JPH11329219A - 電子源及び該電子源の製造方法及びその通電活性化方法と装置と前記電子源を用いた画像形成装置 - Google Patents

電子源及び該電子源の製造方法及びその通電活性化方法と装置と前記電子源を用いた画像形成装置

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JPH11329219A
JPH11329219A JP10137193A JP13719398A JPH11329219A JP H11329219 A JPH11329219 A JP H11329219A JP 10137193 A JP10137193 A JP 10137193A JP 13719398 A JP13719398 A JP 13719398A JP H11329219 A JPH11329219 A JP H11329219A
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Yoichi Ando
洋一 安藤
Eiji Yamaguchi
英司 山口
Tomotake Suzuki
朝岳 鈴木
Takahiro Oguchi
高弘 小口
Makiko Mori
真起子 森
Hidetoshi Suzuki
英俊 鱸
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無効電流を減少させるとともに、所定の素子
を活性化し全体として均一な特性の電子放出素子を有す
る電子源とその製造方法を提供する。 【解決手段】 ライン選択部102で電子源101の行
配線を順次選択して第1の電圧を印加し、非選択の行配
線に第2の電圧を、更にはその選択した行配線に接続さ
れている各素子に画素選択部106を介して第2の電圧
を印加する。その際、電流検出部107により各素子を
流れる電流値を求め、その電流値が目標値になった素子
への第2の電圧の印加を停止する。こうして、その選択
されている行配線に接続されている全ての素子の数の半
分の数の素子の活性化が終了すると、ライン選択部10
2で選択されていない非選択の行配線の電圧を第2の電
圧から接地に切替える。これにより半選択の素子の数を
減らして無効電流を少なくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子源とその製造
方法及びその応用である画像形成装置に関し、より詳し
くは表面伝導型電子放出素子を多数備える電子源と、そ
の製造方法と通電活性化方法と装置及び前記電子源を用
いた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子放出素子として熱陰極素
子と冷陰極素子の2種類が知られている。このうち冷陰
極素子では、例えば、電界放出型素子(以下FE型と記
す)や、金属/絶縁層/金属型放出素子(以下MIM型
と記す)や、表面伝導型放出素子などが知られている。
【0003】FE型の例としては、例えば、W. P. Dyke
& W. W. Dolan,“Field emission”, Advance in Ele
ctron Physics, 8, 89 (1956)や、或は、C. A. Spind
t,“Physical properties of thin-film field emissi
on cathodes with molybdenumcones”, J. Appl. Phy
s., 47, 5248 (1976)などが知られている。
【0004】また、MIM型の例としては、例えば、C.
A. Mead,“Operation of tunnel-emission Devices,
J. Appl. Phys., 32,646 (1961)などが知られている。
【0005】表面伝導型放出素子としては、例えば、M.
I. Elinson, Radio E-ng. Electron Phys., 10, 1290,
(1965)や、後述する他の例が知られている。
【0006】表面伝導型放出素子は、基板上に形成され
た小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すことにより
電子放出が生ずる現象を利用するものである。この表面
伝導型放出素子としては、前記エリンソン(Elinson)等
によるSnO2薄膜を用いたものの他に、Au薄膜によ
るもの[G. Dittmer:“Thin Solid Films”, 9,317 (1
972)]や、In2O3/SnO2薄膜によるもの[M. Hart
well and C. G. Fonstad:”IEEE Trans. ED Conf.”,
519 (1975)]や、カーボン薄膜によるもの[荒木久
他:真空、第26巻、第1号、22(1983)]等が
報告されている。
【0007】これらの表面伝導型放出素子の素子構成の
典型的な例として、図36に前述のM. Hartwellらによ
る素子の平面図を示す。同図において、3001は基板
で、3004はスパッタで形成された金属酸化物よりな
る導電性薄膜である。導電性薄膜3004は図示のよう
にH字形の平面形状に形成されている。この導電性薄膜
3004に、後述の通電フォーミングと呼ばれる通電処
理を施すことにより、電子放出部3005が形成され
る。図中の間隔Lは、0.5〜1[mm],幅Wは、
0.1[mm]に設定されている。尚、図示の便宜か
ら、電子放出部3005は導電性薄膜3004の中央に
矩形の形状で示したが、これは模式的なものであり、実
際の電子放出部の位置や形状を忠実に表現しているわけ
ではない。
【0008】M. Hartwellらによる素子をはじめとして
上述の表面伝導型放出素子においては、電子放出を行う
前に導電性薄膜3004に通電フォーミングと呼ばれる
通電処理を施すことにより電子放出部3005を形成す
るのが一般的であった。即ち、通電フォーミングとは、
通電により電子放出部を形成するものであり、例えば前
記導電性薄膜3004の両端に一定の直流電圧、もしく
は、例えば1V/分程度の非常にゆっくりとしたレート
で昇圧する直流電圧を印加して通電し、導電性薄膜30
04を局所的に破壊もしくは変形もしくは変質せしめ、
電気的に高抵抗な状態の電子放出部3005を形成する
ことである。尚、局所的に破壊もしくは変形もしくは変
質した導電性薄膜3004の一部には亀裂が発生する。
この通電フォーミング後に導電性薄膜3004に適宜の
電圧を印加した場合には、前記亀裂付近において電子放
出が行われる。
【0009】上述の表面伝導型放出素子は、構造が単純
で製造も容易であることから、大面積にわたり多数の素
子を形成できる利点がある。そこで、例えば本願出願人
による特開昭64−31332号公報において開示され
るように、多数の素子を配列して駆動するための方法が
研究されている。
【0010】また、表面伝導型放出素子の応用について
は、たとえば、画像表示装置、画像記録装置などの画像
形成装置や、荷電ビーム源、等が研究されている。
【0011】特に、画像表示装置への応用としては、例
え本願出願人によるUSP5,066,883公報や特
開平2−257551号公報において開示されているよ
うに、表面伝導型放出素子と電子ビームの照射により発
光する蛍光体とを組み合わせて用いた画像表示装置が研
究されている。表面伝導型放出素子と蛍光体とを組み合
わせて用いた画像表示装置は、従来の他の方式の画像表
示装置よりも優れた特性が期待されている。たとえば、
近年普及してきた液晶表示装置と比較しても、自発光型
であるためバックライトを必要としない点や、視野角が
広い点が優れていると言える。
【0012】発明者らは、上記従来技術に記載したもの
をはじめとして、さまざまな材料、製法、構造の冷陰極
素子を試みてきた。さらに、多数の冷陰極素子を配列し
たマルチ電子源、ならびにこのマルチ電子源を応用した
画像表示装置について研究を行ってきた。
【0013】本願発明者らは、例えば図37に示す電気
的な配線方法によるマルチ電子源を試みてきた。即ち、
冷陰極素子を2次元的に多数個配列し、これらの素子を
図示のようにマトリクス状に配線したマルチ電子源であ
る。
【0014】図中、4001は冷陰極素子を模式的に示
し、4002は行配線、4003は列配線を示してい
る。行配線4002及び列配線4003は、実際には有
限の電気抵抗を有するものであるが、図においては配線
抵抗4004および4005として示されている。上述
のような配線方法を単純マトリクス配線と呼ぶ。なお、
図示の便宜上、6×6のマトリクスで示しているが、マ
トリクスの規模はむろんこれに限ったわけではなく、例
えば画像表示装置用のマルチ電子源の場合には、所望の
画像表示を行うのに足りるだけの素子を配列し配線する
ものである。
【0015】冷陰極素子を単純マトリクス配線したマル
チ電子源においては、所望の電子を出力させるため、行
配線4002および列配線4003に適宜の電気信号を
印加する。例えば、マトリクスの中の任意の1行の冷陰
極素子を駆動するには、選択する行の行配線4002に
は選択電圧Vsを印加し、同時に非選択の行の行配線4
002には非選択電圧Vnsを印加する。これと同期して
列配線4003に電子を出力するための駆動電圧Veを
印加する。この方法によれば、配線抵抗4004および
4005による電圧降下を無視すれば、選択する行の冷
陰極素子には電圧(Ve−Vs)が印加され、また非選択
行の冷陰極素子には電圧(Ve−Vns)が印加される。
これら電圧Ve,Vs,Vnsを適宜の大きさの値にすれ
ば、選択する行の冷陰極素子だけから所望の強度の電子
が出力されるはずであり、また列配線の各々に異なる駆
動電圧Veを印加すれば、選択する行の素子の各々から
異なる強度の電子が出力されるはずである。また、駆動
電圧Veを印加する時間の長さを変えれば、電子が出力
される時間の長さも変えることができるはずである。こ
こで、選択時の素子印加電圧(Ve−Vs)を以下Vfと
呼ぶ。さらに単純マトリクス配線したマルチ電子源から
電子を得る別の手法として、列配線に駆動電圧Veを印
加するための電圧源を接続するのではなく、所望の電子
を出力するのに必要な電流を供給するための電流源を接
続して駆動する方法もある。ここで、電子源に流れる電
流を以下素子電流Ifと呼び、放出される電子量を放出
電流Ieと呼ぶ。
【0016】したがって、冷陰極素子を単純マトリクス
配線したマルチ電子源はいろいろな応用可能性があり、
例えば画像情報に応じた電気信号を適宜印加すれば、画
像表示装置用の電子源として好適に用いることができ
る。
【0017】既に述べたように、表面伝導型放出素子の
電子放出部を形成する際には、該薄膜を局所的に破壊も
しくは変形もしくは変質させて亀裂を形成する処理(フ
ォーミング処理)を行う。好適には、導電性薄膜への通
電で行うことができる(通電フォーミング)。この後さ
らに通電活性化処理を行うことにより電子放出特性を大
幅に改善することが可能である。即ち、通電活性化処理
とは、通電フォーミング処理により形成された電子放出
部に適宜の条件で通電を行って、その近傍に炭素もしく
は炭素化合物を堆積せしめる処理のことである。例えば
適宜の分圧の有機物が存在し、全圧が10のマイナス4
乗〜10のマイナス5乗[torr]の真空雰囲気中におい
て、電圧パルスを定期的に印加することにより、電子放
出部の近傍に単結晶グラファイト、多結晶グラファイ
ト、非晶質カーボンのいずれかか、もしくはその混合物
を500[オングストローム]以下の膜厚で堆積させ
る。ただし、この条件はほんの一例であって、表面伝導
型放出素子の材質や形状により適宜変更されるべきであ
るのは言うまでもない。
【0018】この様な処理を行うことにより、通電フォ
ーミング直後と比較して、同じ印加電圧における放出電
流を典型的には100倍以上増加させることが可能であ
る。(なお、通電活性化終了後には、真空雰囲気中の有
機物の分圧を低減させるのが望ましい)。したがって、
上述の多数の表面伝導型放出素子を単純マトリクス配線
したマルチ電子ビーム源を製造する際においても、各素
子に通電活性化処理を行うのが望ましいことは言うまで
もない。
【0019】このような活性化工程を付加することで、
表面伝導型放出素子の電子放出特性の向上が計られた
が、これを単純マトリックス配線などのマルチ表面伝導
型放出素子に適用した場合には、さらに以下のような問
題点が発生した。
【0020】例えばm行n列の単純マトリクス配列され
た素子の構成で、1〜m行までのラインを順番に一定時
間ずつ活性化していく場合の、この単純マトリクス配置
された素子を活性化する際の等価回路を図38に示す。
この図は、2ライン目に活性化のための電圧波形(例え
ば図44)を印加している様子を示している。ここで各
ラインの活性化時間は、図39に示したような単素子の
活性化特性等から求めて決定されるが、実際には個々の
素子で活性化の進行速度や、最終的に達する素子電流
(If)、放出電流(Ie)が異なる。これを図40に示
す。
【0021】活性化終了時間が一律に、図に示すような
時間を取ってしまったとすると、a,b,cの各素子に
おいて活性化終了時の素子電流Ifがそれぞれ異なった
値になってしまう。これと対応して放出電流Ieもそれ
ぞれの素子で異なってしまう。これと同様なことがライ
ン単位に活性化を実施した場合にも生じ、最終的に製造
された表面伝導型放出素子の各電子放出素子の放出特性
がばらばらになってしまうという問題が発生した。つま
り、理想的には、活性化時の各素子毎の素子電流をモニ
タして活性化の進行度合を把握し、目標の素子電流If
に達成した素子については活性化を終了することによ
り、活性化後の素子特性を揃えることが必要になる。し
かしながら従来、活性化が行われる有機物が存在する真
空下(活性化雰囲気)では、任意の素子を選択して活性
化することは困難であった。
【0022】この理由について図41を用いて説明す
る。この図41は、m行n列の単純マトリクス配列の素
子において、2行目の1列目と2列目の素子のみ(この
素子を、F(2,1),F(2,2)とする)を活性化
している状態を示している。図で示したとおり、2行目
の配線にはVf/2の波高値のパルス電圧、また1列目
と2列目の配線にはVf/2の波高値の電圧パルスが印
加され(ここでVfは活性化電圧)、そのほかの配線は
全て0V、すなわち接地されている。このとき、F
(2,1)及びF(2,2)には活性化電圧Vfが印加
されるが、2行目のその他の素子(F(2,3),F
(2,4)…F(2,n))及び、1列目、2列目、の
その他の素子(F(1,1),F(3,1)…F(m,
1),F(1,2),F(3,2)…F(n,1))に
ついては、半選択電圧と呼ばれるVf/2の電圧が印加
されることになり、この半選択電圧によって、これらの
素子にも電流(半選択電流、別名、無効電流)が流れ
る。
【0023】この理由について説明するために、活性化
雰囲気において素子の典型的なI−V特性、即ち該素子
に印加される電圧Vfと電流Ifの関係について説明す
る。
【0024】表面伝導型放出素子の典型的なI−V特
性、即ち、該素子に流れる電流(If)と該素子に印加
される電圧(Vf)との関係について図42を用いて説
明する。
【0025】表面伝導型放出素子は、適宜の分圧の有機
物が存在する雰囲気の下においては、該素子に印加され
る電圧(Vf)に対して該素子に流れる電流(If)は必
ずしも一義的に定まるものではない。その特性には大別
して2つの型があるが、この内、第1の型においては該
素子に流れる電流(If)は、印加電圧(Vf)を0
[V]から増加させてゆくにつれて一旦は増加するが、
その後減少に転じ、更にその後はほぼ一定若しくは、微
増傾向を示す。一方、第2の型においては該素子に流れ
る電流(If)は、印加電圧(Vf)を0[V]から増加
させていくにつれて常に増加傾向を示すものである。
【0026】説明の便宜上、上記第1の型を静特性、前
記第2の型を動特性と呼ぶ。図42において、破線は約
1V/分以下の電圧掃引スピードで得られる静特性を示
す。つまり、Vf=0〜V1の領域(A領域)では、素子
に流れる電流(If)は電圧(Vf)の増加に伴い単調増
加し、電圧V1で最大になる。Vf=V1〜V2の領域(B
領域)では、素子に流れる電流(If)は電圧(Vf)の
増加に伴い減少する、いわゆる電圧制御型負性抵抗特性
(VCNR[voltage controlled negativeresistance]
特性という)を示す。更にVf=V2〜Vdの領域(C領
域)では素子に流れる電流(If)は電圧(Vf)の増加
に対してほとんど変化しない。尚、V1は電流Ifが極大
値を示すときの電圧値、V2は電流Ifの減少曲線の接線
のうち最大傾き接線のVf軸切片である。一方、素子か
らの放出電流(Ie)は電圧(Vf)の増加に伴いVeを
電子放出閾値として増加していく。
【0027】また、図中実線は、約10V/秒以上の電
圧掃引スピードで得られる動特性を示している。つまり
最大電圧がVdで掃引した場合(図中If(Vd)曲線参
照)、Ve付近から素子に流れる電流(If)が徐々に
増加し、Vdで静特性のIfとほぼ一致する。最大電圧が
V2で掃引した場合(図中If(V2)曲線参照)、同様
にIfは徐々に増加し、V2においては静特性のIfとほ
ぼ一致する。また、最大電圧が上記のA領域内の電圧で
掃引すると、静特性のIfカーブとほぼ一致する。
【0028】もちろん、上記I−V特性に関する静特
性、動特性は素子を構成する材料、素子形態などを変え
ることにより変化するが、一般に良好な電子放出特性を
有する表面伝導型放出素子は、上記3つの領域A〜Cを
有していると言ってよい。実際の駆動電圧Vfは、Veよ
り大きな値に設定される。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】そして、個別活性化す
るために上述したような単純マトリクス駆動をすると、
選択素子以外に半選択電圧Vf/2が印加されることに
なり、これは図42から明らかなように、非選択素子の
素子電流は選択素子の素子電流以上となり、多大な無効
電流が流れることになる。このような無効電流のため、
活性化装置の大型化が必要になるだけでなく、表示パネ
ルの発熱を招き、素子の劣化を加速することになり、更
に基板の材質によっては熱応力によって破壊に至ること
があった。
【0030】また図43に示すように、非選択の素子や
活性化が終了した素子にも半選択電圧が印加されるた
め、最終的に全ての素子への通電活性化が終了した時点
で各素子の電子放出特性がばらついてしまうという問題
があった。
【0031】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、マトリクス状に配置された電子放出部を均一に活性
化する電子源の製造方法及びその装置と通電活性化方法
と装置、この方法により製造された電子源及び該電子源
を用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0032】本発明の目的は、無効電流を減少させると
ともに、所定の素子を活性化することを可能にした電子
源の製造方法及びその装置と通電活性化方法と装置、こ
の方法により製造された電子源及び該電子源を用いた画
像形成装置を提供することにある。
【0033】また本発明の目的は、素子毎の活性化を制
御し、更に各配線の電位の与え方を全電流が最小になる
ようにすることによって、より均一な放出特性を持つ電
子源の製造方法及びその装置と通電活性化方法と装置、
この方法により製造された電子源及び該電子源を用いた
画像形成装置を提供することにある。
【0034】また本発明の目的は、選択された行配線に
接続された素子のうち、活性化が終了した素子の数に応
じて非選択の行配線に印加する電圧を制御することによ
り、無効電流を抑えて素子の特性を均一にする電子源の
製造方法及びその装置と通電活性化方法と装置、この方
法により製造された電子源及び該電子源を用いた画像形
成装置を提供することにある。
【0035】また本発明の他の目的は、行或いは列単位
に段階的に活性化を行うことにより、活性化に要する時
間の短縮と、各素子ごとの素子特性のバラツキを抑えた
電子源の製造方法及びその装置と通電活性化方法と装
置、この方法により製造された電子源及び該電子源を用
いた画像形成装置を提供することにある。
【0036】更に本発明の他の目的は、最初はライン単
位で活性化を行い、その後、各素子単位で活性化処理を
行うことにより、活性化に要する時間を短縮した電子源
の製造方法及びその装置と通電活性化方法と装置、この
方法により製造された電子源及び該電子源を用いた画像
形成装置を提供することにある。
【0037】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の電子放出部の活性化方法は以下のような工程
を備える。即ち、基板上に、複数の第1配線と複数の第
2配線とによって、複数の電子放出素子をマトリックス
状に配置しており、前記電子放出素子それぞれは第1配
線及び第2配線と接続されている電子源における前記電
子放出素子に形成された電子放出部の活性化方法であっ
て、前記電子放出素子に形成された電子放出部に通電し
て活性化する活性化工程を有しており、該活性化工程
が、前記複数の第1配線の内の少なくとも1つの第1配
線を選択して第1の電位であるV1を印加し、前記複数
の第2配線に前記第1の電位とは異なる第2の電位であ
るV2を印加する第1の工程と、前記選択された第1配
線と前記第2の電位が印加される第2配線とにそれぞれ
接続される複数の電子放出部のうち所定の特性になった
電子放出部には第3の電位であるV3を印加する第2の
工程を有しており、該第1及び第2の工程においては、
前記第1の工程において前記第2の電位が印加される第
2配線の内、第2の工程によって第3の電位が印加され
る第2配線の数が所定の数に達するまでは、前記第1の
