JPH11325763A - 積層式熱交換器及びその製造方法 - Google Patents

積層式熱交換器及びその製造方法

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JPH11325763A
JPH11325763A JP13486698A JP13486698A JPH11325763A JP H11325763 A JPH11325763 A JP H11325763A JP 13486698 A JP13486698 A JP 13486698A JP 13486698 A JP13486698 A JP 13486698A JP H11325763 A JPH11325763 A JP H11325763A
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flow path
plates
plate
laminated
heat exchanger
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JP13486698A
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Satoshi Matsumoto
松本  聡
Takashi Sawada
敬 澤田
Ryoichi Koga
良一 古閑
Takahito Ishii
隆仁 石井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信頼性と歩留まりの向上および低コスト化を
図る。 【解決手段】 流路または貫通孔をプレス加工によりス
リット状に形成した第1の流路プレート4、隔壁プレー
ト5、第2の流路プレート6及び同じ隔壁プレート5
を、この順に複数組積層して一体構造をなす積層式熱交
換器において、第1および第2の流路プレート4および
6の両面にロウ材となる鍍金を施すとともに、各プレー
トのバリ方向が一致するように積層し、密着した状態で
加熱することにより一体化接合を行う。これによって、
バリ同士の当接による接合部の密着性の悪化が回避され
るとともに、プレート間の接合が鍍金を用いたロウ付け
により確実に保証される。そして歩留まりに優れ、信頼
性の高い積層式熱交換器を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体として液体お
よび相変化を伴う気液2相流の熱交換に用いる積層式熱
交換器の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、熱交換器の小型・軽量化を目的と
して、図6に示すような積層式熱交換器が提案されてい
る。図6は積層式熱交換器の内部の構成が説明できるよ
うに、一部を分解して示したものである。
【0003】熱交換流体Aはエンドプレート41の入口
管42よりヘッダー43へ流入する。ヘッダー43は、
各プレート(第1の流路プレート44、隔壁プレート4
5、第2の流路プレート46、隔壁プレート45)を多
数積層することにより形成される空間で、出入口管と流
路を結んでいる。ヘッダー43に流入した熱交換流体A
は第1の流路プレート44に形成されたスリット状の流
路47に入る。流路47の側部には支持部48がある。
支持部48は一体化接合した際に内部の圧力を支える部
分となる。熱交換流体Aは流路47を流れて再びヘッダ
ー49に集められ、出口管50より流出する。一方、熱
交換流体Bは、入口管51よりヘッダー52に流入し、
第2の流路プレート46に形成されたスリット状の流路
53に入る。流路53の側部にも支持部54がある。流
路53を流れた熱交換流体Bはヘッダー55で集めら
れ、出口管56より流出する。熱交換流体A、Bの隔壁
となる隔壁プレート45には、積層時にヘッダー43、
49、52、55を形成する貫通孔が設けられている。
これらのプレートを、エンドプレート41および57の
間に、各プレート44、45、46、45の順で多数積
層し、熱交換流体A、Bが漏れないように完全に密着接
合することにより、積層式熱交換器を形成する。流路4
7を流れる熱交換流体Aは、上下に位置する2つの隔壁
プレート45を介して、流路53を流れる熱交換流体B
