JPH11326719A - 光ファイバテープ心線および光ファイバテープコード - Google Patents

光ファイバテープ心線および光ファイバテープコード

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JPH11326719A
JPH11326719A JP10132009A JP13200998A JPH11326719A JP H11326719 A JPH11326719 A JP H11326719A JP 10132009 A JP10132009 A JP 10132009A JP 13200998 A JP13200998 A JP 13200998A JP H11326719 A JPH11326719 A JP H11326719A
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JP
Japan
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optical fiber
young
modulus
thermoplastic resin
resin layer
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Application number
JP10132009A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Suetsugu
義行 末次
Masayoshi Yamano
雅義 山野
Kyoichi Takeda
恭一 武田
Ryuichi Hirata
隆一 平田
Kazuyuki Tsukitari
一之 月足
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiden Co Inc
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Daiden Co Inc
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 曲がり癖がつき難く、しかも、変形し難く、
絡みにくい光ファイバテープ心線を提供する。 【解決手段】 光ファイバ1の複数本を並列させて、そ
の外周に熱可塑性樹脂層2が設けられて光ファイバテー
プ心線が構成されている。熱可塑性樹脂層2は、表面か
ら内側に向かってヤング率が連続的に低下するように形
成されている。表面のヤング率が大きいことによって、
変形し難く、光ファイバ心線が輻輳しても絡まり難い。
また、内側に向けてヤング率が低下していることによっ
て、曲がり癖がつき難い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバテープ
心線および光ファイバテープコードに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】複数の光ファイバを並列させて樹脂でテ
ープ状に被覆を施した光ファイバテープ心線や、光ファ
イバテープ心線の外周に長さ方向に抗張力繊維を配置
し、その上に樹脂被覆を施した光ファイバコードが用い
られている。
【0003】光ファイバテープ心線は、紫外線硬化樹脂
(UV樹脂)を用いて並列させた複数本の光ファイバを
被覆して構成されている。紫外線硬化樹脂のヤング率に
は、バラエティがあるが、通常耐側圧性の点から、ヤン
グ率が50kgf/mm2 以上の硬い材料が使われてき
た。しかし、硬い材料を用いると、曲げなどによる変形
がそのまま残ってしまう曲げ癖が発生しやすい。
【0004】曲げ癖がつきやすい光ファイバテープ心線
を用いた光ケーブルでは、ケーブル中で撚り癖が強くつ
くため、光ファイバテープ心線を検査などのために、光
ケーブルの端末を解体して取り出す作業を行なう場合
に、作業がしにくいという問題がある。また、ケーブル
端末や接続器での配線に耐えられないという問題もあ
る。
【0005】一方、光ファイバテープコードの被覆層に
は、柔らかくて曲げ癖が付きにくいヤング率が数〜20
kgf/mm2 のPVCが通常用いられている。しか
し、柔らかいPVCを被覆層とした光ファイバテープコ
ードは変形し易いため、光ファイバテープコード同士が
輻輳する場所では、強く絡まり合う現象が発生しやす
い。したがって、光ケーブル端末や接続架での配線作業
中に、しばしば、光ファイバテープコード同士が絡まり
合う現象が発生する。それによって、作業時間を大幅に
増大させることになり、また、絡まり合った光ファイバ
テープコードをほぐしきらない状態で引っ張ると、最悪
の場合は、破断に至ることもあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、曲がり癖がつき難く、しか
も、変形し難く、絡みにくい光ファイバテープ心線およ
