JPH11326324A - 間接重合標識抗体およびその製造方法 - Google Patents

間接重合標識抗体およびその製造方法

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JPH11326324A
JPH11326324A JP10125004A JP12500498A JPH11326324A JP H11326324 A JPH11326324 A JP H11326324A JP 10125004 A JP10125004 A JP 10125004A JP 12500498 A JP12500498 A JP 12500498A JP H11326324 A JPH11326324 A JP H11326324A
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修行 重藤
Kimimasa Miyazaki
仁誠 宮崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出対象物の濃度が低くても、検出を可能に
する高感度の間接標識重合抗体を提供することを目的と
する。 【解決手段】 本発明による間接重合標識抗体は、多官
能性試薬を介して重合し、かつジスルフィド結合によっ
てタンパク質と結合した抗体からなる重合抗体コンジュ
ゲートが、シアニン系色素、例えば次式(ただし、R1
およびR2は水素またはアルキル基、Xはハロゲン、M
は水素またはアルカリ金属、nは1〜4の整数を示
す。)で示される色素で標識されたものである。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重合した抗体にタ
ンパク質を結合させたタンパク質複合体をシアニン系色
素で標識した間接重合標識抗体とその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】抗体を色素で標識した色素標識抗体は、
試料液中に含まれる抗原と特異的に反応し、かつ視認性
があるため、例えば、免疫学的抗原抗体反応を利用し
て、試料液中に含まれる検体の検出を行う免疫センサに
使用され、各種医療機関での診断に活用されている。抗
体を標識する色素としては、高いモル吸光係数を有し、
反応性の高いシアニン系色素が使用される場合が多い
(Bioconjugate Chemistry V
OL.4 No.2,pp105−111,1993)。
【0003】このようなシアニン系色素は、その官能基
が抗体のアミノ基またはカルボキシル基と反応して共有
結合し、1分子の抗体に対して20〜50分子の前記色
素が結合する。このようにして作製されたシアニン系色
素標識抗体は、一般に視認性がよく、例えば免疫クロマ
トグラフィーに導入されて、妊婦の尿中にのみ存在する
ヒト絨毛性ゴナドトロピン等の微量成分を検出するのに
有効に用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】通常、抗体には、数百
から数千個のアミノ基またはカルボキシル基が存在す
る。しかし、抗体は3次元の立体構造を有するため、こ
れらの中で反応に関与できるのは50個程度であると考
えられ、1分子の抗体に対して、色素50分子が結合す
るのが限界であった。また、1分子の抗体は、抗原と反
応する部位が2カ所と少ないため、抗原との結合感度が
あまり高くなかった。
【0005】そのため、この色素標識抗体を免疫センサ
等に利用した場合、その感度に限界があり、試料液中に
含まれる検出対象物(抗原)の濃度が低いと、その検出
が困難になる問題があった。本発明は、上記課題に鑑
み、検出対象物の濃度が低くても、検出を可能にする高
感度の間接標識重合抗体およびその製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による間接重合標
識抗体は、多官能性試薬を介して重合し、かつジスルフ
ィド結合によってタンパク質と結合した抗体からなる重
合抗体コンジュゲートが、式(1)〜(4)のいずれか
で示されるシアニン系色素で標識されたものである。
【0007】
【化5】
【0008】
【化6】
【0009】(ただし、R1およびR2は水素またはアル
キル基、Xはハロゲン、Mは水素またはアルカリ金属、
nは1〜4の整数を示す。)
