JP5521480B2 - プラスチッククラッド光ファイバ心線および光ファイバケーブル - Google Patents

プラスチッククラッド光ファイバ心線および光ファイバケーブル Download PDF

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Description

本発明は、プラスチッククラッド光ファイバ心線および光ファイバケーブルに関し、特に一般家庭やオフィスなどで使用されるUSBケーブルやHDMIケーブル(又はコード)、携帯電話内などに使用されるプラスチッククラッド光ファイバ心線および光ファイバケーブルに関する。
光ファイバ心線の一種に、ハードポリマークラッドファイバ心線(以下、HPCF心線と云う)と呼ばれるものがある(例えば、特許文献1)。このHPCF心線は、石英系ガラスからなるコア径195〜205μmのコアガラスの外周に、該ガラスよりも屈折率の低いフッ素系樹脂を厚み15μm程度のクラッド層として被覆してHPCF素線を形成している。このHPCF素線上に、フッ素系熱可塑性樹脂からなる樹脂被覆層を押出被覆して外径0.5mm又は0.9mmのHPCF心線を形成している。
HPCF心線は、伝送損失は大きいが、コア径が大きく、パルス光源と受光器との結合効率が高く、接続が容易であるためにFA(Factory Automation)など短距離の分野で使用されている。
特開2001−264597号公報
しかしながら、HPCF心線は、ボビンに巻き付けたときや周囲温度が変化しても伝送損失が増加しないことが要求されるが、コア径200μm以上のHPCF心線では、小径に曲げると伝送損失が増加する。また、曲げた状態で長期間置くとガラスが破断するため、許容曲げ半径が一般的に15mm以上に制限される。このため、配線時に注意が必要であり、工場などで使用することはできても、一般の家庭内やオフィス等で安心して機器間配線のためにHPCF心線を使用することはできなかった。
本発明の目的は、上記課題を解決するためになされたものであり、USBケーブルやHDMIケーブルなどの機器間配線用ケーブルとして、小径(曲げ半径2mm)に曲げても伝送損失の増加量が少ないプラスチッククラッド光ファイバ心線および光ファイバケーブルを提供することにある。
それに加えて、温度変化による伝送損失増加量が少なく、かつ接続損失の少ないプラスチッククラッド光ファイバ心線および光ファイバケーブルを提供することにある。
それらに加えてさらに、曲げた状態で長期間置いてもコア破断の心配がなく、一般家庭やオフィス等で安心して使用することができるプラスチッククラッド光ファイバ心線および光ファイバケーブルを提供することにある。
本発明の構成は、以下の通りである。
(1)石英ガラスからなるコアガラスの外周に、該コアガラスより屈折率の低い樹脂からなるクラッド層を形成したプラスチッククラッド光ファイバ素線に、熱可塑性樹脂からなる被覆層を形成したプラスチッククラッド光ファイバ心線であって、前記コアガラスのコア径が50〜100μmであり、前記コアガラスの前記クラッド層に対する比屈折率差が3.7%以上であることを特徴とするプラスチッククラッド光ファイバ心線。
(2)前記クラッド層の径が前記コア径の1.4〜2.5倍であることが好ましい。
(3)前記プラスチッククラッド光ファイバの静疲労係数が22以上であることが好ましい。
本発明のプラスチッククラッド光ファイバ心線および光ファイバケーブルによれば、曲げに伴う伝送損失が少ない。また、周囲温度が変化しても伝送損失の増加が少なく、かつ接続損失が少ない。さらに、USBケーブルやHDMIケーブルとして、曲げ半径2mm以下まで曲げてもコア破断の心配がなく、破断確率を10−6以下とすることができ、一般家庭やオフィス等で安心して使用することができる。また、10Gbpsの高速伝送でも使用することができる。
本発明のプラスチッククラッド光ファイバ心線の一例を示す概略断面図である。 図1のプラスチッククラッド光ファイバ素線の屈折率分布を示す説明図である。 n値の求め方を示す図である。 プラスチッククラッド光ファイバの曲げ半径と破断確率との関係を示す図である。 クラッドの厚さと温度変化による伝送損失の増加量との関係、およびクラッドの厚さと接続損失との関係を示す図である。
