JPH11324641A - 消音器用消音材とその製造方法 - Google Patents
消音器用消音材とその製造方法Info
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- JPH11324641A JPH11324641A JP10148793A JP14879398A JPH11324641A JP H11324641 A JPH11324641 A JP H11324641A JP 10148793 A JP10148793 A JP 10148793A JP 14879398 A JP14879398 A JP 14879398A JP H11324641 A JPH11324641 A JP H11324641A
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Abstract
飛散を防止する機能と消音機能を有する消音材を安価か
つ容易に製造できるようにする。 【解決手段】 長繊維のガラス繊維を多数本集束した集
束材1を三軸又は四軸に組んでその交点を接着固定して
組布とする。
Description
の製造方法に関する。
その上流側に位置してプリマフラ又はサブマフラが配置
されている。このプリマフラ又はサブマフラは浄化装置
の直後、すなわちメインマフラの上流側に配置されてい
ることから、そのプリマフラ又はサブマフラの排気管内
の排気ガス温度は高くかつ排気流速も高い。
マフラとして従来、図11に示すように、小孔102を
多数形成した排気管(インナパイプ)101の外周にス
テンレスウール或いはステンレスウールロープ103を
巻装し、その外周にグラスウール104を巻装し、その
外周をアウターパイプ105で被覆してそのグラスウー
ル104に消音機能をもたせ、耐熱性の高いステンレス
ウール或いはステンレスロープ103に、グラスウール
104が小孔102から排気管101内に吸引されない
ような飛散防止機能をもたせたものがある。
ンレスロープ103の代わりにガラス繊維を平織したガ
ラスクロスを使用したものも知られている。更に、図1
2に示すように、消音器を構成するケース200のエン
ドプレート201に注入穴202を形成し、該注入穴2
02から長繊維のグラスウール状材料203をパンチン
グ管204とケース200との間の空間205内に注入
する方法も知られている。
のものにおいては、その使用するステンレスウール又は
ステンレスロープ103が材料上高価である上に、特殊
な加工方法を要し、特にグラスウールの飛散対策をより
完全なものにするためにはその使用量を増加させる必要
があることから、マフラの製造コストが高くなる問題が
ある。
においては、そのガラスクロスの織り方が平織、綾織で
あるためその通気性を有する織り目が細かくなり、その
織目が排気ガスに含まれるスス等によって目詰まりを起
こし、消音性能が低下する問題がある上に、このような
平織や綾織は極めて生産性が低く、ガラス繊維を使用し
てもその生産コストが高くなり、その使用に適さない。
ル状材料203を注入する方法においては、上記従来の
ものよりコスト低減を図ることができるが、グラスウー
ル状材料203の充填量(必要繊維量、密度)が不足し
やすく、また、充填量にバラツキが発生しやすい。この
ように充填量が不足すると、排気ガスに混在しているカ
ーボンがグラスウール状材料203のガラス繊維内に侵
入付着し、カーボン溜まりの発生から吸音効果を減少さ
せる上に、カーボンが発火して高温状態を招き、ガラス
繊維の硬化、劣化を起こしてガラス繊維が排気管内へ飛
散する問題がある。
は、上昇、下降を繰り返して脈動するため、上記のよう
に注入されたグラスウール状材料203は、上記の脈動
を直接受けて際限なく移動し、その繊維が折れ、パンチ
ング管204の小孔206から飛散する問題がある。
るとともに、上記従来のステンレスを使用するものに比
べて極めて低廉に製造でき、かつ充填されたグラスウー
ルの排気管への飛散を阻止できる消音器用消音材とその
製造方法を提供することを目的とするものである。
めに、請求項1記載の第1の発明は、長繊維のガラス繊
維を多数本集束した集束材を使用して組み重ねた組布か
らなることを特徴とする消音器用消音材である。
発明において、上記組布を構成する集束材がバルキー状
に形成されている消音器用消音材である。請求項3記載
の第3の発明は、上記第1又は第2の発明における組布
を三軸又は四軸の組布としたものである。
材を製造する方法に関するもので、長繊維のガラス繊維
を多数本集束した集束材を作り、この集束材を組付機に
より組み重ね、その交点を接着するようにしたことを特