【0010】抗体を重合した重合抗体は、抗原と反応す
る部位を多数有する多価抗体であるため、通常の2価の
抗体に比べて抗原との結合感度が優れている。また、上
記重合抗体にタンパク質を結合させると、シアニン系色
素が結合できる面積が広がるため、重合抗体コンジュゲ
ートに結合する色素の数は多くなる。その結果、得られ
る間接重合標識抗体は、視認性が優れる。
【0011】したがって、本発明による間接重合標識抗
体を、例えば、免疫クロマトグラフィーに用いれば、測
定対象物(検体)の濃度が低い場合でも、検体を高感度
に検出できる。また、その高感度から、本発明の間接重
合標識抗体は、バイオセンサーにも適用可能である。
【0012】また、本発明による間接重合標識抗体は、
前記シアニン系色素のスクシンイミジル基由来のアシル
炭素と前記重合抗体コンジュゲートのアミノ基由来の窒
素とが共有結合することにより、前記色素の骨格が重合
抗体コンジュゲートに結合している構成であるのが好ま
しい。本発明の間接重合標識抗体における抗体の重合度
は、通常、2〜50の範囲であるのがよい。
【0013】本発明による間接重合標識抗体の製造方法
は、中性または弱アルカリ性のリン酸緩衝液中で多官能
性試薬を用いて抗体を重合させる工程、中性または弱ア
ルカリ性のリン酸緩衝液中でタンパク質を還元する工
程、前記重合された抗体と前記還元されたタンパク質を
反応させて重合抗体コンジュゲートを形成する工程、式
(1)〜(4)のいずれかで示されるシアニン系色素と
前記重合抗体コンジュゲートを反応させて前記重合抗体
コンジュゲートを標識する工程を含む。
【0014】また、中性または弱アルカリ性のリン酸緩
衝液中で、多官能性試薬を用いて抗体を重合させる工
程、中性または弱アルカリ性のリン酸緩衝液中でタンパ
ク質を還元する工程、式(1)〜(4)のいずれかで示
されるシアニン系色素と前記還元されたタンパク質を反
応させてタンパク質を標識する工程、および前記重合さ
れた抗体と表紙記されたタンパク質を反応させる工程を
含む構成であってもよい。いずれの方法であっても、リ
ン酸緩衝液のpHは、7.0〜8.0の範囲が好まし
い。
【0015】本発明の間接重合標識抗体に用いることが
できる抗体は、特に制限されず、その由来やサブクラス
等に関係なく使用できる。例えば、イムノグロブリン
(Ig)として、マウスIgG、マウスIgM、マウス
IgA、マウスIgE、ラットIgG、ラットIgM、
ラットIgA、ラットIgE、ラビットIgG、ラビッ
トIgM、ラビットIgA、ラビットIgE、ヤギIg
G、ヤギIgM、ヤギIgE、ヤギIgA、ヒツジIg
G、ヒツジIgM、ヒツジIgA、ヒツジIgE等が挙
げられる。これらの抗体は、市販品として入手しても、
直接その動物から採取してもよい。
【0016】多官能性試薬には、抗体と結合可能な官能
基(スクシンイミジル基、ピリジルジスルフィド基等)
を同一分子内に2つ以上有する試薬が挙げられる。例え
ば、式(5)で示されるジチオスルホスクシンイミジル
プロピオネート、式(6)で示されるビス(スルホスク
シンイミジル)スベレート、式(7)で示されるジスク
シンイミジルタートレート、式(8)で示されるエチレ
ングリコールビス(スクシンイミジルスクシネート)、
式(9)で示されるN−スクシンイミジル−3−(2−
ピリジルジチオ)プロピオネート等がある。
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】重合抗体に結合するタンパク質は、抗体と
しての機能を発揮しないタンパク質であればよい。ま
た、水溶性に富むものであればより好ましい。例えば、
血清由来のアルブミン等は、抗体の反応を阻害しないう
えに、高い水溶性を有しているので好適である。
【0020】式(1)または式(2)で示されるシアニ
ン系色素は、肉眼で確認することが容易な赤色系統の色
素である。式(1)で示される色素は、共役炭素の数が
少なく、水溶性に富んでいる。式(2)で示される色素
は、強い赤色の色素であり、肉眼で最も確認しやすい。
また、機械で確認するセンサー等の場合は、赤色に限定
されることがなく、式(3)または式(4)に示される
ような青色系統の色素であってもよい。式(3)または
式(4)で示される色素は、長波長領域に吸収を持つた
め、不純物の影響を受けにくい。式(1)〜(4)にお
いて、Xで示されるハロゲンとしては、例えば、フッ