以下、本発明に係るプラスチッククラッド光ファイバ心線(以下、PCF心線と云う)および光ファイバケーブルの実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、PCF心線1は、石英系ガラスからなるコアガラス2と、このコアガラス2より屈折率の低い樹脂である紫外線硬化型フッ化アクリレート樹脂などの紫外線硬化型フッ素樹脂からなりコアガラス2の外周面を包囲するクラッド層3と、からなるプラスチッククラッド光ファイバ素線(以下、PCF素線と云う)4を備えている。このクラッド層3の外周に、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)などのフッ素系熱可塑性樹脂からなる樹脂被覆層5を形成している。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るPCF心線1の寸法を以下に示す。
コアガラス2のコア径d1:50〜100μm
クラッド層3のクラッド径d2:90〜175μm
クラッド層3の厚さt:20〜37.5μm
クラッド径d2/コア径d1:1.4〜2.5
樹脂被覆層5の外径:250〜500μm
PCF素線4のコアガラス2の屈折率は、ゲルマニウム(Ge)が添加されることにより高くなっている。コアガラス2の屈折率分布は、外周面から中心に向う程比屈折率差Δが大きくなり、コアガラス2の中心で比屈折率差Δが最大(Aレベル)となるグレイデッドインデックス(GI)と、コアガラス2の屈折率がほぼ一定値であるステップインデックス(SI)とがある。例えば、コアガラスの外周の比屈折率差Δは純シリカ対比でゼロ(Bレベル)である。クラッド層3の屈折率は、フッ素が添加されることにより屈折率が低くなっている。クラッド層に対するコアガラス比屈折率差は3.7%以上である。本発明のPCF心線の開口数は0.40以上であることが好ましい。
クラッド層3の樹脂としては、コアガラス2に対して屈折率が低く、紫外線等の活性エネルギー線で硬化することが可能であり、さらにはこの樹脂組成物を硬化することによって機械的強度があり、可撓性を有し、かつ透明性に優れた硬化物が得られる樹脂であることが必要である。
このような樹脂には、(a)分子内にフッ素原子を含有する(メタ)アクリレート単量体または重合体、(b)(メタ)アクリレート単量体または重合体、(c)コア材と化学結合を形成するカップリング剤、および(d)光重合開始剤から成る樹脂組成物を用いることが好ましい。
成分(a)の分子中のフッ素原子数または成分を変えることや樹脂組成物中の成分(a)の濃度を変えることにより、望ましい屈折率を得ることができる。分子内にフッ素原子を含有する(メタ)アクリレート単量体(a1)としては、下記化学式(A)の物質や、2個以上の不飽和結合を有するものとして化学式(B1)乃至(B3)の物質が挙げられる。
化学式(A)
Figure 0005521480
化学式(B1)
Figure 0005521480
化学式(B2)
Figure 0005521480
化学式(B3)
Figure 0005521480
フッ素原子を含有する(メタ)アクリレート重合体(a2)として、例えば数平均分子量が5万〜500万(スチレン換算)の下記化学式(C)で示されるような、エステル側鎖不飽和結合を有する(メタ)アクリレート共重合体を挙げることができる。
化学式(C)
Figure 0005521480
[式中、R1およびR2はそれぞれ水素またはメチル基、Rfはフルオロアルキル基、Rxは不飽和結合を有する炭化水素基を表す。]
Rx基としては、ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基、内部オレフィン等を挙げることができる。
Rf基としては、−(CH)a−(CF)b−CF
[式中、aは1または2、bは2〜6である。]
を例示できる。
(メタ)アクリレート単量体(b)としては、架橋性、即ち2個以上の不飽和結合を有するものとして、例えば次の化合物が挙げられる:
1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリグリセロールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート。
カップリング剤(c)としては、例えば、次の化合物が挙げられる:
トリメトキシビニルシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ジメチルエトキシビニルシラン等。
また、分子内に2個以上の不飽和結合を持つものとして、例えば、次の化合物が挙げられる:
ジエトキシジビニルシラン、ジメトキシジビニルシラン、ジメタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等。
光重合開始剤(d)としては、紫外線照射により容易にラジカルを発生する化合物が望ましく、次の化合物が挙げられる:
ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、α,α′−アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン。
上述の構成の樹脂組成物を樹脂液とし、この樹脂液をコアに塗布してさらに紫外線を照射してクラッド層3を製造する形態が好ましい。樹脂液の塗布方法は、ダイスコーティング方式とすることが好ましい。
樹脂被覆層5は、耐熱性の高い熱可塑性樹脂からなる樹脂組成物により形成される。熱可塑性樹脂としては、例えば、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等が挙げられる。または、ウレタンアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂にエポキシアクリレート樹脂やポリエステルアクリレート樹脂等を配合した樹脂などの紫外線硬化型樹脂でも良い。
前記PCF心線1において、コアガラス2のコア径d1を50〜100μm、かつクラッドに対するコアの比屈折率差を3.7%以上とすることで、半径2mmに曲げたときの波長850nmの光の伝送損失増加量を0.4dB/10ターン以下とすることができる。これにより、一般の家庭やオフィス等でこのPCF心線を含むUSBケーブルやHDMIケーブルを使用することができる。
さらに、クラッド層の厚さを20μm以上とすることで、−40〜85℃の温度変化による波長850nmの光の伝送損失増加量を0.3dB以下とすることができる。
クラッド層が薄い場合はマイクロベンドロスが大きくなり、周囲温度の変化による伝送損失増加が大きくなると考えられる。ここで、温度変化による伝送損失の増加は、試験品が置かれた雰囲気の温度を、室温→80℃→−45℃→室温と変化させるヒートサイクルを10回繰り返した後の伝送損失の増加である。80℃と−45℃で2〜4時間保持し、温度変化させるときの変化率は1℃/分とする。コア径が100μmであるときにクラッド層の厚さを20μmとすると、クラッド径/クラッド径の比が最小値1.4となる。
クラッド層の厚さが厚い程、コアの中心がクラッドの中心からずれる量も大きくなる。PCF素線を他のPCF素線またはその他の光ファイバと接続するときには、クラッドの外周が一致するように接続する。そのときにクラッドの中心からコアの中心がずれていると、コアどうしがずれて接続される。そうなるとコアを伝わる光が接続箇所で漏れてしまい接続損失が大きくなる。クラッドの厚さが37.5μm以下であるとコア中心がクラッド中心からずれる量が小さく、波長850nmの光の接続損失を実用的に問題ない範囲(0.5dB以下)とすることができる。したがって、クラッド層の厚さを37.5μm以下とすることが好ましい。コア径が50μmであるときにクラッド層の厚さを37.5μmとすると、クラッド径/コア径の比が最大値2.5となる。
光ファイバを長期間曲げた状態に置くと静疲労により破断するおそれがある。USBケーブルやHDMIケーブルは曲げた状態で置かれることも多い。したがって、それらのケーブルに使用されるPCF素線は、曲げた状態で長期間置かれても静疲労破断の確率が低いことが望まれる。本発明のPCF素線は破断確率が10−6(1ppm)以下であることが好ましい。
