JPH10186223A - トリプレットレンズ - Google Patents

トリプレットレンズ

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Publication number
JPH10186223A
JPH10186223A JP27644697A JP27644697A JPH10186223A JP H10186223 A JPH10186223 A JP H10186223A JP 27644697 A JP27644697 A JP 27644697A JP 27644697 A JP27644697 A JP 27644697A JP H10186223 A JPH10186223 A JP H10186223A
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JP
Japan
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lens
triplet
positive
power
diffractive
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Application number
JP27644697A
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English (en)
Inventor
Koichi Maruyama
晃一 丸山
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非点収差を利用して像面湾曲の影響を補正す
るよう設計すると、軸外では、ピントずれに対してメリ
ディオナル、サジタル両方向の解像力が十分にある領域
が狭くなり、像面の倒れやピント合わせに対する精度が
必要となる、という問題を解決すること。 【解決手段】 正の第1レンズ、負の第2レンズ、正の
第3レンズから構成され、少なくとも1つのレンズ面が
ブレーズ化された正の回折レンズ作用を持つ輪帯構造を
備えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、正、負、正の3
枚のレンズから構成されるトリプレットレンズに関す
る。
【0002】
【従来の技術】トリプレットレンズは、レンズ枚数が3
枚に限られるため、諸収差をバランスよく補正すること
が難しく、特にペッツバール和を0に近づけることが困
難であるため、一般に非点収差を利用してメリディオナ
ル像面とサジタル像面とを平面に近づけることにより像
面湾曲の影響を小さくするよう設計されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、非点収
差を利用して像面湾曲の影響を補正するよう設計する
と、軸外では、ピントずれに対してメリディオナル、サ
ジタル両方向の解像力が十分にある領域が狭くなり、像
面の倒れの許容が狭いために製造、組立に要求される精
度が高くなり作業性を悪化させる。また、使用時にはピ
ントあわせに高い精度が必要となり、取り扱いが難しい
という問題がある。
【0004】この発明は、上述した従来技術の課題に鑑
み、非点収差、像面湾曲を共に小さく抑えることがで
き、製造上、使用上の許容範囲が大きく取り扱いが容易
なトリプレットレンズを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明にかかるトリプ
レットレンズは、上記の目的を達成させるため、正、
負、正の3枚のレンズで構成されるトリプレットレンズ
の1枚のレンズのいずれかの面に、ブレーズ化された正
の回折レンズ作用を持つ輪帯構造を形成したことを特徴
とする。
【0006】通常のレンズが屈折率nレンズ面のパワー
φとしてP=Σφ/nの関係で決まるペッツバール和Pの
曲率の像面湾曲を持つ特性があるのに対し、回折レンズ
にはレンズのパワーによらず像面湾曲を発生させない特
性がある。したがって、回折レンズに正のパワーを分担
させることにより、その分屈折レンズの正レンズのパワ
ーを小さくし、あるいは、負レンズのパワーを大きくす
ることにより、ペッツバール和を0に近づけることがで
き、非点収差、像面湾曲を共に小さくすることができ
る。
【0007】例えば回折レンズに+0.1分のパワーを与え
ることができれば、負レンズのパワーを-0.1負の側にシ
フトさせることができる。この場合、負レンズの屈折率
を1.6とすると、ペッツバール和の変化は-0.0625とな
る。一般に、トリプレットレンズのペッツバール和は0.