素、塩素、臭素およびヨウ素が挙げられる。また、Mで
示される金属としては、リチウム、ナトリウムおよびカ
リウム等が挙げられる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、式(2)で示されるシア
ニン系色素の合成経路の一例を示す。
【0022】
【化9】
【0023】まず、ヒドラジノベンゼンスルホン酸(1
0)とイソプロピルメチルケトンとを酸性溶媒に溶解し
加熱することによってインドレニウムスルホネート(1
1)を作製する。そして、インドレニウムスルホネート
(11)のアルコール溶液に金属水酸化物飽和のアルコ
ール溶液を加えることによって、インドレニウムスルホ
ネートの金属塩(12)を得る。次に、前記金属塩(1
2)の有機溶媒溶液にハロゲン化アルキル酸を加えて、
加熱してカルボキシアルキルインドレニウムスルホネー
トの金属塩(13)を得る。ハロゲン化アルキル酸の炭
素数は、水への溶解性を考え、1〜4が好ましい。そし
て、前記金属塩(13)とオルトギ酸エチルを塩基性有
機溶媒に溶解し、加熱することによってカルボン酸誘導
体(14)を作製し、最後に、カルボン酸誘導体(1
4)の有機溶媒溶液中に、ヒドロキシコハク酸イミド
と、縮合剤としてジシクロヘキシルカルボジイミドとを
加えて攪拌することにより、式(2)で示されるシアニ
ン系標識色素を得る。
【0024】式(1)で示されるシアニン系色素を合成
するには、オルトギ酸エチルの代わりに、N−カルボキ
シエチル−3,3−ジメチルインドレニンを用いる。ま
た、式(3)または(4)で示されるシアニン系色素を
合成するには、それぞれテトラメトキシプロパンまたは
グルタコンアルデヒドテトラメチルアセタールを用い
る。
【0025】なお、式(1)〜(4)、式(13)およ
び式(14)で示される各化合物に含まれるハロゲンと
しては、例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素があげられ
る。また、式(1)〜(4)および式(12)〜(1
4)で示される各化合物に含まれる金属としては、例え
ばリチウム、ナトリウム、カリウムなどがあげられる。
【0026】以下に、多官能性試薬による抗体の重合反
応のメカニズムを説明する。
【0027】
【化10】
【0028】まず、式(15)に示すように、抗体に対
し、多官能性試薬(スクシンイミジル基を2つ以上有す
るジチオビス(スルホスクシンイミジルプロピオネー
ト)を配合すると、式(16)に示すように前記試薬の
一つのスクシンイミジル基のエステル結合部分に、抗体
のアミノ基が接近する。そして、式(17)に示すよう
に、前記アミノ基と前記エステル結合部分とが反応し、
前記アミノ基から水素原子が1個奪われる。そして、こ
のアミノ基から脱離した水素原子は、前記スクシンイミ
ジル基のスクシンイミドと結合する。スクシンイミドは
ヒドロキシスクシンイミドとなってスクシンイミジル基
から脱離し、これと同時に、前記スクシンイミジル基の
残りの部分と、前記水素原子が一個奪われたアミノ基と
がアミド結合を形成し、このアミド結合によって前記試
薬と前記抗体とが結合する。
【0029】前記試薬の他のスクシンイミジル基におい
ても前記と同様の反応が起き、式(18)に示すよう
に、前記試薬と他の抗体とがアミド結合により結合す
る。この反応を繰り返すことにより抗体が重合される。
なお、スクシンイミジル基を有するシアニン系標識色素
と、アミノ基を有する抗体の結合反応のメカニズムも上
記と同様である。
【0030】
【実施例】以下に、具体的な実施例を挙げて、本発明を
より詳細に説明する。 (1)重合抗体の作製 10mg(6.667×10-5mmol)のマウスIg
Gを、1mlのリン酸緩衝液(以下、PBS溶液とい
う。)に溶解した。この後、35℃で攪拌しながら、ジ
チオスルホスクシンイミジルプロピオネート(以下、D
TSSPという。)のPBS溶液0.1mlを滴下し
た。滴下したDTSSPのPBS溶液中には、4.05
7mg(0.006667mmol、100等量)のD
TSSPが含まれていた。この後、35℃で30分間攪
拌した後、セファロースゲル(商品名:セファデックス
G25Mカラム)を用いて濾過し、約6mlの多量化I
gG(IgGagg.)のPBS溶液を得た。そして、
多量化IgGのIgG1分子の濃度[IgGagg.]