破断確率Fは静疲労係数(n値)から下記に示す計算式にて求めることができる。
F=1−exp(X)
X=−Np・L・m/(n−2)・(σs/σp)・(ts/tp)

Np:ファイバ製造時の破断頻度
L :布設長
m :クラック数分布NがWeibull分布にしたがうとしたときのWeibull分布係数
σs:布設時のコアの歪み
σp:ファイバ製造時のスクリーニング時のコアの歪み
ts:保証期間
tp:ファイバ製造時のスクリーニングの負荷時間

Xが小さいときは、F=−Xと近似できる。
F=Np・L・m/(n−2)・(σs/σp)・(ts/tp)∝(σs/σp)∝ σs
n値は、以下の方法から求められる。
(1)半径の異なる数種類のマンドレルにPCF素線を1mずつ巻きつけて放置する。マンドレル径は、例えば、1.6mm、1.8mm、1.9mm、2.0mmとする。サンプル数は、各径のマンドレルで例えば15とする。各サンプルのPCF素線が破断するまでに要した時間を測定する。
(2)破断時間の中央値(50%のサンプルが破断する時間tf)を求める。サンプル数を15とした場合は、8番目に破断したサンプルの破断時間がtfとなる。
(3)下記計算式を用いて、マンドレルの径T、PCFのガラス径(コア径d1)およびクラッド径d2からガラス(コア層)にかかる歪みを算出する。
歪み={(ガラス部外周の巻径x)−(ガラス部中心の巻径y)}/(マンドレル径T+クラッド径d2)=(ガラス径d1)/(マンドレル径T+クラッド径d2)
(4)図3に示すように、log歪み対logtfをプロットしてグラフの傾きを求める。この傾きに−1を乗じたものがn値となる。
n値の調整は下記のように行える。
(1)クラッド層から非硬化成分を除去する。
(2)線引き時に徐冷する。
(3)コアをカーボンコートしてからその外周にクラッドを形成する。
クラッド層を形成する樹脂組成物には、耐熱性向上などのために下記化学式(1)で表される物質などの非硬化成分が含まれることがある。
化学式(1)
Figure 0005521480
クラッドに上記化学式などの非硬化成分が含まれると静疲労係数向上の妨げとなることが分かった。したがって、クラッドに上記化学式の物質などの非硬化成分を含めないことが好ましい。
PCF素線を線引きする方法は下記の様に行う。
先ず、ガラス母材を加熱して軟化させ所定の径に線引きする。この部分がコアとなる。次に、コアに液状のクラッド材料を塗布する。クラッド材料を入れたダイスにコアであるガラスファイバを通すことでコア外周にクラッド材料を塗布できる。続いてクラッド材料を硬化させる。上記クラッド材料は紫外線を照射することで硬化する。
上記ガラス母材を軟化させるためにガラス母材を1千数百℃〜2千℃近くまで加熱する。線引きされたガラスファイバは空冷されて急速に数十℃まで冷却される。このとき、線引きされた光ファイバの冷却速度を遅くする。つまり徐冷するとガラスファイバの表面の微小な傷をさらに縮小することができ、PCFの静疲労係数を30以上とすることができる。ここでガラスファイバを徐冷する例に、筒状の容器に冷却途中のガラスファイバを通過させることが挙げられる。この容器を500℃〜1500℃の温度として、ガラスファイバが急速に冷却されないようにしても良く、特に温度管理しなくても良い。
ガラスファイバがこの容器に入る時の温度(入線温度)と出る時の温度(出線温度)の差を前記ガラスファイバが前記容器を通過するのに要した時間で除した値を徐冷速度とする。前記容器がない状態で前記入線温度から前記出線温度までガラスファイバが冷却されるときの冷却速度よりも前記徐冷速度が小さい場合、ガラスファイバが徐冷されたと言える。
ガラスファイバをカーボンコートした後に、その外周にクラッドを形成すると静疲労係数を300程度まで大きくすることができる。ガラスファイバをカーボンコートする例として、線引き直後のガラスファイバを、原料ガスを入れた反応炉に通すことが挙げられる。原料ガスがガラスファイバの熱により熱的化学気相析出法(熱CMD法)により反応し、ガラスファイバ表面に炭素層がコーティングされる。原料ガスは、エチレン、アセチレン、クロロホルム等の炭化水素、ハロゲンカーボン炭化水素を用いる。シラン系ガスとしては、SiH、SiHCl 、SiCl 等のケイ素、水素、ハロゲン等から成る化合物を混合させても良い。
