JPH11329080A - 低誘電率絶縁膜形成材料及びこれを用いた回路基板 - Google Patents
低誘電率絶縁膜形成材料及びこれを用いた回路基板Info
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- JPH11329080A JPH11329080A JP13025198A JP13025198A JPH11329080A JP H11329080 A JPH11329080 A JP H11329080A JP 13025198 A JP13025198 A JP 13025198A JP 13025198 A JP13025198 A JP 13025198A JP H11329080 A JPH11329080 A JP H11329080A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 配線材料として使用される銅を拡散させず、
誘電率の低い絶縁膜の形成を可能にする材料と、この絶
縁膜形成材料を用いて形成した低誘電率絶縁膜を含む高
速で信頼性の高い回路基板を提供する。 【解決手段】 この絶縁膜形成材料は、シクロペンタジ
エンのディールス−アルダー反応により得られたポリ
マ、又はビスシクロペンタジエニル化合物のディールス
−アルダー反応により得られたポリマであり、本発明の
回路基板は、基板上に形成した複数の絶縁層のうちの少
なくとも一つのうちの少なくとも一部が、上記ポリマを
架橋させて形成した絶縁膜から構成される。
誘電率の低い絶縁膜の形成を可能にする材料と、この絶
縁膜形成材料を用いて形成した低誘電率絶縁膜を含む高
速で信頼性の高い回路基板を提供する。 【解決手段】 この絶縁膜形成材料は、シクロペンタジ
エンのディールス−アルダー反応により得られたポリ
マ、又はビスシクロペンタジエニル化合物のディールス
−アルダー反応により得られたポリマであり、本発明の
回路基板は、基板上に形成した複数の絶縁層のうちの少
なくとも一つのうちの少なくとも一部が、上記ポリマを
架橋させて形成した絶縁膜から構成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回路基板に関する。
より詳しく言えば、本発明は、低誘電率で且つ絶縁性、
耐熱性、耐湿性に優れた絶縁膜の形成材料と、この材料
から形成した絶縁膜を含む回路基板に関する。
より詳しく言えば、本発明は、低誘電率で且つ絶縁性、
耐熱性、耐湿性に優れた絶縁膜の形成材料と、この材料
から形成した絶縁膜を含む回路基板に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の集積度の増加及び素子
密度の向上に伴い、特に半導体素子の多層化への要求が
高まっている。半導体集積回路の多層配線において、信
号伝播速度は配線抵抗と配線間の寄生容量によって決定
される。デバイスの高集積化により、配線幅、配線間隔
は狭くなり、配線抵抗の上昇と配線間の寄生容量は増大
している。絶縁膜の容量は配線厚を薄くして断面積を小
さくすることで低減できるが、配線厚を薄くすると更に
配線抵抗の上昇を招くために高速化につながらない。そ
れゆえ、高速化を図るためには、配線の低抵抗化と絶縁
膜の低誘電率化が必須であり、これらがデバイスの性能
を支配する大きな要素となることが予想される。
密度の向上に伴い、特に半導体素子の多層化への要求が
高まっている。半導体集積回路の多層配線において、信
号伝播速度は配線抵抗と配線間の寄生容量によって決定
される。デバイスの高集積化により、配線幅、配線間隔
は狭くなり、配線抵抗の上昇と配線間の寄生容量は増大
している。絶縁膜の容量は配線厚を薄くして断面積を小
さくすることで低減できるが、配線厚を薄くすると更に
配線抵抗の上昇を招くために高速化につながらない。そ
れゆえ、高速化を図るためには、配線の低抵抗化と絶縁
膜の低誘電率化が必須であり、これらがデバイスの性能
を支配する大きな要素となることが予想される。
【0003】このことは、次のように説明することがで
きる。一般に、配線遅延Tは、配線抵抗Rと配線間の容
量Cにより影響を受け、下記の式(1)で示される。
きる。一般に、配線遅延Tは、配線抵抗Rと配線間の容
量Cにより影響を受け、下記の式(1)で示される。
【0004】
【数1】
【0005】この式(1)における配線間容量Cと絶縁
膜の誘電率εr との関係は、電極面積をS、真空の誘電
率をε0 、配線間隔をdとして表して、式(2)により
示される。
膜の誘電率εr との関係は、電極面積をS、真空の誘電
率をε0 、配線間隔をdとして表して、式(2)により
示される。
【0006】
【数2】
【0007】従って、配線遅延を小さくするためには、
配線の低抵抗化とともに絶縁膜の低誘電率化が有効な手
段となる。
配線の低抵抗化とともに絶縁膜の低誘電率化が有効な手
段となる。
【0008】従来、半導体集積回路の絶縁膜材料として
は、二酸化珪素(SiO2 )、窒化珪素(SiN)、燐
珪酸ガラス(PSG)等の無機材料か、あるいはポリイ