電位が印加されていない非選択の第1配線には第4の電
位であるV4が印加され、前記第3の電位が印加される
第2配線が所定の数になった後、前記非選択の第1配線
には第5の電位であるV5が印加されるものであり、前
記V1、V2、V3、V4、V5は、 |V2−V1|>|V2−V4| |V2−V1|>|V3−V1| |V2−V1|>|V3−V4| |V2−V1|>|V3−V5| |V2−V1|>|V2−V5| |V3−V4|>|V2−V4| |V2−V5|>|V3−V5| を満たすことを特徴とする。ここで、第1配線というの
はいわゆるマトリックス配置において用いる行配線もし
くは列配線の一方であり、第2配線というのは、行配線
もしくは列配線の他方である。この発明においては、活
性化が主に進行するのは、電圧|V2−V1|が印加さ
れる電子放出部においてである。ここで、前記第1の工
程において前記第2の電位が印加される第2配線の内、
第2の工程によって第3の電位が印加される第2配線の
数が所定の数に達するまでをまず考える。非選択の第1
配線及び第2の電位が印加される第2配線に接続される
電子放出部にかかる電圧である|V2−V4|を|V2
−V1|よりも十分に小さくすることにより該電子放出
部における活性化の進行を抑制することができる。ま
た、選択された行と第1の工程において第2の電位が印
加される列に接続される電子放出部のうち所定の特性に
達したものについては第2の工程によって電位|V3−
V1|がかかるようになり、これは|V2−V1|より
も小さいので必要以上に活性化が進行するのを抑制する
ことができる。またこの時、非選択の第1配線と第3の
電位が印加される第2配線とに接続される電子放出部に
おいては、|V3−V4|が印加されるが、これは|V
2−V1|よりも小さいので必要以上に活性化が進行す
るのを抑制することができる。続いて、第2の工程によ
って第3の電位が印加される第2配線の数が所定の数に
達した後は、非選択の第1配線には第5の電位が印加さ
れ、非選択の第1配線と第3の電位が印加される第2配
線とに接続される電子放出部に印加される|V3−V5
|、非選択の第1配線と第2の電位が印加される第2配
線とに接続される電子放出部に印加される|V2−V5
|、のいずれも|V2−V1|より小さいので活性化の
進行が抑制される。また、特に本発明では、|V3−V
4|>|V2−V4|及び、|V2−V5|>|V3−
V5|とし、非選択の第1配線に印加する電位を、前記
所定の数に達する前後で異ならせることによって活性化
を抑制したい電子放出部であるにも係わらず電圧(|V
2−V1|より小さく、|V2−V4|もしくは|V3
−V5|よりも大きい電圧であり、より具体的には、|
V3−V4|もしくは|V2−V5|)が印加されてし
まう電子放出部の数もしくは該電圧が印加される、のべ
時間を減らすことができる。ここで、好ましくは前記所
定の数は、前記第1の工程において第2の電位が印加さ
れる第2配線の半数である。なお、本願発明に係る電位
の印加とは、接続される電源の出力を調整したり、もし
くはグランドヘの接続(接地)により0[V]を印加す
ることを含むものである。また、前記第2の電位と第4
の電位、もしくは第3の電位と第5の電位を実質的に等
しくすることにより|V2−V4|もしくは|V3−V
5|が印加される電子放出部においては実質的に活性化
の進行を止めることができる。また、第3の電位が印加
される第2配線に接続される電子放出部には、前記第3
の電位が印加される第2配線の数が前記所定の数に達す
るまでの間は、|V3−V1|もしくは|V3−V4|
が印加されるが、第3の電位を、第1の電位と第2の電
位の概略中間の値とすることによって、|V3−V1|
が印加される電子放出部における活性化の進行抑制の程
度と、|V3−V4|が印加される電子放出部における
活性化の進行抑制の程度とを近づけることができる。特
に第2の電位と第4の電位が実質的に等しい場合は、第
3の電位を、第1の電位と第2の電位の概略中間の値と
することによって、|V3−V1|が印加される電子放
出部における活性化の進行抑制の程度と、|V3−V4
|が印加される電子放出部における活性化の進行抑制の
程度とをほぼ等しくすることができる。より具体的に、
例えば実施の形態1に即して説明すると、第1の電位は
−Vf/2であり、第2の電位はVf/2であり、第3の
電位はグランド(0)であり、第4の電位はVf/2で
あり、第5の電位はグランド(0)である。また、前記
第1及び第2の工程において、前記第1の電位の印加
は、前記選択する第1配線を順次変更しながら行うよう
にしてもよい。また、前記電子放出部が前記所定の特性
になったかどうかの判別は、該電子放出部に流れる電流
の値に基づいて行う様にしてもよく、より具体的には、
電子放出部が接続される配線に流れる電流に基づいて判
別すればよい。また、前記活性化工程は、前記第1、第
2、第3、第4、第5のいずれかの電位が印加される行
もしくは第2配線に接続される電子放出部に、所定電圧
のパルスを印加する高抵抗化工程を更に有しており、該
高抵抗化工程を間隔を空けて繰り返す様にしてもよい。
所定電圧のパルスを印加することにより、電子放出部を
所定時間の間高抵抗な状態にすることができる。それに
よって不要な電流が流れるのを抑制することができる。
また、高抵抗な状態を常に保つためには、前記パルスを
印加する前記間隔を、パルス印加によって所望の抵抗状
態を維持できる間隔以内にすればよい。また、前記所定
電圧のパルスの波高値は前記第1の電位と第2の電位の
差にほぼ等しくするとよい。また、前記第1の電位と第
2の電位は極性が互いに異なる電位であったり、前記第
1の電位と第2の電位はパルスで印加するようにしても
よい。
【0038】上記目的を達成するために本発明の電子源
の製造方法は以下のような工程を備える。即ち、また基
板上に複数の表面伝導型放出素子をマトリックス状に配
設した電子源の製造方法であって、基板上に複数の電極
と、前記複数の電極のそれぞれに接続された導電膜と、
前記複数の電極をマトリクス状に接続した複数の行配線
と列配線とを形成する工程と、前記導電膜のそれぞれに
通電して電子放出部を形成するフォーミング工程と、前
記フォーミング工程で形成された電子放出部に通電して
活性化する活性化工程とを有し、前記活性化工程は、
(a)前記基板上の全ての電子放出部に所定電圧のパル
スを印加する高抵抗化工程と、(b)前記複数の行配線
の1つを選択して第1の電圧を印加する工程と、(c)
前記複数の列配線の全てに前記第1の電圧とは異なる第
2の電圧を印加する工程と、(d)前記第1と第2の電
圧の印加時、前記電子放出部のそれぞれに流れる電流値
を検知する工程と、(e)所定時間間隔で前記高抵抗化
工程を繰り返し実行する工程とを有し、選択された行配
線に接続された前記電子放出部における目標電流値以下
の目標値を少なくとも1つ設定する工程と、前記複数の
行配線のそれぞれにおいて当該行配線に接続された電子
放出素子の全てで前記目標電流値以下の目標値が流れる
まで順次前記行配線を選択して前記構成(a)乃至
(e)を繰返し実行し、その後、前記工程(a)乃至
(e)を繰返し実行して前記全ての電子放出部を流れる
電流値が目標電流値となるようにすることを特徴とす
る。
【0039】また、本願に係わる活性化装置の一つの発
明は以下のように構成される。基板上に、複数の第1配
線と複数の第2配線とによって、複数の電子放出素子を
マトリックス状に配置しており、前記電子放出素子それ
ぞれは第1配線及び第2配線と接続されている電子源に
おける、前記電子放出素子に形成された電子放出部の活
性化を行う活性化装置であって、前記複数の第1配線の
内の少なくとも1つの第1配線を選択して電位を印加す
る第1の電位印加手段と、前記複数の第2配線に電位を
印加する第2の電位印加手段とを有しており、該第2の
電位印加手段は、前記複数の第2配線のうち、所定の特
性になっていない電子放出部が接続される第2配線には
第2の電位であるV2を印加し、所定の特性になった電
子放出部が接続される第2配線には第3の電位であるV
3を印加するものであり、前記第1の電位印加手段は、
前記選択した第1配線には第1の電位であるV1を印加
し、非選択の第1配線には、前記第3の電位が印加され
る第2配線が所定の数に達するまでは第4の電位である
V4を印加し、所定の数に達した後は第5の電位である
V5を印加するものであり、前記V1、V2、V3、V
4、V5は、 |V2−V1|>|V2−V4| |V2−V1|>|V3−V1| |V2−V1|>|V3−V4| |V2−V1|>|V3−V5| |V2−V1|>|V2−V5| |V3−V4|>|V2−V4| |V2−V5|>|V3−V5| を満たすことを特徴とする活性化装置である。また、本
願に係わる活性化方法の発明の一つは以下のように構成
される。基板上に、複数の第1配線と複数の第2配線と
によって、複数の電子放出素子をマトリックス状に配置
しており、前記電子放出素子それぞれは第1配線及び第
2配線と接続されている電子源における、前記電子放出
素子に形成された電子放出部の活性化方法であって、前
記電子放出素子に形成された電子放出部に通電して活性
化する活性化工程を有しており、該活性化工程が、前記
複数の第1配線のうちの、少なくともひとつの第1配線
を選択して第1の電位であるV1を印加し、前記複数の
第2配線に前記第1の電位とは異なる第2の電位である
V2を印加する第1の工程と、前記選択された第1配線
と前記第2の電位が印加される第2配線とにそれぞれ接
続される複数の電子放出部のうち第1の特性になった電
子放出部には第3の電位であるV3を印加する第2の工
程を有しており、前記複数の第2配線に接続される電子
放出部全てが前記第1の特性になった後、前記第1の工
程において第2の電位を印加する状態から前記第2の工
程によって第3の電位を印加するように切替える目標値
である特性を前記第1の特性から第2の特性に変更し
て、前記第1の工程と第2の工程を繰り返し、前記特性
が所定の特性になるまで、活性化を行うものであり、前
記第1の電位が第1配線から印加され、第3の電位が第
2配線から印加される電子放出部の活性化は、前記第1
の電位が第1配線から印加され、第2の電位が第2配線
から印加される電子放出部の活性化よりも抑制されるこ
とを特徴とする。また、本発明において、前記第1及び
第2の工程において、前記第1の電位の印加は、前記選
択する第1配線を順次変更しながら行うようにしてもよ
い。また、本発明において、前記電子放出部の特性の判
別は、該電子放出部に流れる電流の値に基づいて行うよ
うにしてもよい。また、この発明において、前記活性化
工程は、前記第1配線及び第2配線に接続される電子放
出部に、所定電圧のパルスを印加する高抵抗化工程を更
に有しており、該高抵抗化工程を間隔を空けて繰り返す
様にしてもよい。また、この発明において、前記第1の
電位と第2の電位は極性が互いに異なる電位である様に
したり、前記第1の電位と第2の電位はパルスで印加す
るようにしてもよい。また、本願に係わる活性化装置の
一つは以下のように構成される。基板上に、複数の第1
配線と複数の第2配線とによって、複数の電子放出素子
をマトリックス状に配置しており、前記電子放出素子そ
れぞれは第1配線及び第2配線と接続されている電子源
における、前記電子放出素子に形成された電子放出部の
活性化を行う活性化装置であって、前記複数の第1配線
の内の少なくとも1つの第1配線を選択して電位を印加
する第1の電位印加手段と、前記複数の第2配線に電位
を印加する第2の電位印加手段とを有しており、該第2
の電位印加手段は、前記複数の第2配線のうち、所定の
特性になっていない電子放出部が接続される第2配線に
は第2の電位であるV2を印加し、第1の特性になった
電子放出部が接続される第2配線には第3の電位である
V3を印加するものであり、前記第1の電位印加手段と
第2の電位印加手段は、前記複数の第2配線に接続され
る電子放出部全てが前記第1の特性になった後、前記第
2の電位を印加する状態から前記第3の電位を印加する
ように切替える目標値である特性を前記第1の特性から
第2の特性に変更して、前記第1の電位印加手段と第2
の電位印加手段による電位印加を繰り返し、前記特性が
所定の特性になるまで、活性化を行うものであり、前記
第1の電位が第1配線から印加され、第3の電位が第2
配線から印加される電子放出部の活性化は、前記第1の
電位が第1配線から印加され、第2の電位が第2配線か
ら印加される電子放出部の活性化よりも抑制されること
を特徴とする。また、本願発明に係る検出方法の一つは
以下のように構成される。基板上に、複数の第1配線と
複数の第2配線とによって、複数の電子放出素子をマト
リックス状に配置しており、前記電子放出素子それぞれ
は第1配線及び第2配線と接続されている電子源におけ
る、前記電子放出素子に形成された電子放出部に流れる
電流の検出方法であって、前記複数の第1配線の内の少
なくとも1つの第1配線を選択して所定の電位であるV
6を印加し、前記複数の第1配線のうちの非選択の第1
配線と、前記複数の第2配線に概略等しい所定の電位で
あるV7を印加して、前記選択された第1配線に接続さ
れる電子放出部それぞれに流れる電流を検出することを
特徴とする電流の検出方法。この電流の検出方法を用い
ることによって、選択した第1配線以外の第1配線に接
続される電子放出部において、第1の配線と第2の配線
によって印加される電位差がほぼなくなるので、精度よ
く電流検出を行うことができる。また、本願に係わる活
性化方法の一つは以下のように構成される。基板上に、
複数の第1配線と複数の第2配線とによって、複数の電
子放出素子をマトリックス状に配置しており、前記電子
放出素子それぞれは第1配線及び第2配線と接続されて
いる電子源における、前記電子放出素子に形成された電
子放出部の活性化方法であって、前記電子放出素子に形
成された電子放出部に通電して活性化する活性化工程
と、該活性化工程で前記第1配線及び第2配線に印加さ
れる電位パターンとは異なる電位パターンを前記第1配
線及び第2配線に印加して前記電子放出部に流れる電流
を検出する検出工程を有していることを特徴とする。こ
の活性化方法において、前記検出工程に、前述の検出方
法を用いると好適である。また、この活性化方法におい
て、前記活性化工程が、前記複数の第1配線の内の少な
くとも1つの第1配線を選択して第1の電位であるV1
を印加し、前記複数の第2配線に前記第1の電位とは異
なる第2の電位であるV2を印加する第1の工程と、前
記選択された第1配線と前記第2の電位が印加される第
2配線とにそれぞれ接続される複数の電子放出部のうち
所定の特性になった電子放出部には第3の電位であるV
3を印加する第2の工程を有しているようにしてもよ
い。また、この活性化方法において、前記特性の判別
を、前述の検出方法によって行うようにするとよい。ま
た、前記第1及び第2の工程において、前記第1の電位
の印加は、前記選択する第1配線を順次変更しながら行
うようにしてもよい。また、前記活性化工程は、前記第
1配線及び第2配線に接続される電子放出部に、所定電
圧のパルスを印加する高抵抗化工程を更に有しており、
該高抵抗化工程を間隔を空けて繰り返すようにしてもよ
い。また、この活性化方法において、前記第1の電位と
第2の電位は極性が互いに異なる電位であったり、前記
第1の電位と第2の電位はパルスで印加するようにして
もよい。また、本願発明に係る検出装置の一つは以下の
ように構成される。基板上に、複数の第1配線と複数の
第2配線とによって、複数の電子放出素子をマトリック
ス状に配置しており、前記電子放出素子それぞれは第1
配線及び第2配線と接続されている電子源における、前
記電子放出素子に形成された電子放出部に流れる電流の
検出装置であって、前記複数の第1配線の内の少なくと
も1つの第1配線を選択して所定の電位であるV6を印
加し、前記複数の第1配線のうちの非選択の第1配線
と、前記複数の第2配線に概略等しい所定の電位である
V7を印加する電位印加手段と、前記選択された第1配
線に接続される電子放出部それぞれに流れる電流を検出
する電流検出手段を有することを特徴とする。また、本
願に係わる活性化装置の一つは以下のように構成され
る。基板上に、複数の第1配線と複数の第2配線とによ
って、複数の電子放出素子をマトリックス状に配置して
おり、前記電子放出素子それぞれは第1配線及び第2配
線と接続されている電子源における、前記電子放出素子
に形成された電子放出部の活性化を行う活性化装置であ
って、前記電子放出素子に形成された電子放出部に通電
して活性化する活性化手段と、該活性化工程で前記第1
配線及び第2配線に印加される電位パターンとは異なる
電位パターンを前記第1配線及び第2配線に印加して前
記電子放出部に流れる電流を検出する検出手段を有して
いることを特徴とする活性化装置。また、本願発明に係
る活性化方法の一つは以下のように構成される。基板上
に、複数の第1配線と複数の第2配線とによって、複数
の電子放出素子をマトリックス状に配置しており、前記
電子放出素子それぞれは第1配線及び第2配線と接続さ
れている電子源における、前記電子放出素子に形成され
た電子放出部の活性化方法であって、前記電子放出素子
に形成された電子放出部に通電して活性化する活性化工
程を有しており、該活性化工程が、前記複数の第1配線
のうちの、2つ以上の第1配線を選択して第1の電位で
あるV1を印加し、前記複数の第2配線に前記第1の電
位とは異なる第2の電位であるV2を印加する第1の工
程と、前記複数の第1配線のうちの、一つの第1配線を
選択して第3の電位であるV3を印加し、前記複数の第
2配線に前記第3の電位とは異なる第4の電位であるV
4を印加し、該複数の第2配線にそれぞれ接続される複
数の電子放出部のうち所定の特性になった電子放出部が
接続される第2配線には第5の電位であるV5を印加す
る第2の工程を有しており、第1配線によって第3の電
位が印加され、第2配線によって第5の電位が印加され
る電子放出部の活性化は、第1配線によって第3の電位
が印加され、第2配線によって第4の電位が印加される
電子放出部の活性化よりも抑制されることを特徴とする
電子放出部の活性化方法。本発明においては、第1の工
程において複数の第1配線に接続される電子放出部の活
性化を行うことができ、活性化工程の効率を上げること
ができ、更に、第2の工程においては、1つの第1配線
に接続される電子放出部の活性化を行い、その特性に基
づいて、印加電圧を変更するので、所望の特性の電子放
出部を得ることができる。また、第1の電位と第3の電
位は異なるものであったり、第2の電位と第4の電位は
異なるものであってもよい。この発明において、前記第
1の工程において、非選択の第1配線には、前記第2の
電位と概略等しい電位が印加されるようにしてもよい。
また、前記第1及び第2の工程において、前記第1配線
への電位の印加は、前記選択する第1配線を順次変更し
ながら行うようにしてもよい。また、前記電子放出部の
特性の判別は、該電子放出部に流れる電流の値に基づい
て行うようにしてもよい。また、前記活性化工程は、前
記第1配線及び第2配線に接続される電子放出部に、所
定電圧のパルスを印加する高抵抗化工程を更に有してお
り、該高抵抗化工程を間隔を空けて繰り返すものであっ
てもよい。また、前記第3の電位と第4の電位は極性が
互いに異なる電位であってもよい。また、本願発明に係
わる活性化装置の一つは以下のように構成される。基板
上に、複数の第1配線と複数の第2配線とによって、複
数の電子放出素子をマトリックス状に配置しており、前
記電子放出素子それぞれは第1配線及び第2配線と接続
されている電子源における、前記電子放出素子に形成さ
れた電子放出部の活性化を行う活性化装置であって、前
記複数の第1配線の内の1つもしくは2つ以上の第1配
線を選択し、選択した第1配線と非選択の第1配線とに
異なる電位を印加する第1の電位印加手段と、前記複数
の第2配線全てに同じ電位を印加するか、もしくは選択
した第2配線と非選択の第2配線とに異なる電位を印加
する第2の電圧印加手段と、各電子放出部の特性を検出
する検出手段と、該検出手段からの出力に基づく各電子
放出素子の状態を記憶する記憶回路とを有することを特
徴とする。また、本願発明は、上述した活性化方法のい
ずれかを用いて活性化した電子放出素子を有することを
特徴とする電子源の発明を含む。また、本願発明に係わ
る画像形成装置は以下のように構成される。基板上に複
数の電子放出素子をマトリックス状に配置した電子源を
用いた画像形成装置であって、前述の電子源と、該電子
源の電子放出素子から放出される電子によって画像が形
成される画像形成部材とを有することを特徴とする画像
形成装置。ここで、前記第1配線もしくは第2配線の一
方に画像信号に対応する信号を出力する第1の出力手段
と、前記第1配線もしくは第2配線の他方を順次選択し
て所定の信号を出力する第2の出力手段とを有するよう
にするとよい。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0041】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1の通電活性化装置の構成を示すブロック図であ
る。
【0042】図1において、101は通電活性化をする
ために接続されている表面伝導型放出素子基板(電子
源)(本実施の形態における電子源は、複数の電子放出
部がマトリクス配線され、既にフォーミングが完了して
いるものとする)、1000はこの電子源101を有す
る表示パネルであり、不図示の真空排気装置に接続され
ており、この表示パネル1000の内部は10のマイナ
ス4乗〜マイナス5乗[torr]程度に真空排気されてい
る。また、102は活性化する行配線を選択するライン
選択部で、制御部104からの信号により表示パネル1
000の行配線を順次選択する。103は電子源101