製造されたPCF素線にETFEなどの樹脂被覆層を押し出し被覆するか、または紫外線硬化型の樹脂を被覆するなどしてPCF心線ができる。
本発明のPCF心線は、さらにPVCのチューブに入れるなどして光ケーブルとすることができる。PCF心線が1本または複数本チューブに入れられ、PCF心線とチューブとの間に介在物がないルース構造の光ケーブルでも良い。また、PCF心線の周囲にケブラー(登録商標)などの抗張力繊維を添わせてその周囲にチューブで外被を形成した光ケーブルでも良い。さらに、光ケーブルの周囲に電線を配置して一体化した光電気複合ケーブルに使用することもできる。
本発明のPCF素線およびPCF心線の実施例として、コアガラス2のコア径d1を50μm、80μm、100μm、クラッド径d2を120μm、125μm、150μmとして、この組み合わせにより表1に示す実施例1〜5とした。一方、比較例として、コア径d1を50μm、80μm、200μmの3通り、クラッド径d2を80μm、110μm、150μm、230μmの4通りとして、その組み合わせにより比較例1〜4とした。
実施例1〜5および比較例1〜4のPCF心線はPCF素線の外の樹脂被覆層にETFEを押出し被覆して500μmの径とした。比較例5はコア、クラッドともガラス(シリカ)であり、クラッドの外周にはウレタンアクリレート系の樹脂を被覆して250μmの光ファイバ素線とした。さらに、ETFE層を被覆して外径500μmの光ファイバ心線とした。
クラッドに対するコアの比屈折率差(%)を測定した。この比屈折率差から出射NAを算出した。
各実施例ともコアには石英(純シリカ)にゲルマニウム(Ge)を添加したものを使用した。Geの添加により純シリカよりコアの屈折率が高い。クラッドにはフッ化アクリレート系樹脂を使用したので、クラッドの屈折率は純シリカの屈折率よりも低い。実施例5は実施例1〜4よりもGeの添加量を少なくして、コアの屈折率を低くした。クラッドの材料は実施例1〜5とも同じである。
比較例1〜4では、コアは実施例1〜4と同じである。これらの比較例ではクラッド材料のフッ素濃度を低くして、実施例よりも屈折率を高くした。この結果、各比較例は各実施例よりもクラッドに対するコアの比屈折率差が小さい。比較例5はクラッドが純シリカであり、他の例のクラッドよりも屈折率が高く、コアのクラッドに対する比屈折率差が小さい。
実施例2および実施例4のクラッドの材料は比較例1〜4のクラッドの材料から化学式(1)の物質を除去したものである。これにより静疲労係数が22となり比較例1〜4の18に比べて大きくなっている。
化学式(1)
Figure 0005521480
実施例3および実施例5では、PCF心線のコアを製造時に徐冷した。この徐冷は光ファイバの温度が2000℃から200℃になる間の冷却速度を900℃/秒とした。コアの徐冷とクラッド材料(実施例2および実施例4と同様)との組み合わせにより静疲労係数(n値)を30とすることができた。
実施例1のPCF心線は、実施例3、実施例5と同様なコア、クラッド構成とし、さらにコアをカーボンコーティング(厚さ5nm)した。これらにより静疲労係数(n値)を100とすることができた。
(静疲労係数および破断確率)
静疲労係数(n値)は上述の方法により求めた。また、半径2mm(直径4mm)のマンドレルにPCF素線を10ターン巻き付けて1分間保持した後、一旦伸ばしてから再度巻き付けて、1分間保持した。この工程を100回繰り返した場合に、コアガラス2が1回破断する確率をn値から求めた。破断確率が10−6以下であれば合格、10−6より大きければ不合格と判断した。
破断確率と曲げ半径との関係を図4に示す。
