JPH11326782A - 双眼鏡 - Google Patents

双眼鏡

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JPH11326782A
JPH11326782A JP12505498A JP12505498A JPH11326782A JP H11326782 A JPH11326782 A JP H11326782A JP 12505498 A JP12505498 A JP 12505498A JP 12505498 A JP12505498 A JP 12505498A JP H11326782 A JPH11326782 A JP H11326782A
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JP
Japan
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barrier
lens
binoculars
focus
optical system
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP12505498A
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English (en)
Inventor
Shin Koide
津 小出
Fumio Tomikawa
文雄 冨川
Yuichi Torigoe
優一 鳥越
Tatsuya Suzuki
達哉 鈴木
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一対の鏡筒を有する双眼鏡において、光学系保
護部材によるレンズ保護操作が容易に行え、その駆動機
構も簡単で小型化も可能な双眼鏡を提供する。 【解決手段】双眼鏡1は、左右にスライド移動して眼幅
調整ができる鏡筒保持枠3,4と、ピント調整部材18
と、該ピント調整部材とは別体のバリア操作部材17を
有しており、上記バリア操作部材17を回動操作するこ
とにより左,右のレンズバリア8,9を、対物レンズ2
5,27を閉鎖する保護位置P8A、および、対物レンズ
25,27を開放する退避位置に回動せしめることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非使用状態、また
は、使用状態に対応させて光学系保護位置と開放位置に
移動可能な光学系保護部材を内蔵する双眼鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の双眼鏡では、光学系である対物レ
ンズおよび接眼レンズを外部に露出したまま保管すると
レンズの表面に塵埃・油脂等が付着する可能性があり、
また、付着した塵埃・油脂等をふきとる際にレンズ表面
を傷つけるおそれもあった。そこで、通常は対物レンズ
および接眼レンズにレンズ保護部材としてレンズキャッ
プをかぶせて収納していた。しかし、上記レンズキャッ
プは、取り外し可能であって、紛失し易く、また、扱い
が面倒であった。紛失しないようにレンズキャップを鏡
筒に対してプラスチック製のヒンジで連結した構造も実
用されているが、使用状態で上記ヒンジ部分が邪魔にな
り、取り扱いに難点があった。
【0003】そこで、特開平8−36135号公報に提
案された双眼鏡は、上記レンズキャップの代わりに左右
の鏡筒の対物レンズ及び接眼レンズを保護する保護部材
としてのレンズバリアを双眼鏡本体に組み込んだもので
ある。上記双眼鏡によれば、使用時と非使用時にて上記
レンズバリアを対物レンズ及び接眼レンズに対してその
外表面上を相対的に移動させ、非使用時におけるレンズ
を上記レンズバリアで保護することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平8−361
35号公報に提案された双眼鏡は、左右の鏡筒を左右に
スライド移動させることによって非使用状態から眼幅調
整を含む使用状態へのセット操作に連動させてレンズバ
リアを駆動するものである。したがって、眼幅調整操作
に対してレンズバリアを連動させる機構を必要とし、構
成が複雑化し、操作力も大きくなる不具合があった。
【0005】さらに、上述のようにがレンズバリア移動
を眼幅調整操作に関連させることから、レンズ径の大き
い双眼鏡に適用すると、眼幅調整の最大、または、最少
状態にて視野が蹴られる可能性があった。また、眼幅調
整の移動量だけバリアが相対移動する必要があり、バリ
アの退避スペ−スが大きくなり、双眼鏡の外形が大型化
する不具合も生じていた。
【0006】本発明は、上述の不具合を解決するために
なされたものであり、光学系保護部材のレンズ保護位置
と開放位置への駆動を単独操作、または、他の操作に連
動して操作可能であり、レンズ保護が容易に行え、光学
系保護部材の駆動機構が簡単で小型化も可能な双眼鏡を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
双眼鏡は、左右の光学系を備えた一対の鏡筒を有する双
眼鏡において、上記光学系の外面側にて上記光学系を保
護する保護位置と、上記光学系の視野範囲から退避する
退避位置とに移動可能な光学系保護部材と、スライド、
または、回動移動可能な光学系保護部材用操作部材と、
上記光学系保護部材用操作部材の操作力を受けて、上記
光学系保護部材を上記保護位置と退避位置に駆動する駆
動部材とを具備しており、光学系保護部材用操作部材を
スライド操作、または、回動操作することにより上記駆
動部材を介して上記光学系保護部材が上記保護位置と退
避位置に駆動される。
【0008】本発明の請求項2記載の双眼鏡は、請求項
1記載の双眼鏡において、光学系保護部材用操作部材は
上記光学系保護部材の駆動のみを行う。
【0009】本発明の請求項2記載の双眼鏡は、焦点調
整可能な左右の光学系を備えた一対の鏡筒を有する双眼
鏡において、上記光学系の外面側にて上記光学系を保護
する保護位置と、上記光学系の視野範囲から退避する退
避位置とに移動可能な光学系保護部材と、単一の操作部
材と、上記単一の操作部材の操作力を受けて、上記光学
系の焦点調整の駆動と上記光学系保護部材の保護位置と
退避位置への駆動とを行う駆動部材とを具備しおり、上
記単一の操作部材を操作することにより上記駆動部材を
介して上記光学系の焦点調整の駆動と上記光学系保護部
材の保護位置と退避位置への駆動を行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。本発明の第1の実施の形態の双眼鏡
1について、図1〜図3を用いてその構成から説明す
る。図1は、本発明の第1の実施の形態の双眼鏡の外観
を示す斜視図である。図2は、上記双眼鏡に内蔵される
バリア駆動部とバリア機構部の斜視図であり、図3は、
上記バリア駆動部を駆動する操作部材のカム溝の展開図
である。
【0011】なお、以下の説明において、光軸Oは、双
眼鏡の光学系の光軸を示し、Z方向は、上記光軸Oに平
行な方向であって、Z方向のうちZ0 方向を接眼レンズ
側方向とし、Z1 方向を対物レンズ側方向とする。X方
向は、光軸Oに直交する左右方向を示す。D0 回動方向
は、接眼レンズ側からみて時計回り方向を示し、D1回
動方向は、観察側からみて反時計回り方向を示す。これ
らの符号は、後述の各実施の形態の説明にも適用する。
【0012】本実施の形態の双眼鏡1は、図1,2に示
すように主に本体2と、上記本体2に対して左右方向に
スライド可能に支持される鏡筒支持枠3,4と、上記鏡
筒支持枠3,4に支持され、光学系である左,右眼用対
物レンズ25,27と接眼レンズをそれぞれ保持する鏡
筒部31,32と、左,右用レンズバリア8,9を適用
するバリア機構部6,7と、上記バリア機構部6,7を
駆動する駆動部材であるバリア駆動部20と、上記光学
系を進退駆動するピント調整機構(図示せず)と、レン
ズバリア開閉操作のための光学系保護部材用操作部材で
あるバリア操作部材17と、上記ピント調整操作のため
のピント調整操作部材18とを有している。
【0013】上記ピント調整操作部材18とバリア操作
部材17は、本体2に支持される支持軸19にそれぞれ
独立して回動自在に支持されている。そして、上記バリ
ア操作部材17には、バリア駆動用のカム溝17aが設
けられている。そのカム溝17aは、バリア駆動部20
の駆動ピン21aに嵌合しており、図3の展開図に示す