の行配線に印加する電圧を発生する電源で、制御部10
4の指示により電圧(−Vf/2),或いは電圧(−V
f:高抵抗化時)を発生することができる。電源105
は列配線及び行配線に印加する電圧(例えば(Vf/
2)を発生している。107は電子源101の各列配線
に流れる電流を検出する電流検出部、106は画素選択
部で、活性化する電子源101の列配線(素子の位置)
を選択する。制御部104は、電流検出部107で検出
された各列配線を流れる電流値を入力し、通電活性化波
形及びライン選択部102及び画素選択部106を制御
する。
【0043】図2(a)はライン選択部102の構成を
示す回路図である。
【0044】ライン選択部102は、リレー、アナログ
スイッチなどの複数のスイッチを有し、電子源101が
m行×n列の表面伝導型放出素子で構成されていると
き、SWx及びm個のスイッチSWx1〜SWxmが並列に
並べられている。これらスイッチSWx1〜SWxmのそ
れぞれは、表示パネル1000の行端子Dx1〜Dxmのそ
れぞれに接続されている。また、これらスイッチの切り
替えは制御部104にてコントロールされ、通電活性化
するべきラインに電源103からの電圧(例えば−Vf
/2)が加わるように作動する。スイッチSWxの切り
替えもまた制御部104にてコントロールされ、非選択
ラインをGNDに接続するか、或いは電源105の出力
(例えば+Vf/2)に接続するかを切り替える。
【0045】尚、図2(a)においては、スイッチSW
x1により1行目の行配線(行端子Dx1)が選択され、そ
の他のラインは、それぞれ対応するスイッチとスイッチ
SWxとを介してGNDに接地されている。
【0046】図2(b)は本実施の形態の画素選択部1
06の構成を示す回路図である。
【0047】この画素選択部106もライン選択部10
2と同様に、リレー、アナログスイッチなどの複数のス
イッチ回路を備え、電子源101の列端子の数に応じて
n個のスイッチSWy1〜SWynが並列に配置されてい
る。これらn個のスイッチの出力は、電流検出部107
を介して電子源101の列配線端子Dy1〜Dynに接続さ
れている。この図2(b)において、2番目の列端子S
y2が選択されており、その他の列配線は、それぞれ対応
するスイッチを介して接地されている。
【0048】図3は本実施の形態の電流検出部107の
構成を示す回路図である。
【0049】画素選択部106の出力は配線Sy1からS
ynを通して入力される。電流検出部107は、電流検出
用のn個の抵抗Rs1〜Rsnと、これら抵抗の両端電圧を
計測するためのn個の電圧計(V)を有している。いま
図2(b)に示すように、2列目の素子が選択されてい
るときは、その他の列配線には電流は流れない。そこで
抵抗Rs2の両端に発生する電圧がV2の時、そのライン
(2番目の列配線)に流れている電流I2は、 I2=V2/Rs2 により求めることが出来る。ここで抵抗Rs1〜Rsnの各
抵抗値は、素子電流Ifが流れるときの電圧降下によっ
て表面伝導型放出素子への印加電圧に影響を与えないよ
うに十分低い値に設定されている。そして、これら電圧
計により測定された電圧値は、ADコンバータなどによ
りデジタル値に変換されて制御部104に送られる。こ
れにより制御部104は、電子源101の各列配線を流
れる電流を検知することができる。
【0050】続いて、この実施の形態の装置を用いてマ
ルチ電子源101を活性化する手順について説明する。
まずはじめに制御部104は、1ライン目の素子を活性
化するために、ライン選択部102に1行目の行配線を
選択し、その他のライン(非選択ライン)は電源105
と接続するよう信号を送る。これによりライン選択部1
02は、図2(a)において、スイッチSWxにより電
源105側に接続し、スイッチSWx1〜SWxmのうちス
イッチSWx1のみを電源103と接続させることによ
り、電源103の電圧パルス(−Vf/2)を配線Sx
1、行端子Dx1を通して1行目の行配線に接続された素
子に印加させる。
【0051】この時、選択された行配線に印加される電
圧波形を図4の401に示す。
【0052】ここで本実施の形態1においては、T1を
1ミリ秒、T2を10ミリ秒とした。またこの図4にお
ける電圧Vfは、前述の図44に示したVfと等しい。
【0053】またこれと同時に、制御部104は画素選
択部106に全画素(全列配線)を選択するように信号
を送り、これにより画素選択部106のスイッチSWy1
〜SWynは全て電源105の出力電圧を列配線に印加す
るように切り替えられ、電源105が発生する電圧(+
Vf/2)は、接続配線Sy1〜Syn、列端子Dy1〜Dyn
を通して、電子源101の全ての列配線に印加される。
この時の電源105の発生する電圧波形を図4の402
に示す。この時のT1,T2,Vfは401の場合と同
じであり、パルスのタイミングも揃っている。つまり電
源105は、電源103の反転波形を出力している。こ
れら電源103と電源105の出力により、電子源10
1の1行目の素子には活性化電圧(Vf)のパルスが印
加されることになり、1行目の素子の活性化が開始され
る。
【0054】1番目の行配線に接続された素子の活性化
が進行していくが、1番目の行配線に接続された素子の
それぞれの素子電流Ifは、電流検出部107にて一定
サンプリング周期でモニタされる。
【0055】この時の等価回路を図6に示す。
【0056】図6において、ある行配線に接続された各
素子は左端から順にF1,F2,F3,…,Fnで示され、
各素子を流れる電流はI1,I2,I3,…,Inで示され
ている。
【0057】また、この時の個別素子電流が活性化の進
行に伴って増加していく様子を示したのが図7である。
【0058】図7において、図6に示した等価回路にお
けるそれぞれi,j,k番目の列の素子Fi,Fj,Fk
に流れる電流Ifi,Ifj,Ifkを抜き出したものであ
る。この図7に示したように、活性化処理時間が経過す
るに従って各素子の電流が増加していく。そして、図7
のように、まずi番目の素子に流れる電流Ifiが予め記
憶されている目標電流値Iftに達したとき、制御部10
4は画素選択部106に信号を送って、対応するスイッ
チSWyiをオフ(接地側に切替える)にして列配線端子
Dyiを接地する。この操作により、i番目の素子Fiに
は半選択電圧が印加されるようになる。同様にしてIf
j,Ifkが目標電流値Iftに達すると、対応するスイッ
チSWyi,SWykをオフにして素子Fj,Fkもそれぞれ
活性化が終了する。同様にしてその他の素子を流れる電
流値が目標電流値Iftに達すると、画素選択部106の
対応するスイッチがオフされて活性化が終了されてい
く。
【0059】しかし、このままの電圧を印加し続ける
と、半選択電圧(Vf/2)が印加され続けることにな
り、前述した様に低抵抗化が生じて無効電流が流れるこ
とになる。ここで本願発明者らが発明したマルチ電子源
の低抵抗化を防ぐ方法について前述の図42を参照して
説明する。
【0060】低抵抗化した表面伝導型放出素子に降電圧
レート(パルス立ち下がりレート)10V/秒以上の電
圧パルスを印加すると、図42のA〜C領域で示された
I−V静特性とは異なる高抵抗状態に遷移する。ここ
で、高抵抗状態とは、素子が有限時間の間、前記動特性
に沿ったI−V特性に従う状態をいう。例えば前記図4
2のI−V特性を有する表面伝導型放出素子に対して、
波高値Vd、降電圧レート10V/秒以上の電圧パルス
を印加した直後は、その素子のI−V動特性は図42に
おいて、If(Vd)で示すような高抵抗状態を示す。ま
たこのように高抵抗状態に遷移した後でも、その素子に
対して電圧Vdを印加すれば放出電流Isを得ることが可
能であり、しかも実線If(Vd)で示される特性から明
らかなように、該素子に対してVd以下の電圧を印加し
たとしても、点線で示される静特性と比較して、該素子
に流れる電流Ifは大幅に低減される。また、このよう
な素子の高抵抗状態は、上記電圧パルス印加後、有限時
間保持されるが(この時間をThrとする)、その後は再
び図42で示されるI−V静特性に戻る。そこで所望の
期間、かかる高抵抗状態を維持する必要がある場合に
は、高抵抗状態が保持されている間に、上記電圧パルス
を再度繰り返し印加することにより高抵抗状態が保持さ
れる時間を所望期間まで延長することができる。
【0061】本発明の実施の形態によれば、上記I−V
静特性を有する表面伝導型放出素子を有する電子源10
1において、予め上記の降電圧レート10V/秒以上の
電圧パルス(以下、高抵抗化パルス)を印加すること
で、その素子のI−V静特性を異なる状態、即ち、高抵
抗状態に遷移させることにより、上述の半選択素子に流
れる無効電流を減少させ、活性化時における装置の消費
電力を大幅に低減することができる。尚、上記高抵抗パ
ルスの降電圧レートの上限は実用的には10の10乗
[V/秒]である以上説明した表面伝導型放出素子の特
性に基づいて、Thrの時間毎に電子源101全体に高抵
抗化パルスを印加することで、半選択素子の低抵抗化が
防止される。これにより、電子源基板を劣化したり破壊
したりすることなく活性化が可能になる。
【0062】本実施の形態における高抵抗化パルスの一
例を図5に示す。
【0063】この高抵抗化パルスは電源103により発
生され、この時ライン選択部102はスイッチSWx1〜
SWxmに接続された全ての行配線を選択し、スイッチS
WxはGNDに接続するように制御される。またこの
時、画素選択部107の全てのスイッチSWy1〜SWyn
はグランドに接続するように切り替えられる。
【0064】そして活性化が終了した素子の数が、1番
目の行配線に接続された素子の略半数に達したとき、制
御部104はライン選択部102に1番目の行配線を選
択したまま、その他のライン(非選択ライン)を電源1
05の出力から,GNDに接地するように切替えるよう
に指示する。このような切替えを行うことにより、行わ
ないときに比べて選択ラインの素子には印加電圧の変化
はないが、非選択ラインの素子のうち半選択電圧が印加
される素子の数が少なくなる。
【0065】これを図8(a)〜(d)を参照して説明
する。
【0066】図8(a)〜(d)は、5×5のマトリク
ス状に配線された電子源(表面伝導型放出素子基板)を
示している。図8(a)は、上記の手順によって1番目
の行配線を選択し、その行配線(選択ライン)に接続さ
れた5素子のうち2素子まで活性化が終了し、残り3素
子の活性化処理を行っている時に、各素子に印加される
電圧の様子を示している。尚、説明の便宜上、活性化処
理は選択ライン上で左端から順々に終了していくものと
している。またこの状態では、非選択ラインは電源10
5に接続された状態であるから、図のように行について
は選択ラインである行端子Dx1に電圧(−Vf/2)、
その他の非選択ラインには電圧(+Vf/2)が印加さ
れ、列方向については活性化中の素子に接続されている
列端子Dy3〜Dy5に電圧(+Vf/2)が、その他の活
性化が終了した素子に接続されている列端子Dy1とDy2
が接地されている。その結果、図8(a)に示すとお
り、半選択電圧が印加される素子(斜線で示す)は、選
択ライン(1番目の行配線)上の左側の2素子と非選択
ライン(2〜5番目の行配線)上の8素子(1,2列
目)で計10素子となり、電圧が印加されない素子(白
丸)は非選択ライン上の12素子(白抜きで示す)とな
る。
【0067】なお、このような活性化処理が進行してい
るとき、非選択ラインをGNDに接続、つまり非選択ラ
インを接地すると、図8(b)に示すように、半選択電
圧が印加される素子(斜線で示す)は選択ライン上の2
素子と非選択ライン上の12素子(3〜5列目)で計1
4素子となり、電圧が印加されない素子(白抜き)は非
選択ライン上の8素子だけとなる。よって、この活性化
処理が進行している状況(選択ライン上の素子のうち活
性化が終了した素子の数が半分以下)の状態では、非選
択ラインに+Vf/2[V]が印加された状態である図
8(a)のほうが、半選択電圧が印加される素子の数が
少なくなることがわかる。
【0068】次に、図8(a)の状態から更に1素子分
だけ活性化が終了した状況、つまり選択ラインの5素子
のうち3素子まで活性化が終了し、残り2素子のみを活
性化する状態について説明する。
【0069】図8(c),(d)に、非選択ラインに+
Vf/2[V]が印加された状態(c)と、非選択ライ
ンがGNDに接続された状態(d)を示し、それぞれ各
素子に印加される電圧の様子を前述の図8(a)(b)
と同様に示している。図からわかるとおり、この活性化
処理の進行状況(選択ライン上の素子のうち活性化が終
了した素子が半分以上)では、図8(a)(b)とは逆
に、非選択ラインをGNDに接続した状態のほうが半選
択電圧が印加される素子の数が少なくなっている。
【0070】以上説明したことから明らかなように、活
性化が終了した素子の数が選択ラインに接続された素子
の数の半分を越える時を境にして、非選択ラインに印加
する電圧を+Vf/2[V]からGNDに切り替えるこ
とによって、活性化中の素子に影響を与えずに、基板全
体に流れる電流を最小限に抑えることができる。その結
果、活性化時の無効電流を更に減らし、装置の消費電力
を更に低減することができる。
【0071】このようにして1番目の行配線に接続され
た素子の活性化が進行し、最終的には画素選択部106
の全てのスイッチSWy1〜SWynがGND側に切換えら
れて1番目の行配線に接続された素子の活性化が終了す
る。
【0072】ここで、目標となる電流値Iftは、素子の
ばらつき、及び必要となる電子放出量などから実験によ
って予め求められる。
【0073】こうして1番目の行配線に接続された素子
の活性化が終了すると、制御部104は非選択ラインを
電源105に接続し、次に2番目の行配線を選択するよ
うライン選択部102に信号を送る。そして、1番目の
行配線の場合と同じ手順で、高抵抗化パルスをその他の
ラインに印加しながら、また活性化が終了した素子が、
その選択ラインに接続された素子の数のの半分を越える
時を境にして、非選択ラインの接続を半選択電圧(+V
f/2)からGND側に切り替えながら活性化を行い、
それぞれの素子電流を目標値にあわせて終了する。
【0074】このような手順で全ての行配線に接続され
た素子を順次活性化し、電子源101の活性化を終了す
る。
【0075】図9は、本実施の形態1の制御部104に
よる活性化制御処理を示すフローチャートである。尚、
このフローチャートでは、高抵抗化パルスの印加処理は
略しているが、前述した周期Thrで電子源101の全て
の素子に高抵抗化パルス(電圧Vf)が印加されてい
る。
【0076】まずステップS1で、ライン選択部102
に対して、選択した行配線(最初は1行目のライン)に
電圧(−Vf/2[V])が、非選択の他のラインには
電圧(+Vf/2[V])が印加されるようにスイッチ
SWx,SWx1〜SWxmを切り替えるように指示し、次
にステップS2で、画素選択部106に、全ての列配線
に電圧(+Vf/2[V])を印加するように指示す
る。そしてステップS3に進み、電流検出部107で検
出された電流値If1〜Ifnを入力し、その中で目標値と
している電流が流れている素子があるかどうかをみる。
電流が目標値に達している素子があればステップS5に
進み、その素子(i番目)の活性化処理が終了したと判
断し、その素子が接続されている列配線に対応する画素
選択部106のスイッチSWyiを切り替えて接地(GN
D)側に接続する。
【0077】そしてステップS6に進み、活性化処理が
終了した素子の数が、行方向の素子数の半数以上になっ
たかどうかをみる。半数以上であればステップS7に進
み、ライン選択部102に対して、非選択のラインに印
加する電圧を(+Vf/2[V])からGNDレベルに
切替える(接地する)ように指示する。そしてステップ
S8に進み、その選択されているラインの1行分の素子
が全て活性化されたかを調べ、そうでないときはステッ
プS3に戻り、次に活性化が終了する素子を調べる。
【0078】こうして1ラインの全ての素子の活性化が
終了するとステップS9に進み、電子源101の全ての
素子が活性化されたかを調べ、そうでないときはステッ
プS1に戻り、今度は次の行配線(ライン)を選択し
て、前述と同様の処理を実行する。こうして全ての素子
の活性化処理が終了するとステップS10に進み、ライ
ン選択部102及び画素選択部106のスイッチを全て
接地側に切り替えて処理を終了する。
【0079】以上説明したように本実施の形態1の通電
活性化装置によれば、全ての素子の電子放出特性が均一
化され、こうして製造された電子源を用いて輝度又は濃
度のばらつきが少ない、高品位な画像を表示することが
できる。尚、上述した実施の形態では、電子源基板が片
側配線取り出しの例で説明したが、両側配線取り出しの
ものについても同様に実施可能であり、こうして製造さ
れた電子源を用いても高品位な画像を表示できる。
【0080】(実施の形態2)以下に、本発明における
実施の形態2について詳細に説明する。
【0081】この実施の形態2における通電活性化装置
は、前述の実施の形態1と同様の構成であり、表面伝導
型放出素子としても同じであるため、装置全体の構成に
関する説明は省略する。
【0082】そこで、実施の形態1とは異なる電源10
3、電源105で発生される電圧波形と、ライン切り替
えをする手順について以下で説明する。
【0083】図4は、前述したように電源103、電源
105で発生する活性化電圧波形であり、この実施の形
態2においては、T1は1msec,T2は2msec
を採用した。
【0084】次に本実施の形態2におけるライン選択部
102でのラインの切り換えのタイミングについて図1
0を用いて説明する。
【0085】図中、太線は電源103からの出力(−V
f/2[V]、選択)、細実線は電源105からの出力
(+Vf/2[V]、非選択)、細破線はGND接続
(非選択)である。
【0086】まずスイッチSWxは、電源105に接続
された状態(非選択ラインに+Vf/2[V]を印加し
た状態)から始まる。パルス出力が始まると最初にスイ
ッチSWx1が選択(電源103に接続)になり、パルス
波形(−Vf/2[V])をマルチ表面伝導型放出素子
基板101の端子Dx1に出力する。また画素選択部は全
てオン(電源105に接続)から始まる。しかしスイッ
チSWx1が選択になっているのは1パルス分(1ms
間)であり、すぐに非選択になって(電源105に接
続、図中実線)直後にスイッチSW2が選択(電源10
3に接続)になる。このようにしてパルス出力に合わせ
て、スイッチSW1からSWxMが順次切り替わり、1パ
ルス(−Vf/2)ずつが端子D1からDMに印加された
後、またスイッチSWx1から順に繰返される。
【0087】この様にしてラインをスクロールしながら
基板全面を活性化していくが、Thrの期間毎に、パネ
ル全体に高抵抗化パルスを印加するのは前述の実施の形
態1と同様である。また一定サンプリング周期毎に、ス
クロールされたライン毎の個別素子電流を測定し、電流
値Iftに達した素子については、そのラインの選択時の
画素選択をオフ(GND)にして活性化を終了させる。
【0088】画素電流の測定法については、前述の実施
の形態1と同様である。また非選択ラインの接続につい
ても実施の形態1と同様で、活性化が終了した素子の数
が、そのラインの半数を越えた場合には、非選択ライン
をGND(図中細破線)、それ以外では非選択ラインを
+Vf/2(図中細実線)となるように、図10のライ
ン選択信号に同期してスイッチSWxを切換える。
【0089】この様にして全ての素子電流が目標値Ift
に達したときに電子源101の全ての素子の活性化が終
了したと判断する。この実施の形態2においては、前述
の実施の形態1と比較して、活性化の時間が約5分の1
に短縮された。
【0090】以上説明したように本実施の形態の通電活
性化装置によれば、全ての素子の電子放出特性がより早
く均一化され、該電子源を用いて輝度又は濃度のばらつ
きが少ない、高品位な画像表示装置が実現された。尚、
本実施の形態は、両側配線取り出しのものについても同
様に実施可能であり、これにより得られる電子源もまた
高品位な画像を形成できることは言うまでもない。
【0091】(実施の形態3)次に、本発明の実施の形
態3について説明する。この実施の形態3の通電活性化
処理装置の構成は前述した実施の形態の構成と同様であ
るため、その説明を省略する。
【0092】図11は、この実施の形態3の動作を説明
する図で、図示の通り、活性化時間が経過するに従って
各素子電流が増加していく。そして、図のように、まず
i番目の素子を流れる電流値Ifiが予め記憶されている
第1中間目標値Ift1に達したとき、制御部104は画
素選択部106に信号を出力し、対応するスイッチSW
yiを切り替えて、その列配線端子Dyiの電位はGNDに
なる。これにより、i番目の素子Fiには半選択電圧
(Vf/2)が印加されるようになる。このようにして
Ifj,Ifkも第1中間目標値Ift1に達すると、対応す
るスイッチSWyj,SWykが切換えられて、これら素子
Fj,Fkもそれぞれ半選択電圧が印加されるようにな
る。
【0093】同様にしてその他の素子を流れる電流値も
第1中間目標値Ift1に達すると、画素選択部106の
対応するスイッチがオフされて,その対応する素子の活
性化が終了されていき、最終的には画素選択部106の
全てのスイッチが接地側に接続される。しかし図中点線
で示したように、半選択電圧のみが印加されるようにな
った素子も、高抵抗化パルスによって緩やかに活性化が
進行していく。なお図11ではわかりやすいように大き
めに示しているが、高抵抗化パルスによる活性化の進行
は実際にはもっと微少なものである。
【0094】こうして1ライン目の活性化が終了(第1
中間目標値Ift1に達する)すると、次に制御部104
