酸化法等により形成し
た後、その上に、例えば厚さ200nm〜300nm程
度のポリシリコン膜をCVD法等により被着し、さら
に、そのポリシリコン膜をフォトリソグラフィ技術およ
びドライエッチング技術等によりパターニングすること
によりゲート電極6gを形成する。
【0036】続いて、低VthのpMIS形成領域およ
び高VthのpMIS形成領域の各々に低不純物濃度領
域4pd1 およびポケット領域8aを形成する。すなわ
ち、不純物導入領域が露出され、かつ、他の領域が被覆
されるフォトレジストパターンを形成した後、そのフォ
トレジストパターンおよびゲート電極6gをマスクとし
て、低不純物濃度形成領域4pd1 形成用の不純物を半
導体基板1Sに導入した後、ポケット領域8形成用の不
純物をイオン注入法等により半導体基板1Sに導入す
る。
【0037】この低不純物濃度領域4pd1 には、例え
ばホウ素が導入され、ポケット領域8aには、例えばリ
ンまたはヒ素が導入されている。なお、ポケット領域8
aを形成するための不純物導入工程に際しては、その不
純物イオンを半導体基板1Sの主面に対して斜め方向か
ら打ち込むようにしても良い。
【0038】同様にして、低VthのnMIS形成領域
および高VthのnMIS形成領域の各々に低不純物濃
度領域4nd1 およびポケット領域8bを形成する。こ
の低不純物濃度領域4nd1 には、例えばリンまたはヒ
素が導入され、ポケット領域8bには、例えばホウ素が
導入されている。
【0039】次いで、半導体基板1Sの主面上に、例え
ばシリコン酸化膜等からなる絶縁膜をCVD法等によっ
て被着した後、その絶縁膜を異方性のドライエッチング
処理によってエッチバックすることにより、図5に示す
ように、ゲート電極6gの側面にサイドウォール9を形
成する。
【0040】続いて、低VthのpMIS形成領域およ
び高VthのpMIS形成領域の各々に高不純物濃度領
域4pd2 を形成する。すなわち、不純物導入領域が露
出され、かつ、他の領域が被覆されるフォトレジストパ
ターンを形成した後、そのフォトレジストパターン、ゲ
ート電極6gおよびサイドウォール9をマスクとして、
高不純物濃度形成領域4pd2 形成用の不純物をイオン
注入法等により半導体基板1Sに導入する。
【0041】この高不純物濃度領域4pd2 には、例え
ば2フッ化ホウ素が導入されており、そのイオン打ち込
みエネルギーは、例えば50keV程度、ドーズ量は、
例えば2×1015/cm2 程度である。この際、各々の
pMIS形成領域のゲート電極6gにも2フッ化ホウ素
が導入される。
【0042】同様にして、低VthのnMIS形成領域
および高VthのnMIS形成領域の各々に高不純物濃
度領域4nd2 を形成する。この高不純物濃度領域4n
d2には、例えばヒ素が導入されており、そのイオン打
ち込みエネルギーは、例えば80keV程度、ドーズ量
は、例えば上記高不純物濃度領域4pd2 と同じであ
る。この際、各々のnMIS形成領域のゲート電極6g
にもヒ素が導入される。
【0043】このように、一対の半導体領域4pd, 4
ndを形成して、低VthのpMISQPLおよび低V
thのnMISQNLからなる低VthのCMISを形
成し、かつ、高VthのpMISQPHおよび高Vth
のnMISQNHからなる高VthのCMISを形成す
る。
【0044】なお、以上のような工程の後、半導体基板
1Sの主面上に、例えばタングステン等のような金属膜
をスパッタリング法等により被着した後、半導体基板1
Sに対して熱処理を施すことにより、当該金属膜と半導
体基板1Sおよびゲート電極6gとの接触部にシリサイ
ド層を形成し、図1に示したサリサイド構造を形成して
も良い。
【0045】このようにして形成されたpMISQP
L, QPHおよびnMISQNL, QNHの不純物濃度
プロファイルを図6および図7に示す。なお、図6およ
び図7において横軸は半導体基板の深さを示し、縦軸は
不純物濃度を示している。
【0046】図6に示すように、低VthのpMISの
チャネル不純物層7PLの不純物濃度プロファイルは、
高VthのpMISのチャネル不純物層7PHの不純物
濃度プロファイルよりも急峻なプロファイルを示し、そ
のピーク位置がp型の高不純物濃度領域4pd2 の接合
深さよりも浅い。