3台の値になるので、最大で負レンズのパワーを-0.5程
度負の方向にシフトさせればペッツバール和は0にな
る。ただし、負レンズの負のパワーを強くしすぎると高
次の球面収差の発生によりレンズが暗くなり、あるい
は、高次の非点収差の発生により良好な性能が得られる
画角が狭くなる。また、回折レンズは色収差を発生させ
るため、使用波長に幅がある場合には、回折レンズに大
きなパワーを持たせることはできない。
【0008】一方、球面収差をアンダーに補正すること
でペッツバール和は0.l0〜0.25程度の範囲に補正できれ
ば実用上十分に平坦な像面を得ることができる。そのた
めには回折レンズのパワー比は、全系の焦点距離をf、
回折レンズ成分の焦点距離をfDとして、以下の条件
(1)を満たすことが望ましい。 0.03<(f/fD) <0.25 …(1) 条件(1)の下限を下回ると、回折レンズのパワーが弱く
なるため、像面湾曲補正効果が小さくなる。上限を越え
る場合には、前述のように高次の非点収差により性能が
劣化する。
【0009】回折レンズ(もしくはその成形型)を超精密
旋盤を用いて作製する場合には、切削の難易度は回折レ
ンズ構造が2次式で表されるパワー成分のみを持つ場合
でも、他のより高次の成分を持っていても作製上の困難
さはなんら変わらない。波長変化による球面収差の変化
を打ち消す方向に4次の非球面成分を持つことが好まし
い。一般にトリプレットでは波長が長くなった場合に球
面収差がアンダーになる傾向があるので、回折レンズに
4次の負の成分を導入し長波長側の球面収差がオーパー
になるようにすれば、長波長側での球面収差の発生を抑
えることができる。
【0010】フラットな像面が要求されるレンズ系で
は、周辺光が必要とされる場合が多く、その場合のレン
ズタイプとしては第2レンズ以降に絞りが配置されるも
のが好ましく、かつ、倍率色収差を良好に補正するため
には、第1レンズのアッベ数ν1、第3レンズのアッベ数
ν3として、以下の条件(2)を満たすことが望ましい。 1/ν1 < 1/ν3 …(2)
【0011】回折レンズ構造は、いずれのレンズに設け
ることも可能であるが、第1レンズに回折レンズを導入
した場合は第1レンズの材質の分散が大きくてもトータ
ルの色収差量が小さくなれば倍率色収差は補正可能なた
め、上記式(2)の第1レンズのアッべ数ν1として等価ア
ッベ数Vを用いる。その場合屈折レンズとしてのパワー
φr、回折レンズによるパワーφD、第1レンズのアッベ
数ν1、回折レンズのアッベ数νD=-3.453、第1レンズ
全体のパワーφ1として、 φr/ν1+φD/νD=φ1/V が成立するものとする。
【0012】輪帯構造が第1レンズの第2レンズ側の面
に形成される場合には、マージナル光線の入射高さを低
くするために、第1レンズの厚さをd1、全系の焦点距
離をfとして、以下の条件(3)を満たすことが望まし
い。 0.10 < d1/f …(3)
【0013】ブレーズ化した微細構造のレンズを作製す
る際に、超精密旋盤を用いて加工された型を用いて成形
によってレンズを製造する場合、ガラス材に回折構造を
持たせる場合には、型加工が難しいため、第2レンズを
低屈折率、低分散の樹脂製レンズとすることが好まし
い。このような低屈折率、低分散の樹脂としてPMMA、ZE
ONEX(日本ゼオンの商品名)、APEL(三井石油化学の商
品名)等がある。
【0014】回折レンズを第2レンズに設ける場合、第
1レンズのアッベ数をν1、第2レンズのアッベ数をν
2、第3レンズのアッベ数をν3として、以下の条件(4)
を満たすことが望ましく、さらに、第1レンズの近軸マ
ージナル光線の入射高さをh1、輪帯構造が形成された
面の近軸マージナル光線の入射高さをhDとして、以下
の条件(5)を満たすことが望ましい。 ν2 ≧ ν1 ≧ ν3 …(4) 0.75 < hD/h1 < 0.88 …(5)
【0015】条件(5)の下限を超えて軸上マージナル光
線の入射高さを低くすると高次の収差が発生してレンズ
の明るさが制限されるために好ましくない。この点で第
2レンズではマージナル光線の入射高さが低くなり、同
じ色収差発生量でパワ一を大きく取れるため像面湾曲を
良好に補正できる。またレンズの中央部に位置するため
軸上、倍率色収差補正も良好に行える。したがって回折
レンズを第2レンズに設けるのが好ましい。条件(4)の
ように、第1、第3の正レンズよりも第2レンズのアッべ