ミドなどの有機系高分子材料が用いられてきた。また、
これらのほかに、低誘電率の無機材料としてSiOF材
料や、Si−Hを含むSiO2 ベースの樹脂が検討され
ており、有機材料としてはフッ素含有樹脂材料が知られ
ている。
は、二酸化珪素(SiO2 )、窒化珪素(SiN)、燐
珪酸ガラス(PSG)等の無機材料か、あるいはポリイ
ミドなどの有機系高分子材料が用いられてきた。また、
これらのほかに、低誘電率の無機材料としてSiOF材
料や、Si−Hを含むSiO2 ベースの樹脂が検討され
ており、有機材料としてはフッ素含有樹脂材料が知られ
ている。
【0009】しかし、半導体デバイスで最も用いられて
いるCVD(化学気相成長)で形成されたSiO2 膜
で、誘電率は約4程度である。また、低誘電率CVD膜
として検討されているSiOF膜は誘電率が約3.3〜
3.5であるが、吸湿性が高く、そのため誘電率が経時
変化して上昇するという問題がある。また、近年配線の
低抵抗化を行うために従来のアルミニウム系配線に代え
て銅配線の使用が検討されているが、SiO2 系の無機
絶縁膜は通電時に銅が絶縁膜中を拡散してリーク不良が
生じることが知られている。
いるCVD(化学気相成長)で形成されたSiO2 膜
で、誘電率は約4程度である。また、低誘電率CVD膜
として検討されているSiOF膜は誘電率が約3.3〜
3.5であるが、吸湿性が高く、そのため誘電率が経時
変化して上昇するという問題がある。また、近年配線の
低抵抗化を行うために従来のアルミニウム系配線に代え
て銅配線の使用が検討されているが、SiO2 系の無機
絶縁膜は通電時に銅が絶縁膜中を拡散してリーク不良が
生じることが知られている。
【0010】一方、誘電率が2.5〜3.0と低い値を
示すポリイミドなどの有機高分子膜では、銅拡散が生じ
ないことが知られている。しかし、これらの有機高分子
材料はガラス転移温度が200〜350℃と低くて耐熱
性に難があり、熱膨張率も大きいことから、配線にダメ
ージを与えることが問題となっている。また、水素シル
セスキオキサン樹脂のようなSi−Hを含むSiO2 ベ
ースの樹脂に代表される塗布型半導体用絶縁材料は、熱
処理条件を工夫することで低誘電率絶縁膜として使用で
きるが、銅と直接接する状態では200℃の熱処理で銅
が簡単に拡散してしまうことが問題である。更に、有機
系低誘電率材料として知られているフッ素含有樹脂材料
は、他材料との密着性が悪く、配線脇にボイドを生じ
る。この配線脇ボイドは、多層配線を形成するためのビ
アホール開口時に位置ずれが生じた際には、配線層間の
ショートを招く。従って、フッ素含有樹脂材料の場合で
も、高速デバイスを実現するために不可欠な低抵抗配線
と低誘電率絶縁層の形成という点から十分な特性が得ら
れないのが現状である。
示すポリイミドなどの有機高分子膜では、銅拡散が生じ
ないことが知られている。しかし、これらの有機高分子
材料はガラス転移温度が200〜350℃と低くて耐熱
性に難があり、熱膨張率も大きいことから、配線にダメ
ージを与えることが問題となっている。また、水素シル
セスキオキサン樹脂のようなSi−Hを含むSiO2 ベ
ースの樹脂に代表される塗布型半導体用絶縁材料は、熱
処理条件を工夫することで低誘電率絶縁膜として使用で
きるが、銅と直接接する状態では200℃の熱処理で銅
が簡単に拡散してしまうことが問題である。更に、有機
系低誘電率材料として知られているフッ素含有樹脂材料
は、他材料との密着性が悪く、配線脇にボイドを生じ
る。この配線脇ボイドは、多層配線を形成するためのビ
アホール開口時に位置ずれが生じた際には、配線層間の
ショートを招く。従って、フッ素含有樹脂材料の場合で
も、高速デバイスを実現するために不可欠な低抵抗配線
と低誘電率絶縁層の形成という点から十分な特性が得ら
れないのが現状である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、上記の問題点を解消すること、すなわち、銅拡散が
なく、低誘電率で耐熱性の高い絶縁膜の形成を可能にす
る材料を提供することと、この絶縁膜形成材料を用いて
形成した低誘電率絶縁膜を含む高速で信頼性の高い回路
基板を提供することである。
は、上記の問題点を解消すること、すなわち、銅拡散が
なく、低誘電率で耐熱性の高い絶縁膜の形成を可能にす
る材料を提供することと、この絶縁膜形成材料を用いて
形成した低誘電率絶縁膜を含む高速で信頼性の高い回路
基板を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の絶縁膜形成材料
は、シクロペンタジエンのディールス−アルダー反応に
より得られたポリマ、又はビスシクロペンタジエニル化
合物のディールス−アルダー反応により得られたポリマ
であることを特徴とする。
は、シクロペンタジエンのディールス−アルダー反応に
より得られたポリマ、又はビスシクロペンタジエニル化
合物のディールス−アルダー反応により得られたポリマ
であることを特徴とする。
【0013】また、本発明の回路基板は、基板上に形成
