JPH11326753A - 結像光学系 - Google Patents

結像光学系

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JPH11326753A
JPH11326753A JP10140622A JP14062298A JPH11326753A JP H11326753 A JPH11326753 A JP H11326753A JP 10140622 A JP10140622 A JP 10140622A JP 14062298 A JP14062298 A JP 14062298A JP H11326753 A JPH11326753 A JP H11326753A
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JP
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optical element
optical system
chromatic aberration
diffractive
line
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JP10140622A
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Daijiro Fujie
大二郎 藤江
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】可視域から850nm近辺の赤外域に至るまで
の広い波長域にわたり、色収差などの各収差が良好に補
正された高画質を有し、しかも画角20°以上を有する
有限距離用の結像光学系を得る。 【解決手段】物体側から順に、少なくとも1枚の屈折型
光学素子を有する前群GFと、正の屈折力を有する回折
面Dを備えた回折型光学素子DOEと、少なくとも1枚
の屈折型光学素子を有する後群GRとを備えた結像光学
系において、RSA:回折型光学素子の回折面Dを、回
折面を形成する前の基板面に置き換えた系についての、
最大開口数におけるe線(546.1nm)の球面収
差、LA:結像光学系についてのe線を基準とした40
0〜850nmの光線の軸上色収差の最大値、f:結像
光学系の焦点距離とするとき、−0.01<RSA/f
<0.01、−0.002<LA/f<0.002なる
各条件を満足するように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スキャナー用光学
系のように、有限距離に配置された物体の像を形成する
結像光学系に関し、特に、可視域から赤外域に至る広い
波長域についての結像光学系の色収差の改善に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】スキャナー用光学系は、原画の情報を忠
実に読みとることが要求されるから、単色に対する球面
収差などの各収差の補正に加えて、軸上及び倍率色収差
も良好に補正されていることが必要である。特にスキャ
ナー用光学系のように、有限距離に配置された物体の像
を形成する光学系においては、軸上色収差は結像倍率の
2乗に比例して増大するために、より一層色収差の補正
が重要となる。またスキャナー用光学系では、可視域に
ついては当然に原画を忠実に再現する必要があるが、近
年ではこれに加えて、可視域から850nm近辺の赤外
域に至るまでの広い波長域にわたり、色収差を補正しう
る結像光学系が要求されている。
【0003】そこで、広い波長範囲にわたって色収差が
補正された、いわゆるアポクロマートとするために、燐
酸系の異常部分分散性のガラスなどを多用することが考
えられるが、これらのガラスは材料そのものが高価な
上、加工性が悪く加工コストが増加するという問題点が
ある。また、出来上がった部品も通常のガラスに比べて
屈折率の温度変化が大きいために、温度変化により結像
性能が影響を受けやすいという問題点もある。更に、燐
酸系の異常部分分散性のガラスは屈折率が1.5前後と
低いために、明るい光学系を得るためにはレンズ枚数の
増大を余儀なくされ、更にコストの高騰を招くという問
題点もある。
【0004】一方で、色収差の補正を目的として、結像
光学系に回折光学素子を適用することが提案されてい
る。回折光学素子は回折作用により光に偏向を行わせる
ため、通常の屈折型光学素子とは異なった波長−分散特
性を示すことから、屈折型光学素子と組み合わせること
により、新たな収差補正手段となることで注目されてい
る。
【0005】文献「The Phase Fresnel Lens」(Journa
l of the Optical Society of America,Vol.51,No.1,19
61)には、回折光学素子(DOE)の1つであるフレネ
ルレンズの、隣り合った輪帯を通過する光の間の位相差
が、特定の波長に対して2πとなるものを位相フレネル