び光ファイバテープコードを提供することを目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、光ファイバ心線を複数本並列させて熱可塑性樹脂で
テープ状に一体化する光ファイバテープ心線であって、
前記熱可塑性樹脂層は表面から内側に向かってヤング率
が連続的に低下していることを特徴とするものである。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の光ファイバテープ心線において、前記熱可塑性樹脂層
の最外部のヤング率が80kgf/mm2 以上であり、
最内部のヤング率が20kgf/mm2 以下であること
を特徴とするものである。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の光ファイバテープ心線において、前記熱可塑
性樹脂層は外周からのエネルギー線の照射により硬化さ
れた成分を含むことを特徴とするものである。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の光ファイバテープ心線において、前記エネルギー線に
より硬化された成分は、重合開始剤とエネルギー線重合
性の反応成分を含む樹脂を、外周からのエネルギー線照
射により内層ほど重合度が低くなるように重合されたも
のであることを特徴とするものである。
【0011】請求項5に記載の発明は、光ファイバ心線
を複数本並列させて樹脂でテープ状に一体化した光ファ
イバテープ心線と、その外周に長さ方向に配置された抗
張力繊維と、該抗張力繊維の外周に設けられた熱可塑性
樹脂層からなる光ファイバテープコードであって、前記
熱可塑性樹脂層は表面から内側に向かってヤング率が連
続的に低下していることを特徴とするものである。
【0012】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の光ファイバテープコードにおいて、前記熱可塑性樹脂
層の最外部のヤング率が80kgf/mm2 以上であ
り、最内部のヤング率が20kgf/mm2 以下である
ことを特徴とするものである。
【0013】請求項7に記載の発明は、請求項5または
6に記載の光ファイバテープコードにおいて、前記熱可
塑性樹脂層は外周からのエネルギー線の照射により硬化
された成分を含むことを特徴とするものである。
【0014】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の光ファイバテープコードにおいて、前記エネルギー線
により硬化された成分は、重合開始剤とエネルギー線重
合性の反応成分を含む樹脂を、外周からのエネルギー線
照射により内層ほど重合度が低くなるように重合された
ものであることを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の光ファイバテー
プ心線の実施の形態の一例の断面図である。図中、1は
光ファイバ、2は熱可塑性樹脂層である。光ファイバ1
の複数本を並列させて、その外周に熱可塑性樹脂層2が
設けられて光ファイバテープ心線が構成されている。熱
可塑性樹脂層2は、表面から内側に向かってヤング率が
連続的に低下するように形成されている。表面のヤング
率が大きいことによって、変形し難く、光ファイバ心線
が輻輳しても絡まり難い。また、内側に向けてヤング率
が低下していることによって、曲がり癖がつき難い。熱
可塑性樹脂層2のヤング率は、最外部が80kgf/m
2 以上、最内部が20kgf/mm2 以下であるのが
よい。
【0016】図1の具体例では、光ファイバ1には、石
英ガラス外径0.125mmに紫外線硬化型樹脂で外径
が0.25mmに保護被覆を施したものを4心並行配列
させ、熱可塑性樹脂層2を幅1.2mm,厚さ0.4m
mに被覆した。熱可塑性樹脂層2は、表面から内側に向
かってヤング率が連続的に低下している。
【0017】熱可塑性樹脂層2のヤング率を表面から内
側に向けて低下させるように形成する方法として、外周
からのエネルギー線の照射により樹脂層の表面から内側
に向けて重合度を変化させる方法を採用することができ
る。
【0018】一例では、光ファイバの外周に、PVC材
料中に紫外線によって重合して硬化する成分を付与した
樹脂層によって被覆を予備形成した後、外周から紫外線
を照射して、硬化成分を硬化させる。紫外線の照射量
は、表面側が大きく、内部への透過量は徐々に減少する
から、表面側が重合度が高く、内層へ向けて重合度が低
くなる。重合度が高いほどヤング率は大きいから、樹脂
層のヤング率は、表面から内側に向けて低下したものと
なる。
【0019】例えば、PVC材料に、紫外線硬化成分と
して紫外線照射によって硬化する光開始材を重量比で1
0部加えた紫外線硬化型PVC材料について紫外線を照
射した結果、紫外線照射前のヤング率は、6〜10kg
f/mm2 であり、紫外線照射後のヤング率は70〜9