した複数の絶縁層と複数の配線層との積層構造を含む回
路基板であって、少なくとも一つの絶縁層のうちの少な
くとも一部が、シクロペンタジエンのディールス−アル
ダー反応により得られたポリマ又はビスシクロペンタジ
エニル化合物のディールス−アルダー反応により得られ
たポリマを架橋させて形成した絶縁膜から構成されてい
ることを特徴とする。
した複数の絶縁層と複数の配線層との積層構造を含む回
路基板であって、少なくとも一つの絶縁層のうちの少な
くとも一部が、シクロペンタジエンのディールス−アル
ダー反応により得られたポリマ又はビスシクロペンタジ
エニル化合物のディールス−アルダー反応により得られ
たポリマを架橋させて形成した絶縁膜から構成されてい
ることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の絶縁膜形成材料は、下式
で示されるシクロペンタジエン
で示されるシクロペンタジエン
【0015】
【化5】
【0016】をディールス−アルダー反応させて得られ
たポリマか、又は下式で示されるビスシクロペンタジエ
ニル化合物
たポリマか、又は下式で示されるビスシクロペンタジエ
ニル化合物
【0017】
【化6】
【0018】(この式中のRは、炭素数1〜6の二価の
脂肪族炭化水素基、アリーレン基、炭素数1〜6の二価
のフッ化脂肪族炭化水素基又はフッ化アリーレン基であ
る)をディールス−アルダー反応させて得られたポリマ
である。
脂肪族炭化水素基、アリーレン基、炭素数1〜6の二価
のフッ化脂肪族炭化水素基又はフッ化アリーレン基であ
る)をディールス−アルダー反応させて得られたポリマ
である。
【0019】ディールス−アルダー反応は、有機化合物
の合成手段として周知のものであり、ここで詳しく説明
するには及ばないが、特に本発明で使用するポリマの合
成例について説明すれば、次のとおりである。まず、モ
ノマ(シクロペンタジエン又はビスシクロペンタジエニ
ル化合物)を溶媒(例えばトルエン、キシレン等)に溶
解させ、不活性雰囲気中で加熱してモノマを重合させ
る。重合により得られるポリマの重合度あるいは分子量
は、モノマ溶液の濃度、加熱温度、及び反応時間で調節
することができる。重合の完了後、未反応のモノマや溶
媒を除去して、所定の重合度のポリマを回収することが
できる。
の合成手段として周知のものであり、ここで詳しく説明
するには及ばないが、特に本発明で使用するポリマの合
成例について説明すれば、次のとおりである。まず、モ
ノマ(シクロペンタジエン又はビスシクロペンタジエニ
ル化合物)を溶媒(例えばトルエン、キシレン等)に溶
解させ、不活性雰囲気中で加熱してモノマを重合させ
る。重合により得られるポリマの重合度あるいは分子量
は、モノマ溶液の濃度、加熱温度、及び反応時間で調節
することができる。重合の完了後、未反応のモノマや溶
媒を除去して、所定の重合度のポリマを回収することが
できる。
【0020】本発明においては、シクロペンタジエンを
ディールス−アルダー反応させて得られるポリマは、下
式で表される3量体
ディールス−アルダー反応させて得られるポリマは、下
式で表される3量体
【0021】
【化7】
【0022】から20量体までのポリマであるのが好ま
しい。これは、3量体未満では、絶縁膜形成のため本発
明の絶縁膜形成材料の溶媒溶液を基板へ塗布してから溶
媒を乾燥させる際に溶媒とともに蒸発してしまい、そし
て20量体より大きくなると塗布溶媒へのポリマの溶解
性が低下するためである。
しい。これは、3量体未満では、絶縁膜形成のため本発
明の絶縁膜形成材料の溶媒溶液を基板へ塗布してから溶
媒を乾燥させる際に溶媒とともに蒸発してしまい、そし
て20量体より大きくなると塗布溶媒へのポリマの溶解
性が低下するためである。
【0023】ビスシクロペンタジエニル化合物をディー
ルス−アルダー反応させて得られたポリマは、下記の一
般式、
ルス−アルダー反応させて得られたポリマは、下記の一
般式、
【0024】
【化8】
【0025】(式中のRは、炭素数1〜6の二価の脂肪
族炭化水素基、アリーレン基、炭素数1〜6の二価のフ
ッ化脂肪族炭化水素基又はフッ化アリーレン基であり、
nは3〜100の整数である)であるのが好ましい。R
の炭素数が増加すると、形成した絶縁膜の耐熱性が低下
し、更に熱膨張係数が増大するので好ましくない。ま
た、nが3未満では本発明の絶縁膜形成材料が溶媒溶液
を基板へ塗布してから溶媒を乾燥させる際に溶媒ととも
に蒸発してしまい、そして100より大きくなると塗布
溶媒へのポリマの溶解性が低下するので好ましくない。
族炭化水素基、アリーレン基、炭素数1〜6の二価のフ
ッ化脂肪族炭化水素基又はフッ化アリーレン基であり、
nは3〜100の整数である)であるのが好ましい。R
の炭素数が増加すると、形成した絶縁膜の耐熱性が低下
し、更に熱膨張係数が増大するので好ましくない。ま
た、nが3未満では本発明の絶縁膜形成材料が溶媒溶液
を基板へ塗布してから溶媒を乾燥させる際に溶媒ととも
に蒸発してしまい、そして100より大きくなると塗布