と熱交換を行うことになる。
【0004】このような積層式熱交換器の接合方法とし
ては、拡散溶接やロウ付け、特開平1−14595号公
報に開示されているような接着が用いられる。拡散溶接
は、真空内でプレート材質の融点より少し低い温度まで
昇温し加圧するもので、接触面の材料同士の拡散によっ
て一体化するものである。また、ロウ付けは、接合面に
母材よりも融点の低いロウ材を塗布し、その融点以上ま
で昇温するもので、溶融したロウ材の母材への拡散によ
って一体化するものである。一方、接着は接合面にエポ
キシ系等の接着剤をシルクスクリーンプロセスの印刷方
法により塗布し、加熱硬化処理を行うものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の積層式熱交換器では、以下のような課題が生
じている。
【0006】プレートの一体化接合を拡散溶接を用いて
行う場合、溶接時の加圧に極めて大きな荷重が必要とな
る。したがって、加圧のために大型な設備が必要とな
り、量産性に乏しく、低コスト化が困難となる。また、
接着を用いて行う場合、接合部の耐圧性や耐熱性等の信
頼性に乏しく、熱交換器の使用圧力や温度に著しい制限
がある。
【0007】さらに、ロウ付けを用いて行う場合、ロウ
材を塗布したプレート間の密着性が悪いと、接合部に隙
間が生じ、熱交換流体の漏れの原因となりやすい。例え
ば、流路プレートや隔壁プレートに設けられた流路やヘ
ッダーは、通常プレス加工により形成されるため、その
端部にはプレス方向に応じたバリが形成される。各プレ
ートを積層する際、接合部においてバリ同士が当接する
と、その密着性が著しく損なわれ、ロウ付け不良の原因
となりやすいという課題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、流路やヘッダーを形成された流路プレート
および隔壁プレートを積層する際、プレス加工により発
生するバリの突出方向が一致するように積層する。
【0009】したがって、各プレートを接合する際、バ
リ同士の当接による接合部の密着性の悪化が回避される
ため、信頼性の高い積層式熱交換器を提供することがで
きる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1は、スリット状
の穴を有する複数の流路プレートと、この複数の流路プ
レートの間に設けられ熱交換流体の隔壁をなす複数の隔
壁プレートとから前記熱交換流体の流路を形成した積層
式熱交換器であって、前記流路プレートおよび隔壁プレ
ートがプレス加工してなるものであり、さらにプレス加
工により発生するバリの突出方向が一致するように積層
するものである。
【0011】したがって、各プレートを積層して接合す
る際、バリ同士の当接による接合部の密着性の悪化が回
避されるため、信頼性の高い積層式熱交換器を提供する
ことができる。
【0012】本発明の請求項2は、スリット状の穴を有
する複数の流路プレートと、この複数の流路プレートの
間に設けられ熱交換流体の隔壁をなす複数の隔壁プレー
トとから前記熱交換流体の流路を形成した積層式熱交換
器であって、前記流路プレートおよび隔壁プレートがプ
レス加工してなるものであり、前記流路プレートの両面
に鍍金を施し、さらにプレス加工により発生するバリの
突出方向が一致するように前記各プレートを積層し、密
着した状態で加熱することにより接合を行うものであ
る。
【0013】したがって、請求項1の効果に加え、プレ
ート間の接合が鍍金を使用したロウ付けにより確実に保
証され、信頼性の高い積層式熱交換器を提供することが
できる。
【0014】本発明の請求項3は、スリット状の穴を有
する複数の流路プレートと、この複数の流路プレートの
間に設けられ熱交換流体の隔壁をなす複数の隔壁プレー
トとから前記熱交換流体の流路を形成した積層式熱交換
器であって、前記流路プレートおよび隔壁プレートがプ
レス加工してなるものであり、前記流路プレートおよび
前記隔壁プレートのバリの突出方向ではない面にペース
ト状のロウ材を塗布し、さらにプレス加工により発生す
るバリの突出方向が一致するように前記各プレートを積
層し、密着した状態で加熱することにより接合を行うも
のである。