【0047】また、図7に示すように、nMISの場合
もpMISの場合と同様に、低VthのnMISのチャ
ネル不純物層7NLの不純物濃度プロファイルは、高V
thのnMISのチャネル不純物層7NHの不純物濃度
プロファイルよりも急峻なプロファイルを示し、そのピ
ーク位置がn型の高不純物濃度領域4nd2 の接合深さ
よりも浅い。
【0048】このように、本実施の形態1によれば、以
下の効果が得られる。
【0049】(1).低VthのMIS・FETQLのチャ
ネル領域におけるチャネル不純物層7Lを相対的に重い
不純物元素で形成することにより、低VthのMIS・
FETQLにおける基板効果定数を増加させることがで
きるので、エージング等に際してはバックバイアスを印
加することで当該Vthを高くすることができ、熱暴走
を防止することが可能となる。
【0050】(2).高VthのMIS・FETQHのチャ
ネル領域におけるチャネル不純物層7Hを相対的に軽い
不純物元素で形成することにより、チャネル不純物層7
H形成用の不純物のドーズ量を低減できるので、そのド
ーズ量を多くしなければならなかった場合に生じた点欠
陥やそれに起因するソース・ドレイン用の不純物の濃度
プロファイル変調を抑制でき、逆短チャネル効果を抑え
ることが可能となる。この結果、高VthのMIS・F
ETQHにおけるVthのばらつきを抑制することが可
能となる。
【0051】(3).上記(1) 、(2) により、低VthのM
IS・FETQLおよび高VthのMIS・FETQH
を有する半導体集積回路装置の歩留まりおよび信頼性を
向上させることが可能となる。
【0052】(実施の形態2)図8〜図10は本発明の
他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中
における要部断面図である。
【0053】まず、本実施の形態2においては、図8に
示すように、低VthのpMIS形成領域および高Vt
hのpMIS形成領域にnウエル2NWL,2NWH およ
びチャネル不純物層7PL, 7PLを形成した後、低V
thのnMIS形成領域および高VthのnMIS形成
領域にpウエル2PWL,2PWH およびチャネル不純物
層7NL, 7NLを形成する。
【0054】すなわち、低Vthおよび高VthのpM
IS形成領域の両方が露出され、かつ、他の領域が被覆
されるようなフォトレジストパターンを形成した後、こ
れをマスクとして、前記実施の形態1と同じイオン打ち
込みエネルギーで、かつ、同じドーズ量で、nウエル2
NWL,2NWH 形成用の不純物およびチャネル不純物層
7PL, 7PL形成用の不純物をイオン注入法等により
半導体基板1Sに導入する。その後、そのフォトレジス
トパターンを除去し、低Vthおよび高VthのnMI
S形成領域の両方が露出され、かつ、他の領域が被覆さ
れるようなフォトレジストパターンを形成した後、これ
をマスクとして、前記実施の形態1と同じイオン打ち込
みエネルギーで、かつ、同じドーズ量で、pウエル2P
WL,2PWH 形成用の不純物およびチャネル不純物層7
NL, 7NL形成用の不純物をイオン注入法等により半
導体基板1Sに導入する。
【0055】続いて、図9に示すように、高VthのM
IS・FET形成領域のみに選択的に、チャネル不純物
層7PH2,7NH2 を形成する。
【0056】すなわち、高VthのpMIS形成領域が
露出され、かつ、他の領域が被覆されるようなフォトレ
ジストパターンを形成した後、これをマスクとして、チ
ャネル不純物層7PH2 形成用の不純物をイオン注入法
等により半導体基板1Sに導入する。その後、そのフォ
トレジストパターンを除去し、高VthのnMIS形成
領域が露出され、かつ、他の領域が被覆されるようなフ
ォトレジストパターンを形成した後、これをマスクとし
て、チャネル不純物層7NH2 形成用の不純物をイオン
注入法等により半導体基板1Sに導入する。
【0057】この際のチャネル不純物層7PH2,7NH
2 のドーズ量は、チャネル不純物層7PL, 7NLの不
純物が加算されることを考慮して、前記実施の形態1の
チャネル不純物層7PH, 7NHの不純物濃度よりも低
く、共に、例えば1×1012/cm2 程度である。ま
た、イオン種、イオン打ち込みエネルギーは、前記実施