溶媒へのポリマの溶解性が低下するので好ましくない。
【0026】絶縁膜の形成は、本発明の絶縁膜形成材料
のポリマを塗布溶媒で希釈した後、基板上に塗布し、1
20℃から350℃の熱処理で溶媒乾燥を行ってから、
不活性ガス中での250℃から450℃の熱処理でポリ
マを架橋させることによって行うことができる。溶媒乾
燥の温度が120℃未満では溶媒乾燥が不十分であり、
350℃を超えると酸化によってポリマが分解する。一
方、架橋処理は酸化分解を抑制するために不活性ガス中
で行うことが必須であり、250℃以下では架橋が不十
分で、450℃以上ではポリマが熱分解する。熱架橋時
の不活性ガスは、酸素濃度が100ppm 以下であるのが
好ましい。
のポリマを塗布溶媒で希釈した後、基板上に塗布し、1
20℃から350℃の熱処理で溶媒乾燥を行ってから、
不活性ガス中での250℃から450℃の熱処理でポリ
マを架橋させることによって行うことができる。溶媒乾
燥の温度が120℃未満では溶媒乾燥が不十分であり、
350℃を超えると酸化によってポリマが分解する。一
方、架橋処理は酸化分解を抑制するために不活性ガス中
で行うことが必須であり、250℃以下では架橋が不十
分で、450℃以上ではポリマが熱分解する。熱架橋時
の不活性ガスは、酸素濃度が100ppm 以下であるのが
好ましい。
【0027】本発明の絶縁膜形成材料の塗布溶媒は、シ
クロペンタジエン又はビスシクロペンタジエニル化合物
の重合により形成されたポリマが溶解すれば特に限定さ
れない。このような塗布溶媒としては、例えばトルエ
ン、キシレン、メチルイソブチルケトン、メチルエチル
ケトン、デカン、ジブチルエーテルなどが挙げられる。
クロペンタジエン又はビスシクロペンタジエニル化合物
の重合により形成されたポリマが溶解すれば特に限定さ
れない。このような塗布溶媒としては、例えばトルエ
ン、キシレン、メチルイソブチルケトン、メチルエチル
ケトン、デカン、ジブチルエーテルなどが挙げられる。
【0028】本発明の絶縁膜形成材料のポリマは、分子
中に環構造を有するため適度の耐熱性を備え、且つ密度
が低下することにより誘電率が3以下の絶縁膜を実現で
きる。従来から、絶縁膜の寄生容量の低下による信号伝
播速度の低下が知られていたが、半導体デバイスの配線
間隔が1μm以上の世代では配線遅延のデバイス全体へ
の影響は少なかった。しかし、配線間隔が1μm以下で
はデバイス速度への影響が大きくなり、特に今後0.5
μm以下の配線間隔で回路を形成すると、配線間の寄生
容量がデバイス速度に大きく影響を及ぼすようになって
くる。本発明による絶縁膜形成材料は、低誘電率化によ
る寄生容量の低減効果を最大限に生かして、高速回路基
板の形成を可能とする。また、このポリマは極性の低い
ポリマであるため、水分を吸着しにくく、すなわち耐湿
性が高い。一方、絶縁膜に含まれる極性基は銅が絶縁膜
中を拡散するのを促進することが知られており、極性基
を含まない本発明の材料から形成した絶縁膜は銅の拡散
防止に寄与することができる。従って、本発明の材料か
ら得られた絶縁膜は多層回路の低誘電率層間絶縁膜とし
て特に有効であり、この絶縁膜を用いれば、デバイスの
応答速度が速くて、しかも耐熱性と耐湿性が良好で信頼
性の高い半導体集積回路が得られる。
中に環構造を有するため適度の耐熱性を備え、且つ密度
が低下することにより誘電率が3以下の絶縁膜を実現で
きる。従来から、絶縁膜の寄生容量の低下による信号伝
播速度の低下が知られていたが、半導体デバイスの配線
間隔が1μm以上の世代では配線遅延のデバイス全体へ
の影響は少なかった。しかし、配線間隔が1μm以下で
はデバイス速度への影響が大きくなり、特に今後0.5
μm以下の配線間隔で回路を形成すると、配線間の寄生
容量がデバイス速度に大きく影響を及ぼすようになって
くる。本発明による絶縁膜形成材料は、低誘電率化によ
る寄生容量の低減効果を最大限に生かして、高速回路基
板の形成を可能とする。また、このポリマは極性の低い
ポリマであるため、水分を吸着しにくく、すなわち耐湿
性が高い。一方、絶縁膜に含まれる極性基は銅が絶縁膜
中を拡散するのを促進することが知られており、極性基
を含まない本発明の材料から形成した絶縁膜は銅の拡散
防止に寄与することができる。従って、本発明の材料か
ら得られた絶縁膜は多層回路の低誘電率層間絶縁膜とし
て特に有効であり、この絶縁膜を用いれば、デバイスの
応答速度が速くて、しかも耐熱性と耐湿性が良好で信頼
性の高い半導体集積回路が得られる。
【0029】本発明の絶縁膜形成材料から形成した絶縁
膜は有機樹脂であるため、レジストによるパターニング
後にそのレジストの剥離を行う際の酸素プラズマ等の強
力な酸化性雰囲気にさらされると酸化される。そのた
め、本発明の材料から形成した絶縁膜が回路基板の製造
過程で酸素プラズマに直接さらされることは避けるべき
である。そのためには、本発明の材料から形成した低誘
電率絶縁膜上に保護膜としてシリコン酸化膜(Si
O2 )、シリコン窒化膜、燐珪酸ガラス(PSG)膜、
SiON膜などを形成するようにすればよい。
