JPH11325128A - 電磁ブレーキおよびエレベータ装置の巻上機 - Google Patents

電磁ブレーキおよびエレベータ装置の巻上機

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JPH11325128A
JPH11325128A JP10133106A JP13310698A JPH11325128A JP H11325128 A JPH11325128 A JP H11325128A JP 10133106 A JP10133106 A JP 10133106A JP 13310698 A JP13310698 A JP 13310698A JP H11325128 A JPH11325128 A JP H11325128A
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braking
electromagnetic brake
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brake
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JP10133106A
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English (en)
Inventor
Eiji Sato
英治 佐藤
Masao Takizawa
正夫 滝澤
Kazutoshi Takeda
和利 武田
Hiromi Iyoda
洋海 伊豫田
Masanobu Ito
正信 伊藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2系統の制動手段を有し、単純な構造で安定
した制動力が得られる。 【解決手段】 ステータ1と、このステータ1に設けら
れるコイル2によって吸引され、ステータ1に設けられ
るコイルばねによって押圧され、かつ円周方向に二分割
される分割アーマチャ17、18と、ステータ1から一
定の距離D2だけ離れる位置に配置される固定板3と、
分割アーマチャ17、18と固定板3との間に設けられ
るロータ15とを備え、分割アーマチャ17、18は一
つの共通コイル2によって各々独立に吸引され、各々独
立に制動作動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転軸の回転を電
磁的に制動する電磁ブレーキおよびこれをエレベータ装
置の巻上機に使用するエレベータ装置の巻上機に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】回転軸の回転をばねで制動し電磁的に制
動を解除する電磁ブレーキ、たとえばエレベータの巻上
機などに用いられるディスク形電磁ブレーキは、作動の
確実性、安全性の面などから制動を行なう制動手段を2
系統設けることを要求されることがある。2系統の制動
手段を有するディスク形電磁ブレーキとしては、たとえ
ば実開昭58−30046号に開示されたものが知られ
ている。このディスク形電磁ブレーキは、制動力を2段
階に発生させることが目的であるが、制動手段は2系統
になっている。同心の円板アーマチャ2個とそれぞれの
アーマチャに対して2個の電磁石を設け、2個のアーマ
チャに対して、それぞれ独立に制動ばねを設けている。
回転するロータ(ブレーキ板)の片面にアーマチャを制
動ばねで押し付けることにより制動力を発生する。
【0003】一方、実開昭58−149630号に開示
された一般産業用に用いられるディスク形電磁ブレーキ
が知られている。このディスク形電磁ブレーキは、電磁
石が1個のステータと、円板状の1個のアーマチャとか
ら構成され、ロータは回転軸に対してスプラインなどに
より結合され、回転軸の回転方向に対しては拘束されて
いるが、軸方向には移動できるようになっている。ステ
ータと固定板は、アーマチャの外周部寄りを貫通する通
しボルトにより結合されている。アーマチャは、通しボ
ルトにより回転が拘束されているが、ボルトの軸方向
(電磁石の吸引力方向)には移動できる。ステータには
コイルばねが設けられており、アーマチャを固定板方向
に押し付け、ロータはアーマチャと固定板とに挟まれ、