ように駆動ピン21aをバリア閉対応位置からバリア開
対応位置間を移動せしめるカム溝形状を有している。
【0014】上記バリア駆動部20は、図2に示すよう
に主に駆動台21と、左,右用のスライド板22,23
と、上記鏡筒支持枠3のギヤ軸3dに支持される上記左
用駆動ギヤ24と、右用駆動ギヤ(図示せず)とで構成
される。
【0015】上記駆動台21は、上記カム溝17aに嵌
入する駆動ピン21aを有し、本体2に対してガイドピ
ン2b,2cによりZ方向に摺動可能に支持されてい
る。また、上記左用スライド板22は、駆動台21のス
ライド溝21bに嵌入しており、駆動台21に対してZ
方向には一体的に移動し、且つ、相対的にX方向にスラ
イド可能に支持される。そして、先端部には、Z方向に
沿うガイド溝22aとラック部22bが設けられてい
る。ガイド溝22aは、鏡筒支持枠3のピン3cに嵌入
し、ラック部22bは、上記ギヤ24に常時噛合してい
る。なお、右用スライド板23も同様の構造を有してい
る。
【0016】したがって、上記スライド板22,23お
よび駆動ギヤは、鏡筒支持枠3,4の眼幅調整のための
スライド操作が行われた場合、鏡筒支持枠3,4と共に
X方向にスライド移動することになる。
【0017】上記左,右用バリア装置6,7は、図2に
示すように主にレンズバリア8,9と、上記レンズバリ
ア8,9を回動自在に支持するスライド台10,13と
で構成されている。上記レンズバリア8,9は、鏡筒3
1,32の対物レンズ25,27を塵埃付着や指先接触
等から保護する移動可能な光学系保護部材であって、ス
ライド台10,13の先端部にてピン11,14により
回動自在に支持され、さらに、トーションバネ12,1
5によってレンズバリア閉方向に付勢されている。
【0018】そして、上記左用レンズバリア8は、上記
スライド台のZ方向の移動により対物レンズ25の前面
を閉鎖する保護位置P8A(図6参照)と、視野から退避
した退避位置P8B(図7参照)とに移動可能である。ま
た、上記右用レンズバリア9も対物レンズ27の前面を
閉鎖する保護(閉鎖)位置P9Aと、視野から退避した退
避(開放)位置とに移動可能である。
【0019】また、上記右用スライド台10は、鏡筒支
持枠3の底部に設けられるスライド台収納室3aにてガ
イド溝3bを介して摺動自在に支持されており、収納方
向であるZ0 方向にバネ部材29により付勢されてい
る。さらに、側面にZ方向に沿ってラック部10aが設
けられている。このラック部10aには駆動ギヤ24が
常時噛合している。なお、上記左用スライド台13も同
様の構成を有しており、鏡筒支持枠4の底部の収納室に
摺動自在に支持され、側面に設けられたラック部に駆動
ギヤ常時噛合している。
【0020】以上のように構成された本第1の実施の形
態の双眼鏡1における調整動作等について図4〜7を用
いて説明する。なお、図4,5は、上記バリア駆動部と
バリア機構部の動作状態を示す平面図であって、図4に
レンズ保護(閉鎖)状態、図5に退避(開放)状態を示
す。さらに、図6,7は、上記双眼鏡のレンズ鏡筒部と
レンズバリアの縦断面図であって、図6がレンズ保護
(閉鎖)状態、図7が退避(開放)状態を示す。
【0021】眼幅調整は、上記鏡筒支持枠3,4をX
(左右)方向にスライドさせてを行う。また、ピント調
整は、上記ピント調整操作部材18を回動操作してピン
ト調整機構を介して左右の光学系を進退駆動して行われ
る。また、レンズバリア8,9の閉開は、バリア操作部
材17を回動操作して、バリア駆動部20を介してバリ
ア装置6,7を駆動することによって行う。
【0022】すなわち、バリアを閉鎖する場合は、バリ
ア操作部材17をD1 回動方向に回動させ、駆動台21
をZ0 方向に移動させる。同時にスライド板22がZ0
方向に移動するので駆動ギヤ24を介してスライド台1
0がZ1 方向に前進移動する。この移動に伴って図4,
6に示すようにレンズバリア8は、鏡筒支持枠3の前面
に突出するので時計回り(図6上)に回動し、対物レン
ズ25の前面を覆う保護位置P8Aに位置し、閉鎖状態と
なる。レンズバリア9も同様に閉鎖状態になる。
【0023】バリアを開放する場合、バリア操作部材1
7をD0 回動方向に回動操作する。その回動により駆動
台21がZ1 方向に移動する。同時にスライド板22が
Z1方向に移動するので駆動ギヤ24を介してスライド
台10がZ0 方向に後退移動する。この移動に伴って、
図5,7に示すようにレンズバリア8は、鏡筒支持枠3
の前端面で押圧されて反時計回り(図7上)に回動しな
がら収納室3aに入り、レンズ開放位置である鏡筒支持
枠3の底部の退避位置P8Bに格納され、使用可能な状態
になる。なお、右用のバリア9も同様に保護位置、また
は、退避位置に移動する。
【0024】なお、本双眼鏡1においては、鏡筒支持枠
3,4をX方向にスライドさせて眼幅調整を行った場
合、支持ピン3c,ギヤ軸3dと共に左用スライド板2
2,駆動ギヤ24が鏡筒支持枠3と一体的に移動する。
また、右用のスライド板23,駆動ギヤも同様に移動す
る。したがって、眼幅調整動作に関係することなくバリ
ア開閉操作を行うことができる。また、ピント調整操作
部材18とバリア操作部材17も独立して操作可能であ
ることから、ピント調整動作に関連せずにバリア開閉操
作を行うことができる。
【0025】本実施の形態の双眼鏡1によると、レンズ
バリアの保護位置と退避位置への駆動をバリア操作部材
による単純な単独操作が可能であり、また、バリア機構
が簡単になり、双眼鏡の小型化も可能となる。
【0026】次に、本発明の第2の実施の形態の双眼鏡
40について図8,9を用いてその構成から説明する。
なお、図8は、本実施の形態の双眼鏡40の外観を示す
斜視図である。図9は、上記双眼鏡に内蔵されるバリア
駆動部とバリア機構部の分解斜視図である。
【0027】本実施の形態の双眼鏡40は、前記第1の
実施の形態の双眼鏡1に対してバリア操作部材がスライ
ド操作構造になっていること、さらに、レンズがバリア
で保護されているとき、ピント調整が禁止される構造に
なっていることが異なっている。その他の鏡筒支持枠と
バリア機構は、同様の構造を有する。以下、特に異なる
部分について説明する。なお、同一の構成要素に対して
は、同一の符号を付して説明する。
【0028】本実施の形態の双眼鏡40は、図8,9に
示すように主に本体2と、上記本体2に対して左右方向
にスライド可能に支持される鏡筒支持枠3,4と、上記
鏡筒支持枠3,4に支持され、光学系である左,右眼用
対物レンズ25,27と接眼レンズをそれぞれ保持する
鏡筒部31,32と、左,右用レンズバリア8,9を有
するバリア機構部6,7と、上記光学系を進退駆動する
ピント調整機構(図示せず)と、上記バリア機構部6,
7を駆動する駆動部材であるバリア駆動部41と、ピン
ト調整機構を操作するためのピント調整操作部材43と
を有している。
【0029】上記バリア駆動部41は、図9に示すよう
に主にバリアの開閉操作するための光学系保護部材用操
作部材であるスライド可能なバリア操作部材42と、ク
リック板バネ44と、その他に前記バリア駆動部20に
適用したものと同様の左,右用のスライド板22,23
と、上記鏡筒支持枠3のギヤ軸3dに支持される上記左
用駆動ギヤ24と、右用駆動ギヤ(図示せず)とで構成
される。
【0030】上記バリア操作部材42は、本体2のガイ
ド部2e,2fによってZ方向に摺動可能に支持されて
おり、スライド板22,23をX方向に摺動可能に支持
するためのガイド溝42b,42cと、ピント調整操作
部材43の切り欠き43aに嵌入可能な突起42aと、
クリック溝42d,42eとが設けられている。
【0031】上記スライド板22は、上記バリア操作部
材42にスライド可能に支持され、前記第1の実施の形
態の場合と同様にその先端部にラック22bが設けられ
ている。そのラック22bは、駆動ギヤ24に常時噛合
している。そして、バリア操作部材42のスライド操作
に伴って、バリア機構部6が駆動され、レンズバリア8
が保護(閉鎖)位置P8Aと退避(開放)位置P8Bに移動
する。なお、保護(閉鎖)位置P8A、または、退避(開
放)位置P8Bにあるとき、クリック板バネ44がクリッ
ク溝42d、または、42eに嵌入し、バリア操作部材
42がそれぞれの位置に保持される。
【0032】以上のように構成された本実施の形態の双
眼鏡41における動作について図10,11を用いて説
明する。なお、図10,11は、上記バリア駆動部とバ