膜は有機樹脂であるため、レジストによるパターニング
後にそのレジストの剥離を行う際の酸素プラズマ等の強
力な酸化性雰囲気にさらされると酸化される。そのた
め、本発明の材料から形成した絶縁膜が回路基板の製造
過程で酸素プラズマに直接さらされることは避けるべき
である。そのためには、本発明の材料から形成した低誘
電率絶縁膜上に保護膜としてシリコン酸化膜(Si
O2 )、シリコン窒化膜、燐珪酸ガラス(PSG)膜、
SiON膜などを形成するようにすればよい。
【0030】基板上に形成した複数の絶縁層と複数の配
線層との積層構造を含む本発明の回路基板は、少なくと
も一つの絶縁層のうちの少なくとも一部が、本発明の絶
縁膜形成材料から形成した絶縁膜から構成されているも
のである。例えば、本発明の絶縁膜形成材料から形成し
た絶縁膜で複数の絶縁層のうちの全部又は一部の絶縁層
を形成することができ、またそれらの絶縁層の全部又は
一部を本発明の材料から形成した低誘電率絶縁膜の上に
上述のように耐酸化性の保護膜を形成したものとするこ
ともできる。本発明の回路基板には、本発明の材料から
形成した絶縁膜の上に形成した上記の保護膜を平坦化し
たものも含まれる。更に、本発明の材料から形成した絶
縁膜の下に、例えば酸化シリコン膜のような下地膜を設
けてもよく、これは絶縁膜と下層との不十分な密着性の
向上等に有効である。
線層との積層構造を含む本発明の回路基板は、少なくと
も一つの絶縁層のうちの少なくとも一部が、本発明の絶
縁膜形成材料から形成した絶縁膜から構成されているも
のである。例えば、本発明の絶縁膜形成材料から形成し
た絶縁膜で複数の絶縁層のうちの全部又は一部の絶縁層
を形成することができ、またそれらの絶縁層の全部又は
一部を本発明の材料から形成した低誘電率絶縁膜の上に
上述のように耐酸化性の保護膜を形成したものとするこ
ともできる。本発明の回路基板には、本発明の材料から
形成した絶縁膜の上に形成した上記の保護膜を平坦化し
たものも含まれる。更に、本発明の材料から形成した絶
縁膜の下に、例えば酸化シリコン膜のような下地膜を設
けてもよく、これは絶縁膜と下層との不十分な密着性の
向上等に有効である。
【0031】本発明の回路基板の配線層の金属配線の材
料は、アルミニウム、アルミニウムを主体とした合金
(アルミニウム含有量が50原子%以上)、銅、及び銅
を主体とした合金(銅含有量が50原子%以上)から選
ぶことができる。更に、これらの配線層においてチタン
又はチタンを主体とした合金、あるいはタンタル又はタ
ンタルを主体とした合金をバリヤメタルとして用いても
よい。
料は、アルミニウム、アルミニウムを主体とした合金
(アルミニウム含有量が50原子%以上)、銅、及び銅
を主体とした合金(銅含有量が50原子%以上)から選
ぶことができる。更に、これらの配線層においてチタン
又はチタンを主体とした合金、あるいはタンタル又はタ
ンタルを主体とした合金をバリヤメタルとして用いても
よい。
【0032】本発明の回路基板は、本発明の新しい絶縁
膜形成材料を用いて絶縁層を形成することを除いて、従
来と同様の方法により容易に製造することができる。ま
た、下記の実施例に本発明の回路基板の製造例を示す。
膜形成材料を用いて絶縁層を形成することを除いて、従
来と同様の方法により容易に製造することができる。ま
た、下記の実施例に本発明の回路基板の製造例を示す。
【0033】
【実施例】〔実施例1〕ここでは、シクロペンタジエン
のディールス−アルダー重合から絶縁膜形成材料のポリ
マを合成する例を説明する。
のディールス−アルダー重合から絶縁膜形成材料のポリ
マを合成する例を説明する。
【0034】シクロペンタジエンの25%トルエン溶液
を、窒素ガスをバブリングさせながら還流温度(約11
2℃)で約24時間過熱して、シクロペンタジエンを重
合させた。次に、溶媒のトルエンを蒸発後、残りのポリ
マをジオキサン溶媒(このほかにも、例えばベンゼン等
を使用可能である)に溶解して凍結乾燥を行い、粘稠な
ポリマ生成物を得た。このポリマの収率は約90%であ
り、またゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定
した平均分子量からこのポリマが平均して5量体に相当
することが確認された。このポリマの熱重量分析装置
(デュポン社の953TGA)での5%重量減少温度
を、N2 流量1ml/min、測定温度30〜600℃
(10℃/min)の条件で測定したところ、430℃
であった。
を、窒素ガスをバブリングさせながら還流温度(約11
2℃)で約24時間過熱して、シクロペンタジエンを重
合させた。次に、溶媒のトルエンを蒸発後、残りのポリ
マをジオキサン溶媒(このほかにも、例えばベンゼン等
を使用可能である)に溶解して凍結乾燥を行い、粘稠な
ポリマ生成物を得た。このポリマの収率は約90%であ
り、またゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定
した平均分子量からこのポリマが平均して5量体に相当
することが確認された。このポリマの熱重量分析装置