このばね力により押し付けられて制動力を発生し、ロー
タの両面で制動力を発生する。小形で簡単な構造になっ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記2
系統の制動手段を持つディスク形電磁ブレーキ(実開昭
58−30046号)は、円板状のアーマチャを2個同
心状に配置するので、ブレーキの外形が大きくなる。ロ
ータの片面で制動力を発生させることから、ロータに軸
方向力が発生して、軸受に負担がかかり、軸受の寿命低
下や軸の移動に伴う制動力のバラツキが発生し、安定し
た制動力が得られない恐れがあった。また、電磁石を2
個設けるので高価格になり経済的ではなかった。
【0005】一方、先の一般産業用に用いられるディス
ク形電磁ブレーキ(実開昭58−149630号)は、
ロータの両面で制動力を発生させることからロータに軸
方向力が発生せず、大きな制動力が得られ、ブレーキの
外形寸法も小さくでき、簡単な構造で安価に製造できる
が、制動手段は1系統である。
【0006】本発明の課題は、複数系統の制動手段を有
し、単純な構造で安定した制動力が得られることであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、回転が拘束される固定体と、該固定体から予
め決められる距離だけ離れる位置に配置される回転体
と、前記固定体に設けられるコイルに電流を流す時に前
記固定体側に吸引され、前記コイルに電流を流さない時
に前記固定体に設けられる弾性部材によって前記回転体
に押圧され、前記固定体に回転が規制される制動体とを
備える電磁ブレーキにおいて、前記制動体は、円周方向
に分割され、該分割される分割制動体が各々独立に制動
作動するようにしてなることである。
【0008】固定体に設けられるコイルに電流を流す
と、制動体は固定体側に吸引される。回転体は固定体か
ら予め決められる距離だけ離れる位置に配置され、この
位置は、制動体が固定体側に吸引されると、少なくとも
制動体は回転体の制動を解除する。この際、制動体が回
転体から離れるように、固定体から離れる位置に回転体
を配置すれば、回転体の制動は確実に解除される。固定
体に設けられるコイルに電流を流さない時は、制動体は
固定体に吸引されず、制動体は固定体に設けられる弾性
部材によって回転体側に押圧される。この際、回転体は
固定体から予め決められる距離だけ離れる位置に配置さ
れ、この位置は制動体が回転体を押圧できる位置であ
る。したがって、制動体は回転体の回転を制動し、した
がって回転体とともに回転する回転軸を制動する。
【0009】そして、制動体は、円周方向に複数に分割
され、この複数に分割される分割制動体は各々独立に、
すなわち各分割制動体は固定体に設けられるコイルによ
って固定体側に吸引され、また弾性部材によって回転体
側に押圧される。複数に分割される分割制動体は、各々
独立に制動作動するので、複数系統の制動手段を有する
ことになり、万が一どれかの分割制動体が作動しない時
でも他の正常に作動する分割制動体によって制動される
ので、安全で信頼性の高い電磁ブレーキとなる。
【0010】さらに、上記電磁ブレーキにおいて、前記
固定体から一定の距離だけ離れる位置に該固定体に固定
されて配置される別の固定体を有し、前記回転体は前記
制動体と前記別の固定体との間に配置されてなることで
ある。別の固定体を有する電磁ブレーキは、上記電磁ブ
レーキの作用に加え、回転体が制動体と別の固定体との
間に配置され、両側から制動されるので、一層安定した
制動力が得られる。別の固定体は、固定体のコイルに電
流を流さない時に弾性部材によって回転体が別の固定体
に押圧される位置に配置される。したがって、別の固定
体と制動体とは回転体の回転を制動し、回転体とともに
回転する回転軸を制動することができる。この際、回転
体が回転軸の中心線方向に規定範囲内で移動可能に形成
されることにより、制動体がコイルによって固定体側に
吸引される時、または弾性部材によって回転体に押圧さ
れる時に作動が一層確実になる。
【0011】さらに、上記いずれかの電磁ブレーキにお
いて、前記制動体は、二つの前記分割制動体を有してな
ることである。二つの分割制動体を有する電磁ブレーキ
は、上記いずれかの電磁ブレーキの作用に加え、単純な
構造で安定した制動力が得られ、この装置の製作の際に