【0015】したがって、プレート間の接合がペースト
ロウを使用したロウ付けにより確実に保証される。さら
に、比較的安価なペーストロウを使用するため、低コス
ト化が図れるとともに、各プレートのバリの突出してい
ない面にロウ材を塗布するため、塗布の均一性や印刷工
程におけるマスク等の治具のダメージが低減され、信頼
性の向上が実現される。
【0016】本発明の請求項4は、請求項3に加えて、
ペースト状のロウ材の塗布厚を流路プレートの板厚の1
0%以上とするものである。
【0017】この条件で製造することにより、バリによ
り接合部に形成される隙間に十分なロウ材が供給される
ため、接合部のボイドの発生を防止することができる。
【0018】本発明の請求項5は、請求項3に加えて、
ペースト状のロウ材の塗布幅を流路プレート各部の接合
幅の90%以下とするものである。
【0019】この条件で製造することにより、各プレー
トを積層する時に、塗布されたロウ材とバリとの接触を
回避することができる。したがって、積層時のバリによ
るロウ材の擾乱を低減し、塗布の均一性が保たれるた
め、接合の信頼性が向上される。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を用い
て説明する。
【0021】(実施例1)図1は本発明の実施例1の積
層式熱交換器の構成を示すものである。図1は積層式熱
交換器の内部の構成が説明できるように、一部を分解し
て示している。
【0022】熱交換流体Aはエンドプレート1に設置さ
れた入口管2よりヘッダー3へ流入する。ヘッダー3
は、各プレート4、5、6、5を積層したとき、各々に
設けた流路7、貫通孔3aおよび3bにより形成される
空間で、出入口管と流路を結んでいる。ヘッダー3に流
入した熱交換流体Aは第1の流路プレート4に形成され
たスリット状の流路7に入る。流路7の側部には支持部
8がある。この支持部8は積層した際に内部の圧力を支
える部分となる。流路7を流れた熱交換流体Aはヘッダ
ー9に集められ、出口管10より流出する。ヘッダー9
も同様に、各プレート4、5、6、5を積層したとき、
各々に設けた流路7、貫通孔9aおよび9bにより形成
される空間である。
【0023】一方、熱交換流体Bは、入口管11よりヘ
ッダー12に流入し、第2の流路プレート6に形成され
たスリット状の流路13に入る。流路13の側部には同
様に支持部14がある。流路13を流れた熱交換流体B
はヘッダー15で集められ、出口管16より流出する。
ここで、第1の流路プレート4には貫通孔12aおよび
15aが、隔壁プレート5には貫通孔12bおよび15
bが設けられており、積層時にヘッダー12、15を形
成する。これらのプレートを、4、5、6、5の順で多
数積層し、上下両面にエンドプレート1および17を積
層して完全に密着接合することにより、積層式熱交換器
を形成する。こうして、熱交換流体AとBとは外部に漏
れることなく、ヘッダーおよび流路を流れることが可能
となる。この時、流路7を流れる熱交換流体Aは、その
上下に位置する2つの隔壁プレート5を介して、流路1
3を流れる熱交換流体Bと熱交換を行うことになる。
【0024】次に、このような積層式熱交換器の製造方
法について具体的に説明する。図2は、図1に示した積
層式熱交換器の矢印CCにおける断面を示しており、積
層時のロウ材の塗布状態をわかりやすく示したものであ
る。
【0025】上下のエンドプレート1および17の間
に、ロウ材21および22に示す鍍金層を全面に施した
第1および第2の流路プレート4および6が、隔壁プレ
ート5を介して、順次積層されている。第1の流路プレ
ート4、第2の流路プレート6、隔壁プレート5への流
路7および13、貫通孔3a、3b、9a、9bの加工
は、量産性を考慮して、プレス加工により行われる。こ
のように流路や貫通孔が形成された第1および第2の流
路プレート4および6に対して、その表面に鍍金加工が
施される。さらに、全てのプレートは、図中に矢印で示
した方向にプレス加工により形成されたバリ方向が一致
するように、積層されている。
【0026】本実施例の鍍金は、ニッケルとリンを主成
分とし、リン成分の濃度を8〜14%とするものであ
る。これは通常、無電解鍍金法または電気鍍金法により