リア機構部の動作状態を示す平面図であって、図10に
保護(閉鎖)状態、図11に退避(開放)状態を示す。
【0033】眼幅調整とピント調整動作は、前記第1の
実施の形態の双眼鏡1の場合と同様に上記鏡筒支持枠
3,4のスライド操作、および、上記ピント調整操作部
材43の回動操作によりピント調整を行う。なお、上記
眼幅調整操作は、後述するバリア開閉操作とは独立して
行うことができる。
【0034】バリアの開閉動作にてバリアを閉鎖する場
合は、上記バリア操作部材42をZ0 方向にスライドす
る。その操作によってバリア駆動部41を介してバリア
機構部6が駆動され、レンズバリア8、9が保護(閉
鎖)位置P8Aに移動する(図10参照)。但し、このと
き、ピント調整操作部材43の切り欠き43aにバリア
操作部材42の突起42aが嵌入するように、ピント調
整操作部材43を光学系繰り込み位置に回動させてお句
必要がる。この状態で上記バリア操作部材42のZ0 方
向への全ストロ−クのスライド移動が可能となる。
【0035】なお、上述のレンズバリア8,9が保護位
置P8Aにあるときは、上述のようにピント調整操作部材
43の切り欠き43aにバリア操作部材42の突起42
aが嵌入しているのでピント調整操作部材43が回動操
作不能である。すなわち、レンズバリアが保護位置にあ
る状態ではピント調整を行うことができない。
【0036】一方、バリアを開放する場合、バリア操作
部材42をZ1 方向にスライドさせ、バリア駆動部41
を介してバリア機構部6を駆動する。その駆動によりレ
ンズバリア8、9が退避(開放)位置P8Aに移動し、開
放される(図11参照)。
【0037】本実施の形態の双眼鏡40によると、前記
第1の実施の形態の双眼鏡1の効果に加えて、さらに、
バリア操作部材42の操作がスライド操作であり、ピン
ト調整操作部材43に回動操作と明らかに区別して操作
できるので、誤操作が確実に避けられる。また、レンズ
バリア8,9が保護(閉鎖)位置にある状態ではピント
調整を行うことができず、無駄な操作が防止できる。
【0038】次に、本発明の第3の実施の形態の双眼鏡
50について図12,13を用いて説明する。なお、図
12は、本実施の形態の双眼鏡50の外観を示す斜視図
である。図13は、上記双眼鏡に内蔵されるバリア駆動
部とバリア機構部の分解斜視図である。
【0039】本実施の形態の双眼鏡50は、前記第2の
実施の形態の双眼鏡40に対して光学系保護部材として
開口部を有する帯状遮蔽幕材を適用し、バリア機構部の
構成が異なる。その他の鏡筒支持枠とバリア駆動部は、
同一の構造を有する。したがって、以下、特に異なる部
分について説明する。なお、同一の構成要素に対して
は、前記第2の実施の形態の場合の図8,9と同一の符
号を付して説明する。
【0040】本実施の形態の双眼鏡50は、図12,1
3に示すように主に本体2と、上記本体2に対して左右
方向にスライド可能に支持される鏡筒支持枠3,4と、
上記鏡筒支持枠3,4に支持され、光学系である左,右
眼用対物レンズ25,27と左,右眼用接眼レンズ2
6,28と、帯状遮蔽幕材で形成される右左用レンズバ
リア54,55を摺動自在に支持駆動するバリア機構部
52,53と、上記光学系を進退駆動するピント調整機
構(図示せず)と、バリアの開閉操作するための光学系
保護部材用操作部材であるスライド可能なバリア操作部
材42を含み、上記バリア機構部52,53を駆動する
駆動部材であるバリア駆動部41と、切り欠き43aを
有するピント調整機構を操作するためのピント調整操作
部材43とを有している。
【0041】上記バリア機構52は、ワイヤ巻回用の筒
部56aを有する従動ギヤ56と、光学系を塵埃等付着
や指先接触等から保護するための光学系保護部材であ
り、2つの開口部54a,54bを有する帯状遮蔽幕材
のレンズバリア54と、上記レンズバリアを支持する4
つのガイド軸58と、上記レンズバリアの一端に懸架さ
れるワイヤ57と、上記レンズバリア54にテンション
を与える付勢バネ59とで構成されている。右用のバリ
ア機構部53も同様の構成を有している。
【0042】なお、上記従動ギヤ56は、上記鏡筒支持
枠のギヤ軸3eに回転自在に支持され、上記スライド板
22のラック22bに、直接、噛合している。したがっ
て、前記第2の実施の形態で適用したバリア駆動部41
における駆動ギヤ24(図9参照)は、本実施の形態の
場合は設けられていない。
【0043】そして、上記レンズバリア54には、上述
したようにその一端に上記ワイヤ57が懸架され、その
ワイヤ57が上記従動ギヤの筒部56aに巻回されてお
り、上記レンズバリア54の他端には付勢バネ59が懸
架されている。そして、対物レンズ25側外面と鏡筒支
持枠3の開口部3gの間の隙間と、接眼レンズ26側外
面と鏡筒支持枠3の開口部3hの隙間を挿通し、上記4
つのガイド軸58で四隅を支持された状態で配設されて
いる。スライド板22のラック部22bによって従動ギ
ヤ56が回転駆動されると、上記ワイヤ57が従動ギヤ
の筒部56aの巻き込まれ、または、巻き解かれるの
で、上記レンズバリア54は、対物レンズ25前面側外
面上と、接眼レンズ26後面側外面上を摺動して移動す
ることになる。
【0044】したがって、バリア操作部材42を操作す
ることによってレンズバリア54は、対物レンズ25,
接眼レンズ26前面を遮蔽幕部で閉鎖するレンズ保護位
置P54A (図13,14参照)と、開口部54a,54
bが対物レンズ25,接眼レンズ26面前に位置して、
遮蔽幕部が該レンズから退避した退避(開放)位置P54
B (図15参照)とに摺動させることができる。なお、
右用のバリア機構部53の構成,動作も同様である。
【0045】以上のように構成された本実施の形態の双
眼鏡50におけるバリア駆動等の動作について図14,
15等を用いて説明する。なお、図14,15は、上記
双眼鏡におけるバリア駆動部とバリア機構部の動作状態
を示す平面図であり、図14がバリアの保護(閉鎖)状
態、図15がバリアの退避(開放)状態を示す。
【0046】なお、眼幅調整とピント調整は、前記第2
の実施の形態の双眼鏡40の場合と同様であり、上記鏡
筒支持枠3,4のスライド操作、および、上記ピント調
整操作部材43の回動操作により行われる。なお、上記
眼幅調整操作は、後述するバリア開閉操作とは独立して
行うことができる。
【0047】バリアの開閉動作にてバリアを保護(閉
鎖)状態にする場合は、上記バリア操作部材42をZ0
方向にスライドする。その操作によってバリア駆動部4
1を介してバリア機構部52が駆動される。すなわち、
図15に示す状態から上記バリア操作部材42の操作に
よりバリア機構部52の駆動ギヤ56が時計回りに回転
し、ワイヤ57を解いていくと、図14に示すように、
レンズバリア54が摺動して、対物レンズ25,接眼レ
ンズ26の前面から開口部54a,54bが外れ、バリ
アの遮蔽幕部で閉鎖される保護位置P54A に位置し、レ
ンズ閉鎖状態になる。
【0048】なお、上記バリア操作部材42をZ0 方向
にスライドさせるためには、第2の実施の形態の場合と
同様にピント調整操作部材43をレンズ繰り込み側に回
動させておき、切り欠き43aをバリア操作部材42の
突起42aが嵌入可能な状態にしておく必要がある。ま
た、このバリア閉状態では上記突起42aが切り欠き4
3aに嵌入しているので、ピント調整操作部材43は、
回動操作ができない。
【0049】バリアを開状態にする場合は、図14の状
態からバリア操作部材42をZ1 方向にスライド操作す
る。この操作によってバリア駆動部41を介してバリア
機構部52が駆動される。すなわち、バリア機構部52
の駆動ギヤ56が反時計回りに回転し、ワイヤ57を巻
き付けて行くので、図15に示すように、レンズバリア
54が摺動して、対物レンズ25,接眼レンズ26の前
面に開口部54a,54bが位置し、レンズ視野から遮
蔽幕部分が退避した退避位置P54B に位置し、レンズ開
放状態になる。
【0050】本第3の実施の形態の双眼鏡50によれ
ば、前記第2の実施の形態の双眼鏡40の効果に加え
て、光学系保護部材の帯状遮光幕材を適用したことか
ら、バリア機構部の占有スペ−スが少なくなり、バリア
付きの双眼鏡の小型化が可能になる。
【0051】次に、本発明の第4の実施の形態の双眼鏡
について図16,17を用いてその構成から説明する。
なお、図16は、上記実施の形態の双眼鏡60の外観を
示す斜視図であり、図17は、上記双眼鏡60に内蔵さ