数を大きくして、第2レンズの屈折レンズとしての色収
差補正効果を少なくすることは、回折レンズにパワーを
与えられるので好ましい。
【0016】なお、第2レンズを樹脂製レンズとし、前
記第2レンズの面の一つがブレーズ化された正の屈折レ
ンズ作用を持つ輪帯構造を持つ場合、ペッツバール和が
0.10〜0.25程度に補正できれば実用上十分に平坦な像面
を得ることができる。そのためには、回折レンズのパワ
ー比は、全系の焦点距離をf、回折レンズ成分の焦点距
離をfDとして、以下の条件(6)を満たすことが望ま
しい。 0.07<(f/fD)<0.25 …(6) なお、条件(6)の下限を下回ると、回折レンズのパワー
が弱くなるため、像面湾曲補正効果が小さくなる。上限
を越える場合には、前述のように高次の非点隔差により
性能が劣化する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明にかかるトリプレ
ットレンズの実施形態について説明する。実施形態のト
リプレットレンズは、例えば図1に示されるように、図
中左側となる物体側から順に、正の第1レンズ10、負
の第2レンズ20、正の第3レンズ30が配列して構成
されている。
【0018】ペッツバール和を小さくするためには負レ
ンズに低屈折率材料、正レンズに高屈折率材料を用いる
ことが好ましい。色収差を考える必要がない場合、すな
わち、レーザーのような単色光源を用いる光学系に利用
される場合には、正レンズには比較的安価に高屈折率が
得られる分散の大きな高屈折率レンズ、負レンズには屈
折率を低くするために低分散低屈折率レンズを用いるこ
とができる。LED等のような狭い波長幅がある光源を用
いる場合やフィルターを用いて波長幅をせばめているよ
うな場合も同様である。
【0019】しかしながら、波長幅が広い白色光等を扱
う光学系に発明のトリプレットレンズを用いる場合、2
次スペクトルを考慮して素材を選択しなければならな
い。一般に硝材の部分分散比θgFは、高屈折率高分散硝
材では大きくなり、低分散硝材では小さくなる傾向があ
るため、色収差補正をすると色収差が補正された波長の
外側では合成パワーが弱くなりバックフォーカスが長く
なる。
【0020】一方回折レンズを用いて色補正した場合、
残留色収差は屈折レンズのみを用いた場合とは逆向きと
なる。両者を打ち消し合わせれば超色消し設計が可能で
あるが、回折レンズの部分分散の異常牲が大きいため回
折レンズに色補正作用を負担させすぎると2次スペクト
ルが大きくなり波長幅が広い場合にコントラストが低下
する。したがって、正レンズには低分散で部分分散比θ
gFも小さい材料、負レンズには高分散で部分分散θgFも
大きい材料を用いることが好ましい。正レンズ用の高屈
折率、低分散のガラスは部分分散比θgFが小さいが、負
レンズ用の硝材は部分分散比θgFを高くすると、高分
散、高屈折率になる。
【0021】そこで、負レンズの選択は利用波長幅か広
くなるにしたがって、高分散、高屈折率にせざるを得ず
回折レンズのパワーが小さくなるとともにペッツバール
和の補正が不十分になる。このため、波長幅のある光源
に対して用いる場合には、回折レンズ構造をできるたけ
色収差を発生させない位置に配置する必要がある。軸上
色収差の発生量は、軸上マージナル光線の入射高さの2
乗に比例するため、軸上マージナル光線の入射高さが低
い面に回折レンズ構造を配置することが好ましい。
【0022】第1レンズの第2レンズ側の面(第2面)に
回折レンズ構造を配置する場合には、第1レンズを厚く
して第2面への軸上マージナル光線の入射高さを低くす
ることが好ましい。第2レンズの第1レンズ側の面(第3
面)は軸上マージナル光線の入射高さが低くなり、色収
差の発生を抑えつつ回折レンズにパワーを大きく配分で
きるため像面湾曲を良好に補正できる。また、第3面は
レンズ全体の中央部に位置するため、軸上、倍率色収差
も良好に補正できる。
【0023】第2レンズの第3レンズ側の面(第4面)に
回折レンズ構造を配置した場合、第3面に配置するのと
同様に収差を良好に補正できる。ただし、ビネッティン
グの少ないレンズでは周辺部での光線の射出角度幅が大
きくなるために軸上光と軸外光との位相の不整合が生じ
る可能性がある。
【0024】なお、すべてのレンズを同一の材料で作製
しても軸上、倍率両色収差を同時に補正することも可能
である。但しこの場合は非常にコストダウンにはなる
が、屈折率が低いために像面湾曲を完全に補正すること