の形態1と同様に、チャネル不純物層7PH2 が、例え
ばリンで、20keV程度、チャネル不純物層7NH2
が、例えばホウ素で、10keV程度である。
【0058】その後、前記実施の形態1と同様にして、
図10に示すように、低VthのpMIS、低Vthの
nMIS、高VthのpMISおよび高VthのnMI
Sを半導体基板1S上に形成する。
【0059】このような本実施の形態2によれば、前記
実施の形態1で得られた効果の他に、以下の効果が得ら
れる。
【0060】(1).低Vthおよび高VthのMIS・F
ETのウエルおよびチャネル不純物層を形成するための
フォトレジストマスクの枚数を低減することができる。
すなわち、フォトレジスト膜の塗布、プリベーク、露
光、現像およびポストベーク等のような一連のフォトリ
ソグラフィ工程を減らすことが可能となる。
【0061】(2).上記(1) により、半導体集積回路装置
の製造時間を短縮することができる。
【0062】(3).上記(1) により、異物付着率を低減で
きるので、半導体集積回路装置の歩留まりおよび信頼性
をさらに向上させることが可能となる。
【0063】(4).上記(1) 〜(3) により、材料の低減お
よび歩留まりの向上等により半導体集積回路装置の製造
コストを低減することができるので、半導体集積回路装
置のコスト低減を推進することが可能となる。
【0064】(実施の形態3)図11〜図13は本発明
の他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程
中における要部断面図である。
【0065】まず、本実施の形態3においては、前記実
施の形態1の図2で説明した工程を経た後、図11に示
すように、半導体基板1S上に、ゲート絶縁膜5iを形
成し、さらに、その上に、例えば厚さ30nm程度の低
抵抗ポリシリコン等からなる導体膜10をCVD法等に
よって被着する。
【0066】続いて、図12に示すように、高Vthの
pMIS形成領域にnウエル2NWH およびチャネル不
純物層7PHを形成した後、高VthのnMIS形成領
域にpウエル2PWH およびチャネル不純物層7NHを
形成する。
【0067】すなわち、高VthのpMIS形成領域が
露出され、かつ、他の領域が被覆されるようなフォトレ
ジストパターンを形成した後、これをマスクとして、n
ウエル2NWH 形成用の不純物およびチャネル不純物層
7PH形成用の不純物を、イオン注入法等により導体膜
10を通過させて半導体基板1Sに導入する。この場合
のイオン打ち込みエネルギーおよびドーズ量は、前記実
施の形態1と同じで良い。その後、そのフォトレジスト
パターンを除去した後、高VthのpMIS形成領域の
場合と同様にして、pウエル2PWH 形成用の不純物お
よびチャネル不純物層7NH形成用の不純物を、イオン
注入法等により導体膜10を通過させて半導体基板1S
に導入する。この場合のイオン打ち込みエネルギーおよ
びドーズ量も、前記実施の形態1と同じで良い。
【0068】その後、導体膜10上に、例えば低抵抗ポ
リシリコンの単体膜、シリサイドの単体膜またはバリア
金属膜を介して金属膜を積み重ねた複合膜からなる導体
膜をCVD法で被着した後、これをフォトリソグラフィ
技術およびドライエッチング技術によりパターニングす
ることにより、図13に示すように、導体膜10および
導体膜11からなるゲート電極6gを形成し、前記実施
の形態1と同様にして、低VthのpMISQPL、低
VthのnMISQNL、高VthのpMISQPHお
よび高VthのnMISQNHを半導体基板1S上に形
成する。
【0069】このように、本実施の形態3においては、
前記実施の形態1で得られた効果の他に、以下の効果が
得られる。
【0070】(1).ゲート絶縁膜5iを形成した後に、高
VthのpMISQPHおよびnMISQNHのチャネ
ル不純物層7PH, 7NHを形成することにより、ゲー
ト絶縁膜5i形成時の熱処理によりチャネル不純物層7
PH, 7NH中の相対的に軽い不純物が拡散してしまう
のを防止することができるので、高VthのpMISQ
PHおよびnMISQNHのVthのばらつきを抑制す
ることが可能となる。
【0071】(2).上記(1) により、半導体集積回路装置
の信頼性および歩留まりをさらに向上させることが可能
となる。