レンズと名付けて、この位相フレネルレンズが収差補正
手段として有用である旨提案している。すなわち、結像
光学系の瞳位置に位相フレネルレンズを設置すること
で、例えば球面収差を改善する技術が開示されており、
実施例として、シュミットとトリプレットを図示してい
る。また、位相フレネルレンズの波長特性について考察
し、ダブレットレンズの2次スペクトルの補正に有効で
あると言及して、実際にコリメータレンズの設計値を示
している。更に、光学系の瞳位置に回折光学素子を設置
することで、軸上色収差を広い波長範囲で補正できるこ
とを示唆している。
【0006】また、特開平2−1109号公報には、バ
イナリー光学素子(BOE)を用いて、球面収差や色収
差を補正した高解像力結像システムが開示されている。
このバイナリー光学素子とは、回折光学素子の一形態で
あり、リソグラフィの工程を利用して光透過部材に階段
状の表面形状を形成し、光路長を部分的に異ならしめる
ことにより回折作用を生じさせるものである。同公報に
開示された高解像力結像システムは、屈折レンズ素子
と、同心円状に複数のリングが形成された透過グレーテ
ィング素子より構成され、グレーティング素子が光学系
の臨界開口に配置されているものである。また、特開平
8−43767号公報には、写真用望遠レンズの色収差
改善を目的とした撮像光学系が開示されている。この撮
像光学系は、像面全域のスポット性の収束性や歪曲収
差、像面湾曲を補正するために、屈折型光学素子で構成
される従来より提案されている望遠タイプの光学系の物
体側に、回折型光学素子を配置することで、望遠レンズ
に特有の色収差を補正するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記文献には、位相フ
レネルレンズを用いた収差補正の基本的な概念について
開示されているが、これを実現するためのより具体的な
構成や設計手法については触れられていない。また、特
開平2−1109号公報に開示された技術は、KrFエ
キシマレーザを光源とするステッパー用の縮小投影レン
ズに関するものであり、高解像結像システムを実現する
ために、主に球面収差の補正を目的としたものである。
色収差に関しては、エキシマレーザのスペクトル幅を
0.08nm程度として、この範囲での色消しを考慮し
ている。すなわち、紫外域のごく限られた波長範囲にお
いて、限られたガラス材料を用いて色収差補正を行うも
のであり、可視域から赤外域に至る波長域での色収差の
補正を目指すものではない。
【0008】また、特開平8−43767号公報に開示
された技術は、近接撮影時の色収差を広い波長範囲にわ
たって補正することを目的としているが、カバーしうる
画角2ωが、2ω<15°と狭い。また同公報に開示さ
れた技術では、回折光学素子が全て光学系の最も物体側
に配置されており、この構成でより広い画角をカバーし
ようとすると、軸上色収差については補正されるとして
も、倍率色収差の補正が困難となり、周辺像の品質が確
保されなくなる。したがって本発明は、異常分散ガラス
を多用せずに、可視域から850nm近辺の赤外域に至
るまでの広い波長域にわたり、色収差などの各収差が良
好に補正された高画質を有し、しかも画角20°以上を
有する有限距離用の結像光学系を得ることを課題とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の屈折型
光学素子と回折光学素子とを適切に組み合わせることに
より、上記課題を解決したものである。すなわち本発明
は、物体側から順に、少なくとも1枚の屈折型光学素子
を有する前群と、正の屈折力を有する回折面を備えた回
折型光学素子と、少なくとも1枚の屈折型光学素子を有
する後群とを備えた結像光学系において、 RSA:回折型光学素子の回折面を、回折面を形成する
前の基板面に置き換えた系についての、最大開口数にお
けるe線(546.1nm)の球面収差 LA:結像光学系についてのe線を基準とした400〜
850nmの光線の軸上色収差の最大値 f:結像光学系の焦点距離 とするとき、 −0.01<RSA/f<0.01 ‥‥(1) −0.002<LA/f<0.002 ‥‥(2) なる各条件を満足するように構成されることを特徴とす
る結像光学系である。
【0010】回折光学素子は回折作用により光に偏向を
行わせるため、通常の屈折型光学素子とは異なった波長
−分散特性を示す。したがって前述の文献等で一般的に
知られているように、屈折型光学素子の新たな収差補正
手段として回折光学素子を利用することができ、すなわ
ち、回折光学素子と屈折型光学素子とを組み合わせるこ
とで、色収差の補正された光学系を得ることができる。
特にスキャナー用光学系などのように、有限距離で使用
される光学系においては、軸上色収差は結像倍率の2乗
に比例して増大するため、無限遠で使用される写真用光
学系などと比較して、より一層色収差の補正が重要とな
る。
【0011】図1に、屈折光学素子と回折光学素子とを