は2ライン目を選択するようライン選択部102に信号
を送り、前述した1ライン目と同じ手順で高抵抗化パル
スを印加しながら活性化を行う。こうして、1ライン目
の場合と同様にそれぞれの素子電流を第1中間目標値I
ft1に合わせて終了する。但し、2ライン目以降は前述
の高抵抗化パルスによる活性化の進行により活性化が少
し進んだ状態でのスタートとなる。
【0095】このような手順で全てのラインを順次活性
化して、第1中間目標値Ift1に対する活性化のサイク
ルを終了し、次に目標値を第2中間目標値Ift2として
次の活性化サイクルへと移る。
【0096】以上の手順を繰返して最終サイクルまで終
了させ、最終的に目標電流値Iftに到達するまで表面伝
導型放出素子の活性化を行って活性化処理を終了する。
【0097】尚、この場合の処理は、前述の図9のフロ
ーチャートにおいて、ステップS3で設定する目標電流
値を最初はIft1に、次にIft2(Ift1<Ift2)という
ように順次変化させていき、最終的に全ての素子の電流
値が目標値Iftになったときに処理を終了するようにす
れば達成できるので、ここではそのフローチャートは省
略する。
【0098】以上説明したように本実施の形態3によれ
ば、前述の実施の形態と同様に、全ての素子の電子放出
特性が均一化されるのはもちろんのこと、他のラインの
活性化処理中にも活性化処理が進行して、次のサイクル
で目標電流値に到達する時間が短くなるので、全体とし
て活性化処理に要する時間を短縮できる。また高抵抗化
パルスによって進行する活性化分の素子毎のバラツキを
抑える効果がある。
【0099】またこうして製造された電子源を用いて輝
度又は濃度のばらつきが少ない、高品位な画像表示装置
が得られた。また本実施の形態の電子源は、片側配線取
り出し、或いは両側配線取り出しにも同様に適用可能で
ある。
【0100】(実施の形態4)次に本発明の実施の形態
4について説明する。この実施の形態4の装置構成は前
述の実施の形態1と同様であるため、その説明を省略す
る。この実施の形態4では、前述した電流検出部107
において電流を検出するための電圧印加波形を、活性化
時に印加する電圧の波形とは別のタイミングで行うこと
を特徴としている。まず活性か方法について説明する。
本実施の形態においては、活性化を行う行、つまり選択
ラインに−Vf/2[V]、それ以外の行、つまり非選
択ラインに0[V]を印加し、また全ての列にVf/2
[V]を印加した。
【0101】この実施の形態4における高抵抗化パルス
の一例を図12に示す。この高抵抗化パルスは電源10
3により発生され、この時、ライン選択部102は全て
のラインを選択するように制御される。またこの時、画
素選択部106の全てのスイッチSWy1〜SWynがGN
D側に接続するように切り替えられる。本実施の形態4
においては、この高抵抗化パルス幅を50μsecとし
た。
【0102】次に、本実施の形態の特徴である電流検出
について説明する。1ライン目の活性化処理時、そのラ
インの素子の各素子電流Ifは電流検出部107にて一
定のサンプリング周期でモニタされる。この時、前述の
図4に示すような活性化処理に使用するパルス電圧を印
加しながら、各素子を流れる電流をモニタすると、図1
3に示すように、活性化中のライン以外の非選択ライン
に接続された、まだ活性化が終了していない素子を含む
列の以外の列に接続された全ての素子に半選択電圧が印
加されてしまう。
【0103】前述のように、高抵抗化パルスを印加する
ことによって半選択電流を小さく抑えた状態でも微小の
半選択電流が流れてしまい、電流検出部107で検出さ
れる電流は、活性化しつつある素子に流れる電流と該素
子と同じ列にある他の全ての素子の半選択電流の総和に
なる。大画面の画像表示装置などに応用する場合、電子
源101は1列に数百〜数千個の素子を配置することに
なり、素子数が多くなるのに比例して半選択電流の総和
も大さくなるので、1つの素子では微小な半選択電流で
あっても無視できないものとなる。
【0104】そこで本発明の実施の形態4では、活性化
の進行度合いを把握するために電流検出部107で電流
をモニタする場合に印加する電圧波形を、活性化時の印
加電圧波形とは異なるタイミングで印加されるパルス電
圧信号にしている。これにより、半選択電圧が印加され
る素子を無くし、活性化の対象となっている素子を流れ
る電流を正確に計測して、全素子の活性化終了時の電流
を均一にし、電子源101の全素子にわたって均一な素
子特性を実現している。
【0105】以下に電流モニタについて説明する。本実
施の形態4では、図14に示すように、活性化ライン
(2番目)の行配線端子に電流モニタパルスを印加し、
列配線端子Dy1〜Dynにはグランドレベルの電圧を印加
するか、或いは接地することにより、その電位を0
[V]とした。同図では、2行目の行配線に接続された
素子を活性化中で、3列目と(n−2)列目の素子が活
性化を終了した状態で、画素選択部106のスイッチS
Wy1〜SWynを切り替えずに、電源105から0[V]
を印如している様子を示してある。この電流モニタパル
スは電源103より発生され、この時、ライン選択部1
02は活性化ライン(図では2行目の行配線)のみを選
択するように制御されているので、選択されていないラ
インの端子はグランドに接続されている。本実施の形態
4では、電流モニタパルスの振幅及びパルス幅は、活性
化パルスの振幅及びパルス幅と等しくした。
【0106】以上の構成により、活性化中の行配線(ラ
イン)以外の素子には、このモニタ用のパルス電圧が印
加されず、従ってこれらの素子に電流が流れることはな
い。よって、電流検出部107で検出される電流は、純
粋にいま活性化しつつある素子の電流に他ならない。
【0107】また、このときの等価回路は前述の図6と
同様であり、各素子の素子電流が活性化の進行に伴って
増加していく様子は、前述の図7に示す通りである。
【0108】図15は、本実施の形態4の通電活性化装
置の制御部104の処理動作を示すフローチャートであ
る。
【0109】まずステップS11で、電子源101の全
ての素子に対して高抵抗化パルスを出力する。具体的に
は、ライン選択部102の全てのスイッチSWx1〜SW
xmをオン(電源103側に接続)にして、電子源101
の行配線の全てを選択するとともに、画素選択部106
の全てのスイッチSWy1〜SWynをオフ(グランドに接
続)にして電子源101の列配線の全てを選択した状態
で、電源103から図5に示したような高低抗化パルス
を出力する。これにより、電子源101の全素子が高抵
抗化状態となる。尚、この時、次の高抵抗化パルスを印
加するタイミングを知るために、図示しないタイマ等に
よる計時を開始する。
【0110】次にステップS12に進み、ライン選択部
102により、電子源101の最初のラインを選択する
とともに、画素選択部106の全てのスイッチSWy1〜
SWynをオン(電源105側に接続)にして、最初のラ
インの全ての素子を選択する。そしてステップS13
で、電源103より図4の401に示すようなパルス信
号を出力し、これと同期して、電源105より図4の4
02に示すようなパルス信号を出力する。これにより、
電子源101の最初の活性化ラインの全ての素子に活性
化電圧Vfが印加される。ここで印加する活性化パルス
のパルス数は特に規定するものではなく、1回でも、ま
たは予め設定した複数個のパルスを印加してから次のス
テップに移ってもよい。
【0111】次にステップS14に進み、活性化中の各
素子に流れる個別電流を計測する。図19は、このステ
ップS14の電流モニタ処理を詳細に示したフローチャ
ートである。まずステップS31で、電源103より電
流モニタパルスを発生させて活性化ラインの行配線端子
に供給するとともに、電源105よりグランドレベルの
電圧を画素選択部106のスイッチSWy1〜SWynによ
って選択されている列配線端子に印加する。そして、ス
テップS32に進み、図3に示したように、電流検出部
107で各電流検出用の抵抗Rs1〜Rsnの両端に生ずる
電圧V1〜Vnを電圧計によって検出し、ステップS33
で、 Ik=Vk/Rsk (k=1,2,…,n) を用いて素子電流I1〜Inを求める。ここでステップS
31での電圧印加の際に、画素選択部106の全てのス
イッチSWy1〜SWynをオフ(GND側に接続)するこ
とにより列配線端子を接地してもよい。その場合、ステ
ップS32以降で、画素選択部106のスイッチSWy1
〜SWynを元の状態に戻す必要がある。
【0112】次に再び図15に戻り、ステップS15
で、素子電流値が目標となる素子電流値Iftになった素
子があるかどうかを調べ、あればステップS16に進
み、その素子に対応する画素選択部106のスイッチを
オフ(グランドに接続)する。そしてステップS17に
進み、現在活性化しているラインの全ての素子に対する
活性化処理が終了したかどうかを調べ、終了している時
はステップS18に進むが、終了していない時はステッ
プS15に戻り、素子電流値がIftに達した素子がなか
った場合と合流してステップS20に進む。そして、前
述の高抵抗化パルス印加から前述した所定時間Thrが経
過していればステップS21に進み、ステップS11と
同様に電子源101の全素子を選択して高抵抗化パルス
を印加する。そしてステップS22に進み、ライン選択
部102により現在活性化しているラインを選択する。
そしてステップS20で分岐した場合と合流してステッ
プS13に戻り活性化処理を継続する。
【0113】一方、ステップS17で、現在活性化して
いるラインの全素子に対する活性化処理が終了している
時はステップS18に進み、全ラインの活性化処理が終
了しているかどうかを諷べ、終了していれば、この電子
源101に対する通電活性化処理を終了する。一方、ま
だ活性化していないラインがあればステップS19に進
み、ライン選択部102により次の活性化ラインを選択
し、画素選択部106により全画素を選択してステップ
S20に処理を移し、それ以降、前述の処理を繰り返す
ことにより、全ての素子への通電活性化処理を実行す
る。
【0114】以上説明したように本実施の形態4通電活
性化装置によれば、活性化処理中における素子電流を正
確に検出することができ、全ての素子の電子放出特性が
均一化される。これにより、この電子源基板を用いて輝
度及び濃度のばらつきが少ない高品位な画像表示装置が
実現された。なお、本実施の形態4の電子源101は片
側配線取り出しでも、両側配線取り出しのものについて
も同様に実施可能であり、この様な電子源を用いても高
品位な画像形成装置が実現される。
【0115】なお、上記実施の形態4では、1ラインず
つ活性化を終了させていったが、一部ないし全部のライ
ンを順次スクロールしながら活性化を進行させてもよ
い。この時、電源103及び電源105は活性化パルス
を連続して出力し、ライン選択部102は予め設定され
た1つ以上のパルスを活性化中の行配線に順次印加する
ようにスイッチSWx1〜SWxmをパルスとパルスの間の
タイミングで切り替える。この場合、目標となる素子電
流Iftになったか否かを行配線に関連付けて記憶し、次
にその行配線に接続された素子を活性化する際には、そ
の活性化が終了した素子に活性化電圧を印加しないよう
に画素選択部106のスイッチSWy1〜SWynを制御す
る。
【0116】(実施の形態5)次に、本発明の実施の形
態5について詳細に説明する。
【0117】図16は、本実施の形態5の通電活性化装
置の例を示すブロック図で、前述した通電活性化装置と
同じ部材には同一の部番を付加している。図1の構成と
比較して異なる点は、電流検出部107aが列配線では
なくライン選択部102と行配線端子Dx1〜Dxm間に接
続され、m個の検出抵抗Rs1〜Rsmを持っていることで
ある。したがって、電流検出部107aが検出する電流
は、行配線端子Dx1〜Dxmを通して電子源101から流
れ出す電流である。
【0118】図17は、素子電流検出時の電流モニタパ
ルスの波形と画素選択部106のスイッチSWy1〜SW
ynの切替えタイミングを示す図である。ここで、電源1
03からはグランドレベルの定電圧、電源105からは
電流モニタパルスを連続的に出力している。この電流モ
ニタパルスは前述の実施の形態4と同様に活性化パルス
と同じ振幅Vfとパルス幅を持ち、周期は2msecと
した。
【0119】画素選択部106のスイッチSWy1〜SW
ynは、この電流モニタパルスの問のタイミングで順次切
り替えられて1つずつオンされ、所望の素子にのみ電流
モニタパルスを印加するように制御される。これによ
り、電流モニタパルスが出力された時に活性化ラインに
流れる電流が、画素選択部106により選択されている
素子の個別素子電流として検出できる。このようにし
て、活性化ラインの全ての素子の個別素子電流を計測す
ることができる。
【0120】この実施の形態5における制御部104の
処理動作は、前述の図15で示される実施の形態4の場
合とほぼ同様であるが、ステップS14で示される電流
モニタ処理の詳細が異なるので、その処理の詳細を図1
8に示したフローチャートを用いて説明する。
【0121】まずステップS41で、画素選択部106
により最初の素子を選択する。いま1列目の列配線に接
続された素子を選択するとすると、スイッチSWy1がオ
ン(電源105側に接続)になり、その他のスイッチS
Wy2〜SWynは全てオフ(接地)される。そしてステッ
プS42で、電源103からはグランドレベルの定電圧
が、電源105からは上述の電流モニタパルスが出力さ
れ、1列目の素子だけに電流モニタパルスが印加され
る。
【0122】次にステップS43に進み、電流検出部1
07の検出抵抗Rs1〜Rsmのうち活性化ラインに対応す
る検出抵抗の両端に生じる電圧を計測することにより、
活性化ラインの1列目の素子に流れる個別素子電流を前
述の式により計算し、その値を記憶する。次にステップ
S44では、個別素子電流計測が必要な全ての素子に対
して計測が完了したかどうかを調ペる。全ての素子に対
して計測が完了していれば、この電流計測処理を終えて
図15の次のステップS15に処理を移行する。またス
テップS44で末計測の素子があればステップS45に
進み、画素選択部106によって次の素子を選択し、再
度ステップS42に戻って個別素子電流の計測を続け
る。この時、活性化ライン上の全ての素子の個別素子電
流を計測せず、必要な素子のみ計測すればよい。例え
ば、既に活性化処理が完了した素子については計測する
必要がない。
【0123】本実施の形態5では、電流モニタ時の電源
103の出力電圧をグランドレベルとし、ライン選択部
102の動作については特に限定していないが、電源1
03の出力電圧を任意とし、ライン選択郡102の全て
のスイッチSWx1〜SWxmをオフ(接地)するように切
替えることにより、電源103の出力電圧をグランドレ
ベルにしたのと同様の状況を作り出しても構わない。但
しこの場合、電流モニタ処理の終了時に、ライン選択部
102により、活性化ラインを選択する必要がある。
【0124】本実施の形態5では、電流計測時に活性化
ラインを流れる電流が1素子分なので、電子源101内
の行配線上で生ずる電圧降下が小さく、ほぼ無視できる
程度となる。逆に列配線上の全ての素子に電流モニタパ
ルスが印加されてしまうので、活性化処理が完了した素
子には個別素子電流の目標値Iftが流れ、列配線上では
電圧降下が発生する。本実施の形態では、列配線端子D
y1〜Dynから遠いラインを最初に、近いラインを最後に
活性化することで、列配線上の電圧降下は発生するが、
その影響を抑制した。なお、本実施の形態5の電子源1
01は、片側配線取りだしでも、両側配線取り出しのも
のについても同様に実施可能であり、列配線が両側取り
出しの場合は中央のラインから活性化を開始すればよ
い。
【0125】以上説明したように本実施の形態4,5の
通電活性化装置によれば、計測時の配線の電圧降下の影
響を取り除いたことにより、活性化処理中における素子
電流を更に正確に検出することができ、全ての素子の電
子放出特性が均一化される。これにより、この電子源基
板を用いて輝度及び濃度のばらつきが少ない高品位な画
像表示装置が実現された。
【0126】尚、前述の実施の形態では、行配線に負の
電位、列配線に正の電位を印加する例で説明したが、本
発明はこれに限定されるものではなく、その逆でもよ
い。また、前述の実施の形態では、1行単位に活性化を
行なうように説明したが本発明はこれに限定されるもの
ではなく、例えば列単位に行なっても良い。
【0127】(実施の形態6)次に本発明の実施の形態
6の通電活性化装置について説明する。
【0128】図20は本実施の形態6の通電活性化装置
の構成を示すブロック図で,前述の図面と共通する部分
は同じ番号で示し,その説明を省略する。
【0129】図中、ライン選択部102は、活性化ライ
ンを選択するための回路で、タイミング発生回路111
の指示に従って電子源101の行配線を順次選択し、そ
の選択した行配線に電源103の電圧を印加している。
電源103は電子源の行配線に印加する電圧を発生して
いる。110は画素電極駆動回路で、電子源101の列
配線の端子Dy1〜Dynに電源114で決定される変調信
号を印加する。画素電極駆動回路110からの駆動信号
は配線Sy1〜Synを通り、電流検出部107を介して電
子源101の列配線端子Dy1〜Dynに印加される。この
電流検出部107は、各列配線に対応して設けられた検
出用抵抗Rs1〜Rsnと、これら抵抗の両端に発生する電
圧を計測する電流計を有している。これにより各列配線
を介して基板上の各素子に流れる素子電流Ifを検出
し、その検出したIfデータを出力する。なお、検出用
抵抗Rs1〜Rsnの各抵抗値は素子電流Ifが流れること
による電圧降下により表面伝導型放出素子への印加電圧
が影響を受けないように十分小さな値にしている。
【0130】本実施の形態6においては、通電活性化の
進行状況を表面伝導型放出素子基板上の各素子の素子電
流を検出することで把握している。そして、制御部10
4aは通電活性化開始の指令と共に活性化を開始し、詳
細は後述するが、ライン活性化通電処理と個別活性化通
電処理を行う。この個別活性化通電処理の際、各素子に
対応して駆動の制御を行うために、If比較回路112
と記憶回路113を設けている。即ち、If比較回路1
12は電流検出部107で検出したIfデータを目標If
tと比較し、その検出されたIfデータが目標値Iftに達
していた場合、個別活性化通電処理を終了する。記憶回
路113は、活性化の継続又は終了の情報を各素子番号
に対応して記憶している。さらに記憶回路113は、タ
イミング発生回路111の駆動タイミングに合せて、各
素子の駆動情報を画素電極駆動回路110に転送し、こ
れにより電子源101上の各素子は独立に通電活性化制
御される。
【0131】次に、図21(a)を参照してライン選択
部102の構成を説明する。
【0132】このライン選択部102は、内部にm個の
スイッチング素子(SWx1〜SWxm)を備え、各スイッ
チング素子は電源103の出力電圧もしくは0[V]
(グランドレベル)のいずれか一方を選択して電子源1
01の端子Dx1〜Dxmと電気的に接続するものである。
各スイッチング素子は、タイミング発生回路111が出
力する制御信号Tscanに基づいて動作している。実際に
は、例えばFET、リレーのようなスイッチング素子を
組み合わせることにより容易に構成することが可能であ
る。図21(a)においては、1行目(Sx1)のライン
が選択され、行配線Dx1にのみ電源103の出力電圧が
印加され、他のラインはグランドに接続されている。
【0133】図21(b)は、画素電極駆動回路110
の構成を示す回路図である。
【0134】この回路も、ライン選択部102と同様に
内部にn個のスイッチング素子(SWy1〜SWyn)を備
え、各スイッチング素子は電源114の出力電圧もしく
は0[V](グランドレベル)のいずれか一方を選択し
て電子源101の列端子Dy1〜Dynと電気的に接続する
ものである。各スイッチング素子は、タイミング発生回
路111が出力する制御信号(ライン/個別駆動切り替
え信号)122と、記憶回路113の出力123とに基
づいて動作する。即ち、ライン/個別駆動切り替え信号
122がラインを選択している場合(ロウレベルのと
き)は、記憶回路113からの出力123の内容によら
ず、スイッチング素子はグランド電位を選択し、ライン
/個別駆動切り替え信号122が個別駆動を選択してい
る場合(ハイレベルのとき)は、記憶回路113の出力
123の内容に基づいて、各出力が独立に電源114の
出力電圧もしくは0[V]のいずれかを選択する。図2
1(b)においては、1列目(Sy1)のライン以外が記
憶回路113の出力123で選択され、列配線端子Dy2
〜Dynに電源114の出力電圧が印加され、列端子Dy1
はグランドに接続されている。
【0135】引き続き本実施の形態6の装置を用いて、
電子源101を活性化する手順を図22〜図24を参照
して説明する。ここでの活性化処理は、電子源101の
全ての素子の素子電流が目標電流値Iftになるように行
うが、この時の目標電流値Iftは素子のばらつき、ある
いは必要とする電子放出量などに基づいて予め求められ
ている。本実施の形態6においては、最終的に電子源1
01上の各素子からの素子電流を2mAで一定になるよ
うに通電活性化処理を行った。
【0136】(ライン活性化通電処理:図21(a))
制御部104aが活性化開始の指令を受信すると、制御
部104aは行単位の通電処理を行うために、タイミン
グ発生回路111、電源103,114を制御する。先
ず、列配線端子Dy1〜Dynをグランド電位にするよう
に、ライン/個別駆動切り替え信号122を「ライン」
側に設定する(ロウレベルにする)。一方、行配線端子
Dx1〜Dxmには、順次活性化電圧Vfをパルス状に印加