0kgf/mm2 となった。なお、この材料の場合、光
開始材を5〜50部加えることによって、紫外線照射後
のヤング率を、10〜250kgf/mm2 にすること
ができる。
【0020】図2は、本発明の光ファイバテープコード
の実施の形態の一例の断面図である。図中、図1と同様
の部分には同じ符号を付して説明を省略する。3はテー
プ心線被覆樹脂、4は抗張力繊維である。この実施の形
態では、保護被覆を施した光ファイバ1の複数本を並列
させてテープ心線被覆樹脂3でテープ状に被覆した光フ
ァイバテープ心線の外周に抗張カ繊維4を長さ方向に配
し、その外周に熱可塑性樹脂層2を設けたものである。
熱可塑性樹脂層2は、図1で説明した光ファイバ心線の
実施の形態における熱可塑性樹脂層2と同様であり、説
明を省略する。抗張力繊維4としては、具体的には芳香
族ポリアミド系の合成繊維(アラミド繊維)、例えばケ
ブラー(登録商標)や、ポリパラフェニリン・ベンゾビ
ス・オキサゾール(PBO)などを用いることができ
る。テープ心線被覆樹脂3としては、紫外線硬化型樹脂
の他、熱可塑性樹脂などを用いることができる。
【0021】図2の具体例では、光ファイバ1には、石
英ガラス外径0.125mmにUV樹脂の保護被覆を外
径0.25mmとなるように形成したものを4本を平行
させて、UV樹脂でテープ状に硬化させて光ファイバテ
ープ心線を形成したものを用いた。光ファイバテープ心
線の厚みは0.3mm、幅は1.2mmとした。その周
囲に、アラミド繊維を配し、熱可塑性樹脂層2を被覆し
て、幅4mm、厚さ3mmにした。熱可塑性樹脂層2
は、表面から内側に向かってヤング率が連続的に低下し
ているものであることは、図1で説明した光ファイバテ
ープ心線の実施の形態と同様であり、熱可塑性樹脂層2
のヤング率を表面から内側に向けて低下させるように形
成する方法も、その一例として説明したPVC材料中に
紫外線によって重合して硬化する成分を付与した樹脂
層、さらに、その具体例についても、図1の実施の形態
で説明したものを、この実施の形態においても、同様に
適用することができる。
【0022】本発明の光ファイバテープ心線および光フ
ァイバテープコードに適用される硬化成分は、上述した
紫外線による重合によって硬化させるものに限られな
い。紫外線の照射によって、架橋を含む重合が行なわれ
て硬化される成分でもよい。
【0023】上述した説明では、エネルギー線の照射に
よって硬化する成分として、紫外線の照射によって硬化
する成分を挙げたが、本発明は、これに限られるもので
はない。赤外線の照射によって硬化する成分、あるい
は、レーザの照射によって硬化する成分、あるいは、電
子線の照射によって硬化する成分などを用いることがで
きる。
【0024】また、紫外線,赤外線やレーザ光の照射に
よって硬化する成分を用いる場合には、熱可塑性樹脂層
に着色成分を混合させてもよい。着色成分を含ませるこ
とによって、紫外線,赤外線はレーザ光の透過率を調整
でき、熱可塑性樹脂層の径方向のヤング率の変化の度合
いを調整することができる。
【0025】これらエネルギー線を照射して樹脂層を硬
化させる場合の照射の時期は、押し出し時、または、押
し出し後に、あるいは、押し出し時および押し出し後の
両方の時点など、適当な時点を選択できる。したがっ
て、エネルギー線の照射は、押し出しラインとは別ライ
ンとすることもできる。
【0026】実施例について説明する。この実施例で
は、紫外線によって重合して硬化する成分は、重合開始
剤と紫外線重合性の反応成分、例えば、紫外線重合性の
モノマーを含む樹脂を用いた。具体的には、紫外線硬化
型樹脂を配合したものとして、軟質塩化ビニール樹脂で
あるPVCレジンを100部、可塑剤を10〜40部、
紫外線重合性モノマーを5〜50部、光重合開始材を紫
外線重合性モノマーの0.5〜5.0重量%の割合で混
合したものである。
【0027】この樹脂を光ファイバテープ心線や光ファ
イバテープコードの熱可塑性樹脂層として被覆するため
の押出機は、細物ケーブルを押し出す従来の一般的な押
出機を用いることができる。この押出機に、紫外線を照
射する装置を付与するだけでよい。ここでは、押出スク
リュー径が30mmの押出機を使用し、メタルハライド
ランプによる紫外線照射設備を、押出機の第1水槽の後
に取り付けて、紫外線硬化型PVCに紫外線を照射し
た。メタルハライドランプの特徴は、通常使用される高
圧水銀ランプと比較し、オゾンを発生せず、生体に対し
て安全性が高い。また、高圧水銀ランプに比べ、200
〜450nmのスペクトルが連続し、発光効率が高い上
に長波長域の効率も高く、硬化させる樹脂に対して、内
部に入り込み易い特徴がある。
【0028】光ファイバテープ心線の製造条件は、押出
機の設定温度を、150〜170℃として、線速15m
/分で押し出した。光ファイバの供給張力は100gと
し、光ファイバテープコードの場合には、光ファイバテ