【0072】(実施の形態4)図14〜図16は本発明
の他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程
中における要部断面図である。
【0073】まず、本実施の形態4においては、前記実
施の形態2の図8で説明した工程を経た後、図14に示
すように、半導体基板1S上に、ゲート絶縁膜5iを形
成し、さらに、その上に、例えば厚さ30nm程度の低
抵抗ポリシリコン等からなる導体膜10をCVD法等に
よって被着する。
【0074】続いて、図15に示すように、前記実施の
形態2と同様にして、高VthのpMISおよび高Vt
hのnMISのチャネル不純物層7PH2,7NH2 を形
成するが、本実施の形態4では、前記実施の形態3と同
様に、そのチャネル不純物層7PH2,7NH2 を形成す
るための不純物を導体膜10を通過させて半導体基板1
Sに導入する。チャネル不純物層7PH2,7NH2 を形
成するための不純物のイオン種、イオン打ち込みエネル
ギー、ドーズ量は、前記実施の形態2と同じで良い。
【0075】その後、前記実施の形態3と同様にして、
図16に示すゲート電極6gを形成し、低VthのpM
ISQPL、低VthのnMISQNL、高Vthのp
MISQPHおよび高VthのnMISQNHを半導体
基板1S上に形成する。
【0076】このような本実施の形態4によれば、前記
実施の形態1で得られた効果の他に、前記実施の形態2
および前記実施の形態3で得られた効果を得ることが可
能となる。
【0077】以上、本発明者によってなされた発明を実
施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実
施の形態1〜3に限定されるものではなく、その要旨を
逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでも
ない。
【0078】例えば前記実施の形態1〜3においては、
Si単結晶等の単体構造からなる半導体基板を用いた場
合について説明したが、これに限定されるものではな
く、例えば半導体基板の表面にエピタキシャル層を形成
してなる、いわゆるエピタキシャル基板を用いても良
い。
【0079】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野である高速C
MOSプロセッサに適用した場合について説明したが、
それに限定されるものではなく、例えばDRAM(Dyna
mic Random Access Memory)やSRAM(Static Rando
m Access Memory )等のような半導体メモリ等、低Vt
hのMIS・FETおよび高VthのMIS・FETを
有する他の半導体集積回路装置等に適用できる。
【0080】
【発明の効果】本願によって開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下の通りである。
【0081】(1).本発明によれば、相対的に低いしきい
電圧のトランジスタのチャネル領域には相対的に重い不
純物元素を導入することにより、半導体基板の表面不純
物濃度を低下させることができるのでそのしきい電圧を
低くすることができ、かつ、その不純物のドーズ量を高
く設定できるので基板効果定数を増加させることが可能
となる。このように、相対的に低いしきい電圧のトラン
ジスタの基板効果定数を向上させることができるので、
エージンング時にバックバイアスを印加することでしき
い電圧を高くすることができ、熱暴走を防止することが
可能となる。
【0082】(2).本発明によれば、相対的に高いしきい
電圧のトランジスタのチャネル領域には相対的に軽い不
純物元素を導入することにより、その不純物元素は拡散
し易く半導体基板の表面不純物濃度の低下を抑えること
ができ、その不純物のドーズ量を低く設定することがで
きるので、そのドーズ量を多くしなければならなかった
場合に生じた点欠陥やそれに起因するソース・ドレイン
用の不純物の濃度プロファイル変調を抑制でき、逆短チ
ャネル効果を抑えることが可能となる。このように、相
対的に高いしきい電圧のトランジスタの逆短チャネル効
果を抑えることができるので、しきい電圧のばらつきを
抑制することが可能となる。
【0083】(3).上記(1) および(2) により、電位の異