する(例えば、パルス幅1ミリ秒、パルス高18V)。
これにより電子源101には、行方向単位に順次パルス
電圧が印加され、活性化が行配線単位で進行する。この
行配線単位の通電処理は複数ラインを同時に選択して行
った。例えば、図22(a)においては、隣接する2ラ
インを同時に選択しながら、これを順次切り替えて通電
処理を行った。これにより、ラインを1本ずつ選択する
場合に比べて2倍の速度で電子源101の通電処理がで
きるようになった。このように同時に選択するライン数
を増やすことにより通電処理時間を短縮できるが、選択
するライン数を余り大きくすると、電子源101に印加
される印加電力が大きくなってしまう。また、活性化装
置を大型化する必要があったり、電子源101の発熱を
招き、素子の劣化を加速したり、基板の材質によっては
熱応力による破壊を招く可能性があった。
【0137】例えば、電子源101を前述した条件で通
電活性化し、各素子からの素子電流Ifが平均1mAな
るまでライン通電を行うとする。この場合、電子源10
1には最大 PACT=18[V]×1[mA](列方向素子数)×M(同時ライ
ン選択数) の電力が印加される。従って、このPACTが電子源基板1
01に印加できる最大許容電力以下になるようにM(同
時ライン選択数)を設定する。例えば、n=1000、
ガラス基板を用いた場合、電子源101に印加できる最
大許容電力が40Wであると見積もられた場合、M(同
時ライン選択数)=2、つまり2ライン同時駆動が限界
となる。
【0138】図23は、ライン活性化通電処理を行って
いる際のタイミングチャートを示している。
【0139】図23において、(a)は、駆動行ライン
を切り替えるためにタイミング発生回路111が発生す
る水平同期信号(HSYNC)である。このHSYNC
に同期してライン選択部102は選択する行配線を順次
切り替える。本実施の形態6では図22(a)に示すよ
うに、同時に2ラインを選択して通電活性化を行った。
従って、図23(b)〜(g)に示すように、同時に2
本の隣接する行配線が選択されて駆動される。一方、列
配線はグランド電位に保たれる(図23(g))。この
結果、電子源101上の素子はVf=18[V]でライ
ン単位にパルス駆動されて活性化が進行する(図23
(h)乃至(j))。なお、この時、電流検出部107
の出力は、同時に2選択素子を駆動した場合の素子電流
を検出することになる。
【0140】さらに、制御部104aは、ライン活性化
の進行状況を検出するために、各素子の素子電流を計測
する。これが電流測定モードである。この時は、図23
に示すように、1ラインずつ順次駆動を行い、各素子に
流れる素子電流を電流検出部106で検出する。
【0141】ライン活性化は、以下の条件のいずれかが
満たされた場合、次の個別活性化ステップに移行する。 (1)素子の電流を検出して平均If値が1mAに達し
た場合(最大投入電力限界より) (2)個別素子電流の最大値が2mAに達した場合(最
終個別素子電流の目標値) (個別活性化通電処理:図22(b))制御部104a
がライン活性化処理の終了を判断すると、制御部104
aは素子単位の通電処理を行うために、タイミング発生
回路111、電源103,114、If比較回路11
2、記憶回路113を制御する。
【0142】このときの駆動の様子を図22(b)に示
す。ここでは制御部104aは、行配線端子Dx1〜Dxm
に1本ずつ、順次活性化電圧Vfの半分の電圧(−Vf/
2)をパルス状で印加し、全ての行配線端子を駆動した
後、再び1番目のラインからの駆動を繰り返す(例え
ば、パルス幅1ミリ秒、パルス高9[V])。一方、制
御部104aは、列配線端子Dy1〜Dynの全ての端子に
対して、画素電極駆動回路110を介して電源114の
出力が印加されるように記憶回路113の内容を初期化
しておく。そして、電源114の出力電圧をやはり活性
化電圧Vfの半分の電圧(Vf/2)にしておく。これに
より、行配線が選択(活性化電圧Vfの半分の電圧(−
Vf/2)を印加)されたライン上の素子には、活性化
電圧としてVf/2−(−Vf/2)=Vfが印加され、
活性化が進行する。
【0143】このような個別活性化通電処理を行う場
合、制御部104aは、各素子の活性化目標素子電流値
IftをIf比較回路112に設定する。If比較回路11
2は、目標電流値Iftと各素子から得られた素子電流I
fとを比較し、活性化の進行により各素子の素子電流If
が目標値Iftに達した場合、対応する素子の活性化を停
止するため、対応するアドレスの記憶回路113の内容
を書き換える。これにより対応する素子を駆動する場
合、画素電極駆動回路110の出力はグランド電位に設
定される。図22(b)では、2列目の素子の活性化が
終了して、その列配線はGNDに接続されている。
【0144】このように、行及び列方向から電圧Vf/
2を印加することにより、各素子に活性化電圧Vfを印
加して活性化を行うが、ライン活性化通電処理と同様に
活性化の進行状況を検出するために、制御回路104a
は、各素子の素子電流を計測する。これが電流測定モー
ドである。この時は1ラインずつ駆動を行い、各素子に
流れる素子電流を電流検出部107で検出し、If比較
回路112に電流値データを伝える。
【0145】図24は、個別活性化通電処理を行ってい
る際のタイミングチャートを示している。
【0146】図24において、(a)は、駆動ラインを
切り替えるためにタイミング発生回路111が発生する
水平同期信号(HSYNC)である。このHSYNCに
同期してライン選択部102は選択する行を順次切り替
える。個別活性化通電処理時は1ラインずつ選択して通
電活性化を行った。
【0147】図24(b)〜(d)に示すように、行配
線が1ラインずつ駆動される一方、列配線は記憶回路1
13の出力123に従って駆動される。
【0148】記憶回路113は、タイミング回路111
のタイミングに合せて、対応する素子番号の活性化継続
/停止を制御し、この結果、画素電極駆動回路110に
より、各列配線端子Dy1〜Dynをグランド電位、あるい
は半選択電位Vf/2に設定される。これを図24
(e)〜(g)で説明する。
【0149】ここでは列配線の1本として列配線Sy1出
力に注目する。(e)は、列配線Sy1の出力で駆動され
る素子の番号を表している。(2,1)は、行配線Sx2
と列配線Sy1の交点に位置する素子番号を示している。
この列配線Sy1の出力で駆動される素子の番号(e)は
HSYNCに同期し、駆動される行番号ともに変化す
る。この時、駆動素子番号は、記憶回路113のアドレ
ス線を生成し、記憶回路113からは、対応素子を活性
化するのか(オン)/活性化を停止するのか(オフ)を
示す駆動情報が出力される(f)。この駆動情報により
画素電極駆動回路110は、対応する各列配線端子Dy1
〜Dynをグランド電位、或いは半選択電位Vf/2に設
定する(g)。
【0150】図24(i)〜(j)は、個別活性化を行
っている場合に、各素子に印加される駆動波形の例を示
しており、図24(i)は行配線Sx1と列配線Sy1の交
点に位置する素子(素子(1,1))の駆動波形を、図
24(j)は行配線Sx2と列配線Sy1の交点に位置する
素子(素子(2,1))の駆動波形を示している。図2
4(f)のメモリ出力データで明らかなように、個別活
性化が進行している素子(1,1)には、活性化駆動電
圧Vfのパルス電圧が印加される。この時、素子(1,
1)と同じ列上の素子を駆動する場合は、ライン選択部
102から(−Vf/2)の電圧パルスが印加されるた
め、素子(1,1)には、半選択電圧Vf/2のパルス
が印加されるが、この電圧では活性化はほとんど進行し
ないため影響を受けない。素子の活性化が進み、素子電
流Ifが目標電流値Iftに達すると、メモリ出力はオフ
となる。素子(2,1)が、この活性化終了状態にある
とする。この場合、素子(2,1)を駆動する波形は、
半選択電圧Vf/2のパルスが印加されるのみとなり活
性化が進行しない。
【0151】活性化の進行により、個別素子電流が増加
する様子は前述の図7に示す通りである。尚、この実施
の形態6においても、前述したように、高抵抗化パルス
が印加して活性化処理が進行されている。
【0152】以上説明したように本実施の形態6の通電
活性化装置によれば、全ての素子の電子放出特性が均一
化される。これにより、この電子源101を用いて、輝
度及び濃度のばらつきが少ない高品位な画像を表示する
ことができた。
【0153】図45は、前述の電子源の製造方法の全体
の流れを示すフローチャートである。
【0154】図において、ステップS51で、素子基板
上に素子電極、導電性薄膜、行配線及び列配線を配置
し、これらをマトリクス状に配置接続する。そしてステ
ップS52では、この素子基板を収容している容器内を
真空状態にし、これら導電性薄膜に対して順次通電を行
ってフォーミング処理を行い、電子放出部を形成する。
次にステップS53に進み、各電子放出部に対して前述
した高抵抗化パルスを印加し、ステップS54で前述し
た実施の形態1〜6のいずれかに該当する活性化処理を
行う。そしてステップS55に進み、全ての電子放出部
に対する活性化処理が完了したかどうかを調べ、完了し
ていないときはステップS56に進み、前述の所定周期
Thrが経過したかどうかを調べ、経過していないときは
ステップS54に進んで活性化処理を続行し、経過して
いるときはステップS53に進んで、高抵抗化パルスを
印加してステップS54に進む。こうして、基板上の全
ての電子放出部の活性化が終了すると、電子源の製造が
完了したことになる。
【0155】<本実施の形態の表面伝導型放出素子の製
法及び用途説明>図25は、本実施の形態の表示パネル
1000の外観斜視図であり、その内部構造を示すため
に表示パネル1000の1部を切り欠いて示している。
【0156】図中、1005はリアプレート、1006
は側壁、1007はフェースプレートであり、1005
〜1007により表示パネルの内部を真空に維持するた
めの気密容器を形成している。気密容器を組み立てるに
あたっては、各部材の接合部に十分な強度と気密性を保
持させるため封着する必要があるが、例えばフリットガ
ラスを接合部に塗布し、大気中あるいは窒素雰囲気中
で、400℃〜500℃で10分以上焼成することによ
り封着を達成した。気密容器内部を真空に排気する方法
については後述する。
【0157】リアプレート1005には、基板1001
が固定されているが、この基板1001上には表面伝導
型放出素子1002がn×m個形成されている(ここで
n,mは2以上の正の整数であり、目的とする表示画素
数に応じて適宜設定される。例えば、高品位テレビジョ
ンの表示を目的とした表示装置においては、n=300
0,m=1000以上の数を設定することが望ましい。
本実施の形態においては、n=3072,m=1024
とした)。前記n×m個の表面伝導型放出素子1002
は、m本の行配線1003とn本の列配線1004によ
り単純マトリクス配線されている。前記1001〜10
04によって構成される部分をマルチ電子源と呼ぶ。な
お、マルチ電子源の製造方法や構造については、後で詳
しく述べる。
【0158】本実施の形態においては、気密容器のリア
プレート1005にマルチ電子源の基板1001を固定
する構成としたが、マルチ電子源の基板1001が十分
な強度を有するものである場合には、気密容器のリアプ
レートとしてマルチ電子源の基板1001自体を用いて
もよい。
【0159】また、フェースプレート1007の下面に
は、蛍光膜1008が形成されている。本実施の形態の
表示パネル1000はカラー表示用であるため、蛍光膜
1008の部分にはCRTの分野で用いられる赤
(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体が塗り分
けられている。各色の蛍光体は、たとえば図26(A)
に示すようにストライプ状に塗り分けられ、各色の蛍光
体のストライプの間には黒色の導電体1010が設けて
ある。この黒色の導電体1010を設ける目的は、電子
の照射位置に多少のずれがあっても表示色にずれが生じ
ないようにするためや、外光の反射を防止して表示コン
トラストの低下を防ぐため、更には電子による蛍光膜の
チャージアップを防止するためなどである。黒色の導電
体1010には、黒鉛を主成分として用いたが、上記の
目的に適するものであればこれ以外の材料を用いても良
い。
【0160】また、3原色の蛍光体の塗り分け方は図2
6(A)に示したストライプ状の配列に限られるもので
はなく、たとえば図26(B)に示すようなデルタ状配
列や、それ以外の配列であってもよい。なお、モノクロ
ームの表示パネルを作成する場合には、単色の蛍光体材
料を蛍光膜1008に用いればよく、また黒色導電材料
は必ずしも用いなくともよい。
【0161】また、蛍光膜1008のリアプレート側の
面には、CRTの分野では公知のメタルバック1009
を設けてある。このメタルバック1009を設けた目的
は、蛍光膜1008が発する光の一部を鏡面反射して光
利用率を向上させるため、負イオンの衝突から蛍光膜1
008を保護するため、電子加速電圧を印加するための
電極として作用させるため、蛍光膜1008を励起した
電子の導電路として作用させるためなどである。このメ
タルバック1009は、蛍光膜1008をフェースプレ
ート基板1007上に形成した後、蛍光膜表面を平滑化
処理し、その上にアルミニウムを真空蒸着する方法によ
り形成した。なお、蛍光膜1008に低電圧用の蛍光体
材料を用いた場合には、メタルバック1009は用いな
い。
【0162】また、本実施の形態では用いなかったが、
加速電圧の印加用や蛍光膜の導電性向上を目的として、
フェースプレート基板1007と蛍光膜1008との間
に、例えばITOを材料とする透明電極を設けてもよ
い。
【0163】また、Dx1〜DxmおよびDy1〜Dynおよび
Hvは、当該表示パネル1000と不図示の電気回路と
を電気的に接続するために設けた気密構造の電気接続用
端子である。Dx1〜Dxmはマルチ電子源の行配線100
3と、Dy1〜Dynはマルチ電子源の列配線1004と、
Hvはフェースプレートのメタルバック1009とそれ
ぞれ電気的に接続している。
【0164】また、気密容器内部を真空に排気するに
は、気密容器を組み立てた後、不図示の排気管と真空ポ
ンプとを接続し、気密容器内を10のマイナス7乗[to
rr]程度の真空度まで排気する。その後、排気管を封止
するが、気密容器内の真空度を維持するために、封止の
直前あるいは封止後に気密容器内の所定の位置にゲッタ
ー膜(不図示)を形成する。ゲッター膜とは、たとえば
Baを主成分とするゲッター材料をヒータもしくは高周
波加熱により加熱し蒸着して形成した膜であり、該ゲッ
ター膜の吸着作用により気密容器内は1×10マイナス
5乗ないしは1×10マイナス7乗[torr]の真空度に
維持される。
【0165】以上、本発明の実施の形態の表示パネル1
000の基本構成と製法を説明した。
【0166】次に、この実施の形態の表示パネル100
0に用いたマルチ電子源の製造方法について説明する。
本実施の形態の画像表示装置に用いるマルチ電子源は、
表面伝導型放出素子を単純マトリクス配線した電子源で
あれば、表面伝導型放出素子の材料や形状あるいは製法
に制限はない。しかしながら、本願発明者らは、表面伝
導型放出素子の中では、電子放出部もしくはその周辺部
を微粒子膜から形成したものが電子放出特性に優れ、し
かも製造が容易に行えることを見出している。したがっ
て、高輝度で大画面の画像表示装置のマルチ電子源に用
いるには、最も好適であると言える。そこで、上記実施
の形態の表示パネルにおいては、電子放出部もしくはそ
の周辺部を微粒子膜から形成した表面伝導型放出素子を
用いた。そこで、まず好適な表面伝導型放出素子につい
て基本的な構成と製法および特性を説明し、その後で多
数の素子を単純マトリクス配線したマルチ電子源の構造
について述べる。
【0167】(表面伝導型放出素子の好適な素子構成と
製法)電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から形
成する表面伝導型放出素子の代表的な構成には、平面型
と垂直型の2種類があげられる。
【0168】(平面型の表面伝導型放出素子)まず最初
に、平面型の表面伝導型放出素子の素子構成と製法につ
いて説明する。図27に示すのは、平面型の表面伝導型
放出素子の構成を説明するための平面図(A)および断
面図(B)である。図中、1101は基板、1102と
1103は素子電極、1104は導電性薄膜、1105
は通電フォーミング処理により形成した電子放出部、1
113は通電活性化処理により形成した薄膜である。
【0169】基板1101としては、たとえば、石英ガ
ラスや青板ガラスをはじめとする各種ガラス基板や、ア
ルミナをはじめとする各種セラミクス基板、あるいは上
述の各種基板上に、例えばSiO2を材料とする絶縁層
を積層した基板などを用いることができる。
【0170】また、基板1101上に基板面と平行に対
向して設けられた素子電極1102と1103は、導電
性を有する材料によって形成されている。たとえば、N
i,Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,Cu,Pd,
Ag等をはじめとする金属、あるいはこれらの金属の合
金、あるいはIn2O3−SnO2をはじめとする金属酸
化物、ポリシリコンなどの半導体、などの中から適宜材
料を選択して用いればよい。電極を形成するには、たと
えば真空蒸着などの製膜技術とフォトリソグラフィ、エ
ッチングなどのパターニング技術を組み合わせて用いれ
ば容易に形成できるが、それ以外の方法(たとえば印刷
技術)を用いて形成してもさしつかえない。
【0171】素子電極1102と1103の形状は、当
該電子放出素子の応用目的に合わせて適宜設計される。
一般的には、電極間隔Lは通常は数百オングストローム
から数百マイクロメータの範囲から適当な数値を選んで
設計されるが、なかでも表示装置に応用するために好ま
しいのは数マイクロメータより数十マイクロメータの範
囲である。また、素子電極の厚さdについては、通常は
数百オングストロームから数マイクロメータの範囲から
適当な数値が選ばれる。
【0172】また、導電性薄膜1104の部分には微粒
子膜を用いる。ここで述べた微粒子膜とは、構成要素と
して多数の微粒子を含んだ膜(島状の集合体も含む)の
ことをさす。微粒子膜を微視的に調べれば、通常は、個
々の微粒子が離間して配置された構造か、あるいは微粒
子が互いに隣接した構造か、あるいは微粒子が互いに重
なり合った構造が観測される。
【0173】微粒子膜に用いた微粒子の粒径は、数オン
グストロームから数千オングストロームの範囲に含まれ
るものであるが、中でも好ましいのは10オングストロ
ームから200オングストロームの範囲のものである。
また、微粒子膜の膜厚は、以下に述べるような諸条件を
考慮して適宜設定される。即ち、素子電極1102或は
1103と電気的に良好に接続するのに必要な条件、後
述する通電フォーミングを良好に行うのに必要な条件、
微粒子膜自身の電気抵抗を後述する適宜の値にするため
に必要な条件、などである。具体的には、数オングスト
ロームから数千オングストロームの範囲のなかで設定す
るが、なかでも好ましいのは10オングストロームから
500オングストロームの間である。
【0174】また、微粒子膜を形成するのに用いられう
る材料としては、たとえば、Pd,Pt,Ru,Ag,
Au,Ti,In,Cu,Cr,Fe,Zn,Sn,T
a,W,Pbなどをはじめとする金属や、PdO,Sn
O2,In2O3,PbO,Sb2O3などをはじめとする
酸化物や、HfB2,ZrB2,LaB6,CeB6,YB
4,GdB4などをはじめとする硼化物や、TiC,Zr
C,HfC,TaC,SiC,WCなどをはじめとする
炭化物や、TiN,ZrN,HfN,などをはじめとす
る窒化物や、Si,Ge,などをはじめとする半導体
や、カーボン、などがあげられ、これらの中から適宜選
択される。
【0175】以上述べたように、導電性薄膜1104を
微粒子膜で形成したが、そのシート抵抗値については、
10の3乗から10の7乗[オーム/□]の範囲に含ま
れるよう設定した。
【0176】なお、導電性薄膜1104と素子電極11
02および1103とは、電気的に良好に接続されるの
が望ましいため、互いの一部が重なりあうような構造を
とっている。その重なり方は、図27の例においては、
下から、基板、素子電極、導電性薄膜の順序で積層した
が、場合によっては下から基板、導電性薄膜、素子電
極、の順序で積層してもさしつかえない。
【0177】また、電子放出部1105は、導電性薄膜
1104の一部に形成された亀裂状の部分であり、電気
的には周囲の導電性薄膜よりも高抵抗な性質を有してい
る。この亀裂は、導電性薄膜1104に対して、後述す
る通電フォーミングの処理を行うことにより形成する。
亀裂内には、数オングストロームから数百オングストロ
ームの粒径の微粒子を配置する場合がある。なお、実際
の電子放出部の位置や形状を精密かつ正確に図示するの
は困難なため、図27においては模式的に示した。
【0178】また、薄膜1113は、炭素もしくは炭素
化合物よりなる薄膜で、電子放出部1105およびその
近傍を被覆している。薄膜1113は、通電フォーミン
グ処理後に、後述する通電活性化の処理を行うことによ
り形成する。
【0179】薄膜1113は、単結晶グラファイト、多
結晶グラファイト、非晶質カーボン、のいずれかか、も
しくはその混合物であり、膜厚は500[オングストロ
ーム]以下とするが、300[オングストローム]以下
とするのがさらに好ましい。なお、実際の薄膜1113
の位置や形状を精密に図示するのは困難なため、図27
においては模式的に示した。また、平面図(A)におい
ては、薄膜1113の一部を除去した素子を図示した。