は部品数も少なく、組み立ても容易で経済的である。
【0012】そして、上記いずれかの電磁ブレーキにお
いて、前記分割制動体は、前記固定体に設けられる一つ
の共通コイルによって吸引されてなることである。分割
制動体を吸引する際に、一つの共通コイルによって行な
うことは、上記いずれかの電磁ブレーキの作用に加え、
一層単純な構造で、この装置の製作の際には部品数も少
なく、組み立ても容易で経済的である。
【0013】また、昇降路内で乗りかごとつり合おもり
とを駆動シーブの回転によって昇降駆動するエレベータ
装置の巻上機において、上記いずれかの電磁ブレーキを
有してなることである。上記いずれかの電磁ブレーキを
有するエレベータ装置の巻上機は、複数系統の制動手段
を有し、安全で信頼性の高い制動作動を行なうことがで
きる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電磁ブレーキ
およびこれを有するエレベータ装置の巻上機の実施の形
態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、図1〜5にお
いて、同じ構造、作用部分には同一符号を付けて示す。
【0015】図1は、本発明に係る電磁ブレーキの一実
施形態を示す断面図である。図2は、図1における I−
I 線断面図である。図3は、図1における II−II 線断
面図である。図4は、図3における III−III 線断面図
である。本電磁ブレーキの実施形態の説明においては、
主に図1を用いて説明し、必要に応じて図2〜4を参照
して説明する。
【0016】図1における実施形態の電磁ブレーキは、
無励磁のディスク形電磁ブレーキBを示している。ディ
スク形電磁ブレーキBは、回転が拘束され略平坦な面2
5を有する固定体としてのステータ1と、このステータ
1の略平坦な面25に垂直な線を中心軸26に回転可能
に設けられる回転軸11とともに回転し、ステータ1の
略平坦な面25から予め決められる距離D1だけ離れる
位置に配置される回転体としてのロータ15と、ステー
タ1に回転が規制されてステータ1に設けられるコイル
2に電流を流す時にステータ1側に吸引され、コイル2
に電流を流さない時にステータ1に設けられる弾性部材
としてのコイルばね21、22(図3、4に表示)によ
ってロータ15に押圧される制動体としてのアーマチャ
24を備える。
【0017】さらに、アーマチャ24は、円周方向27
(図3に表示)に二つに分割され、この分割される分割
制動体としての分割アーマチャ17、18が各々独立に
制動作動する。そして、ディスク形電磁ブレーキBは、
ステータ1の略平坦な面25から一定の距離D2だけ離
れる位置にステータ1に固定されて配置される別の固定
体として固定板3を有し、ロータ15は分割アーマチャ
17、18と固定板3との間に配置される。この時、ス
テータ1に設けられるコイル2は、一つの共通コイルと
して設けられ、分割アーマチャ17、18は、この一つ
の共通コイルによって別々に吸引される。
【0018】次に、本ディスク形電磁ブレーキBについ
てさらに詳細に説明する。ステータ1にはリング状に巻
かれるコイル2が装着される。固定板3は、ボルト4
(図2、図4に表示)により巻上機のケース5に固定さ
れる。固定板3とステータ1は3本の通しボルト6、同
じく3本の通しボルト7により結合されている。通しボ
ルト6、7において、固定板3に結合されている部分に
は段付きが設けられており、通しボルト6、7は固定板
3に対してナット8により締め付けられている。ステー
タ1と通しボルト6、7の間にはわずかに隙間が設けら
れ、ステータ1は通しボルト6、7に対して軸方向に位
置決めのための移動調整ができるようになっており、ダ
ブルナット9、10により調節、固定される。
【0019】軸受28を介してケース5に支持される回
転軸11にはスプライン溝が設けられ、ロータハブ12
がキー13を介して取り付けられる。ロータハブ12が
ゆるんで回転軸11から抜けないように止め輪14が設
けられる。ロータハブ12には、ロータ15が取り付け
られる。ロータ15は、回転軸11に対して回転軸の中
心軸26方向に規定範囲内で移動可能に形成され、回転
軸11の回転方向には、回転軸11とともに回転する。
ロータ15と固定板3の間にはリング状の摺動材16が