(デュポン社の953TGA)での5%重量減少温度
を、N2 流量1ml/min、測定温度30〜600℃
(10℃/min)の条件で測定したところ、430℃
であった。
【0035】〔実施例2〕ここでは、ビスシクロペンタ
ジエニル化合物のディールス−アルダー重合による絶縁
膜形成材料ポリマの合成例を説明する。
ジエニル化合物のディールス−アルダー重合による絶縁
膜形成材料ポリマの合成例を説明する。
【0036】ビスシクロペンタジエニル化合物(式
(B)のRがCH2 であるもの)を、実施例1と同様に
トルエン中で約24時間還流温度下で重合させ、凍結乾
燥して、平均5量体のポリマを収率約90%で得た。こ
のポリマの熱重量分析装置(デュポン社の953TG
A)での5%重量減少温度を、N2 流量1ml/mi
n、測定温度30〜600℃(10℃/min)の条件
で測定したところ、410℃であった。
(B)のRがCH2 であるもの)を、実施例1と同様に
トルエン中で約24時間還流温度下で重合させ、凍結乾
燥して、平均5量体のポリマを収率約90%で得た。こ
のポリマの熱重量分析装置(デュポン社の953TG
A)での5%重量減少温度を、N2 流量1ml/mi
n、測定温度30〜600℃(10℃/min)の条件
で測定したところ、410℃であった。
【0037】〔実施例3〕実施例1で調製したポリマを
キシレンに溶解させて、濃度が約20%の絶縁膜形成用
塗布液を作った。この塗布液をスピンコータによりシリ
コン基板上に約300nm塗布し、ホットプレートにて2
50℃で3分間第一の熱処理(溶媒乾燥)を施した後、
酸素濃度25ppm の窒素雰囲気中、400℃で30分間
第二の熱処理(熱架橋)を行い、被膜を形成した。この
被膜の誘電率は、水銀プローバにより容量−電圧特性か
ら算出した結果、2.5であった。
キシレンに溶解させて、濃度が約20%の絶縁膜形成用
塗布液を作った。この塗布液をスピンコータによりシリ
コン基板上に約300nm塗布し、ホットプレートにて2
50℃で3分間第一の熱処理(溶媒乾燥)を施した後、
酸素濃度25ppm の窒素雰囲気中、400℃で30分間
第二の熱処理(熱架橋)を行い、被膜を形成した。この
被膜の誘電率は、水銀プローバにより容量−電圧特性か
ら算出した結果、2.5であった。
【0038】〔実施例4〕実施例2で得られたポリマを
キシレンに溶解させて作った濃度約20%の塗布液をス
ピンコータによりシリコン基板上に約300nm塗布し、
ホットプレートにて250℃で3分間の第一の熱処理
後、酸素濃度25ppm の窒素雰囲気中、400℃で30
分間第二の熱処理を行い、被膜を形成した。この被膜の
誘電率は、水銀プローバにより容量−電圧特性から算出
した結果、2.4であった。
キシレンに溶解させて作った濃度約20%の塗布液をス
ピンコータによりシリコン基板上に約300nm塗布し、
ホットプレートにて250℃で3分間の第一の熱処理
後、酸素濃度25ppm の窒素雰囲気中、400℃で30
分間第二の熱処理を行い、被膜を形成した。この被膜の
誘電率は、水銀プローバにより容量−電圧特性から算出
した結果、2.4であった。
【0039】〔実施例5〕トランジスタを形成したシリ
コン基板上にプラズマCVDによりSiO2 膜を1.5
μm形成し、化学的機械的研磨(CMP)により平坦化
し、続いてSiN膜を0.3μm形成した。次に、これ
らの膜からなる絶縁層に電極取り出し用ビアホールを形
成した。ビアホールにスパッタリングでTiNバリヤメ
タルを形成後、同じくスパッタリングでタングステン
(W)の埋め込みを行ない、CMPによりビアホール以
外の部分のメタルを除去した。この基板上に実施例3で
使用したのと同じ絶縁膜形成用塗布液をスピンコート
し、熱処理して1.5μm厚の絶縁膜を形成した。次
に、この絶縁膜上にハードマスクに用いるSiO2 膜を
0.5μm形成してパターニング後、露出した絶縁膜を
酸素プラズマによりエッチングして電極取り出し用ビア
ホールパターンを形成し、スパッタリングによりTiN
(10nm)、Cu(500nm)を堆積してから、電解め
っきによりビアホール内にCuを埋め込んだ。これを、
CMPにより研磨して電極を形成した。CMP後にHF
水溶液を用いてSiO2 を除去した。このとき形成され
た段差は、0.15μmであった。続いて、実施例3で
使用したのと同じ絶縁膜形成用塗布液を800nm厚にス
ピンコートして熱処理し(このとき段差は、30nm以下
であった)、CVDで形成したSiO2 膜をハードマス
クとしてビアホールを形成した。配線層と同様にメタル
(TiN及びW)の埋め込みを行い、CMPにより研磨
してビア以外のメタルを除去した。以上の工程を繰り返
すことで3層配線を形成した。
コン基板上にプラズマCVDによりSiO2 膜を1.5
μm形成し、化学的機械的研磨(CMP)により平坦化
し、続いてSiN膜を0.3μm形成した。次に、これ
らの膜からなる絶縁層に電極取り出し用ビアホールを形
成した。ビアホールにスパッタリングでTiNバリヤメ
タルを形成後、同じくスパッタリングでタングステン
