JPH11327603A - アクチュエータ制御装置 - Google Patents

アクチュエータ制御装置

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JPH11327603A
JPH11327603A JP13169098A JP13169098A JPH11327603A JP H11327603 A JPH11327603 A JP H11327603A JP 13169098 A JP13169098 A JP 13169098A JP 13169098 A JP13169098 A JP 13169098A JP H11327603 A JPH11327603 A JP H11327603A
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actuator
integral
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output
integration
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積分飽和を効率的に防止することができるア
クチュエータ制御装置を提供する。 【解決手段】 実要求位置と移動した位置のフィードバ
ック信号との差を取る第2減算器11と、この差を制御
動作信号としゲインKs で増幅する第2比例要素12
と、この比例要素の出力電流を制限する第2電流リミッ
タ13と、この電流リミッタの出力電流を積分した積分
出力を第1減算器1へ修正要求位置として入力する第2
積分要素14と、第1積分要素4の出力を第2減算器1
1にフィードバックする第2フィードバックライン15
とを備え、第2電流リミッタ13により第2積分要素1
4への積分入力をアクチュエータの最大移動速度の範囲
内に制限する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積分飽和を効率的
に防止することができるアクチュエータ制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来のアクチュエータ制御手段
の模式図である。図3(A)(B)に示す油圧サーボシ
リンダは、トルクモータTM、油圧アクチュエータ、セ
ンサ等からなり、トルクモータTMに入力された電流値
mAに応じて油圧アクチュエータのシリンダ側又はロッ
ド側に油圧を流してシリンダを作動させ、その動きをセ
ンサで検出してフィードバック信号(f/b)を出すよ
うになっている。以下、この油圧サーボシリンダを単
に、アクチュエータ又はハードウェアと呼ぶ。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図3(C)は、従来の
最も単純なフィードバック系の制御ブロック図である。
この図において、制御系は、要求位置と移動した位置の
フィードバック信号との差を取る減算器1と、この差を
制御動作信号とし、ゲインKp で増幅する比例要素2
と、この比例要素2の出力(電流)を制限する電流リミ
ッタ3と、電流リミッタ3の制御出力(電流)によりア
クチュエータの動作を行なう積分要素4と、この積分要
素4の出力を減算器1にフィードバックするフィードバ
ックライン5とから構成される。かかるアクチュエータ
制御において、通常アクチュエータにフェールセーフと
なるようにオフセットを持たせている。しかし、このオ
フセットは運用中変動する。この変動を補正するために
積分制御を持つ。一方、アクチュエータにはハードウェ
アの制限が存在し、この制限を超える要求(位置)が入
力された場合、積分の飽和という事象が発生する。
【0004】従来、様々な積分飽和防止方法が提案され
ている。図3(D)は、かかる従来の積分飽和防止方法
を示す図である。この図に示すように、従来は積分飽和
を防止するために、制御出力(電流)に対して制限を設
け、次のように積分入力を0に切り換えていた。制御
出力が「最大制限」を超え、かつ積分入力が「正」の場
合、積分入力を「0」とする。制御出力が「最小制
限」を超え、かつ積分入力が「負」の場合積分入力を
「0」とする。しかし、かかる従来の方法は複雑であ
り、積分飽和防止の定数の決定は、アクチュエータ特性
と経験に頼っているのが現状だった。すなわち、積分飽
和防止を行うための従来の方法は複雑であり、デジタル
制御の場合、積分飽和防止の処置が遅れる問題点があっ
た。また、判断規準の決定に経験的要素が含まれる問題
があった。
【0005】本発明は、上述した問題点を解決するため