れるバリア操作部とバリア機構部の分解斜視図である。
【0052】本実施の形態の双眼鏡60は、左,右眼対
物レンズを開閉可能な光学系保護部材として帯状遮光幕
材の一体のレンズバリア68を適用し、光学系の光軸O
の沿う方向に上記レンズバリアを摺動させるバリア機構
部を採用することを特徴とする。但し、眼幅調整は行わ
ないタイプである。
【0053】本実施の形態の双眼鏡60は、図16,1
7に示すように主に開口部61a,61bをもつ本体6
1と、本体61に回動自在に支持される接眼レンズ内蔵
の左,右眼用鏡筒部62,63と、光学保護部材用操作
部材であるバリア操作部材65と、レンズバリア68を
含むバリア機構部67と、支持軸73に回動可能に支持
されるピント調整操作部材66と、ピント調整操作部材
で操作されるピント調整機構部(図示せず)とを有して
いる。
【0054】上記バリア操作部材65は、本体61のガ
イド部61aにZ方向にスライド可能に支持されてい
る。また、Z0 方向にスライド移動したとき、ピント調
整操作部材66に設けられた係合穴66aに係合する突
起65aと、レンズバリア68の一端部に設けられる係
合穴68cに嵌入可能な駆動部材を形成する駆動ピン6
5bと、クリック溝65c,65dが設けられている。
上記クリック溝65c、または、65dは、上記クリッ
クバネ74が係合し、バリア操作部材65を後述するバ
リア保護位置,退避位置に対応する位置に保持する。
【0055】上記レンズバリア68は、上述したように
帯状遮蔽幕材で形成されており、2つの開口部68a,
68bを有し、一端部に設けられた上記係合穴68cに
は、上記バリア操作部材の突起65aが係合し、他端部
にテンション用の付勢バネ71が懸架されている。そし
て、左,右眼用対物レンズ75,76前面と本体61の
開口部61a,61bとの隙間を挿通して、ガイドピン
69,70で折り曲げられ、対物レンズ75,76の上
下をZ0 方向に延出した状態で摺動自在に支持されてい
る。
【0056】上記バリア操作部材65をZ0 方向、また
は、Z1 方向にスライド操作することによって、上記レ
ンズバリア68を対物レンズ前面を閉鎖する保護(閉
鎖)位置P68A (図17,18参照)と、開口部68
a,68bが対物レンズ前面に位置し、遮蔽部分がレン
ズの視野から退避した退避(開放)位置P68B とに移動
させることができる。
【0057】以上のように構成された本実施の形態の双
眼鏡60におけるバリア駆動等の動作にについて図18
〜21を用いて説明する。なお、図18,19は、バリ
ア操作部とバリア機構部の動作状態の平面図であって、
図18がバリアの保護(閉鎖)状態、図19がバリアの
退避(開放)状態を示す。図20,21は、バリア操作
部とバリア機構部の動作状態の縦断面図であって、図2
0がバリアの保護(閉鎖)状態、図21がバリアの退避
(開放)状態を示す。
【0058】バリアを保護(閉鎖)状態にする場合、ま
ず、ピント調整操作部材66を操作して光学系繰り込み
状態にしする。この状態でバリア操作部材65をZ0 方
向にスライドさせる。レンズバリア68の上方側がZ0
方向に摺動して移動し、開口部68a,68bが上方側
に移動する。そして、図18,20に示すようにレンズ
バリア68は、保護位置P68A に位置し、対物レンズ7
5,76の前面が閉鎖された状態となる。この状態でバ
リア操作部材65の突起65aは、上記ピント調整操作
部材66の切り欠き66aに嵌入するので、上記ピント
調整操作部材66によるピント調整は行えない。
【0059】バリアを開放状態にする場合、バリア操作
部材65をZ1 方向にスライドさせると、レンズバリア
68の下方側がZ1 方向に移動し、図19,21に示す
ようにレンズバリア68は、退避(開放)位置P68A に
位置し、レンズバリアの開口部68a,68bが、対物
レンズ75,76の前面に対向する。この状態でバリア
操作部材65の突起65aは、上記ピント調整操作部材
66の切り欠き66aから抜けででおり、上記ピント調
整操作部材66によるピント調整は可能である。
【0060】本第4の実施の形態の双眼鏡60によれ
ば、前記第3の実施の形態の双眼鏡50の効果に加え
て、レンズバリアを左,右共用の単一のレンズバリア6
8を適用したのでバリア機構部の占有スペ−スが少なく
なり、バリア付きの双眼鏡の小型化が可能になる。
【0061】次に、本発明の第5の実施の形態の双眼鏡
について図22,23を用いてその構成から説明する。
なお、図22は、上記実施の形態の双眼鏡80の外観を
示す斜視図であり、図23は、上記双眼鏡80に内蔵さ
れるバリア駆動部とバリア機構部の分解斜視図である。
【0062】本実施の形態の双眼鏡80は、図22,2
3に示すように主に本体81と、支持枠開口部82a,
83aを有し、X(左右)方向にスライド可能な左,右
眼用鏡筒支持枠82,83と、上記鏡筒支持枠に支持さ
れる光学系の左,右眼用対物レンズ94a,95aおよ
び接眼レンズ96a,97aと、単一の操作部材である
ピント・バリア操作部材90と、ピント調整機構部91
と、光学系保護部材として単一の回動式レンズバリア8
5を適用するバリア機構部84とを有している。
【0063】上記ピント・バリア操作部材90は、本体
61に回転自在に支持される軸部88を有し、3つの円
筒状のカム溝が設けられている。すなわち、対物レンズ
側にバリア駆動カム溝90a、中央部に対物レンズ進退
駆動カム溝90b、接眼レンズ側に接眼レンズ進退駆動
カム溝90cが設けられている。
【0064】図24は、ピント・バリア操作部材回動角
に対する上記各カム溝の軌跡を示す展開図である。上記
ピント・バリア操作部材90は、バリア閉回動角θ0 か
らバリア開位置であって無限遠合焦位置であるバリア開
・無限遠回動角θ1 を経由して最至近合焦位置である最
至近回動角θ2 に回動が可能である。バリア閉回動角θ
0 からバリア開・無限遠回動角θ1 の間では、バリア駆
動カム溝90aは閉位置から開位置に変化する。対物レ
ンズ進退駆動カム溝90bと接眼レンズ進退駆動カム溝
90cの位置変化はない。バリア開・無限遠回動角θ1
から最至近回動角θ2 の間では、バリア駆動カム溝90
aの位置変化はないが、対物レンズ進退駆動カム溝90
bと接眼レンズ進退駆動カム溝90cとは、最至近位置
への繰り出しを行うように変化する。
【0065】上記ピント調整部91は、対物レンズ側ピ
ント調整機構と接眼レンズ側ピント調整機構とからな
る。対物レンズ側ピント調整機構は、本体のガイド部8
1cによってZ方向に摺動自在に支持された対物レンズ
用のピント調整台92と、上記調整台92に対してX方
向にスライド可能に支持され、左,右眼用対物レンズ9
4a,95aを保持する左,右用レンズ支持板94,9
5とを有する。一方、接眼レンズ側ピント調整機構は、
本体1に対してZ方向にスライド可能に支持されたピン
ト調整台93と、上記調整台93に対してX方向にスラ
イド可能に支持され、左,右接眼レンズ96a,97a
を保持する左,右用レンズ支持板96,97とを有して
いる。
【0066】なお、上記ピント調整台92,93は、上
記カム溝90b,90cに嵌入する駆動ピン92a,9
3aを有している。また、上記左用のレンズ支持板9
4,96には、Z方向に沿ったガイド溝94b,96b
が設けられており、鏡筒支持枠82のピン82b,82
cが摺動自在に挿入されている。さらに、左用レンズ支
持板94,96は、ガイド軸89によっても摺動自在に
支持されている。右用レンズ支持板95,97も同様の
構造を有している。したがって、鏡筒支持枠82,83
をX方向にスライドさせた場合、上記左用レンズ支持板
94,96と右用レンズ支持板95,97がそれぞれ鏡
筒支持枠と一体的にX方向にスライド移動する。その移
動により眼幅調整が行われる。
【0067】上記バリア機構部84は、左,右眼用対物
レンズ94a,95aの双方を保護する一体のレンズバ
リア85と、上記レンズバリア85を回動自在に支持す
るスライド台86と、レンズバリア85を左眼側からみ
て時計回りの閉方向に付勢するバネ87と、本体81の
支持軸81bに回動自在に支持され、従動ピン98aを
備えた駆動部材である従動レバー98とを有している。
【0068】上記スライド台86は、本体81の底部に
設けられる収納室81aに摺動自在に配設されている。
また、上記従動レバー98の従動ピン98aは、上記バ
リア駆動カム溝90aおよびスライド台86の長溝86
bに嵌入している。したがって、上記ピント・バリア操