図4に示すように、コア径が100μmでn値が22である実施例4では曲げ半径2mmに1分間100回置いたときの破断確率が約1ppmとなる。コア径が80μmでn値が30である実施例3はさらに破断確率が小さい。コア径が50μmである実施例2はn値が22であるが、コア径が小さいことにより実施例4よりも破断確率がさらに小さい。これらから明らかなように、コア径が50〜100μmであるPCF素線の破断確率を1ppm以下とするにはn値を22以上とすると良い。
(曲げ損失増加量)
半径2mmのマンドレルにPCF素線を10ターン巻き付けて、巻き付ける以前との伝送損失の差をとって曲げ損失増加量とした。信号光の波長は850nmとしカットバック法で伝送損失を求めた。伝送システムの構成上、10ターンでの曲げ損失が1dB以下であることが要求される場合があるので、曲げ損失は1dB/10ターン以下を合格、それより大きい場合を不合格とした。
(許容曲げ半径)
半径2mmの曲げ半径で上述の破断確率および曲げ損失増加量とも合格のものを、許容曲げ半径2mmを合格するものとした。表には○で示す。破断確率または曲げ損失増加量の一方でも合格でないものは許容曲げ半径2mmを合格しないものとした。表には×で示す。
(温度変化後伝送損失増加量)
PCF心線を1140デニールのケブラー4本を添わしてPVCのチューブで被覆して外径2mmの光ケーブルとした。この光ケーブルを−40℃〜85℃のヒートサイクルにかけた。−40℃と85℃での保持時間は4時間とし、温度変化は1℃/分とした。ヒートサイクルにかける前と10サイクルのヒートサイクルにかけた後の伝送損失の差を温度変化後伝送損失増加量とした。信号光の波長は850nmとした。
(接続損失)
PCF心線にコネクタを取り付けて同種のPCF心線を接続し、接続箇所での光信号の損失を測定して接続損失とした。信号光の波長は850nmとした。接続部分ではPCF心線から樹脂被覆層を除去してコアおよびクラッドを端面で接触させた。
実施例1〜5および比較例1〜3のPCF心線の測定結果を表1に示す。
Figure 0005521480
表1に示すように、半径2mmに曲げたときの曲げ損失の増加分は、実施例1〜5では0.10〜0.40dB/10ターンであり、目標値である1dB/10ターンより小さく実用的に問題のない範囲であった。それに対して比較例では、半径2mmに曲げたときの曲げ損失の増加分が1dB/10ターン以上と大きく、システム上問題となる場合がある。2mmという極小さな曲げ半径に曲げた場合、クラッドがガラスであると(比較例5)曲げ損失増加量が非常に大きく実用に耐えない。
クラッドがプラスチックであるとクラッドがガラスであるものよりも曲げ損失増加量が小さい。しかし、クラッドに対するコアの比屈折率差が小さいと比較例のように曲げ損失増加量が十分小さくならない。コア径が大きいと曲げ損失増加量は大きくなるが、PCF素線における曲げ損失増加量の要因はコアとクラッドとの比屈折率差が支配的であることが実施例および比較例から分かる。
温度変化による伝送損失の増加量は、実施例1〜5では0.02〜0.08dB/100mと実用上問題のない範囲であった。比較例2および比較例3が温度変化後伝送損失増加量が大きく不良であるが、温度変化によりマイクロベンド損失が大きいものと考えられる。これは、クラッドの厚さが15μmと薄いことが原因と考えられる。比較例1はコア径が200μmと大きく、この場合はクラッドが15μmと薄くても温度変化によるマイクロベンド損失増加量が大きくないと考えられる。本実施例のように、コア径が50〜100μmである場合は、クラッドの厚さが厚い程温度変化による伝送損失の増加量が小さく好ましいと考えられる。
実施例1〜5では接続損失が0.5dB以下と実用上問題のない範囲であった。比較例4では接続損失が3.2dBと大きいが、クラッドが厚過ぎることが原因と考えられる。クラッドが厚いとコアの中心がクラッドの中心からずれる量が大きくなる。PCF素線の接続時はクラッド外周が一致するように接続するので、接続されるそれぞれのPCF素線でコアの中心がずれていると接続箇所で導波路に段差ができる。これにより、一方のPCFのコアを伝わってきた光の一部が他方のコアに入射されず接続損失が大きくなるものと考えられる。本実施例のように、コア径が50〜100μmである場合は、クラッドの厚さが37.5μm以下であると接続損失が小さいが、それよりも厚くなると急激に接続損失が大きくなる。