行われる。このとき、第1および第2の流路プレート4
および6、隔壁プレート5の材質としては、例えば、ス
テンレス系の材料が望ましい。
【0027】このように鍍金を施された各プレートを積
層し、密着した状態で加熱することにより一体化接合を
行う。このとき、プレス加工された各プレートが、その
バリ方向を一致させるように積層されているため、バリ
同士の当接による接合部の密着性の悪化が回避されると
ともに、プレート間の接合が鍍金を使用したロウ付けに
より確実に保証される。
【0028】したがって、流路または貫通孔をプレス加
工によりスリット状に形成した第1の流路プレート4、
隔壁プレート5、第2の流路プレート6を、4、5、
6、5の順に複数組積層して一体構造をなす積層式熱交
換器に対して、第1および第2の流路プレート4および
6の両面にロウ材となる鍍金を施すとともに、各プレー
トのバリ方向が一致するように積層し、密着した状態で
加熱することにより一体化接合を行うため、バリ同士の
当接による接合部の密着性の悪化が回避されるととも
に、プレート間の接合が鍍金を用いたロウ付けにより確
実に保証される。したがって、歩留まりに優れ、信頼性
の高い積層式熱交換器を提供することができる。
【0029】なお、各プレートの材質が脱酸銅等の銅系
材料である場合は、鍍金として例えば銀を主成分とした
ものを使用すればよい。
【0030】(実施例2)次に、本発明の積層式熱交換
器の製造方法の実施例2について説明する。なお、熱交
換器としての構成は、実施例1と同様であるため、ここ
では説明を省略する。図3は、図1に示した積層式熱交
換器の矢印CCにおける断面を示しており、積層時のロ
ウ材の塗布状態をわかりやすく示したものである。
【0031】上下のエンドプレート1および17の間
に、上面のみにロウ材を塗布した第1および第2の流路
プレート4および6が、同じく上面のみにロウ材を塗布
した隔壁プレート5を介して、順次積層されている。第
1の流路プレート4、第2の流路プレート6、隔壁プレ
ート5への流路7および13、貫通孔3a、3b、9
a、9bの加工は、量産性を考慮して、プレス加工によ
り行われる。さらに、全てのプレートは、図中に矢印で
示した方向に、プレス加工により形成されたバリ方向が
一致するように積層されている。
【0032】ロウ材としては、パウダー状のロウ材にバ
インダを配合させたペーストロウを用いる。ペーストロ
ウの塗布は、例えばシルクスクリーンプロセスの印刷方
法により、塗布用のマスクを用いて行う。本実施例で
は、第1の流路プレート4と略同一形状の開口部を有す
るマスクにより、第1の流路プレート4およびその下に
位置する隔壁プレート5の上面にロウ材23および24
を塗布する。ここで、ロウ材の塗布は、各プレートのプ
レス加工によるバリの突出方向とは異なる面(上面)に
対して行う。同様に、第2の流路プレート6と略同一形
状の開口部を有するマスクにより、第2の流路プレート
6およびその下に位置する隔壁プレート5の上面にロウ
材25および26を塗布する。このようにロウ材を塗布
された各プレートを積層し、密着した状態で加熱するこ
とにより一体化接合を行う。
【0033】したがって、プレート間の接合がペースト
ロウを使用したロウ付けにより確実に保証される。さら
に、比較的安価なペーストロウを使用するため、低コス
ト化が図れるとともに、各プレートのバリの突出してい
ない面にロウ材を塗布するため、塗布の均一性や印刷工
程におけるマスク等の治具のダメージが低減され、信頼
性の向上が実現される。
【0034】なお、ロウ付けによる接合性を十分に確保
するためには、ペーストロウを十分かつ均一に塗布する
必要がある。図4に示すように、第1の流路プレート4
および隔壁プレート5の下面には、プレス加工により形
成されたバリが存在する。このバリの高さは、一般にプ
レートの板厚の5〜10%程度とされている。そこで、
ロウ材23および24の塗布厚を、第1の流路プレート
4および隔壁プレート5の板厚の10%以上とし、バリ
高さよりも大きくする。各プレートを積層した場合、図
5に示すように、例えば第1の流路プレート4下面のバ
リが、隔壁プレート5の上面に直接当接することが回避
される。したがって、この条件で製造することにより、