は困難である。少なくとも第1レンズと第3レンズには高
屈折率材料を用いることが好ましい。
【0025】
【実施例】以下、この発明にかかるトリプレットレンズ
の実施例を9例説明する。回折レンズ構造は、実施例
1、3では第4面、実施例2では第1面、実施例4、
5、7、8では第3面、実施例6、9では第2面に形成
されている。各表の面番号に付された「*」が回折レン
ズが形成された面を示している。また、実施例1、3、
4、5は、少なくとも第2レンズ20が樹脂製であり、
特に実施例1は全てのレンズが樹脂製である。
【0026】
【実施例1】図1は、実施例1の具体的なレンズ構成を
示すレンズ図であり、具体的な数値構成は表1に示され
ている。図中、および表中、Fno.はFナンバー、fは
焦点距離、ωは半画角、fBはバックフォーカス、rは
レンズ各面の曲率半径、dはレンズ厚またはレンズ間
隔、nは各レンズのd-line(588nm)での屈折率、νは各
レンズのアッベ数である。
【0027】また、第1の実施例では、第1面、第3
面、第5面が回転対称な非球面で構成されている。非球
面は、光軸からの高さがYとなる非球面上の座標点の非
球面の光軸上での接平面からの距離(サグ量)をX、非球
面の光軸上での曲率(1/r)をC、円錐係数をK、4次、
6次の非球面係数をA4,A6として、以下の式(7)で表
される。なお、表1における非球面の曲率半径は光軸上
の曲率半径であり、これらの面の円錐係数、非球面係数
は表2に示される。 X=CY2/(1+√(1-(1+K)C22))+A4Y4+A6Y6…(7)
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】 第1面 第3面 第5面 K 0 0 0 A4 -0.260528×10-5 0.993699×10-6 0.870000×10-7 A6 0 0.647043×10-8 0
【0030】図2は、実施例1の構成による諸収差を示
すグラフである。図2は、左側から順に、第1のグラフ
が球面収差SAと正弦条件SCを示し、第2のグラフが
d線、g線(436nm)、C線(656nm)、F線(486nm)、e線
(546nm)における球面収差によって表される色収差、第
3のグラフが同様の波長に対する倍率色収差、第4のグ
ラフが非点収差(S:サジタル、M:メリディオナル)、第5
のグラフが歪曲収差を示している。歪曲収差量を示す横
軸の単位はパーセント(%)、他の収差量を示す横軸の単
位はmmである。
【0031】
【実施例2】図3は、実施例2のレンズ構成を示すレン
ズ図、図4はその諸収差図である。具体的な構成は、以
下の表3に示される。
【0032】
【表3】
【0033】
【実施例3】図5は、実施例3のレンズ構成を示すレン
ズ図、図6はその諸収差図である。具体的な構成は、以
下の表4に示される。
【0034】
【表4】
【0035】
【実施例4】図7は、実施例4のレンズ構成を示すレン
ズ図、図8はその諸収差図である。具体的な構成は、以
下の表5に示される。
【0036】
【表5】
【0037】
【実施例5】図9は、実施例4のレンズ構成を示すレン
ズ図、図10はその諸収差図である。具体的な構成は、
以下の表6に示される。
【0038】
【表6】
【0039】
【実施例6】図11は、実施例6のレンズ構成を示すレ
ンズ図、図12はその諸収差図である。具体的な構成
は、以下の表7に示される。
【0040】
【表7】
【0041】
【実施例7】図13は、実施例7のレンズ構成を示すレ
ンズ図、図14はその諸収差図である。具体的な構成
は、以下の表8に示される。
【0042】
【表8】
【0043】
【実施例8】図15は、実施例8のレンズ構成を示すレ
ンズ図、図16はその諸収差図である。具体的な構成
は、以下の表9に示される。
【0044】
【表9】
【0045】
【実施例9】図17は、実施例9のレンズ構成を示すレ
ンズ図、図18はその諸収差図である。具体的な構成
は、以下の表10に示される。
【0046】
【表10】
【0047】実施例の回折レンズは、フレネルレンズ状
の輪帯構造を持ち、光路差が光軸からの高さYの関数と
して表される。この表現形式ではY2の項の係数P2が負
の時に近軸的に正のパワーを持つことを意味する。Y4の
項の係数P4が正の時に周辺に向かって負のパワーが増
加する。回折レンズによって付加される光路差は、 △ψ(Y)=(P2Y2+P4Y4+…)×2π (rad.) で表される。P2、P4、P6…はそれぞれ各次数の係数であ