介在する。この摺動材16はロータ15または固定板3
のどちらかに接着されて取付けられる。この実施形態に
おいて、摺動材16は固定板3に接着される。
【0020】ロータ15とステータ1の間には二つの半
月状の分割アーマチャ17、18(図3参照)が介在す
る。通しボルト6、7はそれぞれ分割アーマチャ17、
18を貫通しており、貫通部には適度な隙間が設けてあ
る。これにより、分割アーマチャ17、18は、通しボ
ルト6、7により回転を拘束されているが通しボルト
6、7の軸方向には移動でき、通しボルト6、7をガイ
ドとして分割アーマチャ17、18が軸方向にスムーズ
に移動できるようになっている。二つの分割アーマチャ
17、18とロータ15の間にも摺動材19、20が介
在する。この摺動材も、ロータ15にリング状にして接
着しても良いし、分割アーマチャ17、18に各々接着
しても良い。この実施形態では、分割アーマチャ17、
18に各々接着する。
【0021】ステータ1には、8本のコイルばね21、
22が設けられる(図3、4)。分割アーマチャ17を
押し付けるコイルばね21は4本であり、分割アーマチ
ャ18を押し付けるコイルばね22は4本である。この
実施形態では、コイルばねの本数をそれぞれの分割アー
マチャに対して4本設定しているが、制動力に応じて本
数を設定すれば良い。コイルばね21、22の位置は分
割アーマチャを平均的に押し付けられるように決められ
ることが望ましい。
【0022】図1は、コイル2に電流を流し、分割アー
マチャ17、18がステータ1に吸引される(または吸
引されている)状態を示している。この状態において、
分割アーマチャ17、18に接着される摺動材19、2
0とロータ15にはエアギャップδが生じる。この時、
ロータ15は分割アーマチャ17、18に接着される摺
動材19、20と固定板3に接着される摺動材16から
開放される。エアギャップδが小さすぎると、回転中に
ロータ15と摺動材16〜18が絶えず接触し、摺動材
が著しく磨耗する。また温度が上昇し、摺動材16〜1
8が劣化するなどの問題が生じる。一方、エアギャップ
δが大きすぎると、コイルばね21、22の押圧力(ま
たは押付力)に打ち勝って分割アーマチャ17、18を
吸引できなくなるので、エアギャップδは適当な範囲に
設定しなければならない。このエアギャップδは、ダブ
ルナット9、10のねじ込み量を調節することにより設
定できる。
【0023】次に、本ディスク形電磁ブレーキBの動作
について説明する。制動時は、ステータ1のコイル2に
流れる電流を切ると、電磁力がなくなるので分割アーマ
チャ17はコイルばね21により押圧され、分割アーマ
チャ18はコイルばね22により押圧される。そして、
ロータ15は固定板3に接着される摺動材16と分割ア
ーマチャ17に接着される摺動材19に挟まれ、また、
固定板3に接着される摺動材16と分割アーマチャ18
に接着される摺動材20に挟まれて制動力を発生する。
このように、制動時には分割アーマチャ17と分割アー
マチャ18の2系統により制動力を発生する。つまり、
二つの分割アーマチャ17、18は相互に関連すること
なく独立に動作する。コイル2に電流を流すと、分割ア
ーマチャ17を囲む磁気回路と分割アーマチャ18を囲
む磁気回路の2系統が形成される。よって、各々の分割
アーマチャは一つの共通コイル2によって同時に吸引さ
れ、コイルばね21、22の押圧力に打ち勝ちロータ1
5を開放(または解除)する。このように、ロータの開
放は1個のステータで済む。
【0024】半月状の分割アーマチャ17、18は、図
3に示すように、半径方向に寸法Lだけ離してある。こ
の寸法Lが小さすぎると、分割アーマチャ17と分割ア
ーマチャ18はお互いに吸引され、半径方向に力が作用
する。そうすると、分割アーマチャ17、18と通しボ
ルト6、7の接触力が大きくなり、分割アーマチャの動
きが悪くなる。一方、寸法Lが大きすぎると、コイル2
によって形成される磁気回路がこの寸法L分だけ縮小さ
れるため、コイル2によって形成される電磁吸引力が小
さくなる。以上のことから、寸法Lについても適当な値
にする必要がある。この寸法Lは、エアギャップの数十
倍程度で十分であり、極端に小さくしない限り問題ない
ので、円板状の分割アーマチャを二分割しても電磁吸引
力が大きく低下することはない。
【0025】次に、制動時の動作不良について見る。制