ープ心線の供給張力も100gとし、抗張力繊維として
用いたケブラー(登録商標)の供給張力も100gとし
た。巻取張カは、150gとした。紫外線照射のための
メタルハライドランプを、押出機の第1水槽の後に、被
覆の上下方向から照射するよう計2個設置した。積算光
量は、被覆とランプとの離隔距離を10cmで、154
0mJ/cm2であった。なお、熱可塑性樹脂層の硬化
の度合いは、ランプの出力、離隔距離、または、押出線
速などの製造条件を変えることによっても制御すること
ができる。
【0029】図1および図2の具体例の寸法のものを上
述した装置と条件で試作した結果のヤング率の分布は、
図1の被覆厚が0.125mmのものは、図3に示すよ
うに、被覆層の最外部がほぼ90kgf/mm2 、最内
部がほぼ15kgf/mm2であった。また、図2の被
覆厚が1.0mmのものは図4に示すように、被覆層の
最外部がほぼ90kgf/mm2 、最内部がほぼ20k
gf/mm2 であった。被覆層の断面方向のヤング率の
分布は、表面から内側に向かって連続的に低下してい
る。
【0030】なお、ヤング率は、JIS K7202
(プラスチックのロックウエル硬さ試験方法)にしたが
い、先端が直径5μmの圧子を用いて、変位量と荷重か
ら求めた値である。
【0031】この結果からも分かるように、径方向にヤ
ング率が変化しているのは、紫外線の被覆への透過率
が、被覆の深さ方向に減衰するからであり、したがっ
て、被覆の表面側はヤング率が高く、内側はヤング率が
低くなっている。
【0032】この紫外線の透過率は、被覆の最外層に、
光を吸収する度合いが異なる着色材を塗布する方法や、
フィラーをプラスチック材料中に加える方法によって
も、調整が可能であることから、照射エネルギー(照射
装置出力や離隔距離)、線速などの製造条件以外の樹脂
の配合のみでも、被覆の深さ方向の硬化度合が調整でき
ることが分かる。
【0033】試作した光ファイバテープ心線および光フ
ァイバテープコードと従来品を比較した結果を説明する
前に、光ファイバテープ心線,光ファイバテープコード
について、腰の強さについて説明をしておく。腰の強さ
は、架台に配線された光ファイバテープ心線や光ファイ
バテープコードの絡まり難くさに関係する要因と考える
ことができる。腰の強さを示すEI積と絡まり難さとの
関係を実験した。
【0034】実験には、図5に示すように、模擬のFT
M架台を用いた。このFTM架台4の寸法は、長さ73
0mm、幅95mm、高さ121mmとして、材質は、
実際のFTM架台と同様に、鉄板に塗装をしたものであ
る。この模擬のFTM架台に長さ2mに切断した光ファ
イバテープコード5を400本乗せて、一番下にある1
本の光ファイバテープコード5aを500mm引き抜く
ときの荷重を測定した。サンプルとした光ファイバテー
プコードは、図6に示す5種類であり、外被の種類を変
えて、EI積が1.4〜4.6kg・mm2 のものを作
成した。
【0035】図7に測定結果を示す。ヤング率が小さ
い、すなわち、曲げ剛性が小さくなると、引き抜き力は
大きくなっているが、この原因は、曲げ剛性が小さくな
ると光ファイバコード同士が絡まるためである。特に、
EI積が2.0kg・mm2 以下のときは、光ファイバ
コードの1本を引っ張ると、400本全体が移動してし
まった。この実験から、絡まり難さは EI積に関係
し、ヤング率が大きいほど絡まりにくいということが分
かる。
【0036】また、これらの測定結果と、図3,図4を
参照すると、熱可塑性樹脂層の最外部のヤング率が80
kgf/mm2 以上であるのが、実用上の絡まり難さ
を、実現でき、最内部のヤング率が20kgf/mm2
以下であることにより、曲がり癖がつきにくいことが分
かった。
【0037】上記本発明に基づいて試作した光ファイバ
テープ心線と光ファイバテープコードについて、従来品
と比較した。従来品は、試作したものと同じ寸法であ
り、熱可塑性樹脂層としてナイロンを用いたものであ
る。もちろん、試作品のような硬化は行なっていない。
比較結果を図8に示す。EI積については、試作品が向
上しており、配線実証試験でも良好な引き抜き性を示し
た。なお、配線実証試験は、2000心の収容容量のF
TM架台にフル実装して再配線の作業性を調べた結果で
ある。従来品では、絡みによるかたまりが発生して、2
000心を実装すると、下方に収容された光ファイバテ
ープ心線または光ファイバテープコードは、再配線が困
難であるという状況であった。曲がり癖についても、試
作品は良好であった。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1,2,5,6に記載の発明によれば、光ファイバテー
プ心線および光ファイバテープコードにおいて、熱可塑
性樹脂層の表面のヤング率が表面から内側に向かって連
続的に低下していることにより、従来から要求されてい
た曲がり癖が付き難い構造のまま、絡まり難くすること
が初めて可能となった。