なる2種以上のしきい電圧を有する半導体集積回路装置
の歩留まりおよび信頼性を向上させることが可能とな
る。
【0084】(4).本発明によれば、相対的に低いしきい
電圧のトランジスタと、相対的に高いしきい電圧のトラ
ンジスタとのウエル領域形成用の不純物を一緒に導入す
ることにより、フォトレジストマスクの枚数を低減する
ことができる。すなわち、フォトレジスト膜の塗布、プ
リベーク、露光、現像およびポストベーク等のような一
連のフォトリソグラフィ工程を減らすことが可能とな
る。
【0085】(5).上記(4) により、電位の異なる2種以
上のしきい電圧を有する半導体集積回路装置の製造時間
を短縮することが可能となる。
【0086】(6).上記(4) により、異物付着率を低減で
きるので、電位の異なる2種以上のしきい電圧を有する
半導体集積回路装置の歩留まりおよび信頼性をさらに向
上させることが可能となる。
【0087】(7).上記(4)〜(6) により、材料の低減お
よび歩留まりの向上等により、電位の異なる2種以上の
しきい電圧を有する半導体集積回路装置の製造コストを
低減することができるので、その半導体集積回路装置の
コスト低減を推進することが可能となる。
【0088】(8).本発明によれば、ゲート絶縁膜を形成
した後に、相対的に高いしきい電圧のトランジスタのチ
ャネル領域に相対的に軽い不純物を導入するすることに
より、ゲート絶縁膜形成時の熱処理により、そのチャネ
ル領域の相対的に軽い不純物が拡散してしまうのを防止
することができるので、その相対的に高いしきい電圧の
トランジスタにおけるしきい電圧のばらつきを抑制する
ことが可能となる。
【0089】(9).上記(8) により、電位の異なる2種以
上のしきい電圧を有する半導体集積回路装置の信頼性お
よび歩留まりをさらに向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である半導体集積回路装
置の説明図である。
【図2】本実施の形態の半導体集積回路装置の製造工程
中における要部断面図である。
【図3】図2に続く半導体集積回路装置の製造工程中に
おける要部断面図である。
【図4】図3に続く半導体集積回路装置の製造工程中に
おける要部断面図である。
【図5】図4に続く半導体集積回路装置の製造工程中に
おける要部断面図である。
【図6】本実施の形態の半導体集積回路装置のpチャネ
ル型のMISトランジスタ形成領域における不純物濃度
プロファイルを示すグラフ図である。
【図7】本実施の形態の半導体集積回路装置のnチャネ
ル型のMISトランジスタ形成領域における不純物濃度
プロファイルを示すグラフ図である。
【図8】本発明の他の実施の形態である半導体集積回路
装置の製造工程中における要部断面図である。
【図9】図8に続く半導体集積回路装置の製造工程中に
おける要部断面図である。
【図10】図9に続く半導体集積回路装置の製造工程中
における要部断面図である。
【図11】本発明の他の実施の形態である半導体集積回
路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図12】図11に続く半導体集積回路装置の製造工程
中における要部断面図である。
【図13】図12に続く半導体集積回路装置の製造工程
中における要部断面図である。
【図14】本発明の他の実施の形態である半導体集積回
路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図15】図14に続く半導体集積回路装置の製造工程
中における要部断面図である。
【図16】図15に続く半導体集積回路装置の製造工程
中における要部断面図である。
【符号の説明】
1S 半導体基板 2W ウエル 2NWL nウエル 2PWL pウエル 2NWH nウエル 2PWH pウエル 3 分離部 3a 分離溝 3b 分離用絶縁膜 4d, 4pd, 4nd 半導体領域 4d1,4pd1,4nd1 低不純物濃度領域 4d2,4pd2,4nd2 高不純物濃度領域 4d3 シリサイド層 5i ゲート絶縁膜 6g ゲート電極 6g1 導体膜 6g2 導体膜 7L チャネル不純物層 7PL チャネル不純物層 7NL チャネル不純物層 7PH チャネル不純物層 7NH チャネル不純物層 8 ポケット領域 8a, 8b ポケット 9 サイドウォール QL, QPL, QNL 低VthのMIS・FET QH, QPH, QNH 高VthのMIS・FET