る。
【0048】実際のレンズの微細形状は光路長の波長の
整数倍の成分を消去したフレネルレンズ状の光路長付加
量△ψ'を持つように決定する。 △ψ'(Y)=(MOD(P2Y2+P4Y4+…+Const,l)−Const)2π (rad.) 定数項Constは輪帯の境界位置の位相を設定する定数で
あり、0から1の任意の数をとる。MOD(x、y)はxをyで
割った剰余を与える関数である。MOD(P2Y 2+P4Y 4+
…+Const,1)の値が0になるYの点が輪帯の境になる。
ベース形状の上に、△ψ'(Y)の光路差を持つように、勾
配、段差を設定する。各実施例の光路差の係数は以下の
表11に示されている。
【0049】
【表11】 P2 P4 P6 実施例1 -2.123×10+00 -2.106×10-03 -4.111×10-06 実施例2 -1.235×10+00 -1.205×10-03 0.000 実施例3 -2.520×10+00 -2.577×10-03 -5.220×10-06 実施例4 -3.034×10+00 6.108×10-03 -8.235×10-06 実施例5 -3.254×10+00 6.448×10-03 -7.335×10-06 実施例6 -1.941×10+00 4.406×10-03 -6.888×10-06 実施例7 -1.839×10+00 8.420×10-03 -5.244×10-06 実施例8 -7.709×10-01 4.656×10-03 -2.970×10-06 実施例9 -6.726×10-01 8.787×10-04 -8.682×10-07
【0050】また、回折レンズのパワーφDは、−2×
P2×λで表され、例えば実施例2の波長587.56nmでは1
451nm-1となり、焦点距離fDは688.7mmである。
【0051】
【表12】 f/fD ν1 ν2 ν3 d1/f hD/h1 実施例1 0.1247 56.3 56.3 56.3 0.0986 0.807 実施例2 0.0726 35.0 37.5 46.6 0.0832 実施例3 0.1481 52.7 56.3 48.1 0.1342 0.779 実施例4 0.1783 49.6 55.6 44.9 0.1024 0.848 実施例5 0.1912 46.6 57.4 42.8 0.0800 0.862 実施例6 0.1140 42.0 43.7 49.6 0.1192 実施例7 0.1080 46.6 31.1 35.0 0.1142 実施例8 0.0453 49.6 31.1 40.9 0.1200 実施例9 0.0395 49.6 33.0 44.2 0.1200 なお、実施例1、2、3は4次成分か正のパワーを持っ
ておりその他の実施例は4次成分が負のパワーを有して
いる。4次成分が負になっている実施例では球面収差の
形が揃っている。
【0052】表12からわかるように、上記実施例1〜
9においては、正の第1レンズ、負の第2レンズ、正の
第3レンズから構成され、少なくとも1つのレンズ面が
ブレーズ化された正の回折レンズ作用を持つ輪帯構造を
備えるトリプレットレンズにおいて、全系の焦点距離を
f、回折レンズ成分の焦点距離fDとして、前述の条件
(1)、 0.03< (f/fD) <0.25 …(1) を満たしている。
【0053】さらに、第2レンズが樹脂製レンズであ
り、ブレーズ化された面が第2レンズの一つの面であ
る、実施例1、3、4および5のトリプレットレンズに
おいては、全系の焦点距離をf、回折レンズ成分の焦点
距離fDとして、前述の条件(6)、 0.07<(f/fD)<0.25 …(6) を満たしている。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、トリプレットを構成する3枚のレンズのうちの一面
に回折レンズを設けることにより、ペッツバール和を0
に近づけることができ、大きな非点収差を持たせなくと
もメリディオナル、サジタル像面を光軸上の最良像面位
置に揃えることができ、製造上の像面の倒れの許容やピ
ント合わせの精度をゆるめたり、高解像度を要求する製
品に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1にかかるトリプレットレンズの構成
を示すレンズ図である。
【図2】 実施例1にかかるトリプレットレンズの諸収