【0039】また、請求項3,4,7,8に記載の発明
によれば、熱可塑性樹脂層が外周からのエネルギー線の
照射により硬化された成分を含むことによって形成され
ているため、ヤング率の調整が容易であり、また、製造
が容易となるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバテープ心線の実施の形態の
一例の断面図である。
【図2】本発明の光ファイバテープコードの実施の形態
の一例の断面図である。
【図3】図1の光ファイバテープ心線の具体例における
被覆層のヤング率の分布を示す線図である。
【図4】図2の光ファイバテープコードの具体例におけ
る被覆層のヤング率の分布を示す線図である。
【図5】腰の強さを示すEI積と絡まり難さとの関係の
実験に用いた模擬のFTM架台の説明図である。
【図6】図5の実験におけるサンプルとした光ファイバ
テープコードの諸元を示す図である。
【図7】図5の実験の測定結果を示す線図である。
【図8】本発明による試作品と従来品との比較結果を示
す説明図である。
【符号の説明】
1…光ファイバ、2…熱可塑性樹脂層、3…テープ心線
被覆樹脂、4…抗張力繊維、5…模擬のFTM架台、6
…光ファイバコード。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武田 恭一 福岡県久留米市南町660番地 大電株式会 社内 (72)発明者 平田 隆一 福岡県久留米市南町660番地 大電株式会 社内 (72)発明者 月足 一之 福岡県久留米市南町660番地 大電株式会 社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバ心線を複数本並列させて熱可
    塑性樹脂でテープ状に一体化する光ファイバテープ心線
    であって、前記熱可塑性樹脂層は表面から内側に向かっ
    てヤング率が連続的に低下していることを特徴とする光
    ファイバテープ心線。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂層の最外部のヤング率
    が80kgf/mm2 以上であり、最内部のヤング率が
    20kgf/mm2 以下であることを特徴とする請求項
    1に記載の光ファイバテープ心線。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性樹脂層は外周からのエネル
    ギー線の照射により硬化された成分を含むことを特徴と
    する請求項1または2に記載の光ファイバテープ心線。
  4. 【請求項4】 前記エネルギー線により硬化された成分
    は、重合開始剤とエネルギー線重合性の反応成分を含む
    樹脂を、外周からのエネルギー線照射により内層ほど重
    合度が低くなるように重合されたものであることを特徴
    とする請求項3に記載の光ファイバテープ心線。
  5. 【請求項5】 光ファイバ心線を複数本並列させて樹脂
    でテープ状に一体化した光ファイバテープ心線と、その
    外周に長さ方向に配置された抗張力繊維と、該抗張力繊
    維の外周に設けられた熱可塑性樹脂層からなる光ファイ
    バテープコードであって、前記熱可塑性樹脂層は表面か
    ら内側に向かってヤング率が連続的に低下していること
    を特徴とする光ファイバテープコード。
  6. 【請求項6】 前記熱可塑性樹脂層の最外部のヤング率
    が80kgf/mm2 以上であり、最内部のヤング率が
    20kgf/mm2 以下であることを特徴とする請求項
    5に記載の光ファイバテープコード。
  7. 【請求項7】 前記熱可塑性樹脂層は外周からのエネル
    ギー線の照射により硬化された成分を含むことを特徴と
    する請求項5または6に記載の光ファイバテープコー
    ド。
  8. 【請求項8】 前記エネルギー線により硬化された成分
    は、重合開始剤とエネルギー線重合性の反応成分を含む
    樹脂を、外周からのエネルギー線照射により内層ほど重
    合度が低くなるように重合されたものであることを特徴
    とする請求項7に記載の光ファイバテープコード。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7286737B2 (en) 2002-07-15 2007-10-23 Tomoegawa Paper Co., Ltd. Optical fiber tape core and production method therefor
JP2011081088A (ja) * 2009-10-05 2011-04-21 Sekisui Chem Co Ltd プラスチック光ファイバ連接ケーブル

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