組み合わせた本発明による結像光学系の代表的な構成を
示す。同図に示すように、本発明による結像光学系は、
物体側から順に、少なくとも1枚の屈折型光学素子を有
する前群GFと、正の屈折力を有する回折面Dを備えた
回折型光学素子DOEと、少なくとも1枚の屈折型光学
素子を有する後群GRとを備えている。
【0012】図2の実線は、本発明による結像光学系の
代表的な軸上色収差特性を示す。比較のため、これと同
一仕様の屈折光学系のみから構成される光学系の色収差
特性を破線で示す。同一仕様とは、回折型光学素子DO
Eの回折面Dを、回折面を形成する前の基板面に置き換
えた系を意味し、例えば、回折型光学素子として平行平
面板の一面に回折面を形成した素子を用いるときには、
前群と平行平面板と後群とからなる系を意味する。同図
に示すように、回折光学素子を通常の屈折型光学素子と
組み合わせることにより、400nm付近から700n
mに至る可視域はもとより、850nm付近までの赤外
域に至るまで、軸上色収差が明らかに良好に補正されて
いる。
【0013】このように本発明では、先ず、回折型光学
素子DOEの回折面Dを基板面に置き換えた系につい
て、球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収
差が概ね補正されるように、前群GFと後群GRとを構成
し、その上で、最終的な結像光学系の軸上色収差および
倍率色収差が十分に補正されるように、回折面Dを構成
している。このとき、回折面を基板面に置き換えた系に
ついて、球面収差RSAが(1)式を満たすように構成
する必要がある。前群GFと、回折型光学素子の回折面
Dを基板面に置き換えた素子と、後群GRとからなる屈
折光学系による球面収差の総和が、(1)式の下限を越
え、あるいは(1)式の上限を越えると、最終的な結像
光学系の球面収差を良好に補正するために、回折面に対
する収差の補正負担が過剰となり、色の球面収差が顕著
となるから好ましくない。回折面を基板面に置き換えた
系の球面収差を(1)式の範囲に補正した上で、全系の
軸上色収差が(2)式を満たすように回折面Dを構成す
ることにより、色収差の良好な画像が得られる。
【0014】次に本発明においては、前群GFは、少な
くとも1枚の正レンズを有し、且つこの正レンズの像側
に、像側の面が像側に向けて凹の形状の負レンズを少な
くとも1枚有し、また後群GRは、少なくとも1枚の正
レンズを有し、且つこの正レンズの物体側に、物体側の
面が物体側に向けて凹の形状の負レンズを少なくとも1
枚有する構成とすることが好ましい。スキャナー用光学
系などのように、有限距離で使用される光学系において
は、物体面から受光素子が配置される結像面までの距離
を短縮して、系全体を小型化する必要があり、そのため
に、結像光学系のカバーする画角2ωを広くとることが
要求される。
【0015】画角2ω>20°以上の広い画角にわたり
良好な像面特性を確保するためには、主に屈折力を負担
している屈折光学素子により、単色の各収差を良好に補
正する必要がある。そこで、絞りの物体側に像側の面が
像側に向けて凹の形状の負レンズを設け、絞りの像側に
物体側の面が物体側に向けて凹の形状の負レンズを設け
ることにより、ペッツバール和を補正して像面の平坦性
を確保するレンズが知られているが、例えばこのような
既存のレンズタイプと回折光学素子とを組み合わせるこ
とが有効である。
【0016】また、球面収差を良好に補正し、光学系の
明るさを確保するためには、前群GFと後群GRに、それ
ぞれ少なくとも1枚の正レンズを配置することが好まし
い。その際、 np:結像光学系中の正レンズの屈折率の平均値 とするとき、 1.6<np ‥‥(7) なる条件を満たすことが好ましい。
【0017】次に本発明においては、 LARs:回折面を基板面に置き換えた系についてのe線
を基準としたs線(852.1nm)の軸上色収差 LADs≡LAs−LARs LAs:結像光学系についてのe線を基準としたs線の
軸上色収差 とするとき、 0<LARs/f<0.1 ‥‥(3) −0.1<LADs/f<0 ‥‥(4) なる各条件を満たすことが好ましい。ここで、 LAR:回折面を基板面に置き換えた系についてのe線
を基準とした各波長の軸上色収差 LAD≡LA−LAR LA:結像光学系についてのe線を基準とした各波長の
軸上色収差 とすると、LADは、回折面を持つ結像光学系の軸上色
収差LAと、回折面を基板面に置き換えた系の軸上色収
差LARとの差であるから、このLADは、回折面Dによ
る軸上色収差と呼ぶことができる。(3)式と(4)式
におけるLARs、LADsの値は、軸上色収差LAR、L
Dのs線における値である。
【0018】先に述べたように、軸上色収差を広い波長
範囲にわたり補正するためには、屈折光学系による色消
し特性と、回折光学素子の有する波長−分散特性とを考
慮して、回折面を基板面に置き換えた系の軸上色収差L
Rと、回折面による軸上色収差LADとを、適切な割合
で設定することが必要である。正レンズに低分散のガラ