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯田 雅也 東京都青梅市新町六丁目16番地の3 株式 会社日立製作所デバイス開発センタ内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なるしきい電圧を2以上有する半導体
    集積回路装置において、相対的に高いしきい電圧を有す
    る第1のトランジスタにおける第1導電型のチャネル領
    域には、相対的に低いしきい電圧を有する第2のトラン
    ジスタにおける第1導電型のチャネル領域の不純物元素
    よりも軽い不純物元素を導入したことを特徴とする半導
    体集積回路装置。
  2. 【請求項2】 異なるしきい電圧を2以上有する半導体
    集積回路装置において、相対的に高いしきい電圧のnチ
    ャネル型のMISトランジスタのチャネル領域に導入さ
    れる第III属の不純物元素は、相対的に低いしきい電
    圧のnチャネル型のMISトランジスタにおけるチャネ
    ル領域の第III属の不純物元素よりも軽い不純物元素
    を導入したことを特徴とする半導体集積回路装置。
  3. 【請求項3】 異なるしきい電圧を2以上有する半導体
    集積回路装置において、相対的に高いしきい電圧のpチ
    ャネル型のMISトランジスタのチャネル領域に導入さ
    れる第V属の不純物元素は、相対的に低いしきい電圧の
    pチャネル型のMISトランジスタにおけるチャネル領
    域の第V属の不純物元素よりも軽い不純物元素を導入し
    たことを特徴とする半導体集積回路装置。
  4. 【請求項4】 nチャネル型のMISトランジスタおよ
    びpチャネル型のMISトランジスタからなるCMIS
    トランジスタを半導体基板に設け、異なるしきい電圧を
    2以上有する半導体集積回路装置において、 前記nチャネル型のMISトランジスタのチャネル領域
    には、第III属の不純物元素が導入されており、相対
    的に高いしきい電圧のnチャネル型のMISトランジス
    タのチャネル領域に導入される第III属の不純物元素
    は、相対的に低いしきい電圧のnチャネル型のMISト
    ランジスタにおけるチャネル領域の第III属の不純物
    元素よりも軽い不純物元素からなり、かつ、前記pチャ
    ネル型のMISトランジスタのチャネル領域には、第V
    属の不純物元素が導入されており、相対的に高いしきい
    電圧のpチャネル型のMISトランジスタのチャネル領
    域に導入される第V属の不純物元素は、相対的に低いし
    きい電圧のpチャネル型のMISトランジスタにおける
    チャネル領域の第V属の不純物元素よりも軽い不純物元
    素からなることを特徴とする半導体集積回路装置。
  5. 【請求項5】 半導体基板に相対的に高いしきい電圧の
    第1のトランジスタと、相対的に低いしきい電圧の第2
    のトランジスタとを設けている半導体集積回路装置の製
    造方法において、(a)前記半導体基板の前記第1のト
    ランジスタ形成領域に、ウエル形成用の不純物および第
    1導電型のチャネル形成用の第1の不純物を導入する工
    程と、(b)前記半導体基板の前記第2のトランジスタ
    形成領域に、ウエル形成用の不純物および前記第1の不
    純物よりも軽い不純物であって第1導電型のチャネル形
    成用の第2の不純物を導入する工程と、(c)前記
    (a)工程および(b)工程後に、前記第1のトランジ
    スタおよび第2のトランジスタのゲート絶縁膜を半導体
    基板上に形成する工程と、(d)前記ゲート絶縁膜を形
    成した後、その上に、前記第1のトランジスタおよび第
    2のトランジスタのゲート電極を形成する工程とを有す
    ることを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 半導体基板に相対的に高いしきい電圧の