以上より、本発明のPCF心線(コア径50〜100μm)において、クラッドの厚さが20〜37.5μmであるのが好ましい。クラッド径/コア径の比では、1.4〜2.5であるのが好ましい。クラッドの厚さと温度変化による伝送損失の増加量との関係、およびクラッドの厚さと接続損失との関係を図5に示す。上記範囲を外れると温度変化による伝送損失増加または接続損失が急激に増加する。
USBケーブルやHDMIケーブルなどの機器間配線用ケーブルとして使用するには許容曲げ半径が2mmであることが長期信頼性の点で好ましい。実施例1〜5は許容曲げ半径を2mm以下とすることができる。比較例1〜5では許容曲げ半径が2mm以上となり長期信頼性の点で好ましくない。特にコア径が200μmと大きな比較例1やクラッドがガラスである比較例5は、曲げ半径2mmとすると比較的短時間で破断してしまうので好ましくない。
実施例1〜5および比較例1〜5のPCF素線について、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)との結合効率を以下に述べる。
PCF素線の端面をVCSELの発光面に押し当てて、VCSELからPCFに光を照射して3mの長さのPCFを伝搬した光の強度を測定した。比較例1のPCF素線の測定値を0dBとしたところ、実施例1〜5のPCF素線では3.5dB以上であった。本発明のPCF心線はVCSELに結合して使用する場合に、結合効率が良かった。比較例2〜4では結合効率が−0.2dB程度であり、比較例1に比べてやや結合効率が悪かった。これはコア径がやや小さいことが原因と考えられる。比較例5では−7dBと結合効率が悪かった。これはコア−クラッド間の比屈折率差が小さいことが原因と考えられる。VCSELとの結合効率の要因としては、コア−クラッド間の比屈折率差がコア径よりも支配的であることが分かる。
実施例1〜5のPCF心線の伝送帯域を調べた。コアがGI型の実施例1〜4では伝送帯域が18Gbps/100mと広帯域であった。コアがSI型の実施例5では16Gbps/2.5mとケーブル長が短いと実用上十分な伝送帯域であった。
1…PCF心線、2…コアガラス、3…クラッド層、4…PCF素線、5…樹脂被覆層

Claims (4)

  1. 石英ガラスからなるコアガラスの外周に、該コアガラスより屈折率の低い樹脂からなるクラッド層を形成したプラスチッククラッド光ファイバ素線に、熱可塑性樹脂からなる被覆層を形成したプラスチッククラッド光ファイバ心線であって、
    前記コアガラスのコア径が50〜100μmであり、
    前記クラッド径が前記コア径の1.4〜2.5倍であり、
    前記コアガラスと前記クラッド層の比屈折率差が3.7%以上であり、
    半径2mmのマンドレルに10ターン巻き付けて1分間保持した後一旦伸ばしてから再度巻き付けて1分間保持する工程を100回繰り返した場合に、前記コアガラスが破断する確率が10 −6 以下であり、
    半径2mmのマンドレルに10ターン巻き付けた場合のカットバック法で求めた波長が850nmの信号光の伝送損失と巻き付ける以前の伝送損失との差が1dB以下であることを特徴とするプラスチッククラッド光ファイバ心線。
  2. 半径2mmのマンドレルに10ターン巻き付けた場合のカットバック法で求めた波長が850nmの信号光の伝送損失と巻き付ける以前の伝送損失との差が0.4dB以下であることを特徴とする請求項1に記載のブラスチッククラッド光ファイバ心線。
  3. 前記プラスチッククラッド光ファイバ素線の静疲労係数が22以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のプラスチッククラッド光ファイバ心線。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のプラスチッククラッド光ファイバ心線を内蔵したことを特徴とする光ファイバケーブル。
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