(W)の埋め込みを行ない、CMPによりビアホール以
外の部分のメタルを除去した。この基板上に実施例3で
使用したのと同じ絶縁膜形成用塗布液をスピンコート
し、熱処理して1.5μm厚の絶縁膜を形成した。次
に、この絶縁膜上にハードマスクに用いるSiO2 膜を
0.5μm形成してパターニング後、露出した絶縁膜を
酸素プラズマによりエッチングして電極取り出し用ビア
ホールパターンを形成し、スパッタリングによりTiN
(10nm)、Cu(500nm)を堆積してから、電解め
っきによりビアホール内にCuを埋め込んだ。これを、
CMPにより研磨して電極を形成した。CMP後にHF
水溶液を用いてSiO2 を除去した。このとき形成され
た段差は、0.15μmであった。続いて、実施例3で
使用したのと同じ絶縁膜形成用塗布液を800nm厚にス
ピンコートして熱処理し(このとき段差は、30nm以下
であった)、CVDで形成したSiO2 膜をハードマス
クとしてビアホールを形成した。配線層と同様にメタル
(TiN及びW)の埋め込みを行い、CMPにより研磨
してビア以外のメタルを除去した。以上の工程を繰り返
すことで3層配線を形成した。
【0040】こうして作製した回路基板は、350℃で
10時間の熱処理後に、リーク電流などの電気特性に全
く変化が見られなかった。比較のために、絶縁膜として
通常のSiO2 を用いた同様の3層配線の回路基板で
は、多層配線形成直後に絶縁不良が認められた。
10時間の熱処理後に、リーク電流などの電気特性に全
く変化が見られなかった。比較のために、絶縁膜として
通常のSiO2 を用いた同様の3層配線の回路基板で
は、多層配線形成直後に絶縁不良が認められた。
【0041】〔実施例6〕実施例3で使用したのと同じ
絶縁膜形成用塗布液を使用する代りに、実施例4で使用
したのと同じ絶縁膜形成用塗布液を使用したことを除い
て、実施例5と同じやり方で3層配線回路基板を作製し
た。この回路基板も、実施例5のものと同様に350℃
で10時間の熱処理後に、リーク電流などの電気特性に
全く変化が見られなかった。
絶縁膜形成用塗布液を使用する代りに、実施例4で使用
したのと同じ絶縁膜形成用塗布液を使用したことを除い
て、実施例5と同じやり方で3層配線回路基板を作製し
た。この回路基板も、実施例5のものと同様に350℃
で10時間の熱処理後に、リーク電流などの電気特性に
全く変化が見られなかった。
【0042】〔実施例7〕実施例5で作製したシクロペ
ンダジエン由来のポリマから形成した絶縁層を有する回
路基板(本発明の回路基板)中に組み込んだ櫛歯パター
ンを用いて容量測定を行い、SiO2 を絶縁層として用
いた回路基板(比較用回路基板)中の同様の櫛歯パター
ンでの容量測定結果と比較したところ、本発明の回路基
板においては比較用回路基板よりも約25%の容量低減
が認められた。
ンダジエン由来のポリマから形成した絶縁層を有する回
路基板(本発明の回路基板)中に組み込んだ櫛歯パター
ンを用いて容量測定を行い、SiO2 を絶縁層として用
いた回路基板(比較用回路基板)中の同様の櫛歯パター
ンでの容量測定結果と比較したところ、本発明の回路基
板においては比較用回路基板よりも約25%の容量低減
が認められた。
【0043】〔実施例8〕実施例6で作製したビスシク
ロペンタジエニル化合物由来のポリマから形成した絶縁
層を有する本発明の回路基板中に組み込んだ櫛歯パター
ンでの容量測定結果を、SiO2 を絶縁層として用いた
比較用回路基板中の櫛歯パターンでの容量測定結果と比
較したところ、本発明の回路基板では比較用回路基板よ
りも約27%の容量低減が認められた。
ロペンタジエニル化合物由来のポリマから形成した絶縁
層を有する本発明の回路基板中に組み込んだ櫛歯パター
ンでの容量測定結果を、SiO2 を絶縁層として用いた
比較用回路基板中の櫛歯パターンでの容量測定結果と比
較したところ、本発明の回路基板では比較用回路基板よ
りも約27%の容量低減が認められた。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
低誘電率で信頼性の高い絶縁膜を形成可能な材料の利用
が可能となる。このような材料を利用することで、例え
ば集積回路(IC)、大規模集積回路(LSI)等の高
集積度の半導体集積回路を含む高速回路基板の提供が可
能となる。
低誘電率で信頼性の高い絶縁膜を形成可能な材料の利用
が可能となる。このような材料を利用することで、例え
ば集積回路(IC)、大規模集積回路(LSI)等の高
集積度の半導体集積回路を含む高速回路基板の提供が可
能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片山 倫子 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 山口 城 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内
Claims (9)
- 【請求項1】 シクロペンタジエンのディールス−アル