を次のように計算して求めた。
【0031】得られた溶液を0.5ml取り、280n
mでの吸光度を測定した結果、吸光度は、2.69であ
った。観測された280nmにおける吸光はIgGに由
来するため、求める[IgGagg.]は次のようにな
る。ただし、IgGの280nmにおけるモル吸光係数
を2.099×105とした。 [IgGagg.]=2.69/2.099×105
1.282×10-5(M)
【0032】(2)重合抗体コンジュゲートの作製 110mg(0.001667mmol、IgGに対し
て25等量)のウシ血清アルブミン(以下、BSAとす
る。)を5mlのPBS溶液に溶解し、これに77mg
のジチオスレイトールを加えて室温で30分間攪拌して
BSAを還元した。これをセファデックスG25Mカラ
ム(2.5×30cm)を用いてゲルろ過し、28ml
のBSA(SH活性)のPBS溶液を得た。これに
(1)で得られた重合抗体のPBS溶液6mlを加え、
4℃で一晩攪拌した後、この溶液をセファロースゲル
(商品名:セファクリルS300HRカラム)を用いて
ろ過し、50mlの重合抗体コンジュゲートのPBS溶
液を得た。
【0033】(3)間接重合標識抗体の作製 式(2)で示される色素(以下、SLIC3とする。)
350.2mg(0.34mmol、総タンパク量の2
00等量)を0.2mlのPBSに溶解し、これを
(2)で得られた重合抗体コンジュゲート溶液50ml
中にゆっくりと滴下した。ただし、式(2)におけるX
はヨウ素、Mはカリウム、炭素数nは2のものを用い
た。そして、4℃で20時間攪拌した後、セファデック
スG25Mカラム(2.5×30cm、2.5×150
cm)を用いてゲルろ過し、64mlの間接重合標識抗
体のPBS溶液を得た。得られた間接重合標識抗体のI
gG1分子あたりのSLIC3の分子数を次のようにし
て求めた。
【0034】得られた溶液の550nmにおける吸光度
を上記と同様にして測定した。吸光度は24.7であっ
た。重合抗体コンジュゲートは、550nmに吸収をも
たないので、観測された吸光は、重合抗体コンジュゲー
トに結合したSLIC3分子に由来するものである。従
って、SLIC3の濃度[SLIC3]は、次のように
求めることができる。ただし、SLIC3の550nm
におけるモル吸光係数を8.55×104とした。 [SLIC3]=24.7/8.55×104=2.8
89×10-4(M) よって、間接重合標識抗体のIgG1分子あたりに結合
したSLIC3の分子数は、以下のようになる。ただ
し、タンパク質と結合したIgG1分子の濃度[IgG
agg.]は10mg/64ml(1.042×10-6
M)とした。 [SLIC3]/[IgGagg.]=2.889×10-4
/1.042×10-6=277.3(個)
【0035】(4)間接重合標識抗体の評価 (3)で得られた間接重合標識抗体を免疫クロマトセン
サーに用い、間接重合標識抗体の凝集による発光度(感
度)を550nmにおける吸光度を測定することにより
調べた。図1は、免疫クロマトセンサーの概略構成を示
す斜視図である。ポリ塩化ビニル等のプラスチック製の
板状支持体1の上に、第1のガラスろ紙2、ニトロセル
ロース製の抗体固定用膜5および第2のガラスろ紙6
が、この順に配置されている。そして、第1のガラスろ
紙2の抗体固定用膜5に接する側の端部には、(3)で
得られた間接重合標識抗体を含浸させてあり、この部分
が標識抗体部3となっている。また、抗体固定用膜5の
所定の場所に、色素標識重合抗体と同じ抗原と反応する
抗体が吸着により固定化され、抗体固定化部4となって
いる。
【0036】このような構成の免疫クロマトセンサーを
用いての吸光度の測定は、例えば次のようにして行われ
る。図1の第1のガラスろ紙2の抗体固定用膜5に接す
る側と反対側の端部に試料液を滴下すると、クロマトグ
ラフィーの原理により、試料液は、第1のガラスろ紙2
から第2のガラスろ紙6へ向かって移動する。そして、