スを使用し、凹レンズに高分散のガラスを使用し、両者
を貼り合わせなどで組み合わせた屈折光学系のみによる
色消しでは、図2の破線で見たように、可視域では実用
上十分な補正がなされるとしても、赤外域では軸上色収
差が急速に増大する。一方で、回折光学素子の屈折作用
は波長に対して線形であり、波長が長くなるにつれて強
くなる点が屈折光学系と大きな違いであり、この特性の
差を利用して、特に赤外域での焦点位置の補正に効果が
ある。しかし、回折光学素子と屈折光学系との組合せで
色収差を補正する場合において、回折光学素子による補
正が強すぎると、赤外域で逆に負の色収差が残存してし
まう。そこで、回折面を基板面に置き換えた系の軸上色
収差LARの補正と、回折面による軸上色収差LADの補
正を、(3)式と(4)式の条件を満たすように設定す
ることで、最終的な結像光学系について、可視域から8
50nm付近の赤外域までの軸上色収差が良好に補正で
きる。
【0019】回折光学素子と屈折光学系との適切な組合
せにより、軸上色収差が良好に補正できることを、図3
を用いて説明する。図3(A)は、回折面を基板面に置
き換えた系の軸上色収差LARの波長特性を示し、同図
(B)は、回折面による軸上色収差LADの波長特性を
示し、同図(C)は、結像光学系の軸上色収差LAの波
長特性を示す。図3(B)のa、b、cに示すように、
回折面による軸上色収差LADは、波長に対して線形で
あり、その勾配しか調整することができない。したがっ
て最終的な結像光学系の軸上色収差LAを良好に補正す
るためには、回折面を基板面に置き換えた系の軸上色収
差LARが、同図(A)のbに示すごとく、波長に対し
てなるべく線形に近い形となるように補正しておく必要
がある。
【0020】しかるにLARのs線における値LA
Rsが、同図(A)のbに示す状態よりも減少すると、同
図(A)のcに示すごとく、LARの波長特性は、線形
に近い形から崩れて、下に凸の形状となる。したがって
LARの波長特性を最も良く補正するようにLADを形成
したとしても(同図(B)のc)、最終的なLAの波長
特性は、下に凸の形状とならざるをえず(同図(C)の
c)、良好な補正を行うことができない。特に、LARs
が減少して(3)式の下限を越えると、可視域の例えば
g線など、e線よりも短波長のLARがより正方向に補
正過剰になってしまう(同図(A)のc)。このとき、
LADとの合成により、短波長側のLAを補正しようと
すると、回折光学系の波長線形性により、長波長のLA
の増加が顕著になり、赤外域のLAが補正過剰となって
しまう(同図(C)のc)。
【0021】逆に、LARsが同図(A)のbに示す状態
よりも増大すると、同図(A)のaに示すごとく、LA
Rの波長特性は、線形に近い形から崩れて、上に凸の形
状となる。したがってLARの波長特性を最も良く補正
するようにLADを形成したとしても(同図(B)の
a)、最終的なLAの波長特性は、上に凸の形状となら
ざるをえず(同図(C)のa)、良好な補正を行うこと
ができない。特に、LARsが増大して(3)式の上限を
越えると、赤外域でLARが(A)のaに示すように補
正過剰であるばかりでなく、可視域においてもe線より
も長波長の、例えばC線が補正過剰であり、g線など短
波長の光に対しては、負方向のLAR、すなわち補正不
足となり、LARが残存してしまう。このとき、LAD
の合成により、短波長側のLAを正方向に補正しようと
すると、短波長のLAの増加と同時に、長波長側のLA
の減少、とくに赤外域での大幅なLAの減少により、s
線におけるLAが補正不足となる(同図(C)のa)。
【0022】既述のごとく、本発明は、回折面を基板面
に置き換えた系の軸上色収差LARの波長特性と、回折
面による軸上色収差LADの波長特性とを適切に組み合
わせることによって、最終的な結像光学系の軸上色収差
LAの波長特性を良好に補正するものである。上記
(3)式は、最終的なLAの波長特性が良好に補正され
るために必要なLARの波長特性を、s線における値L
Rsによって定量的に定めたものである。これに対して
(4)式は、最終的なLAの波長特性が良好に補正され
るために必要なLADの波長特性を、s線における値L
Dsによって定量的に定めたものである。
【0023】回折面のパワーを強めてLADsの値が
(4)式の下限を越えると、屈折光学系と組合せた場
合、赤外域でのLAが、通常の屈折光学系のみの場合と
反対に、負の値が大きく残存してしまう。逆に(4)式
の上限を越えた場合であるが、まずLADsの値が0の場
合は、屈折光学系だけの場合と同等であり、赤外域での
LAの補正が不十分である。更に(4)式の値が正の値
となると、屈折光学系のみの場合よりも赤外域で正の軸
上色収差が加わることになり、大幅に像の劣化を招く。
以上のように、回折面を基板面に置き換えた系の赤外域
s線の軸上色収差LARと、回折面による軸上色収差L
Dとを適切な条件で組合せることにより、可視域から