ダー反応により得られたポリマ、又はビスシクロペンタ
ジエニル化合物のディールス−アルダー反応により得ら
れたポリマであることを特徴とする絶縁膜形成材料。 - 【請求項2】 前記シクロペンタジエンのディールス−
アルダー反応により得られたポリマがシクロペンタジエ
ンの3量体から20量体までのポリマである、請求項1
記載の絶縁膜形成材料。 - 【請求項3】 前記ビスシクロペンタジエニル化合物が
一般式 【化1】 (この式のRは炭素数1〜6の二価の脂肪族炭化水素
基、アリーレン基、炭素数1〜6の二価のフッ化脂肪族
炭化水素基又はフッ化アリーレン基である)で示される
化合物である、請求項1記載の絶縁膜形成材料。 - 【請求項4】 前記ビスシクロペンタジエニル化合物の
ディールス−アルダー反応により得られたポリマが一般
式 【化2】 (この式のRは炭素数1〜6の二価の脂肪族炭化水素
基、アリーレン基、炭素数1〜6の二価のフッ化脂肪族
炭化水素基又はフッ化アリーレン基であり、nは3〜1
00の整数である)で表されるポリマである、請求項3
記載の絶縁膜形成材料。 - 【請求項5】 基板上に形成した複数の絶縁層と複数の
配線層との積層構造を含む回路基板であって、少なくと
も一つの絶縁層のうちの少なくとも一部が、シクロペン
タジエンのディールス−アルダー反応により得られたポ
リマ又はビスシクロペンタジエニル化合物のディールス
−アルダー反応により得られたポリマを架橋させて形成
した絶縁膜から構成されていることを特徴とする回路基
板。 - 【請求項6】 前記シクロペンタジエンのディールス−
アルダー反応により得られたポリマがシクロペンタジエ
ンの3量体から20量体までのポリマである、請求項5
記載の回路基板。 - 【請求項7】 前記ビスシクロペンタジエニル化合物が
一般式 【化3】 (この式のRは炭素数1〜6の二価の脂肪族炭化水素
基、アリーレン基、炭素数1〜6の二価のフッ化脂肪族
炭化水素基又はフッ化アリーレン基である)で示される
化合物である、請求項5記載の回路基板。 - 【請求項8】 前記ビスシクロペンタジエニル化合物の
ディールス−アルダー反応により得られたポリマが一般
式 【化4】 (この式のRは炭素数1〜6の二価の脂肪族炭化水素
基、アリーレン基、炭素数1〜6の二価のフッ化脂肪族
炭化水素基又はフッ化アリーレン基であり、nは3〜1
00の整数である)で表されるポリマである、請求項7
記載の回路基板。 - 【請求項9】 前記配線層の配線材料が、アルミニウ
ム、アルミニウムを主体とした合金、銅、又は銅を主体
とした合金である、請求項5から8までのいずれか一つ
に記載の回路基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13025198A JPH11329080A (ja) | 1998-05-13 | 1998-05-13 | 低誘電率絶縁膜形成材料及びこれを用いた回路基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13025198A JPH11329080A (ja) | 1998-05-13 | 1998-05-13 | 低誘電率絶縁膜形成材料及びこれを用いた回路基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11329080A true JPH11329080A (ja) | 1999-11-30 |
Family
ID=15029783
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13025198A Withdrawn JPH11329080A (ja) | 1998-05-13 | 1998-05-13 | 低誘電率絶縁膜形成材料及びこれを用いた回路基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11329080A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7569649B2 (en) | 2006-09-27 | 2009-08-04 | Fujifilm Corporation | Film forming composition, insulating film, and electronic device |
-
1998
- 1998-05-13 JP JP13025198A patent/JPH11329080A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7569649B2 (en) | 2006-09-27 | 2009-08-04 | Fujifilm Corporation | Film forming composition, insulating film, and electronic device |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050802 |