作部材90を回動操作すると、バリア駆動カム溝90a
によって従動ピン98aを介してスライド台86がZ方
向に摺動する。その摺動によりレンズバリア85が図2
2,後述する図25に示すレンズ保護(閉鎖)位置P85
A と、後述する図26に示す退避(開放)位置P85B に
それぞれ回動移動する。
【0069】以上のように構成された本実施の形態の双
眼鏡80における各動作にについて図25,26等を用
いて説明する。なお、図25,26は、バリア・ピント
操作部材およびピント調整部とバリア機構部の動作状態
の平面図であって、図25がバリアの保護(閉鎖)状
態、図26がバリアの退避(開放)状態を示す。
【0070】眼幅調整は、上記鏡筒支持枠82,83を
X(左右)方向にスライドさせて行う。また、ピント調
整とバリア開閉は、ピント・バリア操作部材90の回動
操作により行う。
【0071】バリアを保護(閉鎖)状態にする場合、図
25に示すようにピント・バリア操作部材90をD0 方
向に回動させる。このとき光学系が繰り出し状態(近距
離合焦状態)にある場合は、上記回動動作により、カム
溝90b,90cを介してピント調整台92,93が駆
動され、レンズ支持板94,96がZ0 ,Z1 方向に移
動して、左眼用対物レンズ94aと接眼レンズ96aが
無限遠合焦位置に繰り込まれる。右眼用対物レンズ95
aと接眼レンズ97aについても同様の繰り込み動作が
行われる。
【0072】続いて、カム溝90aにより従動レバー9
8が反時計回り(図25上で)に回動され、スライド台
86が前方のZ1 方向に移動する。このスライド台86
の移動に伴ってレンズバリア85が図22,25に示す
ように閉鎖方向の時計回りに回動して保護(閉鎖)位置
P85A に位置し、バリア閉状態となる。
【0073】なお、上記バリア閉以前に対物レンズ94
a,95aは、無限遠合焦位置に繰り込まれる。したが
って、レンズバリア85が上記対物レンズの前方に移動
してきても干渉することはない。
【0074】バリアを開放状態にする場合、図26に示
すようにピント・バリア操作部材90をD1 方向に回動
させると、カム溝90aにより従動レバー98が時計回
り(図26上で)に回動して、スライド台86が後方の
Z0 方向に移動する。この移動に伴ってレンズバリア8
5が開放方向の時計回り(図22上)に回動しながら本
体81の底部の収納室に入り込み、退避(開放)位置P
85B に移動し、バリア開状態となる。この状態で対物レ
ンズ,接眼レンズは、無限遠合焦位置にあり、使用可能
な状態に設定される。
【0075】その後、ピント調整を行うにはピント・バ
リア操作部材90をさらにD1 方向に回動させる。カム
溝92a,93aによりピント調整台92,93および
レンズ支持板94,96がZ1 ,Z0 方向に移動し、左
眼用対物レンズ94aと接眼レンズ96aが無限遠合焦
位置から至近合焦位置方向に向けて繰り出される。右眼
用対物レンズ95aと接眼レンズ97aについても同様
の繰り出し動作が行われる。
【0076】本第5の実施の形態の双眼鏡80によれ
ば、単一の操作部材であるピント・バリア操作部材90
の単一操作(回動操作)でバリアの開閉とピント調整が
可能である。例えば、バリアを開放した後、操作位置や
操作方向等を変えることなくそのままの状態でピント調
整操作に移行することができ、素早い観察を行うことが
できる。また、バリア駆動機構やピント調整機構を単一
の操作部材で駆動する構造のため、占有スペ−スも少な
くなり小型化も可能になる。
【0077】次に、本発明の第6の実施の形態の双眼鏡
100について図27〜図30を用いてその構成から説
明する。なお、図27は、本実施の形態の双眼鏡100
の外観を示す斜視図である。図28,29は、上記双眼
鏡に内蔵されるピント・バリア操作部材とピント調整部
とバリア機構部の斜視図であって、図28は、バリア閉
鎖状態を示し、図29は、バリア開放状態を示す。図3
0は、ピント・バリア操作部材の回動角とレンズ移動量
の関係を示す図である。
【0078】本実施の形態の双眼鏡100は、前記第5
の実施の形態の双眼鏡80に対してレンズバリアとして
帯状遮蔽幕材を適用し、その駆動機構としてワイヤ巻き
取り機構を採用した点が異なっている。その他の構成
は、同一であり、以下、主に異なる部分について説明す
る。なお、同一の構成部材については同一の符号を付し
て説明する。
【0079】本実施の形態の双眼鏡100は、図27〜
29に示すように主に本体101と、開口部102a,
103aを有し、光学系を支持するX(左右)方向にス
ライド可能な左,右眼用鏡筒支持枠102,103と、
光学系である左,右眼用対物レンズ94a,95aおよ
び接眼レンズ96a,97aと、単一の操作部材である
ピント・バリア操作部材105と、ピント調整機構部9
1と、光学系保護部材として左用レンズバリア111,
112および右用レンズバリアを用いたバリア機構部1
10とを有している。
【0080】上記ピント・バリア操作部材105は、本
体101に回転自在に支持される軸部106を有し、対
物レンズ側と接眼レンズ側にそれぞれ左,右用ワイヤ巻
き取り溝105a,105bと、105c,105dが
設けられ、さらに、中央部対物レンズ寄りに対物レンズ
進退駆動カム溝105eと、中央部接眼レンズ寄りに接
眼レンズ進退駆動カム溝105fとが設けられている。
【0081】なお、上記対物レンズ進退駆動カム溝10
5eと、接眼レンズ進退駆動カム溝105fとは、前記
図24に示した前記第5実施の形態の場合の対物レンズ
進退駆動カム溝90bと、接眼レンズ進退駆動カム溝9
0cのカム溝軌跡と同様のカム溝である。
【0082】図30は、上記ピント・バリア操作部材1
05の回動角に対する上記レンズ進退駆動カム溝105
e,105fによるレンズの移動位置を示す図である。
本図に示すように回動角θ0 から回動角θ1 間の範囲R
A では、レンズは移動せず、回動角θ1 から回動角θ2
間の範囲RB では、対物レンズ、または、接眼レンズが
無限遠合焦位置P1 から最至近合焦位置P2 に移動す
る。そして、上記回動角θ0 から回動角θ1間の範囲RA
では、後述するレンズバリア111,112がレンズ
保護(閉鎖)状態から退避(開放)状態に変化する。な
お、上記ピント調整機構部91自体は、前記第5の実施
の形態で適用したものと同一とする。
【0083】上記バリア機構部110は、左用と右用の
対称形状のバリア機構部からなり、左用バリア機構部
は、主に眼用対物レンズ94a,接眼レンズ96aの光
学系保護部材である2つの帯状遮蔽幕材のレンズバリア
111,112と、上記レンズバリア111,112の
それぞれの一端に締結されたワイヤ115,117と、
上記レンズバリアの他端に懸架されたテンション付与用
の付勢バネ119,120と、レンズバリアをレンズ前
面と外側面に沿ってL状に屈曲保持するためのガイドピ
ン113,114とで構成されている。
【0084】上記レンズバリア111,112には、摺
動方向に所定長さの遮蔽幕部111a,112aと開口
部111b,112bが設けられている。また、上記ワ
イヤ115,117は、上記ピント・バリア操作部材1
05のワイヤ巻き取り溝105a,105cにワイヤ端
を固定し、接眼レンズ側からみて巻き始め側から時計回
りに巻き付けられている。
【0085】なお、右用バリア機構部も同様の構成を有
しており、レンズバリアの一端に固着されたワイヤ11
6,118は、上記ピント・バリア操作部材105のワ
イヤ巻き取り溝105b,105dにワイヤ端を固定
し、接眼レンズ側からみて巻き始め側から同様に時計回
りに巻き付けられている。
【0086】したがって、上記ピント・バリア操作部材
105をD1 、または、D0 方向に回動操作すると、上
記各ワイヤが巻き取り溝部105a,105b,105
c,105dでそれぞれ巻き取られ、または、巻き解か
れる。そして、レンズバリア111側では対物レンズ9
4aの前面にレンズバリアの遮蔽幕部111aが位置す
る保護(閉鎖)位置P111A、または、開口部が位置する
退避(開放)位置P111Bにそれぞれ移動する。また、レ
ンズバリア112側では接眼レンズ96aの後方外面に
レンズバリアの遮蔽幕部112aが位置する保護(閉
鎖)位置P112A、または、開口部112bが位置する退
避(開放)位置P112Bに移動する。なお、右用レンズバ
リアも同様に移動する。
【0087】但し、上記開口部111b,112bの摺
動方向(X方向)の長さは、対物レンズ、または、接眼