850nm付近の赤外域までにわたり、軸上色収差が良
好に補正できるのである。
【0024】次に本発明においては、 fDOE:回折型光学素子の焦点距離 とするとき、 10<fDOE/f<100 ‥‥(5) なる条件を満たすことが好ましい。回折光学素子の屈折
力が弱過ぎて(5)式の上限を越える場合には、2次ス
ペクトルの補正に関して、屈折光学系のみによる既存の
光学系と有意な差がなくなり、広い波長域での色収差の
補正が実現できない。逆に回折光学素子の屈折力が強過
ぎて(5)式の下限を越える場合には、赤外域での軸上
色収差が補正不足になる。
【0025】次に本発明においては、 h:回折型光学素子の前記回折面に入射する主光線の最
大入射高 y:最大像高 とするとき、 −0.1<h/y<0.1 ‥‥(6) なる条件を満たすことが好ましい。
【0026】画面全体にわたり良好な性能を確保するた
めには、単色色収差を補正し、併せて軸上色収差を補正
することに加えて、画面周辺の倍率色収差を良好に補正
することが不可欠である。いま、1枚の回折光学素子を
複数の屈折型光学素子に組み合わせることを想定する。
前述したように、回折光学素子と従来の屈折型光学素子
とでは、波長に対する分散特性が大きく異なる。一方、
倍率色収差は、主光線の光軸からの高さに大きく影響さ
れる。このため通常の屈折光学素子とは分散特性の異な
る回折光学素子を、光学系の瞳から大きく外れた位置に
配置すると、屈折光学系との組合せよりなる全体の結像
光学系では、倍率色収差の補正が不可能になる。画角が
さほど広くない場合には、回折光学素子を光学系のどこ
に配置するかはさほど問題にはならないが、本発明のよ
うに20°を越える画角を確保するには、回折光学素子
の回折面の位置での最大主光線高さhが(6)式の範囲
になるように配置することが好ましい。
【0027】(6)式の下限を越えると、回折光学素子
による負の倍率色収差を他の屈折光学系で補正しようと
すると、第2の波長については補正されても、第3の波
長に対して補正不足、すなわち倍率の色収差における2
次スペクトルが補正できずに残存してしまう。逆に
(6)式の上限を越えると、回折光学素子による正の倍
率色収差を他の屈折光学系で補正しようとすると、第2
の波長については補正されても、第3の波長に対して補
正過剰、すなわち倍率の色収差における2次スペクトル
が補正できず残存してしまう。
【0028】さて、本発明にかかる結像光学系の好まし
い態様においては、回折型光学素子の回折面はキノフォ
ーム形状に形成されることが好ましく、該キノフォーム
形状の鋸歯状輪帯の半径方向最小ピッチが1×10-3
〜9×10-3fであり、かつ鋸歯状輪帯の高さが0.5
μm〜1.5μmであることが好ましい。また、本発明
にかかる結像光学系の別の好ましい態様においては、回
折型光学素子の回折面は、キノフォーム形状の高さを8
レベル以上に離散化したバイナリー形状に形成されるこ
とが好ましく、該バイナリー形状の鋸歯状輪帯の半径方
向最小ピッチが1×10-3f〜9×10-3fであり、か
つ鋸歯状輪帯の高さが0.5μm〜1.5μmであるこ
とが好ましい。
【0029】回折光学素子の設計手法としては、例えば
「回折光学素子入門(応用物理学会、日本光学会、光設
計研究グループ;オプトロニクス社)」に開示されてい
るように、格子モデルと高屈折率モデルがあり、いずれ
の手法も、設計段階では実形状のない仮想的な位相変換
面として回折面をとり扱い、設計の最終段階で位相関数
φを実形状に変換する手続きをとる。位相関数φは、例
えば、 φ(r)=C2×r2+C4×r4+C6×r6+C8×r8
10×r102〜C10:係数 r:光軸からの高さ として表わされる。実形状は、光路差が波長λの整数倍
になる毎に、基板面に輪帯を形成してゆく。
【0030】これを図示すると図4に示すようになり、
このような鋸歯状輪帯をした回折光学素子はキノフォー
ムと呼ばれる。鋸歯状輪帯の格子のピッチpは、 p=mλ/(dφ(r)/dr) m:回折次数 λ:基準波長 で与えられる。上式のピッチpは連続関数であるが、図
4では各輪帯の幅を離散的なピッチpiとして示してい
る。以下に説明する本発明の実施例では、ピッチpi
最外周において最小である。本発明の目的とする可視域
から赤外域までの広い範囲にわたり軸上色収差を良好に
補正するためには、全系の焦点距離をfとしたとき、鋸
歯状輪帯の半径方向最小ピッチpminが、 1×10-3<pmin/f<9×10-3 ‥‥(8) となることが好ましい。
【0031】また鋸歯状輪帯の高さHは、 H=mλ/(n−1) n:基板の屈折率 で与えられる。設計基準波長λをλ=546.1nm
(e線)とし、回折次数mをm=+1とし、基板として
例えば石英を使用する場合には、 H=1.0385μm となる。本発明の目的には、使用波長、回折次数、およ
び基板硝子の屈折率を考慮すると、鋸歯状輪帯の高さH
は、 0.5μm<H<1.5μm ‥‥(9) であることが望ましい。
【0032】さらに、キノフォームを階段近似したバイ