動時の動作不良の原因として、コイルばねの折損、摺動
材の摩擦力の異常低下、通しボルトと分割アーマチャの
固渋、摺動材の脱落がある。たとえば、片方の分割アー
マチャ17の動作不良原因の中で、コイルばねの折損、
摺動材の摩擦力の異常低下、通しボルトと分割アーマチ
ャの固渋について見ると、分割アーマチャ17による押
圧力がなくなるが、ロータ15は傾斜することなく回転
する。また、摺動材19が脱落した場合にもロータ15
は傾斜することなく回転する。しかし、図1における摺
動材16が脱落すると、分割アーマチャ17が4本のコ
イルばね21(図3、4)で押されているので、ロータ
15の上側が左方向に斜めになって寄せられる。ロータ
15の上側が左側に大きく傾斜すると、ロータハブ12
に設けられているスプラインがこじられて損傷する恐れ
がある。このロータ15の傾斜を最小限に抑えるために
ロータ15の外周部と固定板3の隙間を小さくしてい
る。こうすることにより、スプラインの損傷を避けるこ
とができる。
【0026】本実施形態のディスク形電磁ブレーキB
は、半月状のアーマチャを二つ設けることにより、2系
統の制動メカニズム(制動手段)を有する電磁ブレーキ
とすることができ、ステータとロータが各々1個で済む
ので、小型で安価である。
【0027】図5は、本発明に係る電磁ブレーキを有す
るエレベータ装置の巻上機の概略系統図である。エレベ
ータ装置Eは、昇降路の頂部に図示していない機械室が
形成され、この機械室に設置する巻上機Wの駆動シーブ
42にロープ43をつるべ状に巻き掛け、ロープ43の
両端に乗りかご40およびつり合おもり41をそれぞれ
連結し、巻上機Wを運転することによって乗りかご40
を昇降運転するものである。
【0028】巻上機Wは、回転の駆動源となる電動機4
6と、電動機46を制動するブレーキ装置45と、電動
機46の回転速度を減速し駆動シーブ42に伝達する減
速機(無い場合もある)44と、ロープ43を介して乗
りかごを昇降する駆動シーブ42とを含むものである。
ここで、ブレーキ装置45として、先に説明した本発明
のディスク形電磁ブレーキBを利用する。
【0029】ブレーキ装置45および電動機46は、機
械室に設ける図示していない制御装置によって制御され
る。乗りかご40からは照明用の電線や操作用あるいは
各種検出用の信号線などをまとめるテールコードが引き
出され、テールコードは昇降路の壁に設けられる接続箱
および配線を経由して制御装置に接続される。
【0030】上記エレベータ装置の巻上機Wにおいて、
ブレーキ装置45は、二つの分割アーマチャの内一つが
動作不良をおこした場合、もう片方の分割アーマチャに
よって制動できることが要求される場合がある。この場
合、乗りかご(定格積載時)40が重力によって加速さ
れないことであり、この時必要な制動力は、乗りかご4
0を保持できる力になる。よって、一つの分割アーマチ
ャで乗りかご40を保持できるように分割アーマチャと
摺動材の大きさやコイルばねの大きさを設定する。
【0031】一方、ブレーキ装置45に故障がない状態
において、非常停止を行う場合がある。この場合におい
ては、ある程度の制動距離内で乗りかご40を停止させ
たいという要求がある。また、過積載時においても乗り
かご40を保持する必要がある。これら二つのケースに
おいて要求される制動力は、定格積載時に乗りかご40
を保持する制動力のおおむね2倍以下となる。従来、エ
レベータ装置のブレーキ装置は、定格積載時に乗りかご
40を保持する制動力のおおむね2倍以下に設定してい
るのが通常であり、この制動力を一つの円板状のアーマ
チャで行なっている。このように考えると、本実施形態
のように、アーマチャを二分割することにより、一つの
分割アーマチャが故障しても他方の分割アーマチャによ
って必要な制動力が得られるし、正常な状態においては
二つの分割アーマチャが動作し、エレベータ装置Eに必
要な基本制動力を得ることができる。このことから、ア
ーマチャを二分割しても、本実施形態における電磁ブレ
ーキの外形寸法は、従来の電磁ブレーキの外形寸法とほ
ぼ同等になる。これは、先に示した図1〜4の実施形態
の構造からもわかる。本実施形態における構造は、アー
マチャを二つに分割することにより、従来の電磁ブレー
キとほぼ同等の外形寸法になる。
【0032】