標識抗体部3において、試料液中の抗原に間接重合標識
抗体が結合する。そして、この標識抗体と結合した抗原
を含む試料液は、抗体固定化部4に移動し、ここで前記
抗原は固定化抗体と結合し、ここに固定される。残りの
試料液は抗体固定用膜5を移動し続け、第2のガラスろ
紙6に吸収される。吸光度は、抗体固定化部4に波長5
50nmの光(L1)を照射し、その反射光L2を測定
することによって求めた。
【0037】次に、色素に式(1)、(3)および
(4)で示されるシアニン系色素をそれぞれ用いる他
は、上記と同様にして、間接重合標識抗体を作製し、上
記と同様にして免疫クロマトグラフィーに導入して、そ
れぞれ430、640、720nmにおける吸光度を測
定した。ただし、式(1)、(3)および(4)中にお
けるXはヨウ素、Mはカリウム、炭素数nは2のものを
用いた。
【0038】比較例として、重合抗体コンジュゲートの
代わりに、抗体単体を用いた以外は、前記と同様の方法
により、色素標識抗体を作製し、これを免疫クロマトセ
ンサーに用い、上記と同様にして吸光度を測定した。
【0039】その結果、本発明の実施例による色素標識
重合抗体を用いた場合は、その吸光度は約0.8であ
り、比較例の色素標識抗体を用いた場合の吸光度は約
0.08であった。この結果から、本発明の実施例の色
素標識重合抗体の感度は、比較例の感度の約10倍であ
るといえる。
【0040】
【発明の効果】上記のように、本発明による間接重合標
識抗体は、抗原との反応部位を多数有しており、さらに
抗体1分子あたりの色素分子の標識数も多いことから、
高感度での免疫的検出が可能である。従って、例えば、
この間接重合標識抗体を免疫クロマトグラフィーに導入
すると、高感度のセンサを作製することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における免疫クロマトグラフ
ィーの概略構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 板状支持体 2 第1のガラスろ紙 3 標識抗体部 4 抗体固定化部 5 抗体固定用膜 6 第2のガラスろ紙 L1 照射光 L2 反射光

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多官能性試薬を介して重合し、かつジス
    ルフィド結合によってタンパク質と結合した抗体からな
    る重合抗体コンジュゲートが、式(1)〜(4)のいず
    れかで示されるシアニン系色素で標識された間接重合標
    識抗体。 【化1】 【化2】 (ただし、R1およびR2は水素またはアルキル基、Xは
    ハロゲン、Mは水素またはアルカリ金属、nは1〜4の
    整数を示す。)
  2. 【請求項2】 前記シアニン系色素のスクシンイミジル
    基由来のアシル炭素と前記重合抗体コンジュゲートのア
    ミノ基由来の窒素との共有結合により前記色素の骨格が
    重合抗体コンジュゲートに結合している請求項1記載の
    色素標識重合抗体。
  3. 【請求項3】 中性または弱アルカリ性のリン酸緩衝液
    中で多官能性試薬を用いて抗体を重合させる工程、中性
    または弱アルカリ性のリン酸緩衝液中でタンパク質を還
    元する工程、前記重合された抗体と還元されたタンパク
    質を反応させて重合抗体コンジュゲートを形成する工
    程、および式(1)〜(4)のいずれかで示されるシア
    ニン系色素と前記重合抗体コンジュゲートを反応させて
    前記重合抗体コンジュゲートを標識する工程を含むこと
    を特徴とする間接重合標識抗体の製造方法。 【化3】 【化4】 (ただし、R1およびR2は水素またはアルキル基、Xは
    ハロゲン、Mは水素またはアルカリ金属、nは1〜4の
    整数を示す。)
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