徴とする消音器用消音材の製造方法である。
ラス繊維を多数本集束するとともにバルキー状に形成し
た集束材を作り、この集束材を組付機により組み重ね、
その交点を接着するようにしたことを特徴とする消音器
用消音材の製造方法である。
は5の発明において、上記集束材の片面に樹脂繊維を配
置し、組み重ね後に交点部を加熱して上記樹脂繊維を溶
融し、この溶融した樹脂で集束材の交点を相互に接着す
るようにしたものである。
ラス繊維を多数本集束した集束材を作り、この集束材を
組付機により組み重ね、その交点を接着して組布を作
り、その後、上記組布をニードル加工によりバルキー状
にすることを特徴とする消音器用消音材の製造方法であ
る。
発明において、上記集束材の片面に樹脂繊維を配置し、
組み重ね後に交点部を加熱して上記樹脂繊維を溶融し、
この溶融した樹脂で集束材の交点を相互に接着するよう
にした消音器用消音材の製造方法である。
記第4乃至8のいずれかに記載の発明において、上記集
束材を三軸又は四軸に組み重ねるようにしたものであ
る。
施例に基づいて本発明の実施の形態について説明する。
明する。図1は本発明の消音材の製造工程を示し、図2
は三軸組布の組み方法を示し、図3はその消音材の拡大
平面を示し、図4はこの消音材をパイプ形状のプリマフ
ラ或いはサブマフラに装着した図を示す。
明する。図1(a)は使用する1本の集束材の斜視図
で、図1(b)はその集束材の横断面図であり、これら
は、その構造を分かりやすくするために模式的に表され
ている。
したガラス繊維層2の片面に樹脂繊維層3を配して形成
されている。上記ガラス繊維層2は、長繊維のガラス繊
維2aを多数本引き揃えて形成されている。この使用す
るガラス繊維2aは通常の径よりも太径のものを使用
し、熱等に対するタフネスの増大が図られている。ガラ
ス繊維は通常その1本の繊維径が最大24μmといわれ
ているが、本実施例におけるガラス繊維は、その1本の
ガラス繊維径を24μm以上とし、具体的には30〜3
5μmのものを使用している。
ス繊維の1本の径は限定されず、24μm以下のもので
もよく、また24μm以上のものでもよいが、上記のよ
うに30〜35μmのものを使用するのが望ましい。
例えば2000〜4000本引き揃えて集束重合し、ガ
ラス繊維層2を形成している。上記樹脂繊維層3に使用
される樹脂繊維3aは、所定温度で加熱することにより
溶融するホットメルト繊維、例えばアクリル樹脂繊維を
使用している。この樹脂繊維3aの1本の径及び重合量
は、後述する集束材1相互の接着に適するように設定す
る。
より図1(c)(d)に示すような三軸組布を形成して
本発明の消音材4とする。この三軸組布は、上記集束材
1からなるタテ方向に配置した第1の集束材1a上に第
2の集束材1bを斜め方向に配置し、更に該第2の集束
材1b上に、これと反対の斜め方向に第3の集束材1c
を配置し、すなわち、三方向に60度の角度で配列し、
これらの支点を接着して構成されている。これにより、
図1(c)に示すように三軸の正三角形の格子目5が形
成される。この格子目5は、その消音材4の表裏に貫通
した通気穴となる。
うにホットメルト繊維からなる樹脂繊維層3が配置され
ているため、上記のように組まれた組布上を加熱ローラ
等の適宜加熱手段で、上記ホットメルト繊維3aが溶融
する温度に加熱することにより、ホットメルト繊維3a
が溶融して上記各交点が接着する。
としては、図2(a)に示すようにタテ方向に送り出さ
れる多数本の第1の集束材1A上に、多数本の第2の集
束材1Bを図2(b)に示すようにジグザグ状に配置
し、更に、該第2の集束材1B上に多数本の第3の集束
材1Cを図2(c)に示すようにジグザグ状に配置し、
これらの交点を接着するものである。
音材4の特性は、平織等に比べて軸が1本多くなること
により、平織等に比べてより等方向性が高く、破裂抵
抗、引裂抵抗、せん断抵抗、衝撃強さなどが高い。更
に、その生産速度は平織方法に比べて約10倍である。
を図4に示すように、消音器6を構成する排気管(イン
ナパイプ)7の外周に巻装する。次で、上記のように巻
装された消音材4の外周に図4に示すようにグラスウー
ル(ガラスニードルマット)8を巻装し、この状態でア
ウターパイプ9内に挿入し、アウタパイプ9の前後端を
排気管7にかしめ及び溶接して固定して消音器6を形成
する。
音器の作用について説明する。排気系に排気管7を接続
した状態において、排気音が排気管7内に流入すると、
その排気音の一部は小孔7aを通じて消音材4及びグラ
スウール8部に伝播する。このとき、消音作用は主とし
てグラスウール層8で行なわれるが、消音材4がガラス
繊維2aを多数束ねた集束材1で形成されているため、
この消音材4によっても消音され、その消音性能は、前