ナリ光学素子(BOE)を用いることもできる。階段近
似による回折効率は、2レベルで41%、4レベルで8
1%、8レベルで95%となる。近似誤差はフレアとな
って画質低下を招くので、本発明の目的のためには、バ
イナリレベル8以上であることが必要である。図4に示
すキノフォームを、8レベルの段階で近似したときのバ
イナリ光学素子を図5に示す。バイナリ光学素子を用い
るときにも、上記条件式(8)、(9)を満たすことが
好ましい。但しバイナリ光学素子の鋸歯状輪帯の高さH
bは、元となるキノフォーム鋸歯状輪帯の高さをHと
し、レベル数をbとすると、 Hb=H(b−1)/b となる。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面によっ
て説明する。図6、図8、図10、図12、図14及び
図16は、それぞれ本発明による結像光学系の第1〜第
6実施例を示す。各実施例の結像光学系とも、物体側か
ら順に、少なくとも1枚のレンズを有する前群GFと、
正の屈折力を有する回折面Dを備えた回折型光学素子D
OEと、少なくとも1枚のレンズを有する後群GRとを
備えた結像光学系であり、スキャナー用光学系に使用す
るものである。いずれの実施例も、前群GFは少なくと
も1枚の正レンズを有し、最も回折光学素子DOE側
に、回折光学素子DOE側の面が回折光学素子DOE側
に向けて凹の形状の負レンズが配置されている。また後
群も少なくとも1枚の正レンズを有し、最も回折光学素
子DOE側に、回折光学素子DOE側の面が回折光学素
子DOE側に向けて凹の形状の負レンズが配置されてい
る。各図中ASは絞りを表わす。
【0034】図7に、第1実施例の球面収差、非点収
差、歪曲収差及び倍率色収差を示す。同様に図9、図1
1、図13、図15及び図17に、それぞれ第2〜第6
実施例の諸収差を示す。各収差図において、gはg線
(435.8nm)、eはe線、CはC線(656.3
nm)、sはs線を表わす。球面収差図において点線は
正弦条件違反量を表わす。非点収差図において点線はメ
リジオナル像面を表わし、実線はサジタル像面を表わ
す。
【0035】以下の表1〜表6に、それぞれ第1〜第6
実施例の主要諸元、光学部材諸元及び位相関数の係数を
示す。[主要諸元]中、NAは像側開口数、βは結像倍
率を表わす。[光学部材諸元]中、第1欄Noは物体側
からの各光学面の番号、第2欄rは各光学面の曲率半
径、第3欄dは各光学面から次の光学面(又は像面)ま
での光軸上の距離、第4欄neは各光学面から次の光学
面までに配置される光学部材(空欄は空気)のe線に対
する屈折率、第5欄νeは各光学部材のe線を基準とし
たアッベ数、第6欄は各光学部材又は光学面の記号を表
す。
【0036】また表7に、各実施例について、前記各条
件式(1)〜(9)のパラメータの値を示す。各表と各
収差図に見られるように、各実施例の結像光学系とも、
広い画角を有し、しかも400〜850nmの広い波長
範囲にわたり、優れた結像性能を有することが分かる。
【0037】
【表1】 [主要諸元] f=100 NA=0.083 β=-1.223 2ω=31.3° y=62 λ=546.1nm(e線) m=+1 [光学部材諸元] No r d ne νe 0 ∞ 128.13 1 75.435 8.28 1.776210 49.39 L1 2 453.628 3.92 3 34.675 10.45 1.720550 47.80 L2 4 113.343 2.61 1.677648 31.93 L3 5 25.024 11.33 6 ∞ 6.53 1.460118 64.49 DOE 7 ∞ 11.33 D 8 -25.024 2.61 1.677648 31.93 L4 9 -113.343 10.45 1.720550 47.80 L5 10 -34.675 3.92 11 -453.628 8.28 1.776210 49.39 L6 12 -75.435 166.65 [位相関数] C2=-1.73008×10-84〜C10=0
【0038】
【表2】 [主要諸元] f=100 NA=0.078 β=-0.55506 2ω=28.3° y=39.2 λ=546.1nm(e線) m=+1 [光学部材諸元] No r d ne νe 0 ∞ 230.87 1 52.981 2.57 1.554642 49.85 L1 2 34.949 9.41 1.654256 58.24 L2 3 148.781 0.22 4 26.625 8.63 1.605201 65.14 L3 5 504.415 1.90 1.615937 44.17 L4 6 21.080 9.63 7 ∞ 2.57 1.460118 64.49 DOE 8 ∞ 16.58 D 9 -18.740 1.90 1.615937 44.17 L5 10 -167.228 8.63 1.605482 65.14 L6 11 -27.804 0.22 12 -378.334 9.41 1.654256 58.24 L7 13 -39.298 2.57 1.554642 49.85 L8 14 -54.799 100.84 [位相関数] C2=-1.00810×10-84〜C10=0