【0180】以上、好ましい素子の基本構成を述べた
が、実施の形態においては以下のような素子を用いた。
すなわち、基板1101には青板ガラスを用い、素子電
極1102と1103にはNi薄膜を用いた。素子電極
の厚さdは1000[オングストローム]、電極間隔L
は2[マイクロメータ]とした。
【0181】微粒子膜の主要材料としてPdもしくはP
dOを用い、微粒子膜の厚さは約100[オングストロ
ーム]、幅Wは100[マイクロメータ]とした。
【0182】次に、好適な平面型の表面伝導型放出素子
の製造方法について説明する。図28(a)〜(d)
は、表面伝導型放出素子の製造工程を説明するための断
面図で、各部材の表記は前記図27と同一である。
【0183】(1)まず、図27(a)に示すように、
基板1101上に素子電極1102および1103を形
成する。これら電極を形成するにあたっては、予め基板
1101を洗剤、純水、有機溶剤を用いて十分に洗浄
後、素子電極の材料を堆積させる(堆積する方法として
は、たとえば、蒸着法やスパッタ法などの真空成膜技術
を用ればよい)。その後、堆積した電極材料を、フォト
リソグラフィー・エッチング技術を用いてパターニング
し、(a)に示した一対の素子電極(1102と110
3)を形成する。
【0184】(2)次に、同図(b)に示すように、導
電性薄膜1104を形成する。この導電性薄膜1104
を形成するにあたっては、まず前記(a)の基板に有機
金属溶液を塗布して乾燥し、加熱焼成処理して微粒子膜
を成膜した後、フォトリソグラフィー・エッチングによ
り所定の形状にパターニングする。ここで、有機金属溶
液とは、導電性薄膜に用いる微粒子の材料を主要元素と
する有機金属化合物の溶液である(具体的には、本実施
の形態では主要元素としてPdを用いた。また、実施の
形態では塗布方法として、ディッピング法を用いたが、
それ以外のたとえばスピンナー法やスプレー法を用いて
もよい)。
【0185】また、微粒子膜で作られる導電性薄膜の成
膜方法としては、本実施の形態で用いた有機金属溶液の
塗布による方法以外の、たとえば真空蒸着法やスパッタ
法、あるいは化学的気相堆積法などを用いる場合もあ
る。
【0186】(3)次に、同図(c)に示すように、フ
ォーミング用電源1110から素子電極1102と11
03の間に適宜の電圧を印加し、通電フォーミング処理
を行って、電子放出部1105を形成する。
【0187】この通電フォーミング処理とは、微粒子膜
で作られた導電性薄膜1104に通電を行って、その一
部を適宜に破壊、変形、もしくは変質せしめ、電子放出
を行うのに好適な構造に変化させる処理のことである。
微粒子膜で作られた導電性薄膜のうち電子放出を行うの
に好適な構造に変化した部分(即ち、電子放出部110
5)においては、薄膜に適当な亀裂が形成されている。
なお、電子放出部1105が形成される前と比較する
と、形成された後は素子電極1102と1103の間で
計測される電気抵抗は大幅に増加する。
【0188】通電方法をより詳しく説明するために、図
29に、フォーミング用電源1110から印加する適宜
の電圧波形の一例を示す。微粒子膜で作られた導電性薄
膜をフォーミングする場合には、パルス状の電圧が好ま
しく、本実施の形態の場合には同図に示したようにパル
ス幅T1の三角波パルスをパルス間隔T2で連続的に印
加した。その際には、三角波パルスの波高値Vpfを、
順次昇圧した。また、電子放出部1105の形成状況を
モニタするためのモニタパルスPmを適宜の間隔で三角
波パルスの間に挿入し、その際に流れる電流を電流計1
111で計測した。
【0189】実施の形態においては、例えば10のマイ
ナス5乗[torr]程度の真空雰囲気下において、例えば
パルス幅T1を1[ミリ秒]、パルス間隔T2を10
[ミリ秒]とし、波高値Vpfを1パルスごとに0.1
[V]ずつ昇圧した。そして、三角波を5パルス印加す
るたびに1回の割りで、モニタパルスPmを挿入した。
フォーミング処理に悪影響を及ぼすことがないように、
モニタパルスの電圧Vpmは0.1[V]に設定した。
そして、素子電極1102と1103の間の電気抵抗が
1×10の6乗[オーム]になった段階、すなわちモニ
タパルス印加時に電流計1111で計測される電流が1
×10のマイナス7乗[A]以下になった段階で、フォ
ーミング処理にかかわる通電を終了した。
【0190】なお、上記の方法は、本実施の形態の表面
伝導型放出素子に関する好ましい方法であり、例えば微
粒子膜の材料や膜厚、あるいは素子電極間隔Lなど表面
伝導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じ
て通電の条件を適宜変更するのが望ましい。
【0191】(4)次に、前述した方法により通電活性
化処理を行って、電子放出特性の改善を行う。この通電
活性化処理とは、前記通電フォーミング処理により形成
された電子放出部1105に適宜の条件で通電を行っ
て、その近傍に炭素もしくは炭素化合物を堆積せしめる
処理のことである。(図においては、炭素もしくは炭素
化合物よりなる堆積物を部材1113として模式的に示
した)。なお、通電活性化処理を行うことにより、行う
前と比較して、同じ印加電圧における放出電流を典型的
には100倍以上に増加させることができる。
【0192】具体的には、10のマイナス4乗ないし1
0のマイナス5乗[torr]の範囲内の真空雰囲気中で、
電圧パルスを定期的に印加することにより、真空雰囲気
中に存在する有機化合物を起源とする炭素もしくは炭素
化合物を堆積させる。堆積物1113は、単結晶グラフ
ァイト、多結晶グラファイト、非晶質カーボン、のいず
れかか、もしくはその混合物であり、膜厚は500[オ
ングストローム]以下、より好ましくは300[オング
ストローム]以下である。
【0193】以上のようにして、図28(d)に示す平
面型の表面伝導型放出素子を製造した。
【0194】(垂直型の表面伝導型放出素子)次に、電
子放出部もしくはその周辺を微粒子膜から形成した表面
伝導型放出素子のもうひとつの代表的な構成、すなわち
垂直型の表面伝導型放出素子の構成について説明する。
【0195】図30は、本実施の形態の垂直型の基本構
成を説明するための模式的な断面図であり、図中の12
01は基板、1202と1203は素子電極、1206
は段差形成部材、1204は微粒子膜を用いた導電性薄
膜、1205は通電フォーミング処理により形成した電
子放出部、1213は通電活性化処理により形成した薄
膜、である。
【0196】垂直型が先に説明した平面型と異なる点
は、素子電極のうちの片方(1202)が段差形成部材
1206上に設けられており、導電性薄膜1204が段
差形成部材1206の側面を被覆している点にある。し
たがって、前記図27の平面型における素子電極間隔L
は、垂直型においては段差形成部材1206の段差高L
sとして設定される。なお、基板1201、素子電極1
202および1203、微粒子膜を用いた導電性薄膜1
204、については、前記平面型の説明中に列挙した材
料を同様に用いることが可能である。また、段差形成部
材1206には、たとえばSiO2 のような電気的に絶
縁性の材料を用いる。
【0197】次に、垂直型の表面伝導型放出素子の製法
について説明する。図31(a)〜(f)は、製造工程
を説明するための断面図で、各部材の表記は前記図30
と同一である。
【0198】(1)まず、図31(a)に示すように、
基板1201上に素子電極1203を形成する。
【0199】(2)次に、同図(b)に示すように、段
差形成部材を形成するための絶縁層を積層する。絶縁層
は、たとえばSiO2 をスパッタ法で積層すればよい
が、たとえば真空蒸着法や印刷法などの他の成膜方法を
用いてもよい。
【0200】3)次に、同図(c)に示すように、絶縁
層の上に素子電極1202を形成する。
【0201】4)次に、同図(d)に示すように、絶縁
層の一部を、たとえばエッチング法を用いて除去し、素
子電極1203を露出させる。
【0202】5)次に、同図(e)に示すように、微粒
子膜を用いた導電性薄膜1204を形成する。形成する
には、前記平面型の場合と同じく、たとえば塗布法など
の成膜技術を用いればよい。
【0203】6)次に、前記平面型の場合と同じく、通
電フォーミング処理を行い、電子放出部を形成する(図
28(c)を用いて説明した平面型の通電フォーミング
処理と同様の処理を行えばよい)。
【0204】(7)次に、前記平面型の場合と同じく、
通電活性化処理を行い、電子放出部近傍に炭素もしくは
炭素化合物を堆積させる(前述した通電活性化処理と同
様の処理を行えばよい)。
【0205】以上のようにして、図31(f)に示す垂
直型の表面伝導型放出素子を製造した。
【0206】(表示装置に用いた表面伝導型放出素子の
特性)以上、平面型と垂直型の表面伝導型放出素子につ
いて素子構成と製法を説明したが、次に表示装置に用い
た素子の特性について述べる。
【0207】図32に、本実施の形態の表示装置に用い
た素子の(放出電流Ie)対(素子印加電圧Vf)特性、
および(素子電流If)対(素子印加電圧Vf)特性の典
型的な例を示す。なお、放出電流Ieは素子電流Ifに比
べて著しく小さく、同一尺度で図示するのが困難である
うえ、これらの特性は素子の大きさや形状等の設計パラ
メータを変更することにより変化するものであるため、
2本のグラフは各々任意単位で図示した。
【0208】表示装置に用いた素子は、放出電流Ieに
関して以下に述べる3つの特性を有している。
【0209】第一に、ある電圧(これを閾値電圧Vthと
呼ぶ)以上の大きさの電圧を素子に印加すると急激に放
出電流Ieが増加するが、一方、閾値電圧Vth未満の電
圧では放出電流Ieはほとんど検出されない。すなわ
ち、放出電流Ieに関して、明確な閾値電圧Vthを持っ
た非線形素子である。
【0210】第二に、放出電流Ieは素子に印加する電
圧Vfに依存して変化するため、電圧Vfで放出電流Ie
の大きさを制御できる。
【0211】第三に、素子に印加する電圧Vfに対して
素子から放出される電流Ieの応答速度が速いため、電
圧Vfを印加する時間の長さによって素子から放出され
る電子の電荷量を制御できる。
【0212】以上のような特性を有するため、表面伝導
型放出素子を表示装置に好適に用いることができた。た
とえば多数の素子を表示画面の画素に対応して設けた表
示装置において、第一の特性を利用すれば、表示画面を
順次走査して表示を行うことが可能である。すなわち、
駆動中の素子には所望の発光輝度に応じて閾値電圧Vth
以上の電圧を適宜印加し、非選択状態の素子には閾値電
圧Vth未満の電圧を印加する。駆動する素子を順次切り
替えてゆくことにより、表示画面を順次走査して表示を
行うことが可能である。
【0213】また、第二の特性かまたは第三の特性を利
用することにより、発光輝度を制御することができるた
め、諧調表示を行うことが可能である。
【0214】(多数素子を単純マトリクス配線したマル
チ電子源の構造)次に、上述の表面伝導型放出素子を基
板上に配列して単純マトリクス配線したマルチ電子源の
構造について述べる。
【0215】図33に示すのは、前記図25の表示パネ
ル1000に用いたマルチ電子源の平面図である。基板
1001上には、前記図27で示したものと同様な表面
伝導型放出素子が配列され、これらの素子は行配線電極
1003と列配線電極1004により単純マトリクス状
に配線されている。行配線電極1003と列配線電極1
004の交差する部分には、電極間に絶縁層(不図示)
が形成されており、電気的な絶縁が保たれている。
【0216】図33のA−A’に沿った断面を図34に
示す。
【0217】なお、このような構造のマルチ電子源は、
あらかじめ基板上に行配線電極1003、列配線電極1
004、電極間絶縁層(不図示)、および表面伝導型放
出素子の素子電極と導電性薄膜を形成した後、行配線電
極1003および列配線電極1004を介して各素子に
給電して通電フォーミング処理と通電活性化処理を行う
ことにより製造した。
【0218】図35は、前記説明の表面伝導型放出素子
を電子源として用いたディスプレイパネルに、例えばテ
レビジョン放送をはじめとする種々の画像情報源より提
供される画像情報を表示できるように構成した多機能表
示装置の一例を示すための図である。図中、1000は
前述したディスプレイパネル、2101はディスプレイ
パネルの駆動回路、2102はディスプレイコントロー
ラ、2103はマルチプレクサ、2104はデコーダ、
2105は入出力インターフェース回路、2106はC
PU、2107は画像生成回路、2108および210
9および2110は画像メモリインターフェース回路、
2111は画像入力インターフェース回路、2112お
よび2113はTV信号受信回路、2114は入力部で
ある。
【0219】(なお、本表示装置は、例えばテレビジョ
ン信号のように映像情報と音声情報の両方を含む信号を
受信する場合には、当然映像の表示と同時に音声を再生
するものであるが、本発明の特徴と直接関係しない音声
情報の受信,分離,再生,処理,記憶などに関する回路
やスピーカなどについては説明を省略する。)以下、画
像信号の流れに沿って各部の機能を説明してゆく。
【0220】まず、TV信号受信回路2113は、例え
ば電波や空間光通信などのような無線伝送系を用いて伝
送されるTV画像信号を受信するための回路である。受
信するTV信号の方式は特に限られるものではなく、例
えば、NTSC方式、PAL方式、SECAM方式など
の諸方式でもよい。また、これらよりさらに多数の走査
線よりなるTV信号(例えばMUSE方式をはじめとす
るいわゆる高品位TV)は、大面積化や大画素数化に適
した前記ディスプレイパネルの利点を生かすのに好適な
信号源である。TV信号受信回路2113で受信された
TV信号は、デコーダ2104に出力される。
【0221】また、TV信号受信回路2112は、例え
ば同軸ケーブルや光ファイバーなどのような有線伝送系
を用いて伝送されるTV画像信号を受信するための回路
である。前記TV信号受信回路2113と同様に、受信
するTV信号の方式は特に限られるものではなく、また
本回路で受信されたTV信号もデコーダ2104に出力
される。
【0222】また、画像入力インターフェース回路21
11は、例えばTVカメラや画像読み取りスキャナなど
の画像入力装置から供給される画像信号を取り込むため
の回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ2104に
出力される。
【0223】また、画像メモリインターフェース回路2
110は、ビデオテープレコーダ(以下VTRと略す)
に記憶されている画像信号を取り込むための回路で、取
り込まれた画像信号はデコーダ2104に出力される。
【0224】また、画像メモリインターフェース回路2
109は、ビデオディスクに記憶されている画像信号を
取り込むための回路で、取り込まれた画像信号はデコー
ダ2104に出力される。
【0225】また、画像メモリインターフェース回路2
108は、いわゆる静止画ディスクのように、静止画像
データを記憶している装置から画像信号を取り込むため
の回路で、取り込まれた静止画像データはデコーダ21
04に出力される。
【0226】また、入出力インターフェース回路210
5は、本表示装置と、外部のコンピュータもしくはコン
ピュータネットワークもしくはプリンタなどの出力装置
とを接続するための回路である。画像データや文字デー
タ・図形情報の入出力を行うのはもちろんのこと、場合
によっては本表示装置の備えるCPU2106と外部と
の間で制御信号や数値データの入出力などを行うことも
可能である。
【0227】また、画像生成回路2107は、前記入出
力インターフェース回路2105を介して外部から入力
される画像データや文字・図形情報や、あるいはCPU
2106より出力される画像データや文字・図形情報に
基づき表示用画像データを生成するための回路である。
本回路の内部には、例えば画像データや文字・図形情報
を蓄積するための書き換え可能メモリや、文字コードに
対応する画像パターンが記憶されている読みだし専用メ
モリや、画像処理を行うためのプロセッサなどをはじめ
として画像の生成に必要な回路が組み込まれている。本
回路により生成された表示用画像データは、デコーダ2
104に出力されるが、場合によっては前記入出力イン
ターフェース回路2105を介して外部のコンピュータ
ネットワークやプリンタ入出力することも可能である。
【0228】また、CPU2106は、主として本表示
装置の動作制御や、表示画像の生成や選択や編集に関わ
る作業を行う。
【0229】例えば、マルチプレクサ2103に制御信
号を出力し、ディスプレイパネルに表示する画像信号を
適宜選択したり組み合わせたりする。また、その際には
表示する画像信号に応じてディスプレイパネルコントロ
ーラ2102に対して制御信号を発生し、画面表示周波
数や走査方法(例えばインターレースかノンインターレ
ースか)や一画面の走査線の数など表示装置の動作を適
宜制御する。
【0230】また、前記画像生成回路2107に対して
画像データや文字・図形情報を直接出力したり、あるい
は前記入出力インターフェース回路2105を介して外
部のコンピュータやメモリをアクセスして画像データや
文字・図形情報を入力する。
【0231】なお、CPU2106は、むろんこれ以外
の目的の作業にも関わるものであっても良い。例えば、
パーソナルコンピュータやワードプロセッサなどのよう
に、情報を生成したり処理する機能に直接関わっても良
い。
【0232】あるいは、前述したように入出力インター
フェース回路2105を介して外部のコンピュータネッ
トワークと接続し、例えば数値計算などの作業を外部機
器と協同して行っても良い。
【0233】また、入力部2114は、前記CPU21
06に使用者が命令やプログラム、あるいはデータなど
を入力するためのものであり、例えばキーボードやマウ
スのほか、ジョイスティック,バーコードリーダー,音
声認識装置など多様な入力機器を用いる事が可能であ
る。
【0234】また、デコーダ2104は、前記2107
ないし2113より入力される種々の画像信号を3原色
信号、または輝度信号とI信号,Q信号に逆変換するた
めの回路である。なお、同図中に点線で示すように、デ
コーダ2104は内部に画像メモリを備えるのが望まし
い。これは、例えばMUSE方式をはじめとして、逆変
換するに際して画像メモリを必要とするようなテレビ信
号を扱うためである。また、画像メモリを備えることに
より、静止画の表示が容易になる、あるいは前記画像生
成回路2107およびCPU2106と協同して画像の
間引き,補間,拡大,縮小,合成をはじめとする画像処
理や編集が容易に行えるようになるという利点が生まれ
るからである。
【0235】また、マルチプレクサ2103は、前記C
PU2106より入力される制御信号に基づき表示画像
を適宜選択するものである。すなわち、マルチプレクサ
2103はデコーダ2104から入力される逆変換され
た画像信号のうちから所望の画像信号を選択して駆動回
路2101に出力する。その場合には、一画面表示時間
内で画像信号を切り替えて選択することにより、いわゆ
る多画面テレビのように、一画面を複数の領域に分けて
領域によって異なる画像を表示することも可能である。
【0236】また、ディスプレイパネルコントローラ2
102は、前記CPU2106より入力される制御信号
に基づき駆動回路2101の動作を制御するための回路
である。
【0237】まず、ディスプレイパネルの基本的な動作
にかかわるものとして、例えばディスプレイパネルの駆
動用電源(図示せず)の動作シーケンスを制御するため
の信号を駆動回路2101に対して出力する。また、デ
ィスプレイパネルの駆動方法に関わるものとして、例え
ば画面表示周波数や走査方法(例えばインターレースか
ノンインターレースか)を制御するための信号を駆動回
路2101に対して出力する。
【0238】また、場合によっては表示画像の輝度やコ
ントラストや色調やシャープネスといった画質の調整に
関わる制御信号を駆動回路2101に対して出力する場
合もある。
【0239】また、駆動回路2101は、ディスプレイ
パネル1000に印加する駆動信号を発生するための回
路であり、前記マルチプレクサ2103から入力される
画像信号と、前記ディスプレイパネルコントローラ21
02より入力される制御信号に基づいて動作するもので
ある。
【0240】以上、各部の機能を説明したが、図35に
例示した構成により、本表示装置においては多様な画像
情報源より入力される画像情報をディスプレイパネル1
000に表示する事が可能である。すなわち、テレビジ
ョン放送をはじめとする各種の画像信号はデコーダ21
04において逆変換された後、マルチプレクサ2103
において適宜選択され、駆動回路2101に入力され
る。一方、ディスプレイコントローラ2102は、表示
する画像信号に応じて駆動回路2101の動作を制御す
るための制御信号を発生する。駆動回路2101は、上
記画像信号と制御信号に基づいてディスプレイパネル1
000に駆動信号を印加する。これにより、ディスプレ
イパネル1000において画像が表示される。これらの
一連の動作は、CPU2106により統括的に制御され
る。
【0241】また、本表示装置においては、前記デコー
ダ2104に内蔵する画像メモリや、画像生成回路21
07およびCPU2106が関与することにより、単に
複数の画像情報の中から選択したものを表示するだけで
なく、表示する画像情報に対して、例えば拡大,縮小,
回転,移動,エッジ強調,間引き,補間,色変換,画像
の縦横比変換などをはじめとする画像処理や、合成,消
去,接続,入れ換え,はめ込みなどをはじめとする画像
編集を行う事も可能である。また、本実施の形態の説明
では特に触れなかったが、上記画像処理や画像編集と同
様に、音声情報に関しても処理や編集を行うための専用