記従来のステンレスウールやステンレスロープ、更には
ガラスクロスに比べて高い。したがって、この消音材4
の使用により消音器の消音量が高くなる。
て小孔7a部に負圧が生じ、該負圧によりグラスウール
8が小孔7a側へ吸引されるが、消音材4における集束
材1のガラス繊維2a相互の隙間が極めて小さく、ま
た、格子目5を小さくすることにより、グラスウール8
が小孔7aを通じて排気管7内へ吸引飛散することが阻
止される。
24μm以上のものを使用することにより、そのタフネ
スが増し、グラスウール8の飛散防止対策に有効であ
る。更に、ガラス繊維2aを束ねた集束材1は三軸組布
としてその配列が固定されているため、その集束材1の
排気管7への装着時及び装着後にガラス繊維2aの引き
揃え配列状態が崩れて隙間が拡大されることが防止さ
れ、グラスウール8の吸引飛散の防止をより確実なもの
にすることができる。
複数、例えば3重にして使用する例を示す。このような
複数重に重ねる方法としては、図5に示すように折り重
ねてもよく、また、図4の排気管7の外周に連続して2
重、3重に巻装してもよい。
より高まる上に、上記格子目5が荒い場合においても、
各格子目5の表面又は裏面に集束材1が位置し、格子目
5から上記グラスウール8が飛散することを防止するこ
とができる。
した例を示す。すなわち、メインマフラ10のアウトレ
ットパイプ12における一部に小孔12aを形成し、該
小孔12a部の外周に消音材を巻装してその外部を外管
13で被覆するものにおいて、その消音材として上記本
発明の消音材4を使用したものである。図中、11はイ
ンレットパイプを示す。
スウール8を使用することなく上記本発明の消音材4を
複数重に巻装して、この消音材4のみで消音させること
ができる。
材1を使用して四軸組布で構成した実施例を示す。な
お、図7は集束材1の中心線のみで表している。すなわ
ち、上記の集束材1からなるタテ方向に配置した第1の
集束材1aと、斜め方向に配置した第2の集束材1b
と、該第2の集束材1bと反対の斜め方向に配置した第
3の集束材1cと、更にヨコ方向に配置した第4の集束
材1dとからなり、これらを組布機で重合的に組み、そ
の各支点を上記と同様に加熱接着して固定したものであ
る。
しては、図8(a)に示すように、タテ方向に送り出さ
れる多数本の第1の集束材1A上に多数本の第2の集束
材1Bを図8(b)に示すようにZ状に配置し、更に該
第2の集束材1B上に多数本の第3の集束材1Cを図8
(c)に示すように、そのヨコ方向の集束材1dが上記
第2の集束材1Bのヨコ方向の集束材1dと位相するよ
うにして逆Z状に配置し、これらの交点を接着するもの
である。
布による消音材4と同様の作用、効果を発揮する。な
お、集束材として、上記のような樹脂繊維層3を有しな
いガラス繊維層2のみからなる集束材を使用し、その集
束材に接着剤を塗着して加熱等により集束材相互を接着
するようにしてもよい。
っ直ぐなガラス繊維を集束したものを使用した例である
が、次に示すような集束材を使用してもよい。すなわ
ち、図9に示すように、バルキー性を発揮するように1
本の長繊維のガラス繊維2b自体を波状に屈曲し、この
ガラス繊維2bを多数本、例えば数百本〜数千本引き揃
えて集束してその集束材1Dをバルキー状にしたもので
ある。
と同様に、組付機により組み重ね、その交点を接着して
組布を形成する。この組み重ねは上記と同様に三軸又は
四軸に組み重ねるとよい。
のように接着剤による接着でもよいが、ガラス繊維2b
からなる集束材1Dの片面に上記と同様な樹脂繊維層を
配置し、組み重ねた後に交点部を加熱して上記樹脂繊維
を溶融し、この溶融した樹脂で集束材の交点を相互に接
着してもよい。
示す実施例の作用、効果を発揮する上に次のような効果
を発揮する。本実施例のようにバルキー状に形成した集
束材1Dを使用した組布においては、その多数のガラス
繊維間の空隙が多くなる。そのため、この組布を使用し
て上記図4或いは図6に示すように消音材として使用し
た場合には、排気管7,12を通過する際の排気音を入
射しやすくし、音エネルギーを熱エネルギーに換えるこ
とが容易になる。したがって、上記のバルキー性を有し
ない集束材で形成された組布に比べて、消音性能が一層
高まる。
記図1(a)(b)に示す集束材1或いは樹脂層3を有
しない集束材を使用して組み重ねて組布を形成した後、
或いはこの集束材を使用して三軸或いは四軸に組み重ね
て組布を形成した後に、これらの組布をガラスニードル
マットを生産する際に使用するニードルを突き刺してニ
ードル加工したものである。このニードル加工によりそ
の組布を構成する集束材1Eがバルキー状に形成され
る。