レンズが眼幅調整分だけX方向に移動した場合、さら
に、後述するようにピント調整時に上記ワイヤ115,
117が巻き取り部105a,105cに巻き取られる
が、その場合でも対物レンズ94a,96a等の視野が
蹴られることがない十分な長さを有するものとする。な
お、右用のレンズバリアの開口部についても同様とす
る。
【0088】以上のように構成された本実施の形態の双
眼鏡100における各動作にについて図28,29等を
用いて説明する。眼幅調整は、上記鏡筒支持枠102,
103をX(左右)方向にスライドさせてを行う。ま
た、ピント調整とバリア開閉は、ピント・バリア操作部
材105を回動操作して行う。
【0089】まず、バリアを保護(閉鎖)状態にする場
合、ピント・バリア操作部材105をD0 方向に回動さ
せる。このとき、光学系が繰り出し状態(近距離合焦状
態)にあるならば、図28に示すように上記回動動作に
伴ってカム溝92a,93aによりピント調整台92,
93およびレンズ支持板94,96がそれぞれZ0 ,Z
1 方向に移動して、左眼用対物レンズ94aと接眼レン
ズ96aが無限遠合焦位置に繰り込まれる。右眼用対物
レンズ95aと接眼レンズ97aも同様に繰り込まれ
る。
【0090】さらに、上記ピント・バリア操作部材10
5のD0 方向に回動させると、巻き取り溝105a,1
05cからワイヤ115,117が巻き解かれて、図2
8に示すようにレンズバリア111,112の開口部1
11b,112bがレンズ前面から側方に移動し、遮蔽
幕部111a,112aがレンズ前面に位置する保護
(閉鎖)位置P111A,P112Aに移動する。なお、右用レ
ンズバリアも同様に移動する。
【0091】バリアを開放状態にする場合、ピント・バ
リア操作部材105をD1 方向に回動させる。その回動
により巻き取り溝105a,105cにワイヤ115,
117が巻き取られていく。そして、図29に示すよう
にレンズバリア111,112の開口部111b,11
2bがレンズ前面に位置した退避(開放)位置P111B,
P112Bに移動する。なお、右用レンズバリアも同様に移
動する。
【0092】その後、ピント調整を行う場合、ピント・
バリア操作部材105をさらにD1方向に回動させる
と、カム溝92a,93aによりピント調整台92,9
3およびレンズ支持板94,96がZ1 ,Z0 方向に移
動し、左眼用対物レンズ94aと接眼レンズ96aが無
限遠合焦位置から至近合焦位置方向に向けて繰り出され
る。右眼用対物レンズ95aと接眼レンズ97aについ
ても同様の動作が行われる。
【0093】本第6の実施の形態の双眼鏡100によれ
ば、単一の操作部材であるピント・バリア操作部材10
5の単一操作(回動操作)でバリアの開閉とピント調整
が可能であり、バリアを開放した後、その操作部材をそ
のまま操作してピント調整操作に移行することができ
る。また、逆に使用状態からバリアの閉鎖状態にする場
合も同様である。また、レンズバリアとして帯状の遮蔽
幕材を適用したことから簡単な構成で対物レンズと接眼
レンズの双方を保護することが可能であり、また、占有
スペ−スも少なくなり小型化も可能になる。
【0094】次に、本発明の第7の実施の形態の双眼鏡
について図31,32を用いてその構成から説明する。
なお、図31は、上記実施の形態の双眼鏡200の外観
を示す斜視図であり、図32は、上記双眼鏡200に内
蔵されるバリア駆動部とバリア機構部の分解斜視図であ
る。
【0095】本実施の形態の双眼鏡200は、上記図3
1,32に示すように主に本体201と、光学系を支持
し、それぞれ開口部202a,203aを有するX(左
右)方向にスライド可能な左,右眼用鏡筒支持枠20
2,203と、上記鏡筒支持枠に支持される光学系であ
る左,右眼用対物レンズ208,209および接眼レン
ズ(図示せず)と、単一の操作部材であるピント・バリ
ア操作部材210と、駆動部材であるバリア駆動部21
2と、ピント調整機構部215と、光学系保護部材とし
て単一の回動式レンズバリア205を用いるバリア機構
部204とを有している。
【0096】上記ピント・バリア操作部材210は、本
体201に支持される支持軸211に対して回動かつ摺
動自在に支持されている。そして、該操作部材210に
は周方向のクリック溝210a,210bおよびバリア
駆動板駆動溝210cと、先端部に配設される面カム2
10dが設けられている。上記操作部材210は、軸方
向(Z方向)に2位置に移動可能であって、後述するよ
うにZ0 方向に移動した後退位置P210A(図33,35
参照)にあるときは、レンズバリアが閉位置に移動して
いる。Z1 方向に移動した前進位置P210B(図34,3
6参照)にあるときは、レンズバリアが開位置に移動し
ている。それぞれの移動位置で上記クリック溝210
a,210bにクリックバネ219が係合し、操作部材
210の軸方向の位置決めを行う。
【0097】上記バリア駆動部212は、本体201に
対してZ方向に摺動自在に支持されるバリア駆動板21
3と、本体の支持軸201fに回転自在に支持される駆
動ギヤ214とからなる。なお、上記バリア駆動板21
3は、その長溝213a,213bが本体のガイドピン
201cに嵌入し、摺動自在に支持される。さらに、上
記バリア駆動板213は、上記操作部材210の駆動溝
210cに嵌入する駆動ピン213aと、Z方向に沿っ
た端面上にラック部213dとを有している。
【0098】上記ピント調整機構部215は、本体のガ
イド201bによりZ方向に摺動自在に支持されている
ピント調整台216と、左眼用対物レンズ208を支持
する左用レンズ支持板217、および、右眼用対物レン
ズ209を支持する右用レンズ支持板(図示せず)と、
上記ピント調整台216をZ0 方向に付勢する付勢バネ
218とからなる。
【0099】そして、上記ピント調整台216には上記
ピント・バリア操作部材210の先端に設けられている
面カム210dに当接可能な従動ピン216aが設けら
れている。なお、ピント・バリア操作部材210がバリ
ア開に対応する位置P210Bに移動した場合、上記従動ピ
ン216aが上記ピント・バリア操作部材210の先端
の面カム210dに当接する(図34,36参照)。ま
た、ピント・バリア操作部材210がバリア閉に対応す
る位置P210Aに移動した場合、ピント調整台216が本
体のガイド201bに当接してZ0 方向の位置が規制さ
れるため、上記従動ピン216aと上記面カム210d
とは離間する(図33,36参照)。
【0100】また、上記左用レンズ支持板217および
右用レンズ支持板は、鏡筒支持枠202のピン202
g、または、鏡筒支持枠203のピン(図示せず)にガ
イドされてX方向にスライド移動可能とする。したがっ
て、鏡筒支持枠202,203をX方向にスライドさせ
て眼幅調整を行うとき、上記レンズ支持板217等も一
体的移動し、ピント調整を可能にしている。
【0101】上記バリア機構部204は、左,右眼用対
物レンズ208,209の双方を保護する一体のレンズ
バリア205と、上記レンズバリア205をその先端部
にて回動自在に支持し、側面にZ方向に沿ったラック部
206aを持つスライド台206と、スライド台206
をZ0 方向に付勢する付勢バネ209と、レンズバリア
205を左眼側からみて時計回りの閉方向に付勢するバ
ネ207とを有している。
【0102】上記スライド台206は、本体201の底
部に設けられるスライド台収納室201aに摺動自在に
配設されており、上記ラック部206aには上記駆動ギ
ヤ214が噛合している。上記ピント・バリア操作部材
210がZ方向にスライド操作されると、駆動ピン21
3cを介してバリア駆動板213がスライドし、駆動ギ
ヤ214が回転する。その回転によって上記スライド台
206がZ方向に摺動し、レンズバリア205が後述す
る図33,35に示すレンズ保護(閉鎖)位置P205A
と、後述する図34,36に示す退避(開放)位置P20
5Bにそれぞれ回動移動する。
【0103】以上のように構成された本実施の形態の双
眼鏡200における各動作にについて図33〜36等を
用いて説明する。なお、図33,34は、バリア・ピン
ト操作部材およびピント調整部とバリア機構部の動作状
態での平面図であって、図33がバリアの保護(閉鎖)
状態、図34がバリアの退避(開放)状態を示す。ま
た、図35,36は、バリア・ピント操作部材およびピ
ント調整部とバリア機構部の動作状態での縦断面図であ