バリにより接合部に形成される隙間に十分なロウ材が供
給されるため、接合部のボイドの発生を防止することが
できる。
【0035】また、図4において、ロウ材23および2
4の塗布幅を第1の流路プレート4の接合幅の90%以
下とする。この条件で製造することにより、ロウ材を塗
布した各プレートを積層する時に、例えば隔壁プレート
5の上面に塗布されたロウ材24と第1の流路プレート
4下面のバリとの直接的な接触を回避することができ
る。したがって、積層時のバリによるロウ材の擾乱を低
減し、塗布の均一性が保たれるため、接合の信頼性が向
上される。
【0036】したがって、流路または貫通孔をプレス加
工によりスリット状に形成した第1の流路プレート4、
隔壁プレート5、第2の流路プレート6を、4、5、
6、5の順に複数組積層して一体構造をなす積層式熱交
換器に対して、流路プレートおよび隔壁プレートのバリ
の突出方向ではない面にペースト状のロウ材を塗布し、
さらにプレス加工によるバリの突出方向を一致させて積
層し、密着した状態で加熱することにより接合を行うた
め、プレート間の接合がペーストロウを使用したロウ付
けにより確実に保証される。さらに、比較的安価なペー
ストロウを使用するため、低コスト化が図れるととも
に、各プレートのバリの突出していない面にロウ材を塗
布するため、塗布の均一性や印刷工程におけるマスク等
の治具のダメージが低減され、信頼性の向上が実現され
る。
【0037】また、ペースト状のロウ材の塗布厚を流路
プレートの板厚の10%以上とすることにより、バリに
より接合部に形成される隙間に十分なロウ材が供給され
るため、接合部のボイドの発生を防止することができ
る。
【0038】さらに、ペースト状のロウ材の塗布幅を流
路プレート各部の接合幅の90%以下とすることによ
り、各プレートを積層する時に、塗布されたロウ材とバ
リとの接触を回避することができる。したがって、積層
時のバリによるロウ材の擾乱を低減し、塗布の均一性が
保たれるため、接合の信頼性が向上される。
【0039】なお、実施例2で用いるロウ材としては、
例えば各プレートの材質がステンレスである場合はNi
系のロウ材を使用し、銅系の場合は銀あるいはリン銅系
のロウ材を使用することが望ましい。
【0040】また、実施例1および2では、隔壁プレー
ト5は全て同一形状の貫通孔を有するものとしたが、流
路構成に応じて異なる形状としても良い。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
は、スリット状の穴を有する複数の流路プレートと、こ
の複数の流路プレートの間に設けられ熱交換流体の隔壁
をなす複数の隔壁プレートとから前記熱交換流体の流路
を形成した積層式熱交換器であって、前記流路プレート
および隔壁プレートがプレス加工してなるものであり、
さらにプレス加工により発生するバリの突出方向が一致
するように積層するので、バリ同士の当接による接合部
の密着性の悪化が回避されるため、信頼性の高い積層式
熱交換器を提供することができる。
【0042】本発明の請求項2は、スリット状の穴を有
する複数の流路プレートと、この複数の流路プレートの
間に設けられ熱交換流体の隔壁をなす複数の隔壁プレー
トとから前記熱交換流体の流路を形成した積層式熱交換
器であって、前記流路プレートおよび隔壁プレートがプ
レス加工してなるものであり、前記流路プレートの両面
に鍍金を施し、さらにプレス加工により発生するバリの
突出方向が一致するように前記各プレートを積層し、密
着した状態で加熱することにより接合を行うので、さら
にプレート間の接合が鍍金を使用したロウ付けにより確
実に保証され、信頼性の高い積層式熱交換器を提供する
ことができる。
【0043】本発明の請求項3は、スリット状の穴を有
する複数の流路プレートと、この複数の流路プレートの
間に設けられ熱交換流体の隔壁をなす複数の隔壁プレー
トとから前記熱交換流体の流路を形成した積層式熱交換
器であって、前記流路プレートおよび隔壁プレートがプ
レス加工してなるものであり、前記流路プレートおよび
前記隔壁プレートのバリの突出方向ではない面にペース
ト状のロウ材を塗布し、さらにプレス加工により発生す
るバリの突出方向が一致するように前記各プレートを積
層し、密着した状態で加熱することにより接合を行うの