【0039】
【表3】 [主要諸元] f=100 NA=0.111 β=-0.31496 2ω=24.8° y=29 λ=546.1nm(e線) m=+1 [光学部材諸元] No r d ne νe 0 ∞ 347.57 1 58.774 9.98 1.619921 53.73 L1 2 384.448 0.14 3 38.023 13.60 1.747931 44.75 L2 4 115.850 2.89 1.762584 31.40 L3 5 25.794 11.15 6 ∞ 2.89 1.532350 55.92 DOE 7 ∞ 14.04 D 8 -23.945 2.17 1.762584 31.40 L4 9 -347.425 10.42 1.747931 44.75 L5 10 -38.524 0.14 11 -178.460 11.00 1.748009 49.28 L6 12 -53.957 0.28 13 2687.835 7.23 1.748009 49.28 L7 14 -183.061 79.33 [位相関数] C2=-1.88472×10-84=-7.08689×10-126〜C10=0
【0040】
【表4】 [主要諸元] f=100 NA=0.087 β=-0.63457 2ω=29.7° y=43.3 λ=546.1nm(e線) m=+1 [光学部材諸元] No r d ne νe 0 ∞ 212.50 1 51.792 11.35 1.654256 40.06 L1 2 168.629 0.20 3 26.231 8.67 1.605482 60.39 L2 4 261.056 1.85 1.610741 40.06 L3 5 20.934 8.05 6 ∞ 2.37 1.460118 64.49 DOE 7 ∞ 1.54 D 8 -18.838 1.85 1.615937 40.06 L4 9 -132.453 8.67 1.605482 60.39 L5 10 -28.544 0.20 11 -214.596 8.98 1.654256 40.06 L6 12 -47.191 109.30 [位相関数] C2=-1.36243×10-84〜C10=0
【0041】
【表5】 [主要諸元] f=100 NA=0.087 β=-1.173 2ω=19.6° y=37.5 λ=546.1nm(e線) m=+1 [光学部材諸元] No r d ne νe 0 ∞ 146.05 1 79.708 6.44 1.732340 54.44 L1 2 6978.164 0.26 3 37.078 13.02 1.758440 52.09 L2 4 197.360 3.15 1.754570 34.81 L3 5 26.658 8.16 6 ∞ 5.26 1.532350 55.92 DOE 7 ∞ 13.29 D 8 -25.524 4.34 1.754570 34.81 L4 9 -83.849 6.84 1.758440 52.09 L5 10 -34.347 1.31 11 -368.880 13.94 1.791950 47.26 L6 12 -75.807 45.19 [位相関数] C2=-1.75864×10-84〜C10=0
【0042】
【表6】 [主要諸元] f=100 NA=0.083 β=-0.945 2ω=20.3° y=34.8 λ=546.1nm(e線) m=+1 [光学部材諸元] No r d ne νe 0 ∞ 154.08 1 70.425 5.17 1.732340 54.44 L1 2 1188.665 0.24 3 36.534 8.89 1.758440 52.09 L2 4 98.820 6.06 1.754570 34.81 L3 5 26.173 11.97 6 ∞ 3.23 1.532350 55.92 DOE 7 ∞ 12.37 D 8 -27.511 7.43 1.754570 34.81 L4 9 -1199.000 9.38 1.758440 52.09 L5 10 -41.989 1.21 11 -237.755 6.46 1.791950 47.26 L6 12 -82.333 1.61 13 -350.467 6.46 1.791950 47.26 L7 14 -143.453 137.54 [位相関数] C2=-1.99471×10-84〜C10=0
【0043】