って、図35がバリアの保護(閉鎖)状態、図36がバ
リアの退避(開放)状態を示す。
【0104】眼幅調整は、上記鏡筒支持枠202,20
3をX(左右)方向にスライドさせて行う。また、バリ
ア開閉は、ピント・バリア操作部材210をZ(軸方
向)方向にスライド操作して行う。ピント調整は、ピン
ト・バリア操作部材210を回動操作して行う。
【0105】バリア保護(閉鎖)状態とする場合、ピン
ト・バリア操作部材210をZ0 方向に後退位置P210A
にスライドさせる。このとき、光学系が繰り出し状態
(無限遠より近距離合焦状態)にあると、上記操作部材
の面カム210dが後退するので、ピント調整駆動板2
16と共にレンズ支持板217がZ0 方向に移動して、
左眼用対物レンズ208が無限遠合焦位置に繰り込まれ
る。右眼用対物レンズについても同様の動作が行われ
る。
【0106】また、ピント・バリア操作部材210の後
退位置P210Aへの移動によりバリア駆動板213が駆動
ピン213cを介してZ0 方向に移動する。そして、ラ
ック部213dにより駆動ギヤ214が回動され、スラ
イド台206が前方のZ1 方向に移動する。このスライ
ド台206の移動に伴ってレンズバリア205もZ1方
向に突出し、さらに、図33,35に示すように閉鎖方
向の時計回りに回動して保護(閉鎖)位置P205Aに位置
し、バリア閉状態となる。
【0107】なお、上記バリア閉動作中において、対物
レンズ208,209は、すでに無限遠合焦位置に繰り
込まれている。したがって、レンズバリア205が上記
対物レンズの前方に移動してきたとしても干渉すること
はない。
【0108】バリアを開放状態にする場合、ピント・バ
リア操作部材210をZ1 方向に前進位置P210Bにスラ
イドさせる。その移動によりバリア駆動板213が駆動
ピン213cを介してZ1 方向に移動する。そして、ラ
ック部213dにより駆動ギヤ214が回動され、スラ
イド台206が後方のZ0 方向に移動する。このスライ
ド台206の後退に伴ってレンズバリア205が図3
4,36に示すように開方向の反時計回りに回動してス
ライド台206と共に収納室201aに入り込み、退避
(開放)位置P205Bに位置し、バリア開状態となる。
【0109】その後、ピント調整を行う場合、ピント・
バリア操作部材205をD0 、または、D1 方向に回動
させる。その回動により面カム210dにより駆動ピン
216aが押圧駆動され、ピント調整駆動板216と共
に左眼用対物レンズ208を支持するレンズ支持板21
7がZ方向に進退し、ピント調整が行われる。また、右
眼用対物レンズ209を支持するレンズ支持板(図示せ
ず)も同様に進退する。
【0110】本第7の実施の形態の双眼200によれ
ば、単一の操作部材であるピント・バリア操作部材のス
ライド操作と回動操作とによりバリアの開閉とピント調
整を行うように構成したので、バリアの開閉とピント調
整を操作する場所を変えることなく実行することがで
き、しかも、スライド操作と回動操作のように操作方向
が異なることから誤操作が避けられ、確実な操作が可能
である。また、レンズバリアが左,右用単一の部材であ
ることから小型化にも効果がある。
【0111】次に、本発明の第8の実施の形態の双眼鏡
について図37,38等を用いてその構成から説明す
る。なお、図37は、上記実施の形態の双眼鏡300の
外観を示す斜視図であり、図38は、上記双眼鏡300
に内蔵されるピント・バリア操作部材と各機構部等の分
解斜視図である。
【0112】本実施の形態の双眼鏡300においては、
ピント・バリア操作部材およびピント調整機構部,バリ
ア駆動部として前記第7の実施の形態に適用した構造を
適用し、さらに、バリア機構部として前記第3の実施の
形態に適用した構造を適用する。したがって、それら同
一の構成部材については、図32等に示した第7の実施
の形態における同一の符号、および、図13等に示した
第3の実施の形態における同一の符号を付して説明す
る。
【0113】本実施の形態の双眼鏡300は、上記図3
7,38に示すように主に本体301と、光学系を支持
し、それぞれ開口部302a,303aを有するX(左
右)方向にスライド可能な左,右眼用鏡筒支持枠30
2,303と、上記鏡筒支持枠に支持される光学系であ
る左,右眼用対物レンズ308,309および接眼レン
ズ310,311と、単一の操作部材であるピント・バ
リア操作部材210と、バリア駆動部212と、ピント
調整機構部215と、光学系保護部材として帯状遮蔽幕
材のレンズバリア54を適用するバリア機構部52とを
有している。
【0114】上記ピント・バリア操作部材210は、す
でに図32等により説明したものと同一の構造のもので
ある。また、上記バリア駆動部212も同様に図32等
で説明した構成のものである。但し、本実施の形態の場
合、図38に示すようにバリア駆動板213のラック部
213dが、直接、バリア駆動部52の駆動ギヤ56に
噛合しているので、図32のバリア駆動部212におけ
る駆動ギヤ214は不要である。
【0115】また、上記ピント調整機構部215も同様
に図32等で説明した構成のものである。さらに、上記
バリア機構部52も図13等で説明した構成のものを適
用するが、この実施の形態の場合は、バリア機構部52
は、眼幅調整時にX方向に移動することはなく、内部の
対物レンズ,接眼レンズを保持する鏡筒支持枠のみが眼
幅調整によって移動するものとする。
【0116】以上のように構成された本実施の形態の双
眼鏡300における各動作にについて図39,40等を
用いて説明する。なお、図39,40は、バリア・ピン
ト操作部材およびピント調整部とバリア機構部の動作状
態の平面図であって、図39がバリアの保護(閉鎖)状
態、図40がバリアの退避(開放)状態を示す。
【0117】眼幅調整は、上記鏡筒支持枠302,30
3をX(左右)方向にスライドさせて行う。また、バリ
ア開閉は、ピント・バリア操作部材210をZ(軸方
向)方向にスライド操作して行う。ピント調整は、ピン
ト・バリア操作部材210を回動操作して行う。
【0118】バリア保護(閉鎖)状態にする場合、ピン
ト・バリア操作部材210をZ0 方向に後退位置P210A
にスライドさせる。この操作によるピント調整機構部2
15とバリア駆動部212の動作は図33,34で説明
した動作と同様に光学系が無限遠合焦位置に繰り込まれ
る。同時にバリア駆動板213がZ0 方向に移動する。
【0119】上記バリア駆動板213の移動に伴って駆
動ギヤ56が時計回り(図39上で)に回転するので、
レンズバリア54は、反時計回り方向に摺動移動し、図
39に示すように開口部54a,54bがレンズの前面
外に移動した保護(閉鎖)位置P54A にあるバリア閉鎖
状態になる。
【0120】バリアを開放状態にする場合、ピント・バ
リア操作部材210をZ1 方向に前進位置P210Bにスラ
イドさせる。その移動によりバリア駆動板213が駆動
ピン213cを介してZ1 方向に移動する。ラック部2
13dにより駆動ギヤ54が反時計回り(図40上)に
回転するので、レンズバリア54は、時計回り方向に摺
動移動し、図40に示すように開口部54a,54bが
レンズの前面に移動した退避(開放)位置54B にあるバ
リア閉状態となる。
【0121】その後、ピント調整を行う場合、ピント・
バリア操作部材210をD0 、または、D1 方向に回動
させると、面カム210dにより駆動ピン216aを押
圧駆動する。そして、ピント調整駆動板216と共に左
眼用対物レンズ309を保持するレンズ支持板217が
Z方向に進退し、ピント調整が行われる。なお、右眼用
対物レンズ309を保持するレンズ支持板(図示せず)
も同様の動作を行う。
【0122】本第8の実施の形態の双眼鏡300によれ
ば、単一の操作部材であるピント・バリア操作部材のス
ライド操作と回動操作とによりバリアの開閉とピント調
整を行うように構成したので、バリアの開閉とピント調
整を操作する部材を変えることなく両者の操作を行うこ
とができ、しかも、スライド操作と回動操作のように操
作方法が異なることから誤操作を避けることができ、確
実な操作が可能である。また、レンズバリアとして帯状
遮蔽幕材を適用してので占有スペ−スが小さくなり小型
化に効果がある。
【0123】
【発明の効果】上述のように本発明の請求項1記載の双
眼鏡によると、光学系保護部材用操作部材のスライド操
作、または、回動操作により光学系保護部材を保護位置
と退避位置に移動させるので、操作が簡単で、確実に光