に創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、
積分飽和を効率的に防止することができるアクチュエー
タ制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、修正要
求位置と移動した位置のフィードバック信号との差を取
る第1減算器(1)と、この差を制御動作信号としゲイ
ンKp で増幅する第1比例要素(2)と、この比例要素
の出力電流を制限する第1電流リミッタ(3)と、この
電流リミッタの制御出力電流によりアクチュエータの動
作を行なう第1積分要素(4)と、この積分要素の出力
を前記減算器にフィードバックする第1フィードバック
ライン(5)とを有するアクチュエータ制御装置におい
て、更に、実要求位置と移動した位置のフィードバック
信号との差を取る第2減算器(11)と、この差を制御
動作信号としゲインKI で増幅する第2比例要素(1
2)と、この比例要素の出力を制限する速度リミッタ
(13)と、この速度リミッタの出力を積分した積分出
力を第1減算器へ修正要求位置として入力する第2積分
要素(14)と、第1積分要素(4)の出力を第2減算
器(11)にフィードバックする第2フィードバックラ
イン(15)とを備え、前記速度リミッタ(13)によ
り第2積分要素(14)への積分入力をアクチュエータ
の最大移動速度の範囲内に制限する、ことを特徴とする
アクチュエータ制御装置が提供される。
【0007】本発明は、1つのリミッタのみで、上述し
た積分飽和防止を実現すると共に、経験によらず、定数
の決定が可能であることに特徴をもつ。すなわち、積分
飽和は、要求に対してハードウェアが追従できない場合
に発生する。従って、積分出力をハードウェアが追従で
きる範囲に抑えることが可能であれば、積分飽和は発生
しない点に着目し、積分入力に制限を加えることにより
積分飽和を防止することができる。すなわち、上述した
本発明の構成によれば、速度リミッタ(13)により、
第2積分要素(14)への積分入力をアクチュエータの
最大移動速度の範囲内に制限する。この積分入力の制限
値は、通常、アクチュエータの最大移動速度(正負方向
供)が既知であるため、この最大移動速度以内の任意の
値を設定する。この構成により、アクチュエータの最大
移動速度の範囲内に、積分入力を制限しているため、演
算順序からわかるように、積分飽和防止の処置に遅れが
ない。また、この比例入力をモニタすることによりアク
チュエータシステムの追従性を確認することが可能であ
り故障診断にも利用できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面を参照して説明する。図1は、本発明によるアク
チュエータ制御装置の制御ブロック図である。この図に
示すように、本発明のアクチュエータ制御装置は、第1
減算器1、第1比例要素2、第1電流リミッタ3、第1
積分要素4、及び第1フィードバックライン5を有す
る。第1減算器1は、修正要求位置と移動した位置のフ
ィードバック信号との差を取る。第1比例要素2は、第
1減算器1による差を制御動作信号としゲインKpで増
幅する。第1電流リミッタ3は、第1比例要素2の出力
電流をアクチュエータに入力可能な電流範囲(ハードウ
ェアの制限)に制限する。第1積分要素4は、第1電流
リミッタ3の制御出力電流により作動する図3(A)
(B)に示したようなアクチュエータ(例えば油圧サー
ボシリンダ)に相当する。第1フィードバックライン5
は、第1積分要素4の出力を第1減算器1にフィードバ
ックする。以上の構成は、第1減算器1に直接要求位置
(実要求位置)が入力されずに、修正要求位置が入力さ
れる点を除いて、図3(C)に示した従来のアクチュエ
ータ制御装置と同様である。なお、この図において、第
1電流リミッタ3の上流側に位置する加減算器6は、原
点におけるオフセット量を加減算するためのものであ
り、例えば、電流ゼロにおいて油圧サーボシリンダを安
全上戻り側に作動させるために設定する。
【0009】本発明のアクチュエータ制御装置は、更
に、第2減算器11、第2比例要素12、速度リミッタ
13、第2積分要素14、及び第2フィードバックライ
ン15を有する。第2減算器11は、実要求位置と移動
した位置のフィードバック信号との差を取る。第2比例
要素12は、第2減算器11による差を制御動作信号と
しゲインKI で増幅する。速度リミッタ13は、第2比
例要素12の出力を制限する。本発明によれば、この速
度リミッタ13により第2積分要素14への積分入力を