【表7】 実施例番号 1 2 3 (1)RSA -0.008 -0.002 -0.001 (2)LA 0.0014 0.0007 0.0005 (3)LAR 0.039 0.011 0.012 (4)LAD -0.038 -0.010 -0.012 (5)fDOE/f 28.9 49.6 26.5 (6)h/y 0.017 0.019 0.046 (7)np 1.74838 1.629799 1.72236 (8)pmin/f 5.62×10-3 3.39×10-3 1.93×10-3 (9)H(μm) 1.19 1.19 1.03 実施例番号 4 5 6 (1)RSA -0.002 -0.009 -0.004 (2)LA 0.0008 0.0008 -0.0007 (3)LAR 0.017 0.039 0.030 (4)LAD -0.016 -0.039 -0.037 (5)fDOE/f 36.7 28.4 25.1 (6)h/y 0.000 0.000 0.000 (7)np 1.629869 1.760293 1.76624 (8)pmin/f 2.41×10-3 3.42×10-3 2.36×10-3 (9)H(μm) 1.19 1.03 1.03
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、屈折型光
学素子と回折光学素子とを適切に組み合わせることによ
り、異常分散ガラスを多用せずに、可視域から850n
m近辺の赤外域に至るまでのより広い波長域にわたり、
軸上色収差および倍率色収差を補正したうえで各収差が
良好に補正された、高画質で画角20°以上を有する有
限距離用の結像光学系を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による結像光学系の代表的な構成を示す
断面図
【図2】本発明による結像光学系の代表的な軸上色収差
を示す図
【図3】(A)回折面を基板面に置き換えた系の軸上色
収差LARの波長特性を示す図と、(B)回折面による
軸上色収差LADの波長特性を示す図と、(C)結像光
学系の軸上色収差LAの波長特性を示す図
【図4】キノフォーム形状の回折光学素子の代表的な構
成を示す右半断面図
【図5】バイナリ形状の回折光学素子の代表的な構成を
示す右半断面図
【図6】本発明による結像光学系の第1実施例を示す断
面図
【図7】第1実施例の諸収差図
【図8】第2実施例を示す断面図
【図9】第2実施例の諸収差図
【図10】第3実施例を示す断面図
【図11】第3実施例の諸収差図
【図12】第4実施例を示す断面図
【図13】第4実施例の諸収差図
【図14】第5実施例を示す断面図
【図15】第5実施例の諸収差図
【図16】第6実施例を示す断面図
【図17】第6実施例の諸収差図
【符号の説明】
F…前群 GR…後群 DOE…回折光学素子 D…回折面 L1〜L8…レンズ AS…絞り

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体側から順に、少なくとも1枚の屈折型
    光学素子を有する前群と、正の屈折力を有する回折面を
    備えた回折型光学素子と、少なくとも1枚の屈折型光学
    素子を有する後群とを備えた結像光学系において、前記
    前群と後群は、 −0.01<RSA/f<0.01 ‥‥(1) なる条件を満足するように構成され、回折型光学素子の
    前記回折面は、前記結像光学系が −0.002<LA/f<0.002 ‥‥(2) なる条件を満足するように構成されることを特徴とする
    結像光学系。 但し、RSA:回折型光学素子の前記回折面を、該回折
    面を形成する前の基板面に置き換えた系についての、最
    大開口数におけるe線の球面収差 LA:前記結像光学系についてのe線を基準とした40
    0〜850nmの光線の軸上色収差の最大値 f:前記結像光学系の焦点距離 である。
  2. 【請求項2】前記前群は、少なくとも1枚の正レンズを
    有し、該正レンズの像側に、像側の面が像側に向けて凹
    の形状の負レンズを少なくとも1枚有し、 前記後群は、少なくとも1枚の正レンズを有し、該正レ
    ンズの物体側に、物体側の面が物体側に向けて凹の形状
    の負レンズを少なくとも1枚有する請求項1に記載の結
    像光学系。
  3. 【請求項3】次の各条件を満足する請求項1又は2に記
    載の結像光学系。 0<LARs/f<0.1 ‥‥(3) −0.1<LADs/f<0 ‥‥(4) 但し、LARs:回折型光学素子の前記回折面を、該回折
    面を形成する前の基板面に置き換えた系についての、e
    線を基準としたs線の軸上色収差 LADs≡LAs−LARs LAs:前記結像光学系についてのe線を基準としたs
    線の軸上色収差である。
  4. 【請求項4】次の条件を満足する請求項1、2又は3に
    記載の結像光学系。 10<fDOE/f<100 ‥‥(5) 但し、fDOE:前記回折型光学素子の焦点距離 である。
  5. 【請求項5】次の条件を満足する請求項1、2、3又は
    4に記載の結像光学系。 −0.1<h/y<0.1 ‥‥(6) 但し、h:回折型光学素子の前記回折面に入射する主光
    線の最大入射高 y:最大像高 である。
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