状に形成され、上記図9による組布と同様に吸音性能が
一層高まる。
によれば、小孔を有する排気管の外周にグラスウールを
巻装する消音器において、本発明の消音材を上記排気管
とグラスウール間に巻装介在することにより、グラスウ
ールの飛散を防止できるは勿論、特にこの消音材におけ
る集束材のガラス繊維層が高い消音機能を有するため、
前記従来のステンレスウールやステンレスロープ或いは
グラスクロスを使用するものに比べて消音器全体の消音
効果を向上させることができる。
組布で形成されているため、集束材の配列状態が崩れて
機能が低下することを防止できる。更に、組布は平織等
に比べて生産速度が速く安価に製造されること及びガラ
ス繊維がステンレス繊維に比べて安価であることによ
り、本発明の消音材が前記従来の飛散防止材に比べて安
価になる。
布においては、その組布を形成する多数の繊維間の空隙
が多くなり、この組布を排気管に巻装した場合、排気音
が入射しやすくなり、音エネルギーを熱エネルギーに換
えることが容易になる。そのため、上記バルキー状にし
ない集束材に比べて消音性能が一層高まる。
消音材を容易に製造でき、特に、請求項6及び8記載の
発明によれば、集束材を組んで加熱するのみで各集束材
の交点を容易に接着固定でき、その製造が容易になる。
(a)は集束材の斜視図、(b)はその横断面図、
(c)は集束材を三軸に組んで消音材とした表面図で、
一部を模式的に示している。(d)はその消音材の拡大
横断面図である。
た断面図。
示す模式図。
た実施例の集束材の略側断面図。
形成する実施例の組布を示す平面図。
た断面図。
する方法を説明する図。
Claims (9)
- 【請求項1】 長繊維のガラス繊維を多数本集束した集
束材を使用して組み重ねた組布からなることを特徴とす
る消音器用消音材。 - 【請求項2】 上記組布を構成する集束材がバルキー状
に形成されている請求項1記載の消音器用消音材。 - 【請求項3】 上記の組布が三軸又は四軸の組布である
請求項1又は2記載の消音器用消音材。 - 【請求項4】 長繊維のガラス繊維を多数本集束した集
束材を作り、この集束材を組付機により組み重ね、その
交点を接着するようにしたことを特徴とする消音器用消
音材の製造方法。 - 【請求項5】 長繊維のガラス繊維を多数本集束すると
ともにバルキー状に形成した集束材を作り、この集束材
を組付機により組み重ね、その交点を接着するようにし
たことを特徴とする消音器用消音材の製造方法。 - 【請求項6】 上記集束材の片面に樹脂繊維を配置し、
組み重ね後に交点部を加熱して上記樹脂繊維を溶融し、
この溶融した樹脂で集束材の交点を相互に接着するよう
にした請求項4又は5記載の消音器用消音材の製造方
法。 - 【請求項7】 長繊維のガラス繊維を多数本集束した集
束材を作り、この集束材を組付機により組み重ね、その
交点を接着して組布を作り、その後、上記組布をニード
ル加工によりバルキー状にすることを特徴とする消音器
用消音材の製造方法。 - 【請求項8】 上記集束材の片面に樹脂繊維を配置し、
組み重ね後に交点部を加熱して上記樹脂繊維を溶融し、
この溶融した樹脂で集束材の交点を相互に接着するよう
にした請求項7記載の消音器用消音材の製造方法。 - 【請求項9】 上記集束材を三軸又は四軸に組み重ねる
ようにした請求項4乃至8のいずれかに記載の消音器用
消音材の製造方法。
Priority Applications (3)
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Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP6490298 | 1998-03-16 | ||
JP10-64902 | 1998-03-16 | ||
JP10148793A JPH11324641A (ja) | 1998-03-16 | 1998-05-29 | 消音器用消音材とその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11324641A true JPH11324641A (ja) | 1999-11-26 |
Family
ID=26406035
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP10148793A Pending JPH11324641A (ja) | 1998-03-16 | 1998-05-29 | 消音器用消音材とその製造方法 |
Country Status (1)
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