回路を設けても良い。
【0242】したがって、本表示装置は、テレビジョン
放送の表示機器,テレビ会議の端末機器,静止画像およ
び動画像を扱う画像編集機器,コンピュータの端末機
器,ワードプロセッサをはじめとする事務用端末機器,
ゲーム機などの機能を一台で兼ね備える事が可能で、産
業用あるいは民生用として極めて応用範囲が広い。
【0243】なお、上記図35は、表面伝導型放出素子
を電子源とするディスプレイパネルを用いた表示装置の
構成の一例を示したにすぎず、これのみに限定されるも
のではない事は言うまでもない。例えば、図35の構成
要素のうち使用目的上必要のない機能に関わる回路は省
いても差し支えない。またこれとは逆に、使用目的によ
ってはさらに構成要素を追加しても良い。例えば、本表
示装置をテレビ電話機として応用する場合には、テレビ
カメラ,音声マイク,照明機,モデムを含む送受信回路
などを構成要素に追加するのが好適である。
【0244】本表示装置においては、とりわけ表面伝導
型放出素子を電子源とするディスプレイパネルが容易に
薄形化できるため、表示装置全体の奥行きを小さくする
ことが可能である。それに加えて、表面伝導型放出素子
を電子源とするディスプレイパネルは大画面化が容易で
輝度が高く視野角特性にも優れるため、本表示装置は臨
場感あふれ迫力に富んだ画像を視認性良く表示する事が
可能である。
【0245】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、無
効電流を減少させるとともに、所定の素子を活性化でき
るという効果がある。
【0246】また本発明によれば、素子毎の活性化を制
御し、更に各配線の電位の与え方を全電流が最小になる
ようにすることによって、より均一な放出特性を持つ電
子源を提供できる。
【0247】また本発明によれば、選択された行配線に
接続された素子のうち、活性化が終了した素子の数に応
じて非選択の行配線に印加する電圧を制御することによ
り、無効電流を抑えて素子の特性を均一にすることがで
きる。
【0248】また本発明によれば、行或いは列単位に段
階的に活性化を行うことにより、活性化に要する時間を
短縮できる。
【0249】更に本発明によれば、最初はライン単位で
活性化を行い、その後、各素子単位で活性化処理を行う
ことにより、活性化に要する時間を短縮できるという効
果がある。
【0250】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の通電活性化装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態のライン選択部及び画素選択部の
構成を示す回路図である。
【図3】本実施の形態の電流検出部の構成を示す回路図
である。
【図4】本実施の形態における活性化電圧波形を示す図
である。
【図5】本実施の形態に係る高抵抗化パルス波形を示す
図である。
【図6】個別素子電流の測定を説明するための図であ
る。
【図7】個別素子の活性化終了時間を説明する図であ
る。
【図8】本実施の形態1における行及び列配線への電圧
印加を説明するための図である。
【図9】本実施の形態1における制御部の処理を示すフ
ローチャートである。
【図10】本実施の形態2における行配線の切り替えタ
イミングを説明するための図である。
【図11】本実施の形態2における活性化処理を説明す
るための図である。
【図12】本実施の形態2における活性化のための電圧
波形を示す図である。
【図13】本実施の形態4の課題を説明するための図で
ある。
【図14】本実施の形態4のモニタパルスの印加を説明
するための図である。
【図15】本実施の形態4における制御部の処理を示す
フローチャートである。
【図16】本実施の形態5の通電活性化装置の一例を示
すブロック図である。
【図17】本実施の形態5における列配線の切り替えタ
イミングを説明するための図である。
【図18】本実施の形態5における処理を示すフローチ
ャートである。
【図19】本実施の形態5における電流モニタ処理を示
すフローチャートである。
【図20】本実施の形態6の通電活性化装置の一例を示
すブロック図である。
【図21】本実施の形態6のライン選択部及び画素電極
駆動回路の構成を示す回路図である。
【図22】本実施の形態6のライン活性化通電処理と個
別活性化通電処理を説明する図である。
【図23】本実施の形態6のライン活性化通電処理を説
明するためのタイミング図である。
【図24】本実施の形態6の個別活性化通電処理を説明
するためのタイミング図である。
【図25】本実施の形態の画像表示装置の表示パネルの
一部を切り欠いて示した斜視図である。
【図26】本実施の形態の表示パネルのフェースプレー
トの蛍光体配列を例示した平面図である。
【図27】本実施の形態で用いた平面型の表面伝導型放
出素子の平面図(A),断面図(B)である。
【図28】本実施の形態の平面型表面伝導型放出素子の
製造工程を示す断面図である。
【図29】通電フォーミング処理の際の印加電圧波形を
示す図である。
【図30】本実施の形態で用いた垂直型の表面伝導型放
出素子の断面図である。
【図31】垂直型の表面伝導型放出素子の製造工程を示
す断面図である。
【図32】本実施の形態で用いた表面伝導型放出素子の
典型的な特性を示すグラフ図である。
【図33】本実施の形態で用いたマルチ電子源の基板の
一部平面図である。
【図34】本実施の形態で用いた図20のマルチ電子源
の基板のA−A’断面図である。
【図35】本発明の実施の形態の画像表示装置を用いた
多機能画像表示装置のブロック図である。
【図36】従来知られた表面伝導型放出素子の一例を示
す平面図である。
【図37】本実施の形態の電子放出素子の配線方法を説
明する図である。
【図38】2行目の素子の活性化状態を示す等価回路図
である。
【図39】活性化処理に要する時間と素子電流及び放出
電流の関係を示すグラフ図である。
【図40】活性化処理時間と各素子の素子電流及び放出
電流のばらつきを説明する図である。
【図41】本発明の課題を説明する図である。
【図42】表面伝導型放出素子の特性を説明するグラフ
図である。
【図43】本発明の課題を説明する図である。
【図44】通電活性化処理時に印加される従来の電圧波
形を説明する図である。
【図45】本実施の形態の電子源の製造工程を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
102 ライン選択部 103,105 電源 104,104a 制御部 106 画素選択部 107 電流検出部 110 画素電極駆動回路 111 タイミング発生回路 112 If比較回路 113 記憶回路 1000 表示パネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小口 高弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 森 真起子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 鱸 英俊 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (76)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、複数の第1配線と複数の第2
    配線とによって、複数の電子放出素子をマトリックス状
    に配置しており、前記電子放出素子のそれぞれは第1配
    線及び第2配線と接続されている電子源における前記電
    子放出素子に形成された電子放出部の活性化方法であっ
    て、 前記電子放出素子に形成された電子放出部に通電して活
    性化する活性化工程を有し、前記活性化工程は、 前記複数の第1配線の内の少なくとも1つの第1配線を
    選択して第1の電位(V1)を印加し、前記複数の第2
    配線に前記第1の電位とは異なる第2の電位(V2)を
    印加する第1の工程と、前記選択された第1配線と前記
    第2の電位が印加される第2配線とにそれぞれ接続され
    る複数の電子放出部のうち所定の特性になった電子放出
    部には第3の電位(V3)を印加する第2の工程とを有
    しており、前記第1及び第2の工程では、前記第1の工
    程において前記第2の電位が印加される第2配線の内、
    第2の工程によって第3の電位が印加される第2配線の
    数が所定の数に達するまでは、前記第1の電位が印加さ
    れていない非選択の第1配線には第4の電位(V4)が
    印加され、前記第3の電位が印加される第2配線が所定
    の数になった後、前記非選択の第1配線には第5の電位
    (V5)が印加され、前記V1、V2、V3、V4、V
    5は、 |V2−V1|>|V2−V4| |V2−V1|>|V3−V1| |V2−V1|>|V3−V4| |V2−V1|>|V3−V5| |V2−V1|>|V2−V5| |V3−V4|>|V2−V4| |V2−V5|>|V3−V5| を満たすことを特徴とする電子放出部の活性化方法。
  2. 【請求項2】 前記所定の数は、前記第1の工程におい
    て前記第2の電位が印加される前記第2配線の数の半数
    であることを特徴とする請求項1に記載の電子放出部の
    活性化方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の電位と第4の電位が実質的に
    等しいことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子放
    出部の活性化方法。
  4. 【請求項4】 前記第3の電位と第5の電位が実質的に
    等しいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項
    に記載の電子放出部の活性化方法。
  5. 【請求項5】 前記第3の電位は、前記第1の電位と第
    2の電位の略中間の値であることを特徴とする請求項1
    乃至4のいずれか1項に記載の電子放出部の活性化方
    法。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2の工程において、前記
    第1の電位の印加は、前記選択する第1配線を順次変更
    しながら行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
    か1項に記載の電子放出部の活性化方法。
  7. 【請求項7】 前記電子放出部が前記所定の特性になっ
    たかどうかの判別は、該電子放出部に流れる電流の値に
    基づいて行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれ
    か1項に記載の電子放出部の活性化方法。
  8. 【請求項8】 前記活性化工程は、前記第1、第2、第
    3、第4、第5のいずれかの電位が印加される第1配線
    もしくは第2配線に接続される電子放出部に、所定電圧
    のパルスを印加する高抵抗化工程を更に有しており、該
    高抵抗化工程を間隔を空けて繰り返すことを特徴とする
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電子放出部の活
    性化方法。
  9. 【請求項9】 前記第1の電位と第2の電位は極性が互
    いに異なる電位であることを特徴とする請求項1乃至8
    のいずれか1項に記載の電子放出部の活性化方法。
  10. 【請求項10】 前記第1の電位と第2の電位はパルス
    で印加することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか
    1項に記載の電子放出部の活性化方法。
  11. 【請求項11】 基板上に複数の第1配線と複数の第2
    配線とによって、複数の電子放出素子をマトリックス状
    に配置しており、前記電子放出素子それぞれは第1配線
    及び第2配線と接続されている電子源における前記電子
    放出素子に形成された電子放出部の活性化を行う活性化
    装置であって、 前記複数の第1配線の内の少なくとも1つの第1配線を
    選択して電位を印加する第1の電位印加手段と、 前記複数の第2配線に電位を印加する第2の電位印加手
    段とを有し、 前記第2の電位印加手段は、前記複数の第2配線のうち
    所定の特性になっていない電子放出部が接続される第2
    配線には第2の電位(V2)を印加し、所定の特性にな
    った電子放出部が接続される第2配線には第3の電位
    (V3)を印加し、 前記第1の電位印加手段は、前記選択した第1配線には
    第1の電位(V1)を印加し、非選択の第1配線には前
    記第3の電位が印加される第2配線が所定の数に達する
    までは第4の電位(V4)を印加し、所定の数に達した
    後は第5の電位(V5)を印加し、 前記電位V1、V2、V3、V4、V5は、 |V2−V1|>|V2−V4| |V2−V1|>|V3−V1| |V2−V1|>|V3−V4| |V2−V1|>|V3−V5| |V2−V1|>|V2−V5| |V3−V4|>|V2−V4| |V2−V5|>|V3−V5| を満たすことを特徴とする活性化装置。
  12. 【請求項12】 前記電子放出部に流れる電流を検出す
    る検出手段をさらに有し、前記電子放出部が前記所定の
    特性になったかどうかの判別は、前記電子放出部に流れ
    る電流の値に基づいて行うことを特徴とする請求項11
    に記載の活性化装置。
  13. 【請求項13】 前記第1、第2、第3、第4、第5の
    電位のいずれかが印加される行もしくは前記第2配線に
    接続される電子放出部に、所定電圧のパルスを印加する
    高抵抗化手段を更に有し、前記所定電圧のパルスの印加
    を間隔を空けて繰り返すことを特徴とする請求項11又
    は12に記載の活性化装置。
  14. 【請求項14】 基板上に、複数の第1配線と複数の第
    2配線とによって、複数の電子放出素子をマトリックス
    状に配置しており、前記電子放出素子それぞれは第1配
    線及び第2配線と接続されている電子源における、前記
    電子放出素子に形成された電子放出部の活性化方法であ
    って、 前記電子放出素子に形成された電子放出部に通電して活
    性化する活性化工程を有し、前記活性化工程が、 前記複数の第1配線の内の少なくとも1つ第1配線を選
    択して第1の電位(V1)を印加し、前記複数の第2配
    線に前記第1の電位とは異なる第2の電位(V2)を印
    加する第1の工程と、前記選択された第1配線と前記第
    2の電位が印加される第2配線とにそれぞれ接続される
    複数の電子放出部のうち第1の特性になった電子放出部
    には第3の電位(V3)を印加する第2の工程を有して
    おり、 前記複数の第2配線に接続される電子放出部の全てが前
    記第1の特性になった後、前記第1の工程において第2
    の電位を印加する状態から前記第2の工程によって第3
    の電位を印加するように切替える目標値である特性を前
    記第1の特性から第2の特性に変更して、前記第1の工
    程と第2の工程を繰り返し、前記特性が所定の特性にな
    るまで活性化を行うものであり、前記第1の電位が第1
    配線から印加され、第3の電位が第2配線から印加され
    る電子放出部の活性化は、前記第1の電位が第1配線か
    ら印加され、第2の電位が第2配線から印加される電子
    放出部の活性化よりも抑制されることを特徴とする電子
    放出部の活性化方法。
  15. 【請求項15】 前記第1及び第2の工程において、前
    記第1の電位の印加は、前記選択する第1配線を順次変
    更しながら行うことを特徴とする請求項14に記載の電
    子放出部の活性化方法。
  16. 【請求項16】 前記電子放出部の特性の判別は、前記
    電子放出部に流れる電流の値に基づいて行うことを特徴
    とする請求項14又は15に記載の電子放出部の活性化
    方法。
  17. 【請求項17】 前記活性化工程は、前記第1配線及び
    第2配線に接続される電子放出部に所定電圧のパルスを
    印加する高抵抗化工程を更に有し、該高抵抗化工程を間
    隔を空けて繰り返すことを特徴とする請求項14乃至1
    6のいずれか1項に記載の電子放出部の活性化方法。
  18. 【請求項18】 前記第1の電位と第2の電位は極性が
    互いに異なる電位であることを特徴とする請求項14乃
    至17のいずれか1項に記載の電子放出部の活性化方
    法。
  19. 【請求項19】 前記第1の電位と第2の電位はパルス
    で印加することを特徴とする請求項14乃至18のいず
    れか1項に記載の電子放出部の活性化方法。
  20. 【請求項20】 基板上に、複数の第1配線と複数の第
    2配線とによって、複数の電子放出素子をマトリックス
    状に配置しており、前記電子放出素子それぞれは第1配
    線及び第2配線と接続されている電子源における前記電
    子放出素子に形成された電子放出部の活性化を行う活性
    化装置であって、 前記複数の第1配線の内の少なくとも1つの第1配線を
    選択して電位を印加する第1の電位印加手段と、 前記複数の第2配線に電位を印加する第2の電位印加手
    段とを有し、該第2の電位印加手段は、前記複数の第2
    配線のうち所定の特性になっていない電子放出部が接続
    される第2配線には第2の電位(V2)を印加し、第1
    の特性になった電子放出部が接続される第2配線には第
    3の電位(V3)を印加し、 前記第1の電位印加手段と第2の電位印加手段は、前記
    複数の第2配線に接続される電子放出部の全てが前記第
    1の特性になった後、前記第2の電位を印加する状態か
    ら前記第3の電位を印加するように切替える目標値であ
    る特性を前記第1の特性から第2の特性に変更して、前
    記第1の電位印加手段と第2の電位印加手段による電位
    印加を繰り返し、前記特性が所定の特性になるまで活性
    化を行うものであり、前記第1の電位が前記第1配線か
    ら印加され、前記第3の電位が前記第2配線から印加さ
    れる電子放出部の活性化は、前記第1の電位が第1配線
    から印加され、第2の電位が第2配線から印加される電
    子放出部の活性化よりも抑制されることを特徴とする活
    性化装置。
  21. 【請求項21】 前記電子放出部に流れる電流を検出す
    る検出手段を更に有し、前記電子放出部の特性の判別
    は、該電子放出部に流れる電流の値に基づいて行うこと
    を特徴とする請求項20に記載の活性化装置。
  22. 【請求項22】 前記電子放出部に、所定電圧のパルス
    を印加する高抵抗化手段を更に有し、前記所定電圧のパ
    ルスの印加を間隔を空けて繰り返すことを特徴とする請
    求項20又は21に記載の活性化装置。
  23. 【請求項23】 基板上に、複数の第1配線と複数の第
    2配線とによって、複数の電子放出素子をマトリックス
    状に配置しており、前記電子放出素子それぞれは第1配
    線及び第2配線と接続されている電子源における前記電
    子放出素子に形成された電子放出部に流れる電流の検出
    方法であって、 前記複数の第1配線のうちの、少なくともひとつの第1
    配線を選択して所定の電位(V6)を印加し、前記複数
    の第1配線のうちの非選択の第1配線と、前記複数の第
    2配線に略等しい所定の電位(V7)を印加して、前記
    選択された第1配線に接続される電子放出部それぞれに
    流れる電流を検出することを特徴とする電流の検出方
    法。
  24. 【請求項24】 基板上に、複数の第1配線と複数の第
    2配線とによって、複数の電子放出素子をマトリックス
    状に配置しており、前記電子放出素子それぞれは第1配
    線及び第2配線と接続されている電子源における、前記
    電子放出素子に形成された電子放出部の活性化方法であ
    って、 前記電子放出素子に形成された電子放出部に通電して活
    性化する活性化工程と、該活性化工程で前記第1配線及
    び第2配線に印加される電位パターンとは異なる電位パ
    ターンを前記第1配線及び第2配線に印加して前記電子
    放出部に流れる電流を検出する検出工程を有しているこ
    とを特徴とする電子放出部の活性化方法。
  25. 【請求項25】 前記検出工程に、請求項23に記載の
    検出方法を用いることを特徴とする請求項24に記載の
    電子放出部の活性化方法。
  26. 【請求項26】 前記活性化工程が、前記複数の第1配
    線の内の少なくとも1つの第1配線を選択して第1の電
    位(V1)を印加し、前記複数の第2配線に前記第1の
    電位とは異なる第2の電位(V2)を印加する第1の工
    程と、前記選択された第1配線と前記第2の電位が印加
    される第2配線とにそれぞれ接続される複数の電子放出
    部のうち所定の特性になった電子放出部には第3の電位
    (V3)を印加する第2の工程を有していることを特徴
    とする請求項24又は25に記載の電子放出部の活性化
    方法。
  27. 【請求項27】 前記特性の判別を請求項23に記載の
    検出方法によって行うことを特徴とする請求項26に記
    載の電子放出部の活性化方法。
  28. 【請求項28】 前記第1及び第2の工程において、前