    第1のトランジスタと、相対的に低いしきい電圧の第2
    のトランジスタとを設けている半導体集積回路装置の製
    造方法において、(a)前記半導体基板の前記第1のト
    ランジスタ形成領域および前記第2のトランジスタ形成
    領域に、ウエル形成用の不純物および第1導電型のチャ
    ネル形成用の第1の不純物を導入する工程と、(b)前
    記半導体基板の前記第2のトランジスタ形成領域に、ウ
    エル形成用の不純物および前記第1の不純物よりも軽い
    不純物であって第1導電型のチャネル形成用の第2の不
    純物を導入する工程と、(c)前記(a)工程および
    (b)工程後に、前記第1のトランジスタおよび第2の
    トランジスタのゲート絶縁膜を半導体基板上に形成する
    工程と、(d)前記ゲート絶縁膜を形成した後、その上
    に、前記第1のトランジスタおよび第2のトランジスタ
    のゲート電極を形成する工程とを有することを特徴とす
    る半導体集積回路装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 半導体基板に相対的に高いしきい電圧の
    第1のトランジスタと、相対的に低いしきい電圧の第2
    のトランジスタとを設けている半導体集積回路装置の製
    造方法において、(a)前記半導体基板の前記第1のト
    ランジスタ形成領域に、ウエル形成用の不純物および第
    1導電型のチャネル形成用の第1の不純物を導入する工
    程と、(b)前記(a)工程後、前記半導体基板上にゲ
    ート絶縁膜を形成した後、その上に導体膜を形成する工
    程と、(c)前記(b)工程後、前記半導体基板の前記
    第2のトランジスタ形成領域に、ウエル形成用の不純物
    および前記第1の不純物よりも軽い不純物であって第1
    導電型のチャネル形成用の第2の不純物を前記導体膜を
    通過させて導入する工程と、(d)前記(c)工程後
    に、前記第1のトランジスタおよび第2のトランジスタ
    のゲート電極を形成する工程とを有することを特徴とす
    る半導体集積回路装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 半導体基板に相対的に高いしきい電圧の
    第1のトランジスタと、相対的に低いしきい電圧の第2
    のトランジスタとを設けている半導体集積回路装置の製
    造方法において、(a)前記半導体基板の前記第1のト
    ランジスタ形成領域および第2のトランジスタ形成領域
    に、ウエル形成用の不純物および第1導電型のチャネル
    形成用の第1の不純物を導入する工程と、(b)前記
    (a)工程後、前記半導体基板上にゲート絶縁膜を形成
    した後、その上に導体膜を形成する工程と、(c)前記
    (b)工程後、前記半導体基板の前記第2のトランジス
    タ形成領域に、ウエル形成用の不純物および前記第1の
    不純物よりも軽い不純物であって第1導電型のチャネル
    形成用の第2の不純物を前記導体膜を通過させて導入す
    る工程と、(d)前記(c)工程後に、前記第1のトラ
    ンジスタおよび第2のトランジスタのゲート電極を形成
    する工程とを有することを特徴とする半導体集積回路装
    置の製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002009283A (ja) * 2000-04-19 2002-01-11 Seiko Instruments Inc 半導体素子及びその製造方法
JP2007158105A (ja) * 2005-12-06 2007-06-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd 集積回路およびその製造方法
JP2008042059A (ja) * 2006-08-09 2008-02-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体装置及びその製造方法
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