アクチュエータの最大移動速度の範囲内に制限するよう
になっている。第2積分要素14は、速度リミッタ13
の出力電流を積分した積分出力を第1減算器1へ修正要
求位置として入力する。更に、第2フィードバックライ
ン15は、第1積分要素4の出力を第2減算器11にフ
ィードバックする。
【0010】言い換えれば、第2減算器11、第2比例
要素12、速度リミッタ13、第2積分要素14、及び
第2フィードバックライン15は、実要求位置から修正
要求位置を演算し、同時に速度リミッタ13により第2
積分要素14への積分入力をアクチュエータの最大移動
速度の範囲内に制限するようになっている。
【0011】図2は、本発明の効果を示す模式図であ
る。この図において、(A)は、本発明による制御特
性、(B)は従来の積分飽和防止装置の制御特性、
(C)は積分飽和防止装置を持たない場合、または積分
飽和防止装置の定数設定不良時の制御特性を示し、特に
(C)は積分飽和状態を示している。上述した本発明の
構成によれば、速度リミッタ13により、第2積分要素
14への積分入力をアクチュエータの最大移動速度の範
囲内に制限している。この積分入力の制限値は、通常、
アクチュエータの最大移動速度(正負方向共)が既知で
あるため、この最大移動速度以内の任意の値を設定す
る。したがって、この構成により、積分出力はアクチュ
エータが動ける範囲となるため、図2(A)に示すよう
に、アクチュエータが追従できるためアクチュエータの
動きとフィードバックの動きとがほぼ一致する。また、
この比例入力をモニタすることによりアクチュエータシ
ステム故障診断にも利用できる。また、積分入力制限が
演算上流に位置するためデジタル制御においても積分飽
和防止の処置に遅れがない。これに対して、従来の制御
では、図2(B)に示すように、条件による切換のため
段差ができ、フィードバックの動きとは一致しない。更
に、定数の設定によっては、積分飽和が生じると図2
(C)のように、その差は更に大きくなる。
【0012】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できる
ことは勿論である。
【0013】
【発明の効果】上述したように、本発明のアクチュエー
タ制御装置は、積分飽和を効率的に防止することがで
き、これにより、デジタル制御における目標特性への追
従性能を高めることができる、等の優れた効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるアクチュエータ制御装置の制御ブ
ロック図である。
【図2】本発明の効果を示す模式図である。
【図3】従来のアクチュエータ制御手段の模式図であ
る。
【符号の説明】 1 減算器(第1減算器) 2 比例要素(第1比例要素) 3 電流リミッタ(第1電流リミッタ) 4 積分要素(第1積分要素) 5 フィードバックライン(第1フィードバックライ
ン) 11 第2減算器 12 第2比例要素 13 速度リミッタ 14 第2積分要素 15 第2フィードバックライン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 修正要求位置と移動した位置のフィード
    バック信号との差を取る第1減算器(1)と、この差を
    制御動作信号としゲインKp で増幅する第1比例要素
    (2)と、この比例要素の出力電流を制限する第1電流
    リミッタ(3)と、この電流リミッタの制御出力電流に
    よりアクチュエータの動作を行なう第1積分要素(4)
    と、この積分要素の出力を前記減算器にフィードバック
    する第1フィードバックライン(5)とを有するアクチ
    ュエータ制御装置において、 更に、実要求位置と移動した位置のフィードバック信号
    との差を取る第2減算器(11)と、この差を制御動作
    信号としゲインKI で増幅する第2比例要素(12)
    と、この比例要素の出力を制限する速度リミッタ(1
    3)と、この速度リミッタの出力を積分した積分出力を
    第1減算器へ修正要求位置として入力する第2積分要素
    (14)と、第1積分要素(4)の出力を第2減算器
    (11)にフィードバックする第2フィードバックライ
    ン(15)とを備え、 前記速度リミッタ(13)により第2積分要素(14)
    への積分入力をアクチュエータの最大移動速度の範囲内
    に制限する、ことを特徴とするアクチュエータ制御装
    置。
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