    記第1の電位の印加は、前記選択する第1配線を順次変
    更しながら行うことを特徴とする請求項26又は27に
    記載の電子放出部の活性化方法。
  29. 【請求項29】 前記活性化工程は、前記第1配線及び
    第2配線に接続される電子放出部に所定電圧のパルスを
    印加する高抵抗化工程を有し、該高抵抗化工程を間隔を
    空けて繰り返すことを特徴とする請求項26乃至28の
    いずれか1項に記載の電子放出部の活性化方法。
  30. 【請求項30】 前記第1の電位と第2の電位は極性が
    互いに異なる電位であることを特徴とする請求項26乃
    至29のいずれか1項に記載の電子放出部の活性化方
    法。
  31. 【請求項31】 前記第1の電位と第2の電位はパルス
    で印加する請求項26乃至30のいずれか1項に記載の
    電子放出部の活性化方法。
  32. 【請求項32】 基板上に、複数の第1配線と複数の第
    2配線とによって、複数の電子放出素子をマトリックス
    状に配置しており、前記電子放出素子それぞれは第1配
    線及び第2配線と接続されている電子源における、前記
    電子放出素子に形成された電子放出部に流れる電流の検
    出装置であって、 前記複数の第1配線の内の少なくとも1つの第1配線を
    選択して所定の電位(V6)を印加し、前記複数の第1
    配線のうちの非選択の第1配線と、前記複数の第2配線
    に概略等しい所定の電位(V7)を印加する電位印加手
    段と、前記選択された第1配線に接続される電子放出部
    それぞれに流れる電流を検出する電流検出手段を有する
    ことを特徴とする電流の検出装置。
  33. 【請求項33】 基板上に、複数の第1配線と複数の第
    2配線とによって、複数の電子放出素子をマトリックス
    状に配置しており、前記電子放出素子それぞれは第1配
    線及び第2配線と接続されている電子源における、前記
    電子放出素子に形成された電子放出部の活性化を行う活
    性化装置であって、 前記電子放出素子に形成された電子放出部に通電して活
    性化する活性化手段と、該活性化工程で前記第1配線及
    び第2配線に印加される電位パターンとは異なる電位パ
    ターンを前記第1配線及び第2配線に印加して前記電子
    放出部に流れる電流を検出する検出手段を有しているこ
    とを特徴とする活性化装置。
  34. 【請求項34】 前記検出手段に、請求項32に記載の
    検出装置を用いることを特徴とする請求項33に記載の
    活性化装置。
  35. 【請求項35】 前記活性化手段が、前記複数の第1配
    線の内の少なくとも1つの第1配線を選択して第1の電
    位(V1)を印加する第1の電位印加手段と、前記複数
    の第2配線に前記第1の電位とは異なる第2の電位(V
    2)を印加する第2の電位印加手段とを有し、前記第2
    の電位印加手段は、前記選択された第1配線と前記第2
    の電位が印加される第2配線とにそれぞれ接続される複
    数の電子放出部のうち所定の特性になった電子放出部に
    は第3の電位(V3)を印加することを特徴とする請求
    項33又は34に記載の活性化装置。
  36. 【請求項36】 前記特性の判別を請求項32に記載の
    検出装置によって行うことを特徴とする請求項35に記
    載の活性化装置。
  37. 【請求項37】 前記電子放出部に所定電圧のパルスを
    印加する高抵抗化手段を更に有し、前記活性化を行う際
    に前記所定電圧のパルスの印加を間隔を空けて繰り返す
    ことを特徴とする請求項33乃至36のいずれか1項に
    記載の活性化装置。
  38. 【請求項38】 基板上に、複数の第1配線と複数の第
    2配線とによって、複数の電子放出素子をマトリックス
    状に配置しており、前記電子放出素子それぞれは第1配
    線及び第2配線と接続されている電子源における、前記
    電子放出素子に形成された電子放出部の活性化方法であ
    って、 前記電子放出素子に形成された電子放出部に通電して活
    性化する活性化工程を有しており、該活性化工程が、 前記複数の第1配線のうちの、2つ以上の第1配線を選
    択して第1の電位(V1)を印加し、前記複数の第2配
    線に前記第1の電位とは異なる第2の電位(V2)を印
    加する第1の工程と、前記複数の第1配線の内の1つの
    第1配線を選択して第3の電位(V3)を印加し、前記
    複数の第2配線に前記第3の電位とは異なる第4の電位
    (V4)を印加し、該複数の第2配線にそれぞれ接続さ
    れる複数の電子放出部のうち所定の特性になった電子放
    出部が接続される第2配線には第5の電位(V5)を印
    加する第2の工程を有しており、 前記第1配線によって前記第3の電位が印加され、前記
    第2配線によって前記第5の電位が印加される電子放出
    部の活性化は、前記第1配線によって前記第3の電位が
    印加され、前記第2配線によって前記第4の電位が印加
    される電子放出部の活性化よりも抑制されることを特徴
    とする電子放出部の活性化方法。
  39. 【請求項39】 前記第1の工程において、非選択の第
    1配線には、前記第2の電位と略等しい電位が印加され
    ることを特徴とする請求項38に記載の電子放出部の活
    性化方法。
  40. 【請求項40】 前記第1及び第2の工程において、前
    記第1配線への電位の印加は、前記選択する第1配線を
    順次変更しながら行うことを特徴とする請求項38又は
    39に記載の電子放出部の活性化方法。
  41. 【請求項41】 前記電子放出部の特性の判別は、前記
    電子放出部に流れる電流の値に基づいて行うことを特徴
    とする請求項38乃至40のいずれか1項に記載の電子
    放出部の活性化方法。
  42. 【請求項42】 前記活性化工程は、前記第1配線及び
    第2配線に接続される電子放出部に所定電圧のパルスを
    印加する高抵抗化工程を有し、該高抵抗化工程を間隔を
    空けて繰り返すことを特徴とする請求項38乃至41の
    いずれか1項に記載の電子放出部の活性化方法。
  43. 【請求項43】 前記第3の電位と第4の電位は極性が
    互いに異なる電位であることを特徴とする請求項38乃
    至42のいずれか1項に記載の電子放出部の活性化方
    法。
  44. 【請求項44】 基板上に、複数の第1配線と複数の第
    2配線とによって、複数の電子放出素子をマトリックス
    状に配置しており、前記電子放出素子それぞれは第1配
    線及び第2配線と接続されている電子源における、前記
    電子放出素子に形成された電子放出部の活性化を行う活
    性化装置であって、 前記複数の第1配線の内の1つもしくは2つ以上の第1
    配線を選択し、選択した第1配線と非選択の第1配線と
    に異なる電位を印加する第1の電位印加手段と、 前記複数の第2配線全てに同じ電位を印加するか、もし
    くは選択した第2配線と非選択の第2配線とに異なる電
    位を印加する第2の電圧印加手段と、 各電子放出部の特性を検出する検出手段と、 前記検出手段からの出力に基づく各電子放出素子の状態
    を記憶する記憶回路とを有することを特徴とする活性化
    装置。
  45. 【請求項45】 前記検出手段は、前記電子放出部に流
    れる電流を検出することを特徴とする請求項44に記載
    の活性化装置。
  46. 【請求項46】 前記電子放出部に、所定電圧のパルス
    を印加する高抵抗化手段を更に有し、前記所定電圧のパ
    ルスの印加を間隔を空けて繰り返すことを特徴とする請
    求項44又は45に記載の活性化装置。
  47. 【請求項47】 基板上に、複数の第1配線と複数の第
    2配線とによって、複数の電子放出素子をマトリックス
    状に配置しており、前記電子放出素子それぞれは第1配
    線及び第2配線と接続されている電子源における前記電
    子放出素子に形成された電子放出部の活性化方法であっ
    て、 前記電子放出素子に形成された電子放出部に通電して活
    性化する活性化工程を有しており、該活性化工程が、 前記複数の第1配線のうちの、少なくともひとつの第1
    配線を選択して第1の電位を印加し、前記複数の第2配
    線に前記第1の電位とは異なる第2の電位を印加する第
    1の工程と、 前記選択された第1配線と前記第2の電位が印加される
    第2配線とにそれぞれ接続される複数の電子放出部のう
    ち所定の特性になった電子放出部には第3の電位を印加
    する第2の工程とを有し、 前記第1及び第2の工程においては、前記第1の工程に
    おいて前記第2の電位が印加される第2配線の内、第2
    の工程によって第3の電位が印加される第2配線の数に
    応じて、前記第1の電位が印加されていない非選択の第
    1配線に第4の電位を印加するか第5の電位を印加する
    かを選択することを特徴とする電子放出部の活性化方
    法。
  48. 【請求項48】 請求項1乃至10、14乃至19、2
    4乃至31、38乃至43、47のいずれか1項に記載
    の活性化方法を用いて活性化した電子放出素子を有する
    ことを特徴とする電子源。
  49. 【請求項49】 基板上に複数の電子放出素子をマトリ
    ックス状に配置した電子源を用いた画像形成装置であっ
    て、 請求項48に記載の電子源と、 該電子源の電子放出素子から放出される電子によって画
    像が形成される画像形成部材とを有することを特徴とす
    る画像形成装置。
  50. 【請求項50】 前記第1配線もしくは第2配線の一方
    に画像信号に対応する信号を出力する第1の出力手段
    と、前記第1配線もしくは第2配線の他方を順次選択し
    て所定の信号を出力する第2の出力手段とを有すること
    を特徴とする請求項49に記載の画像形成装置。
  51. 【請求項51】 基板上に複数の表面伝導型放出素子を
    マトリックス状に配設した電子源の製造方法であって、 基板上に複数の電極と、前記複数の電極のそれぞれに接
    続された導電膜と、前記複数の電極をマトリクス状に接
    続した複数の行配線と列配線とを形成する工程と、 前記導電膜のそれぞれに通電して電子放出部を形成する
    フォーミング工程と、 前記フォーミング工程で形成された電子放出部に通電し
    て活性化する活性化工程とを有し、 前記活性化工程は、 (a)前記基板上の全ての電子放出部に所定電圧のパル
    スを印加する高抵抗化工程と、 (b)前記複数の行配線の1つを選択して第1の電圧を
    印加する工程と、 (c)前記複数の列配線の全てに前記第1の電圧とは異
    なる第2の電圧を印加する工程と、 (d)前記第1と第2の電圧の印加時、前記電子放出部
    のそれぞれに流れる電流値を検知する工程と、 (e)所定時間間隔で前記高抵抗化工程を繰り返し実行
    する工程とを有し、選択された行配線に接続された前記
    電子放出部における目標電流値以下の目標値を少なくと
    も1つ設定する工程と、 前記複数の行配線のそれぞれにおいて当該行配線に接続
    された電子放出素子の全てで前記目標電流値以下の目標
    値が流れるまで順次前記行配線を選択して前記構成
    (a)乃至(e)を繰返し実行し、その後、前記工程
    (a)乃至(e)を繰返し実行して前記全ての電子放出
    部を流れる電流値が目標電流値となるようにすることを
    特徴とする電子源の製造方法。
  52. 【請求項52】 前記活性化工程において、選択した前
    記行配線に接続されている電子放出部のうち、活性化が
    終了した電子放出部の数が半数を超えるまでは前記行配
    線の内の非選択行配線に前記第2の電圧を印加し、前記
    活性化が終了した電子放出部の数が半数を超えると前記
    行配線の内の非選択行配線をグランドに接続することを
    特徴とする請求項51に記載の電子源の製造方法。
  53. 【請求項53】 前記第1と第2の電圧の差は、前記高
    抵抗化工程で印加される前記所定電圧に略等しいことを
    特徴とする請求項51又は52に記載の電子源の製造方
    法。
  54. 【請求項54】 前記第1の電圧を印加する工程は、前
    記複数の行配線を1つずつ、或いは複数ずつ順次選択し
    て行われることを特徴とする請求項51乃至53のいず
    れか1項に記載の電子源の製造方法。
  55. 【請求項55】 前記第1と第2の電圧はパルスで印加
    されることを特徴とする請求項51乃至54のいずれか
    1項に記載の電子源の製造方法。
  56. 【請求項56】 前記所定時間間隔は前記高抵抗化状態
    が保持される時間に略等しいことを特徴とする請求項5
    1に記載の電子源の製造方法。
  57. 【請求項57】 基板上に複数の表面伝導型放出素子を
    マトリックス状に配設した電子源の製造方法であって、 基板上に複数の電極と、前記複数の電極のそれぞれに接
    続された導電膜と、前記複数の電極をマトリクス状に接
    続した複数の行配線と列配線とを形成する工程と、 前記導電膜のそれぞれに通電して電子放出部を形成する
    フォーミング工程と、 前記フォーミング工程で形成された電子放出部に通電し
    て活性化する活性化工程とを有し、 前記活性化工程は、 前記基板上の全ての電子放出部に所定電圧のパルスを印
    加する高抵抗化工程と、 前記複数の行配線の1つを選択して第1の電圧を印加す
    る工程と、 前記複数の列配線の全てに前記第1の電圧とは逆極性の
    第2の電圧を印加する工程と、 前記電子放出部のそれぞれに電圧を印加して前記電子放
    出部を流れる電流値を測定する工程と、 所定時間間隔で前記高抵抗化工程を繰り返し実行する工
    程とを有し、 前記電子放出部のうち、所定の電流が流れた電子放出部
    を活性化が終了した電子放出部として当該電子放出部へ
    の前記第1或いは第2の電圧の少なくともいずれかの印
    加を停止することを特徴とする電子源の製造方法。
  58. 【請求項58】 前記活性化工程において、選択した前
    記行配線に接続されている電子放出部のうち、活性化が
    終了した電子放出部の数が半数を超えるまでは前記行配
    線の内の非選択行配線に前記第2の電圧を印加し、前記
    活性化が終了した電子放出部の数が半数を超えると前記
    行配線の内の非選択行配線をグランドに接続することを
    特徴とする請求項57に記載の電子源の製造方法。
  59. 【請求項59】 前記第1と第2の電圧の差は、前記高
    抵抗化工程で印加される前記所定電圧に略等しいことを
    特徴とする請求項57又は58に記載の電子源の製造方
    法。
  60. 【請求項60】 前記第1の電圧を印加する工程は、前
    記複数の行配線を1つずつ、或いは複数ずつ順次選択し
    て行われることを特徴とする請求項57乃至59のいず
    れか1項に記載の電子源の製造方法。
  61. 【請求項61】 前記第1と第2の電圧はパルスで印加
    されることを特徴とする請求項57乃至60のいずれか
    1項に記載の電子源の製造方法。
  62. 【請求項62】 前記所定時間間隔は前記高抵抗化状態
    が保持される時間に略等しいことを特徴とする請求項5
    7に記載の電子源の製造方法。
  63. 【請求項63】 基板上に複数の電子放出部をマトリッ
    クス状に配設した電子源の通電活性化装置であって、 複数の行配線或は列配線の少なくとも1つを選択して第
    1の電圧を印加する第1の電圧印加手段と、 前記第1の電圧印加手段により電圧が印加される行配線
    或は列配線に対向する列配線あるいは行配線の全てに第
    2の電圧を印加する第2の電圧印加手段と、 前記複数の行配線或は列配線のうち、非選択配線に前記
    第2の電圧を印加するか、グランドに接続するかを切り
    替える切替手段と、 前記基板上の全ての電子放出部に所定時間間隔で所定電
    圧パルスを印加する印加手段と、 前記電子放出部のそれぞれに電圧を印加し、前記電子放
    出部を流れる電流値を測定する測定手段と、 前記測定手段により測定された電流値に基づいて前記第
    1及び第2の電圧印加手段を制御する制御手段と、を有
    するこをと特徴とする通電活性化装置。
  64. 【請求項64】 前記所定電圧パルスの波高値は前記第
    1と第2の電圧値の差にほぼ等しいことを特徴とする請
    求項63に記載の通電活性化装置。
  65. 【請求項65】 前記第1の電圧印加手段が行配線のい
    ずれかを選択して第1の電圧を印加すると、前記第2の
    電圧印加手段は前記列配線の全てに第2の電圧を印加す
    ることを特徴とする請求項63に記載の通電活性化装
    置。
  66. 【請求項66】 前記所定時間間隔は前記電子放出部が
    高抵抗状態を保持する時間に略等しいことを特徴とする
    請求項63に記載の通電活性化装置。
  67. 【請求項67】 前記第1と第2の電圧は極性が互いに
    反対の電圧信号であることを特徴とする請求項63乃至
    66のいずれか1項に記載の通電活性化装置。
  68. 【請求項68】 前記第1と第2の電圧はパルスで印加
    されることを特徴とする請求項63乃至67のいずれか
    1項に記載の通電活性化装置。
  69. 【請求項69】 基板上に複数の表面伝導型放出素子を
    マトリックス状に配設した電子源の製造方法であって、 基板上に複数の電極と、前記複数の電極のそれぞれに接
    続された導電膜と、前記複数の電極をマトリクス状に接
    続した複数の行配線と列配線とを形成する工程と、 前記導電膜のそれぞれに通電して電子放出部を形成する
    フォーミング工程と、 前記フォーミング工程で形成された電子放出部に通電し
    て活性化する活性化工程とを有し、 前記活性化工程は、 前記基板上の全ての電子放出部に所定電圧のパルスを印
    加する高抵抗化工程と、 前記複数の行配線の少なくとも1つを選択して第1の電
    圧を印加する印加工程と、 前記印加工程で、選択された行配線に接続された電子放
    出部のそれぞれに流れる電流値を検知する工程と、 所定時間間隔で前記高抵抗化工程を繰り返し実行する工
    程とを有し、 前記印加工程で所定電流が流れた電子放出部のそれぞれ
    を選択し、第2の電圧を印加して前記電子放出部に所定
    電流を流すようにしたことを特徴とする電子源の製造方
    法。
  70. 【請求項70】 前記第1と第2の電圧の差は、前記高
    抵抗化工程で印加される前記所定電圧に略等しいことを
    特徴とする請求項69に記載の電子源の製造方法。
  71. 【請求項71】 前記印加工程は、前記複数の行配線を
    1つずつ、或いは複数ずつ順次選択して行われることを
    特徴とする請求項69又は70に記載の電子源の製造方
    法。。
  72. 【請求項72】 前記第1と第2の電圧はパルスで印加
    されることを特徴とする請求項69乃至71のいずれか
    1項に記載の電子源の製造方法。
  73. 【請求項73】 前記所定時間間隔は前記高抵抗化状態
    が保持される時間に略等しいことを特徴とする請求項6
    9に記載の電子源の製造方法。
  74. 【請求項74】 基板上に複数の電子放出部をマトリッ
    クス状に配設した電子源の通電活性化装置であって、 複数の行配線或は列配線の少なくとも1つを選択して第
    1の電圧を印加する電圧印加手段と、 前記電圧印加手段により第1の電圧が印加される行配線
    或は列配線に接続された電子放出部を流れる電流値を検
    出する検出手段と、 前記複数の行配線或は列配線のうち、非選択配線に第2
    の電圧を印加するか、グランドに接続するかを切り替え
    る切替手段と、 前記基板上の全ての電子放出部に所定時間間隔で所定電
    圧パルスを印加する印加手段と、 前記検出手段により所定電流が検出されると、前記電圧
    印加手段と前記切替手段により前記電子放出部のそれぞ
    れに前記第2の電圧を印加して各電子放出部を流れる電
    流値を前記検出手段により検出し、前記検出手段により
    検出された電流値に基づいて前記電圧印加手段と前記切
    替手段を制御する制御手段と、を有するこをと特徴とす
    る通電活性化装置。
  75. 【請求項75】 請求項51〜62及び69〜73のい
    ずれか1項に記載の電子源の製造方法により製造された
    電子源。
  76. 【請求項76】 基板上に複数の表面伝導型放出素子を
    マトリックス状に配設した電子源を用いた画像形成装置
    であって、 請求項75に記載の電子源と、 画像信号を入力する入力手段と、 前記入力手段により入力された画像信号に基づいて、前
    記電子源の列配線或は行配線の少なくともいずれかに前
    記画像信号に対応する電圧信号を出力する第1の電圧印
    加手段と、 前記第1の電圧印加手段により電圧信号が印加された配
    線に対向する行或は列配線に、前記第1の電圧印加手段
    による電圧印加に同期して順次所定電圧信号を印加する
    第2の電圧印加手段と、を有することを特徴とする画像
    形成装置。
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