【発明の効果】本発明の電磁ブレーキによれば、複数系
統の制動手段を有し、単純な構造で安定した制動力が得
られ、かつ小型で経済的である。
【0033】また、本発明のエレベータ装置の巻上機に
よれば、上記電磁ブレーキを有することにより、安全で
信頼性が高い安定する巻き上げ動作を行なうことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁ブレーキの一実施形態を示す
断面図である。
【図2】図1における I−I 線断面図である。
【図3】図1における II−II 線断面図である。
【図4】図3における III−III 線断面図である。
【図5】本発明に係る電磁ブレーキを有するエレベータ
装置の巻上機の概略系統図である。
【符号の説明】
E エレベータ装置 W 巻上機 B 電磁ブレーキ 1 ステータ(固定体) 2 コイル 3 固定板(別の固定体) 15 ロータ(回転体) 17、18 分割アーマチャ(分割制動体) 21、22 コイルばね(弾性部材) 24 アーマチャ(制動体) 27 円周方向 40 乗りかご 41 つり合おもり 42 駆動シーブ D1 予め決められる距離 D2 一定の距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊豫田 洋海 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所水戸工場内 (72)発明者 伊藤 正信 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所水戸工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転が拘束される固定体と、該固定体か
    ら予め決められる距離だけ離れる位置に配置される回転
    体と、前記固定体に設けられるコイルに電流を流す時に
    前記固定体側に吸引され、前記コイルに電流を流さない
    時に前記固定体に設けられる弾性部材によって前記回転
    体に押圧され、前記固定体に回転が規制される制動体と
    を備える電磁ブレーキにおいて、前記制動体は、円周方
    向に分割され、該分割される分割制動体が各々独立に制
    動作動するようにしてなることを特徴とする電磁ブレー
    キ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記固定体から一定
    の距離だけ離れる位置に該固定体に固定されて配置され
    る別の固定体を有し、前記回転体は前記制動体と前記別
    の固定体との間に配置されてなることを特徴とする電磁
    ブレーキ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記制動体
    は、二つの前記分割制動体を有してなることを特徴とす
    る電磁ブレーキ。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかにおいて、前
    記分割制動体は、前記固定体に設けられる一つの共通コ
    イルによって吸引されてなることを特徴とする電磁ブレ
    ーキ。
  5. 【請求項5】 昇降路内で乗りかごとつり合おもりとを
    駆動シーブの回転によって昇降駆動するエレベータ装置
    の巻上機において、請求項1乃至4のいずれかに記載の
    電磁ブレーキを有してなることを特徴とするエレベータ
    装置の巻上機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SG100697A1 (en) * 2000-05-19 2003-12-26 Inventio Ag Brake device for a drive machine of an elevator
JP2012145136A (ja) * 2011-01-07 2012-08-02 Yaskawa Electric Corp 電磁ブレーキ、回転電機およびエレベータ
JP5279905B2 (ja) * 2009-06-12 2013-09-04 三菱電機株式会社 エレベータ用巻上機のブレーキ装置

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