学系を保護、または、開放することができる。
【0124】本発明の請求項2記載の双眼鏡によると、
請求項1記載の双眼鏡の効果に加えて、上記光学系保護
部材用操作部材が光学系保護部材の駆動のみに用いられ
るので、操作が単純で、誤操作が防止できる。
【0125】本発明の請求項3記載の双眼鏡は、上記光
学系の焦点調整の駆動と上記光学系保護部材の保護位置
と退避位置への駆動とを単一の操作部材で行うことがで
きるので、光学系保護部材の移動操作と焦点調整操作の
動作切り替えが素早く行うことができ、また、配設する
操作部材も1つの部材となり、構成が複雑化しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の双眼鏡の外観を示
す斜視図。
【図2】図1の双眼鏡に内蔵されるバリア駆動部とバリ
ア機構部の分解斜視図。
【図3】図1の双眼鏡におけるバリア駆動部を駆動する
ための操作部材のカム溝の展開図。
【図4】図1の双眼鏡におけるレンズバリアの保護(閉
鎖)状態でのバリア駆動部とバリア機構部の動作状態を
示す平面図。
【図5】図1の双眼鏡におけるレンズバリアの退避(開
放)状態でのバリア駆動部とバリア機構部の動作状態を
示す平面図。
【図6】図1の双眼鏡におけるレンズ鏡筒部とレンズバ
リアの保護(閉鎖)状態での縦断面図。
【図7】図1の双眼鏡におけるレンズ鏡筒部とレンズバ
リアの退避(開放)状態での縦断面図。
【図8】本発明の第2の実施の形態の双眼鏡の外観を示
す斜視図。
【図9】図8の双眼鏡に内蔵されるバリア駆動部とバリ
ア機構部の分解斜視図。
【図10】図8の双眼鏡におけるバリア保護(閉鎖)状
態でのバリア駆動部とバリア機構部の動作状態を示す平
面図。
【図11】図8の双眼鏡におけるバリア退避(開放)状
態でのバリア駆動部とバリア機構部の動作状態を示す平
面図。
【図12】本発明の第3の実施の形態の双眼鏡の外観を
示す斜視図。
【図13】図12の双眼鏡におけるバリア駆動部とバリ
ア機構部の分解斜視図。
【図14】図12の双眼鏡におけるバリアの保護(閉
鎖)状態でのバリア駆動部とバリア機構部の動作状態を
示す平面図。
【図15】図12の双眼鏡におけるバリアの退避(開
放)状態でのバリア駆動部とバリア機構部の動作状態を
示す平面図。
【図16】本発明の第4の実施の形態の双眼鏡の外観を
示す斜視図。
【図17】図16の双眼鏡におけるバリア操作部とバリ
ア機構部の分解斜視図。
【図18】図16の双眼鏡におけるバリアの保護(閉
鎖)状態でのバリア操作部とバリア機構部の動作状態を
示す平面図。
【図19】図16の双眼鏡におけるバリアの退避(開
放)状態でのバリア操作部とバリア機構部の動作状態を
示す平面図。
【図20】図16の双眼鏡におけるバリアの保護(閉
鎖)状態でのバリア操作部とバリア機構部の動作状態を
示す縦断面図。
【図21】図16の双眼鏡におけるバリアの退避(開
放)状態でのバリア操作部とバリア機構部の動作状態を
示す縦断面図。
【図22】本発明の第5の実施の形態の双眼鏡の外観を
示す斜視図。
【図23】図22の双眼鏡におけるバリア駆動部とバリ
ア機構部の分解斜視図。
【図24】図22の双眼鏡におけるピント・バリア操作
部材の回動角に対するカム溝の軌跡を示す展開図。
【図25】図22の双眼鏡におけるバリアの保護(閉
鎖)状態でのバリア・ピント操作部材とピント調整部と
バリア機構部の動作状態の平面図。
【図26】図22の双眼鏡におけるバリアの退避(開
放)状態でのバリア・ピント操作部材とピント調整部と
バリア機構部の動作状態の平面図。
【図27】本発明の第6の実施の形態の双眼鏡の外観を
示す斜視図。
【図28】図27の双眼鏡におけるバリアの保護(閉
鎖)状態でのピント・バリア操作部材とピント調整部と
バリア機構部の斜視図。
【図29】図27の双眼鏡におけるバリアの退避(開
放)状態でのピント・バリア操作部材とピント調整部と
バリア機構部の斜視図。
【図30】図27の双眼鏡におけるピント・バリア操作
部材の回動角とレンズ移動位置の関係を示す図。
【図31】本発明の第7の実施の形態の双眼鏡の外観を
示す斜視図。
【図32】図31の双眼鏡におけるバリア駆動部とバリ
ア機構部の分解斜視図。
【図33】図31の双眼鏡におけるバリアの保護(閉
鎖)状態でのバリア・ピント操作部材およびピント調整
部とバリア機構部の動作状態の平面図。
【図34】図31の双眼鏡におけるバリアの退避(開
放)状態でのバリア・ピント操作部材およびピント調整
部とバリア機構部の動作状態の平面図。
【図35】図31の双眼鏡におけるバリアの保護(閉
鎖)状態でのバリア・ピント操作部材およびピント調整
部とバリア機構部の動作状態の縦断面図。
【図36】図31の双眼鏡におけるバリアの退避(開
放)状態でのバリア・ピント操作部材およびピント調整
部とバリア機構部の動作状態の縦断面図。
【図37】本発明の第8の実施の形態の双眼鏡の外観を
示す斜視図。
【図38】図37の双眼鏡におけるピント・バリア操作
部材と各機構部等の分解斜視図。
【図39】図37の双眼鏡におけるバリアの保護(閉
鎖)状態でのバリア・ピント操作部材およびピント調整
部とバリア機構部の動作状態の平面図。
【図40】図37の双眼鏡におけるバリアの退避(開
放)状態でのバリア・ピント操作部材およびピント調整
部とバリア機構部の動作状態の平面図。
【符号の説明】
8,9,54,68,85,111,112,205…
…レンズバリア(光学系保護部材) 17,42,65……バリア操作部材(光学系保護部材
用操作部材) 20,41,212……バリア駆動部(駆動部材) 25,27,75,76,94a,95b,208,2
09,308,309……対物レンズ(光学系) 26,28,96a,97a,310,311……接眼
レンズ(光学系) 65b ……駆動ピン(駆動部材) 90,105,210……ピント・バリア操作部材(単
一の操作部材) 98 ……駆動レバー(駆動部材) P8A,P9A,P54A,P68A,P85A,P111A,P112A,
P205A……保護位置 P8B,P9B,P54B,P68B,P85B,P111B,P112B,
P205B……退避位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 達哉 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右の光学系を備えた一対の鏡筒を有す
    る双眼鏡において、 上記光学系の外面側にて上記光学系を保護する保護位置
    と、上記光学系の視野範囲から退避する退避位置とに移
    動可能な光学系保護部材と、 スライド、または、回動移動可能な光学系保護部材用操
    作部材と、 上記光学系保護部材用操作部材の操作力を受けて、上記
    光学系保護部材を上記保護位置と退避位置に駆動する駆
    動部材と、 を具備することを特徴とする双眼鏡。
  2. 【請求項2】 上記光学系保護部材用操作部材は、上記
    光学系保護部材の駆動のみを行う部材であることを特徴
    とする請求項1記載の双眼鏡。
  3. 【請求項3】 焦点調整可能な左右の光学系を備えた一
    対の鏡筒を有する双眼鏡において、 上記光学系の外面側にて上記光学系を保護する保護位置
    と、上記光学系の視野範囲から退避する退避位置とに移
    動可能な光学系保護部材と、 単一の操作部材と、 上記単一の操作部材の操作力を受けて、上記光学系の焦
    点調整の駆動と上記光学系保護部材の保護位置と退避位
    置への駆動を行う駆動部材と、 を具備していることを特徴とする双眼鏡。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1315014A2 (en) * 2001-11-21 2003-05-28 Nikon Vision Co., Ltd. Binocular

Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1315014A2 (en) * 2001-11-21 2003-05-28 Nikon Vision Co., Ltd. Binocular
EP1315014A3 (en) * 2001-11-21 2004-03-03 Nikon Vision Co., Ltd. Binocular

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