差図である。
【図3】 実施例2にかかるトリプレットレンズの構成
を示すレンズ図である。
【図4】 実施例2にかかるトリプレットレンズの諸収
差図である。
【図5】 実施例3にかかるトリプレットレンズの構成
を示すレンズ図である。
【図6】 実施例3にかかるトリプレットレンズの諸収
差図である。
【図7】 実施例4にかかるトリプレットレンズの構成
を示すレンズ図である。
【図8】 実施例4にかかるトリプレットレンズの諸収
差図である。
【図9】 実施例5にかかるトリプレットレンズの構成
を示すレンズ図である。
【図10】 実施例5にかかるトリプレットレンズの諸
収差図である。
【図11】 実施例6にかかるトリプレットレンズの構
成を示すレンズ図である。
【図12】 実施例6にかかるトリプレットレンズの諸
収差図である。
【図13】 実施例7にかかるトリプレットレンズの構
成を示すレンズ図である。
【図14】 実施例7にかかるトリプレットレンズの諸
収差図である。
【図15】 実施例8にかかるトリプレットレンズの構
成を示すレンズ図である。
【図16】 実施例8にかかるトリプレットレンズの諸
収差図である。
【図17】 実施例9にかかるトリプレットレンズの構
成を示すレンズ図である。
【図18】 実施例9にかかるトリプレットレンズの諸
収差図である。
【符号の説明】
10 第1レンズ 20 第2レンズ 30 第3レンズ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正の第1レンズ、負の第2レンズ、正の
    第3レンズから構成され、少なくとも1つのレンズ面が
    ブレーズ化された正の回折レンズ作用を持つ輪帯構造を
    備えることを特徴とするトリプレットレンズ。
  2. 【請求項2】 全系の焦点距離をf、回折レンズ成分の
    焦点距離fDとして、以下の条件、 0.03<(f/fD) <0.25 を満たすことを特徴とする請求項1に記載のトリプレッ
    トレンズ。
  3. 【請求項3】 前記回折レンズ成分は、正のパワーが周
    辺部に向けて徐々に弱くなるような負の4次の非球面成
    分を含むことを特徴とする請求項1に記載のトリプレッ
    トレンズ。
  4. 【請求項4】 前記第1レンズのアッベ数をν1、前記
    第3レンズのアッベ数をν3として、以下の条件、 1/ν1 < 1/ν3 を満たすことを特徴とする請求項1に記載のトリプレッ
    トレンズ。
  5. 【請求項5】 前記輪帯構造は、前記第1レンズの第2
    レンズ側の面に形成され、第1レンズの厚さをd1、全
    系の焦点距離をfとして、以下の条件、 0.10 < d1/f を満たすことを特徴とする請求項1に記載のトリプレッ
    トレンズ。
  6. 【請求項6】 前記輪帯構造は、前記第2レンズの第1
    レンズ側の面に形成されていることを特徴とする請求項
    1に記載のトリプレットレンズ。
  7. 【請求項7】 前記輪帯構造は、前記第2レンズの第3
    レンズ側の面に形成されていることを特徴とする請求項
    1に記載のトリプレットレンズ。
  8. 【請求項8】 前記第2レンズが樹脂レンズであること
    を特徴とする請求項6または7のいずれかに記載のトリ
    プレットレンズ。
  9. 【請求項9】 前記第1レンズのアッベ数をν1、前記
    第2レンズのアッベ数をν2、前記第3レンズのアッベ
    数をν3として、以下の条件、 ν2 ≧ ν1 ≧ ν3 を満たすことを特徴とする請求項8に記載のトリプレッ
    トレンズ。
  10. 【請求項10】 前記第1レンズの近軸マージナル光線
    の入射高さをh1、前記輪帯構造が形成された面の近軸
    マージナル光線の入射高さをhDとして、以下の条件、 0.75 < hD/h1 < 0.88 を満たすことを特徴とする請求項8に記載のトリプレッ
    トレンズ。
  11. 【請求項11】前記第2レンズは樹脂製レンズであり、
    前記少なくとも一つの面は前記第2レンズの一つの面で
    あり、全系の焦点距離をf、回折レンズ成分の焦点距離
    fDとして、以下の条件、 0.07<(f/fD) <0.25 を満たすことを特徴とする請求項8に記載のトリプレッ
    トレンズ。
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