で、プレート間の接合がペーストロウを使用したロウ付
けにより確実に保証されるとともに、比較的安価なペー
ストロウを使用するため、低コスト化が図れる。さら
に、各プレートのバリの突出していない面にロウ材を塗
布するため、塗布の均一性や印刷工程におけるマスク等
の治具のダメージが低減され、信頼性の向上が実現され
る。
【0044】本発明の請求項4は、請求項3に加えて、
ペースト状のロウ材の塗布厚を流路プレートの板厚の1
0%以上とするので、バリにより接合部に形成される隙
間に十分なロウ材が供給されるため、接合部のボイドの
発生を防止することができる。
【0045】本発明の請求項5は、請求項3に加えて、
ペースト状のロウ材の塗布幅を流路プレート各部の接合
幅の90%以下とするので、各プレートを積層する時
に、塗布されたロウ材とバリとの接触を回避することが
できる。したがって、積層時のバリによるロウ材の擾乱
を低減し、塗布の均一性が保たれるため、接合の信頼性
が向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の積層式熱交換器の分解斜視
【図2】同熱交換器の分解要部断面図
【図3】本発明の実施例2の積層式熱交換器の分解要部
断面図
【図4】(a)同熱交換器の第1の流路プレートの部分
要部断面図(b)同熱交換器の隔壁プレートの部分要部
断面図
【図5】同熱交換器の隣り合うプレートが接合された状
態を示す部分要部断面図
【図6】従来の積層式熱交換器の分解斜視図
【符号の説明】
4 第1の流路プレート 5 隔壁プレート 6 第2の流路プレート 21、22 ロウ材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 隆仁 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スリット状の穴を有する複数の流路プレー
    トと、この複数の流路プレートの間に設けられ熱交換流
    体の隔壁をなす複数の隔壁プレートとから前記熱交換流
    体の流路を形成した積層式熱交換器であって、前記流路
    プレートおよび隔壁プレートがプレス加工され、このプ
    レス加工により発生するバリの突出方向が一致するよう
    に積層された積層式熱交換器。
  2. 【請求項2】スリット状の穴を有する複数の流路プレー
    トと、この複数の流路プレートの間に設けられ熱交換流
    体の隔壁をなす複数の隔壁プレートとから前記熱交換流
    体の流路を形成した積層式熱交換器であって、前記流路
    プレートおよび隔壁プレートがプレス加工され、前記流
    路プレートの両面に鍍金を施すと共に、前記プレス加工
    により発生するバリの突出方向が一致するように前記各
    プレートを積層し、かつ密着した状態で加熱することに
    より接合を行う積層式熱交換器の製造方法。
  3. 【請求項3】スリット状の穴を有する複数の流路プレー
    トと、この複数の流路プレートの間に設けられ熱交換流
    体の隔壁をなす複数の隔壁プレートとから前記熱交換流
    体の流路を形成した積層式熱交換器であって、前記流路
    プレートおよび隔壁プレートがプレス加工され、前記流
    路プレートおよび前記隔壁プレートのバリの突出方向で
    はない面にペースト状のロウ材を塗布すると共に前記プ
    レス加工により発生するバリの突出方向が一致するよう
    に前記各プレートを積層し、密着した状態で加熱するこ
    とにより接合を行う積層式熱交換器の製造方法。
  4. 【請求項4】ペースト状のロウ材の塗布厚が流路プレー
    トの板厚の10%以上である請求項3記載の積層式熱交
    換器の製造方法。
  5. 【請求項5】ペースト状のロウ材の塗布幅が、流路プレ
    ート各部の接合幅の90%以下である請求項3記載の積
    層式熱交換器の製造方法。
JP13486698A 1998-05-18 1998-05-18 積層式熱交換器及びその製造方法 Withdrawn JPH11325763A (ja)

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